当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の好調や雇用・所得環境の改善により、国内景気は緩やかな回復基調で推移しておりますが、新興国経済の成長鈍化懸念や欧米の政策転換に対する警戒感の高まりによる世界経済への懸念から、先行きは不透明な状況が継続しております。
当社グループのコンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)が属するインターネット広告市場につきましては、「2016年 日本の広告費」(株式会社電通)によると、平成28年のインターネット広告費(媒体費のみ)は初めて1兆円を超え1兆378億円(前年比112.9%)となりました。データ/テクノロジーを重要視する広告主の増加や、データ連携可能な運用型への注目度の高まり等を主な要因として、運用型広告費は7,383億円(同118.6%)となり、デバイス別ではモバイルシフトが進み、PCポータル系やアドネットワーク型が減少傾向となっております。
こうした環境の下、売上高についてはコンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)におけるWebメディアのPV数は依然として低調傾向にあり、全体として前連結会計年度の売上高を下回りました。
営業利益は、CMP事業内のセールスミックスの変更に伴い費用が増加したこと、および固定資産の整理に伴い当連結会計年度には除却損39百万円を減価償却費として計上したことが影響し、前連結会計年度の営業利益より減少しました。
なお、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、各事業の当初の事業計画に対する進捗状況や今後の業績見通し等を踏まえて検討した結果、当連結会計年度において株式会社絵本ナビののれん296百万円、および当社の固定資産77百万円を減損損失として特別損失に計上しました。株式会社絵本ナビについては、2015年5月末に当社の連結子会社となって以降、絵本ナビ単体では営業利益、経常利益および当期純利益において黒字を継続的に計上しておりますが、当初の回収計画を下回っていることから「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、今後の業績見通し等を踏まえて検討した結果であります。
また、当連結会計年度の単体業績などを踏まえ、税効果会計における会社分類の変更を行い、今後の繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、繰延税金資産の一部を取り崩すこととしたことが影響し、全体として当期純利益が前期より減少したことで、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度より減少しました。
ただし、固定資産の除却損(減価償却費)の計上および減損損失(特別損失)の計上につきましては、翌連結会計年度以降の固定資産の償却負担が軽減される見込です。
以上の結果、当社グループの業績は、売上高は4,399,908千円(前年同期比2.9%減)、営業利益は87,233千円(前年同期比71.5%減)、経常利益は90,271千円(前年同期比69.7%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は437,623千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益143,802千円)となりました。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
① コンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)
CMP事業におきましては、当連結会計年度の月間平均(平成28年7月から平成29年6月までの12ヶ月平均)PV数は、142,617千PV/月となり、前連結会計年度の月間平均(12ヶ月平均)PV数150,019千PV/月から4.9%減少しました。また同UU数は30,670千UU/月となり、前連結会計年度の同UU数34,368千UU/月から10.8%減少しております。この影響により、当社の主要な収益であるネット広告売上高※1は1,349,286千円(前年同期比15.5%減)となりました。一方で、直近3年以内にM&Aで取得した事業の貢献などにより、データ・コンテンツ提供売上高※2は1,622,230千円(前年同期比9.4%増)となりました。
CMP事業の中での売上高構成比は、当連結会計年度ではネット広告売上高が37.0%(前期は42.9%)、データ・コンテンツ提供売上高は44.5%(前期は39.9%)となり、前連結会計年度からセールスミックスに変化が生じております。
このセールスミックスの変化により、外注費や物流費等が増加し、セグメント利益(営業利益)の減少要因となっております。また、固定資産の整理に伴い、当連結会計年度には除却損36百万円を減価償却費として計上したためセグメント利益(営業利益)を圧迫しました。ただし、固定資産の除却損については、来期以降の減価償却負担を軽減する見込です。
以上の結果、当セグメント売上高は3,580,909千円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益(営業利益)は18,016千円(前年同期比92.6%減)となりました。
② コンテンツマーケティングソリューション事業(CMS事業)
CMS事業におきましては、リサーチソリューション(米国子会社を除く)では受注件数は前期比2.1%減少したものの、得意とする自動車関連業界からの受注増により単価が前年同期比3.6%増加したこと等により、売上高は前期比1.4%増加しました。また、メディアコマースは受注件数が前期比3.8%減少しましたが、単価が前期比7.8%増加したことで、売上高が前期比3.7%増加しました。
以上の結果、当セグメント売上高は818,999千円(前年同期比4.6%減)、セグメント利益(営業利益)は69,217千円(前年同期比10.2%増)となりました。
※1 ネット広告売上高とは主に以下による広告売上高
・運用型広告:アドネットワーク(異なる複数の広告媒体を束ねてネットワーク配信する仕組み)による売上
・アフィリエイト広告:成果報酬型のインターネット広告。商品購入や資料請求などの、最終成果またはクリックが発生した件数に応じて広告費用を支払う。
・提案型広告:Webメディア側による企画・提案または顧客の要望に基づいて制作する広告
・純広告:バナー広告、メール広告など
※2 データ・コンテンツ提供売上高とは主に記事提供、データ販売、コンテンツ提供、EC物販による売上高
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物は1,793,561千円と前連結会計年度と比べ50,742千円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは250,579千円の増加となりました。これは主に、資金の支出を伴わない減価償却費136,802千円、減損損失374,168千円、のれん償却額66,975千円等が、税金等調整前当期純損失△324,206千円等、資金の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは210,087千円の減少となりました。これは主に、事業譲受による支出61,500千円、投資有価証券の取得による支出60,066千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出48,874千円、無形固定資産の取得による支出45,908千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは94,263千円の減少となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出78,917千円、連結子会社株式の追加取得による支出60,303千円等があった一方で、長期借入れによる収入34,125千円等があったことによるものであります。
当社グループはインターネット上での各種サービスの提供を主たる事業としており、また受注生産形態をとらない事業が中心であるため、セグメントごとに生産の規模及び受注の規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
CMP事業 |
3,580,909 |
97.44 |
|
CMS事業 |
818,999 |
95.40 |
|
合計 |
4,399,908 |
97.05 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループはコンテンツマーケティング企業としての地位を確立するために「iid-CMP」をビジネスの基盤となるプラットフォームとして位置付け、顧客に対してマーケティングサービス、データ・コンテンツ、リサーチソリューション、ECソリューションを提供しています。今後につきましては、メディアジャンルの拡大、Webメディアの増加による更なるCMP事業の拡大に加え、CMS事業の安定的な収益基盤の維持、さらに新たな収益基盤の開発が重要であると認識しています。当社グループは以上の内容を踏まえて、以下の点に取り組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
1.M&AによるWebメディア、コンテンツの取得
これまで当社グループはM&Aにより事業を取得しCMP事業を中心として事業を拡大してまいりました。M&Aの案件情報は、M&A専門企業や金融系企業等当社グループ独自のネットワーク網から情報を入手したあと、担当チームのデューデリジェンスにて様々な角度から検討を行っています。引き続き当社グループとしてはM&Aによる取得事業の対象業種幅を広げ、より多くの多様なユーザーを獲得し、マーケティングサービスを提供する顧客企業を増やすことで事業の拡大を図ってまいります。また、M&A案件の検討態勢を強化する一方、事業取得後の共同プロジェクト推進等による当社グループ内でのシナジー効果発揮のための体制を整備いたします。
2.出版事業の再生
当社グループでは、インターネット上のサービス事業を中心にM&Aを実施してまいりましたが、国内M&A市場の活性化に伴う案件の高騰化が進んでいることから、競合企業があまり存在していない雑誌、書籍のコンテンツも対象として範囲を広げてまいります。雑誌、書籍の中には、データベース化されていない有効なコンテンツが数多く存在しております。これらをデータベース化し、当社グループのコンテンツ運営ノウハウにより新たなインターネット上のコンテンツとして再生を図る事業を行ってまいります。
3.オウンド・メディア事業の拡大
当社グループは「iid-CMP」を利用したメディア運営のノウハウをサービス化し、これを他社に提供することでその企業の「オウンド・メディア」の共同開発および運営支援事業を展開しております。「メディアに露出する」という従来型の広告手法に変えて、「オウンド・メディアを開発し、顧客との直接的な接点を持つ」という手法を採用する企業が増加傾向にある背景を受け、より積極的に今後も営業活動を展開してまいります。また、当社グループのメディア運営ノウハウをオウンド・メディアに反映させるために、開発部門の体制強化も行ってまいります。
4.Webメディア運営企業としての報道倫理の維持
当社グループのWebメディアは1メディアで1日に平均30本から50本のニュース記事を配信していますが、その中には社会的に影響力の高い情報が含まれたものもあります。当社グループは正確性、公平性等を守りWebメディアとしての信頼性を強化するために常に報道倫理を維持し、取材、編集業務を行ってまいります。また記事の盗用等が起こらないよう「iid-CMP」の中に事前チェックシステムを導入済みであり、その他の事前確認策にも積極的に取り組んでまいります。
5.エンジニアの採用強化
当社グループは、CMP事業、CMS事業共にインターネット上にて様々なサービスを提供しています。新しいアイデアをスピーディに具現化し、サービスとして提供を行い、ユーザーの評価を受けていくことが企業、個人含めた他のサービス提供者との差別化に繋がっていくと考えており、自らサービスを作ることができる優秀なエンジニアを多く抱えることが当社グループの事業拡大には不可欠となっております。優秀なエンジニアを採用していくために、企業としての採用競争力を強化し、エンジニアが高いモチベーションで働いていける環境や人事制度の整備・運用を進めてまいります。また、平成27年8月に開設した島根県松江市の開発拠点において、Uターン・Iターンを希望するエンジニアの採用強化も図ってまいります。
6.スマートフォンからのアクセスを重視した対応
スマートフォンのPV数が増大するに従って、CMP事業の中でも主要な売上であるパフォーマンス広告売上もスマートフォン割合が高くなってきています。当社グループでは各Webメディア、コンテンツをiPhoneやAndroid端末などのスマートフォンに最適化させて高速に表示させるためにエンジニアリソースを「iid-CMP」へ投入するなど、今後もさらにスマートフォン向けの対策を積極的に行ってまいります。また、流入経路の変化に対応するための広告宣伝も引き続き実施してまいります。
7.海外ポータルサイトへのニュース配信
当社グループはCMP事業のWebメディアが日々配信するニュース記事を一つのコンテンツとして捉え、積極的にニュース配信ビジネスを拡大してまいりました。今後は海外でも読者(ユーザー)を獲得できる日本の情報、例えば東南アジア圏での日本車、バイクの情報やヨーロッパや東南アジア圏でのアニメ情報等を、その国のポータルサイトへ提供する事業も展開してまいります。国内と同様にニュース記事の配信によってそのジャンルに興味のあるユーザーを多数獲得し、そのユーザーに対してマーケティング活動を行いたい企業に対して当社グループのマーケティングサービスを提供してまいります。また、それらの企業に、CMS事業の中でも特に定性調査、定量調査等のリサーチソリューションを提供し収益基盤の強化を図ってまいります。
8.ECソリューションでの製品力強化
CMS事業のECソリューションは、主力製品であるECシステム「marbleASP」により事業を展開しております。今後も更にEC市場拡大が見込まれる中で、事業を拡大していくためには販売体制の強化が重要と認識しており、今後販路拡大を図ってまいります。また、市場での製品優位性を高めるための機能の向上が不可欠であるという認識からエンジニアや提案型営業の積極的な採用を実施することで人材の確保に努めると同時に、能力を向上させるための研修の実施と評価制度の充実により、人員の能力を最大限に発揮させる仕組みを確立してまいります。
9.リサーチソリューションでの新しいビジネスモデルの開発
CMS事業のリサーチソリューションでは、従来から取り組んでいる商品デザイン、ユーザビリティ系の調査・コンサルを中心としたHCD(人間中心設計)調査に加え、CMP事業のメディアとの連携によりユーザーの投票を集計し様々なジャンルでの順位を発表するアワードビジネスなどにも積極的に取り組んでおります。得意とする自動車業界以外の業種にもビジネスを展開し、特定業種の好不況の影響を受けづらくすることで、労働集約型ビジネスとしてのリスク分散を図ってまいります。また、2020年に向けた第5世代移動通信システム(5G)商用化の推進とともに本格化する自動運転・EVの普及等の自動車業界の変革期において、既存事業で蓄積した知識・ノウハウを活用した新たなビジネスモデルの開発を進めてまいります。
10. システムの安定性の確保
当社グループは、CMP事業、CMS事業共にインターネット上にて様々なサービスを提供しているため、安定した事業運営を行うにあたり、サーバーや負荷分散装置等のシステム設備の強化が必要不可欠です。M&Aで取得した新規Webメディア、コンテンツによるアクセス数の増加を考慮し、継続的かつ適時適切な設備投資を行うことでシステムの安定性確保に取り組んでまいります。
11. 経営管理体制及び情報管理体制の強化
当社グループは、市場動向、競合企業、顧客ニーズ等の変化に対して速やかにかつ柔軟に対応できる組織を運営するため、M&A時のデューデリジェンス能力向上など、経営管理体制の更なる強化に努めてまいります。同時に企業価値の継続的向上のため、内部統制をより強化し、法令遵守の徹底を図ってまいります。
また、当社は一般財団法人日本情報経済社会推進協会が運営するプライバシーマーク制度の認証を取得しております。個人情報等の機密情報について、従来より社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備を行っておりますが、今後も引き続き情報管理の徹底及び体制の強化を図ってまいります。
当社グループの業績に影響を及ぼす可能性のあるリスクの内、当社グループが認識している主要なリスクは以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても重要であると考えられる事項につきましては、積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
1.広告・マーケティング収入への依存について
当社グループのCMP事業はWebメディアを運営しているため、対象としている顧客企業からの広告マーケティング収入に売上が依存しております。インターネット広告市場は年々拡大傾向にあり、マスコミ4媒体(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)と比較してもテレビに次ぐ広告媒体となっておりますが、マーケティング活動は景気動向の影響を受けやすいため、マーケティング活動が縮小した場合、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
2.インターネット業界への対応について
当社グループが事業を展開するインターネット業界は、インターネット技術及びそのビジネスモデルの変化が速いため、その変化に積極的に対応していくことが必要となっています。当社グループは、今後も様々な面で努力を行っていく方針ですが、「iid-CMP」への新機能導入または既存システム強化のために必要な新しい技術や新しいビジネスモデルをなんらかの理由で適時かつ効果的に採用・応用できない可能性があります。また変化への対応には、相当の時間と費用が必要となる可能性があり、そのような状況に陥った場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
3.検索エンジンへの対応について
当社グループが運営するWebメディア、コンテンツはgoogle等の検索エンジンから多くのユーザーを集めています。今後も、検索エンジンからの集客を強化すべくSEO等の必要な対策を行ってまいりますが、検索エンジン側がロジックを変更し検索結果の表示順が変更された場合、当社グループのWebメディア、コンテンツへの集客に影響が発生し、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
4.M&Aにおけるリスクについて
当社グループは、設立当初からWebメディア、コンテンツをM&Aにより取得することで事業を拡大してまいりました。M&A実施に当たっては、市場動向や相手先企業の業績、財務状況、市場競争力、当社グループ事業とのシナジー等を十分に考慮し進めております。しかしながら、市場環境や競争環境の著しい変化や買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合、当社グループの業績や成長見通し及び事業展開等に大きな影響を及ぼす可能性があります。
5.ニュース記事の第三者の権利侵害やサービスの特許侵害等について
当社グループのWebメディアに掲載するニュース記事は、編集長を中心として業界の新しい情報や旬な情報を選別し、ニュースデスクが各編集者や外部のライターへ取材依頼を行い、1日に1メディアで平均30本から50本作成されています。当社グループでは記事の盗用等により第三者の権利を侵害しないよう、著作権に関するセミナーの開催や「iid-CMP」の中にチェックシステムを導入する等の事前確認策の導入、外部ライターとの間で「著作物引用ルール」等を定め遵守する同意書を取り付けるなど様々な対策を実施しております。また当社グループは正確性、公平性等を守りWebメディアとしての信頼性を強化するために常に報道倫理を維持し、取材、編集業務を行うよう努めております。しかしながらそれらのニュース記事が第三者の権利を侵害していた場合、もしくは正確性、公平性に欠けた記事を配信した場合、当社グループの事業及び業績や社会的な信用に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、第三者の特許権、商標権等を含む知的財産権を侵害しないように管理しておりますが、当社グループの認識の範囲外でこれらを侵害する可能性があり、これにより、当社グループが第三者と知的財産権をめぐって損害賠償、対価の支払いあるいは使用差し止め等を請求され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
6.法令に係るリスクについて
当社グループが出版する「パズル専門雑誌」の誌面にてパズルの回答者を広く募集し、当選者に対して景品の提供を行っていることから「不当景品類及び不当表示防止法」、また、ECシステムの開発業務やリサーチ業務の一部を外部委託していることから、「下請金支払遅延等防止法」によって規制されています。また、当社グループを直接規制する、または当社グループがサービスを提供する上で深く関与する法律の一例として、「個人情報保護法」「知的財産基本法」があります。当社グループは、以上をはじめとした業務に関連する法律を遵守するために必要な社内体制の整備を行っておりますが、法律改正等により当社グループの整備状況に不足が生じ、または当社グループが受ける規制や責任の範囲が拡大した場合、その後の当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
7.競合他社や類似Webメディアとの競争激化や大手企業の参入について
当社グループが提供するサービスの技術的な側面からみた参入障壁は、著しく高いものとは言えないため、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社が参入し、類似サービスを提供する企業の増加が予想されます。この場合、PV数、UU数が低下することなどにより、業績に悪影響を与える可能性があります。あるいは、全く新しい発想や技術を活用した競合サービスが登場し、かつそれが市場に支持されることにより、当社グループが提供するサービスの相対的な優位性が低下した場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。
8.システム障害について
当社グループのWebメディア、コンテンツへのアクセスの急増等による負荷増大、システム、ソフトウェアの不具合、不正な手段によるアクセス、自然災害、事故等の要因によって、当社グループの「iid-CMP」を中心としたシステムに問題が発生した場合、ユーザーへの安定的な情報提供と顧客企業への安定的な役務提供ができなくなる可能性があり、当社グループの事業及び業績、社会的な信用に重大な影響を与える可能性があります。
9.ポイントシステムについて
当社グループは、リサーチソリューションなどの一部サービスにおいてポイントを会員に対して付与し、現金や提携ポイントサイトとのポイント交換、コンテンツを入手できるサービスを提供しています。このポイントが不正な操作等により、当社グループが正式に発行した以上に集められ、交換を求められた場合、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。
10. 商標価値について
当社グループは、当社グループの運営Webメディア、コンテンツ等の商標価値を高め、ユーザーから当社グループに対して好意的に認知されることが重要であると考えております。商標の認知度を高めるためには、ユーザーにとって使いやすいサービスを提供することによって、運営Webメディア、コンテンツへのアクセス数を増加させるとともに、ニュースサイトとしての評価を維持し、実績を積み重ねていく必要があります。それができない場合に当社グループの評判及び商標価値が低下し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
11. 個人情報保護について
当社グループでは、Webメディア、コンテンツの会員情報、リサーチソリューションのパネル会員情報等個人情報を取得しており、取得の際には利用目的を明示し同意を頂いております。また、外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のために個人情報保護基本方針を制定し、個人情報の取り扱いを厳格に管理するとともに、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、個人情報保護法及び関連法令並びに当社グループに適用される関連ガイドラインの遵守に努め、個人情報の保護に積極的に取り組んでいます。しかしながら、外部からの不正アクセス、その他想定外の事態の発生により個人情報が社外に流失した場合、当社グループの事業及び業績、社会的な信用に影響を与える可能性があります。
12. 組織における管理体制について
当社グループは、業務拡大に伴い積極的な採用活動を行っている一方で、今後も事業規模の拡大及び業務内容の多様化に対応するべく、人員の増強と併せて、より効率的な組織対応を図るための組織再編・内部管理体制の整備・充実を継続的に推進していく方針であります。これらの管理体制の整備が予定通り進まなかった場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
13. 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しています。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。平成29年8月末現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は、179,200株であり、発行済株式総数の4,993,900株の3.6% に相当しています。
14. ベンチャーキャピタルが一定数の株式を保有するリスクについて
当社の株主には、投資ファンド等のベンチャーキャピタルが含まれており、当社はこれらの株主に対して、安定的な保有を要請しております。しかしながら、今後の当社株式の株価推移によっては、これらの株主がそれぞれ所有する株式の全部または一部を売却する可能性が考えられ、この場合には短期的に株式市場の需給バランスに影響を及ぼす可能性があります。当社と致しましては、そうした売却が行われた場合でも株価下落リスクを限定的なものとする為に、継続して企業価値の増大に努めてまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要になる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
1.資産の部
当連結会計年度末における流動資産の残高は2,975,408千円(前連結会計年度末3,037,363千円)であり、61,954千円の減少となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が55,577千円減少したこと等によるものであります。
固定資産の残高は739,861千円(前連結会計年度末1,195,399千円)であり、455,538千円の減少となりました。主な要因は、減損損失の計上に伴いのれんが347,386千円減少したこと、工具、器具及び備品(純額)が16,451千円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における総資産は3,715,269千円(前連結会計年度末4,232,762千円)となり、517,493千円の減少となりました。
2.負債の部
当連結会計年度末における流動負債の残高は1,009,804千円(前連結会計年度末1,046,303千円)であり、36,498千円の減少となりました。主な要因は、未払金が30,375千円減少したこと等によるものであります。
固定負債の残高は103,127千円(前連結会計年度末141,281千円)であり、38,154千円の減少となりました。主な要因は、長期借入金が47,117千円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における負債合計は1,112,931千円(前連結会計年度末1,187,585千円)となり、74,653千円の減少となりました。
3.純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は2,602,337千円(前連結会計年度末比3,045,177千円)であり、442,839千円の減少となりました。主な要因は、利益剰余金が437,623千円減少したこと等によるものであります。
(3) 経営成績の分析
1.売上高
当連結会計年度における売上高は4,399,908千円(前連結会計年度4,533,481千円)となり、133,573千円の減少(前年同期比97.1%)となりました。
主な要因は、コンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)におけるWebメディアのPV数が依然として低調傾向にあることから、全体として前連結会計年度の売上高を下回りました。
2.売上原価
当連結会計年度における売上原価は2,445,342千円(前連結会計年度2,348,924千円)となり、96,417千円の増加(前年同期比104.1%)となりました。主な要因は、データ・コンテンツ提供の売上増加に伴い商品原価および外注費等が増加したこと、および固定資産の整理に伴い当連結会計年度には除却損29,632千円を減価償却費(売上原価)として計上したことによるものであります。
3.営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,867,332千円(前連結会計年度1,878,669千円)となり、11,337千円の減少(前年同期比99.4%)となりました。主な要因は、データ・コンテンツ提供の売上増加に伴い物流費等が増加したこと、固定資産の整理に伴い当連結会計年度には除却損9,958千円を減価償却費(販売費及び一般管理費)として計上した一方で、前連結会計年度において事業譲渡した保険ゲート事業の広告宣伝費が減少したことにより、全体として販売費及び一般管理費は減少しました。
この結果、営業利益は87,233千円(前連結会計年度305,887千円)となりました。
4.経常利益
当連結会計年度における営業外収益は、8,701千円(前連結会計年度3,550千円)となり、5,151千円の増加(前年同期比245.1%)となりました。増加の主な要因は、保険金収入2,602千円及び、助成金収入1,600千円ためであります。また営業外費用は、5,663千円(前連結会計年度11,205千円)となり、5,542千円の減少(前年同期比50.5%)となりました。減少の主な要因は、前連結会計年度に子会社移転費用4,274千円を計上したためであります。
この結果、経常利益は90,271千円(前連結会計年度298,232千円)となりました。
5.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益149千円等を計上したことによります。また、当連結会計年度における特別損失は、減損損失374,168千円等を計上したことによります。この結果、税金等調整前当期純損失は△324,206千円(前連結会計年度は301,698千円の利益)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は△437,623千円(前連結会計年度は143,802千円の利益)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの業績は、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があります。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、新しい事業の開発などにて、様々なソリューションを展開していくことで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対応するよう努めてまいります。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループはコンテンツマーケティング企業としての地位を確立するために、顧客に対してマーケティングサービスとデータ・コンテンツを提供する『CMP事業』及び顧客に対してリサーチソリューションとECソリューションを提供する『CMS事業』を行っております。「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、様々な課題があると認識しております。これらの課題に対応し、今後継続的な発展を実現するために、当社グループ経営陣は、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。