(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府主導の経済対策や通貨当局による金融緩和策の影響から雇用及び所得環境の改善傾向が続いたものの、個人消費のマインドに足踏みが見られました。また、米国の景気改善を背景とした利上げが実施されたことに加え、平成28年11月の米国大統領選でトランプ氏が当選し、就任後の動向や言動を受け、為替・株式市場が大きく影響される状況が続きました。
また、ヨーロッパでは英国のEU離脱問題やイスラム過激派によるテロ活動、中東、東アジアでの地政学的リスクが高まっていることなど国際情勢の先行きは不透明な状況が続いております。
介護保険制度の状況につきましては、平成29年3月時点の要支援及び要介護認定者の総数は、前年比で1.9%増加し645万人、総受給者数は前年比でほぼ横ばいの513万人となりました。また、福祉用具貸与制度における特殊寝台利用件数も前年比で3.1万件増加し、86.1万件(前年比3.7%増)となっております(出所:厚生労働省HP「介護給付費実態調査月報」)。
また、平成30年度に予定されている介護保険の制度改正については、平成28年12月22日の閣議決定により、福祉用具の貸与価格における上限設定のみが導入となり、全額自己負担は見送りとなることが決定されております(出所:財務省HP「平成29年政府予算案」)。これを受けて福祉用具流通市場(レンタル卸業者、福祉用具貸与事業者)での需要低迷は一段落し、年明けから復調の兆しが見られました。
加えて、平成29年1月に発売した介護用電動ベッド「Rafio(ラフィオ)」の売れ行きが好調なことから、当連結会計年度の同市場の販売実績は前年同期比で18.0%増加し、3,984百万円となっております。
高齢者施設市場におきましては、介護保険制度における施設サービス(特別養護老人ホーム等)及び地域密着型サービス(有料老人ホーム等)を提供する事業所数が平成29年3月時点で3.9万事業所(前年比1.9%増)となっております(出所:厚生労働省HP「介護給付費実態調査月報」)。また、国土交通省による「高齢者等居住安定化推進事業」に基づく高齢者住宅(サービス付き高齢者住宅)につきましては、平成29年3月時点で6,611棟(同8.3%増)、21.6万戸(同10.3%増)となっております(出所:サービス付き高齢者住宅情報提供システムHP「登録情報の集計結果等」)。
その一方で、平成27年度の介護報酬の減額改定の影響で、特別養護老人ホーム等の収益性が悪化したことなどを背景に高齢者施設の新設数が伸び悩んでいるものの、新規開拓などの営業活動を強化したことにより、当連結会計年度の高齢者施設市場の販売実績は前年同期比で37.4%増加し、768百万円となっております。
家具流通市場におきましては、一般ベッドの市場動向は国内人口の減少を受けて年々縮小傾向にあり、ベッド全体の生産実績は平成20年の83.2万台から平成27年の53.5万台と7年間で35.7%の減少、平成26年の57.6万台と比較して7.2%の減少となっております(出所:全日本ベッド工業会HP「ベッド類生産実績推移」)。
家具流通市場の介護用電動ベッドの状況としましては、一般ベッドと同様に減少傾向が続いていることを背景に、当連結会計年度の家具流通市場の販売実績は前年同期比で24.5%減少し、178百万円となっております。
海外市場におきましては、平成27年時点の中国の65歳以上人口の推計値は、前年比で4.5%増の1億3,517万人、韓国及び東南アジアでは同3.4%増の3,507万人となり、中国を中心に高齢化が進みました(出所:United Nations「World Population Prospects:The 2017 Revision」)。
当社グループにおきましては、連結子会社である富若慈(上海)貿易有限公司を中心に高齢者施設の案件獲得に注力した結果、当連結会計年度の海外市場の販売実績は前年同期比で102.4%増加し、140百万円となっております。
なお、当社の当連結会計年度の医療介護用電動ベッドの総販売台数は4.4万台(前年同期比9.3%増)となっております。
為替の状況に関しましては、米国の利上げ観測が後退したことを切っ掛けに8月下旬に一時1ドル=99円台半ばまで円高が進みました。しかしながら、11月の米国大統領選でトランプ氏が当選したことを切っ掛けに急激に円安が進み、12月に一時1ドル118円に達しました。年明け後にトランプ大統領によるドル高けん制発言や政策の実行性が不安視されたことや米国の利上げ観測などを受け、1ドル=108円台から115円台を推移し、同年6月末には1ドル=112円台をつけました。
なお、当連結会計年度における期中平均為替レートは、1ドル=109円01銭となっております。
こうした状況を受け、為替差益58百万円(前年同期は143百万円の為替差損)を計上しております。
また、営業外収益として、持分法による投資利益169百万円(前年同期比128.1%増)を計上しております。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高5,071百万円(前年同期比19.6%増)、営業利益203百万円(同744.6%増)、経常利益428百万円(前年同期は経常損失20百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益349百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失14百万円)となりました。
当社グループは医療介護用電動ベッド事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ208百万円減少し812百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は80百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益428百万円、仕入債務の増加額237百万円、法人税等の還付額145百万円等の増加と、たな卸資産の増加額351百万円、売上債権の増加額350百万円、持分法による投資利益169百万円等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は158百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出126百万円と無形固定資産の取得による支出22百万円等の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は152百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増額100百万円等の増加と、長期借入金の返済による支出206百万円、配当金の支払額44百万円等の減少によるものであります。
(1)生産実績
最近2連結会計年度の生産実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) |
前年同期増減率 (%) |
|
医療介護用電動ベッド事業(千円) |
1,676,629 |
2,131,400 |
27.1 |
|
合計(千円) |
1,676,629 |
2,131,400 |
27.1 |
(注)1.当社グループは単一セグメントであります。
2.金額は製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当社グループは需要予測に基づく見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。
(3)販売実績
最近2連結会計年度の販売実績を販売先市場別に示すと、次のとおりであります。
|
販売先市場 |
前連結会計年度 (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) |
前年同期増減率 (%) |
|
福祉用具流通市場(千円) |
3,376,913 |
3,984,026 |
18.0 |
|
高齢者施設市場(千円) |
559,524 |
768,660 |
37.4 |
|
家具流通市場(千円) |
235,937 |
178,069 |
△24.5 |
|
海外市場(千円) |
69,538 |
140,761 |
102.4 |
|
合計(千円) |
4,241,914 |
5,071,517 |
19.6 |
(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、販売先市場別に記載しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、中期的な経営方針、事業環境の予測及び達成すべき目標を含む「26期―28期中期経営計画」を策定しており、当該計画の概要は以下のとおりとなります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針及び経営戦略等
①海外生産体制の最適化
・グループ生産拠点の連携強化
②アジア諸国への販売強化
・中国市場への注力及び中国子会社の収益拡大
③国内営業力の強化
・福祉用具流通市場でのシェア拡大
・医療、高齢者施設市場への注力
④製品コスト訴求力の追求と製品ジャンルの拡大
⑤働き方改革の推進
・生産性向上と多様な人材の活用
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおける中期経営目標は、以下のとおりとなります。
|
|
第26期 (平成29年7月-平成30年6月) |
第27期 (平成30年7月-平成31年6月) |
第28期 (平成31年7月-平成32年6月) |
||||||
|
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
前期比 (%) |
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
前期比 (%) |
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
前期比 (%) |
|
|
売上高 |
5,800 |
100.0 |
114.4 |
6,500 |
100.0 |
112.1 |
7,200 |
100.0 |
110.8 |
|
営業利益 |
225 |
3.9 |
110.6 |
470 |
7.2 |
208.9 |
550 |
7.6 |
117.0 |
|
経常利益 |
335 |
5.8 |
77.1 |
450 |
6.9 |
134.3 |
530 |
7.4 |
117.8 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
250 |
4.3 |
71.6 |
320 |
4.9 |
128.0 |
370 |
5.1 |
115.6 |
(3)経営環境
当社グループの各販売先市場における経営環境のとおりであります。
|
販売先市場 |
経営環境 |
|
福祉用具流通市場 |
・介護保険制度の改正に伴う、要介護認定の厳格化及び適正化 ・福祉用具の貸与価格の低下が一層進行 ・医療、介護機能の再編 |
|
高齢者施設市場 |
・高齢化の進展に伴う、要介護度が中度以下(※)の介護認定者の重度化 ・高齢者施設数の絶対的な不足とそれに応じた厚生労働省及び国土交通省の施設建設計画の継続 ・医療、介護機能の再編 |
|
家具流通市場 |
・一般家具及び普通ベッド市場の需要低迷 ・自宅での利用を前提としたデザイン性へのニーズの高まり |
|
海外市場 |
「(4)事業上及び財務上の対処すべき課題 ② アジア諸国への販売強化」に記載のとおりであります。 |
※要介護度が中度以下…要介護度が要介護3以下の要介護認定者
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 海外生産体制の最適化
当社グループでは、連結子会社PLATZ VIETNAM CO.,LTD.が、当社の主力製品である医療介護用電動ベッド及び周辺機器等の品質検査、アッセンブリを行っており、当該製品の主要な部品であるスチール部品については、持分法適用会社のSHENGBANG METAL CO.,LTD.が生産しております。
当社は、生産効率の更なる向上を目的に平成28年8月10日に当社連結子会社であるPLATZ VIETNAM CO.,LTD.(本社/ベトナム)の全事業を当社の持分法適用関連会社であるSHENGBANG METAL CO.,LTD. (本社/ベトナム)に譲渡し、当該連結子会社を解散及び清算することを決議いたしましたが、平成28年12月8日開催の取締役会にて、当該事業譲渡並びに当該連結子会社の解散及び清算の中止を決議しております。
両社の経営統合のスキーム及び日程等については検討・調整中となっておりますが、両社の協力体制については引き続き強化していくことで、生産性と品質の向上に努めてまいります。
② アジア諸国への販売強化
世界的な平均寿命の延伸と出生率の低下により、高齢化は日本国内に留まらず、世界規模での社会問題となっております。特に高齢化が進んでいる中国においては、平成27年の65歳以上人口は約1億3,517万人と総人口の9.7%を構成しておりますが、平成52年にはそれぞれ約3億3,379万人、23.8%まで上昇すると推定されています(出所:United Nations「World Population Prospects:The 2017 Revision」)。
当社グループでは、中国を中心とした東アジア圏市場の開拓に取り組んでおり、現時点では中国、韓国のほか、ベトナム、インドネシアにて販売の実績を着実に積み上げております。特に中国市場においては、当社製品の拡販と新顧客開拓を図るため、連結子会社の富若慈(上海)貿易有限公司を中心に営業活動を展開しております。
今後も各国の介護ニーズにあった商品開発や有力な代理店網の構築等の事業策を展開することで市場の拡大を図ってまいります。
③国内営業力の強化
当社グループは、医療介護用電動ベッドの製造・販売を主たる業務としており、福祉用具流通市場における収益がグループ収益の大半を占めております。当社グループは、当該市場の収益を基盤としつつ、医療及び高齢者施設市場に注力することで国内営業力の強化を図ってまいります。
④製品コスト訴求力の追求と製品ジャンルの拡大
当社グループは、医療介護用電動ベッドの製造販売を主たる業務としており、「高品質・高機能・低価格」を企業の強みとして事業展開しております。
激化が進む競合他社との価格競争に対応するため、製品原価の削減を徹底して行うことで当社グループの強みである「低価格」を進化させてまいります。
また、ベッドに関連した製品を企画開発し、製品ジャンルを拡大させることにより、ベッド以外の収益源を確保し、安定した収益構造を構築してまいります。
⑤働き方改革の推進
国内においては高齢化と少子化の影響により、慢性的な人材不足が社会的な課題となっていることに加え、当社グループは、中国を始めとした東アジアへの事業展開を積極的に行っております。
こうした状況の中で、当社グループにおける労働生産性の向上と多様な人材の活用などの働き方改革の実施が、企業としての競争力向上につながると認識しております。
働き方改革の推進により競争力を向上させることで、更なる企業価値の向上を図ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)介護保険制度について
当社及び連結子会社の主要取引先であるレンタル卸業者、福祉用具貸与事業者及び高齢者施設においては、「介護保険法」をはじめとする各種関連法令によって規制を受ける公的サービスが事業の中心となっております。また、これらの公的サービスは5年毎の介護保険制度の改正、3年毎の介護報酬の改定が行われることとなっており、上記の主要取引先の収益に影響を与える可能性があります。
したがって、介護保険制度の改正等が行われる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)商品の欠陥について
当社グループの生産拠点である連結子会社のPLATZ VIETNAM CO.,LTD.及び海外の仕入先においては、JIS(日本工業規格)に則して各種商品を製造しておりますが、商品について全く欠陥が発生しないという保証はありません。また、当社は製造物責任賠償に係る保険に加入しておりますが、この保険によって最終的に当社グループが負担する賠償額すべてをカバーできるとは限りません。
万一、大規模な無償交換(リコール)につながる商品の欠陥が生じ、当社グループが賠償責任を負う場合、多額のコストが発生することとなり、さらに商品に対する評価と会社の信用を大幅に低下させ、当社グループのブランドの毀損につながります。また、商品の欠陥を原因とした事故の発生等により、その過失や補償を巡って第三者との訴訟に発展する可能性もあります。
その場合は収益が減少し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替変動等について
当社グループは、部品及び商品の輸出入取引を行っており、それらに係る外貨建金銭債権債務(外貨建予定取引を含む。)について、米ドル、ベトナムドン、ユーロにおける為替相場の変動リスクを有しております。
そのため当社は、当社グループの業績及び財政状態にもっとも影響を与える米ドルの為替変動によるリスクをヘッジする目的で、米ドルに対して為替予約取引、通貨スワップ取引(クーポンスワップ)、通貨オプション取引(ゼロコストオプション取引)の為替デリバティブ取引を行っております。
当社は、為替リスク管理規定において、取締役会にて、将来の各期間における想定仕入高に対しての外貨建取引の割合(実需)を想定し、その範囲内で短期(1年以内)、中期(1年超)及び長期(2年超)の為替デリバティブ取引の配分方針を決定する旨を定めております。
当社グループは部品及び商品を主に海外から調達するとともに生産拠点をベトナムに擁していることから、円安(円高)となった場合、短期的には、円ベースでの売上原価が増加(減少)し、売上総利益率が低下(上昇)する一方、為替差益(差損)の計上により営業外収益(費用)が増加する傾向があります。一方、中長期的に円安傾向となった場合、円ベースでの売上原価が増加し、当社グループの利益が減少する可能性があります。
また、当社は為替デリバティブ取引におけるヘッジ会計を採用しておりませんので、当該為替デリバティブ取引の各四半期末及び期末時点での残高について期末為替レートを以って時価評価を行い、そのデリバティブ評価損益は営業外損益の為替差損益に計上されます。
従いまして、期中に為替相場が大きく変動した場合、各四半期の経常利益と当期純利益は著しく変動する可能性があります。
過去において、為替相場の変動が、為替差益、為替差損等として、当社グループの損益に与えた影響の状況は、以下の通りとなります。
連結経営指標等
(単位:千円)
|
回次 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 (当連結会計年度) |
|
会計期間 |
自平成24年7月1日 至平成25年6月30日 |
自平成25年7月1日 至平成26年6月30日 |
自平成26年7月1日 至平成27年6月30日 |
自平成27年7月1日 至平成28年6月30日 |
自平成28年7月1日 至平成29年6月30日 |
|
売上高 |
4,495,545 |
4,500,823 |
4,814,384 |
4,241,914 |
5,071,517 |
|
売上総利益 (売上総利益率) |
2,106,249 (46.9%) |
1,729,006 (38.4%) |
1,678,819 (34.9%) |
1,487,641 (35.1%) |
1,916,911 (37.8%) |
|
営業利益 |
657,679 |
196,307 |
164,712 |
24,085 |
203,426 |
|
営業外収益 為替差益 (うち、デリバティブ評価益) |
― |
98,363 (74,330) |
626,727 (403,469) |
―
|
58,299 (―) |
|
営業外費用 為替差損 (うち、デリバティブ評価損) |
62,809 (43,278) |
―
|
― |
143,330 (392,703) |
―
|
|
経常利益又は経常損失(△) |
571,253 |
286,206 |
769,345 |
△20,648 |
428,927 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
353,990 |
179,748 |
523,261 |
△14,222 |
349,175 |
(4)特定の仕入先の集中・依存について
当社は、医療介護用電動ベッドにおける主要部品について開発・設計を行い、海外の仕入先に製造委託しております。現時点では当該仕入先への依存度は高いものの、継続的で良好な取引関係を維持しております。しかしながら、当社及び連結子会社と仕入先との良好な取引関係が、何らかの事情によって取引に支障をきたし、主要部品の調達が困難となった場合は、他の仕入先での代替も可能であると考えておりますが、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)生産拠点及び仕入先の海外への集中・依存について
当社グループの生産拠点及び仕入先は、連結子会社であるPLATZ VIETNAM CO.,LTD.及び持分法適用関連会社であるSHENGBANG METAL CO.,LTD.を起点にベトナム及び東アジアに集中しており、東アジア各国の政治・経済情勢の不安定さや周辺国同士との関係悪化等に起因するカントリーリスクが存在しております。当該リスクにより主要部品の調達が困難となった場合やインフレ等に伴い仕入コストの上昇等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)競合について
今後予測される高齢者人口の増加に伴い、医療介護用電動ベッドのみならず、介護市場全体の拡大が推測され、異業種からの新規参入や同業他社の事業拡大のスピードが加速されるものと考えられます。
当社グループは、こうした競合との競争に対応するため、あらゆる施策を講じてまいりますが、価格競争の激化等が当社グループの想定を超える場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)自然災害等によるリスクについて
地震等の自然災害または大規模火災等により、当社グループの生産拠点や仕入先に重大な損害が発生し、操業中止、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報システムについて
当社グループの事業は、販売管理システムをベースとした日常業務が行われており、このシステム運用については十分な安全性を確保していると考えております。しかしながら、自然災害、システムハード及びネットワークの不具合、コンピューターウイルス等による予測不可能な事態によりシステム障害が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)海外の事業展開について
当社グループでは、中国を中心とした東アジア圏市場の開拓に取り組んでおり、現時点では中国及び韓国にて販売の実績を着実に積み上げております。今後は各国の介護ニーズにあった商品開発や有力な代理店網の構築等の事業施策を展開する計画となっております。
しかしながら、各国の政治的・経済的要因により、輸出入管理・投資規制・収益の本国送金規制・移転価格税制等に関する予期できない法律・規制の変更等のリスクに直面した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)知的財産権の侵害について
当社グループにおいて、現時点において、当社グループの事業活動に影響を与えるような特許権、商標権、意匠権等その他の知的財産権が他社により侵害されているという事実はありません。また同様に、当社グループの申請済みの知的財産権が他社の知的財産権を侵害しているという事実はありません。
しかしながら、当社グループの事業活動に関連して第三者が知的財産権の侵害を主張して法的手段に訴えた場合、あるいは逆に当社グループが法的手段に訴える場合、訴訟に発展する可能性があります。また、その訴訟の結果によって、当社グループの事業が差し止められ、損害賠償等の金銭的な負担を余儀なくされた場合等において、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)主要原材料等の市況変動について
当社グループの主要製品である医療介護用電動ベッドの主な原材料である鋼材の価格は、世界規模での需給バランスや各生産地域における経済情勢等により価格が変動しております。
鋼材の価格が高騰し、販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)新規事業について
当社グループは、事業基盤の拡大と収益の安定化を図る目的で、現状保有しているノウハウを活かせる周辺事業領域への展開を推進していく予定です。新規事業を開始するにあたっては慎重な検討を重ねたうえで取り組んでまいりますが、当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画通りの成果が得られない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)情報管理について
当社グループの事業活動において、顧客情報に接することがあり、また営業上・技術上の機密情報を保有しております。これらの各種情報の取り扱い及び機密保持には細心の注意を払っており、不正なアクセス、改ざん、破壊、漏えい及び紛失などから守るために管理体制を構築するとともに、合理的な技術的対策を実施するなど、適切な安全措置を講じております。
しかしながら、万が一、情報漏えい等の事故が起きた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、「医療介護、健康福祉、ベッド業界に対し、高品質・高機能・低価格をテーマにした製品作りに徹し、お客様に満足と喜びを感じてもらうことを最大の目標に恒久的に社会に貢献するものである。」という企業理念のもと、研究開発活動を行っております。
当社では、製品の企画・開発・設計のほか、既存製品の改良・改善を行っております。当連結会計年度の研究開発費は、22百万円となっております。
当社グループは、当社に製品試験設備を設置して、日本工業規格(JIS)と当社安全基準に基づいた各種安全性試験を実施しており、製品の品質の維持・向上に努めております。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債、収益・費用の金額等開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りにつきましては、過去の実績を勘案し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、当社の連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
① 資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて479百万円増加し、3,064百万円となりました。これは主に、現金及び預金は減少したものの、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて250百万円増加し、1,294百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が減少したものの、投資有価証券、機械、運搬具及び工具器具備品が増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて729百万円増加し、4,362百万円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ489百万円増加し、1,719百万円となりました。これは主に、買掛金、短期借入金、流動負債のその他が増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ205百万円減少し、517百万円となりました。これは主に、長期借入金、役員退職慰労引当金が減少したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて284百万円増加し、2,236百万円となりました。
③ 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて444百万円増加し、2,125百万円となりました。これは主に、利益剰余金が304百万円増加したことに加え、為替換算調整勘定が138百万円増加したことによるものであり、この結果、自己資本比率は48.7%となりました。
(3)経営成績の分析
① 売上高及び売上総利益
売上高は、前連結会計年度に比べて19.6%増加し、5,071百万円となりました。これは主に、平成30年度に予定されている介護保険の制度改正について、平成28年12月22日の閣議決定により、福祉用具の貸与価格における上限設定のみが導入となり、全額自己負担は見送りとなることが決定されたことを受けて(出所:財務省HP「平成29年政府予算案」)、福祉用具流通市場(レンタル卸業者、福祉用具貸与事業者)での需要低迷が一段落し、年明けから復調の兆しが見られたことに加えて、平成29年1月に発売した介護用電動ベッド「Rafio(ラフィオ)」の売れ行きが好調だったことなどから、同市場の販売実績は前年同期比で18.0%増加したほか、高齢者施設向けの新規開拓の強化などが奏功し、高齢者施設市場の販売実績が前年同期比で37.4%増加したことなどによります。
売上総利益は、前連結会計年度に比べて28.9%増加の1,916百万円となりました。これは主に、上述の売上高の前年同期比増加と期中平均為替レートが前年同期比で円高傾向だったことの影響によるものです。なお、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ2.7ポイント増の37.8%になりました。
② 営業利益及び経常利益
営業利益は、前連結会計年度に比べて744.6%増加し、203百万円となりました。この結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度に比べ3.4ポイント増の4.0%となりました。
経常利益は、428百万円(前年同期は20百万円の経常損失)となりました。この結果、売上高経常利益率は、前連結会計年度に比9.0ポイント増の8.5%となりました。
③ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、349百万円(前年同期は14百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。この結果、1株当たり当期純利益は、374.89円(前年同期は15.27円の1株当たり当期純損失)となりました。自己資本当期純利益率は、前連結会計年度△0.8%から16.4%となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ208百万円減少し812百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は80百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益428百万円、仕入債務の増加額237百万円、法人税等の還付額145百万円等の増加と、たな卸資産の増加額351百万円、売上債権の増加額350百万円、持分法による投資利益169百万円等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は158百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出126百万円と無形固定資産の取得による支出22百万円等の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は152百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増額100百万円等の増加と、長期借入金の返済による支出206百万円、配当金の支払額44百万円等の減少によるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおり認識しており、これらのリスクについては発生の回避に、または発生した場合の対応に万全を期すべくリスク管理に努めてまいります。