文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府主導の経済対策や通貨当局による金融緩和策の影響から雇用及び所得環境の改善傾向が続いたものの、個人消費のマインドに足踏みが見られました。また、米国の景気改善を背景とした利上げが実施されたことに加え、平成28年11月の米国大統領選でトランプ氏が当選し、就任後の動向や言動を受け、為替・株式市場が大きく影響される状況が続きました。
また、ヨーロッパでは英国のEU離脱問題やイスラム過激派によるテロ活動、中東、東アジアでの地政学的リスクが高まっていることなど国際情勢の先行きは不透明な状況が続いております。
介護保険制度の状況につきましては、平成29年1月時点の要支援及び要介護認定者の総数は、前年比で1.9%増加し644万人、総受給者数はほぼ横ばいの519万人となっております。また、福祉用具貸与制度における特殊寝台利用件数については前年比で3.0万件増加し、87.0万件(前年比3.6%増)となっております(出所:厚生労働省HP「介護給付費実態調査月報」)。
また、平成30年度に予定されている介護保険の制度改正については、平成28年12月22日の閣議決定により、福祉用具の貸与価格における上限設定のみが導入となり、全額自己負担は見送りとなることが決定されております(出所:財務省HP「平成29年政府予算案」)。これを受けて福祉用具流通市場(レンタル卸業者、福祉用具貸与事業者)での需要低迷は一段落し、年明けから復調の兆しが見られました。
加えて、平成29年1月に発売した介護用電動ベッド「Rafio(ラフィオ)」の売れ行きが好調なことから、当第3四半期連結累計期間の同市場の販売実績は前年四半期比で5.4%増加し、2,694百万円となっております。
高齢者施設市場におきましては、介護保険制度における施設サービス(特別養護老人ホーム等)及び地域密着型サービス(有料老人ホーム等)を提供する事業所数が平成29年1月時点で3.9万事業所(前年比0.9%増)となっております(出所:厚生労働省HP「介護給付費実態調査月報」)。また、国土交通省による「高齢者等居住安定化推進事業」に基づく高齢者住宅(サービス付き高齢者住宅)につきましては、平成29年1月時点で6,506棟(同9.6%増)、21.2万戸(同9.5%増)となっております(出所:サービス付き高齢者住宅情報提供システムHP「登録情報の集計結果等」)。
その一方で、平成27年度の介護報酬の減額改定の影響で、特別養護老人ホーム等の収益性が悪化したことなどを背景に高齢者施設の新設数が伸び悩んでいるものの、新規開拓など営業活動を強化したことにより、当第3四半期連結累計期間の高齢者施設市場の販売実績は前年同四半期比で37.6%増加し、591百万円となっております。
家具流通市場におきましては、一般ベッドの市場動向は国内人口の減少を受けて年々縮小傾向にあり、ベッド全体の生産実績は平成20年の83.2万台から平成27年の53.5万台と7年間で35.7%の減少、平成26年の57.6万台と比較して7.2%の減少となっております(出所:全日本ベッド工業会HP「ベッド類生産実績推移」)。
家具流通市場の介護用電動ベッドの状況としましては、一般ベッドと同様に減少傾向が続いていることを背景に、当第3四半期連結累計期間の家具流通市場の販売実績は前年同四半期比で28.0%減少し、132百万円となっております。
海外市場におきましては、平成27年時点の中国の65歳以上人口の推計値は、前年比で4.5%増の1億3,143万人、東南アジアでは同3.3%増の3,765万人となり、中国を中心に高齢化が進みました(出所:United Nations「World Population Prospects:The 2015 Revision」)。
当社グループにおきましては、連結子会社である富若慈(上海)貿易有限公司を中心に高齢者施設の案件獲得に注力した結果、当第3四半期連結累計期間の海外市場の販売実績は前年同四半期比で101.6%増加し、96百万円となっております。
なお、当社の当第3四半期連結累計期間の医療介護用電動ベッドの総販売台数は3.1万台(前年同四半期比0.8%増)となっております。
為替の状況に関しましては、米国の利上げ観測が後退したことを切っ掛けに8月下旬に一時1ドル=99円台半ばまで円高が進みました。しかしながら、11月の米国大統領選でトランプ氏が当選したことを切っ掛けに急激に円安が進み、12月に一時1ドル118円に達し、同月末では1ドル=116円台をつけました。年明け後にトランプ大統領によるドル高けん制発言や政策の実行性が不安視されたなどから円高・ドル安方向に進み、平成29年3月末に1ドル=111円台となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間における期中平均為替レートは、1ドル=108円32銭となっております。
為替リスクヘッジを目的とした為替デリバティブ取引については、平成29年3月末の実績レートが1ドル=112円19銭と、前期末レート1ドル=102円91銭と比較して円安となったため、為替差益46百万円(前年同四半期は77百万円の為替差損)を計上しております。
また、営業外収益として、持分法による投資利益118百万円を計上しております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高3,514百万円(前年同四半期比9.3%増)、営業利益128百万円(同872.8%増)、経常利益291百万円(前年同期は経常損失0百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益237百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3百万円)となりました。
なお、当社グループは介護用電動ベッド事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
また、当第3四半期連結累計期間の販売実績を販売先市場別に示すと、次のとおりであります。
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販売先市場 |
前第3四半期連結累計期間 (自 平成27年7月1日 至 平成28年3月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成28年7月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期増減率 (%) |
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福祉用具流通市場(千円) |
2,555,157 |
2,694,190 |
5.4 |
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高齢者施設市場(千円) |
429,971 |
591,693 |
37.6 |
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家具流通市場(千円) |
184,285 |
132,769 |
△28.0 |
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海外市場(千円) |
47,782 |
96,333 |
101.6 |
|
合計(千円) |
3,217,197 |
3,514,986 |
9.3 |
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、4,239百万円となり、前連結会計年度末より606百万円増加いたしました。増加の主な要因は、現金及び預金、流動資産のその他が減少したものの、売掛金、商品及び製品、原材料及び貯蔵品、機械、運搬具及び工具器具備品、投資有価証券が増加したことによるものです。
負債につきましては、2,227百万円となり、前連結会計年度末より275百万円増加いたしました。増加の主な要因は、長期借入金が減少したものの、買掛金が増加したことによるものです。
純資産につきましては、2,012百万円となり、前連結会計年度末より331百万円増加いたしました。増加の主な要因は、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによるものです。この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末から1.2ポイント増加し47.5%となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は14百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。