当連結会計年度におけるわが国経済は、政府及び日銀による各種経済・金融政策を背景に雇用・所得環境の改善傾向が続き、海外景気の影響による下振れリスクがあるものの、緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況の中、スマホ向けのオンラインゲーム市場は一部に成長スピードの落ち着きが見られるものの、スマートフォンの契約台数の増加を背景に引き続き市場拡大を継続しております。また、海外市場、特に当社がゲーム配信を展開する中国や東南アジア市場についても、スマートフォンの販売増加を背景に各国のオンラインゲーム市場は拡大を続けております。
当社グループにおきましては、オンラインゲーム事業のさらなる成長及びシェアの拡大を目指し、引き続き既存タイトルの拡充と新規タイトルの開発・獲得に注力してまいりました。
既存タイトルにつきましては、「剣と魔法のログレス いにしえの女神」が継続したTVCMに加えて、TVCMと連動した屋外広告の取り組みを実施する等、積極的なプロモーションを展開したことで平成27年9月に累計700万ダウンロードを突破し、収益に大きく貢献しました。この他リリースから数年を経過する「Lord of Knights」や「幻塔戦記グリフォン」等も引き続き堅調な売上高で推移しました。
新規タイトルにつきましては、海外よりライセンスを取得した「ひめがみ絵巻」と「ロストレガリア」の配信を開始しました。当社の強みであるリサーチ部隊によるゲームの目利き力を活かしたライセンスインの取り組みは、一定の結果を出して収益拡大に貢献しました。
自社のタイトルを海外に配信するライセンスアウトの取り組みにおいては、Garena Online Private Limitedを通じて台湾・香港・マカオにて「剣と魔法のログレス いにしえの女神」の繁体字版の配信を開始しました。平成27年12月4日時点で台湾のApp Storeセールスランキングで最高1位を記録するなど、今後の海外展開に向け十分な成果をあげることができました。
また、来期以降に向けて、「トライリンク 光の女神と七魔獣」をはじめとした自社タイトルの開発を進めるとともに、FunYours Technology Co.,Ltd.が開発する「プロジェクトAGO(仮称)」やPerfect World Co.,Ltd.の子会社であるFreejoy Technology Limited.が開発する「火炬之光(英名:Torchlight Mobile)」の日本における独占ライセンス契約を締結するなど、タイトル数の拡大にも取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度の連結業績における売上高は、12,168百万円(前年同期比86.4%増)、営業利益は2,883百万円(前年同期比722.6%増)、経常利益は2,853百万円(前年同期比738.9%増)、当期純利益は1,907百万円(前年同期比245.2%増)となりました。
オンラインゲーム事業のサービス区分別の業績の状況等は次のとおりであります。
(オンラインゲーム配信サービス)
『剣と魔法のログレス いにしえの女神』は当社グループの売上高の主軸となっております。また『Lord of Knights』や『VALIANT LEGION』など、リリースから2年以上経過しているタイトルも引き続き売上高に貢献しております。これらのオンラインゲーム配信収入にかかる売上高は11,715百万円(前年同期比93.1%増)となっております。
(オンラインゲーム制作/運営受託サービスほか)
今年度において制作受託により完成引渡しをしたオンラインゲームは無く、平成27年度に運営受託をしたオンラインゲームは合計2タイトルとなっております。それらにその他の収入を加えた売上高は453百万円(前年同期比1.8%減)となっております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末より5,538百万円増加し、7,542百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より2,333百万円増加し、3,025百万円の増加となりました。これは税金等調整前当期純利益2,850百万円及びコンテンツ償却費61百万円を計上し、また売上高の増加に伴う売上債権が145百万円増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より137百万円減少し、135百万円の減少となりました。これは有形固定資産の取得による支出83百万円及び無形固定資産の取得による支出10百万円と関係会社出資金の払込による支出51百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より1,829百万円増加し、2,650百万円の増加となりました。これは短期借入金が260百万円減少したものの、上場に伴う第三者割当増資による新株の発行による収入2,910百万円があったためであります。
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社グループはオンラインゲーム事業の単一セグメントであります。
サービスの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
オンラインゲーム事業 オンラインゲーム配信サービス オンラインゲーム制作/運営受託サービス |
11,715,740 453,208 |
+93.1 △1.8 |
合計 | 12,168,949 | +86.4 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
なお、Google Inc.及びApple Inc.に対する販売実績は、当社グループが、同社等を介して行うアイテム課金サービスのユーザーに対する利用料の総額であります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 平成26年1月1日 | 当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
Google Inc. | 2,756,730 | 42.2 | 5,630,456 | 46.2 |
Apple Inc. | 2,602,553 | 39.9 | 5,539,960 | 45.5 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、今後の事業展開において、業容を拡大し、経営基盤を安定化させるために、以下の課題を認識しており、迅速に対処してまいります。
① 組織体制・従業員の能力の強化
当社グループの組織体制は、プロジェクトと職能グループ(企画、エンジニア、デザイナー、品質管理、運営、etc)を軸としたマトリックス型の構造となっております。ゲーム制作時においては、プロジェクト制を採用することにより職能横断的なコミュニケーションが容易となり、迅速な意思決定等によりゲーム制作の最適化を図っております。今後も急激な変化が予想されるオンラインゲーム市場に対応するために、組織の根本である人材の採用・教育を通じて従業員一人一人の能力の向上を図り、組織体制の向上に取り組んでまいります。
② 新規タイトルの拡充
当社グループでは、今後の安定的な成長を実現するためには、継続的なタイトル数の拡充が必要であると考えております。当社グループは、設立から現在まで自社開発をコンセプトにタイトルをリリースするとともに、同業他社との共同事業によりタイトル数の拡充に注力してまいりました。今後はこれらに加え、海外よりゲームタイトルのライセンスを取得し日本で配信するライセンスインにより新規タイトルの拡充に取り組んでまいります。
③ サービスの安全性及び健全性強化への対応
当社グループは運営するゲーム等において、ユーザーが健全にコミュニケーションをとることができ、また安心して利用ができるように、ユーザーに対して利用規約の徹底や監視体制の強化等の健全性維持の取組みを継続的に実施しております。ユーザーが安心して利用できるサービス環境を提供することが、信頼性の向上、ひいては事業の発展に寄与するものと認識しております。
④ システムの強化
当社グループは収益の基盤となるサービスをインターネット上で展開していることから、システム稼働の安定性を確保することが経営上重要な課題であると認識しております。そのためユーザー数増加に対応するための負荷分散等、設備への先行投資をはじめ継続的にシステム基盤の強化を図っていく方針であります。
⑤ 内部管理体制の強化
当社グループが、急速な事業環境の変化に適応しつつ、持続的な成長を維持していくためには、内部管理体制の強化も重要であると考えております。当社としましては、内部統制の実効性を高めコーポレート・ガバナンスを充実していくことにより、リスク管理の徹底とともに業務の効率化を図っていく所存です。
⑥ グローバル市場への対応
当社グループは、今後の更なる事業拡大を目指していく上で、成長スピードの速い海外モバイルオンラインゲーム市場への迅速な展開が重要であると認識しております。中でも、中国をはじめとしたアジア市場の成長余地が大きいと考えており、台湾に支店、フィリピンに子会社を設立しております。この支店及び子会社を活用することにより、当社グループ内においてモバイルオンラインゲームの企画・開発・運営を分業し、各拠点における生産性の効率化・最大化を図るとともに、グローバルベースでの有力デベロッパーの開拓や、有力企業とのアライアンスなどを推進して参ります。また、各国拠点のビジネスオペレーションの整備、内部管理体制の充実と強化などにも取り組んで参ります。
当社グループの事業展開上、リスク要因となる可能性がある主な事項を以下のとおり記載しております。また、必ず
しもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につ
きましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり開示しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める
方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要
があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があるとともに、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
① 事業環境に関わるリスク
ⅰ)オンラインゲームの市場環境について
我が国のモバイルインターネットの利用環境は、携帯電話契約数が平成27年9月末現在で1億5,289万台(※)となるとともに、スマートフォンの占める割合が平成27年3月末時点で54.1%に上昇し、国内スマートフォンゲーム市場は引き続き拡大していくと見込まれます。しかしながら、市場の成長ペースが大きく鈍化した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、市場の拡大が進んだ場合であっても、当社グループが同様のペースで順調に成長しない可能性があります。さらに、市場が成熟していないため、今後、大手企業による新規参入により市場シェアの構成が急激に変化することで、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※) 出典:一般社団法人電気通信事業者協会資料
ⅱ)他社との競合について
スマートフォン向けオンラインゲームの供給会社及びゲームのタイトル数は増加の一途を辿っております。このような中、当社グループにおいては、これまでのゲーム制作で培った企画・開発・運営のノウハウを活かして、スマートフォンの特徴を活かしたゲームを提供することで、より一層のユーザー満足度の向上を図っております。しかしながら、競合他社の台頭による当社グループの優位性低下や、価格競争激化による収益性の悪化、またユーザー獲得競争の熾烈化により計画どおりユーザー数が確保できない場合には、当社グループの経営成績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
ⅲ)技術革新への対応について
当社グループが事業展開しているスマートフォン向けオンラインゲーム市場は、ネットワーク技術及びサーバー運営技術が密接に関連しており、これらの分野は、技術革新が著しいという特徴を有しております。当社グループでは、適時にコンピュータ技術等の進展に対応していく方針ではありますが、当社グループが想定していないような新技術・新サービスの普及等により事業環境が急激に変化した場合、必ずしも迅速には対応できない恐れがあります。また、事業環境の変化に対応するための費用が多額となる可能性もあります。このような場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
ⅳ)プラットフォーム運営事業者の動向
当社グループのスマートフォン向けオンラインゲームは、Apple Inc.やGoogle Inc.をはじめとした大手プラットフォーム事業者を中心に、複数のプラットフォーム上において、各社のサービス規約に従いサービスを提供しております。当社グループは当該プラットフォーム事業者に対して、回収代行手数料、システム利用料等の支払いを行っておりますが、システム利用料等の料率の変更や事業戦略の転換並びに今後のプラットフォーム事業者の動向によっては、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ⅴ)カントリーリスクについて
当社グループは、欧米・アジア諸国など諸外国においてもオンラインゲームを配信し、事業を展開しております。
海外のオンラインゲーム配信国における市場動向、政治、経済、法律、文化、習慣、競合会社の存在の他、様々なカン
トリーリスクや人材の確保、海外取引における税務のリスク等が存在します。また、当社グループは、在外支店並びに
在外連結子会社を有しており、為替変動は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ⅵ)風評被害を受ける可能性について
当社グループの事業は、スマートフォンやPC向けにオンラインゲームの制作を行っている特性上、当社グループのユーザーはインターネットにおける情報に頻繁にアクセスしております。そのため、事実の有無にかかわらず風評被害の影響を受けやすく、また、風評被害によって当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 各サービスに関するリスク
ⅰ)ユーザーニーズの対応について
当社グループは、スマートフォンやPCユーザー向けに主にMMOジャンルのオンラインゲームの提供を行っております。当社グループのゲームタイトルのダウンロード数、ユーザー数は着実に増加しており、ユーザーから一定の評価を得ていると認識しております。しかしながら、オンラインゲームにおいてはユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、ユーザーニーズの的確な把握や、ニーズに対応するコンテンツの導入が、何らかの要因により困難となった場合には、ユーザーへの訴求力の低下等から当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ⅱ)特定のゲームタイトルへの依存について
「剣と魔法のログレスいにしえの女神」の売上高は、AppStoreの総合売上順位においては最高1位(平成27年3月25日)、GooglePlayの総合売上順位では最高3位(平成27年3月15日ほか)を獲得するなど好調に推移した結果、当社グループの総売上高に対する割合は、平成27年12月期においては75.4%となり、総売上高の大部分を占めております。当該状況に関しましては、既存タイトルの底上げ及び新規タイトルのリリース等の施策を実施することにより当該タイトルのみに依存しない方針としておりますが、市場環境の変化やユーザーの動向等により「剣と魔法のログレスいにしえの女神」の売上高が急速に悪化する場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ⅲ)新規ゲームタイトルの開発・調達について
当社グループは、事業の拡大を図る上で複数のゲームタイトルで一定以上の売上規模を確保することが重要な戦略と考えております。そのためには市場の動向を注視しながら複数のゲームタイトルを開発・調達することが必要となります。当社グループは、自社の実績や経験を活かしゲームタイトルの開発・運営を内製で行う方針でありますが、さらなる成長や開発遅延によるリスクを勘案して、主に海外からのゲームタイトルの調達も視野に入れております。具体的には、FunYours Technology Co.,Ltd.(台湾台中)が開発する「プロジェクトAGO(仮称)」やPerfect World Co.,Ltd.(中国北京)の子会社であるFreejoy Technology Limited.(中国北京)が開発する「火炬之光(英名:Torchlight Mobile)」の日本における独占ライセンス契約を締結しております。また、中国のインターネットサービス業界大手であるTencentグループのゲームタイトル開発・配信会社であるSHENZHENTENCENT COMPUTER SYSTEM CO.,LTD(中国深圳)と業務提携契約を締結しており、相互に開発したゲームタイトルをローカライズしてリリースする予定です。しかしながら、開発中のゲームタイトルが市場の動向にマッチしていない等の理由により想定どおりにリリースできない場合や、海外からのゲームタイトルの調達が予定通りに進まない場合は、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
ⅳ)制作コストの増加について
当社グループは、新規タイトル及び既存タイトルを含め、大量のアイテム、キャラクターデザイン、各種プログラミングなど制作にかかる工数が多く発生します。限られた制作費用や期間内に一定の質・量を維持するために、社内での効率的な制作に加え、社外に制作を委託し、且つ、特定の制作委託先に依存することのないよう、複数の制作委託先への分散化に努めています。しかしながら、オンラインゲーム業界においては、急激な市場の拡大や新規参入企業の増加に伴うヒットゲームのトレンド変化やユーザー層の変化などにより市場ニーズも常に変化を続けております。このような中、変化した市場のニーズに適合させるために制作中のゲーム機能にさらなる作り込みが生じる場合など、当社グループの想定以上の制作費用の発生が想定されます。この結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ⅴ)たな卸資産の評価減リスク
当社グループは、制作中のタイトルのたな卸資産計上について、当該タイトルが一定の制作水準に達し、サービス化可能との判断がなされる以前の制作費用については全額費用計上することとし、計上したたな卸資産についても厳格な評価を行うことで、不測の評価減の発生リスクを低減させていく方針としております。しかしながら、オンラインゲーム業界においては、急激な市場の変化によってたな卸資産の陳腐化が発生する場合などにたな卸資産の評価減が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ⅵ)システムに関するリスク
当社グループの事業は、スマートフォンやPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は深刻な影響を受けます。また、当社グループの運営する各ゲームタイトルへのアクセスの急激な増加、データセンターへの電力供給やクラウドサービスの停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピュータ・システムがダウンした場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループのコンピュータ・システムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、コンピュータ・ウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ⅶ)売掛金の回収について
当社グループがプラットフォーム運営事業者を通じてユーザーに提供するコンテンツの売上代金の回収においては、各プラットフォーム運営事業者に回収代行を委託しております。回収代行を委託しているプラットフォーム運営事業者がなんらかの理由で売掛金を回収できない状況に陥った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ コンプライアンスに関するリスク
ⅰ)インターネットに関連する法的規制について
当社グループが運営するサービスのユーザーの個人情報に関しては「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。加えて、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」では、他人のID、パスワードの無断使用の禁止等が定められております。さらに、「特定商取引に関する法律」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」により、一定の広告・宣伝メールの送信にあたっては、法定事項の表示義務等を負う場合があります。
また、当社グループが提供するゲームタイトルは、そのサービスの一つとしてSNS(※)機能を提供しておりますが、ユーザー間の健全なコミュニケーションを前提としたサービスであり、「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」に定義される「インターネット異性紹介事業」には該当しないものと認識しております。さらには、平成21年4月に施行された「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」では、携帯電話事業者等によるフィルタリング・サービス提供義務等が定められており、当社グループは「3 対処すべき課題 ③ サービスの安全性及び健全性強化への対応」に記載のとおりゲームタイトルの健全性への取り組み強化を継続して実施しております。
しかしながら、当社グループは上記各種法的規制等について積極的な対応をしておりますが、不測の事態により、万が一当該規制等に抵触しているとして何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められ当社グループの事業が制約を受ける場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(※)SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは、メールや掲示板などを利用し、人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の会員制のサービスです。
ⅱ)アプリに関連する法的規制等について
当社グループが属するスマートフォン向けオンラインゲーム業界に関しては、過度な射幸心の誘発等について一部のメディアから問題が提起されております。近年では、「コンプリートガチャ」(※)と呼ばれる課金方法が不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に違反するとの見解が平成24年7月に消費者庁より示されております。これに関して当社グループではゲーム内でコンプリートガチャを採用しておらず、当社グループのサービスには大きな影響を与えていないと認識しております。
当社グループは法令を遵守したサービスを提供することは当然でありますが、今後も変化する可能性がある社会的要請については、サービスを提供する企業として、自主的に対処・対応し、業界の健全性・発展性を損なうことのないよう努めていくべきであると考えております。
しかしながら、今後、社会情勢の変化によって、既存の法令等の解釈の変更や新たな法令等の制定等、法的規制が行われた場合には、当社グループの事業が著しく制約を受け、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす場合があります。
(※)コンプリートガチャとは、ランダムに入手するアイテムやカードを一定枚数揃えることで稀少なアイテムやカードを入手できるシステムを言います。
ⅲ)資金決済に関する法的規制について
「資金決済に関する法律」に関し、ゲーム内で利用されている有料の「仮想通貨」が同法の適用の対象となります。このため、当社グループは、同法、関連政令、府令等の関連法令を遵守し業務を行っております。しかしながら、当社グループが、これらの関連法令に抵触した場合、業務停止等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅳ)知的財産権の管理
当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、当社管理部門内に担当者を配置し、当社グループ及び外部への委託等により調査を行っております。しかしながら、万が一、当社グループの事業活動において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払い等が発生する可能性があります。
また、当社グループが保有する知的財産権についても、第三者により侵害された場合において、当社グループが保有する権利の適正な使用ができない可能性もあります。これらによって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 組織体制に関するリスク
ⅰ)代表者への依存について
当社の代表取締役社長である椎葉忠志は、当社の創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、オンラインゲームの開発技術及びそれらに関する豊富な経験と知識を有しており、技術的判断、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社グループでは、事業運営において権限委譲や人員拡充等により組織的対応の強化を進めておりますが、何らかの事情により同氏に不測の事態が生じた場合、または同氏が退任するような事態が生じた場合は、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
ⅱ)人材の獲得及び育成について
当社グループが今後事業をさらに拡大し、成長を続けていくためには優秀な人材の確保が重要課題となっております。当社グループでは入社後の実務研修や各種勉強会の開催など、人材の育成と流出の防止に鋭意努力し、優秀な人材の確保を図っておりますが、万が一、当社グループの採用基準を満たす資質とスキルを持った人材の獲得や人材の流出防止が適切に行えず、適正な人材の確保ができなかった場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅲ)当社グループの事業展開に関するリスク
当社グループは、当社と子会社であるAiming Global Service,Inc.で事業を展開しております。グループ会社を通じた事業展開、すなわち現地の特性に合わせた会社の設立については、出資額を超える損失が発生するリスク、グループの信用低下リスク等を伴う可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ その他
ⅰ)配当政策について
当社グループは、利益配分につきまして、将来の財務体質の強化と事業拡大のために必要な内部留保を確保しつつ、当社グループを取り巻く事業環境を勘案して、内部留保とのバランスを保ちながら、収益の増加に連動した配当を実施していくことを基本方針としております。当期におきましては、当社普通株式1株につき、5円の普通配当を実施しました。なお、次期(平成28年12月期)の配当実施の可能性及びその実施時期等につきましては、現時点では未定とさせていただきます。
ⅱ)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループは、取締役、従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権(以下、「ストックオプション」という。)を付与しております。これらのストックオプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。平成27年12月末現在、これらのストックオプションによる潜在株式数は1,213,500株であり、発行済株式総数34,439,000株の3.5%に相当しております。
ⅲ)自然災害、事故について
当社グループでは、自然災害、事故等に備え、定期的バックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社グループ所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループ設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、当社グループの事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
ⅳ)社歴が浅いこと
当社グループは平成23年5月に設立された社歴の浅い会社であり、期間業績比較を行うために充分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
本書提出日現在における経営上の重要な契約等は次のとおりであります。
(1)スマートフォン・タブレット端末向けアプリプラットフォーム運営事業者との契約
会社名 | 国名 | 契約の名称 | 契約内容 | 契約期間 |
Apple Inc. | 米国 | iOS Developer Program License Agreement | iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約 | 契約期間は定められておりません。 |
Google Inc. | 米国 | 販売者サービス契約 | Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約 | 契約期間は定められておりません。 |
(2)共同事業契約
会社名 | 国名 | 契約の名称 | 契約内容 | 契約期間 |
株式会社マーベラス | 日本 | 共同事業契約書 | iOS及びAndroid搭載端末向けアプリケーション「剣と魔法のログレス いにしえの女神」に関する共同事業契約 | 平成23年7月1日から著作権の存続期間を経過するまで |
(3)業務提携契約
会社名 | 国名 | 契約の名称 | 契約締結日 | 契約内容 | 契約期間 |
SHENZHEN | 中国 | BUSINESS | 平成26年11月25日 | ①当社が開発及び配信しているタイトルをSHENZHEN TENCENT COMPUTER SYSTEM CO.,LTDが中国・香港・マカオで配信、②SHENZHEN TENCENT COMPUTER SYSTEM CO.,LTDが開発及び日本国外にて配信しているタイトルを当社が日本国内で配信(非独占)することとしております。 | 契約期間は定められておりません。 |
当連結会計年度の研究開発活動において、主にスマートフォン向けオンラインゲームの開発を行っており、研究開発活動に関わる費用の総額は、1,029,635千円であります。
当社グループの研究開発体制は以下の通りです。
当社グループの研究開発体制は、プロジェクトと職能グループを軸としたマトリックス型の構造となっており、 オンラインゲーム開発時にはプロジェクト制を採用することにより職能横断的なコミュニケーションが容易となるため迅速な意思決定を実現しております。一方、採用・教育・評価は職能グループを軸として実施し、ノウハウ共有やプロジェクト間の人材の流動性の確保、人事評価の公平性の担保を実現しております。
また、社内にゲームのリサーチを行う専門職を配し、新旧問わず世界中のゲームをプレイすることでゲームの面白さを分析し開発及び運営に反映させています。
ゲーム開発では、おもしろさを仕様として記述することが難しく、常にゲームが動く状態を保ちながら開発を進め、開発途中において実際に遊びながら変更・改善していく、というアプローチが必要となるため当社グループでは、アジャイル開発 (※1) や継続的デプロイメント (※2) を日常的に実践しております。これらの要件の変更に迅速に対応できる開発体制により、付加価値の低いゲームを開発してしまうリスクを少なくしています。
また、ゲーム開発チームに要求される技術的スキルセットを要因として、ゲーム開発チームに要求される技術的スキルセットは大きく変化するため、プラットフォームの市場シェアや技術トレンドの変化といった中長期的なものから、開発途中やサービスイン後の要求変化といった短期的なものまでがあり、開発チームには、既存のソースコード(※3)や新技術について迅速な学習を支援するシステムが必要となります。 当社グループでは、コードレビュー (※4) 、ペアプログラミング (※5) といった手法を取り入れ、ノウハウや知識の共有化を図っております。 これにより教育速度向上と人員配置の柔軟性を高め、特定個人への依存体制になってしまうリスクも少なくしています。
(注)
※1 アジャイル開発:要求変化に迅速に対応し、計画を変更しながら改善を続けていくための開発手法。初期にすべてを計画するウォーターフォール型開発ではこのような要求変化に対応することが難しい。
※2 継続的デプロイメント:常にサービスとして動作する状態を保ちながらソフトウェアの開発やアップデートを進める手法。分割して開発を進め、長いプロジェクト期間の最後に結合する従来型の手法と比較して、小さな更新を行う都度、自動化されたプロセスにより動作保証を行うため
・開発中でもゲームに対するフィードバックが得られ、作り直し作業の無駄が減る
・サービスが公開できなくなるリスクが下がる
・開発コストの予測可能性が高まる
といったメリットがある。
※3 ソースコード:人間がプログラミング言語を用いて記述したコンピュータプログラム。
※4 コードレビュー:開発メンバーが互いにソースコードの査読を行う開発手法。ソースコードの品質と開発スキルを同時に向上できるというメリットがある。
※5 ペアプログラミング:2人のプログラマーが1台のマシンを使って設計や実装を行う手法。常にレビューされた状態を作れること、知識を底上げできること、チームワークを醸成できること等においてメリットがある。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の数値に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。
(2)財政状態の分析
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ5,909百万円増加し、9,723百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加5,538百万円によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,073百万円増加し、2,492百万円となりました。これは主として、買掛金の増加233百万円、未払法人税等の増加919百万円、短期借入金の減少260百万円によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4,836百万円増加し、7,230百万円となりました。これは主として、資本金の増加1,465百万円及び資本準備金の増加1,465百万円、当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,907百万円によるものであります。
(3)経営成績の分析
売上高は、12,168百万円(前年同期比86.4%増)、営業利益は2,883百万円(前年同期比722.6%増)、経常利益は2,853百万円(前年同期比738.9%増)、当期純利益は1,907百万円(前年同期比245.2%増)となりました。
詳細につきましては、「第2 事業の状況1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュフローの分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、技術革新、人材の確保・育成等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは優秀な人材の採用、ユーザーのニーズに合ったタイトルの提供等を積極的に行っていくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対し適切に対応を行ってまいります。
(6)経営者の問題意識と今後の方針
経営者は、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、当社グループが今後の業容拡大を遂げるためには、厳しい環境の下で、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
そのためには、収益力のある新規タイトルの継続的な提供、グローバル市場への対応、ゲームの安全性及び健全性の強化を図ることが重要であると考えています。
(7)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、創業時の平成23年5月から現在までオンラインゲーム事業に特化して注力してまいりましたが、その運営で得たノウハウを敷衍し、海外市場への本格的な進出も含めた今後の展開について検討していく所存であります。