(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善がみられるものの、英国のEU離脱や米国の新政権発足、新興国の経済減速による下振れリスク等、海外経済の不透明感による為替・株式相場の混乱から、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しており、個人消費の伸び悩みとともに企業収益も足踏み状態にあります。
当社グループが属する外食業界においては、消費嗜好の多様化、他業種・他業態間での顧客獲得競争の激化に加え、消費者の節約傾向も強く、また、業界特有の人手不足の課題も継続しており、経営環境は依然として厳しい状況で推移しております。
このような状況のなか、当社グループにおきましては、平成28年4月に「大須二丁目酒場 岩塚店」(名古屋市中村区)、「なつかし処昭和食堂 岐阜羽島店」(岐阜県羽島市)、同5月に「Baby Face Planet's 羽島店」(岐阜県羽島市)、新業態となる「静岡パルコ 昭和ビアガーデン」(静岡市葵区)、同6月に「なつかし処昭和食堂 常滑駅前店」(愛知県常滑市)、同7月に「なつかし処昭和食堂 弥富店」(愛知県弥富市)、同9月に「なつかし処昭和食堂 中村公園店」(名古屋市中村区)、新業態となる「天満橋酒場 魚'S男」(大阪市中央区)、同10月に新業態となる「はまぐり御殿 紺屋町店」(静岡市葵区)、同11月に「淀屋橋酒場 魚'S男」(大阪市中央区)、事業譲受による「なつかし処昭和食堂 彦根店」(滋賀県彦根市)及び「なつかし処昭和食堂 長浜店」(滋賀県長浜市)、同12月に「きら天 イオンモール長久手店」(愛知県長久手市)、新業態となる「MILKISSIMO イオンモール長久手店」(愛知県長久手市)及び「MILKISSIMO 静岡パルコ店」(静岡市葵区)、平成29年2月に「なつかし処昭和食堂 大垣駅前店」(岐阜県大垣市)、同年3月に「なつかし処昭和食堂 名駅柳橋市場店」(名古屋市中村区)を新規出店しました。また、業態変更としましては、平成28年5月に「炭火焼き鳥六三 豊田西町店」(愛知県豊田市)を「焼き鳥◎串焼き鳥はち 豊田西町店」に、同10月に「Briccone SKYLOUNGE」(大阪市北区)を「梅田イタリア酒場 魚'S男」に、同11月に「ゆずの雫 名張店」(三重県名張市)及び「BARON 宮崎一番街店」(宮崎県宮崎市)をそれぞれ「上方御馳走屋うるる 名張店」及び「上方御馳走屋うるる 宮崎一番街店」にてリニューアルオープンいたしました。また、平成28年8月に「なつかし処昭和食堂 東郷店」(愛知県愛知郡東郷町)を、さらに同年4月14日に発生した「平成28年(2016年)熊本地震」により平成29年1月に「BARON 下通り店」(熊本市中央区)をそれぞれ閉店いたしました。
この結果、平成29年3月末の店舗数は、109店舗(前連結会計年度末は94店舗)となっており、目標としていた100店舗を達成いたしました。
既存店につきましては、少子高齢化や若者のアルコール離れによる市場の縮小等により、一部で売上高の伸び悩みがみられました。また、コストに関しましては、経費の削減等に努めたものの、上半期での原材料の高騰に対する売価への対応に一部遅れも見られました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高63億40百万円(前連結会計年度比7.1%増)、営業利益30百万円(同78.3%減)、経常利益49百万円(同68.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益10百万円(同82.3%減)となりました。
(注)当社グループの報告セグメントは飲食事業のみであり、その他の重要性が乏しい事業につきましては記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,461百万円となり、前連結会計年度末の1,556百万円より94百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は359百万円(前連結会計年度比3.8%増)となりました。これは主に、減価償却費が361百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は483百万円(同30.5%減)となりました。これは主に、新規出店、改装等に伴う有形固定資産の取得による支出が430百万円、敷金及び保証金の純増額が37百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は30百万円(同95.3%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が700百万円、セール・アンド・リースバックによる収入が131百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が664百万円、リース債務の返済による支出が123百万円あったこと等によるものであります。
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
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仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
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飲食事業 |
1,751,990 |
112.5 |
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その他の事業 |
221,725 |
89.6 |
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合計 |
1,973,715 |
109.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント・業態ごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメント・業態の名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
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|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
||
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飲食事業 |
なつかし処昭和食堂 |
3,712,422 |
100.8 |
|
その他の業態 |
2,548,856 |
118.7 |
|
|
その他の事業 |
79,383 |
85.6 |
|
|
合計 |
6,340,663 |
107.1 |
|
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.飲食事業の業態は、連結会計年度末におけるものとなっております。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「幸せな食文化の創造」を社是とし、時代を見つめ、お客様の声に真摯に耳を傾け、お客様はもとより社会・地域への感謝を忘れず、これからも新たなチャレンジを続けてまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、いかなる経営環境下においても全役職員が一丸となって継続的成長を図り、企業価値の向上に努めてまいります。
中期的な経営重点課題としては、以下の3点に注力してまいります。
① 成長戦略
既存店の売上高は、前年同期比100%を目指し、地域特性や顧客ニーズに応じた販売促進を強化することにより、既存店の収益力の向上を図ってまいります。また、関東・関西地区など新エリアへの進出によって、新規出店を推し進めてまいります。今後は提携又はM&Aによるノウハウの強化を図り、新たなビジネスチャンスを探ってまいります。成長力のある基幹業態を中心に出店することにより、投資回収期間の早期化に努め、次の基幹業態となる新業態の開発に挑戦してまいります。
② 効率化戦略
適切な資本(ヒト、モノ、カネ)を投下することにより、組織体制を最適化するとともに、高品質・低コストオペレーションを実現できる体制を整えてまいります。
③ 構造戦略
適正な要員を配置することにより、組織及び経営基盤を強化し、様々なステークホルダーに信用され支持される企業となるため、コーポレート・ガバナンスの充実への積極的な取り組み、意思決定を明確化してまいります。また、「将来への夢ふくらむ~社員が誇れる会社へ~」をモットーに、社員が働きがいのある企業となるべく、魅力ある人事制度の整備、女性社員の活躍の場の提供等を推進してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上を最大に伸ばし、経費を最小に抑えることで最大の利益を確保するという考え方に基づき、売上高成長率並びに収益性を明確に表す売上高経常利益率を経営指標としております。
また、株主資本利益率(ROE)や総資産利益率(ROA)、自己資本比率の向上を図ってまいります。それぞれの当面の目標は、株主資本利益率=10%、総資産利益率=5%、自己資本比率=30%であります。
(4)経営環境
今後における外食業界を取り巻く経営環境は、消費者マインドの悪化や多彩な消費者ニーズの変化への対応、同業者間での価格やサービスの競争等により引き続き厳しい状況で推移していくことが予測されます。
こうした状況のなか、当社グループにおきましては、当連結会計年度と同様に積極的な出店戦略による事業拡大を図るとともに、既存店の向上にも努めてまいります。また、中期経営計画にある人材の育成・強化を推し進めるため、出店費及び人件費に経営資源を集中し、中長期的な視点による安定経営を目指してまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、「幸せな食文化の創造」という社是のもと、ビジネスチャンスを着実に収益に繋げ、企業価値を高めていくために、以下の点に取り組んでまいります。
① 人材の確保及び育成
当社グループにおける最も大切な経営資源は「人」であり、他社が模倣できない当社の風土が生み出す「人間力」は、サービス向上の原動力であり、差別化の源泉として、貴重な経営資源であると考えております。当社グループの飲食事業においては、お客様のニーズに柔軟に対応するため、出店立地の峻別や店舗の個性を最大限に発揮させることで、店舗運営・サービスの提供方法等について各店舗の創意工夫を最大限に活かす仕組みとなっております。その結果が店舗活性化のノウハウや顧客ニーズへの対応力等、ソフト面での経営資源の蓄積につながり、競争力の向上に寄与するものと考えております。そのため、お客様に提供するサービスや店舗運営方法等は、各店舗の人材に影響を受けますので、優秀な人材の確保・育成は重要な課題となります。人材の確保につきましては、従来から力を入れております新卒・中途採用の一層の充実を図り、育成につきましては、人事制度の一層の充実を図ってまいります。
② 既存店舗・業態の収益力の維持、拡大
外食産業におきましては、個人消費の低迷を受けての低価格路線や、企業間競争の激化による既存店売上の減少等により企業収益の低下傾向が長く続いております。当社グループの飲食事業は、平成29年3月31日現在において、18業態109店舗を有しておりますが、そのうち61店舗が主力業態の「なつかし処昭和食堂」であり、安定した収益を生み出す業態となっております。「なつかし処昭和食堂」については、都心部や当社グループが出店を強化している郊外ロードサイドにおいて、まだまだ出店余地が残されていると考えており、引き続き、同業態の既存店売上の底上げと併せ、空白地帯への出店を図ってまいります。
その中で、当社グループは、子会社に鮮魚類の卸売を業とする株式会社魚帆があることによって安価で付加価値の高い商品を提供することが可能となっております。また、社内に販促物制作室があることによって、スピーディーで様々な販促手法が可能となり、客数の更なる向上と収益力の維持・拡大を推進してまいります。
③ 新業態の開発
外食業界が成熟する中でお客様のニーズも多様化しており、いわゆる総合居酒屋の枠を超えた新しい業態を開発することが、今後の更なる成長においては必要であると考えております。これまで当社グループになかった業態を開発することで、顕在化する経営リスクをヘッジ出来るものと考えております。
加えて、新業態を積極的に展開することは、従業員のチャレンジの場となり、成長機会やモチベーションの向上につながるため、人材育成の観点からも重要であると考えております。
④ 新たなエリアへの出店
当社グループの飲食事業は、主に平均客単価2,400円前後の総合居酒屋を、東海地区の郊外を中心に展開しております。現在の展開領域においても競争力と出店余地は十分にあると分析しておりますが、更なる事業拡大に向けて出店エリアの拡大が重要課題であると考えております。今後、関東地区や関西地区への出店の強化を図ってまいります。長期的には、全国へ出店地域を拡大することで、安定的な成長並びに知名度のアップによる優秀な人材の確保を推し進めてまいります。
⑤ 衛生管理の強化、徹底
外食産業においては、食中毒事故や食材の偽装表示の問題等により、食品の安全性や品質管理に対する社会的な要請が強くなっております。当社グループの各店舗・事業所では、衛生管理マニュアルに基づく衛生・品質管理を徹底すると共に、定期的に本社人員による店舗監査や子会社への監査を行っております。その結果に基づき各店舗・事業所に指導を行う等の衛生管理体制を整備しております。今後も法改正等に対応しながら、更なる衛生管理体制の強化を図ってまいります。
⑥ 経営管理体制の強化
当社グループは、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信用され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取り組みが不可欠であると考えております。そのための更なる企業規模拡大の基盤となる経営管理組織を拡充していくため、今後においても意思決定の明確化、組織体制の最適化、内部監査体制の充実及び監査役並びに会計監査人による監査との連携を強化し、加えて全従業員に対しても、継続的な啓蒙・教育活動を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境に関するリスクについて
① 市場動向について
当社グループの主たる事業が属している外食業界は、景気低迷が続いたことによる消費不況や、調理済食材や惣菜等を持ち帰って食する中食市場の成長等の影響により、外食事業者の既存店売上高が減少傾向にあります。
また、当社グループの店舗は東海地区における割合が高く、当該地区特有の経済環境の変化による市場規模の変動によって業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合他社について
居酒屋業界は、他業界と比較すると参入障壁が低いため新規参入が多く、実質賃金の伸び悩み、若年世代の飲酒離れ等、非常に厳しい競合状態が続いています。その中で当社グループの店舗においては、食材仕入れの優位性とブランド開発の点で他社との差別化を図ると共に、販売促進等による客数向上を図る戦略をとっております。しかしながら、今後当社グループと同様のコンセプトを持つ他社運営の店舗が増加することにより競合状態が更に激化した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループといたしましては、永く愛される魅力的な店づくりとともに、サービスの質の向上、メニュー変更、内外装のリニューアル及び業態変更等を実施することにより、既存店売上高の維持並びに拡大を図っておりますが、当社グループが主に出店しているロードサイド等の立地において商流の変化及び周辺の商業施設との競合等が生じることで、その集客力が低下した場合、既存店舗の売上高が減少し当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業展開及び当社サービスに関するリスクについて
① 出店政策について
当社グループの基本的な出店方針は、特定の出店地域ごとに店舗数を拡大していくドミナント方式であり、郊外ロードサイドモデルについては学生街や新興住宅地周辺への出店、都心ビルインモデルについては繁華街、ビジネス街及び駅前等の中心地への出店を基本としております。現在の展開エリアにつきましては、主に愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の東海地区の主要都市を中心として、関西地区・関東地区・九州地区にも店舗展開しております。
当社グループでは、出店候補地の立地特性、賃貸条件、売上予測、投資採算性等を慎重に検討し、出店地を決定しております。そのため、当該展開エリアにおいて、計画した出店数に見合った出店地を十分に確保できない可能性があり、その場合には、当社グループの業績見通し及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
② 業態開発について
当社グループは、商圏・物件の条件に合わせた複数の個性ある業態を有しております。今後も引き続き新規業態の開発を進める予定でありますが、市場ニーズ及び消費者嗜好の変化等により、お客様に受け入れられる業態を開発できなかった場合には、当社グループの業績見通し及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
③ 出退店時に発生する費用及び損失について
当社グループでは、居抜き物件を活用し初期投資を抑えて開業する低投資出店を出店戦略としていますが、新規出店時や業態変更時に什器備品等の消耗品や販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、大量の新規出店・業態変更や期末に近い時点での新規出店は、利益を押し下げる要因となります。また、収益性の向上を図るため、業績の改善が見込めない店舗については閉鎖しております。店舗閉鎖時には、キャッシュ・フロー及び業績への影響を総合的に勘案し、撤退時期の選定や内装設備の売却等により費用及び損失を最小限に抑えられるよう努めておりますが、固定資産除却損、賃貸借契約やリース契約の解約に伴う違約金等が発生する可能性があります。したがって、大量の新規出店、業態変更や退店を行った場合、あるいは出店時における内装工事の遅れや入居する商業施設等の完成時期のずれ込み等が発生し、新規出店が期末に近い時点に偏った場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 人材の確保及び育成について
当社グループは継続的な新規事業の開発及び更なる店舗展開を図っていく方針であるため、十分な人材の確保及び育成ができない場合には、新規事業開発の遅れ、サービスの低下による集客力の低下、計画通りの出店が困難となること等により、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社内外にて人材教育を行っておりますが、十分な教育が行き届かず従業員が引き起こした不祥事により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 送迎サービスについて
当社グループにおいて、お客様を送迎する際に車両を利用することから、その責任の所在にかかわらず交通事故に遭遇するリスクがあります。そのため、当社グループでは、交通安全管理に関する担当部署を設置し、安全運転管理者を選任し公益社団法人主催による講習会への参加等の啓蒙活動及び各店舗においてもドライバーへの安全運転に対する指導教育を行い、業務中はもとより業務以外においても安全運転を心掛けております。万一の場合には、事故の被害者に十分な補償ができるよう全車両が任意保険に加入しておりますが、予想を超える大きな事故が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが委託している業者が当社の車両を使い送迎を行った際に遭遇した交通事故においても、その責任の所在にかかわらず、レピュテーションリスクを抱えることになるため、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制及び知的財産等に関するリスクについて
① 食品衛生管理について
当社グループでは、「食品衛生法」を遵守し、管轄保健所を通じ営業許可を取得しております。各店舗・事業所では、食品衛生管理者の設置を管轄保健所に届け出ております。また、日常的なチェック、内部監査による監査や改善指導等を実施しておりますが、各店舗・事業所において食中毒の発生の危険性は否定できず、万一、飲食物を起因とする伝染病等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 食品循環資源の再利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について
平成13年5月に施行された「食品循環資源の再利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により年間100トン以上の食品廃棄物を排出する外食業者(食品関連事業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量及び再生利用を通じて、食品残渣物の削減を義務付けられております。当社グループは食品残渣物を削減するための取り組みを鋭意実施しており、本書提出日現在、この法令には抵触しておりませんが、今後法的規制が強化された場合には、その対応のために、設備投資等に関連する新たな費用が発生し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について
深夜0時以降も営業する飲食店につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」により規制を受けております。各店舗における届出等、当該法令に定める事項の厳守に努めておりますが、法令違反等が発生した場合には、一定期間の営業停止等が命ぜられ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 労働関連法令について
現在、厚生労働省において短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用基準を拡大する案が検討されております。当社グループでは各店舗において多数の短時間労働者を雇用しており、これらの法改正の動向によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 個人情報の保護について
当社グループは、お客様から頂くアンケートに記載されている情報、採用した従業員の情報等多数の個人情報を保有しており、社内規程に則った厳重な管理体制には万全を期しております。しかしながら、個人情報が外部へ漏洩するような事態が発生した場合には、法令違反、損害賠償等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 商標等について
当社グループの各店舗等において使用する名称・商標等については、その使用に先立ち、外部の専門家を通じて第三者の商標権等を侵害していないかについて確認し、侵害の恐れのある名称は使用を避け、かつ、可能な限り当社グループにおいて商標登録を取得する等により、これら商標の使用権の確保及び第三者の権利侵害の回避に努めております。しかしながら、当社グループの各店舗の名称・商標又は業態等が第三者のものと類似する等の理由により、第三者から当社グループの商標登録の無効審判、損害賠償、商標使用差止、営業差止等を請求され、仮にこれらの請求が認められた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 卸売市場での仕入れについて
当社グループの子会社である株式会社魚帆は、柳橋中央市場において店舗利用権(詳細は、第1.「企業の概況」3.「事業の内容」(2)その他の事業、を参照)を代表取締役社長の親族より賃借しているため、鮮魚などの同市場での取り引きができ、併せて名古屋市中央卸売市場での仕入れも可能となり、食材調達の安定化に繋がっております。しかしながら、何らかの事情により組合員である代表取締役社長の親族が持つ柳橋中央市場における店舗利用権の契約更新が出来ない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業運営体制に関するリスクについて
① 食材の安全性及び安定供給並びに価格高騰について
当社グループにおきましては、多業態を展開しているため特定の食材に依存している事実はなく、引き続き食材の安全かつ安定的な確保に積極的に取り組む方針ではありますが、天候不順による農作物の不作や政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動など需給関係の変動に伴う市況変動や、食材の安全性に関わる不安等による消費者の外食離れが生じた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記の天候不順による需給関係や為替相場等によって急激に価格の変動する可能性がある食材を当社グループでは購入しております。このような事象が発生し、原材料価格が高騰した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 金利変動の影響について
当社グループは、出店時等における設備投資資金を主として金融機関からの借入若しくはリースにより調達しており、平成29年3月31日現在における総資産に占めるこれら有利子負債の割合は51.7%(有利子負債残高1,838百万円/総資産額3,555百万円)となっております。今後の出店等に伴う資金調達について、引き続き経済情勢や金利動向、財務バランスを総合的に勘案し、有利子負債の適正水準の維持に努めながら事業展開を行う予定でございますが、有利子負債への依存度が高い状態で金利が上昇した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 敷金及び保証金について
当社グループは、賃借による出店を基本方針としており、平成29年3月31日現在、ほとんどの店舗が借家又は借地の賃借物件となっております。物件の賃借においては、賃貸人に対し敷金及び保証金を預け入れる場合があります。敷金及び保証金の残高は平成28年3月31日現在281百万円、平成29年3月31日現在325百万円となっており、総資産に占める割合は、各々8.2%、9.1%となっております。
契約に際しては、物件所有者の信用状況の確認等を行い十分検討しておりますが、今後の賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業の継続に支障が生じ、契約満了による退店をした際に敷金及び保証金の全部又は一部が返還されない可能性があります。また、当社グループ側の都合によって不採算店舗の契約を中途解約する場合等に、締結している賃貸借契約の内容によっては、敷金及び保証金の全部又は一部が返還されない場合があり、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 特定人物への依存について
当社グループの経営方針の策定や経営戦略の決定、業態開発及び立地開発等、当社グループの業務執行において、重要な役割を創業者であり現代表取締役社長である久田敏貴氏にその大半を依存しております。当社グループでは、組織体制の充実や職務分掌及び職務権限規程に基づく権限の委譲など、同氏に過度に依存しない組織体制への移行を進めており、人材の育成、充実が進むにつれ同氏への依存度は相対的に低下するものと考えておりますが、そうした経営体制への移行の過程において、何らかの理由により同氏の業務執行が困難となった場合には、当社グループの業績及び事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ システム障害について
当社グループは、店舗の売上管理、食材の受発注、勤怠管理等の店舗システムの運営管理を、専門の外部業者に委託するとともに、バックアップ体制を十分に構築しておりますが、災害や機械の故障、コンピュータウイルスの侵入等不測の事態によってシステム障害が発生した場合には、当社の運営に支障をきたすことにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 株式会社トーカンからの仕入依存度について
当社グループは、同社に物流システムをアウトソーシングし、同社が仕入帳合をしている関係から、当社グループの仕入金額に占める同社の仕入金額が高くなっております(平成29年3月期の仕入金額に占める同社からの内部取引除去後の仕入割合は57.2%)。今後、同社に係る仕入帳合及び物流システムのアウトソーシングに何らかの支障が生じた場合には、その他の既存仕入先に移行するまでの間、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 減損損失について
当社グループでは、外的環境の著しい変化等により、店舗収益性が悪化し、事業計画において計画したものと大きく業績が乖離した場合、固定資産及びリース資産について減損損失を計上することとなり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 自然災害について
当社グループは東海地区を中心に店舗を展開しております。東海地区において、昨今の異常気象をはじめ、地震や台風などの天変地異により、特定の店舗に留まらず、ある程度のエリアの店舗に跨ってお客様の来店が困難になった場合、また店舗の破損・道路の寸断などによって仕入等が困難になった場合には売上及び利益が減少することが考えられます。更に被害の程度によっては、修繕費や除却損等の多額の費用が発生する可能性があるため、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他のリスクについて
① 配当政策について
当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題のひとつと位置付けており、経営成績及び財務状態等を勘案し、利益還元政策を決定していくことにしております。当社はこの数年継続的に利益を計上しておりますが、新規出店による事業規模の拡大及び財務基盤の強化を目的として内部留保の充実を優先してきたため、設立以来平成25年3月期まで配当を実施しておりませんでした。平成26年3月期におきまして、配当を実施できる環境になったと判断したため、初めて実施することとなりました。その後、内部留保等の必要性より配当は実施しませんでしたが、平成29年3月期におきまして、直営店100店舗達成記念配当を実施することといたしました。今後につきましても、内部留保を確保しつつ、会社業績の動向に応じて株主への利益還元に取り組む方針であります。
② 資金使途及び投資効果について
金融機関より調達した資金の使途は、全額、飲食事業における新規出店及び改装にかかる設備投資に充当する計画でありますが、出店した業態が立地に適応しなかった場合には、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。
(1)取引基本契約
|
相手側の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
契約の概要 |
|
株式会社トーカン |
商取引契約 |
契約日平成25年10月15日より 期間の定めなし(ただし、30日の予告期間をもって本契約を解約することが出来る)。 |
食材・飲料等の仕入・配送取引(購買) |
(2)事業譲受契約
当社は、平成28年10月27日開催の取締役会において、有限会社クレイズより「昭和食堂」2店舗の譲受けについて決議を行い、同年10月29日付で資産譲渡契約を締結しました。
その主な内容は、次のとおりであります。
① 当社は、平成28年10月31日現在の有限会社クレイズが経営する昭和食堂彦根店及び昭和食堂長浜店の事業用資産(設備什器備品一式、棚卸資産及び敷金・保証金)を譲り受ける。
② 平成28年10月31日に在籍する従業員は、当社が引継ぎ、以後当社の従業員として雇用する。
③ 当社は、譲渡の対価として適正なる価額を支払う。
④ その他必要な事項は、両者で協議決定する。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産は3,555百万円となり、前連結会計年度末の3,426百万円より129百万円増加いたしました。これは主に、返済や支払等により現金及び預金が94百万円減少したものの、新規開店等により有形固定資産が121百万円、敷金及び保証金が43百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は2,689百万円となり、前連結会計年度末の2,570百万円より118百万円増加いたしました。これは主に、リース債務(短期及び長期合計)が25百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)が35百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は866百万円となり、前連結会計年度末の855百万円より10百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を10百万円計上したこと等によるものであります。
これらにより、当連結会計年度末の自己資本比率は24.3%となり、前連結会計年度末の25.0%より0.7ポイント減少いたしました。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、第2「事業の状況」1.「業績等の概要」(1)業績に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりであります。
(売上高)
売上高は、新規出店等の結果418百万円増加し、6,340百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、1,825百万円(前年同期比10.8%増)で原価率は28.8%、売上総利益は、4,514百万円(同5.6%増)で売上総利益率は71.2%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、4,484百万円(前年同期比8.5%増)で売上高比70.7%となりました。
(営業利益)
営業利益は、30百万円(前年同期比78.3%減)で売上高対営業利益率は0.5%となりました。
(経常利益)
経常利益は、49百万円(前年同期比68.2%減)で売上高対経常利益率は0.8%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、10百万円(前年同期比82.3%減)となりました。
当社グループは、飲食事業並びにこれに付帯する業務を営んでおりますが、飲食以外の事業の重要性が乏しいため、セグメント情報の記載は省略しております。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は359百万円(前連結会計年度比3.8%増)となりました。これは主に、減価償却費が361百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は483百万円(同30.5%減)となりました。これは主に、新規出店、改装等に伴う有形固定資産の取得による支出が430百万円、敷金及び保証金の純増額が37百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は30百万円(同95.3%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が700百万円、セール・アンド・リースバックによる収入が131百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が664百万円、リース債務の返済による支出が123百万円あったこと等によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,461百万円となり、前連結会計年度末の1,556百万円より94百万円減少いたしました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、当社グループの中で多くを占める居酒屋業界において、若年層のアルコール離れや少子高齢化等により市場全体が縮小しているといわれる中、他社との競合状態が激化し、当社グループの出店条件に合致する出店店舗の契約が締結できない等の理由で、新規出店が計画通りに遂行できない事態等が挙げられます。
当社グループにおきましては、出店候補地情報を幅広く収集し、早期の出店検討を図り、その地域のお客様ニーズに合った店舗開発を行う方針であります。