文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「幸せな食文化の創造」を社是とし、時代を見つめ、お客様の声に真摯に耳を傾け、お客様はもとより社会・地域への感謝を忘れず、これからも新たなチャレンジを続けてまいります。
(2)経営戦略等
当社は、いかなる経営環境下においても全役職員が一丸となって継続的成長を図り、企業価値の向上に努めてまいります。
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置等による、店舗の臨時休業や時間短縮営業により、国内の個人消費は落ち込み、経済活動が停滞するなど、経営環境の悪化に対し非常に厳しい状況で推移しました。新型コロナウイルス感染症の拡大に関しては、未だに収束時期の見通しが立たないことから、依然として厳しい経営環境が続き、今後の経済活動も不透明な状況で推移しております。
このような経営環境の中、当社におきましては、事業の正常化を図る為、地域特性や顧客ニーズに応じた販売促進を強化するとともに、既存店舗の高収益化を行い、業績向上に努めてまいります。また、人材の育成・強化を推し進めるため、戦略的な事業への投資や人件費に経営資源を集中し、中長期的な視点による安定経営を目指してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、売上を最大に伸ばし、経費を最小に抑えることで最大の利益を確保するという考え方に基づき、売上高成長率並びに収益性を明確に表す売上高経常利益率を経営指標としております。
また、株主資本利益率(ROE)や総資産利益率(ROA)、自己資本比率の向上を図ってまいります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社の属する外食産業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による店舗の臨時休業や時短営業、外出控えやテレワーク導入などの生活様式の大きな変化により、今後の経済活動においてより一層深刻なものとなってきております。こうした中、当社は、「幸せな食文化の創造」という社是のもと、ビジネスチャンスを着実に収益に繋げ、企業価値を高めていくために、以下の点に取り組んでまいります。
① 財務体質の健全化
2021年1月に行った臨時株主総会により決議いたしました、第三者割当による新株式の発行及び第4回新株予約権の発行にて調達いたしました資金をもとに、既存店の業態転換や不採算店舗の撤退を推し進めてまいりました。また、役員報酬の減額、地代家賃の減額や免除、賃料の減額交渉、業務の効率化による経費の削減を行ってまいりました。
さらに、今後は2022年3月に行った臨時株主総会により決議致しました、第三者割当による新株式の発行及び第5回新株予約権の発行にて調達いたしました資金をもとに引き続き既存店の業態転換や新規店舗の出店を行い、業績の回復を図ってまいります。
② 経営管理体制の強化
当社は、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信用され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンス向上への積極的な取り組みが不可欠であると考えております。当社といたしましては、今後も意思決定の明確化、組織体制の最適化、内部監査体制の充実、監査役及び会計監査人による監査との連携強化等になお一層努めてまいります。加えて、全従業員に対しても、継続的なコンプライアンスの啓蒙・教育を実施してまいります。
また、新型コロナウイルス感染症は依然、国内外において大きな影響を及ぼしております。当社においても、政府・自治体による外出自粛要請等に伴い、店舗の臨時休業や営業時間の短縮を余儀なくされ、また、外食需要の急激な減退により、かつてない危機的な経営環境下にあります。
当社におきましては、このような状況下においても、事業構造を転換するチャンスと考え、しっかりとした経営基盤を立て直し、業績回復に全力で取り組んでまいります。
③ 衛生管理の強化、徹底
外食産業においては、食中毒事故や食材の偽装表示の問題等により、食品の安全性や品質管理に対する社会的な要請が強くなっております。また、新型コロナウイルス感染症拡大を防止するためには、より一層入念な消毒を実施することが重要となります。
当社の各店舗・事業所におきましては、衛生管理マニュアルに基づく衛生・品質管理を徹底するとともに、本社人員による店舗への定期的な監査も行っております。また、その結果に基づき、各店舗・事業所に指導を行う等の衛生管理体制を整備しております。
④ 人材の確保及び育成
当社における最も大切な経営資源は「人」であります。当社独自の風土が生み出す「人間力」は、サービス向上の原動力であり、差別化の源泉として、貴重な経営資源であると考えております。
当社としましては、従来から注力している新卒・中途採用の一層の充実を図り、育成につきましては、店舗スタッフのOJTは勿論、マネジメントクラスへのマネジメント研修も実施するほか、人事制度の一層の充実にも取り組んでまいります。
⑤ 営業基盤の立て直し
外食産業におきましては、個人消費の低迷を受けての低価格路線や、企業間競争の激化による既存店売上の減少等により、企業収益の低下傾向が長く続いており、さらに新型コロナウイルス感染症拡大の影響も甚大なものになっております。
当社の飲食事業におきましては、2022年3月31日現在で、11業態36店舗を有しておりますが、そのうち11店舗が居酒屋業態の「新時代」であり、残りの店舗についてもほとんどが居酒屋業態となっております。
政府及び自治体の発出による、外出自粛や会食の自粛、テレワークの導入など生活様式の変化の中で、当社の事業内容を早急に見直す必要がございます。そのような環境のなか、デリバリーやテイクアウト、一部店舗へのランチタイムの導入など、コロナ禍でも消費者ニーズに対応し、お客様の満足度を十分確保する観点で、立地特性に応じたメニュー開発や接客サービスの向上に注力し、お客様に喜んで頂ける店づくりに努めることを通して、収益力の底上げを図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)事業環境に関するリスクについて
① 市場動向について
当社の主たる事業が属している外食業界は、景気低迷が続いたことによる消費不況や、調理済食材や惣菜等を持ち帰って食する中食市場の成長等の影響や、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、外食市場関係は急激な変化をしております。
また、当社の店舗は東海地区における割合が高く、当該地区特有の経済環境の変化による市場規模の変動によって業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合他社について
居酒屋業界は、他業界と比較すると参入障壁が低いため新規参入が多く、実質賃金の伸び悩み、若年世代の飲酒離れ等、非常に厳しい競合状態が続いています。その中で当社の店舗においては、食材仕入れの優位性とブランド開発の点で他社との差別化を図ると共に、販売促進等による客数向上を図る戦略をとっております。しかしながら、今後当社と同様のコンセプトを持つ他社運営の店舗が増加することにより競合状態が更に激化した場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社といたしましては、永く愛される魅力的な店づくりとともに、サービスの質の向上、メニュー変更、内外装のリニューアル及び業態変更等を実施することにより、既存店売上高の維持並びに拡大を図っておりますが、当社が主に出店しているロードサイド等の立地において商流の変化及び周辺の商業施設との競合等が生じることで、その集客力が低下した場合、既存店舗の売上高が減少し当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業展開及び当社サービスに関するリスクについて
① 出店政策について
当社の基本的な出店方針は、特定の出店地域ごとに店舗数を拡大していくドミナント方式であり、郊外ロードサイドモデルについては学生街や新興住宅地周辺への出店、都心ビルインモデルについては繁華街、ビジネス街及び駅前等の中心地への出店を基本としております。現在の展開エリアにつきましては、主に愛知県・岐阜県・三重県の東海地区の主要都市を中心として、関西地区・関東地区・九州地区にも店舗展開しております。
当社では、出店候補地の立地特性、賃貸条件、売上予測、投資採算性等を慎重に検討し、出店地を決定しております。そのため、当該展開エリアにおいて、計画した出店数に見合った出店地を十分に確保できない可能性があり、その場合には、当社の業績見通し及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
② 業態開発について
当社は、商圏・物件の条件に合わせた複数の個性ある業態を有しております。今後も引き続き新規業態の開発を進める予定でありますが、市場ニーズ及び消費者嗜好の変化等により、お客様に受け入れられる業態を開発できなかった場合には、当社の業績見通し及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
③ 出退店時に発生する費用及び損失について
当社では、居抜き物件を活用し初期投資を抑えて開業する低投資出店を出店戦略としていますが、新規出店時や業態変更時に什器備品等の消耗品や販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、大量の新規出店・業態変更や期末に近い時点での新規出店は、利益を押し下げる要因となります。また、収益性の向上を図るため、業績の改善が見込めない店舗については閉鎖しております。店舗閉鎖時には、キャッシュ・フロー及び業績への影響を総合的に勘案し、撤退時期の選定や内装設備の売却等により費用及び損失を最小限に抑えられるよう努めておりますが、固定資産除却損、賃貸借契約やリース契約の解約に伴う違約金等が発生する可能性があります。したがって、大量の新規出店、業態変更や退店を行った場合、あるいは出店時における内装工事の遅れや入居する商業施設等の完成時期のずれ込み等が発生し、新規出店が期末に近い時点に偏った場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 人材の確保及び育成について
当社は継続的な新規事業の開発及び更なる店舗展開を図っていく方針であるため、十分な人材の確保及び育成ができない場合には、新規事業開発の遅れ、サービスの低下による集客力の低下、計画通りの出店が困難となること等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社内外にて人材教育を行っておりますが、十分な教育が行き届かず従業員が引き起こした不祥事により、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制及び知的財産等に関するリスクについて
① 食品衛生管理について
当社では、「食品衛生法」を遵守し、管轄保健所を通じ営業許可を取得しております。各店舗・事業所では、食品衛生管理者の設置を管轄保健所に届け出ております。また、日常的なチェック、内部監査による監査や改善指導等を実施しておりますが、各店舗・事業所において食中毒の発生の危険性は否定できず、万一、飲食物を起因とする伝染病等が発生した場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 食品循環資源の再利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について
2001年5月に施行された「食品循環資源の再利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により年間100トン以上の食品廃棄物を排出する外食業者(食品関連事業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量及び再生利用を通じて、食品残渣物の削減を義務付けられております。当社は食品残渣物を削減するための取り組みを鋭意実施しており、本書提出日現在、この法令には抵触しておりませんが、今後法的規制が強化された場合には、その対応のために、設備投資等に関連する新たな費用が発生し、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について
深夜0時以降も営業する飲食店につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」により規制を受けております。各店舗における届出等、当該法令に定める事項の厳守に努めておりますが、法令違反等が発生した場合には、一定期間の営業停止等が命ぜられ、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 労働関連について
当社では、正社員、多くのパートタイム及びアルバイトの従業員が、店舗の業務に従事しております。2018年4月に大企業より順次導入された時間外労働の上限規制、年次有給休暇の取得義務化及び36協定特別条項の設定見直し、2019年4月の同一労働同一賃金制度における雇用区分別の均等・均衡待遇の明確化と説明義務の遂行等、無期・有期双方の従業員を取り巻く法規制や労働環境には重大な変化が起こりつつあります。こうした労働関連法規制への対応や労働環境の変化により、当社が優秀な社員を雇用できなくなる可能性や当社の人件費が高騰する可能性があります。
また、当社において労働関連法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社の業務改善が命じられることまたは従業員からの請求を受けること等により、当社の事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 個人情報の保護について
当社は、お客様から頂くアンケートに記載されている情報、採用した従業員の情報等多数の個人情報を保有しており、社内規程に則った厳重な管理体制には万全を期しております。しかしながら、個人情報が外部へ漏洩するような事態が発生した場合には、法令違反、損害賠償等により、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 商標等について
当社の各店舗等において使用する名称・商標等については、その使用に先立ち、外部の専門家を通じて第三者の商標権等を侵害していないかについて確認し、侵害の恐れのある名称は使用を避け、かつ、可能な限り当社において商標登録を取得する等により、これら商標の使用権の確保及び第三者の権利侵害の回避に努めております。しかしながら、当社の各店舗の名称・商標又は業態等が第三者のものと類似する等の理由により、第三者から当社の商標登録の無効審判、損害賠償、商標使用差止、営業差止等を請求され、仮にこれらの請求が認められた場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業運営体制に関するリスクについて
① 食材の安全性及び安定供給並びに価格高騰について
当社におきましては、多業態を展開しているため特定の食材に依存している事実はなく、引き続き食材の安全かつ安定的な確保に積極的に取り組む方針ではありますが、天候不順による農作物の不作や政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動等需給関係の変動に伴う市況変動や、食材の安全性に関わる不安等による消費者の外食離れが生じた場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記の天候不順による需給関係や為替相場等によって急激に価格の変動する可能性がある食材を当社では購入しております。このような事象が発生し、原材料価格が高騰した場合、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 金利変動の影響について
当社は、出店時等における設備投資資金を主として金融機関からの借入若しくはリースにより調達しており、2022年3月31日現在における総資産に占めるこれら有利子負債の割合は55.6%(有利子負債残高1,181,880千円/総資産額2,124,365千円)となっております。今後の出店等に伴う資金調達について、引き続き経済情勢や金利動向、財務バランスを総合的に勘案し、有利子負債の適正水準の維持に努めながら事業展開を行う予定でございますが、有利子負債への依存度が高い状態で金利が上昇した場合、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 敷金及び保証金について
当社は、賃借による出店を基本方針としており、2022年3月31日現在、ほとんどの店舗が借家又は借地の賃借物件となっております。物件の賃借においては、賃貸人に対し敷金及び保証金を預け入れる場合があります。敷金及び保証金の残高は、2021年3月31日現在144,981千円、2022年3月31日現在115,232千円となっており、総資産に占める割合は、各々、20.0%、5.4%となっております。
契約に際しては、物件所有者の信用状況の確認等を行い十分検討しておりますが、今後の賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業の継続に支障が生じ、契約満了による退店をした際に敷金及び保証金の全部又は一部が返還されない可能性があります。また、当社側の都合によって不採算店舗の契約を中途解約する場合等に、締結している賃貸借契約の内容によっては、敷金及び保証金の全部又は一部が返還されない場合があり、当社の財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
④ システム障害について
当社は、店舗の売上管理、食材の受発注、勤怠管理等の店舗システムの運営管理を、専門の外部業者に委託するとともに、バックアップ体制を十分に構築しておりますが、災害や機械の故障、コンピュータウイルスの侵入等不測の事態によってシステム障害が発生した場合には、当社の運営に支障をきたすことにより、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 株式会社ファッズからの仕入依存度について
当社は、同社のフランチャイジーとして「新時代」の運営をしておりますが、同社より仕入帳合をしている関係から、当社の仕入金額に占める同社の仕入金額が高くなっております。今後、同社に係る仕入帳合に何らかの支障が生じた場合には、その他の既存仕入先に移行するまでの間、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 減損損失について
当社では、外的環境の著しい変化等により、店舗収益性が悪化し、事業計画において計画したものと大きく業績が乖離した場合、固定資産及びリース資産について減損損失を計上することとなり、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 自然災害について
当社は東海地区を中心に店舗を展開しております。東海地区において、昨今の異常気象をはじめ、地震や台風等の天変地異により、特定の店舗に留まらず、ある程度のエリアの店舗に跨ってお客様の来店が困難になった場合、また店舗の破損・道路の寸断等によって仕入等が困難になった場合には売上及び利益が減少することが考えられます。更に被害の程度によっては、修繕費や除却損等の多額の費用が発生する可能性があるため、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 新型コロナウイルス等の感染症拡大について
新型コロナウイルス等の感染症拡大に伴い、全般的な個人消費の低迷や警戒心による来店客数の減少、政府や行政の緊急事態宣言に応じた店舗休業や営業時間短縮の実施を余儀なくされ、当社の業績等に影響を与える場合があります。
また、当社店舗においては、感染者が発生しないよう、店舗内の消毒や衛生管理、当社スタッフの健康管理を徹底しておりますが、万が一感染者が発生した場合、または、これらの感染防止のための管理コストが膨大化した場合も、当社の業績等に影響を与える場合があります。
(5)その他のリスクについて
① 配当政策について
当社は、株主に対する利益還元は重要な経営課題であると認識しており、内部留保による財務体質の強化を図りつつ、業績及び財政状態の推移を考慮しながら、利益配当を行っていく方針であります。しかしながら、当社の事業が計画通りに進展しない場合、業績が悪化した場合は、成長へ向けた投資に備え内部留保を優先する場合等利益配当が行えない可能性があります。
② 資金使途及び投資効果について
増資により調達した資金の使途は、全額、飲食事業における新規出店及び改装にかかる設備投資に充当する計画でありますが、出店した業態が立地に適応しなかった場合には、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。
(6)継続企業の前提に関する重要事象等
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴い、各国政府による渡航制限を受けて訪日客が減少するとともに、日本政府による緊急事態宣言、自治体からの自粛要請により、国内外食需要に重要な影響を与えております。当社としても、政府及び自治体からの各種要請等を受けて、一部店舗の臨時休業や営業時間短縮を実施しております。この結果、当社店舗への来店客数は大きく減少し、売上高が著しく減少しており、当事業年度において営業損失703,109千円、経常損失348,963千円及び当期純損失を453,753千円計上しております。現状では当該感染症の収束及び外食需要の回復の度合いによって、当社の業績の回復に一定期間を要すると考えられることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。当該状況を解消又は改善するための対応策は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の今後の感染状況や収束時期は不透明であり、売上高等に及ぼす影響の程度や期間を予測することは困難であるため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などの発出や外出の自粛要請により、国内の個人消費は落ち込み、経済活動が停滞するなど、経営環境の悪化に伴い非常に厳しい状況で推移しました。新型コロナウイルス感染症の拡大に関しては、未だに収束時期の見通しが立たないことから、依然として厳しい経営環境が続き、今後の経済活動も不透明な状況で推移しております。
当社が属する国内の外食業界におきましても、会食の自粛やリモートワークの普及による生活様式の変化、インバウンド需要の減少、営業の自粛要請などによって、店内飲食需要の減少や、デリバリー・テイクアウトの普及など、急激な変化への対応が必要になりました。
このような状況の中、当社におきましては、店舗の臨時休業や営業時間の短縮、アルコールの提供自粛など行ってまいりました。また、店舗の運営に関しましては、設備における清掃の強化、消毒、マスクの着用や手洗い消毒の徹底など、感染拡大防止に努めてまいりました。店内飲食需要の減少により、デリバリーやテイクアウト、ランチメニューの導入など、新たな生活様式に対応するための事業改善を進めておりましたが、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出により、依然として厳しい環境が続いております。
このような状況に対応すべく、経営資源の選択と集中を推し進め、収支の改善を企図した取り組みとして、業態と立地の見直しを行い、コロナ禍での早急な業績改善が厳しいと思われる店舗や不採算店舗の退店などを鋭意進めてまいりました。また、2021年5月14日開示の「フランチャイズ契約の締結に関するお知らせ」のとおり、株式会社ファッズの「新時代」業態にFC加盟を行い、業態転換を進め、2022年3月末時点において11店舗の業態変更を行いました。その結果、2022年3月末現在の店舗数は、直営店27(内FC加盟13)店舗(前事業年度末は34(内FC加盟2)店舗)、フランチャイズ店9(前事業年度末は9)店舗となりました。
|
業態 |
前事業年度末 |
新規出店 |
閉店 |
当事業年度末 |
新規出店のうち 業態変更 |
|
なつかし処昭和食堂 |
19 |
- |
13 |
6 |
- |
|
えびすや |
3 |
- |
- |
3 |
- |
|
上方御馳走屋うるる |
1 |
- |
- |
1 |
- |
|
Baby Fane Planet's |
1 |
- |
- |
1 |
- |
|
餃子・ハイボール酒場熱々屋 |
6 |
- |
3 |
3 |
- |
|
立喰い焼肉治郎丸 |
5 |
- |
2 |
3 |
- |
|
海鮮個室居酒屋葵屋 |
1 |
- |
- |
1 |
- |
|
炭火焼干物定食しんぱち食堂 |
1 |
- |
- |
1 |
- |
|
新時代 |
- |
11 |
- |
11 |
11 |
|
その他 |
6 |
- |
- |
6 |
- |
|
合計 |
43 |
11 |
18 |
36 |
11 |
これらの結果、当事業年度の業績は、売上高776,660千円(前事業年度末比9.8%減)、営業損失703,109千円(前事業年度は営業損失933,790千円)、経常損失348,963千円(前事業年度は経常損失791,540千円)、当期純損失453,753千円(前事業年度は当期純損失1,066,398千円)となりました。当事業年度においては、不採算店の退店と業態変更による採算改善に取り組みましたが、全社的な採算の改善には至らず、また、今後の業績回復が合理的に見込めない店舗に関して、特別損失として減損損失57,190千円を計上しております。
当社におきましては、先述の新型コロナウイルスの影響により、休業や営業時間の短縮を余儀なくされ、また、外食需要の急激な減退により、かつてない危機的な経営環境下にあります。このような状況下においても、ピンチをチャンスに変えるべく事業構造の転換を企図し、事業の再生による経営回復に全力で取り組んでまいります。
(注)当社は飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
財政状態につきましては、当事業年度末における総資産は、2,124,365千円(前事業年度末比1,400,035千円増加)、負債は1,674,581千円(同303,788千円増加)、純資産は449,783千円(同1,096,246千円増加)となりました。
流動資産につきましては、前事業年度末に比べ1,391,193千円増加し1,706,106千円となりました。これは、現金及び預金が1,462,135千円増加したこと等によります。
固定資産につきましては、前事業年度末に比べ8,842千円増加し418,259千円となりました。これは、減損処理により有形固定資産が57,190千円減少した一方で、リース資産が222,001千円増加したこと等によります。
流動負債につきましては、前事業年度末に比べ201,734千円増加し1,017,390千円となりました。これは、短期借入金が77,950千円増加、1年内返済予定の長期借入金が63,814千円増加、未払金が57,710千円増加したこと等によります。
固定負債につきましては、前事業年度末に比べ102,054千円増加し657,191千円となりました。これは、長期借入金が68,165千円減少した一方で、リース債務が207,902千円増加したこと等によります。
純資産につきましては、前事業年度末に比べ1,096,246千円増加し449,783千円となりました。これは、第三者割当増資及び新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ769,700千円ずつ増加したこと等によります。
この結果、自己資本比率は18.3%(前事業年度末は△90.8%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,506,932千円となっております。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は179,120千円となりました。これは主に、税引前当期純損失433,158千円を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は41,284千円となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入が45,778千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は1,599,971千円となりました。これは主に、株式の発行による収入が1,000,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入が480,000千円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社の事業は、飲食事業の単一セグメントであり、セグメントごとの業績は、記載を省略しております。
当事業年度における生産、販売の実績を示すと次のとおりです。
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.仕入実績
当社は飲食事業の単一セグメントであるため、仕入実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門の名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
新時代部門 |
195,463 |
- |
|
なつかし処昭和食堂部門 |
23,705 |
20.7 |
|
その他の部門 |
51,608 |
43.5 |
|
合計 |
270,775 |
116.3 |
(注)当事業年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは、新たに新時代部門を立ち上げたことによ
るものであります。
c.販売実績
当社は飲食事業の単一セグメントであるため、販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門の名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
新時代部門 |
467,530 |
- |
|
なつかし処昭和食堂部門 |
92,347 |
25.1 |
|
その他の部門 |
216,783 |
43.8 |
|
合計 |
776,660 |
90.1 |
(注)当事業年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、新たに新時代部門を立ち上げたことによ
るものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
イ.財政状態
(流動資産)
当事業年度末の流動資産は、前事業年度末に比べ1,391,193千円増加し1,706,106千円となりました。これは、現金及び預金が1,462,135千円増加したこと等によります。
(固定資産)
当事業年度末の固定資産は、前事業年度末に比べ8,842千円増加し418,259千円となりました。これは、減損処理により有形固定資産が57,190千円減少した一方で、リース資産が222,001千円増加したこと等によります。
(流動負債)
当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べ201,734千円増加し1,017,390千円となりました。これは、短期借入金が77,950千円増加、1年内返済予定の長期借入金が63,814千円増加、未払金が57,710千円増加したこと等によります。
(固定負債)
当事業年度末の固定負債は、前事業年度末に比べ102,054千円増加し657,191千円となりました。これは、長期借入金が68,165千円減少した一方で、リース債務が207,902千円増加したこと等によります。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ1,096,246千円増加し449,783千円となりました。これは、第三者割当増資及び新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ769,700千円ずつ増加したこと等によります。
ロ.経営成績
(売上高)
当事業年度における売上高は前事業年度に比較して84,487千円減少し、776,660千円(前期比9.8%減)となりました。その主な要因は、不採算店舗の閉店に伴う売上減少並びに新型コロナウイルス感染症に伴う営業時間短縮等による売上減少によるものです。
(売上総利益)
当事業年度における売上総利益は前事業年度に比較して102,199千円減少し、501,326千円(前期比16.9%減)となりました。その主な要因は、閉店による売上減少に伴うものであります。また、売上総利益率は前事業年度を5.6ポイント下回る64.5%となりました。その主な要因は、新業態への転換による利益率の変動によるものです。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は前事業年度に比較して332,880千円減少し1,204,435千円(前期比21.7%減)となりました。その主な要因は、閉店による売上減少に伴う全般的な費用低減によるものであります。
(営業損失及び経常損失)
当事業年度における営業損失は703,109千円(前事業年度は営業損失933,790千円)となりました。また、経常損失は348,963千円(前事業年度は経常損失791,540千円)となりました。
(当期純損失)
当事業年度においては、不採算店の退店と業態変更による採算改善に取り組んだ結果、赤字幅は減少しました。また、今後の業績回復が合理的に見込めない店舗に関して、特別損失として減損損失57,190千円を計上するに至りました。これらの結果、当事業年度における当期純損失は453,753千円(前事業年度は当期純損失1,066,398千円)となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、当社の中で多くを占める居酒屋業界において、若年層のアルコール離れや少子高齢化等により市場全体が縮小しているといわれる中、他社との競合状態が激化し、当社グループの出店条件に合致する出店店舗の契約が締結できない等の理由で、新規出店が計画通りに遂行できない事態等が挙げられます。
当社におきましては、出店候補地情報を幅広く収集し、早期の出店検討を図り、その地域のお客様ニーズに合った店舗開発を行う方針であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社は運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金で賄い、設備資金につきましては、出店計画に応じた資金を長期借入金により調達すること及び不測の事態を想定してある程度の資金的な余裕を保持することを基本方針としております。
当事業年度において、新型コロナウイルス感染症の影響による今後の不確実な経営環境に備え、債務超過の解消等財務基盤の安全性を確保するため、エクイティファイナンスを実施し、債務超過の解消と事業拡大に備えた資金確保を行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(1)フランチャイズ契約
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相手方の名称 |
株式会社ファッズ |
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契約締結日 |
2021年5月14日 |
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契約の名称 |
「新時代」パッケージ・ライセンス型フランチャイズ契約 |
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契約内容 |
株式会社ファッズが所有する「新時代」チェーンの経営ノウハウ及び本チェーンの商標その他営業上の象徴を用いて、当社が「新時代」店舗を経営することを許諾すること。 |
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契約期間 |
契約日より5年間。契約満了の6ヵ月前までに申し立てがない場合は更新とする。 |
該当事項はありません。