第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和政策等により、企業収益の改善と、それに伴う雇用情勢の改善により、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、米国の金融政策、中国経済の減速、原油安等を背景に株価下落等、景気の先行きは不透明な状況となっております。

当社グループを取り巻くメンテナンス業界におきましては、引き続き設備維持管理コストへの見直し意識が強く、厳しい環境が続いておりますが、設備投資は良好な企業収益を受けて増加傾向にあり、省エネ・省コストへの関心も高まりつつあります。

 このような環境下において、当社グループは「メンテナンスを核とした環境改善」を事業コンセプトとし、引き続きお客様に快適な空間と時間、そして安心を提供することに注力いたしました。そのため、お客様のニーズを基にコールセンター機能を強化するとともに、当社社員が有するメンテナンス技術の多能化を推進しながら、省エネ・省コスト提案を通じてお客様の潜在的ニーズを掘り起こし、新規契約の獲得や既存契約の深耕・維持管理に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は6,617,787千円(前連結会計年度比12.2%増)となりました。これは主として、空調機器メンテナンス事業において、省エネインバータ工事や設備の保全メンテナンスの増加のほか、省エネ設備導入に伴う補助金を利用した工事案件が増加したことや、トータルメンテナンス事業において、大型案件の受注が進んだこと等によるものであります。構成比は、空調機器メンテナンス事業が39.4%、トータルメンテナンス事業が60.6%、その他が0.0%となりました。

当連結会計年度の売上原価は、売上高増加に伴う人件費やパートナーへの業務委託に係る外注費及び原材料費等の増加により5,074,480千円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は1,149,208千円(前連結会計年度比18.2%増)となりました。これは主として、トータルメンテナンス事業において大型案件の受注に対応するため、姫路に2つめのコールセンターとなる「西日本コールセンター」を平成28年4月1日に開設したことや営業力強化のための人員配置の入替、新入社員研修を積極的に行ったことによるほか、生産性向上を目的としたIT強化のためのコンサルタント費用を計上したこと等によります。これらの結果、当連結会計年度の営業利益は394,099千円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。

当連結会計年度の経常利益は、東京証券取引所市場第二部への市場変更に伴う支払手数料28,000千円や為替差損7,002千円を計上したこと等により357,469千円(前連結会計年度比0.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は251,982千円(前連結会計年度比17.8%増)となりました。

また、当連結会計年度において、従業員に対する退職給付費用及び退職給付債務を算出する基礎となる割引率、昇給率、退職率等の見直しを行った結果、数理計算上の差異が32,218千円発生いたしました。これは、当社のJASDAQ市場への新規上場及び東京証券取引所市場第二部への市場変更に伴い退職率が著しく改善したこと等によります。この数理計算上の差異につきましては、当連結会計年度に全額費用処理しております。

 

各セグメントの概要は、以下のとおりであります。

①空調機器メンテナンス事業

 空調機器メンテナンス事業においては、メーカーサービス指定店としてパナソニックグループ会社が製造・販売を行う大型空調機器(主に吸収式冷温水器)を中心としたメンテナンスを行う一方、パナソニック産機システムズ株式会社から年間保守契約に基づき受託する定期点検、修理対応を主軸とし各種トラブルを未然に防止する保全メンテナンスにも注力いたしました。

 また、メンテナンスを行うサービスエンジニアを専属営業として提案営業に取り組んだ結果、大型空調機に付随する設備メンテナンスや既存空調機器更新工事、ポンプのインバータ化による省エネ提案等の受注が増加いたしました。

 この結果、空調機器メンテナンス事業の売上高は2,609,120千円(前連結会計年度比13.6%増)となりましたが、新入社員早期育成研修やIT強化のためのコンサルタント費用、上場維持関連費用等の本社経費が増加したこと等により、セグメント利益(営業利益)は247,369千円(前連結会計年度比4.3%減)となりました。

 

②トータルメンテナンス事業

 トータルメンテナンス事業においては、当社の強みである24時間365日稼働のコールセンターを核としたサービスを、多店舗・多棟展開企業である飲食業、小売業、イベント施設、医療・介護・福祉施設等の幅広い業界をターゲットとして日本全国で拡大してまいりました。さらには、メーカーサービス指定店としての空調機器メンテナンス事業と連携し、既存顧客にインバータ化等の省エネ提案を行うなど、設備更新やメンテナンスを通じた顧客の環境改善に注力し、空調設備を含めた設備全般のメンテナンス管理を行うトータルメンテナンスの提案を行ってまいりました。さらに、メンテナンスの対象範囲を拡大するため警備業の認定を取得いたしました。

 また、中国上海市でトータルメンテナンス事業を展開している上海三機大楼設備維修有限公司において空調機器更新工事等の提案営業に注力いたしました。

 この結果、中国子会社の業績も寄与しトータルメンテナンス事業の売上高は4,008,105千円(前連結会計年度比11.7%増)、セグメント利益(営業利益)は146,710千円(前連結会計年度比33.8%増)となりました。

③その他

 その他はシステム開発事業であり、売上高は561千円となり、セグメント利益(営業利益)は19千円となりました。なお、平成27年6月にシステム開発事業から撤退しております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ87,752千円減少し598,463千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度末に比べ293,183千円増加し313,579千円となりました。これは主に、売上債権の増加額が142,333千円及び法人税等の支払額が104,871千円あった一方で、税金等調整前当期純利益が356,072千円、仕入債務の増加額が261,990千円あったこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、352,035千円の資金の減少(前連結会計年度は36,465千円の資金の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出額が327,721千円あったこと等によります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、47,171千円の資金の減少(前連結会計年度は261,498千円の資金の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入300,000千円により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出額が246,857千円及び配当金の支払額が73,723千円あったこと等によります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

  当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

(2)受注実績

  当社グループは受注によるサービス提供を行っておりますが、受注から売上までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年6月1日

  至 平成28年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

空調機器メンテナンス事業

2,609,120

113.6

トータルメンテナンス事業

4,008,105

111.7

その他

561

4.6

合計

6,617,787

112.2

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年6月1日

至 平成27年5月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年6月1日

至 平成28年5月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

パナソニック産機システムズ株式会社

1,910,732

32.4

1,925,014

29.1

株式会社プレナス

879,348

14.9

858,906

13.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)外注実績

 当連結会計年度における外注実績次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年6月1日

  至 平成28年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

空調機器メンテナンス事業

365,483

150.2

トータルメンテナンス事業

2,448,813

117.9

その他

合計

2,814,297

121.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(5)仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年6月1日

  至 平成28年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

空調機器メンテナンス事業

359,560

144.7

トータルメンテナンス事業

492,969

101.0

その他

合計

852,530

115.8

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループには、当社設立当初より安定的に行ってきた空調機器メンテナンス事業と、そこで培われた技術力をもとに直接の取引先として新たな顧客開拓を行ってきたトータルメンテナンス事業の2つの収益の柱があります。今後、当社グループがさらなる成長を遂げるためには、蓄積されたメンテナンスノウハウを活かし、店舗や建物に係るメンテナンスを一括管理することで、主に多店舗・多棟展開している顧客のメンテナンスコストと管理コストを抑えるトータルメンテナンス事業のさらなる売上拡大を戦略として推し進める必要があると考えております。そのために、次の項目を課題として認識しております。

(1)環境関連ビジネスの拡大

 当社グループは、省エネインバータ化に関する専門的なノウハウを有していますが、そのノウハウの大半はパナソニック産機システムズ株式会社から受託するメンテナンスに付随する設備機器に係るものであり、応用範囲の拡大が課題であると認識しております。今後、この専門的なノウハウを多様なメーカー・設備機器にも応用し、省エネインバータ化だけでなく、メンテナンスから派生する省エネ設備工事の領域にも事業を拡大してまいります。

(2)マーケット開拓に伴う営業力の強化

 当社グループに蓄積されたメンテナンスノウハウを活かし新たなマーケットを開拓するためには、業種・業界特有の問題点を把握し自ら解決方法を模索する力と、省エネ・省コスト提案を行うための高度な知識が必要となります。そのために、営業部門の研修・教育に注力してまいります。

(3)社内メンテナンスエンジニアの育成

 当社グループは、多種多様な設備機器に関するメンテナンスをトータルで行うことに強い競争優位性を持ちながら、当社グループ社員が直接メンテナンス対応することにより、さらなる成長と利益拡大を追求する戦略を推し進めております。そのために、社内メンテナンスエンジニアのレベルに応じた研修・指導を行うことはもとより、ジョブローテーションや機器研修・現場同行を継続的に実施することで、特定の設備機器のみならず数種の設備機器を扱うことができる体制を構築し、それにより社内メンテナンスエンジニアの多能工化を推進してまいります。

(4)サービス内製化の推進

 当社グループは、コールセンターを中心に日本全国でトータルメンテナンスに対応できる体制を構築するため、国内9拠点以外のエリアに対応できるパートナーと業務委託契約を締結しております。また、当社メンテナンスエンジニアが対応可能なエリアにおいても、サービスの効率を上げるためパートナーへ依頼しております。今後は、当社グループの強みをさらに伸ばすために、技術力・ノウハウが必要なサービスの内製化を進めることにより、利益率の向上と省エネ提案を行うための基礎データやノウハウの蓄積に注力してまいります。

(5)コールセンターの効率化と品質向上

 トータルメンテナンス事業の売上拡大を図るためには、コールセンターの効率化と品質向上が不可欠と考えております。そのために、専任のシステム開発部門を設置し当社のシステム開発の強化を行うとともに、オペレーターの知識・対応力を向上させるため徹底した教育・指導を継続的に行ってまいります。

(6)システムの競争力維持

 当社グループは、メンテナンスサービスの品質向上や省エネ提案を行うために必要な情報を、当社で開発した業務用の基幹システムにて管理しております。今後、事業を拡大させ競合他社との差別化を図るためには、さらなる業務用の基幹システムの機能強化を継続的に実施していく必要があると認識しており、コールセンターシステムの機能強化と業務効率化のためのITシステム強化に努めてまいります。

(7)パートナーの新規開拓及び品質管理

 現在は、パートナーには飲食業界の店舗における設備機器メンテナンスを中心に業務委託をしていますが、飲食業界以外の新たなマーケットに進出するためには業界特有の設備機器を扱えるパートナーを開拓する必要があります。また、顧客の満足度向上のため、パートナーのサービスレベルの維持・向上を重要な経営課題の一つとして認識しており、パートナーとの業務委託契約時における技術力の確認やサービス実施時の教育・指導等様々な施策により、今後もサービスレベルを確保するように努めてまいります。

(8)内部管理体制の強化

 当社グループでは、企業規模に応じた内部管理体制を整備し機能させることが重要であると考えております。金融商品取引法における内部統制に係る報告を実施するため内部管理体制の強化に努め、コンプライアンス機能の強化、業務マニュアルの整備等を行ってまいりました。今後、業容拡大に応じて業務の効率性・有効性の改善をより進めるため、内部管理体制のさらなる強化を推進してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものでありますが、全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(当社グループ事業全般において)

(1)業績の季節的変動

 当社グループの事業では、夏の冷房運転に備えて設備の修繕や入替工事が集中する3月から6月に売上が伸びる傾向が強く、一方で販売費及び一般管理費などの固定費は、ほぼ恒常的に発生するため利益が著しく第4四半期連結会計期間に偏るという季節的変動があります。第39期第4四半期連結会計期間の営業利益は211,075千円であり、同連結会計年度の営業利益394,099千円の53.6%となっております。

(2)部材の価格上昇に伴うリスク

 当社グループが事業活動を行うにあたりメンテナンスサービス等で必要となる部品等の価格が高騰したにもかかわらず、請負金額に反映することが困難な場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(3)事故・災害等に伴うリスク

 当社グループが顧客に提供している設備メンテナンス及び設備工事において、当社グループ社員又は業務委託先の人的なミスにより、顧客に損失を与えてしまう恐れがあります。損害賠償責任保険の加入や業務委託先への指導によりリスク回避には努めておりますが、保険でまかないきれない損失の発生や信頼失墜により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(4)海外事業の展開に伴うリスク

 当社グループは、中国上海市において事業を展開しておりますが、次のようなリスクにより業績等に影響が生じる可能性があります。

 ①予期しない法律や規制の変更

 ②社会・政治及び経済状況の変化又は治安の悪化

 ③各種税制の不利な変更又は課税

 ④異なる商習慣による取引先の信用リスク等

 ⑤労働環境の変化や人材確保・教育の難しさ

 ⑥為替リスク

 これらのリスクを最小限に抑えるため、現地顧問弁護士や会計事務所等からも迅速に情報を入手し、いち早く対策が打てるよう努めておりますが、リスクの顕在化により、サービスの提供が困難になり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(5)顧客依存に関するリスク

 当社グループは、売上高の29.1%をパナソニック産機システムズ株式会社、13.0%を株式会社プレナスに依存しております(第39期実績)。現在、トータルメンテナンス事業において、パナソニック産機システムズ株式会社及び株式会社プレナス以外の取引先の拡大を行っておりますが、これらの主要な顧客との関係が悪化した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(6)競合に関するリスク

 当社グループは、競合他社との差別化を図るため、顧客がメンテナンス状況をリアルタイムに把握できるWEB管理システムの導入や、特定の設備機器のみならず多種多様な設備機器を扱うことができる社内メンテナンスエンジニアの育成を行っております。しかし、メンテナンス市場には大小様々な競合他社や施工業者及びメーカー系列のメンテナンス会社等が多数存在しており、これらの会社等との競合により、メンテナンス価格が下落し、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

(7)主要顧客のメンテナンス業務内製化に関するリスク

 当社グループの主要顧客のメンテナンスに関して、顧客又はそのグループ会社においてメンテナンスの内製化を高めていく場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(8)法的規制について

 当社グループは、事業活動を遂行するにあたり、気候変動、大気汚染、有害物質廃棄物製品リサイクル及び土壌・地下水汚染などに関する様々な環境関連法令の適用を受けており、環境に関連する費用負担や損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 また、当社グループが関連する設備メンテナンス及び設備工事は、官公庁関連の案件については入札制度に参加しており、その参加資格条件に変更が生じた場合には、入札機会を失う可能性があります。また、官公庁案件において、民間への開放策である指定管理者制度など導入され、管理運営者が変更となった場合には、当社が受注できなくなる可能性があります。これらにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

(空調機器メンテナンス事業において)

(9)特定顧客との契約解除に伴うリスクについて

 当社グループの空調機器メンテナンス事業は、パナソニック産機システムズ株式会社から委託されるメンテナンス業務が大きな割合を占めているため、当社との業務委託基本契約の解除が生じるような事象(当社が委託された業務を実施できない場合や信頼関係を損なう行為があった場合等)が発生した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 なお、当社とパナソニック産機システムズ株式会社との取引は、昭和52年の当社設立当初より継続して行われ、長年にわたるメンテナンスサービスの実績や総合的な営業力により相互の信頼関係を築き同社の取引先の中で当社はシェアを拡大してまいりました。契約継続に支障を来すような要因は、現在生じておりません。

(10)メーカーにおける当社取扱商品の販売動向

 当社グループの空調機器メンテナンス事業では、主としてパナソニックグループ会社のメーカーサービス指定店としてメンテナンスを行っているため、同社が製造・販売する大型空調機器が減少する場合には、当社のメンテナンス需要も減少し当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(11)メーカーメンテナンス体制について

 当社グループの空調機器メンテナンス事業は、パナソニック産機システムズ株式会社から委託されるメンテンナンス業務が大きな割合を占めておりますが、メーカーから独立し起業したメンテナンス企業出現したり、パナソニック産機システムズ株式会社がメンテナンスの内製化を行うこととなった場合には、当社に委託される業務が減少し、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(12)業務委託価格について

 当社グループの空調機器メンテンナンス事業のサービス価格は、パナソニック産機システムズ株式会社から提示されるメンテナンス料金表に基づき発注価格が決定されております。そのため、同料金表の改定により価格が大きく下落した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

(トータルメンテナンス事業において)

(13)業務委託先管理に伴うリスク

 当社グループのトータルメンテナンス事業は、事業を全国展開するにあたり、当社メンテナンスエンジニアが対応可能なエリアにおいてもサービスの効率性をあげるため業務委託先であるパートナーへ業務を委託しております。そのため、パートナーへの教育・指導等の施策によりサービスレベルを確保するよう努めておりますが、パートナーの技術力不足や対応不良によるクレームが発生し、当社グループの信用が低下したり、施工不良に伴う損害賠償責任が発生することにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(14)人材確保と育成について

 当社グループのトータルメンテナンス事業、多種多様な設備機器に関するメンテナンスを一括で行えることに強い競争力を持つために、当社メンテナンスエンジニアが直接メンテナンス対応する一方、専門技術のあるパートナーに業務委託をすることにより、安定したサービスの提供と利益を追求する戦略を推し進めております。そのためには専門性の高い技術を有する社員の雇用確保や人材育成が必要でありますが、それらが計画どおりに進まずに期待する成長を達成できない場合や専門技術のあるパートナーを開拓できずに安定したサービスの提供ができない場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(15)飲食業界への業績依存について

 当社グループのトータルメンテナンス事業は、飲食業界に属する企業に対する売上高が同事業全体の売上高の半数近くを占めております。全国対応のコールセンターを強みに飲食業界以外の幅広い業界の市場開拓を行っておりますが、競合他社との価格競争や主要取引先からの受注減少等が発生し、飲食業界以外での顧客獲得が計画どおりにできない場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約の名称

契約の内容

契約期間

株式会社

三機サービス

パナソニック産機システムズ株式会社

平成25年

1月1日

(注)1

業務委託

基本契約書

パナソニックグループ会社の製品等のメンテナンス保守等に係る基本契約

①保守点検、部品交換及び整備作業

②製品の修理

③製品の設置業務、試運転等の調整業務及び運用支援業務

④保守点検・整備作業に関する営業助成業務

平成24年4月1日から

平成25年3月31日まで

(注)2

(注)1.当社の設立時より三洋空調システムサービス株式会社(現パナソニック産機システムズ株式会社)からの業務委託により大型空調機器の据付・組立・試運転及び保守管理を行ってきましたが、同社の社名変更に伴い新たに業務委託基本契約を締結いたしました。なお、契約については、契約期間を遡及して締結しております。

2.契約期間満了の3ヶ月前までにいずれからも書面による別段の意思表示がない場合、本契約は同一条件で1年間更新されるものとし、以後も同様とすることになっております。なお、1年ごとの更新は最長でも平成29年3月31日までとなっておりますが、平成29年4月1日以降についても継続契約を行うことができると考えております。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り・仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

(2)経営成績の分析

経営成績につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

 

(3)財政状態の分析

①資産

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ76,332千円増加し2,484,561千円となりました。主な要因は、現金及び預金が272,591千円、受取手形及び売掛金が139,460千円増加した一方で、有価証券が354,998千円減少したこと等によります。

 また、固定資産は、前連結会計年度末に比べ293,921千円増加し612,192千円となりました。主な要因は、研修センター開設に伴い、建物及び構築物が246,816千円、土地が57,640千円増加したこと等によります。

 これらの結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ370,253千円増加し3,096,754千円となりました。

②負債

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ27,332千円増加し1,161,441千円となりました。主な増加要因は、短期借入金が60,000千円、1年内返済予定の長期借入金が82,261千円減少したものの、工事未払金が261,043千円増加したこと等によります。

 また、固定負債は、前連結会計年度末に比べ128,134千円増加し512,916千円となりました。主な要因は、長期借入金が135,404千円が増加したこと等によります。

 これらの結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ155,466千円増加し1,674,357千円となりました。

③純資産

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ214,787千円増加し1,422,396千円となりました。主な要因は、利益剰余金が178,211千円増加したことと、新株予約権の行使による新株発行に伴い資本金が23,493千円、資本剰余金が23,493千円増加したこと等によります。

 

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローにつきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

当社グループは、メーカーサービス指定店としての信頼を確保するために、当社グループ独自の提案を行うことで競合他社との差別化を図るとともに、企業の省エネ意識が高まっている環境下において、飲食業だけでなく多店舗・多棟展開しているすべての建物を一括管理することで新たなマーケットの開拓を行ってまいりました。

今後は、トータルメンテナンスの提案によりさらなるマーケットの拡大や省エネ設備工事の事業領域への拡大を図ってまいります。

なお、詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

当社グループの経営陣は、事業環境の変化及び入手可能な情報に基づき、迅速に最善の経営戦略を立案し、施策の実施に努めております。

当社グループが今後も持続的に成長するためには、パートナーとの連携を強め事業規模に応じた質の高いサービスを全国で提供するとともに、当社で人材を確保してサービスの内製化を強化することにより、付加価値サービスの提供とノウハウの蓄積による競合他社との差別化を行うことが重要であると考えております。また、技術力の高い人材を確保するために、積極的に人材を採用するとともに、当社メンテナンスエンジニアを短期育成する教育研修の充実や、多種多様な設備機器を扱うことができるようにする当社メンテナンスエンジニアの多能工化を推し進めてまいります。