第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループの企業理念は『理念』・『ミッション』・『ビジョン』・『行動指針』という4つの要素で構成しております。創業の原点であり、これからも不変である理念のもとに、社会に対して果たすべき使命(ミッション)、将来的な展望(ビジョン)、それらを実現するための行動指針を社員全員が共有・実践することで、日本のみならず世界でも永続的にその事業価値を発揮することができると考えております。そして、これらを通して顧客価値を常に創造するとともに、メンテナンス事業を核とした環境改善を通じて社会貢献する会社であることに努めてまいります。

◆理念

私たちは、技術・サービスの向上と創造を通して社会に貢献します。

私たちは、お客様第一主義を通してチャレンジ精神を発揮します。

私たちは、仕事を通して成長し心豊かな人生を築きます。

◆ミッション

「もっと快適、ずっと安心」

私たちがお客様の環境を今よりもっと快適にし、絶えざる安心を提供するという決意と意志が込められております。

◆ビジョン

環境世紀のリーディングカンパニーとして、顧客満足のさらなる高みと、働く一人ひとりの人生の充実をめざしながら、当社が提供する価値を世界へと広げていきます。

◆行動指針 - 信頼 -

「約束」-約束を守ることが自分の財産になる。

「挨拶」-さわやかな挨拶がさわやかな関係を作る。

「対話」-対話によって相手のニーズと心がわかる。

「若さ」-挑戦を失わない若さこそ飛躍の源泉である。

「技能」-技術・能力でプロとしての評価を得る。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、安定した利益率の確保と財務体質の強化を目指して経営努力をしてまいります。具体的には売上高及び営業利益の継続的な伸長と営業利益率及びROEの上昇を目指します。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループの事業環境は、政府の推進する働き方改革に伴うアウトソーシング需要が高まっていることや、省エネニーズの拡大・省エネ意識の向上、台風や地震をはじめとした自然災害への対応需要拡大といった事業成長の機会がある一方、大手企業・異分野業態からの新規参入、AI・IoTによるメンテナンス技術の変化をはじめとした環境や技術変化への対応も必要となります。このような事業環境のもと、次なる成長のための営業基盤の強化として、営業体制の強化、リーダー育成やエンジニアを中心とした採用等の人事基盤の強化、IT基盤の強化に取り組みます。また、これからも持続的に事業成長するために、空調メンテンナンス工事の内製化の拡大、設備・工事案件の対応力の強化、トータルメンテナンスの更なる品質向上を推進します。

これらの取り組みを通じ、中期経営計画のテーマでもある「変革と持続的成長」を遂げるため全力で取り組んでまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社グループには、当社設立当初より安定的に行ってきたメーカー指定店としてのメンテナンスサービスと、そこで培われた技術力をもとに直接の取引先として新たな顧客開拓を行ってきた設備全般を対象にするトータルメンテナンスサービス、そしてインバータ化等、環境改善を目的とした省エネサービスがあります。今後、当社グループがさらなる成長を遂げるためには、蓄積された技術力やメンテナンスノウハウを活かすことにより、売上拡大を図るとともに、サービスの内製化を進めて利益率を向上させることが必要となります。そのために、次の項目を課題として認識しております。

①サービス内製化の強化

 当社グループは、利益率向上や事業拡大のために、多種多様な設備機器に関するメンテナンスノウハウの向上を、社内のメンテナンスエンジニアだけでなく営業人材も含めて図る必要があります。そのために、長年蓄積された技術力やメンテナンスノウハウを活用し、社内のメンテナンスエンジニアが直接メンテナンス対応する内製化を強化することにより、利益率の向上を図ってまいります。また、当社研修センターは、メンテナンスの技術研修を行うための実機を保有しており、社内メンテナンスエンジニア及び営業人材のレベルに応じた研修・指導を行い、人材の短期育成や特定の設備機器のみならず多種の設備機器を扱うことができる多能工化を進め、さらなる事業拡大を図ってまいります。

②トータルメンテナンスサービスの品質向上

 トータルメンテナンスサービスの事業拡大を図るためには、コールセンター及び業務部門の効率化と品質向上が不可欠と考えております。そのために、コールセンターのオペレーターの知識・対応力を向上させることが必須であり、徹底した教育・指導を継続的に行ってまいります。また、多種多様なメンテナンスサービスを迅速に提供するために管理業務等の標準化を行っております。また、当社は全国のパートナーとの連携によりサービスを提供しておりますが、サービスの品質・顧客の満足度向上のためには、パートナーの新規開拓及びサービスレベルの維持・向上を重要な経営課題の一つとして認識しております。この経営課題の解決策のひとつとして、パートナーの新規開拓を行う専属部署を設け、パートナーの技術力やサービスの品質確認と、パートナーへの教育等を継続的に行うことにより、今後もサービスレベルを確保するように努めてまいります。

③新たな環境ビジネスの創出

 当社グループは、既に空調に関する省エネ化の専門的なノウハウを有していますが、今後は省エネ商材の範囲を拡大し、環境・省エネビジネスの事業拡大を図ることが課題であると認識しております。そのために、環境・省エネビジネスを他企業とのアライアンスなどを通じて空調以外の設備機器やメンテナンスから派生する設備全体の省エネ化に関する領域にも広げ、当社グループの新たな成長ドライバーにしていきたいと考えております。

④営業体制の強化

 当社グループのお客様は、多店舗・多棟展開企業である飲食業、小売業、イベント施設、医療・介護・福祉施設と多岐にわたっております。それぞれのお客様のニーズを的確に把握できる専門知識の高い営業力が必要となってきます。そのために、法人への大口取引の提案を主な業務とする部門を新設し、提案先の業界構造や課題を分析しターゲットを明確化することで、お客様のニーズや課題を的確に捉えソリューション活動を推進し、お客様満足度を向上させてまいります。

⑤海外事業収益力の強化

 当社は、設備メンテナンス・省エネ事業の拡大のためには、国内で蓄積されたメンテナンスノウハウや省エネ提案を海外へ展開し、新たな市場でシェアを広げていく必要があると考えております。そのために、海外での事業を企画・推進する部署を新設し、子会社と合弁会社の経営資源を管理することで最適な資源配分を行うとともに、顧客基盤の開拓やアライアンスを通じた新商材開発などの事業支援を行ってまいります。

⑥人事制度改革

 当社は、メンテナンスエンジニアを中心とした労働集約型のビジネスであり、当社の企業理念を具現化でき、付加価値が高いサービスを提供できる優秀なメンテナンスエンジニアを多く確保することは、重要な経営戦略であると認識しております。そのために、働きやすく働きがいがあり、社員のエンゲージメントが高く、優秀な人材が集まる企業を目指し、戦略的な人事制度を構築してまいります。

ITシステムの競争力の維持

 当社グループは、メンテナンスサービスの品質向上や省エネ提案を行うために必要な情報を、当社で開発した業務用の基幹システムにて管理しております。今後、事業を拡大させ競合他社との差別化を図るためには、さらなる機能強化を継続的に実施していく必要があると認識しております。そのための投資を継続的に実施し、トータルメンテナンスサービスの業務効率化や提案力向上のためのITシステムの強化に努めてまいります。

⑧内部管理体制の強化

 当社グループでは、企業規模に応じた内部管理体制を整備し、機能させることが重要であると認識しております。金融商品取引法における内部統制に係る報告を実施するため内部管理体制の強化に努め、コンプライアンス機能の強化、業務マニュアルの整備等を行ってまいりました。今後、業容拡大に応じて業務の効率性・有効性の改善をより進めるためにも、内部管理体制のさらなる強化を推進してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1)業績の季節的変動

 当社グループの事業では、設備の修繕や入替工事が集中する第2四半期及び第4四半期連結会計期間に売上が伸びる傾向が強く、一方で販売費及び一般管理費などの固定費は、ほぼ恒常的に発生するため利益が著しく偏るという季節的変動があります。第42期の第2四半期及び第4四半期連結会計期間の営業利益合計は556,944千円であり、同連結会計年度の営業利益652,967千円の85.3%となっております。

(2)災害・事故等に伴うリスクについて

 当社グループが顧客に提供している設備メンテナンス及び設備工事において、地震、台風等の自然災害及び人的・物的事故により当社グループの機能の全部又は一部が停止する等が発生し、顧客に損失を与えてしまう恐れがあります。

 また、当社グループでは、サービスマンの安全教育を徹底することにより事故防止に努めておりますが、万が一、重大な事故・労働災害等が発生した場合、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)海外事業の展開に伴うリスク

 当社グループは、海外において事業を展開しておりますが、次のようなリスクにより業績等に影響が生じる可能性があります。

 ①予期しない法律や規制の変更

 ②社会・政治及び経済状況の変化又は治安の悪化

 ③各種税制の不利な変更又は課税

 ④異なる商習慣による取引先の信用リスク等

 ⑤労働環境の変化や人材確保・教育の難しさ

 ⑥為替リスク

 これらのリスクを最小限に抑えるため、現地顧問弁護士や会計事務所等からも迅速に情報を入手し、いち早く対策が打てるよう努めておりますが、リスクの顕在化により、サービスの提供が困難になり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(4)顧客依存に関するリスク

 当社グループは、売上高の27.6%を株式会社セブン-イレブン・ジャパン、16.6%をパナソニック産機システムズ株式会社、16.2%を株式会社ライフコーポレーションに依存しております(第42期実績)。現在、上記3社以外の取引先の拡大を行っておりますが、これらの主要な顧客との関係が悪化した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(5)競合に関するリスク

 当社グループは、競合他社との差別化を図るため、顧客がメンテナンス状況をリアルタイムに把握できるWEB管理システムの導入や、特定の設備機器のみならず多種多様な設備機器を扱うことができる社内メンテナンスエンジニアの育成を行っております。しかし、メンテナンス市場には大小様々な競合他社や施工業者及びメーカー系列のメンテナンス会社等が多数存在しており、これらの会社等との競合により、シェアが下がり当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(6)顧客のメンテナンス体制に関するリスク

 当社グループの顧客が自社設備のメンテナンスを行う部署を新設したり、分社化や設立等によりメンテナンス会社を立ち上げたりすることにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(7)法的規制について

 当社グループは、事業活動を遂行するにあたり、気候変動、大気汚染、有害物質、廃棄物、製品リサイクル及び土壌・地下水汚染などに関する様々な環境関連法令の適用を受けており、環境に関連する費用負担や損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 また、当社グループが関連する設備メンテナンス及び設備工事は、官公庁関連の案件については入札制度に参加しており、その参加資格条件に変更が生じた場合には、入札機会を失う可能性があります。また、官公庁案件において、民間への開放策である指定管理者制度などが導入され、管理運営者が変更となった場合には、当社が受注できなくなる可能性があります。これらにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(8)メーカーにおける当社取扱商品の販売動向

 当社グループのメンテナンスサービスのうち、パナソニックグループ会社のメーカーサービス指定店としてのメンテナンスに関して、同社が製造・販売する大型空調機器が減少する場合には、当社のメンテナンス需要も減少し当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(9)業務委託価格について

 当社グループのメンテナンスサービスの価格は、パナソニック産機システムズ株式会社から提示されるメンテナンス料金表に基づき発注価格が決定されております。そのため、同料金表の改定により価格が大きく下落した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(10)サービス体制の維持について

 当社グループは、多種多様な設備機器に関するメンテナンスを一括で行えることに強い競争力を持つために、当社メンテナンスエンジニアが直接メンテナンス対応する一方、専門技術のあるパートナーに業務委託をすることにより、安定したサービスの提供と利益を追求する戦略を推し進めております。そのためには専門性の高い技術を有する社員の雇用確保や人材育成が必要でありますが、それらが計画どおりに進まずに期待する成長を達成できない場合や専門技術のあるパートナーを開拓できずに安定したサービスの提供ができない場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善とそれに伴う雇用情勢の改善により、景気は緩やかな回復基調となりました。一方、米国・中国による保護主義的な通商政策や世界経済の不確実性、金融市場の変動が引き続き懸念されるなど、景気の先行きは不透明な状況となっております。

当社グループを取り巻くメンテナンス業界におきましては、設備の維持管理コストを減少させるための省エネ提案や、突発的な故障の発生を減少させるための保全メンテナンスの要望が多くなってきており、また、当社グループがメインターゲットとしている小売業や飲食業を中心とした多店舗展開企業では、メンテナンス管理の一括アウトソーシング化のニーズも高まってきております。

 このような環境下において、当社グループは、24時間365日稼働のコールセンターを核としたすべての設備機器を対象とするサービスを強みとして、社内に蓄積されたノウハウやデータに基づき突発的な修理不具合を未然に防止するための保全メンテナンスや機器入替、また、環境改善を考えた省エネ等の提案営業を行ってまいりました。

 また、自社メンテナンスエンジニアの多能工化(特定の設備機器のみならず数種の設備機器を扱うことができる事)により生産性を向上させるため、引き続き当社研修センターでの実機研修による人材育成に注力してまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ213,450千円減少し4,522,017千円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ512,765千円減少1,777,192千円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ299,315千円増加し2,744,824千円となりました。

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高11,050,444千円(前年同期比0.9%減)、営業利益652,967千円(前年同期比16.0%減)経常利益659,050千円(前年同期比15.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益431,271千円(前年同期比18.2%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ284,323千円減少し1,077,185千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度末に比べ149,305千円減少し314,795千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が659,050千円、売上債権の減少額が342,225千円あった一方で、仕入債務の減少額が325,892千円及び法人税等の支払額が339,798千円あったこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度末に比べ331,987千円増加し404,871千円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が274,428千円、投資有価証券の取得による支出が100,809千円あったこと等によります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、193,562千円の資金の減少(前連結会計年度は154,940千円の資金の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額が162,812千円、長期借入金の返済による支出が59,992千円あったこと等によります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

  当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

b.受注実績

  当社グループは受注によるサービス提供を行っておりますが、受注から売上までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

  当社グループは「メンテナンス事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年6月1日

  至 2019年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

メンテナンス事業

11,050,444

△0.9

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年6月1日

至 2018年5月31日)

当連結会計年度

(自 2018年6月1日

至 2019年5月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社セブン-イレブン・ジャパン

2,558,589

22.9

3,048,606

27.6

パナソニック産機システムズ株式会社

1,756,611

15.8

1,831,979

16.6

株式会社ライフコーポレーション

1,467,958

13.2

1,788,319

16.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

d.外注実績

  当社グループは「メンテナンス事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度における外注実績次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年6月1日

  至 2019年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

メンテナンス事業

5,625,587

△8.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り・仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ573,505千円減少し3,377,349千円となりました。主な要因は、現金及び預金が272,302千円、受取手形及び売掛金が344,468千円減少したこと等によります。

 また、固定資産は、前連結会計年度末に比べ360,055千円増加し1,144,667千円となりました。主な要因は、無形固定資産が269,057千円、投資有価証券が93,410千円増加したこと等によります。

 これらの結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ213,450千円減少し4,522,017千円となりました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ474,285千円減少し1,393,458千円となりました。主な要因は、工事未払金が327,208千円、未払法人税等が111,938千円、賞与引当金が41,164千円減少したこと等によります。

 また、固定負債は、前連結会計年度末に比べ38,480千円減少383,733千円となりました。主な要因は、長期借入金が59,992千円減少したこと等によります。

 これらの結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ512,765千円減少1,777,192千円となりました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ299,315千円増加し2,744,824千円となりました。主な要因は、利益剰余金が269,172千円増加したこと等によります。

2)経営成績

 当連結会計年度の売上高は11,050,444千円(前年同期比0.9%減)、売上原価は8,639,438千円(前年同期比0.6%減)となりました。これは主に、通期で見込んでいた利益率の高い省エネ工事案件の多くが翌期以降に期ずれを起こしたことや、新規のトータルメンテナンス契約の交渉が長期化したためであります。また、販売費及び一般管理費は、新たな海外進出先としてベトナムの合弁会社設立準備費用の増加、及び大口取引先への対応力強化のためにとった体制強化の費用増加等により1,758,038千円(前年同期比4.9%増)となりました。これらの結果、当連結会計年度の営業利益は652,967千円(前年同期比16.0%減)となりました。

当連結会計年度の経常利益は659,050千円(前年同期比15.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は431,271千円(前年同期比18.2%減)となりました。

3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社企業グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。また、当社の経営成績に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり認識しており、これらのリスクについては発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

c.資本の財源及び資金の流動性

資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社グループにとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施してまいります。

短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入や新株発行等を検討した上で調達しております。

当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は148,286千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,077,185千円となっております。

 将来の成長のための内部留保については、人材の育成・獲得、海外進出、ITシステム強化等の将来の事業展開の財源のための投資に資源を優先的に充当いたします。

d.中期経営計画等の進捗状況

当社グループは、2020年5月期を初年度とする新中期年経営計画「変革と持続的成長 SANKI2022」を2019年7月12日に公表いたしました。今後、当社グループが持続的に事業成長するために、各部門の連携をさらに強化し、お客様への提案を通じ、付加価値向上を目指し続けることにより、下記の数値目標を達成いたします。

「変革と持続的成長 SANKI2022」における数値目標

 

2020年5月期

2021年5月期

2022年5月期

売上高(千円)

12,100,000

13,300,000

15,000,000

営業利益(千円)

600,000

720,000

950,000

売上高営業利益率(%)

5.0

5.4

6.3

ROE(%)

13.7

14.9

17.6

 なお、当社グループでは中期3ヵ年を下記のように2つのフェーズに分けております。

<フェーズ1>2020年5月期

「次なる成長のための営業基盤強化」の期間と捉え、営業体制の強化、リーダー育成やエンジニアを中心とした採用等の人事基盤の強化、IT基盤強化に取り組みます。

<フェーズ2>2021年5月期~2022年5月期

「変革と持続的成長」の期間とし、空調メンテンナンス工事の内製化の拡大、設備・工事案件の対応力強化、トータルメンテナンスの更なる品質向上を推進します。

e.目標とする経営指標の達成状況

 当社グループは、安定した利益率の確保と財務体質の強化を目指し、売上高及び営業利益の継続的な伸長と営業利益率及びROEの上昇を目標としておりますが、その達成状況は下記のとおりです。

 

2017年5月期

2018年5月期

2019年5月期

金額又は

割合

前年同期比

金額又は

割合

前年同期比

金額又は

割合

前年同期比

売上高(千円)

8,777,946

32.6%

11,148,841

27.0%

11,050,444

△0.9%

営業利益(千円)

538,781

36.7%

777,228

44.3%

652,967

△16.0%

売上高営業利益率(%)

6.1

0.2%pt

7.0

0.9%pt

5.9

△1.1%pt

ROE(%)

23.1

3.9%pt

25.5

2.4%pt

16.6

△8.9%pt

前連結会計年度までは各指標ともに順調に伸長しておりましたが、当連結会計年度におきましてはすべての指標がマイナスとなっております。これは前述のとおり、主に通期で見込んでいた利益率の高い省エネ工事案件の多くが翌期以降に期ずれを起こしたことや、新規のトータルメンテナンス契約の交渉が長期化したために、売上高及び売上総利益が減少したことによります。また、新たな海外進出先としてベトナムの合弁会社設立準備費用が増加したことや、大口取引先への対応力強化のためにとった体制強化の費用増加等により営業利益が減少したことによります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)業務委託契約等

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約の名称

契約の内容

契約期間

株式会社

三機サービス

パナソニック産機システムズ株式会社

2017年

4月1日

業務委託

基本契約書

パナソニックグループ会社の製品等のメンテナンス保守等に係る基本契約

①保守点検、部品交換及び整備作業

②製品の修理

③製品の設置業務、試運転等の調整業務及び運用支援業務

④保守点検・整備作業に関する営業助成業務

2017年4月1日から

2018年3月31日まで

(注)

(注)契約期間満了の3ヶ月前までにいずれからも書面による別段の意思表示がない場合、本契約は同一条件で1年間更新されるものとし、以後も同様とすることになっております。なお、1年ごとの更新は最長でも2022年3月31日までとなっておりますが、2022年4月1日以降についても継続契約を行うことができると考えております。

 

(2)合弁契約

 当社は、2019年1月22日にベトナムのソナデジジャンディェン社との間で、海外事業の収益力拡大を目的に合弁契約を締結し、2019年5月30日にSANKI-SONADEZI JOINT STOCK COMPANY(サンキ-ソナデジ株式会社)を設立、2019年6月17日に出資払込を行いました。同社はドンナイ省立のデベロッパーのグループ企業であり、当社のメンテナンス事業及び省エネ事業とのシナジー効果で収益拡大を図ってまいります。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。