第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

当社グループは、Philosophy「We Create the Best “e”for the Better “e” World.」の下、自らのクリエイティブ魂に火をつけ、プロダクト及びサービスを通じて顧客体験価値を最大化し、クリエイティブな炎を燃え上がらせることを体現することを目指し、Vision「クリエイティブ魂に火をつける」を掲げ、「世界中のモバイルユーザーに驚きを。ECをもっと簡単に。」を旗印として、コマース事業とプラットフォーム事業の相乗効果を最大限に発揮しながら、「モバイルアクセサリーのグローバル№1ブランド」となること及び「ECのグローバルプラットフォーム」の構築を目指しております。

個性的で質の高いプロダクトを世界中に広め、それを手にしたユーザーの創造的な感性を刺激する、また、EC事業者向けクラウド型(SaaS)業務マネジメントプラットフォーム「ネクストエンジン」によってECバックオフィス業務の自動化を進め、EC事業者をルーティンワークから解放することで、人間が本来取り組むべき創造的な活動に注力できる環境を提供する、この「クリエイティブ魂に火をつける」というVisionを追い求めることで、EC市場の更なる成長に貢献してまいります。

 

(2) 経営戦略

① コマース事業

コマース事業においては、自社リソースを活用した、独自デザイン及びキャラクターライセンスを活用したユニークな自社企画商品の開発を一層強化することで収益力とブランド力を向上させると同時に、ネクストエンジンによる効率化の徹底、多ブランド・多店舗展開及び海外展開強化による収益機会の増大に取り組んでまいります。

② プラットフォーム事業

プラットフォーム事業においては、ネクストエンジンのメイン機能強化による更なる自動化の追求と顧客の利便性向上、アプリストアのラインナップ充実、BtoB対応、越境EC進出支援等の各施策により、新規顧客の獲得と顧客単価の上昇を図ると同時に、AIによるビッグデータの活用を企図して2016年2月に立ち上げた探究室(現データマイニング部)の研究成果を、プラットフォーム事業の新たな付加価値と位置付けて、収益機会の増大に取り組んでまいります。

③ その他

2018年12月に策定した中期経営計画「Hamee Infinity Strategy」に基づいて、グループシナジーを強化し、全事業でデータセントリックなストック型ビジネスモデルへの転換を図るため、当該セグメントにおいて開発投資を積極化しております。開発の成果として「レコメンドメール自動配信アプリ」「Hamic BEAR」「ふるさと納税支援事業受託支援サービス」等のサービスをリリースしており、今後もネクストエンジンのデータを活用した新たなサービスを継続的に開発・リリースしてまいります。

 

(3) 対処すべき課題

今後の事業展開において、業容を拡大し、経営基盤を安定させるために、以下の課題を認識しております。

当社グループは、これらの課題に迅速に対処してまいります。

① 全社的な課題
a.ブランド力の強化

当社の属するEC市場、モバイルアクセサリー市場は今後も大きく変化し、競争も激化することが予想されます。そのような環境の中で、顧客から選ばれる商品、選ばれるサービスを提供することでブランド価値の向上を図るため、次のような施策を継続して実施してまいります。

(a) 商品及びサービスの一層のブランディング強化

コマース事業について、品揃え重視の商品展開から、よりデザインやクオリティを重視し、ブランド力の向上を意識した商品企画に注力することで「iFace」に代表されるオリジナル商品の認知度が高まり、モバイルアクセサリー市場において一定のブランド力を発揮しております。今後「iFace」を初めとする自社ブランドを一層強化し、ブランドが発する感情的価値や情緒的価値を高めていくことで、他社商品との差別化を図り、激化する競争に対処してまいります。

 

また、プラットフォーム事業について、プラットフォーム化のメリットを最大限に活用して様々な外部サービスとの連携を可能とすることで、「ネクストエンジン」の契約数は順調に増加し、市場において一定の評価を得ております。今後においても持続可能な成長性を維持するため、EC事業者の省力化・効率化に資するサービスのみならず、顧客となるEC事業者の成長に資するサービスを開発するなど、一層のブランディング強化に取組み、確固たる地位を築いてまいります。

(b) UI・UXの重視

ネクストエンジンを始めとしたサービスの開発、WEBサイトの運営、商品の企画を行うにあたり、顧客に対してのUI(注)、UX(User Experience:顧客の体験の総体)を引き続き重視し、常に改善に取り組んでまいります。

b.優秀な人材が働きやすい環境の整備

継続的な成長の原資である人材は、当社グループにとって最も重要な経営資源と認識しております。当社グループの商品開発力やその他業務の遂行能力を維持し、継続的に発展、強化していくためには、優秀な社員を継続的に雇用し、その成長機会を提供していく必要があります。当社グループにおいては、デザイナー、開発エンジニア等のクリエイティブ人材を継続的に採用し、商品クオリティの向上、開発スピードの向上等によって、ユーザーのニーズに対応していくことが重要であります。

当社グループは、ハード面の充実を図り快適な執務環境を確保するために、2017年10月に本社を新社屋へ移転いたしましたが、今後、ソフト面で最も重要な人的基盤を強化するために、研修制度及び人事評価制度の充実等の各種施策を進めるほか、働き方改革や多様性の受容などを意識し、様々な価値観を有する人材が働きやすさや働き甲斐を感じることのできる環境を整備してまいります。

c.グローバル展開の加速

EC市場、モバイルアクセサリー市場ともに国内、国外の区分はなくなりグローバル化が進んでいます。そのような状況に対処するため、海外のECモール等に出店し、実際にECサイトを運営しながら現地ECに関連する情報収集及びマーケティングを行い、現地ECの状況を把握した上で現地版ネクストエンジン等のEC関連サービスをリリースし、ネットワーク化することをグローバル展開の基本方針としております。

 当該方針に基づいて、コマース事業については、韓国連結子会社によるモバイルアクセサリーブランドの取得や、米国連結子会社においては現地ECの拡大だけではなく、卸販売先の開拓等にも注力しております。一方、プラットフォーム事業については、韓国連結子会社において現地版のネクストエンジンをリリースいたしました。その他の国・地域については、エンジニアの確保やローカライズの可能性を探るなど様々な課題に対処する必要があります。引き続き、コマース事業、プラットフォーム事業ともグローバル展開を加速させてまいります。

d.コンプライアンス体制の維持向上

近年、企業活動においては高い倫理観が求められており、コンプライアンス上の問題は経営基盤に重大な影響を及ぼすものであると考えております。当社グループでは、コンプライアンスマニュアルの制定、コンプライアンス担当役員の選任、法務部門の設置等、コンプライアンスを徹底する体制の強化を実施しておりますが、お客様からの信頼性向上のため、今後も社内教育を通してコンプライアンス体制の維持向上を図っていく方針であります。

e.新たな収益の柱を育てる取組みの強化

持続可能な成長性を維持し企業価値を向上させるためには、既存の事業に加え新規事業創造といったビジネス変革に対する取組みも重要であると認識しております。新たな収益の柱を育てる観点を重視し、既存事業とのシナジーを前提に、連結子会社に新規事業開発機能を持たせ、より現業に近い位置で新規事業に取り組むことで、今後新規事業開発の実効性を確保してまいります。

f.新たなビジネスモデルへの進化

従前のコマース事業とプラットフォーム事業のシナジーを活かした成長戦略だけでは、変化の激しいEC市場において持続可能な成長性を維持することは、今後困難になるものと認識しております。

そのため当社グループは、全事業でデータセントリックなストック型ビジネスモデルへの進化を企図して、中期経営計画「Hamee Infinity Strategy」を策定いたしました。その具体的な取組みとして「Hamic BEAR」や「レコメンドメール自動配信アプリ」等のプロダクト及びサービスをリリースいたしましたが、今後も中期経営計画の達成を実現するために、様々な商品、サービスの研究開発に注力してまいります。

 

(注) UI(User Interface)とは、利用者が対象を操作するために接する部分であり、マウスやキーボード、ディスプレーといった機械的な要素、どのように操作するかという手順、画面に表示されるメニューやアイコン、ウインドウといった視覚的要素、警告音や文字の読み上げといった聴覚的要素などを指す。

② コマース事業
a.適正な在庫水準の維持

当社グループは、他社商品との差別化やブランド力の向上を図るため、自社企画商品の開発に注力しております。しかしながら、当該商品群は仕入商品に比べ、発注ロットが大きくなるため、自社企画商品の販売比率が増加するに伴い、在庫が増加する傾向が見られます。また、製造工場は中国及び韓国に多く所在しており、春節時には工場が休業となることから、事前に在庫を積み増す等の対処が必要となるため、時期によって在庫水準が大きく変動いたします。

インターネット通信販売と卸販売という二つの販売チャネルを有することで、在庫リスクを回避しつつ自社企画商品の開発を行うことができるという、当社グループの強みを活かしながら、引き続き市場のニーズを見極めつつ、当社ブランディングを強く意識した商品ラインナップへの絞り込みを行う等の施策により、適正な在庫水準を維持する方針であります。

b.商品市場投入スピードの向上

コマース事業が属するモバイルアクセサリー業界においては、流行の変化に伴って商品のライフサイクルが短くなる傾向にあるため、「iFace」のような長期間に渡って人気を博している商品の訴求力を維持向上させる取組みと同時に、常に新しい商品を市場に投入し続けていく必要があります。市場に存在しないような自社企画商品をいち早く投入するため、商品開発体制を強化すると同時に、協力工場や仕入先企業と緊密な連携を取り、変化するニーズにスピーディに対応してまいります。

c.更なる業務のIT化

コマース事業においては、売上の増加に伴って業務負担がより大きく増加します。一つ一つの業務の効率化を図るため、当社はネクストエンジンの活用によって業務のIT化を図っておりますが、コマース事業のニーズをネクストエンジンに反映できる環境にあるという、自社開発の強みを活かして今後一層の業務の自動化を進め、業務負担及びコストの削減を実現してまいります。

③ プラットフォーム事業
a.総契約社数の更なる拡大に向けた体制の整備

当社グループは、早期にネクストエンジン総契約社数5,000社を達成することを目標として、以下の取組みを推進してまいりました。

・無料インバウンド強化のためのプロモーション活動

・サポート体制の充実化と代理店の活用による契約率の向上

・高機能化と二律背反の関係にあった初期設定の煩雑さを軽減

・スムーズなデータ連携とEC事業者の作業時間短縮化

・APIを豊富に開発することで他社サービスとの連携幅を更に拡大

これらの取組みの成果により、第21期においては契約社数の純増数が527社と、過去最高の実績を残すことができましたが、新規顧客の増加に伴い、自社リソース(サポート人員)におけるコールセンター業務の比重が高まっております。

顧客満足度に直結するサポート品質の維持向上と、収益確保に直結する新規契約獲得に向けた自社リソースの活用という、二つの要素を両立させることが喫緊の課題となったことから、当社グループはプラットフォーム事業におけるコールセンター業務をアウトソーシングする方針といたしました。早期にコールセンター業務のアウトソーシングを実現することで、顧客満足度を維持しつつ、自社リソースを事業成長に有効活用できる体制を整備してまいります。

 

b.ネクストエンジンの解約の抑制

ネクストエンジンの契約後、運営するEC店舗が成長軌道に乗らず解約するケースや、運用方法を十分に習得できずに解約していくユーザー企業が一定数存在いたします。

前者については、連結子会社Hameeコンサルティング株式会社によるEC事業者向けフロントオフィス支援サービスを活用し、ユーザー企業の成長を支援することで、後者については、サポート部門の人員増強による導入時のフォロー体制の充実化や、初期設定を簡便にするツールの開発等の諸施策を実施することで、解約数の抑制に努めております。今後につきましても、一層の解約率減少を目的として、ネクストエンジンのUIを改善し、マニュアルやサポートに頼ることなく誰でも簡単に初期設定が可能となるような仕組みを整備してまいります。

④ その他
a.IoT分野進出への取組み

コマース事業におけるものづくりに関するノウハウと、プラットフォーム事業におけるIT技術の二つのノウハウを活用し、IoT分野への進出を企図し第一弾のプロダクトとして「Hamic BEAR」をリリースいたしました。データセントリックなストック型ビジネスモデルへの転換と、新市場の開拓を実現するために、積極的な研究開発を継続してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも特に重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断のうえで、あるいは事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の予防及び発生時の対応に努力する方針ですが、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、以下の記載における将来に関する事項については、本書提出日現在において当社で想定される範囲で記載したものであります。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。

 

(1) 当社グループ全体に係るリスクについて

① ビジネスモデルについて

当社グループにおける事業は、主としてECに関連する事業であるため、ブロードバンド環境の普及によりEC関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。

今後モバイルとPCの両面でより安価で快適にインターネットを利用できる環境が整い、EC関連市場は拡大するものと見込んでおりますが、仮に新たな法的規制の導入、通信環境やセキュリティ対策等の技術進歩が市場のニーズに追いつかなくなるなど技術革新の遅れ、利用料金の改訂を含む通信事業者の動向など、予期せぬ要因によりEC関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② インターネットモールにかかる影響について

当社グループの事業においては、日本の代表的なECモールである楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、ECインフラとも言うべき企業の運営方針の影響を受けます。当社グループにおいては、複数のECモールへの出店や、自社ドメインサイトの運営などにより、一つのECモールに依存しない運営体制を構築しておりますが、ECモールが同一企業による複数店舗の出店を禁止するなどした場合や、販売ロイヤリティ率の引き上げに伴いECモールへの出店に関する費用が増加した場合、自社EC店舗の運営に支障が生じるとともに、プラットフォーム事業においてシステムを利用する顧客が減少するなどし、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ システムトラブル等について

当社グループの事業は、コンピューターシステムを結ぶ通信ネットワーク及び当社が提供しているシステムに依存しております。このため、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合、またはサイトへのアクセスの急激な増加や電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムにトラブルが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループのコンピューターシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、それらの手段で対応できないコンピューターウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害等が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ ネクストエンジンの不具合について

当社が運用しているネクストエンジンは、プラットフォーム事業における主要サービスであるとともに、コマース事業における管理システムとしても利用しております。当社は、ネクストエンジンの運用に支障が生じないよう、システムの保守や管理に努めておりますが、何らかの理由によりネクストエンジンに不具合が生じた場合、プラットフォーム事業における主要なサービスの提供が困難になると同時に、コマース事業において受注処理等の業務運営が滞るなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 法的規制について

当社グループは「不当景品類及び不当表示防止法」、「製造物責任法」、「特定商取引に関する法律」、「不正競争防止法」、「消費者契約法」、「個人情報の保護に関する法律」、「商標法」、「著作権法」等による法的規制を受けております。当社グループでは、管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正または新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 代表取締役社長に対する依存について

当社代表取締役社長である樋口敦士は、当社の創業者であり、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。当社グループは事業拡大に伴い、同氏に過度に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、今後の当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 人材の採用・育成について

当社グループは、企業規模の拡大に伴い、継続的に優秀な人材の維持と拡充が必須であると認識しております。当社グループの競争力向上にあたっては、それぞれの部門について高い専門性を有する人材が要求されることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を適切に採用するとともに、成長ポテンシャルの高い人材育成、維持に積極的に努めていく方針であります。しかしながら、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保が計画通りに進まなかった場合や、人材育成・維持が計画通りに進まなかった場合、また既存の主要な人材が社外に流出した場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 訴訟などに関するリスク

当社グループは、現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、プラットフォーム事業においては、当社グループの過失によるシステム障害などで顧客の業務が滞り、顧客に機会損失が発生した場合には訴訟を受ける可能性があります。また、コマース事業においては、商品が第三者の知的財産権を侵害していたり、商品を購入した顧客に被害等(蓄電池の発火による火傷、火災など)が発生した場合には、訴訟を受ける可能性及び、商品の不良発生等に基づいて、監督官庁から商品の回収命令を受ける可能性があります。当社は、販売する商品等について商品部が、メーカーから納品される前のサンプル検査の段階において、素材の確認、裁断や焼却等による検査を行うとともに、通電商品等の機能性商品については外部専門機関等によるチェックを実施するなど、品質の確認には十分な注意を払っておりますが、完全にそのリスクを排除できる保証はなく、発生した訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額、商品回収費用の発生状況によっては当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 減損処理の影響について

当社グループは、2018年4月のHameeコンサルティング株式会社の買収(子会社化)、同年8月のモバイルアクセサリーブランドの事業譲受による取得など、事業進展のための様々な投資を行っており、今後も国内及び海外において、企業買収等の投資を継続する可能性があります。当社グループは、慎重な事業評価、契約交渉、社内審議等のプロセスを経たうえで投資等の実行を判断し遂行しておりますが、業績計画との乖離等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、のれんの減損が発生するなど、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) コマース事業に係るリスクについて

① スマートフォン機種の流行等が経営成績に与える影響について

当社グループが属するモバイルアクセサリー業界は、スマートフォン機種の流行に影響を受ける傾向があります。モバイルアクセサリーは、特定機種専用の商品と、機種に左右されない商品がありますが、スマートフォンは概ね半年毎にモデルチェンジされているため、特定機種専用商品のライフサイクルが短いという傾向にあるといえます。このため、充電器やブック型の携帯カバー等、機種に左右されない商品の提供に注力していきますが、機種の流行や顧客の嗜好等により特定機種専用商品への依存度が高くなる場合、売上変動や在庫の増加などにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② キャラクター商品の取扱いについて

当社グループは、キャラクター商品を幅広く取扱っております。当社グループの商品へのキャラクターの活用にあたっては、長期安定的な人気を得るものを活用する方針でありますが、当社グループが人気キャラクターの商品化許諾権を版権元から獲得できなかった場合、当社グループの取扱うキャラクター商品に関する版権元との商品化許諾契約が、何らかの理由により更新拒絶、解除等により終了した場合、採用するキャラクターの人気の程度により、当社グループの業績が変動する可能性があります。

 

③ 競合について

当社グループのコマース事業においては、スマートフォンの急速な普及に伴うモバイルアクセサリー市場の拡大に伴い、更なる競争の激化が予想されます。今後他のモバイルアクセサリーのインターネット通信販売事業者、卸販売事業者のみならず、仕入先自身によるインターネット通信販売の展開、その他新規参入事業者等により、新たな高付加価値サービスの提供がなされた場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。

④ 需要予測に基づく仕入れについて

当社グループのコマース事業において販売する商品の大部分は、需要予測に基づいた仕入れを行っております。しかしながら、実際の受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うこととなります。また、実際の受注が需要予想を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生する可能性があります。

⑤ 物流業務の外部委託について

当社グループの国内コマース事業は、商品の保管、入出庫等に係る業務を株式会社清長へ委託しております。同社とは通信回線にてデータの授受を行っており、何らかのシステム障害にて通信回線が不能となった場合、入出荷業務に影響を及ぼす可能性があります。また地震やその他不可抗力、その他同社の業務の継続が困難になる事象等、何らかの理由により同社からのサービスの提供の中断・停止が生じた場合、または同社との基本契約が変更され、当社グループ業務運営上何らかの影響が生じ、かつ当社グループがこれに適切な対応ができない場合等には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、現時点において売上に占める物流費の割合について、目立った上昇の傾向は出ておりませんが、今後運送事業者からの値上げ要請が発生した場合には、物流コストの増加が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 商品の品質管理について

当社グループのコマース事業において販売する商品のうち一定割合のモバイルアクセサリーは、当社グループの商品開発部門と仕入先企業が共同で商品開発を行い、仕入先企業にて生産される自社企画商品であります。商品の安全性に関する社会の期待、関心は高まっており、当社グループにおいても、仕入に際しての品質基準の見直しや、品質検査、適法検査等を強化し、安全な商品の供給に努めております。しかしながら、当社グループが販売した商品に不具合等が発生した場合には、大規模な返品、製造物責任法に基づく損害賠償や対応費用の発生、信用失墜により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 返品について

当社グループのコマース事業においては、契約書上に定める一定範囲において、雑貨量販店をはじめとする各小売店等より、一定の条件で商品の返品を受け入れており、商品入庫時及び出荷時における検品の徹底により、商品の瑕疵に伴う不良返品の発生を未然に防ぐ対応を行っております。また、期末日後の返品による損失に備えるため、過去の返品実績に基づいて返品調整引当金を計上しております。しかしながら、想定を超えて大量に返品が発生した場合には、代替商品の配送費用、返品調整引当金の積み増しなど追加的な費用が発生することから、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 個人情報の保護について

モバイルアクセサリー等のインターネット販売サイトの運営管理におきましては、登録会員の個人情報を大量に保有しているため、2005年4月に全面施行された「個人情報の保護に関する法律」を遵守しております。また、法律施行前の2004年9月にはプライバシーマークを取得しており、当社グループの「個人情報保護方針」に沿って、個人情報保護マネジメントシステムを整備しております。また、従業員に対する個人情報保護に関する意識の向上を図り、個人情報の漏洩に対し防止策を講じています。

しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による個人情報の漏洩、消失、不正利用が発生した場合、対応次第では、信用の失墜を招き、更には損害賠償の対象となることも考えられます。そのような場合には、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) プラットフォーム事業に係るリスクについて

① 特定のサービスへの依存について

プラットフォーム事業における当社グループの主力サービスは、EC事業者向けのネットショップ一括管理システム、ネクストエンジンであります。EC業界におけるネットショップ管理システムのニーズが高まっているため、継続した機能強化に努めておりますが、EC業界においてネットショップ管理システムの需要が減退した場合や、当社システムが陳腐化した場合、また、価格やサポート体制等の総合的なサービス内容が他社と比して著しく劣るような状況となった場合、他社システムへの乗り換えに伴う解約の増加により売上が減少するなど、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

② 顧客情報の保護について

当社グループのプラットフォーム事業においては、ネクストエンジンのサービス運用にあたって、顧客が保有する取引先情報・機密情報を預かります。当社と顧客との間では当サービスの利用規約に基づき適切な管理を行っておりますが、顧客データの取り扱いにおける人的過失、従業員の故意等による顧客情報の漏洩、消失、不正利用等が発生した場合、信用の失墜を招き、更には損害賠償による経済的損失が発生するなど、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他について

新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、新株式が発行され、株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。本書提出日の前月末現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は368,000株であり、発行済株式総数16,087,600株の2.3%に相当しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の回復や設備投資の拡大、雇用環境の改善が一段と進み、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、昨年夏に相次いだ自然災害で景況感が一時的に押し下げられたほか、米中貿易摩擦や中国経済の減速、これに伴う株式相場の低迷など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

一方で、2019年5月に経済産業省が発表した「2018年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、2018年における日本国内のEC市場規模は、前年比8.96%増の17兆9,845億円となるなど、当社グループが属するEC市場については、着実な成長が続いております。

このような経営環境のもと当社グループは、モバイル(スマートフォン及び携帯電話)アクセサリーの販売について、スマートフォンケースとしては認知度が高い「iFace」シリーズのニューモデルを多数リリースしたほか、液晶保護ガラスフィルムや落下防止リングなどケース以外の商品へと、同ブランドの横展開を進めました。特に2019年2月にリリースした強化ガラスを活用した透明なiFaceシリーズ「iFace Reflection」は発売直後から好調な販売成績を維持しております。また、女性向けのモバイルアクセサリーブランド「salisty(サリスティ)」のAndroid機種対応ケースや、様々な人気キャラクターを活用したモバイルアクセサリー等、個性的な自社企画商品を継続的にリリースし販売拡大に積極的に注力いたしました。加えて、韓国連結子会社が事業譲受により取得したモバイルアクセサリーブランド「PATCHWORKS(パッチワークス)」について、日本市場への導入のほか、海外での販売を本格化するなど、グローバル展開の強化にも積極的に取り組みました。

自社開発のEC自動化プラットフォーム「ネクストエンジン」については、プラットフォーム化のメリットを最大限に活用し、EC事業者の売上拡大を支援する取り組みである商品レコメンドAI(レコメンドメール自動配信アプリ)を正式にリリースするなど、ネクストエンジンの付加価値向上に注力いたしました。

当社グループでは中長期的な企業価値向上のための経営施策の一環として、成長のための投資を戦略的に実施しております。最近の事例として、コマース事業においては海外に販路を有するモバイルアクセサリーブランドの取得、プラットフォーム事業においては、EC販売支援コンサル企業の取得(M&A)やネクストエンジンの機能強化を実現するための開発投資、その他セグメントにおいてはIoTサービスに対する研究開発等、従前よりも一歩踏み込んだ成長投資を積極化しております。これに伴い、ソフトウエア償却費の増加、のれん償却の発生、商標権等その他無形固定資産償却費の増加、研究開発費の増加等が顕在化し、各段階利益の伸びが抑制される結果となりましたが、中長期的な企業価値向上に資する重要な取り組みであると判断しております。

なお、IoTサービスに対する研究開発投資の成果として、スマートフォンを持たないお子様のための音声メッセージロボット「Hamic BEAR」を本年1月にリリースしております。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は10,302,812千円(前連結会計年度比9.9%増)、営業利益は1,163,643千円(同15.7%減)、経常利益は1,179,490千円(同6.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は821,379千円(同5.9%減)となりました。

参考指標として、成長投資を加味した収益力の指標であるEBITDAによる前年同期対比を以下に記載いたします。

(単位:千円)

前連結会計年度

当連結会計年度

対前年同期

増減額

対前年同期

増減率

税金等調整前当期純利益

1,259,020

1,179,325

△79,694

△6.3%

支払利息

2,736

2,078

△657

△24.0%

減価償却費

247,379

361,450

114,070

46.1%

EBITDA

1,509,136

1,542,855

33,719

2.2%

研究開発費

72,842

120,649

47,807

65.6%

 

 

 

セグメントごとの状況は次のとおりであります。

a. コマース事業

9月に発売された新型iPhoneシリーズ(XS、XSmax、XR)の販売動向の影響を受け、第2四半期末の時点で前年同期比201,639千円の減収となっていた国内卸販売について、新型iPhoneの一部機種の値下げに伴い需要回復が顕著になったこと、キャリアショップとの新規取引を獲得したこと、3月から4月にかけて新生活に伴うスマートフォン買い替え需要の高まりを効果的に捉えたこと、市場ニーズに応えるかたちで新規リリースした「iFace Reflection」シリーズがヒットしたこと等の要因により、前年同期に対する減収額を86,129千円まで回復することができました。

国内小売については、iPhone8を中心とするiPhoneの旧モデル向けのケースとともに「iFace液晶保護ガラス」や「iFace Finger Ring Holder」などが底固く推移したほか、国内卸販売同様に新生活需要を捉えた「iFace Reflection」シリーズが牽引役となり、前年同期に対し52,251千円の増収となりました。

また、米国の大手雑貨量販店向け卸販売及びクリスマス需要を取り込んで大幅に伸長した小売の双方の販売チャネルで好調を維持した米国連結子会社の売上高が伸びるなど、若干伸び悩んだ国内卸販売を海外販売がカバーする構図となりました。一方で、米国については、自社企画商品が中心の国内に比して仕入商材の取り扱いが多いため、利益率の低下要因になることに加え、韓国連結子会社によるモバイルアクセサリーブランドの取得に伴う無形固定資産の減価償却費、自社企画商品の周知のために実施したプロモーション強化に付随する広告宣伝費の増加、EC店舗におけるAmazonの売上比率の上昇に伴う支払手数料の増加等、販売費及び一般管理費が増加した結果、コマース事業の売上高は8,544,304千円(前連結会計年度比5.2%増)、営業利益は1,637,512千円(同8.0%減)となりました。

b. プラットフォーム事業

ネクストエンジンの契約を獲得するうえで重要となる初期設定の円滑化を実現するため、従前より進めてきたサポート人員の充実、販売代理店等のパートナー活用、ネクストエンジンの機能強化など、各種施策の効果が発現したことにより順調に新規契約の獲得が進みましたが、契約社数の増加に比例してサポート人員に対するコールセンター業務の負荷が増加したため、サービスレベルの維持向上と自社リソースの有効活用の観点から、コールセンター業務のアウトソーシングを進める方針といたしました。現状コールセンター業務の移管手続きを進めていることと、例年EC事業者の業務負荷が高まる年末年始においては、新規契約の獲得数が鈍るという季節要因が発生することの二つの要因により、第2四半期までの急激な伸びが一段落し、総契約数は3,622社(OEM除く、前連結会計年度末比527社増)、利用店舗数28,006店(同4,154店増、いずれも自社調べ)となりました。

また、2018年4月に発行済株式の100%を取得して子会社化した、EC事業者向け販売支援コンサルティングを提供するHameeコンサルティング株式会社についても、当該セグメントへ貢献した結果、プラットフォーム事業の売上高は1,722,035千円(前連結会計年度比39.1%増)、営業利益は527,920千円(同32.3%増)となりました。なお、このうち連結子会社業績を含まないプラットフォーム事業の売上高は1,443,568千円(前連結会計年度比16.6%増)となっております。

c. その他

コマース事業、プラットフォーム事業のいずれにも明確に分類できない新たなサービスに係るものであり、ふるさと納税支援サービスやネクストエンジンのメイン機能に紐づかないEC事業者向けのサービス、1月にリリースしたIoTサービス、スマートフォンを持たないお子様のための音声メッセージロボット「Hamic BEAR」等が含まれます。当連結会計年度の売上高は36,472千円前連結会計年度比102.1%増)、セグメント損益(営業損益)は先行投資フェーズであるため△161,837千円前連結会計年度は70,094千円の営業損失)となりました。

 

 

d. 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ384,888千円増加し、4,373,671千円(前年度比9.6%増)となりました。現金及び預金の減少34,804千円、商品の増加258,577千円、その他の増加151,548千円等によるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ333,634千円増加し、1,387,127千円(同31.7%増)となりました。この主な要因は、企業買収やネクストエンジンの機能開発などに伴い、のれん、ソフトウエア等の無形固定資産が284,494千円、繰延税金資産が32,055千円増加したこと等によるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ147,146千円増加し、1,381,834千円(同11.9%増)となりました。この主な要因は、買掛金が88,746千円、未払法人税等が91,526千円減少した一方で、運転資金の調達に伴い短期借入金が300,000千円増加したこと等によるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ20,317千円減少し、190,394千円(同9.6%減)となりました。この主な要因は、長期借入金の減少57,990千円、その他の増加40,537千円等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ591,694千円増加し、4,188,570千円(同16.5%増)となりました。この主な要因は、利益剰余金の増加730,212千円、自己株式の増加125,785千円等によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ34,804千円減少し、1,660,313千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は650,806千円(前連結会計年度は1,245,597千円の収入)でありました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,179,325千円、減価償却費284,781千円、のれん償却額76,668千円等の収入要因に対し、たな卸資産の増加229,463千円、仕入債務の減少86,461千円、法人税等の支払い494,708千円等の支出要因があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は670,508千円(前連結会計年度は673,834千円の支出)でありました。これは主に、子会社株式の条件付取得対価の支払額110,000千円、有形固定資産の取得125,045千円、無形固定資産の取得165,916千円、事業譲受による支出247,185千円等の要因によるものであります。 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は7,222千円(前連結会計年度は230,067千円の支出)でありました。これは、短期借入金の増加300,000千円の収入要因に対し、長期借入金の返済97,376千円、自己株式の取得による支出125,785千円、配当金の支払い87,525千円等の支出要因があったことによるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当社グループのコマース事業においては、商品企画及び仕入に特化しているため、またプラットフォーム事業における主たる業務は、EC事業者向けサービスの開発、提供、導入後のサポートであり、生産実績を把握することは困難であるため、記載を省略しております。

 

b. 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2018年5月1日
 至 2019年4月30日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

コマース事業

4,526,057

111.2

プラットフォーム事業

その他

36,285

合計

4,562,343

112.1

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注状況

当社グループのコマース事業においては受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。またプラットフォーム事業においては、ユーザーのシステム内における受注件数に応じた従量課金制の手数料収入が主であるため、受注残高は発生しません。そのため、受注状況には重要性がなく、記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2018年5月1日
 至 2019年4月30日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

コマース事業

8,544,304

105.2

プラットフォーム事業

1,722,035

139.1

その他

36,472

202.1

合計

10,302,812

109.9

 

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績等の状況

経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要  ①  財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要の主なものは、コマース事業における卸販売の拡大に伴い発生する商品仕入資金及び販売費及び一般管理費等の営業費用支払いに充当するための資金であります。設備投資資金の主なものは、プラットフォーム事業における主要なサービスであるネクストエンジンの機能向上に資するための開発、ソフトウエア等無形固定資産への投資資金であります。また、この他企業買収等、企業価値向上に資する投資に関する資金需要が発生いたします。

当該資金需要のうち運転資金につきましては、取引銀行6行との間で総額1,050,000千円の当座貸越枠を設定しており、必要に応じて機動的な資金調達が可能な体制を整えております。また、投資資金につきましては、案件ごとに、手持ち資金の状況を勘案しながら、長期借入金により資金調達を行っております。

なお、企業買収について、今後多額の買収資金が必要となるような案件が発生した場合、資本効率やコスト等のバランスと、株主利益への影響を十分に勘案したうえで、資本市場での調達、金融機関からの調達の双方を慎重に検討のうえ資金調達を実施してまいります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は従前のコマース事業とプラットフォーム事業のシナジーを活かした成長戦略だけでは、変化の激しいEC市場において持続可能な成長性を維持することは、今後困難になるものと認識しております。そのため当社グループは、全事業でデータセントリックなストック型ビジネスモデルへの進化を企図して、中期経営計画「Hamee Infinity Strategy」を策定いたしました。今後、中期経営計画の達成を実現するために、様々な商品、サービスの研究開発に注力してまいります。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は120,649千円であります。

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1) プラットフォーム事業

EC業界におけるバックオフィスシステムのデファクト・スタンダードとすべく、ネクストエンジンの機能強化と同時に、プラットフォームとしての魅力を高めるためのアプリケーション開発に関する研究開発を進めております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は32,226千円であります。

 

(2) その他

 2018年12月に策定した中期経営計画「Hamee Infinity Strategy」に基づいて、グループシナジーを強化し、全事業でデータセントリックなストック型ビジネスモデルへの転換を図るため、当該セグメントにおいて開発投資を積極化しております。開発の成果として「レコメンドメール自動配信アプリ」「Hamic BEAR」「ふるさと納税支援事業受託支援サービス」等のサービスをリリースしております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は88,423千円であります。