(1)業績
当社グループが注力する、国内クラウドサービス市場は、2016年度の市場規模は前年度比38.5%増の1兆4,003億円と大きく成長。クラウドの持つコストメリットやスピードメリットを背景に、社内の既存システムのクラウド移行は今後も続き、2021年度までの年平均成長率は20.6%、2021年度の市場規模は2016年度比2.6倍の3兆5,713億円に成長すると予測しております。パブリッククラウド(SaaS/FaaS/PaaS/IaaS)の市場規模は、2016年度が前年度比40.9%増の3,883億円、2021年度までの年平均成長率は22.1%で、2021年度には1兆556億円に達すると予測しております(MM総研「国内クラウドサービス市場規模の2016年度の実績と2021年度までの予測、および需要動向に関する調査結果」)。
クラウドサービスの中でも、当社グループが主力分野としている米国salesforce.com社は、2018会計年度の売上高を、前年同期比25.0%増の104億8,000万ドルと発表するなど、SaaS(注1)、PaaS(注2)市場で引き続き急速に成長しております。又、IaaS(注3)分野最大手の、米国Amazon社は、2017会計年度のAmazon Web Services(AWS)の通期売上高を前年同期比43.0%増の174億5,900万ドルと発表、Amazonが2015年にAWS部門単独の業績を公表するようになってから、継続して急速な成長を続けております。
このようにクラウド市場が急速に拡大する環境の下、当社グループにおいてはクラウドのリーディングカンパニーとして、国内屈指のSalesforce認定技術者を育成、業種・業態・企業規模を問わずクラウド導入のコンサルティングから、カスタマイズ、インテグレーションまで、多数のクラウド導入実績を積み重ねて参りました。その結果、多くの企業様より信頼をいただき、Salesforce等クラウドサービスの導入実績は、累計で3,000件を突破いたしました。
このように当連結会計年度もソリューション事業においてクラウドシステム構築案件の獲得が好調に推移したほか、自社製品の導入社数の増加や、保守運用子会社を通じた多角的なクラウドサービスを展開したことにより着実に顧客基盤を拡大いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,864,889千円(前年同期比37.6%増)、営業利益268,869千円(前年同期比32.8%増)、経常利益305,007千円(前年同期比40.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益171,591千円(前年同期比33.9%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① ソリューション事業
当連結会計年度におけるソリューション事業の売上高は、大型案件の受注及び受託開発・保守案件の件数の増加等を主因として3,989,622千円(前年同期比41.5%増)となり、セグメント利益(営業利益)は573,759千円(前年同期比40.9%増)となりました。
② 製品事業
当連結会計年度における製品事業は、堅調な契約社数、契約金額の伸長を主因として875,267千円(前年同期比22.5%増)となりましたが、当社製品「mitoco(ミトコ)」の追加機能開発による費用増で、セグメント利益(営業利益)は136,527千円(前年同期比34.7%減)となりました。
当連結会計年度期間の当社グループの主な取り組みは、以下のとおりです。
2017年3月:
・Web電話帳アプリで市場シェアNo.1の株式会社Phone Appliと資本・業務提携をいたしました。
2017年4月:
・福岡事業所を開設いたしました。
・子会社の株式会社スカイ365と株式会社キットアライブは、AWSやSalesforce等のクラウド上に構築したシステムやアプリケーションの運用を行う、大型のオペレーションセンターを札幌市北区に設立しました。
・総務省の「ふるさとテレワーク推進のための地域実証事業」への参画によって設立した、上越サテライトオフィスの業務を開始いたしました。
2017年5月:
・株式会社イグアスと資本・業務提携を発表いたしました。
2017年6月:
・子会社の株式会社キットアライブが、米国salesforce.com社の投資部門であるSalesforce Venturesを引受先とした第三者割当増資により、資金調達を実施いたしました。
・AWS上の、システムの稼働状況および、運用状況に関するレポート提供サービスを2017年6月より開始しました。
2017年7月:
・TISインテックグループの株式会社アグレックスと、当社が開発した保険代理店向け営業支援ツール「IAS(Insurance Agency Solution)」の販売代理店契約を締結いたしました。
・弁護士ドットコム株式会社と業務提携いたしました。
・当社製品「mitoco(ミトコ)」のV3.0へのバージョンアップを行いました。
・LINE株式会社が提供するLINEを活用した法人向けカスタマーサポートサービス「LINEカスタマーコネクト」と、セールスフォース・ドットコムが提供するカスタマーサポートソリューション「Salesforce Service Cloud」を連携させた、LINE上でのオペレーターによる有人チャット対応を実現する「カスタマーサポート業務向けソリューション」の提供を発表致しました。
2017年9月:
・三井住友FGの子会社で、複数の生体情報を活用した本人認証プラットフォームサービスを提供する株式会社ポラリファイが、情報共有基盤として「mitoco(ミトコ)」を採用致しました。
2017年10月:
・有限責任監査法人トーマツが発表したテクノロジー・メディア・テレコミュニケーション業界の収益(売上高)に基づく成長率のランキング「2017年 日本テクノロジー Fast50」において、50位中28位を受賞致しました。
・弁護士ドットコム株式会社が提供するクラウド契約サービス『クラウドサイン』をSalesforceに対応させ、Salesforce上の顧客情報と連携して利用できる新サービスを、2017年10月2日よりSalesforceのマーケットプレイス「AppExchange」にて提供開始致しました。
2017年11月:
・当社の代表取締役社長 佐藤 秀哉が、EY Japanが主催するアントレプレナー表彰制度「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2017 ジャパン」における、2017年度日本代表候補者の一人として選出されました。
2017年12月:
・当社製品「mitoco(ミトコ)」のV4.0へのバージョンアップを行いました。
2018年2月:
・子会社の株式会社BeeXが、TISインテックグループのTIS株式会社と資本・業務提携をいたしました。
※用語解説
(注1)SaaS:「Software as a Service」の頭文字を取った略語。これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態。
(注2)PaaS:「Platform as a Service」の頭文字を取った略語。アプリケーションソフトが稼動するためのハードウェアやOSなどのプラットフォーム一式を、インターネット上のサービスとして提供する形態。
(注3)IaaS:「Infrastructure as a Service」の略語。情報システムの稼動に必要な仮想サーバをはじめとした機材やネットワークなどのインフラを、インターネット上のサービスとして提供する形態。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ275,685千円増加して1,089,235千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における営業活動の結果、収入は392,576千円(前連結会計年度は92,849千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益293,644千円及び減価償却費198,919千円、仕入債務の増加82,326千円、前受金の増加65,785千円があった一方で、売上債権の増加額265,004千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における投資活動の結果、支出は837,111千円(前連結会計年度は320,817千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出83,188千円及び投資有価証券の取得による支出84,060千円、無形固定資産の取得による支出299,962千円、本社敷金の支払による支出387,707千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における財務活動の結果、収入は721,851千円(前連結会計年度は530,543千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入600,000千円及び長期未払金の増加による収入258,573千円、非支配株主からの払込みによる収入106,900千円があった一方で、長期借入金の返済による支出274,422千円があったこと等によるものであります。
(1)生産実績
当社グループでおこなう事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ソリューション事業 |
5,233,154 |
150.3 |
739,539 |
148.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.製品事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ソリューション事業 |
3,989,622 |
141.5% |
|
製品事業 |
875,267 |
122.5% |
|
合計 |
4,864,889 |
137.6% |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
・経営方針
当社は、「信頼されるパートナへ」をスローガンに、「安定的な高成長」、「品質の向上」、「成長分野へのチャレンジ」を積極的に推進しております。
・経営環境及び対処すべき課題
引き続き「クラウドファースト」の拡大を追い風に、当社グループが主力事業とするSalesforce関連のクラウドインテグレーション案件数が更に増加することが予想され、これに伴って自社製品の販売も伸長していくことが想定されます。先行投資してきたクラウドERP、AWS、MSP各サービスは成長期に入っており、当社のクラウドサービスの導入実績は、2017年10月20日現在で3,000件を突破いたしております。
引き続きクラウド関連市場のリーディングカンパニーとして、以下の事項を重要課題と捉え、その対応に取り組んでまいります。
① クラウド市場の急拡大に合わせた優秀な人材の確保
クラウド市場の急拡大に伴い、クラウドシステムを構築する技術を有する優秀な人材の確保は最重要課題であります。顧客企業からの大規模かつ要求水準の高い案件に関しましては、クラウドシステムの構築の経験・スキルが不可欠であるため、引き続き、採用と技術力向上のための施策を推し進めてまいります。特にSalesforceを中心としたクラウドシステムの構築は、当社グループの一番の強みでもあるため、「セールスフォース・ドットコム認定資格」の取得については、上級資格取得者に対して報奨金を支給するなど、積極的に取得を推し進めております。
② Salesforce市場への依存
当社グループのビジネスは、従来からSalesforce関連事業に特化し、Salesforce市場の拡大と共に成長してまいりました。同市場への依存は、当面の間高水準で推移していくと予想されます。したがって、Salesforce市場に変化が生じた場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
中長期的にはSalesforce以外のクラウドサービス関連売上を高めていく必要があると考えており、新たな成長の柱としてAWS事業、ERP事業、IoT関連事業、SAP関連事業への取り組みをスタートさせております。
③ グローバルな事業展開の促進
当社グループでは、製品事業において国内市場における継続的なシェアの拡大を図っておりますが、中長期的な視点から当社グループの更なる成長を図るとき、海外市場への進出が重要であると考えております。
④ 安定した収益基盤の強化
当社グループの成長には、これまでソリューション事業における受託開発案件が大きく寄与してまいりましたが、安定した収益を見込める製品事業、保守サービスを強化していくことが今後の安定した収益基盤の構築につながるものと考えております。当社グループでは、保守、監視運用を行うMSP事業会社として株式会社スカイ365を設立しております。
⑤ 経営管理体制の強化
当社は、市場動向、競合企業、顧客ニーズ等の変化に対して速やかに且つ柔軟に対応できる組織を運営するため、経営管理体制の更なる強化に努めてまいります。また、企業価値を継続的に向上させるため、内部統制の更なる強化、法令遵守の徹底に努めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を以下に記載しております。当社グループは、これらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合には当該リスクによる影響が最小限となるよう対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社グループに関する全てのリスクを網羅しているものではありません。
なお、記載事項における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境の変化について
当社グループのビジネスは、企業を主要顧客としております。これまでにおいては、顧客企業のIT投資マインドの上昇を背景として、事業を拡大してまいりました。
しかしながら、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、顧客企業のIT投資マインドが減退するような場合には、新規顧客の開拓の低迷や既存顧客からの受注の減少等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)クラウド市場の動向について
当社グループが事業を展開しているクラウド市場では、「クラウドファースト」という言葉が浸透しつつあり、急速な成長を続けております。当社グループは、今後もこの成長傾向は継続するものと見込んでおり、クラウド関連サービスを多角的に展開する計画であります。
しかしながら、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由によりクラウド市場の成長が鈍化するような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)競合について
当社グループのソリューション事業においては、大手・中小を問わず競合企業が存在しております。また、製品事業においては、海外には類似製品が存在しております。
そのため、競合他社の技術力やサービスの向上、海外の類似製品の日本国内への市場参入による価格競争が激化するような場合には、当社グループが提案している営業案件の失注や、製品販売の契約の減少等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)Salesforceへの依存について
当社グループのソリューション事業の大部分は、Salesforceに特化したインテグレーションであり、製品事業は、Salesforce上で機能する製品の開発・販売をおこなっております。従いまして、当社グループの成長はSalesforceの市場の拡大に対し、大きく依存しております。
こうした現状を踏まえ、AWSへの領域の拡大、MSP事業といった新たな事業展開に努めておりますが、Salesforceの市場規模が縮小するような場合や米国salesforce.com社の経営戦略に変更があるような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)国外への事業展開について
当社グループの製品事業においては、クラウド市場が発達している米国におけるマーケティング、製品事業の展開が重要であると考えており、米国に子会社を設立いたしておりますが、設立以来、赤字が続いております。
適切な人員配置等により、経営の効率化を図り、早期の黒字化を目指す方針でありますが、当社グループの想定通りに事業展開が進まなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)市場及び顧客ニーズの把握について
当社グループの属するIT業界における技術革新はめざましく、市場及び顧客ニーズも急激に変化するとともに多様化しております。このような変化を的確に把握し、それらに対応したサービスや技術を提供できない場合等には、競争力が低下するなど当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)不採算プロジェクトの発生について
当社グループは、各プロジェクトについて想定される難易度及び工数に基づき見積りを作成し、適正な利益率を確保した上で、プロジェクトを受注しております。顧客企業の要求する仕様や想定される工数に乖離が生じないよう、要員管理・進捗管理・予算管理をおこなっておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)売上計上時期の期ずれについて
当社グループのソリューション事業においては、受注したプロジェクトの規模や内容が予想と大きく乖離し納入時期が変更となって売上・収益の計上が翌四半期あるいは翌連結会計年度に期ずれする場合があります。期ずれした金額の大きさによっては各四半期あるいは連結会計年度における当社グループの経営成績に変動が生じる可能性があります。
(9)経営成績の偏重について
当社グループのソリューション事業においては、特に第4四半期において、顧客企業の翌年度のシステムの運用開始時期となるため、他の四半期に比較して売上や収益が偏重する傾向があります。
そのため、検収の遅延が発生した場合には、売上や収益が翌期の計上となる可能性があり、当社グループの経営成績に変動が生じる可能性があります。
(10)新会社設立、M&A、資本業務提携について
当社グループは、拡大するクラウド市場のニーズに対応するため、及び企業の付加価値向上のため、新会社設立、M&A、資本業務提携を有効な手段の一つであると位置づけております。
上記については、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前審査を行い、十分にリスクを検討した上で実施しておりますが、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、事業展開が計画通りに進まない場合には、投下資本の回収が困難になること等により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)人材の確保について
当社グループが提供しておりますサービスは、従業員(エンジニア)の技術力に拠るところが大きく、株式会社セールスフォース・ドットコム認定資格を取得した従業員等を安定的に確保することが重要と認識しております。そのため、当社グループは、継続的に従業員を採用及び教育をおこなっておりますが、従業員の採用及び教育が計画通り進まないような場合や優秀な人材流出が進むような場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)外注先の確保について
当社グループのソリューション事業においては、必要に応じて、システムの設計、構築等について協力会社に外注しております。
現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力会社において技術力及び技術者数が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)情報管理体制について
当社グループは、業務に関連して多数の顧客企業の情報資産を取り扱っております。情報セキュリティ基本方針を策定し、役職員に対して情報セキュリティに関する教育研修を実施しているほか、ISO27001の認証を取得するなど、情報管理体制の強化に努めております。しかしながら、何らかの理由により重要な情報資産が外部に漏洩するような場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)システムトラブルについて
当社グループの事業は、クラウドという特性上、インターネットを経由しておこなわれております。従いまして、インターネットに接続するための通信ネットワークに依存しております。安定的なサービス提供のため、サーバー設備等の強化や社内体制の整備をおこなっておりますが、アクセス数の急激な増加に伴う負荷の増加や自然災害及び事故などによる予期しえないトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こるような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)当社の組織体制について
当社組織体制は、平成30年2月28日現在、当社グループで合計356名となっております。内部管理体制については規模に応じた適切な体制となっておりますが、今後の事業拡大に合わせて内部管理に係る人員の確保、体制の強化が順調に進まなかった場合、社内の業務推進に支障が出ることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(16)代表者への依存について
当社代表取締役社長である佐藤秀哉は、当社グループの創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。当社グループの事業展開において事業戦略の策定や、業界における人脈の活用等、重要な役割を果たしております。
当社グループは、経営管理体制の強化、経営幹部の育成等を図ることにより、同氏への過度な依存の脱却に努めておりますが、現時点においては、未だ同氏に対する依存度は高いと考えております。今後、何らかの理由により同氏の当社グループにおける業務遂行の継続が困難になるような場合には、当社グループの事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
(17)配当政策について
当社は、将来の業務拡大を見据え、財務基盤の強化を優先しており、現時点では配当等の利益還元を実施しておりませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題と位置付けております。従いまして、今後は内部留保を確保しつつ、財政状態、経営成績等を総合的に判断し、利益配当をおこなっていく予定でおります。ただし、現時点では配当実施の可能性及びその実施時期等につきましては未定であります。
重要な契約等
|
契約会社名 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
|
株式会社アプレッソ |
平成16年8月1日 |
データ連携ソフトウエアに関するOEM販売 |
平成16年8月1日から 平成17年7月31日まで (以後1年毎の自動更新) |
|
株式会社アプレッソ |
平成22年12月15日 |
「SkyOnDemand」のエンジン利用に関する契約 |
平成22年12月15日から 平成25年12月14日まで (双方の合意により更新) |
|
NTTテクノクロス株式会社 |
平成22年8月31日 |
「SkyOnDemand」の国内総販売代理店 |
平成22年9月1日から 平成23年8月31日まで (以後1年毎の自動更新) |
|
株式会社セールスフォース・ドットコム |
平成26年9月30日 |
「Salesforce」のライセンス販売 |
平成26年9月30日から 平成29年9月29日まで (双方の合意により更新) |
該当事項はありません。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末より548,221千円増加し、2,320,967千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加274,435千円、売上高が増加したことによる売掛金の増加264,941千円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末より717,422千円増加し、1,495,026千円となりました。これは主に、ソフトウエアの増加131,858千円及び投資有価証券の取得による増加192,135千円、敷金の差し入れによる敷金及び保証金の増加360,479千円によるものであります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産は、前連結会計年度末より709千円減少し、1,618千円となりました。これは主に、償却に伴う減少によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末より409,693千円増加し、1,173,550千円となりました。これは主に、買掛金の増加82,326千円及び未払法人税等の増加69,278千円、前受金の増加65,421千円、1年内返済予定の長期借入金の増加160,200千円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末より431,920千円増加し、982,211千円となりました。これは主に、長期借入金の借入による増加165,378千円、長期未払金の増加254,546千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より423,320千円増加し、1,661,849千円となりました。これは主に、資本剰余金の増加94,433千円及び利益剰余金の増加171,591千円、非支配株主持分の増加102,928千円によるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の経営成績は、売上高4,864,889千円(前年同期比37.6%増)となりました。なお、セグメント別の要因は以下のとおりであります。
(ソリューション事業)
Salesforce関連のクラウドシステムの構築については、引き続き大型案件の受注及び受託開発・保守案件の件数の増加等を主因とし大幅な増収となりました。
以上の結果、売上高は3,989,622千円(前連結会計年度比41.5%増)となりました。
(製品事業)
製品事業の主力製品である「SkyVisualEditor」、「SkyOnDemand」については、ソリューション事業に付帯した販売や販売代理店の増加等を主因として、契約社数・契約金額が拡大いたしました。
以上の結果、売上高は875,267千円(前連結会計年度比22.5%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、各事業区分損益及び調整額△441,417千円の結果、268,869円(前連結会計年度比32.8%増)となりました。なお、事業区分別の要因は以下のとおりであります。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におけるソリューション事業の営業利益は、573,759千円(前連結会計年度比40.9%増)となりました。大型案件の受注及び受託開発・保守案件の件数の増加等によるものです。
(製品事業)
当連結会計年度における製品事業の営業利益は、136,527千円(前連結会計年度比34.7%減)となりました。従来製品の堅調な契約社数、契約金額の伸長を主因とし増収となりましたが、新製品「mitoco(ミトコ)」の追加機能開発による費用増によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度において、助成金収入26,286千円、受取手数料9,069千円、持分法による投資利益3,500千円を主因として、営業外収益は、40,018千円となりました。一方で、支払利息3,143千円を主因として、営業外費用は、3,880千円となりました。これらの結果、経常利益は、305,007千円(前連結会計年度比40.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、法人税等合計105,612千円により、親会社株主に帰属する当期純利益は171,591千円(前連結会計年度比33.9%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ275,685千円増加して1,089,235千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における営業活動の結果、収入は392,576千円(前連結会計年度は92,849千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益293,644千円及び減価償却費198,919千円、仕入債務の増加82,326千円、前受金の増加65,785千円があった一方で、売上債権の増加額265,004千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における投資活動の結果、支出は837,111千円(前連結会計年度は320,817千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出83,188千円及び投資有価証券の取得による支出84,060千円、無形固定資産の取得による支出299,962千円、本社敷金の支払による支出387,707千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における財務活動の結果、収入は721,851千円(前連結会計年度は530,543千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入600,000千円及び長期未払金の増加による収入258,573千円、非支配株主からの払い込みによる収入106,900千円があった一方で、長期借入金の返済による支出274,422千円があったこと等によるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、「クラウド世代のリーディング・カンパニー」を目指し、クラウド市場の発展に貢献することを当社グループの方向性として定めております。
当社グループがこの方向性を目指し、日本トップレベルの技術力を維持し、クラウド環境における新しい変化を捕らえ、その市場のリーダーとなるためには、経営者は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対して、弛まぬ努力をもって対処していかなければならないことを認識しております。