当社グループは、太陽光向けシリコンウエハ製造に使用されるダイヤモンドワイヤを販売する電子材料スライス周辺事業において、ダイヤモンドワイヤの市場価格が大幅に下落した影響を受け、2019年3月期において債務超過となりました。これに対し、当社グループは、ダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退するとともに同事業の主力工場であった和泉工場を売却する等の構造改革ならびに新株予約権の発行による資金調達及び資本増強に取り組んでまいりました。これらの結果、前連結会計年度末において、債務超過については解消いたしております。
しかしながら、当第3四半期連結累計期間においても、営業損失14,016千円、経常損失15,469千円、親会社株主に帰属する四半期純損失60,285千円を計上し、当第3四半期連結会計期間の末日現在における当社グループの有利子負債は3,172,797千円と当社グループの前期売上高を上回る水準にあります。また、構造改革の一環として取り組んでいる江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等の案件については、2020年9月下旬より現地での作業は再開したものの、検収条件の認識の相違により残設備の検収が完了するに至らず、収益計上は来期へずれ込む見通しであります。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。
当社グループでは、以下の施策を遂行することで、将来の成長に向けて当該状況を早期に解消すべく、業績及び財務状況の改善に努めてまいります。
1.電子材料スライス周辺事業について
当社が保有していたダイヤモンドワイヤ生産設備について、中国の江蘇三超社との間で同生産設備の譲渡等に関する正式契約を締結し、同生産設備の移設を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により中国への渡航が制限されたことから、2020年2月以降、現地作業が中断状態となったため、2020年3月期の収益計上額は、当初見込んでいた設備対価14億円、技術対価3億円に対し、設備対価6.5億円、技術対価1.5億円に留まりました。
なお、江蘇三超社の働きかけもあり、江蘇三超社の工場が所在する江蘇省政府から当社技術者の入国許可が下りたため、2020年9月に入り技術者を中国へ渡航させ、同月下旬より現地での作業を再開いたしましたが、検収条件の認識の相違により、現在新たな合意目標を両社で検討しており、残設備の収益計上は来期へずれ込む見通しであります。
また上記以外にも、残存設備を利用した半導体向けダイヤモンドワイヤの開発ならびに当社の極細線ダイヤモンドワイヤの生産技術を活かした新型ダイヤモンドワイヤ製造装置の開発を行い、今後の安定収益の確保にも取り組んでまいります。
2.財務基盤の安定化
債務超過の解消ならびに継続的な事業運営と安定した収益基盤の整備に必要な資金を調達するため、第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権(総発行株式数500万株)を発行し、前連結会計年度末までに全ての行使が完了し、総額2,911百万円を調達いたしました。
また、当社グループは、取引金融機関に対し、借入金の元本返済の猶予に同意いただいておりましたが、2020年4月より新たな返済計画に基づき毎月の約定返済を開始しております。さらに、2020年4月30日に取引金融機関に対し、江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡対価ならびに新株予約権の行使による入金などを原資として、1,300百万円の内入れ返済を行い、今後も江蘇三超社からの入金に伴い一定額の内入れ返済を予定しております。
当社グループとしては、メインバンクを中心に各金融機関と緊密な関係を維持できていることから、継続的な支援が得られるものと考えております。
当社グループは引き続き、財務基盤の強化・安定を図るための諸施策を検討してまいります。
しかしながら、これらの対応策については進捗の途上のものもあり、今後の事業の進捗状況などによっては、今後の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、当社グループの連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
(新型コロナウイルス感染症の影響について)
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が、当第3四半期連結累計期間において会計上の見積りに与えている影響については、前連結会計年度の有価証券報告書の「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載した内容より重要な変更はありません。
(連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用)
当社及び一部の連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行及びグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(実務対応報告第39号 2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2018年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産及び繰延税金負債の額について、改正前の税法の規定に基づいております。
(法人税等の税率変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正)
当社は、2020年8月1日付で資本金を50,000千円に減資したことにより、法人事業税の外形標準課税が不適用となりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、2020年4月1日に開始する連結会計年度以降に解消すると見込まれる一時差異等について30.6%から34.6%に変更しております。
この税率変更による四半期連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
※ 工事進行基準による完成工事高は次の通りであります。
当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。なお、第3四半期連結累計期間に係る減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む。)は、次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日)
1.配当金支払額
該当事項はありません。
2.基準日が当第3四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当第3四半期連結会計期間の末日後となるもの
該当事項はありません。
3.株主資本の著しい変動
当第3四半期連結累計期間において、第6回及び第7回、第8回新株予約権(行使価額修正条項付)の権利行使による新株発行により発行済株式数が4,220,000株増加し、資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,181,845千円増加しております。この結果、当第3四半期連結会計期間末において資本金が5,210,003千円、資本剰余金が3,908,128千円となっております。
当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
1.配当金支払額
該当事項はありません。
2.基準日が当第3四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当第3四半期連結会計期間の末日後となるもの
該当事項はありません。
3.株主資本の著しい変動
当社は、2020年6月19日に開催された当社第50回定時株主総会において、資本金及び資本準備金の額の減少ならびに剰余金の処分を決議し、2020年8月1日付でその効力が発生しており、資本金5,203,500千円、資本準備金3,951,625千円を減少し、この減少額全額をその他資本剰余金に振り替えました。
また、当該資本金及び資本準備金の額の減少により生じたその他資本剰余金9,155,126千円を繰越利益剰余金に振り替え、欠損填補に充当いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結会計期間末において資本金50,000千円、利益剰余金384,979千円となっております。