文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「事業を通じて広く社会に貢献し、幸せな人を育てる」「人間尊重、人間中心の経営」を企業理念とし、広く産業とくらしを支え、社会に貢献できる人、そして、自分を必要としてくれる社会に対して感謝の気持ちを持つことができる人、そういう幸せな人を育て、真に人間が働く喜びを味わえる企業経営を行うことを、経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、安定的な成長を目指すため収益性を意識した経営が重要との観点から「売上高経常利益率」を重視しており、また資本効率を高め企業価値の向上を図る観点から「ROE(自己資本当期純利益率)」を重視しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループの経営環境は、わが国経済においては企業収益や雇用・所得環境の改善、個人消費や設備投資の持ち直し等を背景に緩やかな拡大基調を続けてまいりましたが、景気の一部で弱さが見られるようになり、足踏み感が強まっております。また、米国の通商政策による貿易摩擦の長期化、中国経済の減速懸念、英国のEU離脱問題等、景気下振れリスクが増大しており、先行き不透明感は高まっております。
コスト面におきましては、当社グループの原材料であるタングステンカーバイド、コバルト等のレアメタルの価格は高止まりが続いており、物流コスト等の負担も増加し、製造コストは増加しております。
中長期的には当社グループの主要顧客が関連する自動車産業において、各メーカーによる次世代自動車の開発競争が国際的に一層激化することが予想されており、また、日本国内における少子高齢化・人口減少による市場縮小や人材確保の競争激化等の懸念があることから、厳しい経営環境になることが予想されます。
このような環境のもと、当社グループは2018年度(2019年3月期)からの3ヵ年を対象期間とした中期経営計画に基づき、①成長力・収益力の強化、②顧客ニーズの変化への柔軟な対応、③海外展開の加速、④新製品開発、新技術開発を対処すべき課題とし、企業価値の向上に向けて、以下の諸施策に取り組んでおります。
①成長力・収益力の強化
わが国経済は堅調な雇用環境により、引き続き緩やかに拡大していくことが期待されておりますが、米国の通商政策による貿易摩擦の長期化等、景気下振れリスクは増加しております。
このような状況のなか、当連結会計年度においては増強した生産人員の早期戦力化や生産設備の増設等による供給能力増強を進めてまいりました。今後は冶金工場の建替え、生産設備の増設に加え、工場・設備の集約・自動化による生産性の向上を推し進め、供給能力増強を目指し、持続的な成長を実現してまいります。
また、原料価格の高止まりや物流コスト等の負担増加により製造コストが増加し、収益性が低下してきていることから、改善活動、技術開発等による生産効率向上・製造原価低減を進めるとともに、ITを活用した業務効率向上、不採算製品の見直し等、収益力の強化に努めてまいります。
人事面におきましては人材の育成・確保や働きがいのある職場環境作りを目指し、人事制度の再構築をはじめとする各種施策を実施してまいります。
②顧客ニーズの変化への柔軟な対応
今後見込まれる自動車産業の転換に際し、将来動向をいち早く把握し、営業部門と生産部門の円滑な情報共有、効果的な設備投資や人員配置、積極的な試作品の投入等を行い、市場動向に即したソリューションビジネスの実現を通じて顧客の主要サプライヤーとしての地位を確立してまいります。
③海外展開の加速
アジア地域における当社グループ製品の市場は今後も拡大を続ける見込みであり、当社グループの持続的な成長のため、アジア地域を中心に海外向けの売上高増加に向けて取り組んでまいります。当連結会計年度においては海外展開の主力である海外子会社の事業の拡大を目指し、海外事業管理部を新設いたしました。今後は人材の育成等による販売・生産能力の向上及び経営管理の充実による経営安定化を推し進めてまいります。
④新製品開発、新技術開発
新製品開発については新規技術による既存顧客への新製品の展開及び新規技術や既存技術の応用による新市場の開拓を進めるため、市場調査・分析から開発、製品化、生産移管までを一貫で進めてまいります。
新技術開発については生産方式の革新による製造原価低減を進めるため、設備やツールの選定、加工方式の検討、自社製設備の開発等に取り組んでまいります。
当社グループの事業において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあると考えており、グループの運営にあたり注意を払っております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市場動向の変化に関するリスク
当社グループの販売品目の多くは生産財であり、主に金属加工分野で消耗品として使用されており、需要は経済状況の影響を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2) 原材料の調達に関するリスク
当社グループの主力製品であります超硬工具は、産出地や生産量が限定されるタングステンカーバイド、コバルト等といった稀少な金属を原材料としております。当社グループでは、原材料の調達リスクに備え一定の原材料在庫を保有しております。しかし、これらの稀少金属の需要が急激に増加したり、あるいは産出量・生産量が減少した場合や円安になった場合、原材料費が高騰し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また当社グループの主要原材料であるタングステンカーバイドは、その調達のほとんどを中国からの輸入に、コバルトは中間原料の精錬を中国での生産に依存しており、中国の政治・経済情勢等の変化、法律の改正又は世界的な需給逼迫等によりタングステンカーバイド及びコバルトが調達できなくなった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(3) 国際的活動及び海外進出に関するリスク
当社グループでは、海外市場での事業拡大を重点戦略の1つとしており、海外では為替リスクに加え、不安定な政情、金融不安、文化や商習慣の違い、特有の法制度や予想しがたい投資規制・税制変更、労働力不足や労務費上昇、知的財産権保護制度の未整備等、国際的活動の展開に伴うリスクがあります。
当社グループでは、アジアを中心に海外での生産・販売拠点を構築し、海外リスクに留意したグローバル事業展開を進めてまいりますが、各国の政治・経済・法制度等の急激な変化は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(4) 協力会社に関するリスク
当社グループは製品の製造において協力会社にその加工のすべてもしくは一部を委託しており、総製造費用に対する外注費の割合は約2割を占めております。当社は協力会社の複線化を図り、調達リスクの低減を図るとともに協力会社への要求事項やビジネスパートナーとしての位置付けを明確にしたうえで長期・安定的な取引の構築と品質向上を指導し実現しております。
現時点では優良な協力会社が多数あり、また良好な関係を維持しておりますが、継続的に優良な協力会社を確保できない等の場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(5) 災害に関するリスク
当社グループでは、地震、台風等の自然災害による操業停止をせざるを得ない様な事態の発生に備え、徹底したリスク分散を実施し従業員の安全確保、災害の未然防止、早期復旧、取引先との連携等を可能としております。但し、予想を超える規模の被災により建物や設備の倒壊・破損、ライフライン・輸送ルート・情報インフラの寸断などによる生産の中断、といった事態が生じた場合、顧客への製品供給が遅れること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(6) 環境問題に関するリスク
当社グループでは、国内外の法規制に則った適切な対応に努めておりますが、関連法規制の強化等によって、従業員の安全対策のための費用や過去に売却した工場跡地等であっても土壌汚染の浄化のための費用が発生するなど、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7) 人材の育成及び確保に関するリスク
当社グループは人を中心とした経営を実践しており、人材こそが経営の基盤であり、競争力を維持・向上し続けるためには、起業家精神溢れる人材、高度な専門技術に精通した人材、経営のマネジメント能力に優れた人材、技術を伝承する人材を計画的に育成することが重要であると考えております。但し、当社グループが人材育成、適材適所の配置が計画通り進まなかった場合、長期的視点から当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(8) 財務リスク
①たな卸資産の価値下落
当社グループが保有しているたな卸資産について、収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
②投資有価証券の価値変動
当社グループが保有する投資有価証券の当連結会計年度末の連結貸借対照表計上額は323百万円であります。上場株式の株価変動などに伴う投資有価証券の価値変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③繰延税金資産の計上
当社グループでは繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。しかしながら、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変更が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しが発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④固定資産の価値下落
当社グループが保有している固定資産について、時価の下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤生産拠点の集約
当社グループは国内の生産体制の見直しを実施し、生産拠点の集約や自動化・省力化の促進等を複合的に実施し、生産コストの削減を目指しております。この場合、工場を集約することにより固定資産除売却損や減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(9) 紛争及び訴訟等に関するリスク
当社グループは、知的財産権の侵害、製品の欠陥、その他事業活動に関連して、紛争及び訴訟等の対象となる可能性があります。他社の知的財産権を侵害しないための体制整備に努めておりますが、当社グループに損害賠償責任が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(10) 情報流出に関するリスク
当社グループは、事業遂行に関連して多くの顧客情報や機密情報を有しております。これらの情報の秘密保持については、最大限の対策を講じておりますが、予期せぬ事態により情報が外部に流出する可能性は皆無ではありません。このような事態が生じた場合には、当社グループのイメージ低下や損害賠償の発生などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善、個人消費や設備投資の持ち直し等を背景に緩やかな拡大基調を続けてまいりましたが、景気の一部で弱さが見られるようになり、足踏み感が強まっております。また、米国の通商政策による貿易摩擦の長期化、中国経済の減速懸念、英国のEU離脱問題等、景気下振れリスクが増大しており、先行き不透明感は高まっております。
超硬工具業界におきましては、上記のような経済の状況において、業界全体の出荷額は3,908億円(対前年度比254億円増・7.0%増)と2017年度を上回りました。また、当社製品の主な市場であります超硬耐摩耗工具の出荷額においても、410億円(対前年度比20億円増・5.2%増)と2017年度を上回りました。
こうした状況のなか、当社グループは「実践の継続」を年度方針に掲げ、高品質・低コスト・短納期・充実したサービスの向上に努めてまいりました。また、2018年度(2019年3月期)からの3ヵ年を対象期間とした中期経営計画を策定し、企業価値の向上に向けて、①成長力・収益力の強化、②顧客ニーズの変化への柔軟な対応、③海外展開の加速、④新製品開発、新技術開発に取り組んでおります。
超硬製工具類では、混錬工具、超高圧発生用工具、ロール(熱間圧延用・冷間圧延用)の販売が引き続き堅調に推移し、売上高は5,234百万円(前連結会計年度比7.2%増)となりました。
超硬製金型類では、粉末成形用金型の販売が低調となったものの、製缶金型や光学素子成形用金型の販売が増加し、売上高は4,280百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。
その他の超硬製品では、半導体生産用の超硬金型素材や半導体製造装置用部品、スマートフォン部品生産用の超硬金型素材や引き抜き加工用の冶工具の販売が堅調に推移し、売上高は4,245百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
超硬以外の製品では、鋼製の電池用金型、製缶金型や半導体用樹脂等の生産工具のほか、KF2製の混錬工具やダイヤモンド研削砥石の販売が低調となり、売上高は4,596百万円(前連結会計年度比6.9%減)となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は18,356百万円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。利益につきましては、材料費の高騰等により営業利益は1,272百万円(前連結会計年度比13.2%減)、経常利益は1,348百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の減益要因であった連結子会社の減損損失がなくなったこと等により950百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。
なお、当社グループは耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(資産の部)
当連結会計年度末の資産の部は、25,752百万円(前連結会計年度末26,245百万円)となり、493百万円減少いたしました。流動資産は14,103百万円(前連結会計年度末14,756百万円)となり、653百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が1,160百万円減少、原材料及び貯蔵品が336百万円増加したことによるものであります。また、固定資産は11,649百万円(前連結会計年度末11,488百万円)となり、160百万円増加いたしました。これは主に、機械装置及び運搬具(純額)が360百万円増加、投資有価証券が75百万円減少、投資その他の資産のその他に含まれる長期性預金が74百万円減少したことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債の部は、7,003百万円(前連結会計年度末7,847百万円)となり、844百万円減少いたしました。流動負債は5,229百万円(前連結会計年度末6,047百万円)となり、818百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が352百万円減少、未払費用が180百万円減少、未払法人税等が139百万円減少したことによるものであります。また、固定負債は1,774百万円(前連結会計年度末1,800百万円)となり、25百万円減少いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の部は、18,749百万円(前連結会計年度末18,397百万円)となり、351百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が950百万円増加、剰余金の配当により利益剰余金が459百万円減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,219百万円減少し、5,319百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益1,334百万円、減価償却費1,098百万円の計上などにより925百万円の収入(前年同期は2,234百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の取得による支出1,186百万円などにより1,228百万円の支出(前年同期は1,664百万円の支出)となりました。この結果、フリー・キャッシュ・フローは302百万円の支出(前年同期は569百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払額459百万円、短期借入金の返済による支出380百万円などにより892百万円の支出(前年同期は547百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注)1.当社グループの事業区分は「耐摩耗工具関連事業」の単一セグメントであります。
2.金額は当期製品製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注)1.当社グループの事業区分は「耐摩耗工具関連事業」の単一セグメントであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注)1.当社グループの事業区分は「耐摩耗工具関連事業」の単一セグメントであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、見積りによる判断が含まれておりますが、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等は、売上高は18,356百万円、営業利益は1,272百万円、経常利益は1,348百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は950百万円となりました。
当連結会計年度の売上高は、超硬製品(工具・金型・その他)の販売が堅調に推移し、特に混錬工具、超高圧発生用工具、ロール(熱間圧延用・冷間圧延用)、製缶金型、光学素子成形用金型、半導体製造装置用部品等の販売が堅調に推移し、超硬以外の製品の売上高は減少したものの、連結売上高は18,356百万円(前連結会計年度比2.0%増、目標比0.3%増)となりました。また、当社グループは中長期的な成長に向けて海外売上の拡大を目標としており、経済成長が見込まれるアジア地域を中心に積極的な販売活動を行ってまいりました。その結果、当連結会計年度の海外売上高は3,001百万円(前連結会計年度比2.3%増)、アジア地域への売上高は2,626百万円(前連結会計年度比4.1%増)となり、一定の成果をあげることが出来たと評価しております。
当連結会計年度の営業利益は、原材料価格の高騰が営業利益を大きく押し下げたことにより、前連結会計年度を下回る結果となりました。
当社グループの主要な原材料であるタングステンカーバイド、コバルト等のレアメタルの価格は前連結会計年度から当連結会計年度にかけて上昇を続け、その後高止まりが続いており、その結果原材料費が大幅に増加したことから、営業利益は1,272百万円(前連結会計年度比13.2%減、目標比2.1%減)となりました。
当連結会計年度の経常利益は、営業利益が対前連結会計年度、対目標ともに下回り、補助金収入があったものの1,348百万円(前連結会計年度比8.4%減、目標比5.7%減)となりました。これに伴い当社グループが重視する経営指標の一つであります売上高経常利益率は7.3%となり、当連結会計年度の目標であった7.8%を0.5ポイント下回りました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は950百万円(前連結会計年度比1.9%増、目標比0.9%減)となりました。前期の減益要因であった連結子会社の減損損失がなくなったこと等により、対前連結会計年度では上回りましたが、対目標では下回る結果となりました。これに伴い当社グループが重視する経営指標の一つでありますROE(自己資本当期純利益率)は5.1%となり、当連結会計年度の目標であった5.2%を0.1ポイント下回りました。
当連結会計年度におきましては、当社グループの重視する経営指標である売上高経常利益率、ROEともに目標を下回りました。これは原材料価格の高騰が製造コストを押し上げ、売上原価率が増加したことが主要因であると考えております。当連結会計年度において収益力の改善のため生産効率向上・製造原価低減の各種施策や不採算製品の見直し等を進めましたが、当初の想定を超えて原材料価格が高騰したことから変動費率が対目標比で増加し、売上原価率が増加したことにより売上高経常利益率は悪化しました。ROEにつきましても目標比を下回った主要因は原材料価格の高騰による親会社株主に帰属する当期純利益の減少にあると認識しております。
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題」に記載のとおり、収益力の強化は当社グループの成長のために重要な課題と考えており、改善活動、技術開発等による生産効率向上・製造原価低減、ITを活用した業務効率向上、不採算製品の見直し等による収益力の強化になお一層努めてまいります。
なお、当社グループは耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状態を目指し、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項と考えており、事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金は、主に手元のキャッシュと営業活動によるキャッシュ・フローで賄っております。また、当社グループは、健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。またコミットメントライン契約により、自然災害等の緊急時も含め流動性を担保できるよう備えております。
該当事項はありません。
当社グループにおいて、研究開発活動は当社のみが行っており、当社の開発センターにおいてスピードと効率性を持った研究開発を行っております。
当社グループにおける研究開発の基本方針は、顧客のニーズに応える工具・金型素材の研究開発及び加工技術の研究開発による製品化であり、現行の事業品目に直結した研究開発と新規事業分野への展開を目指した研究開発を行ってまいります。
その基本方針のもと、素材の研究開発に関しては粉末冶金技術を基軸とした超硬合金の素材を中心に、セラミックス素材及び機能性複合材料に関する研究開発を行っております。一方、加工技術の研究開発に関しては、超硬合金を中心とした素材の加工精度向上や、加工効率改善及び新たな加工方法の開発を目的とした研究開発を行っております。
当連結会計年度の研究開発活動は、現行の事業品目につきましては素材の研究開発によりモーター部品の抜き金型用超硬合金の開発、高精度レンズアレイの採用等において一定の成果をあげることができました。
また新規事業分野につきましては、前年同様、次世代自動車、航空・宇宙、医療・化粧品、環境・エネルギー等の成長分野で使用される工具・金型等の研究開発を継続し、二次電池用部品生産で使用される高精度金型の加工技術確立、酸素発生用触媒の展開に向けた試作品製作条件の確立、超硬合金に対する積層造形技術の蓄積で、一定の成果をあげることができました。
なお、当連結会計年度の研究開発活動に要した費用は277百万円であります。
当社グループは耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。