当社は平成27年10月1日に設立されましたので、前連結会計年度との対比については記載しておりません。
〔経営方針〕
(1)会社の経営の基本方針
当社は、平成27年10月1日に株式会社肥後銀行と株式会社鹿児島銀行の共同株式移転により設立されました。両行の地元を中心とした九州での存在感を更に発揮できる盤石な経営基盤を確立することで、広域化した新たな地域密着型ビジネスモデルを創造し、地元との信頼関係を更に強化するとともに経営の効率化を促進し、企業価値を高め、地方銀行として活力ある地方の実現に貢献してまいります。
また、当社グループは、持続可能な成長の実現に向け、以下の3つを柱とする「グループ経営理念」を定め、みなさまから真に愛される総合金融グループを目指します。
①お客様の信頼と期待に応え、最適かつ最良の総合金融サービスを提供します。
わたしたちは、これまで培ってきた伝統・人材・想いを結集し、グループ力を最大限に発揮することで、お客様お一人おひとりのニーズに寄り添った、きめ細やかで質の高いサービスをお届けし続けることをお約束します。
②地域とともに成長し、活力あふれる地域社会の実現に積極的に貢献します。
わたしたちは、地域のみなさまとともに成長する総合金融グループとして、県の枠を越え、活気と魅力に満ちあふれる、ふるさと九州の実現にむけて、貢献し続けることをお約束します。
③豊かな創造性と自由闊達な組織風土を育み、より良い未来へ向かって挑戦し続けます。
わたしたちは、ふるさと九州を彩る自然のような、豊かな創造性と広がりある自由闊達な人材・風土を育むとともに、希望に満ちた未来を次の世代へつなぐため、一人ひとりが挑戦し続けることをお約束します。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、平成27年10月から平成30年3月までの「第1次グループ中期経営計画」をスタートさせました。本計画では、お客様への最適かつ最良のサービス提供に向けた経営基盤構築として「お客様の多様なニーズに応える総合金融力」、「ステークホルダーに信頼されるブランド力」、「グループ全体最適を実現する組織運営力」の3つの経営基盤構築を基本方針に掲げ、営業基盤や地域金融機能の拡充、経営の効率化に取り組み、統合効果を最大限発揮してまいります。
営業部門戦略では、「地域活性化戦略(地方創生戦略)」、「広域化戦略」、「新分野戦略」、「国際化戦略」、「組織態勢・効率化戦略」の5つの営業戦略を通じて総合金融力を拡充し、お客様のニーズに応える最適な金融サービスを提供することで、ブランド力向上につなげてまいります。
市場部門戦略では、低金利環境下、収益源の多様化が両行運用部門の最大の課題であり、多様化に必要な知見や運用ノウハウについて会議等を共催することで蓄積するとともに、市場関連システム統合による管理高度化・効率性の向上を図ってまいります。
リスク・経営資源管理部門戦略では、健全なグループ経営体質向上のための基盤構築として、「環境変化に適応したグループ経営基盤の強化」、「高度なグループ経営管理態勢の整備」を図ってまいります。「環境変化に適応したグループ経営基盤の強化」では、適切な経営資源配分、管理システム構築の強化を図ってまいります。また、「高度なグループ経営管理態勢の整備」として、ガバナンス態勢、収益管理態勢、リスク管理態勢の整備を行ってまいります。
(3)目標とする経営指標
第1次グループ中期経営計画の中で、目標とする経営指標について、以下の6項目を定め、計画の最終年度である平成30年3月期での達成を目指しております。
①預金残高 8.4兆円
②貸出金残高 5.9兆円
③業務純益 374億円
④当期純利益 280億円
⑤ROE 4.5%
⑥株主資本ROE 5.3%
(計数はすべて2行単純合算)
〔金融経済環境〕
当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)のわが国経済は、輸出・生産面で新興国経済の減速の影響が見られたものの、所得・雇用情勢の改善を背景に個人消費は底堅く推移し、また、設備投資が堅調に推移するなど、緩やかな回復がみられました。
金融面では、夏場にかけて為替相場は対米ドルで約7年ぶりの円安水準で推移し、日経平均株価は一時21,000円近くまで上昇しましたが、その後、米国FRBが政策金利を9年半ぶりに引き上げたことや原油をはじめとする資源価格の下落、日本銀行のマイナス金利導入等内外の複合的な要因により、為替相場は円高基調に転じ、日経平均株価も平成28年2月には15,000円を割り込むまで下落しました。
〔経営成績〕
当連結会計年度の経営成績につきましては、連結経常収益は貸出金利息や有価証券利息配当金などにより1,312億24百万円となりました。
一方、連結経常費用は預金利息や営業経費などにより1,056億17百万円となりました。
この結果、連結経常利益は256億6百万円となりました。また、企業結合による負ののれん発生益884億87百万円を特別利益に計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,084億71百万円となりました。
なお、当社設立において、企業結合会計上の取得企業を株式会社肥後銀行としたため、当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)の連結経営成績は、株式会社肥後銀行の当連結会計年度の連結経営成績を基礎に、株式会社鹿児島銀行の平成27年10月1日から平成28年3月31日までの連結経営成績を連結したものとなります。
セグメント情報ごとの業績を示すと次のとおりであります。
a.銀行業
経常収益は1,143億29百万円となり、セグメント利益は300億2百万円となりました。
b.リース業
経常収益は239億10百万円となり、セグメント利益は14億37百万円となりました。
c.その他
経常収益は56億28百万円となり、セグメント利益は6億96百万円となりました。
〔キャッシュ・フローの状況〕
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等により773億24百万円のマイナスとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入等により379億50百万円のプラスとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により36億1百万円のマイナスとなりました。このほか、株式移転による現金及び現金同等物の増加865億97百万円により、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、3,207億12百万円となりました。
当連結会計年度の国内・国際業務部門別収支の状況は次のとおりとなりました。
資金運用収支は、国内業務部門が626億11百万円、国際業務部門が53億91百万円となり、合計では680億3百万円となりました。また、役務取引等収支は115億35百万円、特定取引収支は1億24百万円となりました。その他業務収支は、国内業務部門が48億55百万円、国際業務部門が1億62百万円となり、合計では50億17百万円となりました。
(注) 1.「国内業務部門」は当社及び連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は連結子会社の外貨建取引でありま
す。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息額であります。
3.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度9百万円)を控除して表
示しております。
当連結会計年度の資金運用・調達の状況は次のとおりとなりました。
① 国内業務部門
国内業務部門では、資金運用勘定の平均残高は6兆1,279億77百万円、利回りは1.11%、受取利息は682億81百万円となりました。また、資金調達勘定の平均残高は6兆460億25百万円、利回りは0.09%、支払利息は56億69百万円となりました。
(注) 1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社の一部については、
月末毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を控除しております。また、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額
の平均残高(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度12,113百万円)及び利息(前連結会計年度―百万円、
当連結会計年度9百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
3.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息額(内書き)であります。
② 国際業務部門
国際業務部門では、資金運用勘定の平均残高は4,341億62百万円、利回りは1.53%、受取利息は66億49百万円となりました。また、資金調達勘定の平均残高は4,295億38百万円、利回りは0.29%、支払利息は12億58百万円となりました。
(注) 1.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息額(内書き)であります。
2.国際業務部門の外貨建取引の平均残高は月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェ
ンジ取引に適用する方式)により算出しております。
③ 合計
相殺消去後の合計では、資金運用勘定の平均残高は6兆2,625億31百万円、利回りは1.19%、受取利息は747億41百万円となりました。また、資金調達勘定の平均残高は6兆1,759億55百万円、利回りは0.10%、支払利息は67億38百万円となりました。
(注) 1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を控除しております。また、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額
の平均残高(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度12,113百万円)及び利息(前連結会計年度―百万円、
当連結会計年度9百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息額であります。
当連結会計年度の国内業務部門の役務取引は、役務取引等収益が172億12百万円、役務取引等費用が56億78百万円となりました。また、国際業務部門の役務取引は、役務取引等収益が87百万円、役務取引等費用が86百万円となりました。
(注) 「国内業務部門」は連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
① 特定取引収益・費用の内訳
当連結会計年度の特定取引収益は、国内業務部門が1億24百万円となり、国際業務部門が0百万円となりました。また、特定取引費用は、国内業務部門、国際業務部門ともに該当ありません。
(注) 1.「国内業務部門」は連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は連結子会社の外貨建取引であります。
2.内訳科目はそれぞれの収益と費用を相殺し、収益が上回った場合には収益欄に、費用が上回った場合には費
用欄に、上回った純額を計上しております。
② 特定取引資産・負債の内訳(末残)
当連結会計年度の特定取引資産残高は、国内業務部門が16億20百万円となり、国際業務部門が48百万円となりました。この結果、特定取引資産残高合計では16億69百万円となりました。また、特定取引負債残高は44百万円となりました。
(注) 「国内業務部門」は連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は連結子会社の外貨建取引であります。
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1.「国内業務部門」は連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は連結子会社の外貨建取引であります。ただ
し、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3.定期性預金=定期預金+定期積金
(6)国内・国際業務部門別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 「国内」とは、連結子会社であります。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
当連結会計年度においては、該当ありません。
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1.「国内業務部門」は当社及び連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は連結子会社の外貨建取引でありま
す。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2.「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては基礎的手法を、それぞれ採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、株式会社肥後銀行及び株式会社鹿児島銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払いの全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
株式会社肥後銀行(単体)の資産の査定の額
株式会社鹿児島銀行(単体)の資産の査定の額
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社としての業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
地方経済を長期的観点から展望した場合、人口減少社会における経済規模の縮小や少子高齢化の進展による経済構造の変化が予想されます。また、金融業界においては、ゆうちょ銀行、メガバンク及び他の地域金融機関等との競合などから、金融機関の経営環境はますます厳しさを増しております。このような厳しい経営環境の中で、地域の特性に即した地域課題を解決し、雇用創出・産業振興等の地方創生の実現に永続的に貢献していくことが地域金融機関としての使命であると認識しております。
当社グループは、平成27年10月1日の経営統合を機に、第1次グループ中期経営計画をスタートさせ、グループ経営資源の共有・活用による更なる経営基盤の強化に取り組んでおります。お客様お一人お一人に寄り添った最適かつ最良の総合金融サービスの提供、地域活性化に資するソリューションネットワークの広域化、当社グループの地元を起点とした顧客基盤の広域化を進め、地域の持続的成長を実現する広域化した新たな地域密着型ビジネスモデルを創造し、長期ビジョンに掲げる「お客さまにとって九州トップの総合金融グループ」を目指してまいります。
中期経営計画の詳細につきましては、「1 業績等の概要」をご参照ください。
(平成28年熊本地震について)
平成28年4月14日以降に発生いたしました平成28年熊本地震により、当社グループの株式会社肥後銀行におきましても一部の店舗にて一時臨時休業を余儀なくされるなどの被害を受けましたが、甚大な人的被害はなく、震災発生から1週間程度で全ての店舗で通常の営業を再開することができました。
今般の震災は当社グループの地元を中心に甚大な被害をもたらしておりますが、当社グループといたしましては、地域社会・地域経済の一日も早い復旧、そして復興に向け、グループ役職員一同、最大限尽力する所存でございます。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営統合に関するリスク
当初期待した統合効果を十分に発揮できないことにより、結果として当社グループの財政状態及び業績に重大な悪影響を及ぼすおそれがあります。統合効果の十分な発揮を妨げる要因として以下が考えられますが、これらに限定されるものではありません。
・サービス・商品開発の遅れ、顧客との関係悪化、対外的信用の低下、営業戦略の不統一を含む様々な要因により収益面における統合効果が実現できない可能性。
・当社グループの経営統合に伴うサービス、商品、業務及び情報システム、営業拠点並びに従業員の再配置等により想定外の追加費用が発生する可能性。
・当社グループの資産及び貸出債権等に関する会計方針、引当金計上方針、内部統制、並びに情報開示の方針及び手続その他の基準を統一することによって、追加の与信関係費用その他の費用や損失が発生する可能性。
(2)自己資本比率に関するリスク
当社グループは、連結自己資本比率を「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第20号)に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。また、当社の連結子
会社である株式会社肥後銀行、株式会社鹿児島銀行は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。
当社グループの自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部または、一部の停止等命令を受けることとなります。
当社グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものなどが含まれます。
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・不良債権の処分に際して生じうる総与信費用の増加
・債務者の信用力の悪化に際して生じうるリスク・アセット及び総与信費用の増加
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
なお、連結自己資本比率(国内基準)については、高水準を維持しております。
(3)信用リスク
①不良債権の状況
貸出債権について、景気動向、経済環境、不動産価格の変動等によっては、不良債権残高及び総与信費用が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの不良債権額は低水準を維持しており、総与信債権に占める割合も概ね2%台であります。
②貸倒引当金の状況
当社グループでは、金融検査マニュアルなどに基づき貸倒引当金を計上しておりますが、予想損失額算出の前提条件と比較して、著しい経済状態の悪化や不動産価格の下落などが生じた場合は、貸倒引当金の積み増しを行わざるを得なくなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③権利行使の困難性
不動産、有価証券等の流動性の欠如または価格の下落により、担保権を設定した不動産などを換金し、または貸出先の保有する資産に対して強制執行することが事実上できない可能性があります。この場合、信用コストが増加するとともに不良債権処理が進まない可能性があります。
(4)市場リスク
①金利変動リスク
当社グループの資産及び負債は、主要業務である貸出金、有価証券及び預金で形成されており、主たる収益源は資金運用利回りと資金調達利回りとの利鞘による資金利益収入であります。したがって、金利変動等が発生した場合は、利鞘も変動するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②為替変動リスク
当社グループは国際部門の運用・調達手段として、外貨コールローンや外貨コールマネー等の外貨建取引による資産及び負債を保有しており、少なからず為替レートの変動の影響を受けます。円が上昇した場合には、外貨建取引の円貨換算額は減少することになり、かかる外貨建の資産と負債の額が各通貨毎に同額で相殺されない場合は、当社グループの財政状態及び業績に影響する可能性があります。ただし、持高は売持・買持均衡を基本に調整を行っており、収益への影響は限定的なものになると思われます。
③価格変動リスク
当社グループは、国債等の債券や市場価格のある株式等の有価証券を保有しており、将来、債券の利回りが上昇する場合や、株価が下落する場合には保有する有価証券に評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)流動性リスク
当社グループの財務内容の悪化等により、必要な資金確保が困難になり資金繰りに支障をきたす場合や、通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、市場の混乱等により市場において有価証券売買取引ができなくなったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)退職給付債務に関するリスク
当社グループは、従業員の退職に備えて退職給付に係る負債を計上しております。当該負債の計算基礎となる退職給付債務の割引率を変更した場合や、年金資産の時価が下落した場合には、数理計算上の差異の発生や退職給付費用の増加により、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)固定資産の減損会計に関するリスク
当社グループが所有する固定資産については、使用目的の変更、今後の地価動向等及び対象となる固定資産の収益状況等により、減損処理に伴う損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)繰延税金資産に関するリスク
繰延税金資産は、現時点の会計基準に基づき計上しておりますが、今後会計基準に何らかの変更があり、繰延税金資産の計上に何らかの制限が課された場合、あるいは繰延税金資産の一部または全部の回収が出来ないと判断される場合は、繰延税金資産は取り崩しとなり、当社グループの業績や自己資本比率に影響を及ぼす可能性があります。
(9)オペレーショナル・リスク
①事務リスク
当社グループは、事務の堅確性を維持するために、諸規程に基づく正確な事務取扱の徹底、事務処理の集中化、システム化を図っております。
しかしながら、事務上の事故、不正・不祥事、事務処理体制の不備に起因する不適切な事務等が発生した場合、当社グループの業務や業績に影響を及ぼす可能性があります。
②システムリスク
当社グループは、コンピュータシステムの安全性及び正当性を維持するため、システムリスク管理方針やバックアップ体制を整備しており、さらに災害・障害等に備えた危機管理計画を定めて不測の事態に対応できるよう万全を期しております。しかしながら、万が一システム障害等が発生した場合、当社グループの業務や業績に影響を及ぼす可能性があります。
③法務リスク
当社グループは、法令等遵守の徹底や法的な確認を厳格に実施することにより法務リスクの軽減に努めておりますが、法令解釈の相違、法的手続の不備、法令等に違反する行為等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④人的リスク
人事処遇や労働時間管理などの人事労務上の問題や職場の安全衛生管理上の問題などに関連する重大な訴訟などが発生した場合、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤風評リスク
当社グループに対する報道、記事、噂などにより、地域、お取引先及び投資家等の間で、事実と異なる風説や風評によって評判が低下した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥情報資産リスク
当社グループは、膨大な顧客情報を保有しているため、情報管理に関する内部管理体制の整備により、情報資産の厳正な管理に努めております。しかしながら、顧客情報や経営情報等の漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生し、当社グループの信用低下等が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)災害等に関するリスク
大地震や未曽有の大型台風及び豪雨など、大規模自然災害の発生等により、当社グループの業務の全部または一部が継続困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)コンプライアンス
当社グループは、各種法令に加え、社会規範を遵守するようコンプライアンスの徹底を経営の最重要事項と位置付け取り組んでおります。しかしながら、法令等を遵守できなかった場合、当社グループの業務や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、各種法令等及びその解釈は将来変更される可能性があり、その内容によっては、当社グループの業務や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)競合に関するリスク
金融業界を取り巻く環境が厳しくなるなか、県境を越えた金融機関の競争は激化しております。
当社グループの営業基盤である熊本県、鹿児島県及び宮崎県では、ゆうちょ銀行、メガバンク及び他の地域金融機関等との競合など、事業環境はますます激しくなっております。
当社グループが、こうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)地域経済の動向に影響を受けるリスク
当社グループは熊本県、鹿児島県及び宮崎県を主要な営業基盤としていることから、少子高齢化の進展による人口減少等を起因とした地域経済の悪化や経済規模の縮小が発生した場合、業容の拡大が図れないほか、信用リスクが増加するなど当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)法的規制に関するリスク
当社グループは、現時点の法令・規制等に従い業務を運営しておりますが、将来において法律、規則、政策、実務慣行、解釈等の変更が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)持株会社のリスク
持株会社である当社は、その収入の大部分を当社が直接保有している銀行子会社から受領する配当金及び経営管理料に依存しております。一定の状況下では、様々な規制上または契約上の制限等により、当該銀行子会社が当社に支払う配当金が制限される可能性があります。また、銀行子会社が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当等を支払えない状況が生じた場合、当社株主に対し配当を支払えなくなる可能性があります。
当社は、当社の完全子会社である株式会社肥後銀行と株式会社鹿児島銀行との間で、当社が両行に対して行う経営管理について、平成27年10月1日付で「グループの経営管理に関する基本契約書」及び「経営管理に関する覚書」を締結しております。
該当ありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析等は以下のとおりであります。
(1)財政状態
当連結会計年度末の連結財政状態につきましては、総資産は8兆9,399億円、総負債は8兆3,346億円となり、純資産は6,053億円となりました。
主要な勘定残高につきましては、預金の当連結会計年度末残高は7兆4,168億円となりました。また、譲渡性預金の当連結会計年度末残高は4,041億円となりました。
貸出金の当連結会計年度末残高は5兆6,574億円となりました。
有価証券の当連結会計年度末残高は2兆7,203億円となりました。
(2)経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、連結経常収益は貸出金利息や有価証券利息配当金などにより1,312億24百万円となりました。
一方、連結経常費用は預金利息や営業経費などにより1,056億17百万円となりました。
この結果、連結経常利益は256億6百万円となりました。また、企業結合による負ののれん発生益884億87百万円を特別利益に計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,084億71百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローに関する詳細につきましては、「1 業績等の概要 キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。