第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度におけるわが国経済は、アジア新興国や資源国等の景気が下振れしているほか、企業収益や個人消費が足踏みを続けているものの、雇用環境の改善や設備投資に改善が見られ、緩やかな回復基調が続いております。

 住宅業界におきましては、国土交通省公表による全国の持家の新設住宅着工数は、平成27年12月度と平成28年1月度は前年対比で減少したものの、その他の月では前年対比はプラスに転じ、8%の消費税増税後の冷え込みからは概ね回復してまいりました。同様に当社の主要販売エリアとなる熊本県の推移においては、前年対比で増加と減少を毎月のように繰り返しております。加えて、平成28年熊本地震(以降、熊本地震)の影響もあり、平成28年5月と6月は前年対比で大きく減少することとなる等、依然不透明な状況が続きました。

 このような環境のなか、当社は販売エリアの拡大を進めるべく、営業所の拡大に努めました。平成28年3月に熊本県菊池郡菊陽町に「光の森店」を開設し、同年4月には佐賀県佐賀市鍋島町において「佐賀店」を開設しました。また、生産性の高い業務を目指し、積極的なIT投資を進めた結果、当社の取り組みが経済産業省より評価され、平成28年6月に「2016年 攻めのIT経営中小企業百選」に選定されました。その他、1,000万円台からの都市型建売住宅「アイフォート」の建設用地を熊本市内で仕入強化し、販売を加速させました。

 しかしながら、平成27年8月に発生した台風被害の補修対応の影響に加え、顧客の住宅建設地決定及び着工までに時間を要したことにより、通期における引渡棟数が減少することになりました。また、熊本地震による被害補修対応が発生したため、引渡し延長に伴う売上高の減少並びに売上原価の増加が発生しました。

 この結果、当事業年度におきましては、売上高は2,974,125千円(前年同期比12.7%減)、営業利益35,793千円(前年同期比74.8%減)、経常利益53,906千円(前年同期比73.4%減)、当期純利益17,065千円(前年同期比85.7%減)となりました

 なお、当社は戸建住宅事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して241,807千円減少し、当事業年度末には682,244千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は303,492千円(前事業年度は194,004千円の獲得)となりました。これは主に当事業年度において税引前当期純利益が36,875千円となった一方で、たな卸資産の増加127,469千円、未成工事受入金の減少115,817千円、法人税等の支払額101,709千円の支出があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は45,437千円(前事業年度は10,814千円の使用)となりました。これは主に定期預金の預入による支出が50,000千円、投資有価証券の取得による支出が50,000千円、短期貸付けによる支出が242,528千円、短期貸付金の回収による収入が303,486千円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は107,123千円(前事業年度は30,033千円の獲得)となりました。これは、株式の発行による収入によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社は、注文住宅の企画、設計、販売、施工、監理を主な事業内容とする戸建住宅事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に代えて事業部門別に記載しております。

(1)生産実績

 当社が営む事業では生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

 

(2)受注状況

 当事業年度の受注状況は、次のとおりであります。

事業部門別の名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

建築請負事業

2,530,716

110.3

910,792

95.8

合計

2,530,716

110.3

910,792

95.8

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当事業年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門別の名称

当事業年度

(自  平成27年7月1日

至  平成28年6月30日)

前年同期比(%)

建築請負事業(千円)

2,570,750

81.1

不動産販売事業(千円)

338,403

207.6

その他(千円)

64,970

88.2

合計(千円)

2,974,125

87.3

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主たる販売先は不特定多数の一般消費者であり、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。

 

3【対処すべき課題】

 住宅業界におきましては、日銀のマイナス金利政策を受け、住宅ローンが過去最低の低金利を続けているほか、住宅ローン減税拡充等の住宅取得に対する負担軽減策が講じられ、全国的には回復傾向が続いております。しかしながら、当社の主要販売エリアにおいては熊本地震の影響が大きく、そのニーズにマッチした迅速な対応が求められております。

 また、中長期的にみると少子高齢化による世帯数の減少や品質向上による住宅の長寿命化、多様化するライフスタイルを反映した住宅取得意識の変化などにより、新設住宅着工戸数は減少傾向が継続することが予想され、企業間の競争は一段と激化すると思われます。

 このような事業環境のもと、市場環境の変化や多様化するお客様のニーズにいち早く対応し、より満足いただける戸建住宅事業を推進するために、以下の課題に取り組んでまいります。

 

(1) 熊本地震における復興支援

 一日も早い復興支援に向け、当社は総力を挙げて取り組んでまいります。この震災発生直後、当社はお客様を第一とし、安否確認・支援物資の提供をはじめとするサポート業務を展開いたしました。また、お客様の復旧・復興工事を進める傍ら、新築工事においては一次取得者層のみならず、二次取得者層での需要拡大が発生しており、そのニーズは多岐にわたりますので、迅速かつ柔軟な対応に努めてまいります。

 

(2) 少子高齢化による市場縮小への対応

 国立社会保障・人口問題研究所の公表する「日本の世帯数の将来推計」によると、少子高齢化により国内の世帯数は2019年をピークに減少に転じると予想されており、人口・世帯数の減少が今後の住宅着工戸数に大きな影響を与えると考えられます。

 このように住宅需要の減少が予測されるなか、当社はさらなる企業成長を図るため、従来の熊本県北部及び福岡県大牟田市を中心とした地方展開に加え、熊本県都市部をはじめとした熊本県全域、福岡県、佐賀県等へ営業地域の拡大に努めてまいります。また、都市部において顧客層の拡大を図るため、都市部向け商品の販売に注力してまいります。

 

(3) コンプライアンス体制の強化

 当社の事業は、建築基準法をはじめ、建設業法、都市計画法、住宅の品質確保の促進等に関する法律、建築士法、宅地建物取引業法、個人情報保護法、労働安全衛生法、消費者契約法、景品表示法など様々な法律・法令に関わっております。当社はこれらの法令を遵守し、法的責務を全うするため、社内規程・マニュアルの整備を適宜行うとともに、従業員の研修・勉強会等を通じて意識の向上に努めるなど、コンプライアンス体制の強化に取り組んでまいります。

 

(4) 人材の確保と育成

 上記の課題を克服するために優秀な人材を継続的に確保し、育成することが重要であると認識しております。

 今後、研修・育成の充実に取り組み、組織を構成する一人ひとりの業務に対するレベルアップを図るとともに、当社の経営理念及び役職員の行動規範を理解した責任ある人材の育成を行います。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社の事業展開上のリスク要因となり、かつ投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主な事項は、次のとおりであります。

 いずれも当社の判断により積極的に開示するものであり、一部リスク情報に該当しない、または当社が必ずしもリスクとして認識していない事項も含まれております。

 なお、将来に関する事項については、当事業年度末現在における当社独自の判断によるものであります。

 

(1) 経営成績の変動リスク

① 営業地域の限定について

 当社は熊本県、福岡県及び佐賀県の一部地域において事業展開をしております。そのため当該地域の経済状況、金利動向、地価の動向、住宅需給の動向、雇用情勢等が、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 業績の季節的変動について

 当社が行う戸建住宅事業は、年末及び当社事業年度末に引渡しが集中する傾向にあります。

 そのため当社では、12月、6月に業績が偏重する可能性があります。

 当社の各四半期会計期間別の売上高は、次のとおりであります。

事業部門の名称

平成28年6月期

第1四半期

(平成27年

7月~9月)

平成28年6月期

第2四半期

(平成27年

10月~12月)

平成28年6月期

第3四半期

(平成28年

1月~3月)

平成28年6月期

第4四半期

(平成28年

4月~6月)

通期計

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

建築請負事業

280,498

10.9

1,107,448

43.1

336,826

13.1

845,977

32.9

2,570,750

100.0

不動産販売事業

73,012

21.6

133,172

39.3

51,692

15.3

80,526

23.8

338,403

100.0

その他

7,957

12.2

27,339

42.1

8,155

12.6

21,517

33.1

64,970

100.0

合計

361,468

12.2

1,267,961

42.6

396,673

13.3

948,021

31.9

2,974,125

100.0

 

③ 外注先の確保について

 当社は、住宅の建築工事を外部業者に発注しております。外注先は、その経営状態、技術力、評判及び反社会的勢力該当の有無などを調査して選定しております。今後、営業地域の拡大や受注件数の増加により、外注先を適時に確保できなかった場合、または外注先の倒産等に伴う代替業者との調整による工事遅延等が発生した場合は、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 原材料・資材価格の高騰について

 当社は高額になりがちな注文住宅を、お客様にとって魅力ある価格で提供するため、原材料・資材の仕入先を複数確保し、仕入価格の抑制に努めております。しかしながら、原材料・資材の需要増加、または価格の高騰に伴い、それらの仕入価格が上昇した場合は、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 営業に関するリスク

① 自然災害について

 当社が行う戸建住宅事業は、火災・地震・台風等大規模な自然災害の影響を受けやすい事業といえます。災害の状況によっては、建物の点検や応急措置などの初動活動や被災した建築現場の修復に加え、支援活動等により多額の臨時費用の発生や建築現場の資材・部材等の確保が困難になる可能性があります。このため万一に備えて各種保険への加入や耐震性能の高い住宅仕様の研究・開発に努めておりますが、予測を超えた事態が生じた場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、この度発生した熊本地震の影響により、建設地の取得や宅地造成が計画通りに進まないこと等、工期の遅延が発生した場合は、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合について

 住宅業界は、事業を行うための許認可など新規参入に係る障壁はあるものの、大手ハウスメーカーから個人事業主に至るまで大小さまざまな競合他社が多数存在しており、競合は一段と激化する傾向にあります。当社では、徹底した管理に基づくコスト削減による原資をもとに品質改善を行うとともに、お客様のニーズに沿った商品開発を積極的に行うなど競合対策を講じておりますが、競合他社の動向によっては、事業計画の遂行に問題が生じ、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 新商品の展開について

 当社は、平成28年1月より、1,000万円台からの都市型建売住宅「アイフォート」の販売を開始しました。今後はこの建売事業においても売上拡大を目指してまいりますが、この「アイフォート」の販売が計画通りに進まない場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法務に関するリスク

① 法的規制について

 当社が行う戸建住宅事業は、建築基準法をはじめ、建設業法、宅地建物取引業法、都市計画法、住宅の品質確保の促進等に関する法律、建築士法、労働安全衛生法、消費者契約法、景品表示法など多くの法律、法令や自治体の定める条例等による法規制を受けております。当社は、これらの法令等を遵守し、許認可更新等に支障が出ないよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底を行っておりますが、将来において業者規制の強化や費用負担を招きかねない法令等の大幅改正や、何らかの理由により免許、登録、許可が取り消し等になった場合には、当社の事業活動が大幅に制約されることとなり、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

法令等

免許・許可等

有効期限

取消条項

建設業法

特定建設業の許可

熊本県知事許可(特-24)

第4867号

平成24年9月10日から

平成29年9月9日まで

建設業法第29条

建築士法

二級建築士事務所登録

熊本県知事登録第5138号

平成28年4月27日から

平成33年4月26日まで

建築士法第26条

宅地建物取引業法

宅地建物取引業者免許

熊本県知事(1)第4841号

平成23年10月22日から

平成28年10月21日まで

宅地建物取引業法第66条

 

② 品質の保証について

 当社が行う戸建住宅事業は、住宅の品質確保の促進等に関する法律により新築住宅の構造上の主要な部分及び雨水の浸水を防止する部分は10年の瑕疵担保責任を負うことを義務づけられています。

 当社は、同法に基づいて平成20年10月より、株式会社日本住宅保証検査機構の住宅瑕疵担保責任保険「JIOわが家の保険」に加入しております。当該保険の加入に当たっては、同機構が定める技術的基準に適合していることが要件であり、同社が指定する第三者機関による現場検査を受け、適合証明(性能評価)を受ける必要があります。このため当社は、設計、施工、監理の充実をはかり、品質に万全を期すとともに、引渡後のアフターサービスに関しても誠実な対応を心がけております。しかし、当社の住宅の品質に重大な瑕疵や不備が認められた場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報の保護に関するリスク

 当社は、ネットの会員登録も含む住宅見学会来場者リストや住宅購入顧客等の個人情報を保有しております。これらの情報管理については、「個人情報の保護に関する法律」に基づき社内規程の整備、管理体制の構築、外部からの侵入防止対策の実施等を講じるとともに、従業員等に対し個人情報保護に係る啓蒙活動を実施し、その漏洩や不正使用の未然防止に努めております。しかしながら、人為的なミスや何らかの不正な方法等により当社が保有する個人情報が漏洩した場合には、当社の信用力の低下や損害賠償の請求等によって業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 訴訟等の可能性について

 当社には、現段階において業績に重大な影響を及ぼす可能性のある訴訟の事実や顧客との大きなトラブルはありません。しかしながら、当社が請け負う住宅、不動産において、瑕疵等の発生、または工事期間中に近隣からクレーム等が発生した場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。当社は、施工に関して品質管理の徹底と近隣への配慮に努めておりますが、訴訟等が発生した場合には、これに対応するために多額の費用が発生するとともに、当社の信用を大きく毀損する恐れもあり、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 事業体制に関するリスク

① 特定人物への依存について

 当社の代表取締役社長である瀬口力は、最高経営責任者として経営方針や戦略の決定、事業推進において中心的役割を果たしております。同氏に過度に依存しない経営体制の構築のため、職務権限の委譲、会議体の整備や人員の採用等により社内組織の強化に努めておりますが、同氏が何らかの理由により当社の経営に携わることが困難になった場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保及び育成について

 当社が行う戸建住宅事業には、広範囲の専門的知識や資格を有した人材が不可欠であります。したがって事業拡大を図るうえで、優秀な人材を適切な時期に確保するとともに、その人材の育成に努める必要がありますが、これらが不調に終った場合には当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 

(2)財政状態の分析

① 資産

 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ60,336千円減少し、1,565,982千円となりました。

 流動資産については、前事業年度末に比べ75,731千円減少し、1,330,773千円となりました。

 これは主として、現金及び預金の減少181,807千円、短期貸付金の減少60,958千円、販売用不動産の増加24,853千円、仕掛販売用不動産の増加138,372千円、未収還付法人税等の増加18,816千円等によるものであります。

 固定資産については、前事業年度末に比べ15,394千円増加し、235,209千円となりました。

 

② 負債

 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ187,802千円減少し、603,094千円となりました。

 流動負債については、前事業年度末に比べ175,417千円減少し、505,813千円となりました。

 これは主として、未払法人税等の減少59,782千円、未成工事受入金の減少115,817千円等によるものであります。

 固定負債については、前事業年度末に比べ12,385千円減少し、97,281千円となりました。

 

③ 純資産

 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ127,465千円増加し、962,887千円となりました。

 これは、公募増資による資本金の増加55,200千円、資本準備金の増加55,200千円、当期純利益の計上による利益剰余金の増加17,065千円によるものであります。

 

(3)経営成績の分析

① 売上高

 当事業年度の売上高は、新築住宅引渡棟数の減少等により、2,974,125千円(前年同期比12.7%減)となりました。内訳としましては、完成工事高は2,570,750千円(前年同期比18.9%減)、不動産売上高が338,403千円(前年同期比107.6%増)、その他の売上高が64,970千円(前年同期比11.8%減)となりました。

 

② 売上原価・売上総利益

 売上原価は、売上高の減少等により、2,240,224千円(前年同期比13.4%減)となりました。内訳として、完成工事原価が1,952,537千円(前年同期比19.6%減)となり、不動産売上原価が287,687千円(前年同期比79.3%増)となりました。その結果、売上総利益は733,900千円(前年同期比10.4%減)となりました。

 

③ 販売費及び一般管理費・営業利益

 販売費及び一般管理費は、698,106千円(前年同期比3.1%増)となりました。主な増加の要因は、集客強化のための広告宣伝費の増加や株式上場に伴う支払手数料の増加等であります。その結果、当事業年度の営業利益は、35,793千円(前年同期比74.8%減)となりました。

 

④ 営業外損益・経常利益

 営業外収益は24,323千円(前年同期比60.9%減)、営業外費用は株式交付費の増加により6,210千円(前年同期比423.6%増)となりました。その結果、当事業年度の経常利益は53,906千円(前年同期比73.4%減)となりました。

⑤ 特別損益・当期純利益

 減損損失及び災害による損失の計上等により、特別損失は17,031千円(前事業年度は特別利益2,270千円、特別損失602千円の計上)となりました。この結果、当期純利益は17,065千円(前年同期比85.7%減)となりました。また、当事業年度における税効果会計適用後の法人税等の負担率は53.7%となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

 「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご覧ください。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 わが国の経済は、海外経済が先行き不透明であり、また消費マインドの弱さはあるものの、政府による経済・財政政策の推進による雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等が期待され、より一層緩やかな回復基調が続くものと思われます。

 住宅業界におきましては、政府による住宅取得支援策の効果や消費税増税の再延期の決定等により、全国的には新設住宅着工数は回復の傾向が続いております。一方、当社の主要販売エリアである熊本県の新設住宅着工数は依然低水準で推移しておりますが、今後は熊本地震の影響から住宅需要が活発になることが見込まれます。

 このような環境の中、当社は熊本地震における復興支援に全力で取り組んでまいります。ニーズの高い低価格の平屋プランの提案拡充や住宅購入資金における支援策等、スピーディかつフレキシブルな対応に努めてまいります。また、「長期見学用住宅」を熊本県熊本市、熊本県玉名市、熊本県荒尾市、熊本県宇土市、福岡県久留米市に建設することに加え、その建設地付近に営業所を順次開設してまいります。これにより営業地域の拡大及び郊外型ドミナント戦略の強化を進めるとともに、さらなる拠点展開へのノウハウ蓄積へとつなげてまいります。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

 当社が行う戸建住宅事業は、火災・地震・台風等大規模な自然災害の影響を受けやすく、業績の振幅が大きくなる傾向があります。この度発生した熊本地震は激甚災害であり、業績への影響も大きいと想定されます。安定した商品提供と適正利益の確保のため、取引業者との連携を強め、多様な調達手段の確保に努めるなど強靭な経営基盤の構築を進めてまいります。

 加えて、今後長期的には人口減少や住宅の長寿命化等により縮小していく住宅市場に対し、戸建住宅事業を中核とした「生活創造企業への推進」を中期経営計画のテーマとして掲げ、経営の多角化を進めてまいります。既存事業とのシナジー効果を高め、永続的な事業成長や企業価値の向上に努めてまいります。