文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「クレステックは企業として、社会に通用する企業を目指す。(情報の創造と提供により安心して暮らせる社会に貢献する)」、「クレステックの社員は、社会人として通用する人間を目指す。(グローバル社会から尊敬される人間を目指す)」を経営理念に揚げ、「情報創造企業」として、世界の人とヒト、人とモノを繋ぐコミュニケーションを創造することで、伝えたい情報にカタチを与え、世界中の人々の心に感動と喜びを創出し、楽しく安心して暮らせる社会の構築を目指します。
(2)経営戦略等
当社グループは、テクニカルドキュメンテーションを事業の中核として、マニュアル制作・ローカリゼーション、印刷・パッケージ製造など幅広い事業を展開し、成長を実現してまいりました。そして現在、この中核事業をベースに、マーケット・リサーチをはじめとした川上の事業領域からアフターマーケットのユーザーサポートである川下の事業領域まで、ドキュメントソリューションサービスとして事業領域をグローバルに展開しております。しかしながら、次なる10年に向けた企業基盤の安定化を目指すには、更なる変革が必要となります。そこで、次なる10年に向けた当社グループの長期戦略方針“NEXT10”を掲げ、新領域への挑戦に取り組むことで、更なる事業の拡大を長期的に図ってまいります。そのためには、前中期経営計画「CR Vision 2020」にて一部成し遂げられなかった“事業強化”と“体制強化”の経営重点戦略を継続的に取り組むため、2024年6月期を最終年度とする新中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」を策定いたしました。
※長期戦略方針“NEXT10”とは
当社グループのコーポレートスローガンである「Global Communications“世界を繋ぐ 人に優しいコミュニケーションの創造”」を推進するため、中核事業であるテクニカルドキュメンテーションに依存するのではなく、総合情報創造企業として顧客が取り扱う全ての情報を分かりやすいカタチに変えユーザーに提供できる体制を構築することで、事業拡大を図っていく長期戦略方針“NEXT10”です。
新中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」において、NEXT10への布石となる企業基盤の安定化を図るため、以下の経営重点戦略に取り組んでまいります。
① 事業強化戦略
1)川上・川下領域の事業拡大
2)特殊分野の事業強化
3)企業連携による事業領域拡大
② 体制強化戦略
1)企業価値向上に向けたCSR促進
2)人材育成とES(Employee Satisfaction)向上
3)生産体制の最適化推進
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの2021年6月期以降の経営数値目標については、新型コロナウイルス感染症の収束の時期や内外経済に与える業績が見通せないため、未定としておりましたが、この度、新たに2024年6月期を最終年度とする新中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」を策定いたしました。新中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」においては、「NEXT10に向けた企業基盤の安定化へ」を基本方針とし、2024年6月期において、連結売上高185.0億円、連結営業利益12.0億円、連結営業利益率6.5%の経営数値目標の達成を目指します。
(4)経営環境
当社グループをとりまく環境は、リーマンショックから大きく変化してきました。世界景気の減退からはじまり、スマートフォンの登場によるデジタル化(製品)への商品集約、更にペーパーレスも加速し、常に当社グループの取引に大きな影響を及ぼしてきました。そして、現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復傾向にあるものの、変異株の拡大もあり完全回復には至っていない状況です。当社グループの主要顧客である完成品メーカーでは、生産活動の回復もありましたが、新型コロナウイルス感染対応や各国の規制強化などによる生産活動の一部停止、更に材料不足による生産調整なども起きており、不安定な生産状況となっております。当社グループにおいても、一部の製品分野にて取引に影響を受けました。
このような厳しい環境の中、当社グループでは、前中期経営計画の経営重点戦略である“事業強化”と“体制強化”を継続的に推進し、経営基盤の確立を目指してまいりました。事業強化では、新事業領域の拡大に向けた企業連携やM&Aを積極的に取り組み、体制強化では、教育体制の強化と並行して、“ウィズコロナ”の環境下においても効率的な生産性向上を図るため、在宅勤務やオンライン会議の拡充など“働き方改革”を積極的に導入してまいりました。
これからは、どのような環境下であっても持続的に成長できる安定的な企業体制の実現に向け、以下に掲げる対処すべき課題に全力で取り組んでまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① グローバルネットワークを活かした顧客の拡大
当社グループは、デジタル製品・情報機器・輸送機器など日系メーカーが生産拠点を海外にシフトするに際し、ともにグローバル拠点を展開してきた実績があります。この海外進出によって、日系メーカーと長年に亘る取引を行い、更なる信用を獲得してきました。
今後は、このような取引実績を背景に、更なるグローバルネットワークの拡大と強化を推し進め、海外の完成品メーカーや医薬品・ヘルスケア製品・生活用品等のメーカー等、幅広い分野での取引拡大を更に進めることで、持続的成長が可能な事業のポートフォリオを確立していくことを目指します。
② 顧客に対するグローバルサポート体制の強化
当社グループは、マニュアルの原稿作成やデータ作成を日本国内で行い、印刷・製造工程を顧客の海外拠点の近くで行うグローバルサポート体制を構築してまいりましたが、業界環境の変化に伴い、マニュアル制作、印刷・パッケージ製造だけでなく、周辺業務の取引にも拡大してきました。
近年では、顧客ニーズが多様化している中、顧客の負荷を軽減するトータルサポート業務の需要が高まっており、そのような顧客需要に応えるべく、サプライチェーンとして、市場調査や販促プロモーションなどの「川上」業務から製品販売後のユーザーサポートなどの「川下」業務まで「ONE STOP GLOBAL SOLUTION」としてグローバル体制のもと一気通貫のサービスを推進してまいりました。今後、更に特殊分野の翻訳や新メディアを活用したマニュアル作成などの強化を図り、事業領域を拡大してまいります。
③ 専門的な技術の確立と人材の育成
当社グループの強みは、マニュアルの原稿作成から翻訳・データ作成、更に多品種小ロットの印刷・製造に対応できるグローバルでのサポート体制であるため、それを支える技術の確立と人材の継続的な育成は経営の最重要課題のひとつと考えております。
現在、自動車から家電など各製品分野に対応できるテクニカルライターや世界各国語への翻訳に展開できる翻訳ディレクターなど専門的な技術の確立のために、製品やサービスの仕様説明を扱う専門の団体(一般財団法人)テクニカルコミュニケーター協会(JTCA)、産業翻訳の業界団体(一般社団法人)日本翻訳連盟、多言語翻訳の標準的な規格を策定するGALA標準規格イニシアチブ(※)に加盟し、各業界に対応できる人材の育成に努めています。更に、コミュニケーション能力向上のための英語教育、大学との共同研究開発、JTCA主催のジャパンマニュアルアワード、日本包装協会主催の日本パッケージングコンテストへの応募など様々な取組みを実施することで、当社グループのサポート体制を更に強化してまいります。
※ GALA(Globalization and Localization Association)標準規格イニシアチブ:多言語翻訳の標準規格を策定し、普及を促進するための公的な試み
④ 国内での新規ビジネス展開
近年、日本を始め世界的な動きとして製品のデジタル化やデータの集約が加速し、今までの業務形態であるマニュアル制作の市場規模は縮小傾向にあります。今後もこのような傾向が継続するものと予想されるため、IoT(※1)や動画など新しいメディアの複合的活用や各種情報の融合を図った次世代に通じるマニュアルの作成、更に海外進出支援サービスである国際規格対応サポート、自然言語解析(AI)を駆使したソリューション提供、新たな体験と感動を創出するxR(※2)技術・デジタルサイネージ用プレイヤーなどを駆使した新空間提供など、既存事業で培ったノウハウや人的資産を活用し、川上であるコンサルティングや販売プロモーション、業務支援マニュアルなどへの事業領域の拡大を図り、トータルサービスの実現に取り組んでまいります。
※1 IoT(Internet of Things):コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々なモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うこと
※2 xR(Extended Reality):拡張現実(AR)、複合現実(MR)、仮想現実(VR)などの画像技術の総称で、現実世界と仮想世界を融合させ、これまでにない新たな現実を創出させる技術のこと
⑤ 株主との対話・株主還元
当社グループでは、株主の皆様との対話を通じた企業価値の向上を目指しており、株主の皆様に有益な企業情報の発信やIR活動を積極的に推進していく方針です。この対話を通じて、経営方針や経営戦略についてもより分かりやすい説明を目指し、株主の皆様と当社グループとの建設的な関係を築いていきたいと考えております。
こうした方針を前提に、株主還元の内容や趣旨説明についても経営の最重要課題のひとつとして認識しており、将来の事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保は残しつつ、充実した株主還元を行うことが重要であると考えております。詳しくは「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。
本報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
また、当社グループとして、必ずしも事業遂行上のリスクとは考えていない事項につきましても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示をしております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)景気変動によるリスク
当社グループを含めたBtoB(企業間の商取引)をメインビジネスとした会社の業績は、景気の影響を受け易い傾向にあります。このような景気悪化に伴い顧客が、生産活動や事業の縮小・製造拠点の撤廃・統廃合などの事業再編を行うことや、製品開発の縮小や先送り・遅れなどで、当社グループが提供するサービスの利用が縮小された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、景気の影響を受けにくい医薬・生活用品など新しい事業分野の拡大や、サービス内容の多様化、取引顧客の多様化、サービス提供地域の拡大等を図り、リスクを最小限に抑えられるよう事業構造の形成に努めております。
(2)主要顧客である日系メーカーのグローバルな製造拠点の移転リスク
当社グループの売上高は、国内のみならず海外においてもそのほとんどを日系メーカーが占めており、当社グループの海外現地法人の主要顧客となっています。今後、主要顧客たる日系メーカーがグローバルな生産活動の再編や各国の法改正・政策変更に伴い、製造拠点を移転した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、リスク軽減に向け、取引顧客との連携を更に強化しサプライチェーンの要として取引の継続に務めるとともに、サポート拠点の拡大や日系メーカーへの依存度軽減に向けローカル企業や国際的な企業の取引拡大に努めております。
(3)ペーパーレス化の影響
近年、コンシューマー向けデジタル製品を中心に取扱説明書といったマニュアルのペーパーレス化が進み、また、デジタル製品そのものの市場の縮小を受け、同製品向け販売が大きく減少しました。現在は複合機やプリンターなどオフィス向け製品の情報機器メーカーとの取引も多いことから、今後、更にオフィスでのDX化に伴いペーパーレスが進み、複合機そのものの市場が縮小した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、グローバルネットワークの活用などにより、新たな業種としてペーパーレス化の影響を相対的に受けにくい医薬・生活用品メーカーに特化した活動とともに、既存の輸送機器メーカーとの取引拡大にも努めております。
(4)仕入価格変動リスク
当社グループは、海外では主に紙製品(取扱説明書、化粧箱、梱包材、ラベル等)を取り扱っており、その原材料である紙の価格の変動により、仕入価格が影響を受けます。今後、この仕入価格が上昇し、直ぐに製品への価格転嫁ができなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、新たな購買先の開拓により購入ルートの拡大を図るとともに、市場動向に合わせた迅速な購入により充分な材料在庫を確保することでリスク低減に努めております。
(5)為替変動リスク
当社グループの当連結会計年度の全売上高のうち、海外での売上高が約71%を占めているため、為替レートの変動による為替換算後の金額に影響を受けます。更に外貨取引も多いため、外貨取引により生じた資産・負債についても為替の変動リスクに晒されております。今後、円高もしくは円安に進行した場合、これらは当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、外貨建て債権債務においては、外貨建ての銀行借入等の残高の調整を行うことにより、ネットしたポジションをほぼ均衡させることでリスクヘッジを図っております。
(6)有利子負債残高に関するリスク
当社グループの当連結会計年度末の有利子負債残高(借入金、リース債務の合計額)は6,168百万円と総資産の約44%を占めております。当社グループは、原則、変動金利で借入を行っているため、今後、市場金利の上昇に伴い金融費用が増加した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、一部について固定金利で借入を行うことにより、金利の変動リスクの低減を図っております。
(7)カントリーリスク
当社グループの当連結会計年度の全売上高のうち、中国及び東南アジア/南アジアでの売上高が約62%を占めております。今後、これらの国で法改正や人件費高騰、外交問題などの要因により、顧客の撤退や生産縮小などが行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、多くの国に進出し、その影響を分散することで、リスクの縮小に向け事業構造構築に努めております。
(8)製品の品質にかかるリスク
当社グループは、デジタル製品や家電、輸送機器などの取扱説明書の制作・編集・印刷や、梱包材などの供給を行っております。これら制作工程や製造工程において、企画・編集・制作時のミスや印刷時のミスプリント、乱丁などの不具合が市場に流出した場合、顧客への損害発生の可能性もあります。これら当社瑕疵により発生した損害金額の規模や頻度、事後対応、更には当社グループの信用が失墜した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、社員への教育研修によりスキル向上を継続的に図るとともに、グループ全体を統括する社長直轄の品質保証室のもと、各拠点にも品質担当者を配置することで、継続的に品質の向上・改善を進め、顧客のニーズに適時適切な対応を図る体制を構築しております。
(9)主要顧客の生産動向によるリスク
当社グループの当連結会計年度の売上高のうち、最大顧客の売上高でも約18%程度であるため、特定の顧客による影響はある程度、分散されております。しかしながら、主要顧客の生産動向の変化により特定の地域セグメントの損益が悪化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、常に新規顧客の開拓や既存顧客の拡大を推進し、バランスの取れた取引により特定の顧客への依存度軽減に努めております。
(10)競合によるリスク
国内では、主に電機メーカーなどの事業再編により、マニュアル制作業界は縮小しているといわれておりますが、今後、更に国内メーカーの事業再編が進み、既存の同業会社の中で更に競争が厳しくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
海外でも同様に、日系メーカーの事業再編が進んでおります。また、ローカルの同業会社も台頭し、以前に比べ競争は厳しくなっております。今後、この優位性を維持継続できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、国内事業においては特殊分野の制作能力(テクニカルライティング・翻訳等)を更に追求し、他社では対応できない独自性を高めております。海外事業では、他社に負けないQCDを追求するとともに提案型のサービス展開にて顧客との強固な関係確立を進めております。グループ全体としては、世界規模でサプライチェーンの川上から川下まで一気通貫でサービス提供できる“One Stop Global Solution”の体制を強化し、競合に対しての優位性を図っております。
(11)情報漏洩によるリスク
当社グループは、顧客の未公表の新製品及びリニューアル品に関する開発情報に接しております。また、限定的ではあるものの、業務上で顧客に関する個人情報にも接しております。今後、情報漏洩による顧客からの損害賠償請求や信用の低下、取引停止などが生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、情報セキュリティをリスクマネジメントの最重要項目のひとつとして捉え、情報セキュリティ分科委員会を設置し、情報セキュリティに関する諸規程の制定や役員・従業員・パート社員への啓蒙活動、管理体制の体系化及びシステム・運用の強化に取り組んでおります。
(12)優秀な人材の確保
当社グループが継続的な成長を続けるためには、優秀な人材を確保し、教育・育成していくことが重要課題のひとつであると認識しております。しかしながら、当社グループが求める人材を計画通り確保・育成できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、採用活動の全社的強化及び能力開発体制の構築など、優秀な人材の獲得・育成に努めております。
(13)大規模災害や感染症発生等のリスク
当社グループは、国内、海外に多くの拠点があるため、局地的な水害や地震などの自然災害や火災、暴動、テロなどの人災等の大規模災害や新型コロナウイルス感染症等の世界的蔓延(パンデミック)が発生した場合、事業拠点の損壊や従業員の被災や感染により生産活動の停止または、遅延などの可能性があります。また、顧客における操業停止や販売活動の停滞などにより当社グループの事業活動や業績に影響を与える可能性もあります。当社グループは、グループ全体の事業継続をリスクマネジメントの最重要項目のひとつとして捉え、BCM分科委員会を設置し、緊急時での事業の継続のためのバックアップ体制を構築しております。なお、新型コロナウイルス感染症に対しては、テレワーク勤務、時差出勤、オフィス・工場内の感染予防対策など実施し、リスクの最小化に取り組んでおります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により制限されていた経済活動の再開と外出自粛の緩和などにともない景気持ち直しの動きが見えていた中、感染の再拡大により緊急事態宣言を繰り返すなど先行きの見えない状況が続きました。
一方、世界経済においても、新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復傾向にはあるものの、いまだ完全回復には時間を要する状況でした。米国では、ワクチン接種も進み新型コロナウイルス感染拡大は落ち着きはじめ、経済活動への規制が緩和され経済は急速に回復しつつあります。欧州でも、ワクチン接種が進み感染拡大も徐々に落ち着き、経済活動が回復しつつある状況にあります。中国では、世界に先駆けて経済活動を再開した結果、内需や輸出を中心に景気の回復が堅調に進んでおります。東南アジア/南アジアでも、感染が継続している中、生産活動は徐々に回復傾向にありましたが、変異株による感染再拡大にともない今後の生産活動への影響が懸念されます。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、各国の新型コロナウイルス感染症に対する経済活動への規制緩和により景気の回復が進み、多くの顧客において引き続き生産活動は回復傾向となりました。当社グループの取引においても多くの国や地域で徐々に回復しております。国内では、新型コロナウイルス感染拡大の影響はあるものの、多くの顧客との取引が回復傾向にあります。東南アジアでは、新事業分野である生活用品やヘルスケア用品などの取引は引き続き堅調であり、ロックダウンの影響があったフィリピンでも市場の需要拡大にともない生産活動は回復しましたが、顧客の材料不足による生産調整や材料価格の高騰などが起きております。中国では、一部顧客の生産調整はありましたが、感染への抑制により全般的に生産活動は活発であり、医薬品分野を中心に引き続き順調に推移しました。
このような中、当社グループでは、引き続き新型コロナウイルス感染症による従業員への感染リスクや社内感染による生産停止などの企業活動への影響を最小限に抑えるよう、国内及び海外子会社において感染防止対策を徹底するとともに、前中期経営計画の経営重点戦略である“事業強化”と“体制強化”を継続的に推進し、経営基盤の確立を目指してまいりました。事業強化では、新事業領域の拡大に向けた企業連携やM&Aを積極的に取り組み、体制強化では、教育体制の強化と並行して、“ウィズコロナ”の環境下においても効率的な生産性向上を図るため、在宅勤務やオンライン会議の拡充など“働き方改革”を積極的に導入してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,226,135千円増加し、14,144,469千円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より384,476千円増加し、9,070,302千円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より841,659千円増加し、5,074,167千円(前連結会計年度比19.9%増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は17,248,045千円(前連結会計年度比8.0%増)、営業利益は1,111,067千円(前連結会計年度比61.4%増)、経常利益は1,067,039千円(前連結会計年度比82.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は453,542千円(前連結会計年度比75.8%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
日本は、外部顧客への売上高は5,047,926千円(前連結会計年度比1.1%減)、セグメント利益は382,658千円(前連結会計年度比64.1%増)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高は3,849,491千円(前連結会計年度比16.4%増)、セグメント利益は400,350千円(前連結会計年度比191.9%増)となりました。
東南アジア/南アジア地域は、外部顧客への売上高は6,870,300千円(前連結会計年度比5.8%増)、セグメント利益は171,018千円(前連結会計年度比36.2%減)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高は1,480,326千円(前連結会計年度比39.5%増)、セグメント利益は158,749千円(前連結会計年度比216.1%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ497,273千円増加し、当連結会計年度末には3,310,470千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,761,109千円の収入(前連結会計年度は1,358,321千円の収入)となりました。これは主として、売上債権の増加500,093千円、法人税等の支払額177,680千円があったものの、税金等調整前当期純利益919,486千円、減価償却費750,840千円、移転補償金の受取額331,180千円、減損損失320,042千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、875,202千円の支出(前連結会計年度は476,271千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入182,248千円があったものの、有形固定資産の取得による支出791,337千円、定期預金の預入による支出295,322千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、533,606千円の支出(前連結会計年度は618,675千円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入900,000千円があったものの、長期借入金の返済による支出1,048,594千円、リース債務の返済による支出319,217千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年7月1日 至 2021年6月30日) |
||
|
生産高(千円) |
前連結会計年度比 (%) |
生産高(千円) |
前連結会計年度比 (%) |
|
|
日本 |
5,598,576 |
94.4 |
5,500,158 |
98.2 |
|
中国地域 |
3,424,665 |
87.9 |
4,061,835 |
118.6 |
|
東南アジア/南アジア地域 |
5,744,421 |
93.4 |
5,958,559 |
103.7 |
|
欧米地域 |
1,188,280 |
70.7 |
1,642,898 |
138.3 |
|
合計 |
15,955,943 |
90.4 |
17,163,450 |
107.6 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループの取引は、企画・編集・制作の各段階で、仕様変更・内容変更が発生する場合が多く、その結果、受注金額の最終決定から売上計上(販売)までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年7月1日 至 2021年6月30日) |
||
|
販売高(千円) |
前連結会計年度比 (%) |
販売高(千円) |
前連結会計年度比 (%) |
|
|
日本 |
5,102,143 |
96.3 |
5,047,926 |
98.9 |
|
中国地域 |
3,306,244 |
86.2 |
3,849,491 |
116.4 |
|
東南アジア/南アジア地域 |
6,494,767 |
91.1 |
6,870,300 |
105.8 |
|
欧米地域 |
1,061,401 |
77.0 |
1,480,326 |
139.5 |
|
合計 |
15,964,557 |
90.5 |
17,248,045 |
108.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年7月1日 至 2021年6月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
エプソングループ |
2,894,035 |
18.1 |
3,025,814 |
17.5 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、ある一定の仮定を置いた上で会計上の見積りを実施し、会計処理に反映しております。その内容につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
a.退職給付債務及び退職給付費用
当社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の見積りに際して、簡便法を採用しております。基礎となる退職給付債務は、退職金規程に基づいて見積もられた、年度末における自己都合要支給額であります。従って、原則である数理計算に基づいた退職給付債務及び退職給付費用とは、差異が生じる可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
d.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の評価を行うに当たっては、製品及び商品については正味売却価額、原材料については再調達原価に基づき、収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて滞留するたな卸資産についても簿価を切り下げており、状況に変化が生じた場合には、たな卸資産の簿価を切り下げ、売上原価を増加させることになります。
e.固定資産の減損処理
当社グループは、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。そのため、将来の市況悪化等が見込まれることとなった場合、減損損失の計上が発生するなど当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
f.のれんの評価
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,226,135千円増加し、14,144,469千円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。これは主として、現金及び預金が631,064千円、受取手形及び売掛金が654,974千円増加したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より384,476千円増加し、9,070,302千円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。これは主として、リース債務(固定負債)が199,358千円、長期借入金が132,538千円減少しましたが、支払手形及び買掛金が302,381千円、未払金が159,410千円、未払法人税等が103,757千円、短期借入金が60,930千円、繰延税金負債が45,578千円増加したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より841,659千円増加し、5,074,167千円(前連結会計年度比19.9%増)となりました。これは主として、利益剰余金が376,825千円、為替換算調整勘定が295,434千円、非支配株主持分が180,142千円増加したことによるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は17,248,045千円(前連結会計年度比8.0%増)となりました。国内売上高は5,047,926千円(前連結会計年度比1.1%減)、中国地域売上高は3,849,491千円(前連結会計年度比16.4%増)、東南アジア/南アジア地域売上高は6,870,300千円(前連結会計年度比5.8%増)、欧米地域売上高は1,480,326千円(前連結会計年度比39.5%増)となりました。
国内では、電器全般及び輸送機器関連の主要顧客をはじめ、全般的に取引が復調となりました。海外においても、全般的に取引は復調となっており、前第4四半期においてロックダウンにより稼働停止となったフィリピン現法での取引の回復もあり、売上高は前年より大きく改善しました。
(売上総利益)
売上総利益は4,604,011千円(前連結会計年度比11.4%増)となりました。これは、売上高の増加と中国、東南アジア地域における業務改善及び生産効率向上による原価低減効果によるものです。
(営業利益)
営業利益は1,111,067千円(前連結会計年度比61.4%増)となりました。これは、売上総利益の増加と各国の移動制限に伴う営業費用の減少によるものです。
(経常利益)
経常利益は1,067,039千円(前連結会計年度比82.6%増)となりました。これは、営業利益の増加によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は453,542千円(前連結会計年度比75.8%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は147.98円(前連結会計年度比76.2%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・回収までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、事業資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間で複数のコミットメントライン契約を締結しております。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約もしくは長期借入金でまかなっております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画を策定し事業に取り組んでおります。しかしながら、2021年6月期までの経営数値目標については、新型コロナウイルス感染症の収束の時期や内外経済に与える業績が見通せないことから未定としておりましたため、当連結会計年度における経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の状況は記載しておりません。
また、新たに2024年6月期を最終年度とする新中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」を策定いたしました。新中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」においては、「NEXT10に向けた企業基盤の安定化へ」を基本方針とし、2024年6月期において、連結売上高185.0億円、連結営業利益12.0億円、連結営業利益率6.5%の経営数値目標の達成を目指します。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
新型コロナウイルス感染症の再拡大が懸念される中、電器や輸送機器関連の主要顧客をはじめ、全般的に取引が復調となりました。コロナ禍による影響でオフィス関連の一部製品分野において取引は減少傾向にあったものの、収益は堅調でした。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,047,926千円(前連結会計年度比1.1%減)、セグメント利益は382,658千円(前連結会計年度比64.1%増)となりました。
また、セグメント資産は8,074,739千円となり、前連結会計年度末に比べ487,360千円増加しました。
(中国地域)
新型コロナウイルス感染症がほぼ収束している中、華東地区では輸送機器関連の堅調な取引に加え、欧米メーカーを含めた医薬品関連も引き続き拡大傾向に推移しました。華南地区では旧正月や一部顧客の生産調整で取引減少はあったものの、東莞工場の継続的な改革により、収益は改善傾向で推移しました。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は3,849,491千円(前連結会計年度比16.4%増)、セグメント利益は400,350千円(前連結会計年度比191.9%増)となりました。
また、セグメント資産は4,032,535千円となり、前連結会計年度末に比べ626,996千円増加しました。
(東南アジア/南アジア地域)
フィリピンでは、新型コロナウイルス感染症の拡大で制限されていた生産活動が緩和され、各国市場における需要拡大もあり、一時的に取引は大きく回復した反面、顧客の材料不足による生産減少や材料価格の高騰などにより、引き続き収益は悪化しました。インドネシアでは、新型コロナウイルス感染拡大による顧客の生産活動への影響は継続しているものの、生活用品やヘルスケア用品などの新事業分野の顧客との取引が順調に継続しており、収益も安定しています。タイ、ベトナムでも、一部顧客の材料不足による生産減少はあるものの、全体的には顧客の生産活動は回復してきており、収益は改善しました。
このような状況のもとで、東南アジア/南アジアでは、外部顧客への売上高は6,870,300千円(前連結会計年度比5.8%増)、セグメント利益は171,018千円(前連結会計年度比36.2%減)となりました。
また、セグメント資産は4,424,863千円となり、前連結会計年度末に比べ47,598千円増加しました。
(欧米地域)
新型コロナウイルス感染拡大の影響からかなり回復している中、米国では主要顧客である輸送機器メーカーとの取引は、概ね堅調に推移しました。新規翻訳事業においても、販売活動は限定的ではありましたが、取引は徐々に拡大傾向でした。欧州でも新型コロナウイルス感染拡大の影響はあるものの、ワクチン接種も進み、感染症に対する経済活動への規制緩和で顧客の生産活動は順調に回復しており、全体的に取引も堅調でした。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は1,480,326千円(前連結会計年度比39.5%増)、セグメント利益は158,749千円(前連結会計年度比216.1%増)となりました。
また、セグメント資産は1,490,164千円となり、前連結会計年度末に比べ105,728千円増加しました。
(連結子会社の工場移転に伴う固定資産の取得及び譲渡)
当社は、2020年10月14日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるSUZHOU CRESTEC PRINTING CO.,LTD.
(以下、「蘇州クレステック社」)の工場移転に伴う固定資産の取得及び譲渡を決議し、売買及び譲渡契約を締結
いたしました。
(1)取得及び譲渡の理由
当社の連結子会社である蘇州クレステック社について、蘇州市当局からの地下鉄8号線駅周辺再開発事業にか
かる移転要請に対し、当局と代替用地について協議を重ね、移転先として同じ蘇州市内に当局から土地(借地
権)を取得し、当該取得に伴い、当局からの移転要請にも応じることといたしました。
(2)取得する固定資産の概要
① 名称 工場用地
② 所在地 18 Tai Shan Road, Suzhou, Jiangsu, P.R.CHINA
③ 敷地面積 15,190.4㎡
④ 取得価額 5,468千人民元(約85百万円)
(3)譲渡する固定資産の概要
① 固定資産の内容 土地使用権及び建物
② 所在地 596-598 Chang Jiang Road, Suzhou, Jiangsu, P.R.CHINA
③ 移転補償金総額 25,696千人民元(約400百万円)
④ 帳簿価額 10,635千人民元(約165百万円)
(4)相手先の概要
(取得先) 蘇州市自然資源・規画局
(譲渡先) 蘇州高新区(虎丘区)土地管理局
(5)取得及び譲渡
取得実行日 2020年12月15日
譲渡実行日 2021年1月5日
(固定資産の取得及び本社移転)
当社は、2020年11月30日開催の取締役会において、固定資産の取得及び本社移転を決議し、同年12月11日付で土
地売買契約書を締結いたしました。
(1)固定資産の取得及び本社移転の理由
当社の本社屋は、竣工からすでに33年余りが経ち老朽化が進んでいることや、更に、自然災害(地震、津波、
河川の氾濫など)へのBCP(事業継続計画)対策や職場環境の改善が急務であることから、新たに浜松市北区東
三方町に固定資産(土地)を取得し、当該土地に新社屋を建設することといたしました。
(2)新本社の概要
① 所在地 浜松市北区東三方町71番地
② 敷地面積 約9,800㎡
③ 建築面積 約2,000㎡
④ 建築構造 鉄骨造地上2階建
⑤ 着工 2021年10月(予定)
⑥ 竣工 2022年8月(予定)
⑦ 投資予定額 約1,180百万円(土地、建物、設備等)
⑧ 資金計画 自己資金及び金融機関からの借入
(株式譲渡契約及び株式交換契約の締結)
当社は、2021年5月14日開催の取締役会において、株式会社マインズ(以下「マインズ」)の発行済株式の一部を取得するとともに、当社を株式交換完全親会社、マインズを株式交換完全子会社とする簡易株式交換を実施することを決議し、同日付で株式譲渡契約及び株式交換契約を締結いたしました。その後、2021年7月1日付で全株式を取得し、マインズを同日付で当社の完全子会社といたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
当社グループでは、多様化する顧客ニーズを的確に把握し、そのニーズに沿った新しい商品(マニュアル)及びサービスやシステム、印刷技術の提供を目的に研究開発活動を行っております。
マニュアル作成では、商品の仕様や端末の普及により様々に変化する取扱情報の提供方法に対応するため、社長直下の各部門を超えた横断的プロジェクトチームを構成し、市場動向の調査から新メディア対応の研究開発を進めております。また、製品コスト低下に伴うマニュアル制作費のコストダウンにも対応するため、顧客へ販売するためのマニュアル作成ツール開発や作業効率化ツールの開発部門を設置し推進しています。
パッケージ製造では、開発・設計を国内で、生産を海外で行う顧客に対し、国内と海外の両方でサポートできる体制を構築するため、国内に包装設計室を設置しております。これにより、海外現地で原材料を入手し生産した場合と同じ仕様でのサンプルを国内で作成したり、海外生産の設備的メリット、デメリットを顧客に提案したりと、顧客のニーズに応える体制を取ることが可能となっております。
最近2連結会計年度における研究開発活動に要した費用は、下表のとおりであります。
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前連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年7月1日 至 2021年6月30日) |
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当社(日本)における研究開発費 |
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計 |
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