当社は、平成27年10月1日に単独株式移転により株式会社大木の完全親会社として設立されましたが、連結の範囲については、それまでの株式会社大木の連結の範囲と実質的な変更はありません。
そのため、前年同期と比較を行っている項目につきましては、株式会社大木の平成27年3月期連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)との比較、また、前連結会計年度末と比較を行っている項目につきましては、株式会社大木の平成27年3月期連結会計年度末(平成27年3月31日)との比較を行っております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策を背景として、企業収益や雇用情勢に改善の動きがみられ緩やかな回復基調にありましたが、中国をはじめとする海外経済の減速への警戒感や原油価格の下落などの影響もあり、年初以降は急速に円高・株安が進むなど先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの属するヘルスケア業界におきましては、セルフメディケーションの推進や生活者の健康志向に支えられ拡大する市場ではあるものの、一段と激化する企業間競争の中で、大手ドラッグストアの広域化や値下げ要求、出店攻勢によるオーバーストア化状態により厳しい経営環境が続いております。
このような環境のもと、当社は、平成27年10月1日に単独株式移転の方法により、株式会社大木の完全親会社として設立され、グループ全体の経営・事業戦略の策定及び経営管理機能を担っております。
このような状況下、当社グループにおきましては経営基盤安定の実現を最重点課題として取り組んで参りました。
具体的には「新しい売上げを作る!新しいお客様を作る!」をテーマにスーパーマーケット・ホームセンター・ディスカウントストア等、新業態への事業領域の拡大と非価格競争のできる商流力アップにも努めて参りました。また、健全経営に向けて専売品の売上構成を高めるとともに、利益構造の改革を図り適正利益の確保に努めて参りました。
さらに、コスト構造改革と徹底的なロスの排除のための経費削減プロジェクトを立ち上げ業務効率の改善に取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度の連結売上高は207,593百万円(前年同期比10.6%増)、連結経常利益は1,472百万円(前年同期比151.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は742百万円(前年同期比138.1%増)と増収増益となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首残高よりも1,150百万円増加し3,330百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因はつぎのとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,264百万円(前年同期は505百万円の使用)となりました。これは主として、仕入債務の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、104百万円(前年同期は217百万円の使用)となりました。これは主として、固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9百万円(前年同期は730百万円の獲得)となりました。これは主として、借入の返済によるものであります。
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
区分 | 金額(百万円) |
医薬品 | 89,478 |
健康食品 | 28,865 |
衛生医療・介護・オーラル用品 | 16,221 |
ベビー用品 | 9,381 |
日用品・軽衣料 | 11,257 |
菓子・食品 | 6,795 |
化粧品 | 20,485 |
その他分類 | 6,427 |
合計 | 188,912 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 提出会社の子会社の株式会社大木の仕入高が連結仕入高の大半を占める為、当該金額によっております。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
区分 | 金額(百万円) |
医薬品 | 91,674 |
健康食品 | 34,435 |
衛生医療・介護・オーラル用品 | 18,467 |
ベビー用品 | 10,129 |
日用品・軽衣料 | 12,442 |
菓子・食品 | 7,222 |
化粧品 | 23,564 |
その他分類 | 7,885 |
合計 | 205,821 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 提出会社の子会社の株式会社大木の売上高が連結売上高の大半を占める為、当該金額によっております。
今後のわが国経済は、海外経済の減速の影響や不安定な金融市場の影響で企業収益の改善が鈍化するリスクもはらんでおり、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。そういった状況の下で、高齢化とともに人口の減少傾向による消費の減少、消費者のライフスタイルの多様化、さらに生活防衛意識の高まりから、今後も厳しい経営環境が続くものと予測しております。
ヘルスケア業界をとりまく環境は、大手ドラッグストアのM&Aや資本・業務提携での再編が加速したことにより広域化・大型化し、センターフィー等のコスト増加や納入価交渉も厳しい局面を迎えており、売上総利益率の更なる低下が予想されます。
このような状況下にあって、当社は業界における競争力を更に向上させることや経費削減等の業務効率の改善が課題事項と認識しております。
次期につきましては、消費環境は依然として不透明な状況にある中で、当社グループとしては、環境の変化に伴う消費者ニーズの変化を的確にとらえ、消費者満足の向上を通じて社会に貢献していくことを掲げ、一層の企業体質・サービス機能の強化および経営の効率化に向けて、次の項目を徹底的に推進して利益の確保に取り組んでまいります。
第一に、需要創造型の商流力でMD(マーチャンダイジング商品)の構成比アップを図ります。
第二に、競争力のある品揃えの提供に努めるとともに、売場の付加価値を高める取組を強化し、市場の特性に応じて投入商品や価格設定を見直し、PB商品など競争力ある品揃えの充実に努めてまいります。
第三に、新しいニーズの発掘と幅広い業態開拓の取組み強化を図ります。
第四に、コスト構造改革と徹底的なロスの排除のための更なる経費削減を目指します。
第五に、主体性ある企業行動と、主張出来る人材育成・失敗を恐れない挑戦意識で向上心を養います。
今後も販売実績の向上と一層のローコスト経営を目指し、ヘルスケア流通業として名実共に確固たる基盤を構築し、業績の向上に取り組んでゆく所存でございます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。なお、これらは、当社グループの事業等に関するリスクを全て網羅するものではないことにご留意下さい。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)法的規制に係るリスク
当社グループは、各種の医薬品及びその関連商品を取り扱っておりますが、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律及び関連法規等の規制により、営業拠点の開設及び医薬品等の販売に際しては、各事業所が所轄の都道府県知事等により必要な許認可、登録等を受けることになっております。監督官庁の許認可等の状況により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 特有の商慣習に係るリスク
当社グループが所属している医薬品卸売業界においては、医薬品の販売数に応じて、医薬品メーカーから医薬品卸売業者に対して販売報奨金等が支払われます。この販売報奨金等は、医薬品メーカーと医薬品卸売業者の間で取り決められた販売数量や納入件数等を達成することによって支払われますが、今後、医薬品メーカーの営業戦略の変更により、販売報奨金制度が変更された場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの主要な得意先である、大手量販ストアーやドラッグチェーンが卸各社から徴収するものとして、物流負担金、いわゆるセンターフィーがあります。小売市場の競争の激化により、料率等が変更された場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)システム障害発生に係るリスク
当社グループの事業運営は、コンピュータシステムに多くを依拠しており、自然災害や事故の発生、コンピュータウィルスの侵入等によりシステム機能が停止した場合、システムの復旧に時間を要し、販売・物流に大きな支障を及ぼす可能性があります。
(4)取引先の財務状況悪化に係るリスク
当社グループは、ドラッグストア・薬局を中心とする取引先に多額の売掛債権を有しており、リスクの最小化のために与信管理の徹底を図っておりますが、取引先の財務状況の悪化により売掛債権の回収が滞った場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報の漏洩に係るリスク
当社グループが保有する顧客情報や機密情報等の情報資産の保護については、外部への漏洩を防止するため管理体制を整備し、運用の徹底を図っておりますが、不測の事態により、これらの情報が漏洩した場合には、顧客の信用を失い、損害賠償請求や取引停止等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)訴訟に係るリスク
当社グループは、事業活動を行うにあたって、法令違反や他者の権利侵害を行わないよう、最大限の注意を払っておりますが、万が一、当社の事業活動の遂行に対して、損害賠償を求める訴訟が提起され、敗訴した場合、賠償額によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)災害等発生に係るリスク
当社グループの医薬品等卸売事業において、物流機能が重要な役割を果たしておりますので、地震や台風等の自然災害に備えて危機管理体制やシステムのバックアップ体制を構築しておりますが、想定を超える大規模災害が発生した場合には、物流活動に重大な支障をきたし、販売機会の喪失のおそれがあり、また、復旧費用等の費用も増加するおそれがあるため、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、当社は、平成27年10月1日に単独株式移転により株式会社大木の完全親会社として設立されましたが、連結の範囲については、それまでの株式会社大木の連結の範囲と実質的な変更はありません。
そのため、前年同期と比較を行っている項目につきましては、株式会社大木の平成27年3月期連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)との比較、また、前連結会計年度末と比較を行っている項目につきましては、株式会社大木の平成27年3月期連結会計年度末(平成27年3月31日)との比較を行っております。
① 当連結会計年度の分析
当連結会計年度において、当社グループの主力商品の大衆薬は、依然として荷動きの鈍化が続き、苦戦をいたしました。
このような状況下、当社グループは、美と健康に関するニーズを対象に、スキンケア群、コンタクトケア群、衛生医療・介護用品群等の新しいカテゴリーに継続して力を入れて頑張って参りました。
また、広域化する有力ドラッグストアとの取引関係を引き続き強化するのと同時に、ID事業部が地場に根ざした独立薬局・薬店とコンセプトを共有して、積極的な取引に取り組んで参りました。更に、スーパーマーケット・ホームセンター・ディスカウントストア等新業態との取引の開拓・深化にも積極的に取り組んで参りました。加えて、かねてより力を入れて参りました非価格競争のできる商流力アップに継続して努めて参りました。他方、収益面では、パート人件費や配送費用の高騰、仕入先からの取引条件の見直し要請に加え、ドラッグストア業界の価格競争の激化を要因とする値下げ要求が一層厳しさを増し、かつセンターフィーも引き続き増加傾向が続きましたが、弊社専売品の売上構成を高め、粗利の下支えをするのと同時に、物流関係を中心とする生産性の向上及び経費削減に継続して注力いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の連結売上高は207,593百万円(前年同期比10.6%増)、連結経常利益は1,472百万円(前年同期比151.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は742百万円(前年同期比138.1%増)と増収増益となりました。
また、当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度に比べ、受取手形及び売掛金が3,672百万円増加した事等により、結果として6,125百万円増加の81,361百万円となりました。また、負債は、仕入債務が4,645百万円増加した事等により、結果として5,133百万円増加の68,960百万円となり、純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益が742百万円であった事等により991百万円増加し、12,401百万円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
なお、当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
| 平成27年3月期 | 平成28年3月期 |
自己資本比率(%) | 15.2 | 15.2 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 9.0 | 8.6 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | ― | 6.7 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | ― | 19.5 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
* いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
* キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
* 平成27年3月期につきましては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオは算定しておりません。
② 戦略的現状と見通し
社会全体の大きな流れとして、少子高齢化社会の進展とともに消費者の生活スタイルや健康に対する考え方が変化してきております。また、健康志向が一段と進み、未病、予防の為の健康食品への関心がますます強くなってきております。
このような社会的変化に加え、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の改正やネット販売の解禁等の法的環境の激変の下、ドラッグストアや医薬品卸業者の生き残りをかけた再編淘汰も更に加速すると予想されます。同一業態間の連携強化、垣根を越えた合従連衡の動き、或いは、日雑卸業態と医薬品卸業態との結合、更には、総合商社の業界への関与の動きが加速してゆき、物流センター構築の動き、加えて、小売業者とメーカーとの直取引の増大等の変化が益々加速しております。
当社グループはこうした激動の潮流と国内業界の将来を見据えて強固な営業基盤の確立を図るため、インフラとしてのコンプライアンス体制を堅持しつつ、広域化・業態化を進め、カテゴリーを拡大し、健康維持摂取品や基礎化粧品であるメディカルスキンケアを含む広範な商品調達力を備えてまいります。また、マーチャンダイジング商品の開発にも注力し、ユニークなビジネスモデルを持つオンリーワン卸の確立を目指してまいります。
上記のような業界動向に加え、当面の国内景気につきましては、景気回復への期待感は高まってはいるものの、消費税率の再引上げ等マイナス要因もあり、依然として予断を許さない状況で推移するものと認識しております。
当社グループは、このような環境下、引き続き消費者満足を視座に据えた非価格競争力の一層の強化、扱いカテゴリーの拡大そして業態取引を基本戦略とし、併せて、業務の効率化・合理化による経費の圧縮により、売上の拡大と利益率の維持に鋭意努力する所存であります。