第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調が続いておりますが、アメリカの政策運営に関する不確実性の影響、中東や東アジアにおける地政学リスクの高まり等、先行きは不透明な状況です。

 当社はスマートフォン等をプラットフォームとしたO2O支援を企業向けに行っておりますが、企業のO2Oへの取り組みは強化されています。

 インフラ環境といたしましては、平成28年末時点でスマートフォンを保有する個人の割合は56.8%を占め(前年比3.7ポイント増)、また、スマートフォンによるインターネットへのアクセスは、13~49歳の各年齢階層でパソコンによるアクセスを上回っており(注1)、当社のスマートフォンを活用したO2O関連事業の後押しになっています。

 このような環境の中、当社のpopinfoを搭載したスマートフォンアプリの利用ユーザー数(注2)は、平成29年6月に6,500万ユーザーを超え、順調に推移しております。また、顧客やユーザーのニーズはますます高まっており、既存取引先の継続支援、新規受注の両面から、顧客層の拡大が進んでいる状況です。

 この結果、売上高は1,493,352千円(前年同期比21.4%増)、営業利益は210,773千円(同54.0%増)、経常利益は211,539千円(同53.9%増)、当期純利益は151,558千円(同64.4%増)となりました。

(注1)出典:総務省「平成28年通信利用動向調査」

(注2)利用ユーザー数とは、ユーザー数のカウント時点において、プッシュ通知の配信に同意しているユーザー数を指し、アプリごとにカウントしています。

 

 当社は、O2O関連事業の単一セグメントであり、セグメントごとの記載をしておりません。

 そのため、以下では販売実績をサービス別に示しております。当社では「O2O関連」の販売実績を(月額報酬)と(アプリ開発、コンサル等)に区分しております。

 

サービスの名称

前事業年度

(自 平成27年8月1日

至 平成28年7月31日)

当事業年度

(自 平成28年8月1日

至 平成29年7月31日)

販売高(千円)

構成比(%)

販売高(千円)

構成比(%)

前年同期比

増減(%)

O2O関連

1,230,142

100.0

1,493,352

100.0

21.4

 

月額報酬

295,913

24.1

484,896

32.5

63.9

アプリ開発、コンサル等

934,229

75.9

1,008,456

67.5

7.9

 月額報酬は、

a.popinfoのサービス利用料(利用ユーザー数に応じた従量制)

b.アプリのシステム保守料等

から構成されております。

 アプリ開発、コンサル等は主に、

a.アプリの企画・開発に伴う収入

b.アプリマーケティングに伴う収入

から構成されております。

 当事業年度の販売高は1,493,352千円(前年同期比21.4%増)、内訳として、月額報酬は484,896千円(同63.9%増)、アプリ開発、コンサル等は1,008,456千円(同7.9%増)となり、順調に成長しております。

 月額報酬については、popinfoを搭載した新規アプリのリリースや、継続取引先のユーザー数の拡大により、ストック型の安定収益の積み上げに努めた結果、大幅な増収となりました。

 また、アプリ開発、コンサル等については、大型案件及び継続した顧客深耕が増収に寄与いたしました。

 当社の開発・提供するアプリは、企業とユーザーを繋ぐ企業の顔(企業の基幹メディア)に位置付けられます。そのため、アプリの初期開発・リリース後もアプリ内企画や機能追加等を継続的に実施し、企業・ユーザー間のコミュニケーションの活性化を図ることが重要となります。

 当社では、月額報酬を着実に積み上げるとともに、popinfoを組み込んだアプリ開発を入口に、効果的なO2Oを実現するための提案・開発を継続的に実施し、安定した収益の確保に繋げております。

 なお、当事業年度において、popinfoを搭載したスマートフォンアプリの利用ユーザー数は、約2,200万ユーザー増加しております。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ234,617千円増加し、891,245千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の営業活動により得られた資金は、294,638千円(前年同期比931.1%増)となりました。これは主に、法人税等の支払56,502千円はあったものの、税引前当期純利益211,539千円の計上、減価償却費56,917千円の計上、仕入債務の増加30,333千円、売上債権の減少24,981千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の投資活動に使用した資金は、67,498千円(前年同期比27.1%減)となりました。これは主に、地域通貨プラットフォームの初期開発及びpopinfoの追加開発等に伴う無形固定資産の取得による支出67,448千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の財務活動により得られた資金は、7,477千円(前年同期比169.0%増)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入7,590千円によるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社は、O2O関連事業の単一セグメントであるため、以下の事項はサービス別に記載しております。

 

(1)生産実績

 当社の提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

(2)受注実績

 当事業年度の受注実績をサービス別に示すと次のとおりであります。

サービスの名称

当事業年度

(自 平成28年8月1日

至 平成29年7月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

O2O関連

1,121,756

120.4

210,028

217.1

 

月額報酬

アプリ開発、コンサル等

1,121,756

120.4

210,028

217.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.月額報酬として収受するサービスについては、受注実績の記載になじまないため、上記の金額には含めておりません。

 

(3)販売実績

 当事業年度の販売実績をサービス別に示すと次のとおりであります。

サービスの名称

当事業年度

(自 平成28年8月1日

至 平成29年7月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

O2O関連

1,493,352

121.4

 

月額報酬

484,896

163.9

アプリ開発、コンサル等

1,008,456

107.9

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成27年8月1日

至 平成28年7月31日)

当事業年度

(自 平成28年8月1日

至 平成29年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ジーユー

174,282

14.2

243,506

16.3

三井不動産株式会社

143,044

11.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は「インターネットを通じて世の中に新しい価値を創り続けていく」という理念のもと、変化の速いインターネット関連業界の中で、顧客ニーズに応じた新しいサービスを継続的に提供していくことで、競争力の向上を図り、安定的な成長、企業価値の向上に努めていく所存です。

 

(2)経営戦略

 当社といたしましては、今後も引き続きスマートフォンの普及が見込まれ、企業のスマートフォンを活用したマーケティング(以下「スマートフォンマーケティング」という。)への取り組みは一層強化されていくものと考えております。当該環境認識のもと、中期的な成長のため、平成30年7月期は「より効果の高いスマートフォンマーケティング」をテーマにO2O事業を進化させるとともに、新規事業・サービスを創出、育成してまいります。

 

(3)目標とする経営指標

 当社は、安定的な成長を図るため、成長性と効率性を重視した経営が必要と認識しております。このため、当社では、月額報酬の他、売上高及び営業利益率を重要な指標としております。

 

(4)経営環境

 スマートフォンの普及により、消費者は時間や場所を選ばずインターネットに接続できる環境が整備されました。足元では、スマートフォンからのインターネットの利用は、50歳未満の年齢層では既にパソコンを上回っており、50歳以上の年齢層においても、着実に増えてきております(注1)。これに伴い、企業側のスマートフォンを活用したマーケティングへの取り組みは活発化しており、今後もその傾向は継続するものと考えております。

 

(5)対処すべき課題

 当社が安定した成長を続けていくためには、当社の強みである「豊富な実績とノウハウ」、「スマートフォンマーケティングを行ううえで、企画から開発に至る一貫したサービス提供体制」、「柔軟な開発力」を活かし、O2O事業を進化させるとともに、新規事業・サービスを創出、育成していくことにより、収益基盤を拡大・多様化していく必要があると認識しております。

 当社は上記内容を踏まえ、以下の事項に重点的に取り組んでまいります。

 

① O2O事業の進化

 O2Oアプリの浸透、定着化を背景に、顧客の機能や効果に対する期待度も高度化の傾向が見られます。

 当社といたしましては、今後の更なる価値の提供と成長のため、「より効果の高いスマートフォンマーケティング」をテーマとして掲げ、必要な機能の整備、サービスラインナップの強化を図ってまいります。あわせて、より効果を高めるための取り組みの一環として、サービス提供範囲を運用・グロースハック(注2)、戦略・コンサル領域に広げ、顧客やユーザーとの接点を拡大してまいります。

 また、顧客層拡大のため、新規顧客開拓についても継続的に取り組んでまいります。

 

② 新規事業・サービスの創出・育成

 収益基盤を拡大・多様化していくためには、新たな事業・サービスを創出(企画・開発)し、育成していくことが重要と考えています。

 特に、当社が得意とするスマートフォン領域においては、スマートフォンの普及に伴い、金融をはじめ、様々なシーンで新たな事業機会の可能性が広がっています。

 当社では、電子地域通貨のプラットフォームの提供等をはじめ、いくつかの事業・サービスの創出を進めており、今後とも事業機会を着実に捉え、継続して創出を行っていくとともに、それらの育成に取り組んでまいります。

 

③ 優秀な人材の確保

 インターネット関連業界の技術革新のスピードは非常に早く、既存サービスの機能向上はもとより、新技術に速やかに対応していく必要があります。このためには、高いスキルを持った人材の確保・定着と育成を図ることが重要な課題であると認識しております。この課題に対応するため、働きやすい職場環境の構築、モチベーション向上に繋がる人事制度の構築に努め、優秀な人材の確保・定着を図るとともに、各種教育研修の拡充により人材の育成を進めてまいります。

 

④ システムの安定的な稼働

 当社は、インターネット通信を利用したサービス提供を中心としており、システムの安定的な稼働が重要な課題であると認識しております。これまでも、サービスの拡大やpopinfoを搭載したアプリ数、利用者数、データ量の増加に合わせ、安定的な稼働のための対策を講じてまいりましたが、引き続き、現行システムの改善に努めるとともに、長期的な視点に立ったシステム強化に取り組んでまいります。

 

⑤ 組織体制の強化

 当社は、これまで事業規模に見合った組織体制を構築してまいりましたが、今後の業容拡大に伴い、組織体制の強化が課題であると認識しております。今後とも、事業規模に応じた管理体制の整備を行い、会社・事業の成長を支える組織体制の強化に努めてまいります。

 

⑥ 国内外の提携等による事業成長の加速

 当社は、事業成長を加速するため、国内外の提携等が有力な手段の一つであり、上記①~③についても、当社単独よりも、提携等を有効活用することにより、早期にかつ効率的に進めることが可能と考えております。なお、提携等を実施するにあたっては、当社が既に有するサービス、技術、人材等とのシナジーを慎重に検討したうえで取り組んでまいります。

 

(注1)出典:総務省「平成28年通信利用動向調査」

(注2)グロースハック(Growth Hack)とは、開発やサービスの開始後も、継続的にデータやユーザーの声を分析・検証し、改善を図り、ユーザー数やサービスの質を成長させていくこと。

 

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、発生する可能性が低く、当社として必ずしも重要なリスクとして考えていない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を考慮した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業環境について

① 技術革新について

 当社はインターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、新技術の開発やそれを利用した新サービスの導入が相次いで行われ、変化の激しい業界となっております。このため、当社は、新技術及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、優秀な人材の確保に取り組んでおりますが、環境変化への対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。また、新技術及び新サービスの開発に対応するために多大な支出が必要となった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 市場動向等について

 今後とも、スマートフォンの普及及びO2O市場の拡大が見込まれております。このような環境の中で、当社は顧客ニーズに応じた新しいサービスを継続的に提供していくことにより、競争力の向上を図り、さらなる成長を見込んでおります。しかしながら、これらの市場は成長過程にあるため、新たなビジネスモデルの登場、他社との競争の激化、予期せぬ要因によって市場拡大が阻害されるような状況が生じた場合や市場競争力が低下する場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 業績の変動について

 当社は、主にソリューションの提供及びシステム保守により月額報酬を収受するビジネスと、アプリ開発、O2Oコンサルティング等のビジネスを行っております。月額報酬を収受するビジネスは、基本的にはアプリの利用ユーザーの増加に応じて利用料が増加するため、安定した収益が望めます。しかしながら、アプリ開発等(開発工程の入るO2Oコンサルティングを含む)につきましては、検収時期の変動により売上計上時期のズレが生じることや、仕様変更等により追加で工数が発生し、プロジェクト収支が悪化する可能性があります。O2O市場の拡大に伴い、当社の受注案件も大型化し、開発期間が長期化する傾向にあることから、より厳密にプロジェクト管理を行っておりますが、開発が当初の計画通りに進まない場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 新規事業について

 当社ではアプリを利用したポイントサービスや決済サービス等の新サービスを開始しており、今後も事業規模の拡大及び収益基盤の強化のため、新サービスもしくは新規事業の展開に積極的に取り組んでまいりますが、これにより、人材の採用やシステム開発等の追加的な投資が発生し、安定的な収益を生み出すには時間を要することがあります。また、新サービス、新規事業の展開が当初の計画通りに進まない場合には、投資を回収できなくなる可能性があること、新サービス、新規事業の内容によっては固有のリスク要因が加わる可能性や、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 法的規制について

 当社において、事業の継続に重要な影響を及ぼす固有の法規制はなく、一般的に適用される法規制に従って業務を行っております。しかしながら、今後法令等の制定や改正等により、当社において対応が必要となる場合、業務の一部に制約を受ける場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 海外展開について

 当社は、収益基盤の拡大のため、海外へのサービス展開を推進していく予定であります。海外での事業展開においては、予期しない法律等の制定や政治・経済・社会情勢の悪化、文化・宗教・ユーザー嗜好・商慣習の違い、為替相場の変動等の潜在リスクが存在するため、これらの潜在リスクに対処できるよう慎重に検討してまいります。しかしながら、不測の事態の発生により、当社の海外展開に支障をきたし、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

⑦ M&A、資本業務提携等について

 当社は、自社の成長を加速させるため、M&A、資本業務提携等を進めてまいります。M&A、資本業務提携等について、対象企業の財務内容や契約関係等について事前調査を行い、リスクを検討した上で進めてまいりますが、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明など事前の調査によって把握できなかった問題が生じた場合や、事業展開が計画通りに進まない場合、投資の回収が困難になること等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)経営管理体制について

① 小規模組織であることについて

 当社は、当事業年度末現在、従業員66名の小規模組織であり、内部管理体制もこのような組織規模に応じたものとなっております。また、小規模組織であるため、業務執行が特定の人物に依存している場合があります。今後も引き続き、事業規模に応じて内部管理体制の強化を進めるとともに、役職員への情報共有や権限移譲により業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が企図したとおりに進まない場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 人材の確保・定着及び育成について

 当社は、競争力の向上及び今後の事業展開のため、優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると考えております。しかしながら、優秀な人材の確保・定着及び育成が計画通りに進まない場合や優秀な人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業規模拡大の制約要因になる可能性があり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 配当政策について

 株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しておりますが、当社は成長過程にあるため、人材確保・育成、サービス強化のための投資、営業強化のための広告宣伝や販売促進、その他成長投資に対して迅速に対応することが重要であると考えております。そのため、現在まで配当を実施しておらず、今後においても当面はこれら成長投資に備え、内部留保の充実を図る方針であります。

 将来的には、財政状態及び経営成績、事業展開に備える内部留保とのバランスを勘案し、株主への利益還元を検討してまいりますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

④ 個人情報保護について

 当社は、当社が開発、提供するアプリユーザーの個人情報を取得する場合があります。当社では、個人情報の保護に関する法律に従い、個人情報の管理を行うとともに、情報セキュリティ及び個人情報について適切な保護体制を構築するため、プライバシーマークを取得しております。このような対策にも関わらず、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償請求や当社の社会的信用の低下等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社が業務上保有している位置情報データにつきましては、現時点において個人情報に該当しないと認識しております。しかしながら、今後法令等の制定や改正等により、個人情報等に該当することとなった場合には、追加の対応等に伴い、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 知的財産権について

 当社は第三者の知的財産権を侵害しないよう可能な範囲で対応を行っており、本書提出日現在、第三者より知的財産権の侵害に関する指摘等を受けた事実はありません。しかしながら、当社の事業分野で当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性又は新たに第三者の知的財産権が成立する可能性もあり、当該侵害のリスクを完全に排除することは極めて困難であります。万が一、当社が第三者の知的財産権等を侵害した場合には、損害賠償請求、差止請求や知的財産権の使用に関する対価等の支払い等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は必要に応じて商標権等の知的財産権の申請を行っておりますが、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間や費用を要する等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ システム障害について

 当社は、主にインターネット通信を利用してサービスを提供しておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウィルス、不正アクセス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生する可能性があります。当社では、定期的なバックアップや稼働状況の監視により事前防止又は回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 訴訟について

 当社は、本書提出日現在、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。また、当社は、法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先、従業員その他第三者との関係において、訴訟リスクを低減するよう努めております。しかしながら、システム障害によりサービスが停止した場合、当社の開発したソフトウエアに不具合が生じた場合、開発が予定通り進捗しなかった場合、知的財産権の侵害等の予期せぬトラブルが発生した場合、取引先等との関係に何らかの問題が生じた場合、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社の社会的信用、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)その他

 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は、役員及び従業員に対して、ストック・オプションとして新株予約権を付与しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。当事業年度末現在における新株予約権による潜在株式数は491,000株であり、発行済株式総数5,533,800株の8.87%に相当します。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度の売上高は1,493,352千円となり、前事業年度に比べ263,210千円増加いたしました。この主な要因は、企業側でのO2Oへの取組が強化されてきていることを背景に、popinfoを搭載した新規アプリのリリースや既存取引先との継続取引が順調に拡大したこと、それに伴いpopinfo利用料等の月額報酬が着実に積みあがったことによるものです。

 

(売上総利益)

 当事業年度の売上原価は925,065千円となり、前事業年度に比べ153,504千円増加いたしました。この主な要因は、外注費の増加47,691千円、開発に携わる人員の増加により労務費が40,363千円増加したこと等によるものです。

 この結果、当事業年度の売上総利益は568,287千円となり、前事業年度に比べ109,706千円増加いたしました。

 

(営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は357,514千円となり、前事業年度に比べ35,821千円増加いたしました。この主な要因は、体制強化に伴う役員報酬、給料手当、賞与引当金繰入額の増加42,251千円等によるものです。

 この結果、当事業年度の営業利益は210,773千円となり、前事業年度に比べ73,884千円増加いたしました。

 

(経常利益)

 当事業年度の営業外収益は766千円となり、前事業年度に比べ210千円増加いたしました。この主な要因は、雑収入の増加310千円によるものです。

 当事業年度において営業外費用は計上されておりません(前事業年度は17千円)。

 この結果、当事業年度の経常利益は211,539千円となり、前事業年度に比べ74,113千円増加いたしました。

 

(当期純利益)

 当事業年度及び前事業年度において特別利益、特別損失は計上されておりません。

 また、当事業年度の法人税等は59,981千円となり、前事業年度に比べ14,751千円増加いたしました。この主な要因は、税務上の課税所得の増加によるものです。

 この結果、当事業年度の当期純利益は151,558千円となり、前事業年度に比べ59,361千円増加いたしました。

 

(3)財政状態の分析

(資産)

 当事業年度末の総資産は1,317,293千円となり、前事業年度末に比べ224,055千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の増加234,617千円によるものです。

 

(負債)

 当事業年度末の負債は267,861千円となり、前事業年度末に比べ65,019千円増加いたしました。これは主に、買掛金の増加36,906千円、未払法人税等の増加15,924千円、賞与引当金の増加14,259千円によるものです。

 

(純資産)

 当事業年度末の純資産は1,049,431千円となり、前事業年度末に比べ159,035千円増加いたしました。これは主に、当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加151,558千円によるものです。

(4)キャッシュ・フローの分析

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ234,617千円増加し、891,245千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の営業活動により得られた資金は、294,638千円(前年同期比931.1%増)となりました。これは主に、法人税等の支払56,502千円はあったものの、税引前当期純利益211,539千円の計上、減価償却費56,917千円の計上、仕入債務の増加30,333千円、売上債権の減少24,981千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の投資活動に使用した資金は、67,498千円(前年同期比27.1%減)となりました。これは主に、地域通貨プラットフォームの初期開発及びpopinfoの追加開発等に伴う無形固定資産の取得による支出67,448千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の財務活動により得られた資金は、7,477千円(前年同期比169.0%増)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入7,590千円によるものです。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 経営戦略の現状と見通しにつきましては、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 また、中長期的には、当社が得意領域とするスマートフォンマーケティングから、デジタルマーケティング全般に事業領域を広げていくことを視野に、事業展開を図ってまいります。