第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

2024年3月

2025年3月

売上高

(千円)

4,363,138

5,423,862

5,418,889

5,712,360

6,708,400

経常利益又は

経常損失(△)

(千円)

122,208

340,756

389,409

87,383

208,390

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(千円)

12,655

255,050

175,283

1,156,225

13,901

包括利益

(千円)

10,991

273,089

182,815

1,140,164

22,241

純資産額

(千円)

2,913,660

3,304,467

3,328,198

2,224,534

2,572,580

総資産額

(千円)

4,142,747

4,524,502

5,638,885

5,501,757

5,960,889

1株当たり純資産額

(円)

385.72

432.87

460.51

298.25

318.61

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

1.88

36.51

24.91

161.90

1.83

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

1.83

35.75

24.47

1.83

自己資本比率

(%)

64.8

67.1

57.9

39.0

41.7

自己資本利益率

(%)

0.5

8.9

5.6

0.6

株価収益率

(倍)

447.87

20.37

27.58

308.20

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

508,867

198,155

364,312

1,301,284

53,911

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

498,857

198,157

660,903

489,241

581,951

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

323,166

6,391

716,736

205,852

395,235

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

1,440,086

1,433,692

1,853,838

2,871,732

2,738,928

従業員数

(人)

177

228

245

256

249

(ほか、平均臨時雇用者数)

(2)

(8)

(11)

(16)

(15)

 

(注) 1.第16期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載していません。

2.第16期の自己資本利益率及び株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失であるため記載していません。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29条 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

2024年3月

2025年3月

売上高

(千円)

2,752,103

3,325,395

3,523,364

3,731,825

4,708,763

経常利益又は

経常損失(△)

(千円)

330,416

278,476

189,135

211,563

97,577

当期純利益又は

当期純損失(△)

(千円)

192,464

205,650

136,158

1,475,294

106,129

資本金

(千円)

1,168,738

1,175,694

1,188,870

1,207,564

1,370,326

発行済株式総数

(株)

6,955,500

7,009,954

7,084,354

7,190,854

7,796,454

純資産額

(千円)

2,853,907

3,100,953

3,263,027

1,824,234

2,043,910

総資産額

(千円)

3,816,665

4,096,246

5,148,036

3,867,630

4,519,171

1株当たり純資産額

(円)

410.32

440.29

458.61

251.85

260.42

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり

中間配当額)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益

又は1株当たり

当期純損失(△)

(円)

28.60

29.44

19.35

206.58

13.99

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

27.83

28.82

19.00

自己資本比率

(%)

74.5

75.3

63.1

46.8

44.9

自己資本利益率

(%)

7.2

6.9

4.3

株価収益率

(倍)

29.44

25.27

35.50

配当性向

(%)

従業員数

(人)

121

174

180

184

180

(ほか、平均臨時雇用者数)

(1)

(3)

(4)

(6)

(4)

株主総利回り

(%)

130.1

115.0

106.2

85.6

87.2

(比較指標:

東証グロース市場250指数)

(%)

(194.0)

(127.4)

(120.9)

(120.4)

(105.1)

最高株価

(円)

1,591

920

892

739

702

最低株価

(円)

605

555

642

474

350

 

(注) 1.1株当たり配当額及び配当性向については、第13期から第17期まで無配のため記載していません。

2.第16期及び第17期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載していません。

3.第16期及び第17期の自己資本利益率及び株価収益率については、当期純損失であるため記載していません。

4.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズ市場におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものです。

5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。

 

 

2 【沿革】

年月

概要

2008年8月

東京都港区に、モバイル関連ビジネスを主たる事業目的として当社設立(資本金7,000千円)

2009年6月

本社を東京都新宿区に移転

2009年11月

フィーチャーフォン向けに、携帯電話の待受画面にポップアップで情報配信する「popinfo(ポップインフォ)」の提供開始

2010年2月

「popinfo」に、配信エリアの設定が可能なGPS配信機能を搭載

2010年7月

スマートフォンに対応した「popinfo」の提供開始

2011年12月

本社を東京都渋谷区に移転

2013年11月

本社を東京都千代田区に移転

2015年7月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2015年11月

本社を東京都港区に移転

2018年5月

株式会社デジタルガレージと資本業務提携契約を締結(2021年2月資本業務提携契約を解消)

2018年6月

株式会社フィノバレーを設立

2018年8月

会社分割により電子地域通貨事業を株式会社フィノバレーに承継

2018年8月

株式会社DGマーケティングデザイン(現 株式会社Qoil)の株式を取得し子会社化

2019年7月

スマートフォン向け位置情報連動型O2Oソリューション「popinfo」をアプリマーケティングツール「FANSHIP」へとブランドリニューアル

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行

2022年10月

株式会社プラグイン(北海道札幌市北区)の株式を取得し子会社化

2023年4月

アプリ開発・運用・グロースをひとつで実現するアプリビジネスプラットフォーム

「APPBOX」提供開始

2024年4月

ディップ株式会社と資本業務提携契約を締結

2025年1月

株式会社博報堂と資本業務提携契約を締結

2025年2月

株式会社博報堂との合弁会社(持分法適用関連会社)として株式会社HAKUHODO BRIDGEを設立

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、「Tech Tomorrow ~テクノロジーを活用して、わたしたちがつくった新しいサービスで、昨日よりも便利な生活を創る~」をミッションとして掲げ、このミッションの下、アプリビジネス事業、ビジネスプロデュース事業、フィンテック事業の3つの報告セグメントとして、開発力とビジネス創出力という当社グループの強みを活かした様々なサービスを展開しています。アプリビジネス事業では、小売・金融・モビリティ業界を中心とした顧客企業に対して、スマートフォンアプリの企画・開発・運用支援やアプリマーケティングツール「FANSHIP」やアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」をSaaS型で提供しています。ビジネスプロデュース事業では、顧客企業のパートナーとして事業戦略・DX戦略の立案からサービス開発・グロースハックまでを一気通貫して支援し、顧客企業の新規事業開発やマーケティングに関する課題をワンストップで解決しています。また、フィンテック事業では、主に地方自治体や金融機関に対して、地域で発行・利用可能な通貨や商品券を電子化して流通させるデジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」を提供しています。

 

当社グループは、中期経営計画2027(Tech & Innovation Partner)において定めた業績目標の達成に向けた進捗を明確に示すとともに、事業内容をより明確に表現するため、報告セグメントを従来の「OMO事業」及び「フィンテック事業」から、「アプリビジネス事業」、「ビジネスプロデュース事業」及び「フィンテック事業」の3区分に当連結会計年度より変更しています。

 

(1) アプリビジネス事業

主にアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」を活用したスマートフォンアプリ開発(スクラッチ開発・パッケージ開発いずれも含む)に加え、アプリマーケティングツール等のソリューション提供やアプリリリース後の運用支援・グロースに至るまで、顧客企業のアプリビジネスの成長を一気通貫で支援しています。

 

① スマートフォンアプリの企画・開発・運用支援について

当社は、企業のニーズに応じたスマートフォンアプリの企画・開発・運用支援を行っています。当社の企画・開発・運用支援をするスマートフォンアプリは、顧客体験向上のための重要な顧客接点に位置付けられます。

スマートフォンアプリを通じた顧客体験向上には、アプリユーザーのニーズやトレンドを把握し、企画・UI/UX設計や実装を行うことに加え、開発後のスマートフォンアプリを用いた企画の実施や機能追加を、継続的かつ一貫して取り組むことが重要となります。当社は、エンタープライズ企業向けのスマートフォンアプリの豊富な企画・開発の実績を有しており、また、スマートフォンアプリの企画・開発のみならず、アプリデータの収集・分析やデザイン提案から開発後のスマートフォンアプリを用いた集客・販売促進支援等までを統合的に手掛けており、これらが当社の特徴・競争力となっています。

 

(注) UI/UX(User Interface/User Experience)とはデザインや操作性、ユーザーに提供する体験などのことをいいます。

 

② アプリマーケティングツール「FANSHIP」について

当社が提供するアプリマーケティングツール「FANSHIP」はアプリデータの収集・分析及び顧客との最適なコミュニケーションを実現するためのスマートフォンアプリ向けのマーケティングプラットフォームです。

企業は「FANSHIP」を用いることで、顧客の位置情報や購買情報など、オンラインからオフラインまでの幅広いデータを取得し、統合管理を実現できます。また、アプリユーザーのオンライン・オフライン行動、CRM情報を掛け合わせて分析し、様々な顧客特性に合わせたセグメンテーションを可能にします。企業は構築した顧客セグメントごとにメッセージ通知やクーポン配信等のマーケティング施策を実施することができ、顧客一人ひとりに最適なコミュニケーションの実現による顧客エンゲージメントの向上が可能になります。

 

(注) CRM(Customer Relationship Management)とは顧客関係管理のことをいいます。

 

[FANSHIPのイメージ図]


 

③ アプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」について

当社が提供するアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」は、新規アプリのスクラッチ開発やパッケージ開発に加え、既存アプリの機能拡張やマーケティング施策の実施まで、アプリビジネスに必要な全てを支援するプラットフォームです。企業は「APPBOX」を用いることで、アプリを用いたデータ分析やマーケティング施策への活用が可能になることに加え、「APPBOX」ではアプリ開発で用いる各種機能群(SDK)が整備されているため、従来のスクラッチ開発よりもスピーディーかつ初期コストを抑えてアプリ開発が可能になり、また、アプリの機能拡張も容易に行うことが可能になります。

 

(注) SDK(Software Development Kit)とは特定のソフトウエアを開発するために必要となるプログラムやツール等をひとまとめにしたパッケージのことをいいます。

 

[APPBOXのイメージ図]



 

(2) ビジネスプロデュース事業

主に企業に向けて統合マーケティング支援や、リアルプロモーション支援を提供しています。メーカーをはじめとしたナショナルクライアントを顧客に持ち、実店舗での店頭販促から、ウェブ等を活用したプロモーション・広告の企画・実行支援を主な事業領域としています。

20年以上積み重ねてきた「プロモーションプランニング」、全方位的に必要とされる「コミュニケーションデザイン」、事業の拡張・支援に必要不可欠な「ビジネスデベロップメント」、これら3つのカテゴリーに各スペシャリストを配置し、その時々の課題に対しメディア・クリエイティブ・データ・テクノロジーを掛け合わせて解決へと導いています。

 

(3) フィンテック事業

当社グループは、継続的な成長を実現するためには、既存事業の成長に加え、様々な新規事業に取り組み続けることが重要と考えており、新規事業としてデジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」等を展開しています。株式会社フィノバレーが提供するデジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」は、地域で発行・利用可能な通貨や商品券を電子化し流通させることができるプラットフォームです。決済方法として二次元コード読取方式を採用しているため、店舗側での初期投資や手間がかからず導入できることが特長です。

足元、様々なデジタル地域通貨サービスが登場していますが、当社グループは、他のサービスとは異なる「お金の地産地消による地域活性化」というコンセプトの下、地域金融機関・自治体・商工会等と連携して普及を促進しています。先行している岐阜県・飛騨高山エリアの「さるぼぼコイン」、千葉県・木更津市の「アクアコイン」に続いて、当連結会計年度では神奈川県秦野市の「OMOTANコイン」、島根県海士町の「ハーンPay」、神奈川県寒川町の「さむかわPay」等においても「MoneyEasy」が導入されるなど、他地域や企業への積極的な展開を行っています。

また、「MoneyEasy」の機能追加・拡張にも取り組んでいます。具体的には、地域振興施策として足元ニーズの高い、プレミアム商品券のデジタル化や飲食店への先払いクーポンへの対応など、決済インフラとしての地域経済活性化施策への対応や、地域内でのデータ集約を通じた情報インフラとしての機能の拡張に取り組んでいます。

 

[事業系統図]

当社グループの事業系統図は次のとおりです。なお、一部販売代理店を通した販売、外注先への委託を行っています。


〇印は、連結子会社  ※印は、持分法適用関連会社

(注)株式会社フィノバレーは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)(連結子会社株式の譲渡)」に記載のとおり、2025年6月に株式譲渡を予定しています。

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(百万円)

主要な事業の

内容

議決権の

所有割合又は

被所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社Qoil

(注)2、3

東京都港区

60

ビジネスプロデュース事業

100.0

業務委託

役員の兼任

株式会社フィノバレー

東京都港区

100

フィンテック事業

86.4

業務委託

役員の兼任

株式会社プラグイン

北海道

札幌市北区

3

アプリビジネス事業

100.0

業務委託

役員の兼任

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

株式会社HAKUHODO BRIDGE

東京都港区

100

アプリビジネス事業

49.0

役員の兼任

 

(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。

2.特定子会社に該当しています。

3.株式会社Qoilについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。

主要な損益情報等 ① 売上高    1,426,010千円

② 経常利益       57,593 〃

③ 当期純利益        42,683 〃

④ 純資産額        626,293 〃

⑤ 総資産額        796,729 〃

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

アプリビジネス事業

182

(4)

ビジネスプロデュース事業

50

(4)

フィンテック事業

17

(7)

合計

249

(15)

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループから社外への出向を除き、社外から当社グループへの出向を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、派遣社員を含む。)の年間の平均雇用人員を( )外数で記載しています。

 

(2) 提出会社の状況

2025年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

180

(4)

40.9

4.1

6,913

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

アプリビジネス事業

 168
4

ビジネスプロデュース事業

12

合計

180
4)

 

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向を除き、社外から当社への出向を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、パートタイマー、派遣社員を含む。)の年間の平均雇用人員を( )外数で記載しています。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しています。

 

(4) 男性労働者の育児休業取得率

提出会社

男性労働者の育児休業取得率 67

 

(注) 1.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。