文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「人々の生活環境が豊かになることを使命とし、土・水・大気・構造物調査・測量設計等における適切な情報を土木管理総合試験所グループの総力(スピード・対応力・提案力)を挙げ、顧客に対して積極的にコンサルテーションを行う。」を経営の基本理念として、事業展開を行っております。
近年は、防災・減災対策、老朽化したインフラストックの維持管理問題、震災からの復旧等、顧客ニーズの多様化が進み、更なる技術革新とスピード感ある対応が求められる状況の中、顧客満足度の最大化と地域社会への貢献を進め、企業の成長と共に株主の皆様への期待に応えれるよう邁進する所存であります。
(2)経営戦略
当社グループの中長期的な経営戦略は、リニア新幹線関連事業、北陸新幹線延伸関連事業等の大型事業への対応強化を進めると同時に新規事業である「ロードス」等の新規事業への取組も進めてまいります。
また引き続き全国の災害復旧・復興関連事業にも注力し、社会問題となっている防災・減災対策にも貢献できるよう事業を展開してまいります。
営業展開においては、未開拓エリアへの営業展開を進め全国からの受注に対応できるよう、3試験センター(東日本試験センター、中央試験センター、西日本試験センター)への設備投資を積極的におこないサービスの拡充を図ってまいります。
海外展開においては、経済成長の著しい東南アジアへでの需要を取込むため、ベトナム社会主義共和国へ駐在所を設置し展開をスタートいたします。
内製面では、労働集約型からの脱却を目指し、構造改革、働き方改革を実施し少子高齢化社会でも変わらず成長できるような体制構築に取組んでまいります。
昨今の情報化時代に対応し、ICT、AI、自動化等にも積極的に取組むことで業務の効率化、省力化を実現してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的かつ継続的な成長を目指し、売上高営業利益率7%以上、1人当り売上高10百万円以上の二点を目標に掲げ、その向上に努め企業価値の最大化を目指しております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社を取り巻く事業環境は、政府の国土強靭化政策のもと、老朽化対策、防災・減災対策等の社会インフラの整備が必要とされるなかで、震災復興事業、災害復旧事業への対応、さらにリニア中央新幹線事業等の大型事業を中心に市場の拡大に拍車がかかることが予想されます。しかしながら、財政再建の観点から中長期的には公共事業の抑制に対応することも視野にいれた経営が求められております。
このような状況のなか、当社は、顧客ニーズに対して的確かつ効率的に応え、成長していくための経営上の対処すべき課題について以下を掲げ取組んでおります。
①ワンストップサービスの充実・拡大による取引金額の増加
顧客の利便性を高めることによる取引金額増加を目指し、調査・試験並びに設計・工事項目の充実や品質の向上を図りワンストップサービスの業務範囲を拡大してまいります。事業領域を拡大することで、ワンストップサービスの充実を図り、一案件で複数のサービスが受注できるようになることで、平均取引単価の増加を目指してまいります。
また、道路・軌道の維持管理を目的として、長い距離を従来よりも短時間で診断可能な高速移動型非接触3Dレーダ探査車を用いた新システム、ロードスシステムの受注拡大も目指してまいります。
②受注件数増加に向けた試験センター及び営業エリアの拡大
当社の特徴であり基幹業務である室内試験の更なる受注拡大と、効率的な受注体制を確立するため、3試験センター(中央試験センター、西日本試験センター、東日本試験センター)への設備投資を充実させ試験領域の拡大と対応力の強化を推進いたします。また、海外を含めた新たな営業エリアでの受注拡大を進め、効率的な営業ブロック体制の構築を目指してまいります。
③人材の確保と育成による対応力の強化
当社の技術力の根源である土木技術者の不足は深刻な状況にありますが、当社独自のPS(パートナー・シップ)制度の導入やFC(フランチャイズ)店の設置を推進し、人材不足に影響されにくい体制を整えてまいります。また、これまでの好不況に拘わらず全国の土木工学系大学から人材を受け入れてきたパイプを生かし、新卒者向けのセミナーを本社のある長野県並びに東京都だけではなく、大阪、名古屋等の大都市でも開催することで人材の確保に努めてまいります。採用後はOJT及びジョブローテーションによって個々の適性に合わせた人材教育を積極的に推進し、技術力とサービス力の向上と人材の定着率向上に努め、今後の業容拡大に対応できる体制の構築を目指してまいります。また、中途採用につきましては、専門スキル、知識を身につけ、当社の事業拡大に際して明確な職責を担える人材の確保に努めてまいります。
④他社との差別化
当社の基幹業務である室内試験は、標準的な測定方法が定められており、測定方法並びに測定結果は各試験機関によって独自性があるものではありません。しかしながら、当社では、試験データに分析・考察を加えることにより、顧客にとって有用な試験結果の提出を行っております。
また、フィールド&サポート営業により顧客の抱える課題について総合的に対処することが可能となります。従って、これまでの多大な実績・経験値等を結集し、技術員・営業員のスキルを向上させることで、分析・考察の品質の維持・向上に努めてまいります。さらに、当社の土木技術の研究体制を整備することや設計・工事等、提携企業と連携を強化することにより、ワンストップサービスの業務範囲を拡大し、他社との差別化を図ってまいります。
⑤サービスの認知度向上
当社が今後も高い成長率を維持していくためには、提供するサービスの認知度を向上させ、新規顧客を獲得することが必要不可欠であると考えております。今後は、積極的な広報活動をすることで当社の提供するサービスの認知度の向上に努めてまいります。
⑥海外展開
当社の顧客による海外での事業展開が年々増えており、海外での試験総合サービスのニーズも拡大しつつあります。当社の長期的な成長を実現するためにも海外展開に取り組むべきであると認識しております。海外で当社が提供するサービスの中長期的な需要を見極めつつ、海外展開を推進してまいります。
⑦内部管理体制の強化
当社は、さらなる事業拡大を推進し、企業価値を向上させるためには内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識しています。コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの充実に努め、法令遵守、内部統制強化を図ってまいります。
⑧コンプライアンス経営体制の強化
当社は、コンプライアンス経営に徹することの重要性を認識し、社内全体で行動規準を定めております。役員及び従業員等は、行動規準を共有するとともに、常に倫理観と社会的良識を持って行動し、社会から信頼される会社として評価され、持続的に発展するように努めてまいります。また、定期的にコンプライアンス勉強会を開催して、社内においてコンプライアンスの重要性を発信してまいります。
当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因になる可能性があると考えられる主な事項、及びその他の投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を以下に記載しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
(1)公共事業動向に関するリスク
試験総合サービス事業において、公共事業の元請案件(直接受注)は全体の1割程度となっておりますが、ゼネコン等からの受注案件(間接受注)まで含めますと、公共事業への依存率は9割程度となるため、国及び地方公共団体等の財政悪化や事業の見直し等の公共投資の動向により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)競合に関するリスク
試験総合サービス事業は、新規工事に伴って発生する土質・地質調査試験や環境調査試験だけでなく、非破壊調査試験までを幅広くワンストップにて提供し、様々な試験・調査を包括的に受注しており、差別化を図っているため、個々の試験・調査単価引下げの影響を受け難くなっております。しかし、受注する試験・調査の総額ベースで価格競争となった場合には、受注金額や受注採算の低下、失注により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)外注に関するリスク
当社は、社内の設備や技術では対応が困難な業務について外注を活用しております。外注先の品質管理及び納期管理に努めるとともに、能力の高い外注先の確保・育成に努めておりますが、当社の外注先が、必要な技術的・経済的資源を維持できない場合、あるいは、当社が適時・適切に有能な外注先を確保・活用できない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)許認可に関するリスク
環境調査試験においては、計量証明事業登録を得ておりますが、将来何らかの理由により登録の取消し等があった場合(更新は不要な登録)、該当する環境調査試験業務を失注することになり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、建設コンサルタント登録など他の許認可を含め何らかの理由により登録の取消し等があった場合、当社に対する信用が失墜し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)災害等による事業活動の阻害に関するリスク
当社の試験総合サービス事業は、基幹業務をになう試験センターを長野県千曲市(中央試験センター)、宮城県仙台市(東日本試験センター)及び山口県山口市(西日本試験センター)の合計3箇所に設置し、業務を進めております。これらの試験センターが災害など不測の事態に見舞われた場合には、試験・分析設備の破損、データの損傷・喪失や、ITネットワークを活用した業務処理システムのダウンにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)人材の確保について
当社は、安定した技術力の提供を行うため正社員による現場作業を中心に行っております。業容の拡大のためには、それに応じた作業人員を一定数確保する必要があり、毎年の新卒採用及び中途採用を積極的に進め安定的な人員確保に努めております。しかし、建設コンサルタント業界の雇用情勢の逼迫等により、その確保が十分でない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)瑕疵及び訴訟について
当社は、成果品である試験・調査・分析のデータに瑕疵があった場合、あるいは地盤補強工事にて事後に不同沈下等の事故があった場合には、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)業績の季節変動について
当社の売上高は、公共事業案件からの受注によるものが大半を占めており、売上高、利益ともに官庁の年度末に近い第1四半期及び第4四半期に集中する傾向があります。したがって、同一年度内においても、当社の各四半期毎の業績に偏りが生じる可能性があります。
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中間の貿易摩擦や英国のEU離脱問題、アジア新興国経済の先行きや政情不安などの国際情勢が不確実な状況のなかで、国内においては好調な企業業績や雇用情勢の改善が顕著にみられ、緩やかながら回復傾向が続きました。
当社が属する建設コンサルタント業界は、多発する自然災害に対する防災・減災関連事業、社会インフラの老朽化対策、維持管理業務、リニア中央新幹線関連事業、北陸新幹線延伸関連事業等の大型事業の需要がそれぞれ堅調に推移いたしました。
このような状況の下、当社グループは、中期経営計画(平成29年12月期~平成31年12月期)に基づき、①人材育成・福利厚生の充実、②労働集約型からの脱却、③組織体制の改革、④営業戦略(注力プロジェクトとマネジメント体制の見直し)、⑤イノベーションの創出、⑥完結型サービスの拡充、⑦海外インフラ輸出への参画の「7つの経営戦略」について重点的に取組み、これらを実現するための各業務を積極的に推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は売上・利益ともに過去最高の実績を上げることが出来ました。売上高は5,663百万円、営業利益493百万円、経常利益496百万円、親会社株主に帰属する当期純利益326百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(試験総合サービス事業)
当連結会計年度における試験総合サービス事業の業績は、基幹業務である土質試験・地質調査が堅調に推移したことに加え、震災・災害復旧復興事業、インフラストックの維持管理事業、土壌汚染調査・浄化工事等の事業が順調に進捗しました。
このような状況の中、様々な事業に対応するため、対応力の強化とワンストップサービスの向上を目指し、積極的な設備投資を行い、各試験センターの設備強化を行いました。特に東日本試験センターについては、新たに施設を建設し設備の拡充を行いました。
また、「7つの経営戦略」につらなる経営基盤の強化&刷新、事業戦略を実施し、ロードス等の新規事業の進捗にも注力し、開発から営業展開までを積極的に行い販売体制を整えております。
以上の結果、セグメント売上高4,984百万円、セグメント利益992百万円となりました。
(地盤補強サービス事業)
当連結会計年度の業績は、一般住宅物件の着工件数の減少に伴い地盤補強工事も減少傾向にありましたが、工事の大型案件の受注が好調を維持し堅調な業績となりました。
以上の結果、セグメント売上高506百万円、セグメント利益42百万円となりました。
当連結会計年度末の財政状態は、総資産は5,211百万円となりました。その内訳は以下のとおりであります。
資産の部では、流動資産が2,391百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,038百万円、受取手形及び売掛金881百万円、仕掛品383百万円であります。
固定資産は2,820百万円となりました。主な内訳は、建物及び構築物1,033百万円、土地418百万円、投資有価証券664百万円であります。
負債の部では流動負債が867百万円となりました。主な内訳は、買掛金186百万円、未払金260百万円、未払法人税等157百万円であります。
固定負債は334百万円となりました。主な内訳は、退職給付に係る負債239百万円であります。
純資産の部は4,009百万円となりました。主な内訳は、資本金1,181百万円、資本剰余金1,131百万円、利益剰余金1,729百万円であります。
この結果、自己資本比率は76.9%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
前事業年度までキャッシュ・フロー計算書を作成しておりましたが、当連結会計年度から連結キャッシュ・フロー計算書を作成しているため、前年同期との比較はおこなっておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、758百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの主な内訳は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、553百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益496百万円、減価償却費212百万円とたな卸資産の増加96百万円、売上債権の増加45百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,218百万円の支出となりました。これは、定期預金の預入による支出700百万円、有形固定資産の取得による支出651百万円、投資有価証券の取得による支出414百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは652百万円の収入となりました。これは、株式の発行による収入819百万円、配当金の支払額による支出102百万円、リース債務の返済による支出63百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、生産活動は行っていないため該当事項はありません。
b.受注実績
当社のサービスは、受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメント名称 |
業務区分 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
試験総合サービス事業 |
土質・地質調査試験 |
3,100 |
- |
|
非破壊調査試験 |
1,075 |
- |
|
|
環境調査試験 |
809 |
- |
|
|
小計 |
4,984 |
- |
|
|
地盤補強サービス事業 |
地盤補強工事 |
506 |
- |
|
その他事業 |
WEB商品販売等 |
171 |
- |
|
合計 |
5,663 |
- |
|
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較はしておりません。
3.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
セグメント別地域別販売高については以下のとおりであります。
|
試験総合サービス事業 |
当連結会計年度 (自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日) |
|||
|
販売高(百万円) |
構成比(%) |
前期比(%) |
||
|
国内 |
甲信越 (6拠点) |
1,620 |
32.5 |
- |
|
関東 (5拠点) |
1,456 |
29.2 |
- |
|
|
関西 (3拠点) |
698 |
14.0 |
- |
|
|
東北 (2拠点) |
549 |
11.0 |
- |
|
|
東海 (2拠点) |
207 |
4.2 |
- |
|
|
北陸 (2拠点) |
173 |
3.5 |
- |
|
|
中国・九州 (2拠点) |
278 |
5.6 |
- |
|
|
北海道 (1拠点) |
1 |
0.0 |
- |
|
|
合計 |
4,984 |
100.0 |
- |
|
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.地盤補強サービス事業及びその他事業につきましては、甲信越地域のみでの営業となり地域展開していないため、記載をしておりません。
3.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較はしておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりであります。
連結財務諸表作成にあたって、損失または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績や、その時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、指標等の数値及び比較は提出会社の数値を記載しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当事業年度の当社の経営成績は、売上高が5,650百万円で計画比11.1%増、営業利益が518百万円で計画比44.1%増となり、売上高営業利益率9.2%で計画比2.2%増となりました。これは主に試験総合サービス事業の各種調査・試験が受注増となったことに加え案件の大型化が進捗したことにより売上高、営業利益及び利益率が増加したものであります。
中期経営計画の基幹である「7つの経営戦略」は4つの経営基盤強化と3つの事業戦略からなり、経営基盤の強化では、①人材育成・福利厚生・企業コンプライアンスの強化、②労働集約型からの脱却、③組織体制の改革、④注力プロジェクトとマネジメント体制の見直しを中心に行い、コンプライアンス・コーポレートガバナンス体制及び人材採用の強化を進め、イノベーション事業に対応できる組織体制の確立と営業マネジメント体制の見直しを行いました。人材採用についても全国的な採用難の中、平成30年度は新卒22名、中途採用21名の採用を行い、FC(フランチャイズ)店制度、PS(パートナーシップ社員)制度の導入も順調に進捗し、事業拡大の基盤強化という面では、中期経営計画の半ばではありますが、大きな成果があったと認識しております。
また、「7つの経営戦略」の3つの事業戦略では、⑤イノベーションの創出、⑥完結型サービスの拡充、⑦海外展開の3つに注力してまいりました。イノベーションの創出では、SIP(戦略的イノベーションプログラム(内閣府主催))の研究成果からロードスの開発・商品化を行い受注に向けた営業活動を行っております。⑥完結型サービスの拡充では、ワンストップサービスの強化及び案件の大型化を目指し、土壌汚染調査にともなう土壌浄化工事の導入を行い客単価の向上を進めました。⑦海外展開につきましては、経済発展の目覚しいベトナム社会主義共和国へ進出するため、市場調査や現地企業との交流を進め平成31年4月より、駐在所を開設いたします。
また期中(平成30年10月15日より)に株式会社アイ・エス・ピーをグループに迎え測量業務及び情報システムの強化を行い高いシナジー効果が得られたと考えております。平成30年12月期第4四半期より連結決算となりましたが、当社との連結期間が2ヶ月あまりだったこともあり、当社の業績に大きな影響はありませんでした。
セグメント別の経営成績は試験総合サービス事業では、土質・地質調査試験が震災・災害復旧復興関連事業等を中心に地質調査案件が増加したことや非破壊調査試験にてインフラストックの維持管理業務、環境調査試験では、土壌浄化工事の導入及びアスベスト調査・分析の受注増により、4,984百万円で計画比7.5%増となりました。
地盤補強サービス事業では、一般住宅物件の地盤補強案件は減少傾向にありましたが、大型案件受注増と営業エリアの拡大が進み506百万円で計画比15.1%増となりました。
当社グループの財政状態の分析及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響をあたえる要因につきましては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであり、様々なリスク要因が当社の営業成績に重要な影響を与える可能性があります。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化していくことで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対応するよう努めてまいります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は稼動キャストの労務費と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。設備資金需要につきましては、当社基幹業務でる試験総合サービス事業に係る各種試験分析機器の導入費用等が主なものであります。これら資金需要に対する運転資金は、短期運転資金は、営業キャッシュ・フローと金融機関からの借入とし、長期運転資金は、金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度末の借入残高はございません。また、等連結会計年度末の流動比率は連結ベースで276%となっており、流動性の観点からも財務健全性を維持しております。
今後の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきまして、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
平成30年12月期における達成状況は、売上高営業利益率9.2%(計画比+2.2%)、1人当り売上高14百万円(計画比+4百万円)でありました。売上高営業利益率は前期比についても+2.7%となっており、適正金額での受注の推進、赤字案件のチェック、実行予算の精度向上等の取組みにより改善したものと考えられます。1人当り売上高につきましては、目標値である10百万円を大きく超える結果となり、これは土壌浄化工事等の大型案件の受注が進んだことによるものであります。
平成31年12月期の経営成績目標を売上高6,200百万円、営業利益485百万円、経常利益504百万円、親会社株主に帰属する当期純利益334百万円と見込んでおり、売上高営業利益率7.8%、1人当り売上高14百万円としております。
なお、当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、指標等の数値は提出会社の数値を記載しております。
株式会社アイ・エス・ピーの株式取得に関する契約
当社は、平成30年10月13日開催の取締役会において、株式会社アイ・エス・ピーの全株式を取得し、子会社化することについて決議し、平成30年10月15日付で株式譲渡契約を締結いたしました。当該契約に基づき同日付で同社の全株式を取得いたしました。
該当事項はありません。