当第1四半期連結累計期間において、当社グループにて営まれている事業の内容について、重要な変更等はありません。また、主要な関係会社における異動もありません。
当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の行動制限解除により、経済活動は回復基調にあるものの、設備投資の抑制及び物流の停滞による世界的な原材料の供給不足やウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰等、供給面での影響があり、不透明な状況が続いております。
当社が属する建設コンサルタント業界では、資源価格の高騰等、供給面での影響はありますが、一方で激甚化する自然災害に備えるため、国が定めた2025年までの「5ヵ年総額15兆円の国土強靭化計画」が集中的に実施されており土木、河川、農業、電力、空港、通信等々の各分野で公共事業費が上乗せされ高需要が続いております。
このような環境下で、当社グループは、新たな中期経営計画「深化・確立~変える・変わるDK~」をスタートさせ、個と組織力の強化と技術力・発想力の強化にて、高収益構造を構築してまいります。
インフラメンテナンス維持管理業務では、従来の目視点検から、当社で開発した3Dレーダ搭載車を活用した高速調査・高速解析を実施し、維持管理・更新コストの縮減に取組むと同時に業績を伸ばしております。
また、内閣府主導で実施される第3期戦略的イノベーション創造プログラム(以下、第3期SIP)のスマートインフラマネジメントシステムの構築に協力機関として参画することが決定いたしました。本プログラムにて研究開発を進め、研究成果の社会実装を目指してまいります。社会問題解決への研究と当社の技術力向上も期待でき、将来的には収益に貢献すると考えており、積極的に取組んでまいります。
また、一定規模以上の工事ではBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling Management)が義務化となっており、3D管理された設計資料の提供が進み、グループ会社と協力して取組んでおります。
昨今の震災に対応するために、石川出張所を開設しました。まずは復旧に寄与できるよう対応をすすめ、復興においても貢献できるよう体制を整えてまいります。
前年度から引き続き、原材料費の高騰等によるコスト増の影響があり、試験価格の調整も視野にいれ、対応を検討しておりますが、少なからず業績に影響がでております。
昨対では減収減益となっておりますが、大型案件としては北海道新幹線案件の受注もあり、市場環境に対しての不安要素は少なく、長期化している地政学的リスクにどう対応していくかが重要となっております。
資材の高騰、人材難、技術者不足等の影響もありますが、試験価格の見直し、赤字案件の縮減に取組み、ベトナム支社へのオフショアの強化や自動化等、会社全体として、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取組みを進め、組織基盤の強化から業績の向上につなげていく施策を実施しております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は1,862百万円(前期比1.5%減)、利益につきましては、営業利益163百万円(前期比5.1%減)、経常利益163百万円(前期比5.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益95百万円(前期比5.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(試験総合サービス事業)
当第1四半期連結累計期間の試験総合サービス事業の業績は、土質・地質調査試験においては、土質試験、現場試験において防災・減災、災害の復興関連事業や品質管理業務等が主軸となりますが、低調な業績となりました。昨今、震災や災害が頻発しておりますが、当社への業績の寄与は、今期末から来期以降となる予定であります。
非破壊調査試験においては、昨年度は外注費の高騰等で堅調な業績となりましたが、インフラ調査の需要は多く、橋梁点検やトンネル点検等の定期点検業務が繁忙であり、業績は好調となりました。
環境調査試験においては、法改正による調査・分析案件の増加で市場環境は良く、特にアスベスト建材の調査・分析案件の増加が目覚ましく、業績向上に貢献しました。
以上の結果、セグメント売上高1,629百万円(前期比0.3%増)、セグメント利益367百万円(前期比8.8%増)となりました。
試験総合サービス セグメント売上高一覧表 (単位:百万円)
|
セグメント名 |
第39期第1四半期 |
第40期第1四半期 |
前期比額 |
前期比率 |
|||
|
土質・地質調査試験 |
931 |
878 |
△52 |
94.4 |
|||
|
非破壊調査試験 |
非破壊CO |
368 |
479 |
388 |
492 |
12 |
102.7 |
|
非破壊鉄 |
45 |
32 |
|||||
|
物理探査 |
65 |
70 |
|||||
|
環境調査試験 |
環境調査 |
108 |
213 |
153 |
258 |
44 |
120.9 |
|
環境分析 |
104 |
105 |
|||||
|
セグメント合計 |
1,624 |
1,629 |
4 |
100.3 |
|||
試験総合サービス セグメント利益一覧表 (単位:百万円)
|
セグメント名 |
第39期第1四半期 |
第40期第1四半期 |
前期比額 |
前期比率 |
|||
|
土質・地質調査試験 |
196 |
210 |
14 |
107.3 |
|||
|
非破壊調査試験 |
非破壊CO |
74 |
90 |
74 |
94 |
4 |
104.5 |
|
非破壊鉄 |
6 |
△3 |
|||||
|
物理探査 |
9 |
23 |
|||||
|
環境調査試験 |
環境調査 |
32 |
50 |
42 |
62 |
11 |
122.1 |
|
環境分析 |
18 |
19 |
|||||
|
セグメント合計 |
337 |
367 |
29 |
108.8 |
|||
(地盤補強サービス事業)
当業務は一般住宅及び中・大型建設物の建設予定地における、地盤調査、地盤補強・改良工事が主な事業の内容となっております。一般住宅等の新規着工件数自体はコロナ禍が終息し、増加傾向にありましたが、令和5年度では減少しており、厳しい市場環境が続いております。
以上の結果、セグメント売上高103百万円(前期比16.4%減)、セグメント利益2百万円(前期比31.2%減)となりました。
(ソフトウェア開発販売事業)
当第1四半期連結累計期間の業績は、グループ会社である株式会社アイ・エス・ピー及び株式会社アドバンスドナレッジ研究所のソフトウェア販売解析業務、アカウント利用料、保守料金、ソフトウェアの新規販売が主な収益であります。業績に季節変動があり、減収減益となっております。
以上の結果、セグメント売上高126百万円(前期比7.9%減)、セグメント利益18百万円(前期比41.8%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結累計期間の財政状態は、総資産は6,863百万円となり、前連結会計年度末に比べ2百万円の増加となりました。その内訳は以下のとおりであります。
資産の部では、流動資産が3,831百万円となり、前連結会計年度末に比べ15百万円の増加となりました。主な内訳は、現金及び預金48百万円の減少、受取手形、売掛金及び契約資産104百万円の増加が主な要因であります。
固定資産は3,031百万円となり、前連結会計年度末に比べ13百万円の減少となりました。主な内訳は、建物及び構築物17百万円の減少、のれん17百万円の減少が主な要因であります。
負債の部では流動負債が1,250百万円となり、前連結会計年度末に比べ2百万円の減少となりました。主な内訳は、買掛金2百万円の減少、未払法人税等77百万円の減少、賞与引当金94百万円の増加が主な要因であります。
固定負債は941百万円となり、前連結会計年度末に比べ34百万円の減少となりました。主な内訳は、長期借入45百万円の減少が主な要因であります。
純資産の部では純資産が4,670百万円となり、前連結会計年度末に比べ39百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金10百万円の増加、その他有価証券評価差額金27百万円の増加であります。
この結果、自己資本比率は68.1%となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。