第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針・戦略等

当社グループは、2023年5月に創業25周年を迎えるにあたり、改めて「パーパス(ありたい姿)」を見つめなおし、それを実現するための「ミッション(未来に向けた使命)」、「バリュー(大切にする価値観)」について、社員をはじめあらゆるステークホルダーの皆さまと共有すべく新たな経営理念としてまとめました。

 

<経営理念>

パーパス(ありたい姿)

・世界を食で繋ぎ、人々を健康に、そして笑顔にする

ミッション(未来に向けた使命)

・食の基盤である一次産業の未来に貢献する

・乳製品の新たな需要を創造する

・ステークホルダーすべての豊かな生活を実現する

バリュー(大切にする価値観)

・フェアであれ

 

 

<コーポレートブランド>

「みらいを育む」

食を通じて人々の健康的な未来に貢献したい、その基盤である一次産業の未来に貢献したい、社員、株主、取引先などのすべてのステークホルダーの皆さまの豊かな未来を共に育んでいきたい、そのような想いを込めています。

 

<長期ビジョン>

10年後の長期ビジョンとして「LACTO VISION 2032」を策定しました。

 

①スローガン

・乳製品専門商社から複合型食品企業へ

・乳製品取扱高日本一、そして世界一へ

・ベストマッチングで需要を創造、酪農・畜産業発展への貢献

 

②計数目標

 

2022年11月期

実績

2032年11月期

目標

連結経常利益

31億円

60億円

海外比率(連結経常利益ベース)

27%

40%

乳製品取扱高(グループ合計)

24万トン

45万トン

 

 

③ESG目標(マテリアリティ・個別施策)

・安心、安全な食の提供

・健康的で豊かな生活への貢献

・持続可能な酪農・畜産業を通じた安定供給

・気候変動への適応及び環境負荷の軽減

・多様な人材が誇りを持って働ける職場作り

・ガバナンスの高度化

 

 

<中期経営計画>

中期経営計画はこれまで毎年3年後の業績目標を掲げ、ローリング方式で公表しておりましたが、今般策定した中期経営計画「NEXT-LJ2025」より、各期の業績目標を明示し3か年ごとに計画を見直す固定方式に変更いたしました。各期の目標を明確化することで、計画の実効性を高め、確実な成長の原動力とすると同時に、株主・投資家の皆さまとの対話を円滑なものにすることを目指しています。

「NEXT-LJ2025」においては、既存ビジネスの「進化」と、アジア事業の拡大で成長を目指しつつ、次世代ビジネスの構築に向けた基礎固めにも注力してまいります。当中期経営計画の基本方針は下記のとおりです。

 

事業成長

《Base》

既存ビジネスの「進化」

《Growth》

アジア事業の拡大

《Challenge》

次世代ビジネスの構築

サプライソースの

多様化による安定供給

チーズ製造販売事業の拡大

機能性食品をはじめとした
新たな商材の開発

ベストマッチングを生み出すコンサルティング営業

現地営業体制の強化
販売エリアの拡充

 製造・加工の
川下分野の拡充

日本産食材の輸出

 宗教や多様な食文化に対応
した高付加価値製品の開発

酪農等の川上分野への関与

M&A(海外トレーディングハウスの買収、同業他社の買収、事業提携など)

経営基盤

の強化

持続可能な酪農・畜産業への貢献
気候変動への適応及び環境負荷を軽減するビジネス体制の構築

人材開発の強化/ガバナンスの高度化/情報システム整備

 

 

(前提となる事業環境)

世界

世界的な食糧争奪 / 環境意識の高まり

アジア

アジアの経済成長 / 食の欧米化

日本

輸入乳原料・チーズ、食肉への堅調な需要 / 高齢化・健康意識のさらなる高まり

ライフスタイルの変化、人手不足

 

 

(業績目標)

単位:億円

2022年11月期

(実績)

2023年11月期

(予想)

2024年11月期

(計画)

2025年11月期

(計画)

連結売上高

1,474

1,600

1,800

2,000

連結経常利益

31

32

36

40

親会社株主に帰属する当期純利益

22

23

26

29

 

 

(財務目標)

 

2022年11月期

(実績)

2025年11月期

(計画)

ROE

10.9%

10%以上

配当性向

17.3%

20~25%

連結自己資本比率

30.5%

30~35%

 

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

各事業部門の経営環境及び対処すべき課題は次のとおりです。

<乳原料・チーズ>

ここ数年、国産脱脂粉乳の在庫余剰という課題を抱えている我が国乳業界では、その解消にむけて官民が一体となって取り組み、足元、酪農現場においては生乳の生産抑制が行われています。一方、消費はウィズコロナにおける行動制限解除や、水際対策の緩和による外国人旅行者の増加などにより、乳製品を含む食に関する需要の回復が期待されています。そのため、今後は、コロナ禍とは逆方向の需給ギャップ(供給減・需要増)が発生する可能性も出てまいりました。こうした需給ギャップに適切に対応するため、当社は国産原料の生産状況や国際市況を注視しつつ、最終製品の需要動向にも配慮しながら、仕入先・販売先双方と連携し、ビジネスチャンスを確実にとらえてまいります。

 

<食肉食材>

前期顕著となったポーク販売における主要仕入先(米国)の労働者不足については、徐々にではありますが回復傾向となり、減少していた主要商品の生産量も戻りつつあります。これにより、今後は当社のポーク商売の伸長も期待できるものと考えております。

一方、食肉事業においても国際市況は高値圏での推移が続いており、当面は、仕入コスト高が主要な課題といえます。当社は、既存のサプライソースを活用しつつも、複数の産地の市況動向など、外部環境を見極めながら販売先に最適なサービスの提供を行ってまいります。また、かねてより取り組んでおります仕入リスクの分散を目的とした仕入先開拓や、事業ポートフォリオ改善を目的とした取扱品目の多様化にも引き続き取り組んでまいります。

 

<アジア事業・その他>

(乳原料販売)

東南アジア諸国においては、多くの国で人口の増加や食の西洋化が進展し、乳製品の消費が拡大することが期待されています。しかしながら、同地域は、気候やインフラ不足により酪農の発展が難しい環境にあるため、今後も牛乳・乳製品の自給率向上は見込めず、乳製品原料の輸入は増加していくものと考えられます。このように東南アジア地域においては、当社グループにとって事業拡大の機会が多いと考えており、引き続きサプライネットワークの強化に取り組むと同時に、現地人材の活用やきめ細かな顧客対応など現地競合企業との差別化を図り、取引拡大に努めてまいります。

 

(チーズ製造販売)

国際的な需給ギャップにより第26期も原料となるチーズ価格は高値圏での推移を想定しております。そのため、原料チーズの調達をいかに有利に進めていくかが課題と考えています。アジアに工場を持つ当社は、競合となる欧米やオセアニアのメーカー各社と比較して地理的優位性がありますが、それに加えて本社を中心とした原料チーズの購買力を活用し原材料費を抑えることで、自社製品の競争力の維持、向上を図ります。

アジア市場は、一人当たりのチーズ消費量が欧米の100分の1、日本の10分の1ほどと少なく、今後さらなる消費の拡大が期待できます。こうしたチーズ市場の成長性を踏まえ、2025年初めにはシンガポールで新工場の完成・稼働開始を予定しており、チーズ加工品メーカーとして更なる成長を図ってまいります。

 

(その他事業)

需要が旺盛なホエイプロテイン市場は、国際価格の上昇に加え、為替相場が円安に進んでいることもあり、販売先の多くは最終製品の値上げを実施せざるを得ない状況となっています。さらに、市場の拡大とともに競争も激化するなか、販売先では商品構成の拡充ニーズが高まっております。こうした状況を踏まえ、当社ではホエイプロテイン原料だけではなく、多様な機能性原料を提案し、販売先における高付加価値で競争力のある商品の開発に貢献してまいります。

さらに、「健康」に資する「食」については、日本だけでなく世界各国においても関心が高まっていることから、機能性原料の販売活動は国内市場にとどまらず、今後は海外市場への展開にも取り組んでまいります。

植物由来原料については、世界の潮流をタイムリーに把握しながら、そのトレンドを適切な形で日本国内の取引先と共有し、同原料の日本での市場構築の一助となるべく、引き続き取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、以下の記載はすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ないまたは重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

 

当社では、代表取締役社長、取締役、執行役員、営業本部長、コーポレートスタッフ部門長、経理部長、経営企画部長、内部監査室長及び人事総務部長により構成されるリスク管理委員会を設置し、当社グループのリスク評価、リスク対策の方針決定及び審議結果を取締役会へ報告もしくは諮問しております。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 主要市場の政治・経済動向・気候変動による影響について

(主要市場の政治・経済活動による影響)

当社グループが事業活動を行う主要な市場である日本、アジア、北米、欧州、オセアニア等の国及び地域の政治・経済の動向が、当社グループの取扱商品の需給バランスに変動をもたらす可能性があります。政治・経済動向により取扱商品の需給バランスに変化が生じた場合には、仕入価格や販売価格を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(気候変動による影響)

当社グループの取扱商品である乳原料、チーズ、食肉及び食肉加工品等はその原料が動物に由来します。これらは、工業製品とは異なり、生産量は天候や環境等に左右されやすく、需給バランスも崩れやすい商品といえます。特に、酪農業においては、気温上昇が生乳生産量の減少につながるほか、干ばつや多雨による飼料の作柄なども生乳生産量に影響するため、気候変動による影響が大きいといえます。生産量の増加等で国際的に需給が緩和した場合には、国産品に対する輸入品の価格競争力が増し、販売数量が増加する傾向がありますが、逆に異常気象などで生産量が減少し、需給が逼迫した場合には、価格が高騰するとともに販売数量が減少する可能性があります。なお、極端な温暖化が進んだ場合、酪農業において生乳生産量が減少し乳原料、チーズの調達に影響が及ぶ可能性があります。

 

(環境関連規制による影響)

酪農畜産業は、牛によるメタンガスの排出など、温室効果ガスの排出量が多く、糞尿処理による水質・土壌汚染、さらには牧草地の開発に伴う森林破壊など環境負荷が大きい産業とされています。取扱商品のサプライチェーンに酪農畜産業を含む当社の事業活動においては、低炭素社会への移行に伴い温室効果ガスの排出規制がさらに強化されるなど、環境負荷を軽減するために各種規制が強化される場合、規制に適合するために必要なコストが増加する可能性があります。また、酪農畜産業においてこれらへの対応が不十分であったり遅れたりした場合、当社グループの円滑な事業活動に影響が及ぶ可能性があります。

 

以上のような事業環境の変動により取扱商品の調達や販売が困難になる、または、仕入価格や販売価格が大きく変動するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、サプライソースの多様化や代替原料の開発・調達の推進、サステナブルな酪農畜産業の構築にむけて取り組んでいくことに加えて、食品をコアとする事業の多角化に取り組むことで当該リスクの軽減を図ってまいります。

 

② 貿易の自由化について

2018年12月には環太平洋戦略的経済連携協定(TPP11)が、2019年2月にはEUとの経済連携協定(日欧EPA)が、さらに2020年1月には日米貿易協定が発効するなど、わが国では貿易自由化の流れが進んでいます。当社グループにとって貿易自由化の進展は、わが国における高い関税障壁に対処するため当社が構築してきた海外ネットワークやノウハウの活用を難しくする可能性がある一方で、関税の引き下げや撤廃などにより、輸入品に対する需要が高まり当社の販売数量を増加させる効果も期待できるところであります。そのため貿易協定の見直しなどが行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

当社グループは事業活動を遂行するにあたり、日本においては食品衛生法、消費者安全法等、その他事業を展開している各国において法的規制を受けております。今後これら規制の改廃もしくは新たな法的規制が設けられた場合には、それらに対応するための追加コストが発生し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、事業活動に必要な各種許認可を受けておりますが、法令違反等により、許認可等が取り消された場合には、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

上記のようなリスクに対応するため、当社は会社組織として品質アセスメント室を設けており、品質に関する法規制の対応及び情報収集を行い、新たな法的規制に対しても適切かつ迅速に対応できる体制を整えております。

 

④ 感染症拡大によるリスク

当社グループでは、在宅勤務の推進、時差出勤、WEB会議システムの積極的活用など感染リスク低減に向けた施策を実施しております。

感染症の拡大範囲やスピード、収束時期などを正確に予測することは困難でありますが、感染状況が更に悪化し、各国政府の要請等により事業活動及び行動の制限が強化された場合、外食やレジャーを控える傾向が強まり、業務用の乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品等の需要が減少する可能性があります。サプライソースである世界各国の生乳生産、乳原料・チーズの生産、チルド・フローズンポークの生産、食肉及び食肉加工品の生産及び出荷や海上輸送、積荷の引き渡し等、サプライチェーンにも影響が出る可能性があります。

 

(2) 商品の製造及び販売・調達に関するリスク

① 食の安全性について

当社グループの取扱商品は、食品原料や食品製品であります。当社グループではアジアにおいて自社ブランドの業務用チーズの製造を行っております。万一、当社の過失や悪意のある第三者により異物が混入した場合や原料の表示に誤りがあった場合、さらには輸送・保管方法を原因とした成分変化による風味不良が発生した場合には、原料を取り扱う商社の立場、または製品を製造したメーカーとしての立場において、それぞれ商品回収や損害賠償請求を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは製品の製造にあたっては、フードディフェンス等の安全管理を徹底するなど品質の確保に最大限努めています。

 

② 競合他社の事業戦略と販売先の系列化について

当社グループの競合他社としては、乳製品原料や食肉及び食肉及び食肉加工品の仕入・販売を行っている大手総合商社や大手食品メーカーがあげられます。これら大手企業が当社の仕入先もしくは販売先に資本参加し、系列化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 経営、財務等に関するリスク

① 為替相場について

当社グループは、商社として欧米及びアジアを中心とした輸出入取引を行っております。また、海外連結子会社の財務諸表は現地通貨建てとなっており、円換算する際の為替レートによっては、為替換算調整勘定を通じて連結財務諸表の純資産の部が変動するリスクがあります。

また、当社の行う大半の営業取引は仕入契約と販売契約を同時に締結しており、輸入取引における本邦顧客に対する円建ての売値は原則として仕入契約締結時における為替相場に基づいて決定されます。輸入取引における仕入契約は原則として外国通貨建てとなっておりますが、仕入契約締結の際に金融機関と為替予約を結び為替変動リスクを回避しております。ただし、円安が進んだ場合、邦貨換算の仕入金額が増加し、それに伴い販売価格も増加いたします(売上高の増加)。円高が進んだ場合はその逆となります(売上高の減少)。また、期末に向けて為替相場が急激に変動した場合において仕入代金決済後、在庫として保有し翌期に販売するときは、翌期の売上原価に影響を与える可能性があります。そのため、大幅な為替変動が生じた場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

② 有利子負債について

 

 

前連結会計年度末

(2021年11月30日)

当連結会計年度末

(2022年11月30日)

有利子負債残高(百万円)

19,531

31,262

総資産残高(百万円)

52,899

73,456

有利子負債依存度(%)

36.92

42.56

営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

△4,037

△10,408

 

営業活動によるキャッシュ・フローについては、各連結会計年度の数値を記載しております。

 

当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉食材部門及びアジア事業・その他における卸売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのため、業容の拡大イコール運転資金の増加となり、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなる場合があります。引き続き、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等を通じて自己資金の創出には努めてまいります。

このような状況の下、金融情勢の変化等により資金調達が困難になり、投資計画の実行ができなくなる場合や、市場金利の上昇により資金調達コストが増大した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は、主要取引金融機関とのコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、同契約には財務制限条項が付されております。これに抵触した場合には当該借入金の返済を求められ、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 人材について

当社グループは、最重要経営資源として、新卒及び中途採用を通じて優秀な人材の獲得及びその育成に力を入れております。しかしながらこれら人材の退職または人材市場の状況によりタイムリーに優秀な人材が獲得できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 情報セキュリティについて

当社グループは、事業活動を行う上で多種多様の情報を取り扱っております。このような状況下、予期できないシステム障害や不正アクセス等により、情報の漏洩・改ざん・消失等が発生し、社会的信用の失墜や事業活動の広範囲に制約を受けることで、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

上記のリスクに対応するため、情報資産を保護し、情報セキュリティに関する法令等を遵守するため情報セキュリティポリシーを定め、営業会計部を中心にセキュリティ研修の実施などの情報セキュリティ対策を実施しております。社員のSNS使用に関しては、ソーシャルメディアガイドラインを明文化し、周知徹底しています。また、在宅勤務などのテレワークの増加に伴い、これに対応した情報取り扱い方法の規則化及びセキュアなネットワーク環境の整備を行っております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、2022年年初に感染症のオミクロン株蔓延により、一時行動制限措置が取られたものの、3月に緩和され、経済活動は回復傾向となりました。さらに年後半にかけては、政府、自治体などの全国旅行支援策や入国規制緩和によるインバウンド旅客の回帰を背景に、レジャー需要が経済回復を後押ししました。しかしながら、長期化するロシア・ウクライナ情勢に伴うエネルギー価格の高騰とインフレ圧力の高まり、さらには欧米各国の金融引き締めの影響を受けた円安の進行などが景気悪化の懸念材料となり、先行きの見通しにくい経営環境が続いています。

国内の食品業界においては、外食・レジャー需要の回復にともない、業務用の食品原料需要は好調となりました。乳業界においては、夏に猛暑日が続くなど乳飲料やアイスクリーム需要への追い風もありましたが、秋以降は原料価格上昇とそれに伴う最終製品の値上げによる消費停滞懸念から、乳製品原料に対する需要は力強さに欠ける展開となりました。また、懸案である国産の脱脂粉乳在庫は、引き続き高水準であり、業界全体の課題も解消されていません。

アジア市場においては、ゼロコロナ政策をとっていた中国の需要低迷の影響が長期化しているものの、東南アジア地域では感染症の影響を抑えながらの経済活動再開の動きが本格化し、乳製品を含む食品需要は回復しつつあります。

このような状況のもと、当社グループは、期初に発表した中期経営計画「NEXT-LJ 2024」の基本方針に則り、グローバルな調達ネットワークを最大限に活用し、原料の安定調達と顧客のニーズにマッチした魅力ある商品の提案に注力しました。また、余剰が続く国産脱脂粉乳在庫の問題に対処すべく、国内での販売に加えて当社グループのアジア販売ネットワークを活用した輸出を行うなど、国産原料の拡販にも努めました。

以上の結果、当連結会計年度末の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ205億56百万円増加し、734億56百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ176億54百万円増加し、509億75百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ29億2百万円増加し、224億81百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は売上高1,474億23百万円(前期比33.0%増)、営業利益29億71百万円(同6.6%増)、経常利益31億34百万円(同16.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益22億86百万円(同16.7%増)となりました。

 

各事業別の状況は、次のとおりであります。

(乳原料・チーズ部門)

乳原料・チーズ部門の販売数量は、182,957トン(前期比0.8%減)となり、売上高は988億21百万円(前期比29.2%増)となりました。

(食肉食材部門)

食肉食材部門の販売数量は24,775トン(前期比3.6%減)となり、売上高は151億35百万円(前期比6.0%増)となりました。

(アジア事業・その他)

アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は50,423トン(前期比5.5%増)となり、売上高は266億72百万円(前期比69.3%増)となりました。

アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は4,786トン(前期比3.3%増)、売上高は39億84百万円(前期比19.9%増)となりました。

以上の結果、アジア事業・その他の売上高は334億66百万円(前期比66.3%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ8億68百万円増加し、58億83百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により減少した資金は、104億8百万円となりました。これは税金等調整前当期純利益を31億34百万円計上したこと及び仕入債務が45億79百万円増加した一方で、売上債権が9億64百万円増加、棚卸資産が162億25百万円増加したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により減少した資金は、2億87百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1億50百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により増加した資金は、110億78百万円となりました。長期借入金の返済30億円があった一方で、短期借入金の増加32億47百万円長期借入金による収入83億円及びコマーシャル・ペーパーの増加30億円があったことによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績

当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っております。受注実績については金額に重要性がないため、記載しておりません。

区分の名称

当連結会計年度

(自 2021年12月1日

至 2022年11月30日)

前年同期比(%)

アジア事業・その他(千円)

4,224,605

128.3

 

(注)金額は販売価格によっております。

 

b.販売実績

当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。

区分の名称

当連結会計年度

(自 2021年12月1日

至 2022年11月30日)

前年同期比(%)

乳原料・チーズ(千円)

98,821,734

129.2

食肉食材(千円)

15,135,361

106.0

アジア事業・その他(千円)

33,466,281

166.3

合計(千円)

147,423,378

133.0

 

(注)アジア事業・その他は、機能性食品原料販売、アジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.及びLACTO OCEANIA PTY. LTD.、LACTO EUROPE B.V.)の合計であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

なお、会計上の見積りに対する感染症の影響に関して、収束時期などを想定することは困難であるものの、外出自粛等による経済停滞の影響が2023年11月期の一定期間にわたり継続すると仮定して当連結会計年度(2022年11月期)の会計上の見積りを行っております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等

1) 財政状態

(資産合計)

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ205億56百万円増加し、734億56百万円となりました。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ200億49百万円増加し、700億67百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が17億88百万円増加したこと、商品及び製品が155億79百万円増加したことによるものです。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ5億7百万円増加し、33億89百万円となりました。主な要因は、投資その他の資産が2億80百万円増加したこと、有形固定資産が2億33百万円増加したことによるものです。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ135億77百万円増加し、411億1百万円となりました。主な要因は、短期借入金が32億80百万円、買掛金が51億47百万円、コマーシャル・ペーパーが30億円それぞれ増加したことによるものです。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ40億77百万円増加し、98億73百万円となりました。主な要因は、長期借入金が39億50百万円増加したことによるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ29億2百万円増加し、224億81百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が19億71百万円増加、為替換算調整勘定が10億85百万円増加したことによるものです。

これらの結果、自己資本比率は30.5%となり、1株当たり純資産額は、2,265円51銭となりました。

 

2) 経営成績

(売上高)

各事業別の売上高の対前期比は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。

なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門及び食肉食材部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は以下のとおりとなっております。

     単位:トン

 販売数量

2018年11月

2019年11月

2020年11月

2021年11月

2022年11月

 乳原料・チーズ

198,445

204,105

191,575

184,358

182,957

 食肉食材

21,595

21,532

21,925

25,699

24,775

合計

220,040

225,637

213,500

210,057

207,732

 

(売上総利益)

売上総利益は、粗利益率は低下したものの、増収により74億61百万円(前年同期比12.4%増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、44億90百万円(前年同期比16.5%増)と増加しました。

この主な要因は、人員増による人件費の増加、発送配達費、出張費など営業関連費用の増加によるものです。

(営業利益)

上記の結果、営業利益は、29億71百万円(前年同期比6.6%増)となりました。

(経常利益)

経常利益は、為替差益の増加等により、31億34百万円(前年同期比16.9%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益は31億34百万円(前年同期比16.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は22億86百万円(前年同期比16.7%増)となりました。

これらの結果、1株当たり当期純利益は231円64銭となりました。また、自己資本利益率は、10.9%となりました。

 

3) キャッシュ・フローの状況

各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の主要な取扱製品である乳原料及びチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しております。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いたしますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実な成長を図ってまいります。

当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加え、今後需要増が見込まれる高齢者向けに健康を訴求した食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さらには経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する乳原料やプロセスチーズの販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取り組みで持続的な成長をより堅固なものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向上させていく所存です。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

資金需要:

当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉食材部門及びアジア事業・その他における卸売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのため、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっております。

想定している中長期的な資金用途は下記の通りです。

<設備投資>

・シンガポール新工場への移転関連投資

・既存工場設備の維持・更新関連投資

<事業関連投資>

・アジアにおける営業力強化(拠点拡充など)

・新規事業拡充を目的とした関連投資(商品開発、事業提携、M&Aなど)

・事業効率化のための投資(基幹システムの更新など)

 

財務政策:

事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパーの発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。

また、当社は、主要取引金融機関と総額300億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。

連結自己資本比率30%超を維持し、財務健全性を確保します。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、株主の皆さまからお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。

 

e.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。

 

(乳原料・チーズ)

世界の乳製品市場においては、天候不順により主要生産地であるオセアニアや欧州において生乳生産量が伸び悩む一方、感染症の落ち着きとともに世界各国で乳製品の需要が堅調となり需給ギャップが生じたことに加え、エネルギーや飼料価格の高騰を受けた生産コストの上昇が乳製品価格を押し上げ、国際相場は一時歴史的な高値まで急騰する局面もありました。夏以降は、ゼロコロナ政策のもと、大都市を中心にロックダウン措置を講じた中国の需要減退が顕在化し、一転、相場は落ち着きを取り戻しましたが、依然として高値圏で推移しています。

日本においては春以降の行動制限緩和により、外食・レジャー産業がようやく回復に向かい、乳製品の需要も復調傾向となりました。しかしながら、乳原料については、国内の生乳生産量が夏場まで好調に推移したため国産の脱脂粉乳が過去最高水準となる10万トンに達するなど、引き続き在庫余剰の状況が続いていること、また、国際市況の高騰に円安が加わり円貨ベースの輸入原料価格が上昇したことなどにより、粉乳調製品のうち汎用商品の一部は国産原料への置き換えが進み、販売に苦戦を強いられました。チーズについては、輸入価格の上昇はあったものの、乳原料と違い国産品の余剰在庫の影響は無かったため、1年を通じて販売は順調に推移しました。

 以上の結果、乳原料・チーズ部門の販売数量は、182,957トン(前期比0.8%減)となり、売上高は988億21百万円(前期比29.2%増)となりました。

 

(食肉食材部門)

食肉業界は、業務用需要の回復はあったものの、量販店や外食産業などが値上げを実施したことにより最終製品の販売数量が伸び悩むという厳しい事業環境が続きました。

当部門の主要商品であるポーク販売では、米国の主要仕入先で、感染症影響に端を発した労働者不足により商品の一部で生産量が制限される状況が続き、当社の販売も影響を受けました。しかしながら、サプライソースの多様化のため代替調達先を開拓してきたカナダ、スペイン、ベルギーの新規仕入先からの調達量を増やしたことにより、販売数量は前年並みを確保しました。

その他の原材料販売に関しては、蜂蜜や加熱済ベーコンなど顧客の業態によって、販売が順調に進んだ商品もありましたが、生ハム・サラミなどは、イタリアで発生したASF(アフリカ豚熱)の影響により、急遽調達先をスペインにシフトしたため、顧客のニーズに十分な対応が取れず、販売数量が伸び悩みました。

以上の結果、食肉食材部門の販売数量は、24,775トン(前期比3.6%減)、売上高は、151億35百万円(前期比6.0%増)となりました。

 

(アジア事業・その他)

乳原料販売部門(商社)においては、感染症対策の緩和が進んでいるシンガポール、インドネシア、タイなどを中心に現地市場向けの販売が好調に推移しました。アジア市場では、乳製品原料の主要な供給元であるオセアニア地域からの供給が、生乳生産の不振により減少し、加えて、物流網の混乱による船積み遅延が発生しました。これに対し、当社は他の産地から調達した原料を安定的に供給することで、アジアの主要顧客の信頼を獲得し、販売シェアを伸ばすことができました。

さらに、日本における国産脱脂粉乳の在庫余剰に伴う政府・業界団体が進める輸出振興にも積極的に取り組み、当社グループが持つ販売ネットワークを駆使して、日本産脱脂粉乳の販売を進めました。

以上の結果、アジア事業乳原料販売部門の販売数量は、50,423トン(前期比5.5%増)、売上高は、266億72百万円(前期比69.3%増)となりました。

 

チーズ製造販売部門(メーカー)においては、ゼロコロナ政策によるロックダウンの影響で中国向けの需要が伸び悩みましたが、経済活動が回復傾向にある東南アジア市場でチーズ需要は底堅く推移しました。

当社が取り扱うチーズのうちプロセスチーズに関しては、原料チーズやエネルギー価格の高騰に伴い、当期は価格改定を実施いたしました。改定は総じて受け入れられたものの、複数回に及んだこともあり、一部の顧客に対しては販売数量が減少しました。一方、需要が伸びているナチュラルチーズ加工品に関しては、生産設備の増強により需要の増加に対応し、販売を大きく伸ばすことができました。

以上の結果、アジア事業チーズ製造販売部門の販売数量は、4,786トン(前期比3.3%増)、売上高は、39億84百万円(前期比19.9%増)となり、いずれも過去最高を更新しました。

 

その他の事業においては、感染症下での生活が日常化する中、生活者の健康意識はますます強くなっており、成長事業として注力している機能性食品原料の販売が順調に推移しました。当社は、調達力に優位性のある乳由来のホエイプロテインの販売に注力しておりますが、当期は最大の供給国である米国の優良な仕入先と協業し、プロテインの最終製品に競合品と差別化するための他の機能性原料についても販売も開始しました。

当社は、機能性食品原料として、植物由来原料も取り扱いを進めていますが、日本市場の拡大ペースは世界と比べると遅く、市場形成に時間を要しており、販売は伸び悩んでいます。今後は更なる営業活動の強化・推進が必要と考えており、取り組みを進めてまいります。

 

以上の結果、アジア事業・その他の売上高は、334億66百万円(前期比66.3%増)となりました。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。