第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は「柔軟な発想と創造性、それを活かした技術力により地球環境に貢献します」との企業理念を掲げております。プラント解体業界におけるエンジニアリングカンパニーとして、顧客のニーズを的確かつ先見的に把握し、革新的な提案を行っていくことで環境関連企業として社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。

 

(2)経営戦略等

持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、2021年1月期から2023年1月期を期間とする3ヶ年の「中期経営計画2022」のもと、「(5)事業上および財務上の対処すべき課題に記載の諸施策を積極的に行うとともに、経営全般にわたる一層の効率化を推進し、事業競争力を高め、経営基盤の強化に努めてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は企業価値の向上を目指すにあたり、売上高、営業利益、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標としております。

2023年1月期を最終年度とする「中期経営計画2022」を策定し、売上高81億円以上、営業利益7.4億円以上、ROE12%以上の早期達成に向け全力を傾注してまいります。

 

(4)経営環境

当社の属する建設業界におきましては、東京オリンピック・パラリンピックに関連する事業の効果などにより建設投資額は2014年から増加が続いており工事数も増加傾向ですが、慢性的な人材不足による労務費の上昇や採用難、資材価格の上昇等の問題が顕在化しており、今後も不安定な経営環境が続くものと思われます。

 

(5)事業上および財務上の対処すべき課題

2021年1月期から2023年1月期を期間とする3ヶ年の「中期経営計画2022」を策定し、今後の増加が見込まれる設備解体需要に、専門性の高い技術を提供していくとともに、次の諸施策を積極的に推進することで、事業競争力を高め、経営全般にわたる一層の効率化を推進し、経営基盤の強化に努めてまいります。

 

ストラテジー1.技術特許戦略

■革新的な解体技術の提供により地球環境に貢献します

・3D解体           最新の計測技術と、解体工事のノウハウを組み合わせ、ベステラならではの「3D解体」を提供してまいります。

・特許工法           競争力のある特許工法による解体方法を提案し、実用化に繋げていきます。

・リンゴ皮むき工法       工期・コスト・安全性に優れ、競合優位性の高い工法となっております。

・ロボット工法         溶断ロボット「りんご☆スター」を進化させるとともに、新たなロボットを開発します。

・環境関連工法         火気を使用しない「無火気工法」により、数々の工事実績を重ねております。

・風車解体工法         発電用風車の市場は世界的に年間20%程度で成長しております。一方で使用期限や経済的陳腐化により解体需要が予想されます。

・3D事業           建設時(30年以上前)の紙データを最新鋭の3Dデータに変換することにより、工程が「視える化」された解体工事を提供してまいります。

・クレーンレール検査ロボット  プラント・工場等に設置され重量物や部品の運搬に用いられる天井クレーンの定期的な検査を効率的に行うため、クレーンレール上を自走し点検を行うロボットを株式会社イクシスと共同開発しました。

 

 

ストラテジー2.人事戦略

■働きがいのある職場環境を整備します

・採用戦略           当社は解体工事の施工管理に特化しており、持続的成長のためには工事監督増員が不可欠となっております。採用ターゲットを三分割し、効果的な採用手法を進めます。

・高度解体技術者育成プログラム 技術継承を図るための制度として「育成プログラム」を推進してまいります。「工事専門職コース、マネージメント職コース」や「資格取得推進制度」等の人事制度の拡充を図ってまいります。

・安心して働ける仕組みづくり  日本最高水準の「所得補償保険」、「退職金制度」、「持株会への手厚い助成」、「保存年次休暇」等の社員が安心して長く働ける環境のための様々な制度を導入しております。

 

ストラテジー3.М&A戦略

■高度循環型社会を実現し、持続可能な社会の構築に貢献します。また、持続可能(高度循環型)社会構築に向けたパートナーシップを構築します

・原子力発電所設備の廃止措置  国内ですでに24基の廃炉が決定しております。当社がプラットフォームになり、各社が互いの強みを活かした提携を進めることで、廃止措置関連ビジネスのための仕組みを作ります。

・環境サプライチェーンの構築  動脈産業(電力・製鉄・石油化学等)と静脈産業(スクラップ・産業廃棄物等)の中間に位置する解体工事業として、両者の接点としての役割を果たします。

・3Dビジュアル株式会社    100%子会社として3Dスキャン・モデリング・設計業務を提供する3Dビジュアル株式会社を設立し、解体工事の高度化を図ってまいります。

・優秀な人材の確保、革新的な新サービスの開発  既存顧客との連携を強化し、当社のサービスを提供することで事業シナジーを追求してまいります。

 

[当連結会計年度に行った業務提携等]

リバーホールディングス株式会社  (資本業務提携、スクラップ・産業廃棄物の中間処理)

株式会社インターアクション    (3D事業の譲受)

 

その他の戦略

・元請け工事の増加       直接受注を増やし、元請工事比率を高めることで、収益率向上を目指します。

・営業拠点の拡充        2019年には京浜事務所を開設しました。仙台地区、九州地区などの工業地帯にも営業拠点を開設し、事務所近隣地域からの継続的受注を図ります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業に関して投資家の皆様の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および、発生した場合の対応に努める所存であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)法的規制について

当社は、建設業法に基づき、東京都知事の特定建設業許可を受けております。当社は当該許可の要件の維持ならびに各法令の遵守に努めており、これらの免許の取り消し事由に該当する事実はありませんが、万が一法令違反等により当該許可の取り消し等、不測の事態が発生した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、建設業の許可に係る業種区分において、解体工事の許可は「とび・土工工事業」に位置付けられておりますが、2014年6月に公布された建設業法改正により、維持更新時代に対応した解体工事の適正な施工体制の確保を目的として「解体工事業」が新たに追加され、2016年6月に施行(既存業者については施行後3年の経過措置)されております。

さらに、プラント解体事業は、建設業法のほか、関連法規として、建設リサイクル法、産業廃棄物処理法、労働安全衛生法、土壌汚染対策法、消防法、道路交通法等のさまざまな法的規制を受けております。

当社は、コンプライアンスの重要性を強く認識し、既存法規等の規制はもとより、規制の改廃、新たな法的規制が生じた場合も適切な対応が取れる体制の構築を推進してまいります。しかしながら、これらの法的規制へ抵触する等の問題が発生した場合、またはこれらの法的規制の改正により不測の事態が発生した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

許認可等の名称

所 管

許認可等の内容

有効期間

取消事由等

特定建設業許可

東京都知事

東京都知事許可

(特-1)第122946号

土木工事業

とび・土工工事業

建築工事業

鋼構造物工事業

塗装工事業

管工事業

解体工事業

機械器具設置工事業

2024年11月24日

1 許可要件を満たさなくなった場合

〔建設業法第7条、第15条〕

主なもの

経営業務の管理責任者としての経験がある者を有していること 等

2 欠格要件に該当した場合

〔建設業法第8条、第17条〕

主なもの

許可申請書またはその添付資料に虚偽の記載があった場合や重要な事実に関する記載が欠けている場合 等

3 建設業許可の更新手続きを取らなかった場合

〔建設業法第3条第3項〕

 

(2)労働災害について

当社のプラント解体工事の現場は、労働災害の防止や労働者の安全と健康の確保のため、労働安全衛生法等に則り労働安全衛生体制の整備、強化を推進しております。具体的には、社内に安全衛生協議会を設置し日常的な安全教育等の啓発活動を実施するほか、経営幹部や安全衛生専任者による安全パトロールの実施等、事故を未然に防止するための安全管理を徹底しております。しかしながら、万が一重大な労働災害が発生した場合は、当社の労働安全衛生管理体制に対しての信用が損なわれ、受注活動等に制約を受け、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)経済情勢等の急激な変化によるリスク

プラント解体事業は、各種プラントを有する施主の中長期的な事業計画の実行が、当社への受注と繋がっております。しかしながら、顧客先や当社の、コントロールの及ばない経済情勢等の経営環境の変化により、例えば日本経済の回復が急激に減速、または悪化した場合は、予定した設備投資が行われず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)設備投資動向と主要顧客への依存度について

当社は、製鉄・電力・ガス・石油等の大手企業を施主として安定した受注の確保に努めております。今後、高度成長期に建造されたプラントの老朽化に伴う解体工事が中長期的に増加すると見込まれておりますが、大手企業の設備投資動向によっては必ずしも当社が期待するような安定した受注を確保できる保証はありません。また、当社はJFEグループを始めとして、日本製鉄グループ、株式会社東京エネシス等を主要顧客としており、これら主要顧客に対する売上依存度は大型工事の有無によって年度毎に大きく変動しております。当社は、これら主要顧客との良好な関係を維持する一方、新規顧客の取引開拓を推進し、強固な営業基盤の形成を図ってまいります。しかしながら、主要顧客との関係の悪化や受注競争の激化等の何らかの状況変化によって営業基盤が損なわれた場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5)工期および工事原価に係るリスクについて

プラント解体事業は、対象設備の閉鎖対応、プラント施設全体の状況や有害物質等の調査、行政対応等を周到に事前準備し、施工計画、設備解体、産業廃棄物処理、完了検査等の工程を計画的にマネジメントしております。しかしながら、通常の建設工事とは異なり、例えば土壌汚染等の問題が判明すること等によって、解体工事の着工後に工期延長や追加工事の発生が起きる可能性があります。追加工事に伴う施工計画の変更や受注金額(工事原価)の見直しは、顧客(施主)および外注先との間で交渉しておりますが、施工計画の変更により例えば当社の強みとする特許工法やノウハウ等が使用できない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)工事進行基準の収益認識について

工事進行基準は、工事の進捗率に応じて収益を計上する方法であり、具体的には、見積総原価に対する発生原価の割合を持って完成工事高を計上しております。当社は、工事案件ごとに継続的に見積総原価や予定工事期間の見直しを実施する等適切な原価管理に取り組んでおります。しかしながら、それらの見直しが必要になった場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、見積総原価が請負金額を上回ることとなった場合は、その時点で工事損失引当金を計上しております。

 

(7)人材の確保と定着について

プラント解体工事の現場は、施工管理や安全管理のための主任技術者等の配置が必須であります。当社は、今後の業容拡大のために優秀な人材の採用および育成を重要な経営課題と認識しております。建設業界は今後、技術労働者の慢性的な不足が懸念されております。当社は、人材の採用および育成のノウハウを取得するため、自らが2013年1月より人材サービスに参入しております。しかしながら、必要な人材を当社の計画どおりに確保できなかった場合、また人材の流出が発生した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)知的財産等について

当社は、プラント解体に関する工法特許を有し、さらに専用ロボットも開発する等、実用化しております。今後ともコスト・工期・安全性に優れた新工法の開発ならびに実用化に積極的に取り組む方針であります。当社は大型重機の保有や職人の雇用は直接行わず、特許工法等の知的財産を活用し、プラント解体工事の監督、施工管理に特化しており、また、主要な特許工法の第三者の使用を防ぐために、関連する周辺特許も取得し、他社からの参入障壁を設けております。これらの特許については、当社が長年のプラント解体工事を通じて得られた経験と、その期間に蓄積してきたノウハウやアイデアをもとに生み出されたものであります。しかしながら、第三者による新工法開発や特許権の期限到来後による新規参入や競合会社の追随に、当社が迅速かつ十分な対応ができなかった場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)自然災害等について

地震、台風等の大規模な自然災害が発生した場合は、当社の自社保有資産の復旧や、工事現場の復旧等、多額の費用が発生する可能性があります。本社ビルは耐震診断を受け、自然災害等のリスク軽減を図っております。また、当社の主要事業であるプラント解体事業は社会インフラの設備も多く、不測の事態に対する安全体制には万全を期すよう、現場ごとにさまざまな対策を講じております。しかしながら、当社の予期し得ない大規模な自然災害等により、工事の進捗遅延等が発生した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)完成工事高の季節変動について

当社の完成工事高は、顧客(施主)の設備投資計画に応じた季節性があり、完成工事高が第4四半期(11~1月)に計上される割合が高くなる傾向があります。従いまして、当社の完成工事高は四半期毎に大きく変動する傾向があります

(単位:千円)

前事業年度

(自 2018年2月1日 至 2019年1月31日)

当事業年度

(自 2019年2月1日 至 2020年1月31日)

第1四半期(2~4月)

1,023,916

第1四半期(2~4月)

1,062,089

第2四半期(5~7月)

1,011,142

第2四半期(5~7月)

742,576

第3四半期(8~10月)

1,096,027

第3四半期(8~10月)

680,904

第4四半期(11~1月)

1,630,554

第4四半期(11~1月)

738,969

 

(11)小規模組織であることについて

当社は、小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は今後の事業拡大に応じて従業員の育成、人員の採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)株式の希薄化に関するリスク

当社は、役員および従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合は、当社株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値および議決権割合が希薄化する可能性があります。詳細につきましては「第4 提出会社の状況  株式等の状況(2)新株予約権等の状況」をご参照下さい。

 

(13)新型コロナウイルスの感染拡大による影響について

当社は、プラントの解体を主な事業としており、事業内容の性質上、人が密集する等、一般的にコロナウイルスの影響を受けると考えられる事柄との関係性は低い事業であります。しかしながら、今後当社社員や現場にて感染者が発生、また、顧客先等の現場において大規模なクラスターが発生する等の理由により、工期に遅れが生じた場合には、当社グループの経営成績、財務状態等に影響を与える可能性があります。

なお、当社ではこれらのリスクに対応するため、時差通勤等を推奨し、予防や拡大防止に対して適切な管理体制を構築しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態および経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、大型の台風などの相次ぐ自然災害が経済に与える影響により先行き不透明な状況が継続したものの、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、世界経済は、米中貿易摩擦の動向、英国のEU離脱の進展、中東地域の地政学リスクや中国を発生源とする新型肺炎の感染拡大など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループの属する建設業界におきましては、設備投資は、好調な企業業績を背景に緩やかに増加しているものの、人手不足による供給制約や原材料価格の高止まり等、依然として厳しい経営環境が続いております。

プラント解体分野におきましては、高度経済成長期に建設された設備の解体、生産性向上のための装置入替、生産拠点や生産体制の見直しなどにより高い投資意欲が続いております。

このような状況のもと、当連結会計年度の経営成績につきましては、当連結会計年度に受注、着工予定であった大型の解体工事が、計画の延長等により次年度の受注予定となったことなどにより、連結売上高は3,436,154千円(前年同期比30.3%減)となりました。

利益面におきましては、引き続き高利益率を維持しているものの、計画の延長による売上高の減少、研究開発や人材採用などの積極的な投資を行った結果、営業利益は93,191千円(同81.3%減)、経常利益は97,222千円(同80.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は59,966千円(同90.4%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

プラント解体事業

プラント解体事業は、大型の解体工事の受注および施工が延期となったことにより、完成工事高は3,224,539千円(同32.3%減)となりました。

その他

その他は、人材サービス事業で構成されております。

人材サービス事業においては、前連結会計年度に引続き安定的な顧客の確保、人材の採用および派遣に努めた結果、兼業事業売上高は211,614千円(同27.6%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,092,524千円減少し、938,677千円となりました。その内訳は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は153,747千円(前年同期は1,753,846千円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益97,222千円の計上、売上債権の減少1,076,967千円、仕入債務の減少1,009,822千円、法人税等の支払額382,270千円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は2,543,462千円(同298,019千円の獲得)となりました。これは、投資有価証券の取得による支出2,480,000千円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は1,604,685千円(同777,072千円の使用)となりました。これは、長期借入れによる収入1,800,000千円、配当金の支払額131,856千円、長期借入金の返済による支出63,144千円があったことによるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

 受注実績

項  目

当連結会計年度

(自 2019年2月1日

至 2020年1月31日)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

前期繰越工事高

1,021,656

△53.9

当期受注工事高

3,249,878

△8.8

当期完成工事高

3,224,539

△32.3

次期繰越工事高

1,046,995

2.5

(注)1 当期受注工事高には有価物売却予想額を含んでおります。

2 前連結会計年度以前に受注したもので、契約の変更による請負金額の増減および有価物の売却価格の変動等による増減があったものについては、その増減額は当期受注工事高に含んでおります。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年2月1日

至 2020年1月31日)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

プラント解体事業

3,224,539

△32.3

その他

211,614

27.6

合計

3,436,154

△30.3

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 その他の金額は人材サービス等の売上高であり、「連結損益計算書」上は兼業事業売上高で表示しております。

3 最近2連結会計年度における販売実績の主な相手先別の内訳は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年2月1日

至 2019年1月31日)

当連結会計年度

(自 2019年2月1日

至 2020年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

JFEプラントエンジ株式会社

999,265

20.3

1,467,299

42.7

株式会社安藤・間

965,403

19.6

32,000

0.9

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針および見積り

当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。なお、この財務諸表の作成には、資産・負債および収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意下さい。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

a 経営成績等

(a)財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は1,965,690千円となり、前連結会計年度末に比べ2,094,079千円の減少となりました。これは主に現金及び預金1,093,364千円、受取手形・完成工事未収入金等が1,076,967千円減少したこと等が要因であります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は2,975,449千円となり、前連結会計年度末に比べ2,470,794千円の増加となりました。これは主に投資有価証券が2,478,260千円増加したこと等が要因であります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は770,422千円となり、前連結会計年度末に比べ1,122,671千円の減少となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が180,000千円増加した一方、工事未払金等が1,009,822千円、未払法人税等が250,339千円減少したこと等が要因であります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は1,629,760千円となり、前連結会計年度末に比べ1,573,137千円の増加となりました。これは主に長期借入金が1,556,856千円増加したこと等が要因であります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は2,540,956千円となり、前連結会計年度末に比べ73,751千円の減少となりました。これは主に利益剰余金が71,661千円減少したこと等が要因であります。

 

(b)経営成績

(売上高)

売上高は、新規顧客の開拓などの積極的な営業を行ったものの、大型の解体工事の受注および施工が延期となったことにより、3,436,154千円となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、工事監督員の増名などにより、2,727,283千円となりました。

販売費及び一般管理費は、工事監督員以外の設計・サポート業務の人員や、本社間接部門の人件費の増加、研究開発費の増加などにより、615,679千円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税25,538千円、法人税等調整額12,063千円の計上などにより、59,966千円となりました。

 

(c)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

当社グループの経営に影響を与える主な要因として、当社グループを取り巻く事業環境があります。

当社グループの事業が関係するプラント解体分野については、高度経済成長期に建造された設備が、物理的な老朽化に加え、経済的陳腐化等の理由により解体、更新時期をむかえるものと推測されます。また、グローバルな産業競争力強化のため、企業の再編、海外移転等リストラクチャリングが増加するものと推測されます。

このような状況のもと、当社グループは、効率的な設備への見直しが進む電力業界を筆頭に、旺盛なプラント解体需要の取り込みに注力する一方、今後拡大することが予想される原子力発電所の廃止措置関連ビジネスに向けて、M&A等の提携強化を検討しております。また、M&A等の戦略的事業投資に加え、新たな工法に関する研究開発、採用活動および安心して働ける仕組みづくり、効率的な業務管理を実現するシステム導入等の成長投資を積極的に行う方針であります。

当社は、プラント解体分野のリーディングカンパニーとして、持続可能な開発目標(SDGs)の実現を目標に掲げ技術特許戦略」「人事戦略」「М&A戦略」を推進することで、社会的サステナビリティへの貢献と利益ある成長の両立に努めてまいります。

 

c 資本の財源および資金の流動性

資金需要

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、当社グループのプラント解体事業における協力業者に支払う外注費等の運転資金需要があります。また、当社グループは、今後の事業戦略として、設備投資、研究開発、M&A等を積極的に行う方針であり、設備資金需要や投資資金需要等があります。

 

財務政策

当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、当社グループが保有する電子記録債権を資金化するコストおよび金融機関からの短期借入金の調達コストを比較衡量し、内部資金の活用もしくは金融機関からの借入による資金調達を行う方針となっております。

なお、当社グループは当連結会計年度末現在において、十分な運転資金を確保するため、金融機関より1,747,826千円の借入による資金調達を行っております。当社グループの資金の流動性については、十分な余剰資金に加え、内金融機関において合計40億円の当座借越枠を設定しており、当社グループの資金の流動性の補完にも対応が可能となっております。

 

d 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

前・中期経営計画(2020年1月期)の目標数値と2020年1月期の実績および2021年1月期の計画

 

2020年1月期

計画

2020年1月期

実績

2021年1月期

計画

売上高(千円)

5,700,000

3,436,154

6,400,000

営業利益(千円)

525,000

93,191

570,000

営業利益率(%)

9.2

2.7

8.9

ROE(自己資本利益率)(%)

12.0

2.3

12.0

2020年1月期は、企業価値の向上を目指すにあたり、売上高、営業利益、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として事業活動を行ってまいりました。前・中期経営計画である「中期経営計画2021」は、2020年1月期の計画を売上高5,700,000千円以上、営業利益525,000円以上、ROE12.0%以上の目標を掲げておりましたが、2020年1月期の実績においては、売上高は3,436,154千円、営業利益93,191千円、ROE2.3%計画を下回る結果となりました。

これは主に、売上高は当初完成予定の大型工事の工期延長および客先の発注見直しによる着工延期等の要因により未達成となり、営業利益率については、売上高減少に伴う売上総利益の減少および研究開発や人材採用などの積極的な投資を行ったことによる販売費及び一般管理費の増加により未達成となりました。また、ROEについては、前述による利益減少に伴い未達成となっております。

なお、2021年1月期を初年度とする「中期経営計画2022」の数値目標については、売上高6,400,000千円以上、営業利益570,000千円以上、ROE12.0%以上を目標としております。

 

4【経営上の重要な契約等】

(リバーホールディングス株式会社との資本業務提携について)

 当社は、2019年9月3日開催の取締役会においてリバーホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 松岡 直人、以下「リバーHD社」といいます。)との間で、資本業務提携契約(以下、総称して「本業務提携」といいます。)を締結するとともに、株式会社INCJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 勝又 幹英、以下「INCJ社」といいます。)の保有するリバーHD社株式を引受けることを決議し、2019年9月3日付でリバーHD社との間で資本業務提携契約を締結いたしました。

 

1.本業務提携の背景及び目的

 当社は、電力、製鉄、石油精製、石油化学などの大規模なプラント設備の解体工事を主たる事業とし、全国各地での多数の工事実績があります。球形貯槽(ガスタンク)をりんごの皮を剥いていくように切断を行う「リンゴ皮むき工法」などの複数の解体特許工法や長年のプラント解体で蓄積されたPCB含有の変圧器(トランス)などを無火気で解体するなどの独自のノウハウにより、解体更新時期をむかえるプラント設備や廃炉が決定した原子力発電設備の廃止措置等に対して、安全かつ適切で効率的な解体工事を提供し続けることで、企業価値の向上を目指しております。

 一方、リバーHD社は110年超の歴史を持つ、日本を代表するマテリアルリサイクラーで日本初のマテリアルリサイクル(静脈)メジャーを目指し、中小規模事業者の多い業界において積極的に統合・提携を推進し、業界再編を進めるとともに、いわゆる製造業などの製品を生み出す動脈産業と連携したリサイクルの推進や日本全国で幅広い品目をワンストップで処理することで、環境認識の高い事業を展開しております。更にはその高いリサイクル技術を活かし海外への展開を積極的に進めております。

 両社は、かねてよりお互いのビジネスにおいて理解と尊重に基づいた協力関係を築いております。今回、更に進んで、両社の持つ独自の工事並びにリサイクル等の技術を相互提供する体制を整えることで、日本の産業構造において老朽化が進み解体更新の時期をむかえる大規模なプラント設備等に対して、安全かつ適切で効率的なサービスを協力して提供することが可能となります。

 また、当社の社名の由来でもあるBEST(最高の)TERRA(地球)を目指し、プラント解体事業によって持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献する経営方針と、リバーHD社の静脈産業のメジャーを目指す経営方針をともに推進することにより、サステナブルな事業展開ができ、両社の事業拡大に資するものとなると判断し、本業務提携を締結いたしました。

 本業務提携に伴い、当社はINCJ社の保有するリバーHD社の株式2,500,000株(発行済株式総数に対する所有割合14.59% 取得価額2,480,000千円)を譲り受けました。これに伴い、当社はリバーHD社の議決権保有比率10%以上を保有し、リバーHD社の主要株主となりました。

 

2.本業務提携の内容

①環境サプライチェーンの構築

 分散型事業である日本の静脈(リサイクル)産業は、規模型事業へとシフトしていくことにより、産業自体の優位性向上につながり、高度循環型社会の実現に資するものと考えます。当社とリバーHD社の資本関係を含む連携により、「静脈産業」のプラットフォームを創出します。さらに小規模事業者のプラットフォーム参画を呼びかけ、日本発の静脈メジャーの誕生を目指します。

 

②プラント解体工事業での連携効果

 当社は動脈産業「電力・製鉄・石油化学等」と静脈産業「スクラップ・産業廃棄物等」の中間に位置する事業「解体工事業」を主な事業としております。

 今後、マーケットの拡大が予想されている社会インフラの老朽化への対応も含めて、動脈産業と静脈産業を連携させる役割を果たし、高度循環型社会において欠かすことの出来ないポジショニングを新たに構築し、顧客企業への提案力向上、情報の共有化を図るとともに、事業規模を追求し、スケールメリットの向上を図ります。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度における各事業部門の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、研究開発費の総額は16,969千円となっております。

当連結会計年度の研究開発費は、当社のプラント解体事業における㈱イクシスとの共同による「クレーンレール検査ロボット」の開発費用であります。