文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
①社是
私たちは社業を通じ社会に貢献します。
②パーパス
「未来は自分たちが変えていく」モノ・コト・ココロが分かち合えたその先へ
③経営理念
・わが社の事業原点:パレットを通じ人々の生活を便利にすること
わが社はパレチゼーション(注)の普及を目指し、パレットの設計、開発製造、販売、レンタル、リサイクル及び物流コンサルティングを手掛けるトータルパレットマネジメントカンパニーとして、より高い品質、利便性、経済性を他社より優れたシステムと企画力で提供し効率的な物流基盤の整備に貢献する。
・わが社の目指す企業像:地球と人を尊重する会社
わが社は国際的視野で物事に取り組み、時代に対応して変化する柔軟性を備え、規模より内容を重視し、高付加価値企業の実現を目指し、環境に配慮した循環型社会の構築に貢献し、またわが社で働くすべての人達がワクワク・イキイキとし、会社を通じ自己実現できる環境を追求する。
上記を経営理念におき、事業展開を行っております。
当社グループは、地球環境保全の取組みとして、東南アジアでの植林事業へ参画しております。当社が扱う木製パレットはインドネシアやマレーシア等東南アジアから輸入されており、その土地に再び木を植えることは、木材を利用するものとしての責務だと考えています。これまでにインドネシア、マレーシア、ミャンマー、ベトナムで植林活動の支援を行っており、第47期連結会計年度においてはカンボジアで行っております。
また、当社発祥の地である山口県及び宇部市で様々な活動を通して地域貢献を行っております。宇部市との「ユーピーアールスタジアム」のネーミングライツ契約のほか、レノファ山口FC・山口パッツファイブへのスポンサー活動などが主な活動であります。
上記CSR活動に関しまして、第47期連結会計年度において95百万円を充てております。
(注)パレチゼーションとは、パレット(pallet)の上に商品を載せることによって、荷姿の標準化とフォークリフトによる機械荷役ができるメリットを持った物流システムのことであります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2025年9月に新たなパーパス「未来は自分たちが変えていく モノ・コト・ココロが分かち合えたその先へ」を策定し、これを経営の羅針盤として掲げました。このパーパスには、創業以来の「シェアリング」の精神を単なるモノの共有にとどまらず、知恵(コト)や信頼(ココロ)までを分かち合うことで、社会課題の解決と持続可能な物流の実現を目指すという想いを込めています。
中期ビジョン2030の基本方針
当社グループは「選択と集中を経て国内のみならずアジアエリアで積極的に事業を展開し、更なる成長を目指す」を基本方針とし、中期ビジョン2030のもと、以下5つの戦略を推進しています。
① 選択と集中
② 統一戦略に基づいた営業活動
③ 構造改革フェーズと収益拡大フェーズに分けた取り組み
④ 改正物流効率化法施行に沿ったサービスの開発、提供、拡販への取り組み
⑤ 海外(アジアエリア)での売上拡大に向けた積極的な営業活動の強化
構造改革フェーズと収益拡大フェーズ
当社は、今後の5年間を「構造改革フェーズ(2年間)」と「収益拡大フェーズ(3年間)」に分け、段階的な成長を図ります。
■構造改革フェーズ(2026~2027年度)
不採算事業の見直し、レンタル単価見直し、デポ集約による効率化などを進め、収益基盤の再構築を図ります。
組織変更により、経営企画本部を新設し、また、事業統括本部を再編して、傘下に物流事業本部、ソリューション事業本部、技術本部を配置しました。営業・戦略機能の強化、技術開発体制の整備、経営執行の効率化を通じた企業価値の持続的な向上を図ることを目的としております。
■収益拡大フェーズ(2028~2030年度)
改正物流効率化法施行を追い風に、「一貫パレチゼーション」推進によるレンタル需要拡大と、物流効率化を実現するソリューションサービスの拡大を推進します。また、海外売上比率を増加すると共に、売上、経常利益の伸長を目指します。
中期ビジョン2030では、4つの重要課題(マテリアリティ)を継続的に取り組む方針です。
① 地球環境にポジティブな影響を与える事業活動
② 社会のインフラをシェアする
③ 人間尊重
④ 企業基盤の強化
これらを通じ、EBITDAの継続的な伸長およびROE10%以上を定量目標として掲げています。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結売上高及び連結経常利益を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、取締役会等で監視を行っております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境は、景気は緩やかに回復していくことが見込まれる一方、物価上昇や金利上昇等、依然として不透明な状況が続き、個人消費の持ち直しには時間を要するものと思われます。
物流業界につきましては、政府の「2030年に向けた中長期計画」における改正物流効率化法施行に伴い、国土交通省は令和10年度までの政府目標として、トラックドライバー1人当たり年間125時間の拘束時間(荷待ち・荷役等時間)の短縮を目標としており、その実現に有効なパレット輸送への関心は、高い状態が続くものと想定しております。
このような事業環境のもと当社グループは「中期ビジョン2030」を策定し、基本方針を「選択と集中を経て国内のみならずアジアエリアで積極的に事業を展開し更なる成長を目指す」と定め、5つの戦略で取り組んでいくとともに、その推進のために組織変更を行い、併せて報告セグメントの変更を行いました。組織変更につきましては、昨今の急速な経済環境の変化に対応し、営業・戦略機能の強化、技術開発体制の整備、経営執行の効率化を通じた企業価値の持続的な向上を図ることを目的として、経営企画本部を新設し、また事業統括本部を再編して、傘下に物流事業本部、ソリューション事業本部、技術本部を配置しました。物流事業本部の機能を再編し、戦略企画機能強化のため物流戦略部を、業務基盤を集約的に管理・統括するため物流業務部を設置しました。また、東西のエリア営業部を統合し、傘下の新潟、静岡、四国、南九州の各営業所を集約することで、より効率的な営業体制を構築する一方、今後成長が見込まれる一貫パレチゼーションを担う広域営業及び海外営業を強化・拡充するため、広域・海外営業部内に広域第三営業所を新設しました。これらの再編に伴い、物流事業本部は、レンタル事業及び販売事業(パレット等物流機器のレンタル及び販売)にリソースを集中し、これまで取り扱ってきた物流IoT事業及びアシストスーツ事業は、新設したソリューション事業本部に移管しました。ソリューション事業本部では、お客様の問題解決に向けソリューション営業を強化するため、その傘下に物流IoT事業、ICT事業、ビークルソリューション事業、アシストスーツ事業を集約し、イノベーション事業部、ビークルソリューション事業部に再編しました。
このような状況の中、当社グループは事業ごとの課題を以下のとおり認識し、それぞれの施策を強力に推し進めております。
①パレット等物流機器のレンタル事業:
荷物の手積み手下ろしをしている業界を中心に、引き続きレンタル方式によるパレット輸送の提案を通じて一貫パレチゼーション(輸送用レンタルパレット)の拡大に向けて取り組んでまいります。既に当社が手掛けている業界、家庭紙・紙加工品、フローズン、玄米などの業界を中心に、更なるパレチゼーション化の推進に取り組みます。一方でスポットレンタル(保管用レンタルパレット)については、物価上昇の継続による消費者マインドの冷え込みなどから個人消費の回復に時間がかかると見込み、引き続き需要は横ばいに推移するものとみております。低価格でシェアを追うことなく、採算性を重視し、既存シェアの維持に努めます。また、海外での売上拡大を図ります。
レンタルパレットの稼働率上昇を目指し、効率的なレンタルパレットの調達及びオペレーション管理を引き続き強化し、人件費やエネルギーコストの上昇に伴うレンタル関連費用の増加を吸収するために、デポ集約やパレット洗浄機の導入などによりオペレーションコストの削減に取り組むとともに、レンタル単価への転嫁推進を継続することにより、粗利益率の改善を図る一方で、パレットレンタルの価格競争激化による環境の変化もあり、改善には時間がかかる見込みです。
②パレット等物流機器の販売事業:
企業の物流拠点投資が継続する中、当社は需要を的確に捉えた提案営業を強化し、販売機会の確保に取り組みます。新規物流拠点の立ち上げ時に発生する物流機器購入需要を的確に取り込み、販売拡大を図ります。また、中古パレットの販売を強化することで、収益性の向上に努めます。あわせてレンタル需要との相乗効果を高め、顧客基盤の拡大を進めます。
③ソリューション事業:
ソリューション事業本部を新設し、お客様の問題解決に向けソリューション営業を強化するため、その傘下に旧物流事業本部から物流IoT事業、アシストスーツ事業、旧コネクティッド事業本部からICT事業、ビークルソリューション事業を集約し、イノベーション事業部、ビークルソリューション事業部に再編します。これらの再編に伴い、位置情報ソリューションと遠隔監視ソリューションの拡販に加え、改正物流効率化法に沿った、積載率の向上や荷待ち・荷役等時間の短縮に貢献するサービスの提供を図ります。一方で不採算事業については、見直しを進めます。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
「私達は社業を通じ社会に貢献します」という社是のもと、「パレットを通じ、人々の生活を便利に」「地球と人を尊重する」という経営理念を掲げています。この経営理念のもと、パレットレンタル事業の展開を通じたシェアリングの推進や、プラスチック素材の再利用をはじめとするマテリアルリサイクル、そしてより良い職場環境づくりなど、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいりました。
私たちの目指す未来、それはパーパスとして掲げる「未来は自分たちが変えていく」モノ・コト・ココロが分かち合えたその先へ、という姿です。このパーパスという大きなパズルを完成させるのは、社員一人ひとりに他なりません。「情熱・挑戦・真摯・共創」を大切にする仲間たちが、行動指針を胸に「やってみよう!」と挑戦することが、未来を形作るかけがえのないピースとなります。
社会インフラを支えるパレットレンタルの基盤を強固にするとともに、テクノロジーを活用したソリューションを通じて、全てのステークホルダーの皆様から必要とされる存在であり続けるように精進を重ねてまいります。
(1)ガバナンス
当社は2023年5月に、社会や環境のサステナビリティに関する課題への取り組み強化を目的に、サステナビリティ委員会を設置しました。全社を挙げた取り組みとして推進すべく、本委員会は、代表取締役社長執行役員を委員長とし、委員は各部門の部門長で構成されます。経営管理部が委員会の事務局を担い、計画の推進及び進捗管理を行うとともに、各部門がテーマ別活動の計画を立案・実行します。委員会は四半期に1回以上開催しており、サステナビリティ戦略の立案・実行・目標に対する進捗管理・情報開示等を行い、四半期に1回以上取締役会へ報告・提言を行い、監督される体制となっています。また、サステナビリティに関する課題への取り組みの中で重要な案件については、取締役会で審議・承認を行うこととしております。
コーポレート・ガバナンス体制図については、「
(2)戦略
当社では、マテリアリティ(重要課題)について協議会メンバーと2021年2月から検討を行い、サステナブル推進チーム事務局にて取り纏め、繰り返し検討し取締役会における審議を経て、4つのマテリアリティ(重要課題)の特定を行いました。
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マテリアリティ |
社会課題 |
目指す姿 |
主な取り組み |
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地球環境にポジティブな影響を与える事業活動 |
気候変動 環境問題 地球温暖化 |
地球環境への負担低軽減となる事業活動 |
・環境配慮製品、サービスの拡充による顧客提供価値の極大化 ・事業活動で排出するCO2排出量の把握 |
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社会のインフラをシェアする |
物流クライシス 働き方改革 長時間労働 2024年問題 人手不足 少子高齢化社会 ホワイト物流 人権尊重 過重労働 |
持続可能な社会を実現するための製品・サービス・仕組みを提供することにより、社会課題の解決に貢献する |
・パレットの利活用による、手積み手下ろしなどの物流ドライバーの重労働、付帯業務の軽減 ・輸送用機器の共同利用によるエコシステムの構築 ・先端技術、ICT、物流IoTを活用した効率化、自動化による顧客への価値提供 ・事業戦略(M&A、アライアンスなどを含む)による事業領域の拡大 ・住む人・訪れる人の足となるシェアリングソリューション提供による、地域活性化への寄与 ・サプライチェーン上の環境・人権・コンプライアンスなど諸課題への対応 |
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人間尊重 |
多様性 女性活躍 ダイバーシティ 人的資本 |
従業員1人1人が活躍し、豊かな生活を過ごせる環境を整える |
・安全と健康に配慮した職場づくり ・営業支援機能の業務効率化・システム化 ・多様な価値観の従業員が活躍できる環境づくり ・個々のキャリア志向に応じた成長機会の提供 ・人材教育の強化 |
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企業基盤の強化 |
ガバナンス 企業リスク |
企業基盤強化と社会的責任の両立による、長期的な企業価値向上 |
・コーポレートガバナンスの強化 ①取締役会の実効性向上のための取組み ②サクセッションプランの制定 ・ステークホルダーエンゲージメントの向上 ・企業リスクに関わる周知・研修の取り組み |
これら4つのマテリアリティ(重要課題)に対し、サステナビリティ委員会にて、それぞれのテーマに基づいた取り組み状況について定期的に報告を行っております。
(マテリアリティの特定プロセス)
STEP1 検討すべき課題の抽出
社会から対応を求められている課題を抽出し、国際的なガイドラインを参考に課題を実施
STEP2 サステナビリティ課題の分類・整理
当社の企業活動において関連性が高い項目を選定、統合し、20個の課題に整理
STEP3 重要性の優先度評価
社会への重要度と、当社の企業成長のための重要性から評価し、優先度の高い課題を抽出
STEP4 重要課題の特定
重要性の観点から重要課題協議会メンバーとサステナブル推進事務局、専門コンサルタントで協議し、
取締役会で承認
●環境に配慮した事業活動と設備投資
当社はレンタル・シェアリング事業の推進により社会全体の環境負荷低減に貢献可能であると考えます。資源の再利用・再資源化に取り組むと共に、地球環境の保全と生物多様性への配慮の重要性を認識し、持続可能な循環型社会の構築に貢献してまいります。
1.パレットレンタル
物流用パレットとは、工場・倉庫・コンテナ・トラックなどの中で、荷物を載せる荷役台のことです。パレットの上に載せてフォークリフトを活用することで、一度に多くの荷物を運ぶことができ、物流現場には不可欠なアイテムです。
パレットを使うには、購入して保有する、またはレンタルで借りるという2つの方法があります。
自社でパレットを保有して利用する場合、繁忙期の業務量に合わせて必要最大限の枚数を、パレットを利用する各企業がそれぞれ用意する必要があります。また、パレットに載せた荷物を遠方の輸送先へ運んだ後、パレット回収を行う車両を用意して輸送先まで行き、自社拠点まで戻さなければなりません。
多くの業界でパレットのシェアリングを推進することで、自社保有だけでは閑散期に発生してしまう休眠パレットや、輸送後に使い捨てられるパレットを削減し、資源を効率的に活用しています。
自社保有パレットからレンタルパレット活用に切り替えて輸送を行う場合、複数の会社がパレットをシェアすることにより、製造にかかる全体的な資源効率を向上させることができます。そして、パレットを遠方の輸送先へ運んだ場合でも、着地最寄りのuprデポへ返送すればよくなるため、パレット回収を行う車両の走行距離を削減することができます。
自社保有パレットからレンタルパレット活用に切り替えて輸送を行うと、以下の効果が期待できます。
①複数の会社がパレットをシェアすることで、製造にかかる全体的な資源効率を向上させることができます。
レンタルパレットの利用により、パレット製造時のCO2排出量が70.6%削減(注1)されます。
②パレットを遠方の輸送先へ運んでも、発地まで戻さずに着地最寄りのuprデポへ返送可能となるため、パレット回収を行う車両の走行距離の削減につながります。
自社パレット輸送からレンタルパレット輸送に切り替えた場合、74.7kg-CO2/枚年(注2)のCO2排出量削減につながります。
(注)1.株式会社運輸・物流研究室による調査。プラスチックパレット製造にかかるCO2排出量32.11kg-CO2/枚、木製1.96kg-CO2/枚にて算出。自社パレットはトラック1台分の空パレットを纏めて回収する前提。
2.株式会社運輸・物流研究室による調査。自社パレットはトラック1台分の空パレットを纏めて回収する前提。プラスチックパレット製造にかかるCO2排出量32.11kg-CO2/枚、木製1.96kg-CO2/枚にて算出。
2.再利用・再生素材レンタルパレット
出来るだけ長く使う(リデュース)、持続可能な資源を使う(リユース)、再利用する(リサイクル)、3つのRで循環型の事業に取り組んでいます。
(主な取り組み事項)
・木製パレットの修繕
・マテリアルリサイクル(破損パレットのプラスチックを再資源化)
・バイオマス由来パレットの開発
3.環境に配慮したデポ運営を目指して
当社は各地のお客様にレンタルパレットを迅速・効率的にご提供するため、全国各地にデポ(物流拠点)を設置し、持続可能な物流を推進する場所として環境負荷低減活動に取り組んでいます。
(主な取り組み事項)
・EVフォークリフトの活用
・構内全体にLED照明を導入
●サステナビリティ調達
当社は、お取引先様と長期的な信頼関係を構築することを基本方針とした「サステナビリティ調達方針」を定め、公正で健全な取引関係に努めるとともに、持続可能な循環型社会の構築に貢献してまいります。当方針のもと、当社の調達先(パレット製造者・デポなど)に対してアンケートを実施しております。
・サステナビリティ調達方針
1.法令遵守
関係する国内外での法令を遵守し社会規範を尊重します。
2.公正・公平な取引と選定
企業規模、国内外に関わらず、すべてのサプライヤーに対して、公正・公平な取引を行います。品質、納期、価格、社会的課題への配慮など総合的に評価し適正に選定します。
3.情報セキュリティの管理
調達活動を通じて取得した情報は適切に管理します。
4.持続可能な循環型社会構築への貢献
持続可能な調達活動にお取引先様と共に取り組み、環境に配慮した循環型社会の構築に貢献します。
●人的資本
当社は、人的資本強化のための主な取り組みとして、2021年8月期に人事部内に教育グループ(現:人材開発グループ)を新設し、人材育成についての各方針を制定、社員教育の仕組みを体系化(人材育成ハンドブック作成)を行いました。
1.人材育成方針
当社は求める人材像として、「情熱を抱き、常に挑戦し、真摯に向き合い、仲間と共創できる人物」を掲げています。会社がさらなる成長を遂げるためには、社員1人1人の成長が不可欠であり、社員全員が当事者意識を持ち主体的に取り組む組織を目指し、独自の教育体系を構築し、社員の成長を後押しする環境を整えています。
この方針に基づき、当社では特に、社員が新たな挑戦に主体的に取り組めるよう、必要なスキルや視野を広げる機会の提供を重視しています。その進捗を測る重要な指標として「1人当たり研修時間」を設定し、全社的に向上を目指しています。特に、短期海外研修をはじめとする社内公募型の研修など、社員の主体性と成長意欲を引き出すプログラムの拡充に力を入れています。
このような人材への継続的な投資を通じて、社員一人ひとりの成長を後押ししながら、組織としての対応力や変化への柔軟性を高め企業価値の向上に繋げています。
(育成体系図)
社内人材育成の課題に沿った研修を、計画的に実施しております。
2.社内環境整備方針
当社は一人ひとりが多様な個性・価値観を尊重し、革新性と柔軟性を持って高付加価企業の実現を目指し、わが社で働くすべての人達がワクワク・イキイキとし、会社を通じ自己実現できる環境を追求していきます。
全ての従業員がライフイベントとキャリアを両立できる環境整備も不可欠です。性別に関わらず誰もが育児に参加し、安心してキャリアを継続できる文化を醸成するため、「育児休業からの復職率」「男性の育児休暇取得率」の維持・向上を目指します。経験豊かな人材が長期的に活躍し続ける基盤を整えることで、組織全体の活力を高めていきます。
さらに、これらの取り組みを支える土台として、業務システムのリニューアルを通じて「社内申請のペーパーレス化」などを進め、全従業員の生産性向上を目指します。その結果、非効率な業務を削減し、従業員が付加価値の高い仕事に集中できる環境を構築します。
3.健康経営の取り組み
代表取締役社長執行役員が健康推進責任者となり、人事部・社内から選ばれた健康経営推進プロジェクトチームを主体として、産業医・保険者と連携をしながら健康経営の推進を行ってまいります。
これらの取り組みから、当社は経済産業省及び日本健康会議から「健康経営優良法人2025(大規模法人部門(ホワイト500))」に認定されました。「ホワイト500」認定は2021年より5年連続となります。なお、2024年には経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「健康経営銘柄2024」に選定されました。
(注)人的資本に関する戦略について、当社においては具体的な取り組みは行われているものの、当社グループに属する全ての会社では行われていないため、当社グループにおける記載が困難であります。従って、提出会社のものを記載しております
(3)リスク管理
当社では、経営に支障をきたす恐れのある様々なリスクに対し適切な対応を行い、経営基盤の安定化を図るため「リスク管理委員会」を設置しており、環境への影響、自然災害、法令遵守、人的資本リスク等含め、リスク全般を対象として、重要な課題についてはリスク管理プログラムを策定し、その実施状況を年4回取締役会に報告しております。
また、サステナビリティに関しては、「
地球環境・物流クライシス・人的資本・ガバナンス等に関わるマテリアリティを設定の上、当社の活動が環境・社会に与える影響や事業への影響を踏まえた議論を外部専門家を交えて実施し、求められる取り組みを指標・目標化しております。「サステナビリティ委員会」においては、施策の実践と目標の達成状況・進捗の確認を行っております。
(4)指標及び目標
「
下記以外のマテリアリティに関しても、適切な指標の設定を行い、進捗を管理していきます。
○気候変動対応(地球環境にポジティブな影響を与える事業活動)
目指す姿:地球環境への負担低軽減となる事業活動
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指標 |
目標(2030年8月期) |
実績(前連結会計年度) |
実績(当連結会計年度) |
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当社保有プラスチック製レンタルパレットのリサイクル率 |
100%維持 |
100%(64,963枚/64,963枚) ※汚れによるリサイクル不可品(634枚)を除く |
100%(88,021枚/88,021枚) |
|
温室効果ガス排出量(CO2換算、Scope1および2) |
415t-CO2以下 (2023年度比30%削減) (注)1. |
(2023年度)計 Scope1 Scope2 (注)1. |
(2024年度)計 Scope1 Scope2 (注)2. |
(注)1.集計の誤りが判明したため、目標の基準値となる2023年度の算定結果及び目標を修正いたしました。
2.温室効果ガスの排出量について、当連結会計年度におけるScope1および2の実績値は算出中です。2026年5月以降に当社ウェブページにて確定値の開示を予定しております。
○人的資本・多様性(人間尊重)
目指す姿:従業員1人1人が活躍し、豊かな生活を過ごせる環境を整える
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指標 |
目標( |
実績(当連結会計年度) |
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(注)人的資本・多様性に関して、当社においては具体的な取り組みや関連指標のデータ管理は行われているものの、当社グループに属する全ての会社では行われていないため、当社グループにおける記載が困難であります。従って、上記に関する指標、目標及び実績は、提出会社のものを記載しております。
○事業活動を通したサステナビリティの価値提供(社会のインフラをシェアする)
目指す姿:持続可能な社会を実現するための製品・サービス・仕組みを提供することにより、社会課題の解決に貢献する
|
指標 |
目標(2030年8月期) |
実績(当連結会計年度) |
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自社ブランドに関わる一次サプライヤーへのアンケートカバー率 |
100% |
24.5%(147件実施、36件回答) (注) |
(注)当連結会計年度より、一次サプライヤーの定義を明確化したうえで調査対象を大幅に拡大いたしました。
○企業基盤の強化
目指す姿:企業基盤強化と社会的責任の両立による、長期的な企業価値向上
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指標 |
目標(2030年8月期) |
実績(当連結会計年度) |
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重大な法令違反の件数 |
0件継続 |
0件 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。「(2)事業環境について」は、2025年11月26日(有価証券報告書提出日)現在の報告セグメント(物流事業及びソリューション事業)で記載しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見しがたい又は重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。
(1)経済情勢について
当社グループの主たる事業は、パレット等物流機器のレンタル収益への依存度が高いことから、景気の後退や個人消費の冷え込み等により、パレットレンタル需要が減少した場合、レンタル売上が減少する可能性があります。また、返却増加に伴い一時的に保管スペースが増加することで、保管コストが上昇するおそれがあります。さらに、レンタル用パレットの需給バランスが崩れることで、売上に対する減価償却費比率が増加し、収益性が低下する可能性があります。木材・プラスチック・金属などの原材料価格やエネルギーコストの高騰、輸送費の上昇が続く局面では、仕入価格や運営費用の増加を招くおそれがあります。これらのコスト増を競争環境などの理由でレンタル価格や販売価格へ十分に転嫁できない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社グループでは、取引先の需要動向に合わせたパレットの仕入管理や保有在庫の最適化を実施するとともに、オペレーションの効率化及びレンタル単価への転嫁推進を継続しています。
(2)事業環境について
① 物流事業
レンタル事業の安定した収益確保には、レンタル資産の調達やデポ(貸出・返却拠点)の運営など、相当の投資が必要となるため、新規参入は容易ではありません。当社グループはレンタルパレットを約528万枚保有しており、パレットプールシステムの提案等を通して顧客の輸送効率向上に貢献し、単なる価格競争に巻き込まれることなく、当該環境下でのシェア拡大を図ってまいります。しかしながら、今後、当社グループの優位性が相対的に低下した場合や、競争激化による価格下落が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、デポ運営費や輸送費、減価償却費などの上昇によりコスト負担が増加した場合には、収益性の低下を招くおそれがあります。販売事業においては、企業の物流拠点投資の減少や計画延期により販売機会が減少する可能性があります。
このため、当社グループでは、共同利用・共同回収スキームの拡大、重点業界への提案強化、デポ集約やパレット洗浄機導入などによる効率化を進め、収益性の確保に努めています。
② ソリューション事業
ソリューション事業では、参入障壁が相対的に低く、技術革新や新規参入の加速によって当社のサービスや技術が陳腐化するリスクがあります。アクティブRFIDや通信モジュール等の技術領域においては、小型化・低価格化・省電力化の進展により、価格競争が激化する可能性があります。
このため、当社グループでは、顧客の課題を起点としたソリューション提案の強化、不採算事業の見直し、研究開発および外部パートナーとの連携推進を通じて、競争力の維持向上を図っています。
(3)仕入先への依存について
当社グループが扱っているレンタル商品のうち、当連結会計年度に仕入れたプラスチックパレットについては三甲株式会社(子会社含む)及び岐阜プラスチック工業株式会社が製造した商品に99%以上依存しております。そのような特定の仕入先とは取引開始以来、良好な関係を継続しており、今後も仕入取引を継続していく方針でありますが、何らかの要因により、取引が継続できなくなった場合には、当社グループの商品供給体制に重大な支障が発生し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外展開について
当社グループは、アセアン地域を中心に海外展開しており、アセアン地域内及び日本とアセアン地域での物流機器レンタル・販売を強化する計画であります。今後アジアエリア及び当社グループの現地法人が所在する地域での経済情勢・事業環境の悪化、予期せぬ法律・規則等の変更、治安の悪化やテロ活動の活発化、商習慣の相違、自然災害や感染症の発生等のリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。このため、現地法人との連携を密にし、情報収集を継続してまいります。
(5)新規事業について
当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため物流と親和性のある新規事業に取り組んでいく考えであります。しかしながら新規事業は不確定要素が多く、計画が想定どおり進捗しない可能性があり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。このため、新規事業の将来性を慎重に見極め、段階的な投資と進捗管理を行うことでリスクを最小化しています。
(6)製品欠陥について
当社グループにおいては、全ての製品について欠陥がなく、将来において顧客からの製品の欠陥に起因する損害賠償請求等が発生しないという保証はありません。万が一損害賠償請求等があった場合は、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため、信頼のおけるメーカーの製品を仕入れ、また製品についてメーカーと十分な精査を行うようにしております。
(7)委託先について
当社グループの物流事業では、当社グループが保有するレンタル資産をデポで管理しており、運営は第三者へ委託しております。委託先の事情によりデポの管理運営が不可能になった場合や、契約更新により管理料の交渉が想定どおりに行われない場合は、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため、委託先との良好な関係を維持すると同時に、情報を収集することにより代替先の検討を行うようにしております。
(8)資金調達について
当社グループにおいては金融機関からの借入金により運転資金及び設備投資資金を調達しております。借入金の一部については固定金利での調達により金利変動リスク軽減の施策を講じておりますが、金融市況及び景気動向の急激な変動等により、当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9)固定資産の減損に関するリスク
当社グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。同会計基準では、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについては、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に、帳簿価額を回収可能価額(当該資産又は資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フローの総額もしくは当該資産又は資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)まで減額し、減額した当該金額を減損損失として計上することとなります。
また当社グループは、キャッシュ・フローを生み出す資産又は資産グループの最小単位として、主として事業単位を基本単位としてグルーピングを行っております。
このため、当該資産又は資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため、事業別に状況を把握することにより、早期の把握と対応を検討できる体制としております。
(10)自然災害等について
当社グループは、国内外において営業所、デポなどの設備を利用し事業を行っております。これらの設備が、地震、津波、洪水、台風、火災等の自然災害又は暴動等の偶発的事故によって毀損し、事業が中断する可能性があります。また、利用している設備が被害を受けた場合、事業再開の遅れにより、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループが展開する全ての地域において、役員及び従業員の死亡や負傷による欠員があった場合、一部又は全部の業務が中断し、事業活動が継続できなくなる可能性があります。
その他、災害等により当社グループの主要な取引先に重大な被害が発生した場合には、取引先の営業・生産活動の停滞が当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
そのため、デポとの良好な関係を維持し、情報の提供及び収集を行っております。また、安否確認システムを導入し、災害発生時には社員や社員の家族の安否ができる体制をとっております。
(11)情報セキュリティについて
当社グループは、事業全般においてコンピュータシステムを活用し情報資産の管理を行うとともに業務の効率化を図っております。情報セキュリティ管理規程及びシステム管理要領を定め、情報セキュリティ対策の強化、バックアップ体制の構築等の危機管理を講じておりますが、予期せぬ不正アクセス、コンピュータウイルス侵入等による情報漏えいや、自然災害、事故等によりシステムが機能しなくなった場合、提供するサービスの低下を招くことにより、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
これらの影響を極小化するために、当社グループは、東日本と西日本の2拠点のデータセンターにサーバーを配置することにより分散化を図り、定期的にサーバーデータのバックアップを取得すると共に、現状のシステムの稼働状況について適時確認することで、システムの復旧が早期になされる体制を構築しております。
(12)人材の確保・育成
当社グループは、今後の業容の拡大に伴い、継続的な人材の確保が必要となるため、新卒採用活動のほか、中途採用活動も積極的に行い、優秀な人材を適切に確保するとともに、人材の育成に努めてまいります。しかしながら、人材の確保、育成が計画どおり進まなかった場合には、収益の減少や費用の増加等により、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため積極的な採用活動を行っていくとともに、人事部人材開発グループにおいて、社員教育の仕組みを体系化することで、社員の質の向上を図ります。
(13)感染症等に関するリスクについて
新たな感染症の拡大等により、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。具体的には、景気減速による既存取引先の保有在庫の減少によるレンタル事業への影響、対面営業が制限されることで新規顧客の獲得が鈍化するなど、売上が減少する可能性があること、当社従業員が感染することで長期の職場離脱を余儀なくされることなどが挙げられます。そのため、当社グループでは従業員の安全を最優先とし、厚生労働省や各都道府県及び各自治体等の指針に準ずるとともに、出社時の検温や消毒の実施、時差出勤及び在宅勤務を推奨するなどの対策を講ずることで感染防止に努め、感染リスクの極小化を図ってまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末において、資産合計は、売掛金、商品、レンタル資産及び、投資その他の資産の増加や現金及び預金の減少等により、前連結会計年度末に比べ486百万円増加し、21,956百万円となりました。
負債合計は、長期借入金の増加やその他の流動負債、買掛金及び役員退職慰労引当金の減少等により、前連結会計年度末に比べ208百万円増加し、12,653百万円となりました。
純資産合計は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ277百万円増加し、9,302百万円となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、米国の通商政策による影響が一部にみられるものの、緩やかな回復がみられました。先行きについては、各種政策の効果もあり引き続き緩やかな回復が続くことが期待されますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっております。加えて、物価上昇の継続による消費者マインドの冷え込みなどを通じて個人消費に及ぼす影響、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等が経済環境に与える影響には十分注意する必要があり、不透明な状況が続くものと思われます。
物流業界においては、2025年4月1日より改正物流効率化法が施行され、すべての荷主・物流業者に物流効率化のために取り組むべき処置について努力義務を課すなど、政府は「物流の2024年問題」をはじめとする「運べなくなるリスク」に積極的に向き合い、持続可能な物流の確保に向けた対策に取り組んでおります。レンタル方式によるパレット輸送は、荷待ちや荷役時間の短縮に有効な手段であり、パレットの回収業務の負担軽減及び流出防止の仕組みもあることから高い関心を集めております。このような状況のもと、輸送用レンタルパレットの需要は順調に推移しました。一方、保管用レンタルパレットは修正予想どおりに推移しました。パレットレンタルに関連する費用につきましては、パレットの保有枚数の増加に伴う減価償却費のほか、エネルギーコストや人件費の上昇に伴うデポ運営費用や運送費用の増加傾向は続きました。デポ運営費用や運送費用の増加を吸収するために前期から開始したレンタル単価への価格転嫁の効果も徐々に表れてきております。その他、支払手数料及び研究開発費・その他販管費が増加しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は15,354百万円(前連結会計年度比0.7%減)、営業利益は277百万円(同52.0%減)、経常利益は749百万円(同14.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は336百万円(同43.7%減)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(物流事業)
輸送力不足により運べなくなるリスクを回避するためにパレット輸送は有効な手段であり、レンタル方式によるパレット輸送は、パレットの回収業務の負担軽減及び流出防止の仕組みが充実しているため関心は高まっております。「運べなくなるリスク」がなかなか顕在化しない中で企業の対応にはバラつきがみられるものの、当社が取り組んでいる輸送用レンタルパレットは、前期に受注した紙加工品の取り組みがスタートし、家庭紙パレット共同利用研究会での専用パレットを活用した共同利用・共同回収の取り組み、フローズン業界での当社回収ネットワークを活用したパレット輸送での取り扱いが冷凍食品で増加し順調に推移しました。「X-Rental®オープンプラットフォーム」(クロスレンタルオープンプラットフォーム)を活用し、引き続きレンタル方式によるパレット輸送の拡大を図ってまいります。保管用レンタルパレットについては、依然としてモノの動きは弱含みながら、修正予想どおりに推移しました。販売は企業の物流拠点投資の大きな流れは継続しているものの大型案件が少なく、修正予想には届きませんでした。海外事業は順調に推移しました。物流IoT事業は、医薬品等の高付加価値商品輸送(GDP)は修正予想どおりに推移し、アシストスーツは、サポートジャケットシリーズ新商品の大口受注により修正予想を上回りました。
以上の結果、物流事業では売上高14,288百万円(前連結会計年度比0.5%減)、セグメント利益1,889百万円(同9.0%減)となりました。
(コネクティッド事業)
コネクティッド事業は対前年比で減収となっておりますが、これは前年に一過性の売上を計上した影響であり、修正予想どおりに推移しました。ICTは、駐車場監視ソリューションを中心に、ビークルソリューションは、車載器販売を中心に順調に推移しました。DXタグ®は、大口受注には至っておりませんが、牛の発情・体調管理及び物品管理の実証実験を継続しております。
以上の結果、コネクティッド事業では売上高1,065百万円(前連結会計年度比3.3%減)、セグメント損失110百万円(前連結会計年度はセグメント損失179百万円)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ251百万円減少し、当連結会計年度末には3,218百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,058百万円(前連結会計年度は3,549百万円の収入)となりました。収入の主な要因としては減価償却費3,143百万円、税金等調整前当期純利益576百万円等、支出の主な要因としては、役員退職慰労引当金の減少額233百万円減少及び法人税等の支払額173百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,718百万円(前連結会計年度は3,522百万円の支出)となりました。支出の主な要因としては有形固定資産の取得による支出3,433百万円及び無形固定資産の取得による支出289百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は394百万円(前連結会計年度は266百万円の収入)となりました。支出の主な要因としては長期借入金の返済による支出1,490百万円等、収入の主な要因としては長期借入れによる収入2,000百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.仕入実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当連結会計年度の仕入実績を記載いたします。セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年9月1日 至 2025年8月31日) |
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金額(千円) |
前連結会計年度比(%) |
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物流事業 |
6,559,699 |
96.2 |
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コネクティッド事業 |
936,496 |
103.4 |
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合計 |
7,496,195 |
97.1 |
(注)レンタル資産(固定資産計上)及び販売用器具の購入を記載し、売上原価に計上されている運送費等は除いて記載しているため、財務会計上の売上原価とは一致いたしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年9月1日 至 2025年8月31日) |
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金額(千円) |
前連結会計年度比(%) |
|
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物流事業 |
14,288,637 |
99.5 |
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コネクティッド事業 |
1,065,595 |
96.7 |
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合計 |
15,354,233 |
99.3 |
(注)1.セグメント間の内部売上高については相殺消去しております。
2.主たる販売先に関しましては、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの経営成績等
1)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して108百万円減少し15,354百万円(前連結会計年度比0.7%減)となりました。これは中期経営計画2025 (ver.2)(2023年8月期から2025年8月期)の2025年8月期売上高目標17,700百万円に対し13.3%減となります。
主な要因は、パレットレンタル事業において、輸送用レンタルパレットの需要は、家庭紙メーカーでの共同利用・共同回収の取り扱いが拡大したこと等により、堅調に推移したものの、保管用レンタルパレットは、港湾地区の冷蔵・冷凍倉庫向けを中心に円安の影響による輸入価格の上昇を主要因として輸入量が減少したことや、物価上昇による個人消費の冷え込みもあり、在庫水準が前年同期を下回るようになり、需要が想定を下回ったことによるものであります。
(売上原価・売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して80百万円増加し10,715百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。主な要因はレンタルパレットの減価償却費、保管費、及び運送原価等が増加したことによるものであります。
その結果、売上総利益は、前連結会計年度と比較して189百万円減少し4,638百万円(同3.9%減)となりました。
(販売費及び一般管理費・営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して110百万円増加し4,360百万円(前連結会計年度比2.6%増)となりました。これはDX化推進に伴う経費増加及びソフトウェア減価償却費等の増加によるものであります。
その結果、営業利益は、前連結会計年度と比較して300百万円減少し277百万円(同52.0%減)となりました。
(営業外損益・経常利益)
当連結会計年度における営業外損益は、受取補償金が増加したこと等により前連結会計年度と比べて171百万円増加しました。
その結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して128百万円減少し749百万円(前連結会計年度比14.7%減)となりました。これは中期経営計画2025 (ver.2)(2023年8月期から2025年8月期)の2025年8月期経常利益目標1,900百万円に対し60.5%減となります。また、売上高経常利益率は4.9%となりました。
(特別損益・親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別損益は、減損損失による損失等により前連結会計年度と比較して81百万円増加しましたが、また法人税等も増加しました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、336百万円(前連結会計年度比43.7%減)となりました。
2)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は6,182百万円となり、前連結会計年度末に比べて32百万円増加しました。これは売掛金が214百万円増加したこと、及び商品が85百万円増加した一方で、現金及び預金が241百万円減少増加したことによるものであります。固定資産は15,773百万円となり、前連結会計年度末に比べて453百万円増加いたしました。これはレンタル資産が374百万円増加したこと、及び投資その他の資産が140百万円増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は21,956百万円となり、前連結会計年度末に比べ486百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,263百万円となり、前連結会計年度末に比べて59百万円増加しました。これは1年内返済予定の長期借入金が189百万円増加した一方で、その他の流動負債が53百万円減少したこと、及び買掛金が49百万円減少したことによるものであります。固定負債は8,390百万円となり、前連結会計年度末に比べて149百万円増加しました。これは長期借入金が319百万円増加した一方で、役員退職慰労引当金が233百万円減少したことによるものであります。
この結果負債合計は12,653百万円となり、前連結会計年度末に比べて208百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は9,302百万円となり、前連結会計年度末に比べて277百万円増加しました。これは利益剰余金が221百万円増加したことによるものであります。
3)キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、物流事業におけるレンタル資産(パレット等物流機器)の取得に係る設備投資の資金であります。資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入による資金調達等にて対応しております。
d.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
我が国の経済は、緩やかな回復が続くことが期待されますが、物価上昇の継続による消費者マインドの冷え込みなどを通じて個人消費に及ぼす影響等、外部環境については、不透明な状況が続くものと思われます。
当社グループは、「中期ビジョン2030」を策定し、基本方針を「選択と集中を経て国内のみならずアジアエリアで積極的に事業を展開し更なる成長を目指す」と定め、5つの戦略で取り組んでまいります。また、その推進のために、2026年8月期より組織変更を行い、併せて報告セグメントの変更を行いました。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、2025年11月26日(有価証券報告書提出日)現在の報告セグメント(物流事業及びソリューション事業)で記載しており、次のとおりであります。
(物流事業)
物流事業においては、荷物の手積み手下ろしをしている業界を中心に、引き続きレンタル方式によるパレット輸送の提案を通じて一貫パレチゼーション(輸送用レンタルパレット)の拡大に向けて取り組んでまいります。一方でスポットレンタル(保管用レンタルパレット)については、物価上昇の継続による消費者マインドの冷え込みなどから個人消費の回復に時間がかかると見込み、引き続き需要は横ばいに推移するものとみております。低価格でシェアを追うことなく、採算性を注視しながらシェアの維持に努めます。また、レンタルパレットの稼働率上昇を目指し、効率的なレンタルパレットの調達を行い、デポ集約や洗浄機導入等の施策を通してオペレーションコストの削減に取り組んでまいります。更に、人件費やエネルギーコストの上昇に伴うレンタル関連費用の増加を吸収するために、レンタル単価への転嫁推進を継続することにより、粗利益率の改善を図ってまいります。しかしながら、パレットレンタルの価格競争激化による環境の変化もあり、改善には時間がかかる見込みです。
(ソリューション事業)
ソリューション事業においては、位置情報ソリューションと遠隔監視ソリューションの拡販を中心に、改正物流効率化法に沿った、積載率の向上や荷待ち・荷役等時間の短縮に貢献するサービスの提供を計画しております。また、新規販売店・サービス店網を構築し、営業の効率化を図ってまいります。一方で不採算事業については、見直しを進めてまいります。
該当事項はありません。
当社グループは、様々な顧客ニーズに迅速に応えるため先端開発部を設置しております。先端開発部は、自社開発及び研究開発受託企業及び製造受託企業を積極的に活用することで、効率的な研究開発体制を構築しております。主な研究開発活動は、物流事業では、スマートフォンのカメラ機能を活用した新ソリューションの導入に向けた各種開発、コネクティッド事業では新型車載器の開発、新サービスの導入に向けた各種開発等を行っております。
なお、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当連結会計年度の研究開発費の総額は