第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

回次

第7期

第8期

第9期

第10期

第11期

決算年月

平成23年12月

平成24年12月

平成25年12月

平成26年12月

平成27年12月

売上高

(千円)

320,199

542,283

782,322

1,068,758

1,388,235

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

28,220

54,333

46,450

98,441

120,399

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

24,648

54,623

46,980

90,533

111,659

持分法を適用した場合の

投資利益

(千円)

資本金

(千円)

104,472

104,472

141,478

146,278

309,319

発行済株式総数

 

9,058

9,058

96,442

98,842

2,230,040

普通株式

(株)

8,175

8,175

87,612

90,012

2,230,040

A種優先株式

(株)

883

883

8,830

8,830

純資産額

(千円)

48,034

6,588

20,444

120,577

558,318

総資産額

(千円)

173,263

188,153

277,561

460,242

990,642

1株当たり純資産額

(円)

1,325.86

7,356.22

20.53

30.62

250.36

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)

(円)

2,949.67

6,030.36

25.52

46.87

53.75

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

51.54

自己資本比率

(%)

27.7

3.5

7.4

26.2

56.4

自己資本利益率

(%)

128.4

32.9

株価収益率

(倍)

40.50

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

42,996

133,450

149,994

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

9,592

1,080

26,445

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

70,695

7,276

300,992

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

140,861

281,651

706,161

従業員数

(人)

14

29

44

41

57

(外、平均臨時雇用者数)

4

6

8

11

14

(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.売上高には、消費税等は含まれておりません。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、第7期及び第8期は関係会社が存在しないため、第9期、第10期及び第11期は子会社1社(PIXTA ASIA PTE.LTD.)を有しておりますが、持分法非適用の非連結子会社であるため、記載しておりません。

4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額は、第7期、第8期及び第9期は潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり期中平均株価が把握できず、また1株当たり当期純損失金額であるため記載しておりません。第10期は潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり期中平均株価が把握できないため記載しておりません。

5.第7期及び第9期の自己資本利益率については、当期純損失のため記載しておりません。また、第8期の自己資本利益率については、債務超過であるため記載しておりません。

6.株価収益率については、第7期から第10期までは当社株式は非上場であったため、記載しておりません。

7.当社は配当を行っておりませんので、1株当たり配当額及び配当性向については、それぞれ記載しておりません。

8.当社は第9期より、キャッシュ・フロー計算書を作成しておりますので、第7期及び第8期のキャッシュ・フロー計算書に係る各項目については記載しておりません。

9.従業員数は就業人員(契約社員を含み、当社から社外への出向者を除く。)であり、従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員(アルバイトを含む。)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。

10.第9期以降の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、新日本有限責任監査法人の監査を受けておりますが、第7期及び第8期の財務諸表については、当該監査を受けておりません。

11.当社は平成27年5月15日付で、定款に基づきA種優先株式のすべてを自己株式として取得し、対価として普通株式を交付しております。また当社が取得したA種優先株式について、平成27年5月15日開催の取締役会決議により、同日付で会社法第178条に基づき当該A種優先株式をすべて消却いたしました。

12.当社は第9期より「1株当たり当期純利益に関する会計基準」(企業会計基準第2号 平成22年6月30日)、「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第4号 平成22年6月30日公表分)及び「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第9号 平成22年6月30日)を適用しております。平成25年10月7日付で株式1株につき10株の株式分割を行い、また平成27年6月12日付で普通株式1株につき20株の株式分割を行いましたが、いずれも第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)を算定しております。

 

2【沿革】

 当社代表取締役社長 古俣大介は、デジタル素材マーケットプレイス「PIXTA」の運営を目的として、平成17年8月に株式会社オンボードを設立しました。

 現在までの沿革は下表のとおりであります。

 

年月

概要

平成17年8月

東京都渋谷区渋谷において株式会社オンボード設立

平成18年5月

デジタル素材マーケットプレイス「PIXTA」をリリースし、写真素材の販売を開始

平成19年6月

「PIXTA」上でイラスト素材の販売を開始

平成21年4月

ピクスタ株式会社に商号変更

平成21年4月

本社を東京都目黒区中目黒に移転

平成22年2月

「PIXTA」上で動画素材の販売を開始

平成22年11月

本社を東京都渋谷区渋谷に移転

平成25年7月

「PIXTA」英語版サイトを開設

平成25年11月

シンガポール共和国シンガポール市に現地法人PIXTA ASIA PTE.LTD.を設立

平成25年12月

「PIXTA」中国語版サイトを開設

平成26年4月

定額制デジタル素材マーケットプレイス「Imasia」をリリース

平成27年4月

「Imasia」サイトを「PIXTA」サイトへ統合

平成27年7月

台北市に台湾支店(日商匹克斯塔圖庫股份有限公司台湾分公司)を設立

平成27年9月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

 

3【事業の内容】

 当社は、「インターネットでフラットな世界をつくる」ことを企業理念として掲げ、インターネットを最大限活用し、価値を生む人とそれを活かす人を最大多数結びつけ、多様性に富む活気ある社会の実現に貢献していくことを目指しております。その理念のもと、インターネット上で写真・イラスト・動画等のデジタル素材の仕入から販売までを行うオンラインマーケットプレイスの運営を主たる事業とし、アジアNo.1のクリエイティブ・プラットフォームとなることを目指して事業展開をしております。

 なお、当社は、クリエイティブ・プラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメント情報は記載しておりません。

 

1.クリエイティブ・プラットフォーム事業について

(1)デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」について

 当社はインターネット上で写真・イラスト・動画等のデジタル素材の販売を行う「PIXTA」の運営を主たる事業として展開しております。

 デジタル素材とは、広告やコンテンツを制作するうえで、ビジュアル効果を高めるための素材として利用されるものであります。「PIXTA」では、このデジタル素材を国内外のクリエイターからクラウドソーシング形式で収集し、素材を必要とする法人・個人向けに販売しております。クリエイターへは、販売実績に応じて報酬を支払っております。

 従前、新聞・書籍・チラシ・カタログ等の紙媒体を中心とする広告等に用いられる素材は、広告代理店、デザイン制作会社といった広告制作を専門とする企業によって使用されるのが一般的でした。しかし、インターネット環境の発展や技術革新によるデジタルコンテンツの制作コストの低下を主な背景として、動画広告を含むインターネット広告やデジタルサイネージ(注)などのデジタル販売促進ツール、電子書籍やスマートフォンアプリなど、デジタル素材の利用範囲の裾野も広がってきております。

 このような背景のもと、当社が取り扱うデジタル素材は広告制作会社やデザイン制作会社のみならず、出版・印刷会社、その他企業・団体など幅広い業種の法人からフリーランス等の個人まで多様な属性の購入者に利用されています。また、利用される素材の種類も写真・イラストから動画等へと多様化してきております。

 また、このような素材は、これまでは専門業者によって制作されていましたが、デジタル一眼レフカメラをはじめとした撮影・編集機材の普及により、アマチュアでもクオリティの高い素材を制作することが可能となりました。「PIXTA」では、プロ・アマチュアを問わずオンラインで素材を投稿することができるため、会社員、主婦、学生、シニア等のアマチュアクリエイターからプロのフォトグラファー、イラストレーター、ビデオグラファーまで、国内外の幅広い層のクリエイターが、時間や距離、経歴や経験など既存の枠組みにとらわれることなく素材の提供を行っております。

 このように、当社では多種多様なデジタル素材を求める購入者と、さまざまな属性のクリエイターから集まった素材とをオンライン上でマッチングする場を提供することを通じ、サービスを展開しております。

 

(注)デジタルサイネージとは

屋外や店頭などに設置された、広告や案内情報を掲載するための映像表示装置のこと。

 

(2)「PIXTA」で販売しているデジタル素材について

 当社の取り扱うデジタル素材は、写真・イラスト・動画に分類されます。

 

種類

内容

写真

人物、動物、植物、風景、料理等各カテゴリの写真を提供しております。

特に、購入者からのニーズの高い人物写真では、ビジネス、家族、美容、医療、教育、スポーツ、各世代のライフスタイル等、さまざまな素材を取り揃えております。

イラスト

写真同様のカテゴリに加え、背景、テクスチャ(模様)、CGなどイラストならではの素材を提供しております。

また、背景を透過させた素材(PNG素材)や、サイズを拡大・縮小しても画質の劣化がない素材(ベクター素材)など、画像編集のニーズに対応した素材も取り扱っております。

動画

需要が年々高まりつつある動画素材は平成22年2月より取り扱っております。

動画素材についても、CG映像、自然風景などさまざまな素材を取り揃えております。

 

 

 「PIXTA」の素材は、すべてロイヤリティフリー・ライセンス(注)で提供されています。購入者は、利用対価を支払うことにより、当社の利用規約で定める範囲で、自由に何度でも利用できるデジタル素材をダウンロードすることが可能です。

 また、各素材は、利用シーンに応じてSサイズからXLサイズなどのサイズ別で提供され、サイズに対応した価格設定が行われております。

 

(注)ロイヤリティフリー・ライセンスとは

事前に取り決められた使用許諾範囲内であれば、追加の使用料(ロイヤリティ)の発生が免除されている著作物の使用権のこと。一度データを購入すれば、そのあとは利用規約の定める範囲で何度でも使用可能。

 

(3)販売制度について

 従来は「PIXTA」において、購入者が必要なときに必要なだけ、1点からデジタル素材を購入できる単品販売のサービスを展開しておりました。しかし、大量のデジタル素材を購入したいというニーズをもつ購入者が増加してきました。

 このニーズに応えるため、平成26年4月より、30日または1年単位で契約し契約単位毎に課金を行う写真・イラスト素材の定額制販売を開始しました。購入者は一定数に達するまでは、定額料金で素材をダウンロードできるため、一定数までダウンロードした場合には、1点あたりの単価で比較すると単品販売よりも低価格で素材を利用することが可能となります。

 

当社の事業の系統を図示すると、以下のとおりとなります。

 

0101010_001.png

 

 

(注)1.当社は、クリエイターの投稿した素材が実際に売れた場合に、当該クリエイターに対し、販売価格と当社で定める「コミッション率」に応じた「獲得クレジット」を付与します。クリエイターは、保有する「獲得クレジット」が当社の定める最低支払基準額を超えた時点で、希望する金額を、希望するタイミングで換金申請することができます。

2.PIXTA ASIA PTE.LTD.は、アジアにおける素材調達支援を含めた海外展開支援業務を行っております。

 

2.当社サービスの特徴について

当社サービスの特徴として、以下が挙げられます。

 

(1)クラウドソーシングによる素材収集

 当社では、クリエイターが自ら当社のサイトにデジタル素材を投稿する、クラウドソーシング形式の素材収集を行っております。

 具体的には、サイト内に専用のアップロードページを設け、クリエイターが各自の都合の良いタイミングでデジタル素材のアップロードや検索用キーワード等の情報の編集を行うことができるようにしております。

 このことにより、クリエイターは時間や場所にとらわれず自由に素材を提供することが可能であり、一方当社においても撮影費用等を省力化したうえで大量の素材を集めることができます。

 

(2)独自の審査とクリエイターへのサポートによる素材クオリティの確保

 上記の仕組みにより大量のデジタル素材を集めることを可能としておりますが、以下のような方法により素材のクオリティの確保を行っております。

 まず、クリエイターが会員登録後、素材投稿を行う前に、著作権・肖像権等の権利や素材に求められる要件について解説した「入門講座」を閲覧し、内容の理解度を問う「入門テスト」に合格することを必須としております。

 次に、アップロードされた素材については審査スタッフが一点一点審査を行っており、画質や被写体の肖像権をはじめとした権利関係などを重点的にチェックしております。素材の審査においては、社内で独自に開発したオンライン審査システムを活用することで、大量の素材を審査することが可能となっております。

 また、よりクオリティの高い、購入者のニーズに合う素材を投稿してもらうための取り組みとして、素材の販売動向を把握・分析した上で、クリエイターに対し、メールマガジンやクリエイター向けブログ「PIXTA Channel」、セミナーなどを通じて素材制作ノウハウ等の情報提供を行っております。特に日本人、日本の風景、和食をはじめとした日本の食べ物等のいわゆる「国内素材」の充実に力を入れており、購入者のニーズに応える素材の提供を目指しております。

 上記に加えて、一定のクオリティを有する素材を当社にのみ提供できるクリエイターに対しては「専属クリエイター」に登録できる制度を設け、報酬の支払いや審査において優遇を行っております。さらに、一定のニーズを有する人物素材を当社にのみ継続的に提供できるクリエイターを「人物専属クリエイター」と位置づけ、人物モデルを紹介するなどの撮影サポートを行っております。このような取り組みを通じて購入者のニーズに応える素材を提供できるクリエイターの活性化を図っております。

 

(3)オンラインベースの販売体制

 「PIXTA」はデジタル素材をオンラインベースで販売するサイトであることから、購入者獲得に際しては、SEO・SEM(注)などいわゆるオンラインマーケティングにより多くの見込み客を誘導する仕組みを構築しております。

 また、サイトを訪れた購入者が欲しい素材をすぐ探せるようにするための検索機能の改良や、会員登録から購入までの手続を簡素化するようなサイトの利便性を高める改善を常時行っております。

 なお、素材の投稿から販売に至るまでの一連のシステムについては、社内で開発・運用しており、専門チームが常時PDCAサイクルに基づいた運用改善にあたることで、外部環境の変化等にも迅速かつ柔軟に対応できるよう努めております。

 

これらの仕組みを図示すると、以下のとおりとなります。

 

0101010_002.png

 

(注)SEOとは

検索エンジンの検索結果のページの表示順の上位に自らのWebサイトが表示されるように工夫すること

SEMとは

検索エンジンから自社Webサイトへの訪問者を増やすマーケティング手法のひとつ

 

4【関係会社の状況】

 当社は子会社1社(PIXTA ASIA PTE.LTD.)を有しておりますが、持分法非適用の非連結子会社であるため、記載を省略しております。

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

平成27年12月31日現在

 

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

57(14)

34.2

2.6

4,284

 (注)1.従業員数は就業人員(契約社員を含み、当社から社外への出向者を除く。)であり、従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員(アルバイトを含む。)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。

2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。

3.当社は単一セグメントであるため、セグメント情報との関連は記載しておりません。

 

(2)労働組合の状況

 当社の労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は安定しております。