第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は、以下のとおりであります。変更箇所は下線で示しており、変更箇所の前後について記載を一部省略しております。また、以下の見出し及び本文中に付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(前略)

(12) 事業戦略・経営計画が奏功しないリスク

当社は、中期経営計画をはじめとする事業戦略・経営計画を策定しておりますが、これらに含まれる施策の実施については、本「事業等のリスク」に記載された各種のリスクが内在しております。また、将来において、当社による上記施策の実施を阻害するリスクが高まる又は新たなリスクが生じる可能性もあります。

さらに、これらの事業戦略・経営計画は、市場金利、外国為替、株価、事業環境、法制度、一般的経済状況、当社及び日本郵便株式会社の従業員の活動状況等に係る多くの前提を置き、それらに基づいて作成されておりますが、かかる前提どおりとならない場合には、当該計画における目標を達成できない可能性があります。加えて、市場金利の低下に伴う保険料見直しを行ったこと、又は現中期経営計画において、「保障重視の販売の強化」、「新たな顧客層の開拓」、「新商品開発」等に取り組むこととしている中、顧客にとって魅力的な保障性商品の提供ができないこと若しくは営業社員による有効な営業活動ができないことなどにより、新契約の獲得が計画どおりとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性があります。

なお、第13期有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおり、日本郵政グループの中期経営計画の中で、当社グループは、販売・資産運用両面での収益向上と保有契約年換算保険料の反転・成長を目指すことを掲げており、具体的には、保有契約年換算保険料(個人保険)、1株当たり当期純利益及び1株当たり配当額という3つの主要定量目標を設定しております。しかしながら、保有契約年換算保険料(個人保険)については、保険料の値上げなどにより貯蓄性商品の新契約の獲得実績が想定以上に減少したことを主たる要因として、2018年6月末、9月末、12月末及び2019年3月末においてそれぞれ4.82兆円、4.78兆円、4.73兆円及び4.67兆円と推移しており、かかる状況を踏まえると、連結会計年度末時点においては同中期経営計画における保有契約年換算保険料(個人保険)の目標値の達成は困難であると認識しております。

上記の他、下記「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 対処すべき課題」に記載の契約乗換※1等に関する事案の判明を受け、当社及び日本郵便株式会社は、2019年7月以降、郵便局及び当社支店からの積極的な当社商品のご提案を控えており、加えて、両社間で2019年度の営業目標を設定しないことを決定していることから、当該計画における保有契約年換算保険料(個人保険)の目標の達成は、さらに困難となる可能性があると認識しております。

また、2020年度の営業目標を従来の新契約実績によるものから、保有契約をお守りし、増やしていくという考え方に基づくものに見直すなど、考え方も含め抜本的に見直すことを予定しておりますが、かかる営業目標の見直しが奏功しなかった場合には、当社グループの事業・業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社においては、「保障重視の販売の強化」、「新たな顧客層の開拓」、「新商品開発」や「募集事前チェック機能※2の強化」等に取り組むことによりお客さまのご意向に沿ったご契約の獲得を進めていく予定ですが、当該事案の判明を受けて、当社グループに対するお客さま、その他のステークホルダーからの信用は大きく毀損されている状況にあり、かかる信用が早期に回復しないことにより、新契約の獲得が計画どおり進まない場合や既存の契約の解約数が増加する場合には、当該計画における目標の達成がさらに困難になる可能性があるほか、当該計画期間終了後も新契約の獲得や既存の契約の維持については、当社グループにとっては厳しい状況が継続することが見込まれます。

 

この他、日本郵政株式会社は、将来的なIFRS適用を検討しており、将来的に当社もIFRSを適用する可能性があるほか、会計方針等の変更を行う可能性もあります。

 

※1 乗換:契約乗換の判定期間内(契約日の前3か月から後6か月)に既にご加入の契約を解約し、新しい契約にご加入いただく形で保障内容を変更すること。

※2 募集事前チェック機能:新規申込みの際、システム上の手続きをロックし、郵便局の管理者又は当社がお客さまのご意向を確認し、承認した場合のみ、その後の手続きを再開する機能。

 

(中略)

 

(17) オペレーショナルリスク

当社グループが業務を遂行していく工程には、オペレーショナルリスクが存在し、内部及び外部の不正行為、労務管理及び職場環境面での問題発生、顧客本位の業務運営への対応が不十分であることによる信用失墜、自然災害による被災やシステム障害等に伴う事業中断及び不適切な事務処理、外部への情報漏えいの発生等が生じる可能性があります。特に、当社は郵便局ネットワークに大きく依存しており、そこでは当社の事業のみならず、銀行・物流のサービスも並行して提供されるため、これらのオペレーショナルリスクが顕在化する可能性が相対的に高く、当社グループの業務運営、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

① 保険募集プロセスの品質事案に関するリスク

当社及び日本郵便株式会社は、下記「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 対処すべき課題」に記載のとおり、お客さまのご意向に沿わず不利益が生じた可能性のある契約乗換等に係る事案及び法令違反又は社内ルール違反の可能性のある事案が判明したことによって、当社グループに対するお客さま、その他のステークホルダーからの信用は大きく毀損されている状況にあります。そして、かかる事案に対処するため、当社グループにおいては、営業目標の見直し、ご意向確認等の契約時のチェック態勢の強化、条件付解約制度※1・契約転換制度※2の導入、お客さま本位の業務運営に対する態勢整備などの施策や取り組み等を実施することにより、保険募集プロセスの品質改善を通じて、お客さま本位の業務運営を徹底することとしております。

しかしながら、上記事案の事実関係及び原因等の究明に関しては、当社及び日本郵便株式会社による調査に加え、外部専門家のみで構成される特別調査委員会による調査が2019年内を目途に行われる予定でありますが、これらの調査が遅れる等によって、事実関係及び原因等の徹底究明にそれ以上の時間を要する可能性があります。また、今後、調査等を通じて、お客さまのご意向に沿わず不利益となる他の事例、さらには法令違反又は社内ルール違反の事例が判明する等の場合には、当社グループの社会的信用がさらに毀損されることにより、業務運営に影響を及ぼす可能性があるほか、追加での調査や取り組み等が必要となる可能性があります。それらの結果、新契約の獲得が減少し、若しくは既存の契約の解約数が増加する、又は対策のための追加的な費用を要すること等により当社グループの事業・業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社及び日本郵便株式会社は、ご契約調査の結果判明したお客さまのご意向に沿わず不利益が生じた契約乗換等に係る個別事案について、お客さまのご意向確認等を行っていくとともに、保険募集プロセスの品質改善に向けて更なる取り組みを実施していくものの、これらの取り組みが期待された効果を発揮しない又は効果の発揮までに想定以上の時間を要する可能性があり、その場合、上記の取り組みによる効果を発揮させるための追加的な費用がかかる可能性があります。さらに、取り組みによる効果が発揮されるまでの間に再度同種の事案が発生した場合には、当社グループの社会的信用及び業務運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

当社及び日本郵便株式会社は、2019年7月以降、郵便局及び当社支店からの積極的な当社商品のご提案を控えており、その結果、通常よりも新契約の獲得が進まないなどの理由により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、かかる措置が仮に長期にわたり継続する場合には、新契約の獲得も引き続き進まないことにより、当社グループの中期的な事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、積極的な当社商品の営業を行わないことによって、当社の保険商品の営業社員が報酬の低下等により離職する、又はモチベーションを喪失することにより、当社の保険商品の営業活動の再開に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社及び日本郵便株式会社からお客さまに対する通常のご提案が可能となったとしても、当社グループへの信頼の喪失等により、当社の保険商品の販売が回復しない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、当社グループは、保険業法及び郵政民営化法に基づき、金融庁及び総務省の監督に服しており、当社及び日本郵便株式会社は、2019年9月11日から保険業法に基づき保険募集品質問題に関する金融庁の立入検査を受けているところです。監督当局が行う当該検査結果又は当社が行うご契約調査の結果等により、募集品質について問題がある事案が判明する、若しくは、その他の事項について当社の管理体制等の不備が判明する、又は監督当局がそれらを受けた取り組みが不十分であると判断した等の場合には、業務改善命令・業務停止命令その他の行政処分を受ける可能性があり、また、保険契約者等から訴訟を提起された場合には、当社グループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

※1 条件付解約制度:乗換を契機に無保険となってしまうことを防止する観点から、新契約申込みの承諾可否に応じて、既契約の解約等の効力を発生させる制度。

※2 契約転換制度:保険期間の途中で、現在加入している契約を解約することなく、新たな内容の契約に移行することができる制度。

 

 事務リスク

(本文略)

 システムリスク

(本文略)

 情報漏えいリスク

(本文略)

 コンプライアンス違反、不正・不祥事に関するリスク

(本文略)

 従業員、代理店、業務委託先、保険契約者等の不正により損害を被るリスク

(本文略)

 

(中略)

 

 

(27) 日本郵政グループとの資本関係、人的関係及び取引関係に関するリスク

① 日本郵政株式会社が議決権を保有することによる影響力及び他の一般株主との利益相反に関するリスク
(本文略)

② 日本郵政グループとの人的関係及び取引関係に関するリスク

a.日本郵政グループにおける当社の位置づけ

(本文略)

b.日本郵政グループとの人的関係

本書提出日現在において、当社では、日本郵政グループの役員を兼任する役員が在職しております。そのうち、主な日本郵政グループの役員を兼任する役員は、下表のとおりとなっております。また、当社の経営会議(第13期有価証券報告書「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業の統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 b.業務執行」をご参照ください。)には、当社の常務以上の執行役を兼任している者を除き、原則、日本郵政株式会社の役員は出席していませんが、議題又は報告事項に応じて、出席が必要と当社が考える日本郵政株式会社の代表執行役に出席を要請することとしております。

 

氏名

当社における役職

主な日本郵政グループ
 における役職

兼任の理由

植平 光彦

取締役兼代表執行役社長

日本郵政株式会社

取締役(非常勤)

グループの経営管理の実効性及び経営の効率性を高めるため

長門 正貢

(注)

取締役
 (非常勤)

日本郵政株式会社

取締役兼代表執行役社長

グループガバナンス強化のため

千田 哲也

代表執行役副社長

 日本郵政株式会社
常務執行役(非常勤)

国が資本金の2分の1以上を出資している法人である日本郵政株式会社として国会において当社に関する専門的な質問への答弁に対応するため

堀家 吉人

専務執行役

日本郵政株式会社
常務執行役(非常勤)

加藤 進康

常務執行役

日本郵政株式会社

常務執行役(非常勤)

 

(注) 同氏は、日本郵政株式会社の子会社である、日本郵便株式会社及び株式会社ゆうちょ銀行の取締役(非常勤)も兼任しております。

 

上記①のとおり、日本郵政株式会社は当社の一般株主とは異なる利害を有しており、このような役員の兼任等を通じて、当社の事業運営に重要な影響を及ぼす可能性があります(当社の役員の状況については第13期有価証券報告書「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2) 役員の状況」をご参照ください。)。
 また、当社は、日本郵政株式会社及びその子会社である日本郵便株式会社との間で、人事交流を目的として相互に出向者を受け入れており、モニタリングその他郵便局に対する支援等の業務を行っておりますが、このうち、当社において重要な役職についている者はおりません。
 

(後略)

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態の状況及び分析・検討

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、保有契約の減少に伴い保険契約準備金が減少したことに対応し、有価証券及び貸付金が減少したこと等から、前連結会計年度末に比べ8,708億円減少し、73兆341億円(前連結会計年度末比1.2%減)となりました。

 

① 資産の部

資産の部合計は、前連結会計年度末に比べ8,708億円減少し、73兆341億円(前連結会計年度末比1.2%減)となりました。主な資産構成は、有価証券57兆4,513億円(同1.7%減)、貸付金6兆523億円(同10.8%減)及び金銭の信託2兆9,741億円(同6.7%増)となっております。

 

② 負債の部

負債の部合計は、前連結会計年度末に比べ9,758億円減少し、70兆7,940億円(前連結会計年度末比1.4%減)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は、保有契約の減少により65兆7,672億円(同2.0%減)となりました。

 

③ 純資産の部

純資産の部合計は、前連結会計年度末に比べ1,049億円増加し、2兆2,401億円(前連結会計年度末比4.9%増)となりました。純資産の部のうち、資本剰余金は、2019年4月8日付けで取得した自己株式37,411千株について2019年5月31日付けで37,400千株消却したことに伴い、前連結会計年度末に比べ950億円減少し、4,050億円(同19.0%減)となりました。また、その他有価証券評価差額金は、前連結会計年度末に比べ1,720億円増加し、6,287億円(同37.7%増)となりました。

 

なお、当第2四半期連結会計期間末における連結ソルベンシー・マージン比率(大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標のひとつ)は、1,189.5%と高い健全性を維持しております。

 

 

(2) 経営成績の状況及び分析・検討

① 経常収益

経常収益は、前年同期と比べ2,370億円減少し、3兆6,613億円(前年同期比6.1%減)となりました。経常収益の内訳は、保険料等収入1兆8,011億円(同11.7%減)、資産運用収益5,740億円(同7.1%減)、その他経常収益1兆2,860億円(同3.7%増)となっております。

 

a.保険料等収入

保険料等収入は、保有契約の減少及び2019年7月中旬以降の積極的な当社商品の勧奨活動の停止等に伴う新契約の減少等により、前年同期に比べ2,392億円減少し、1兆8,011億円(前年同期比11.7%減)となりました。

b.資産運用収益

資産運用収益は、総資産残高の減少に伴う利息及び配当金等収入の減少及び金銭の信託で保有する有価証券の評価損の増加等による運用益の減少等により、前年同期に比べ439億円減少し、5,740億円(前年同期比7.1%減)となりました。

c.その他経常収益

その他経常収益は、支払備金戻入額の増加等により、前年同期に比べ461億円増加し、1兆2,860億円(前年同期比3.7%増)となりました。

 

② 経常費用

経常費用は、前年同期と比べ2,169億円減少し、3兆5,198億円(前年同期比5.8%減)となりました。経常費用の内訳は、保険金等支払金が3兆1,438億円(同6.3%減)、資産運用費用が670億円(同2.6%増)、事業費が2,535億円(同1.3%減)、その他経常費用が553億円(同4.8%減)等となっております。

 

a.保険金等支払金

保険金等支払金は、満期保険金等の減少等により、前年同期に比べ2,123億円減少し、3兆1,438億円(前年同期比6.3%減)となりました。

b.資産運用費用

資産運用費用は、有価証券売却損が減少したものの、為替リスクのヘッジに伴う金融派生商品費用の増加等により、前年同期に比べ16億円増加し、670億円(前年同期比2.6%増)となりました。

c.事業費

事業費は、ご契約調査等により費用の増加があったものの、2019年7月中旬以降の積極的な当社商品の勧奨活動の停止等による新契約の減少に伴う業務委託手数料の減少等により、前年同期に比べ34億円減少し、2,535億円(前年同期比1.3%減)となりました。

d.その他経常費用

その他経常費用は、税金の減少等により、前年同期に比べ27億円減少し、553億円(前年同期比4.8%減)となりました。

 

 

③ 経常利益

経常利益は、金銭の信託運用益の減少等によるキャピタル損失の増加等により、前年同期に比べ200億円減少し、1,415億円(前年同期比12.4%減)となりました。

 

④ 特別損益

特別損益は、当第2四半期連結累計期間においてキャピタル損失が増加したことから、前年同期に繰り入れとなっていた価格変動準備金について戻し入れを行ったこと等により、前年同期に比べ278億円増加し、258億円の利益となりました。

 

⑤ 契約者配当準備金繰入額

契約者配当準備金繰入額は、契約者配当を支払う有配当契約の減少等に伴い、前年同期に比べ88億円減少し、545億円(前年同期比14.0%減)となりました。

 

⑥ 親会社株主に帰属する中間純利益

経常利益から特別損益、契約者配当準備金繰入額及び法人税等合計を加減した親会社株主に帰属する中間純利益は、経常利益が減少したものの、価格変動準備金の戻し入れを行ったほか、契約者配当準備金繰入額が減少したこと等により、前年同期に比べ75億円増加し、763億円(前年同期比11.0%増)となりました。

 

なお、当社の当第2四半期累計期間における基礎利益(生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標)は、2,057億円(前年同期比0.7%減)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況及び分析・検討

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、保有契約の減少及び2019年7月中旬以降の積極的な当社商品の勧奨活動の停止等に伴う新契約の減少等の影響による収入が減少したものの、利息及び配当金等の受取額が増加したこと及び法人税等の支払額が減少したこと等により、前年同期に比べ716億円支出減となり、1兆1,268億円の支出となりました。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、貸付金の回収による収入が増加したこと等から、前年同期に比べ3,081億円収入増となり、1兆6,660億円の収入となりました。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出等により、前年同期に比べ1,025億円支出増となり、1,437億円の支出となりました。

 

④ 現金及び現金同等物の中間期末残高

以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、上記①~③の要因により、期首から3,955億円増加し、1兆3,132億円となりました。

 

 

(4) 対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営戦略及び対処すべき課題」につきまして、以下の追加すべき事項が生じております。

 

当社は、お客さま本位の業務運営の徹底を最重要経営課題のひとつとして、日本郵便株式会社と連携しながら、保険募集プロセスの品質向上やご家族同席などの高齢者募集対応をはじめとした諸課題に取り組んでまいりました。具体的には、2017年4月に「お客さま本位の業務運営に係る基本方針」を策定、公表し、募集品質向上策を「募集品質向上に向けた総合対策」として重層的に取り組んでおり、2018年度からの中期経営計画においても、お客さま本位の業務運営の徹底をその主要戦略のひとつとして掲げております。
 しかしながら、お客さまが保障を見直される際の取り扱い等に関する社内調査を実施した結果、お客さまのご意向に沿わず不利益が生じた可能性のある契約乗換等に係る事案が判明しました。これを受け、お客さまのご意向に沿わず不利益が生じた可能性が特定可能な類型(以下「特定事案」といいます。)及び特定事案に該当するものを除く全てのご契約についての調査(以下「全ご契約調査」といいます。)を実施しているところです。
 当四半期連結会計期間の末日現在における特定事案及び全ご契約調査の主な状況等は、以下のとおりです。
 

「調査の概要」

調査の実施にあたり、当社本社に経営トップ主導の「お客さま本位の募集態勢推進本部」を設置し、すべての組織(本社・エリア本部・支店・サービスセンター)が連携しながら、全社を挙げて、丁寧なお客さま対応を進めております。
 また、お客さまからのお問い合わせに確実に対応するために、本調査の専用コールセンターを設置し、体制を整備しております。
 なお、本調査にあたっては、お客さまへのご意向等の確認手法や、分析方法について、独立した中立・公正な第三者により構成された特別調査委員会に適宜ご説明し、ご意見をいただきながら、適切に進めております。

 

① 特定事案調査

契約乗換について、契約類型(下記A~F類型)ごとに、過去のご契約データから合致するものを抽出し、具体的に法令違反や社内ルール違反がないか、募集状況等の調査を実施しております。特定事案につきましては、対象となるお客さまに対して、書面の発送を完了しており、曜日・時間等を変えてお電話や、ご高齢のお客さまやご訪問を希望されるお客さま等にはご訪問により、ご連絡をとらせていただいております。

 

類型

調査対象事案

A

契約乗換に際し、乗換前のご契約は解約されたが、乗換後のご契約が引受謝絶となった事案

B

契約乗換後、告知義務違反により乗換後のご契約が解除となり、保険金が支払謝絶等となった事案

C

特約切替や保険金額の減額により、より合理的なご提案が可能であった事案

D

契約乗換前後で予定利率が低下しており、保障の内容・保障期間の変動がない等の事案

E

契約乗換の判定期間後(乗換後のご契約の契約日の後7か月から後9か月)の解約により、保障の重複が生じた事案

F

契約乗換の判定期間外(乗換後のご契約の契約日の前4か月から前6か月)の解約により、保障の空白が生じた事案

 

 

 

お客さまからいただいたご回答を検証し、必要に応じてお客さまの契約状況も確認しながら、社外弁護士も交えて、法令違反または社内ルール違反の可能性がある事案を洗い出しております。

その結果、お客さまから聴き取りをさせていただいた段階ではございますが、ご契約時の状況やご意向が確認できた件数の中に一定数の法令違反または社内ルール違反の可能性がある事案を把握しました。

これらは、あくまでもお客さまからいただいた回答のみに基づいた集計結果であり、今後さらに日本郵政グループを挙げて、1件たりとも不正は許容しない姿勢で追加調査(募集人への調査やお客さまに対する確認)を進めてまいります。

また、ご意向確認の結果、復元等の詳細説明の希望をいただいているお客さまのうち、ご意向に沿わず不利益を生じさせたと認められる事案につきましては、ご案内状をお送りし、できる限り迅速に対応してまいります。復元等の詳細説明を希望されないお客さまにつきましては、今回の調査に対するご協力への感謝と合わせて、最終ご意向確認のための書面をご送付させていただきます。

 

 

② 全ご契約調査

特定事案調査の対象を除くすべてのご契約に対して、返信用はがきを同封した書面をお送りし、お客さまのご意向およびお気づきの点について、あらためて確認をお願いしており、お客さまからご返信いただいたはがきや、コールセンターにご相談いただいた内容をもとに、調査を実施してまいります。ご加入いただいている保険のご契約について郵便局へお問い合わせいただいた場合も、郵便局の社員がご訪問やお電話により、ご説明をしてまいります。また、すべてのお客さまに、ご加入いただいている保障内容・保険料等を記載した「ご契約内容のお知らせ」を送付させていただき、ご契約に対するご疑問やご不安があればお知らせいただくこととしております。このほか、ご契約調査への協力をお願いするテレビCMやお客さま専用のマイページを通じてご回答をいただく仕組みの構築等、幅広い手段を通じて、引き続き本取組をお知らせし、広くお客さまからのお申し出に対応してまいります。

 

「今後の取組(改善策)」

お客さまに不利益が生じた契約乗換等に係る問題の根本原因につきましては、2019年7月24日に設置した特別調査委員会により調査が行われているところですが、現状を踏まえ、以下の改善策を講じてまいります。

今後、同委員会による調査により具体的な原因が明らかになり、新たな指摘がなされた場合は、それらの指摘についても真摯に受け止め、対応してまいります。

 

① 営業目標の見直し

これまで、新契約実績に偏重した営業目標となっていたことを踏まえ、今年度のかんぽ商品につきましては営業目標を設定しないこととしております。また、来年度の営業目標につきましても、従来の新契約実績によるものから、保有契約をお守りし、増やしていくという考え方に基づくものに見直すなど、考え方も含め抜本的に見直してまいります。

 

 

② ご意向確認等、契約時のチェック態勢の強化

契約時のチェック態勢が十分でなかった状況を踏まえ、当社および日本郵便株式会社は、募集時の事前チェック体制を強化してまいります。

2019年8月からは、当社のサービスセンターにおいて契約申込書等をチェックし、募集品質に懸念があるお申込み等の場合は、直接お客さまのご意向を確認しております。

これに加えて、2019年9月からは郵便局においても、管理者が契約申込書等をチェックし、募集品質に懸念がある場合は郵便局管理者がお客さまのご意向を確認する仕組みとしております。

また、2019年9月下旬からは契約乗換のお申込みにはシステム上アラートを表示し、システム制御により郵便局管理者の承認がなければ保障設計書を作成できないこととするなど、新契約をお引き受けするプロセスの様々な場面において、重層的なチェックを行うことにより、お客さまのご意向に沿った契約となっていることを確認しております。

 

③ 条件付解約制度、契約転換制度の導入

お客さまの不利益を未然に防ぐための制度的措置として、新規契約が有効に成立したことを条件として既契約の解約等の効力を発生させる「条件付解約制度」や、既契約を解約することなく新たな内容の契約に移行できる「契約転換制度」について、順次導入してまいります。

 

④ お客さま本位の業務運営に対する態勢整備

2019年7月から「お客さま本位の募集態勢推進本部」を設置し、経営トップ主導で募集品質向上を中心とした当社の改善取組を推進していくとともに、日本郵便株式会社と合同で、お客さま本位の営業活動の徹底に向けた研修を郵便局で行っております。また、2019年9月から日本郵便株式会社においても募集品質改善部の設置や金融渉外本部長の職務の見直しを行う等、募集管理態勢の改善に取り組んでおり、日本郵政グループ全体として、お客さま本位の業務運営に向けた態勢整備に取り組んでおります。

 

⑤ 社員の声の把握

郵便局員等のフロントライン社員の声や、お客さまからの様々な指摘等の声が本社に届きにくい状況にあったことを踏まえ、(従来の内部通報窓口とは別の)営業・業務に関する内部通報窓口や、社員の日頃の業務において困った事等の相談を受ける窓口を新設してまいります。

 

⑥ 日本郵政グループ会社間の連携強化

日本郵政グループ会社間の連携を強化するため、内部監査、コンプライアンス、オペレーショナルリスク、お客さま満足推進といった各種の経営課題に関するグループの連絡会等を新設・充実してまいります。

 

 

なお、当社の最重要経営課題のひとつであり、2018年度の中期経営計画の主要施策として取り組んでおります、お客さま本位の業務運営に関して、高齢者に対する募集品質向上の取り組みを徹底するため、満70歳以上のお客さまへの勧奨を停止することとし、満期等でお客さまから加入のご意向がある場合は、ご家族説明によりご家族の同意がある場合のみご提案を行います。

 

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

(参考1) 当社の保険引受の状況

(個人保険及び個人年金保険は、当社が独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)

 

(1) 保有契約高明細表

(単位:千件、百万円)

区分

前事業年度末

(2019年3月31日)

当第2四半期会計期間末

(2019年9月30日)

件数

金額

件数

金額

個人保険

18,095

53,001,882

17,896

52,228,584

個人年金保険

1,268

2,329,471

1,223

2,129,920

 

(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。

 

(2) 新契約高明細表

(単位:千件、百万円)

区分

前第2四半期累計期間

(自 2018年4月1日

至 2018年9月30日)

当第2四半期累計期間

(自 2019年4月1日

至 2019年9月30日)

件数

金額

件数

金額

個人保険

888

2,868,275

582

1,699,379

個人年金保険

0

1,305

0

3,398

 

(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。

 

(3) 保有契約年換算保険料明細表

(単位:百万円)

区分

前事業年度末

(2019年3月31日)

当第2四半期会計期間末

(2019年9月30日)

個人保険

3,363,941

3,314,258

個人年金保険

452,478

434,807

合計

3,816,419

3,749,065

 

うち医療保障・
生前給付保障等

410,929

412,838

 

(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。

2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。

 

 

(4) 新契約年換算保険料明細表

(単位:百万円)

区分

前第2四半期累計期間

(自 2018年4月1日

至 2018年9月30日)

当第2四半期累計期間

(自 2019年4月1日

至 2019年9月30日)

個人保険

184,528

131,645

個人年金保険

114

304

合計

184,642

131,949

 

うち医療保障・
生前給付保障等

33,073

21,136

 

(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。

2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。

 

(参考2) 当社が独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況

(1) 保有契約高

(単位:千件、百万円)

区分

前事業年度末

(2019年3月31日)

当第2四半期会計期間末

(2019年9月30日)

件数

保険金額・年金額

件数

保険金額・年金額

保険

11,048

29,143,116

10,469

27,593,890

年金保険

1,708

590,874

1,599

547,539

 

(注) 計数は、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構における公表基準によるものであります。

 

(2) 保有契約年換算保険料

(単位:百万円)

区分

前事業年度末

(2019年3月31日)

当第2四半期会計期間末

(2019年9月30日)

保険

1,313,229

1,241,620

年金保険

572,367

532,502

合計

1,885,597

1,774,122

 

うち医療保障・
生前給付保障等

342,190

331,559

 

(注) 当社が独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構から受再している簡易生命保険契約について、上記「(参考1) 当社の保険引受の状況 (3) 保有契約年換算保険料明細表」に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、当社が算出した金額であります。

 

 

(参考3) 連結ソルベンシー・マージン比率

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度末

(2019年3月31日)

当第2四半期
連結会計期間末

(2019年9月30日)

ソルベンシー・マージン総額

(A)

5,647,874

5,698,504

 

資本金等

1,631,920

1,585,544

 

価格変動準備金

897,492

871,855

 

危険準備金

1,962,755

1,880,448

 

異常危険準備金

 

一般貸倒引当金

45

37

 

(その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益(税効果控除前))×90%(マイナスの場合100%)

568,785

783,837

 

土地の含み損益×85%(マイナスの場合100%)

△2,336

19

未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の合計額

4,569

4,275

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額

489,649

480,213

 

負債性資本調達手段等

100,000

100,000

 

全期チルメル式責任準備金相当額超過額及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額

 

控除項目

△5,006

△8,160

 

その他

433

リスクの合計額


(B)

949,323

958,100

 

保険リスク相当額

1

142,209

139,776

 

一般保険リスク相当額

5

 

巨大災害リスク相当額

6

 

第三分野保険の保険リスク相当額

8

59,172

57,038

 

少額短期保険業者の保険リスク相当額

9

 

予定利率リスク相当額

2

141,866

139,318

 

最低保証リスク相当額

7

 

資産運用リスク相当額

3

763,194

775,617

 

経営管理リスク相当額

4

22,128

22,235

ソルベンシー・マージン比率

(A)/{(1/2)×(B)}×100

1,189.8%

1,189.5%

 

(注) 保険業法施行規則第86条の2、第88条及び平成23年金融庁告示第23号の規定に基づいて算出しております。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。