第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 当連結会計年度の前4連結会計年度及び当連結会計年度に係る次に掲げる主要な経営指標等の推移

 

平成25年度

平成26年度

平成27年度

平成28年度

平成29年度

(自 平成25年

  4月1日

至 平成26年

  3月31日)

(自 平成26年

  4月1日

至 平成27年

  3月31日)

(自 平成27年

  4月1日

至 平成28年

  3月31日)

(自 平成28年

  4月1日

至 平成29年

  3月31日)

(自 平成29年

  4月1日

至 平成30年

  3月31日)

連結経常収益

百万円

2,044,940

連結経常利益

百万円

499,654

親会社株主に帰属する
当期純利益

百万円

352,775

連結包括利益

百万円

80,426

連結純資産額

百万円

11,521,680

連結総資産額

百万円

210,629,821

1株当たり純資産額

3,073.20

1株当たり当期純利益

94.09

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

自己資本比率

5.46

連結自己資本利益率

3.06

連結株価収益率

15.17

営業活動による
キャッシュ・フロー

百万円

130,411

投資活動による
キャッシュ・フロー

百万円

1,676,182

財務活動による
キャッシュ・フロー

百万円

187,324

現金及び現金同等物の
期末残高

百万円

49,223,314

従業員数
[外、平均臨時従業員数]

[-]

[-]

[-]

-]

13,022

[4,613]

 

(注) 1.当行は、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

2.当行及び連結子会社(以下「当行グループ」)の消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式によっております。

3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

4.当行は、株式給付信託を設定しており、当該信託が保有する当行株式を連結財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、株式給付信託が保有する当行株式は、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末発行済株式数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、普通株式の期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。

5.自己資本比率は、新株予約権が存在しないため「期末純資産の部合計-期末非支配株主持分」を「期末資産の部合計」で除して算出しております。

6.連結自己資本利益率は、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、親会社株主に帰属する当期純利益を、非支配株主持分控除後の期末連結純資産額で除して算出しております。

7.従業員数は、当行グループから当行グループ外への出向者を含んでおらず、当行グループ外から当行グループへの出向者を含んでおります。また、平均臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含む。)は、[ ]内に年間の平均人員(1日8時間換算)を外書きで記載しております。

 

(2) 当行の当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に係る主要な経営指標等の推移

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

平成26年3月

平成27年3月

平成28年3月

平成29年3月

平成30年3月

経常収益

百万円

2,076,397

2,078,179

1,968,987

1,897,281

2,044,845

経常利益

百万円

565,095

569,489

481,998

442,085

499,669

当期純利益

百万円

354,664

369,434

325,069

312,264

352,745

持分法を適用した場合の
投資利益(△は投資損失)

百万円

11

119

9

13

資本金

百万円

3,500,000

3,500,000

3,500,000

3,500,000

3,500,000

発行済株式総数

千株

150,000

150,000

4,500,000

4,500,000

4,500,000

純資産額

百万円

11,464,524

11,630,212

11,508,150

11,780,037

11,513,151

総資産額

百万円

202,512,882

208,179,309

207,056,039

209,568,820

210,630,601

貯金残高

百万円

176,612,780

177,710,776

177,871,986

179,434,686

179,882,759

貸出金残高

百万円

3,076,325

2,783,985

2,542,049

4,064,120

6,145,537

有価証券残高

百万円

166,057,886

156,169,792

144,076,834

138,792,448

139,201,254

1株当たり純資産額

2,547.67

3,101.82

3,069.26

3,142.05

3,071.04

1株当たり配当額

626.58

1,477.95

25.00

50.00

50.00

(内1株当たり中間配当額)

(円)

(-)

(-)

(-)

(25.00)

(25.00)

1株当たり当期純利益

78.81

89.58

86.69

83.28

94.09

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

自己資本比率

5.66

5.58

5.55

5.62

5.46

自己資本利益率

3.15

3.20

2.80

2.68

3.02

株価収益率

15.97

16.58

15.17

配当性向

26.50

50.00

28.83

60.03

53.13

営業活動による
キャッシュ・フロー

百万円

3,974,054

2,849,061

3,446,036

717,488

投資活動による
キャッシュ・フロー

百万円

6,406,457

12,291,787

9,952,376

4,876,733

財務活動による
キャッシュ・フロー

百万円

93,487

1,393,986

184,717

187,716

現金及び現金同等物の
期末残高

百万円

18,848,622

32,596,050

45,810,068

51,216,921

従業員数
[外、平均臨時従業員数]

12,963

[5,699]

12,889

[5,523]

12,905

[5,223]

12,965

4,902]

13,009

[4,612]

 

 

(注) 1.消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式によっております。

2.貯金は、銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。

3.第12期中間配当についての取締役会決議は平成29年11月14日に行いました。

4.第12期より連結財務諸表を作成しているため、第12期の持分法を適用した場合の投資利益(△は投資損失)、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

5.第12期の貸出金残高が第11期に比べて増加した要因は、主として国に対する資金の貸付けの増加によるものです。

6.第11期より株式給付信託を設定しており、当該信託が保有する当行株式を財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、株式給付信託が保有する当行株式は、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末発行済株式数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純利益の算定上、普通株式の期中平均株式数の計算において控除する自己株式数に含めております。

7.当行は、平成27年8月1日に普通株式1株につき30株の割合で株式分割を行っております。第8期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。

8.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

9.自己資本比率は、新株予約権が存在しないため「期末純資産の部合計」を「期末資産の部合計」で除して算出しております。

10.自己資本利益率は、当期純利益を期中平均純資産額で除して算出しております。

11.第8期及び第9期の株価収益率は、当行株式が非上場株式であるため記載しておりません。

12.第8期、第9期及び第10期の配当性向は、当期配当金総額を当期純利益で除して算出しております。第11期及び第12期の配当性向は、普通株式に係る1株当たり配当額を1株当たり当期純利益で除して算出しております。

13.従業員数は、当行から社外への出向者を含んでおらず、社外から当行への出向者を含んでおります。また、平均臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含む。)は、[ ]内に年間の平均人員(1日8時間換算)を外書きで記載しております。

 

 

2 【沿革】

(1) 設立経緯

明治4年に郵便制度が創設され、更に、明治8年に郵便為替・郵便貯金事業、明治39年には郵便振替事業が創業され、郵政事業は国の直営事業として運営されてきましたが、平成8年11月に発足した行政改革会議において、国の行政の役割を「官から民へ」等の基本的な視点から見直し、行政機能の減量・効率化の一環として、郵政事業も国の直営を改め、「三事業一体として新たな公社」により運営することとされました。これを受け、平成13年1月、郵政省は、自治省・総務庁との統合により発足した総務省と、郵政事業の実施機能を担う同省の外局として置かれた郵政事業庁に再編された後、平成14年7月31日に郵政公社化関連4法が公布され、平成15年4月1日に日本郵政公社(以下「公社」)が発足しました。

平成13年4月に小泉内閣が発足すると、財政・税制・規制・特殊法人・司法制度の改革、地方分権の推進等とともに、郵政事業の民営化が、「聖域なき構造改革」の重要課題の一つとして位置づけられました。平成16年9月、公社の4機能(窓口サービス、郵便、郵便貯金、簡易生命保険)をそれぞれ株式会社として独立させ、これらの株式会社を子会社とする純粋持株会社を設立すること等を主な内容とする「郵政民営化の基本方針」が閣議決定されました。そして、経営の自主性、創造性及び効率性の向上、公正かつ自由な競争の促進等を基本理念とする郵政民営化法案等の関連6法案が、通常国会への提出、衆議院における一部修正、参議院本会議における否決、衆議院解散・総選挙、再提出等を経て、平成17年10月、特別国会で可決・成立しました。

平成19年10月1日、郵政民営化(郵政民営化関連6法の施行)に伴い公社が解散すると、その業務・機能や権利・義務は、5つの承継会社(日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、当行、株式会社かんぽ生命保険)と、郵便貯金・簡易生命保険の管理等を行う独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(以下「機構」)に引き継がれました。ここに、日本郵政株式会社を持株会社とし、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、当行、株式会社かんぽ生命保険を中心とした日本郵政グループが発足いたしました。なお、当行は、機構の業務である郵便貯金管理業務(公社から承継した郵便貯金の管理業務等)の一部を、郵便貯金管理業務委託契約を締結し受託しております。

 

(2) 郵政民営化法等の一部を改正する等の法律の公布

郵政民営化(平成19年10月1日)後、約4年半が経過した平成24年4月27日、通常国会で郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案が可決・成立し、平成24年5月8日に公布されました。

これにより、郵便事業株式会社と郵便局株式会社が統合され、日本郵政グループは5社体制から4社体制へと再編されました。また、ユニバーサルサービス(注)の範囲が拡充され、郵便のみならず、貯金・保険の基本的なサービスも郵便局で一体的に利用できる仕組みが確保されました。

更に、同改正法は、当行と株式会社かんぽ生命保険(以下あわせて「金融2社」)の株式について、その全部を処分することを目指し、金融2社の経営状況、ユニバーサルサービス確保の責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分することとしました。

なお、平成23年11月30日、臨時国会で可決・成立した東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法は、日本郵政株式会社の株式について、政府は復興債の償還費用の財源を確保するため、同社の経営状況、収益の見通しその他の事情を勘案しつつ処分の在り方を検討し、その結果に基づいて、できる限り早期に処分することとしました。

 

(注) 日本郵便株式会社は、日本郵便株式会社法により、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金・債権債務の決済の役務、簡易に利用できる生命保険の役務を、利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的にかつあまねく全国で公平に利用できるようにするユニバーサルサービス義務を、日本郵政株式会社とともに負っております。

 

(3) 日本郵政株式会社、当行及び株式会社かんぽ生命保険の上場

 上記(2)に記載している法律上の要請に加え、金融2社株式についても、金融2社の経営の自由度確保のため早期処分が必要であること、また、金融2社の株式価値を日本郵政株式会社の株式価格に透明性を持って反映させることといった観点を総合的に勘案し、日本郵政株式会社は、3社の上場は同時に行うことが最も望ましいと判断し、政府による同社株式の売出し・上場にあわせ、金融2社の株式も、同時に売出し・上場することを目指す方針を決定し、平成26年12月26日に発表しました。その方針に従い、日本郵政株式会社、当行及び株式会社かんぽ生命保険は、平成27年11月4日に東京証券取引所市場第一部に上場しました。

 

また、日本郵政株式会社は、上場後の金融2社株式の売却について、前述の郵政民営化法の趣旨に沿って、金融2社の経営の自由度の拡大、グループの一体性や総合力の発揮等も視野に入れ、まずは、保有割合が50%程度となるまで、段階的に売却していくこととしております。しかしながら、3社の時価総額は相当程度の規模になることが想定され、短期間で大規模に売却することは、株式市場の需給の観点からは容易ではないと考えられます。従って、同社は、金融2社株式をいつまでに50%程度まで売却するかを明確には示せないものの、株式市場の動向等の条件が許す限り、まずは、保有割合が50%程度となるまで、段階的に売却を進める予定としております。

 

(4) 日本郵政グループにおける現在の当行の位置づけ

当行は、親会社である日本郵政株式会社を中心として、郵便・物流事業、金融窓口事業、国際物流事業、銀行業、生命保険業を主に営む日本郵政グループの一員として、銀行業を全国規模で行う企業であります。

当行は、現在、日本郵便株式会社が金融のユニバーサルサービス提供に係る責務を果たすための「銀行窓口業務契約」を同社と締結しており、日本郵便株式会社法第2条第2項に定める関連銀行になっております。

 

(5) 株式会社ゆうちょ銀行の沿革

年月

事項

平成18年9月
 

株式会社ゆうちょ銀行の準備会社として、日本郵政株式会社の全額出資子会社である株式会社ゆうちょを設立

平成19年10月

民営化し日本郵政グループ発足、株式会社ゆうちょ銀行に商号を変更し開業

平成19年12月
 

新規業務(シンジケートローン(参加型)、貸出債権の取得又は譲渡等、金利スワップ取引等)の認可取得

平成20年4月

SDPセンター株式会社に出資

 

新規業務(クレジットカード業務、変額個人年金保険の募集業務、住宅ローン等の媒介業務)の認可取得

平成20年5月

「JP BANKカード」の発行開始

  

住宅ローン等の媒介業務開始

 

変額個人年金保険の募集業務開始

平成21年1月

全国銀行データ通信システムによる他の金融機関との内国為替取扱開始

平成25年3月

日本ATMビジネスサービス株式会社に出資

平成27年11月

当行普通株式を東京証券取引所市場第一部に上場

 

JP投信株式会社に出資

平成29年6月

新規業務(口座貸越サービス、地域金融機関との連携に係る業務等、市場運用関係業務)の認可取得

平成30年2月

JPインベストメント株式会社を設立

 

 

(6) 株式会社ゆうちょ銀行設立前の沿革

年月

事項

明治4年4月

郵便事業創業

明治8年1月

郵便為替事業創業

明治8年5月

郵便貯金事業創業

明治18年12月

逓信省発足

明治39年3月

郵便振替事業創業

昭和24年6月

郵政省発足

平成13年1月

省庁再編に伴い、郵政省と自治省、総務庁が統合した総務省と郵政事業庁に再編

平成15年4月

日本郵政公社発足

平成17年10月

投資信託の募集業務開始

平成18年1月

日本郵政株式会社(郵政民営化の準備を行う準備企画会社)発足

 

 

 

3 【事業の内容】

当行は、銀行法に基づき、預入限度額内での預金(貯金)業務、シンジケートローン等の貸出業務、有価証券投資業務、為替業務、国債、投資信託及び保険商品の窓口販売、住宅ローン等の媒介業務、クレジットカード業務などを営んでおります。また、日本郵便株式会社の郵便局ネットワークをメインチャネルに、1.2億人規模のお客さまに生活・資産形成に貢献する金融サービスを提供し、お預りした貯金を有価証券で運用することを主な事業としております。

当行及び当行の関係会社は、当行、連結子会社2社及び持分法適用関連会社3社で構成されており、銀行業の単一セグメントとして、銀行業務のほか、金融商品取引業務などを行っております。

なお、日本郵政グループは、郵便・物流事業、金融窓口事業、国際物流事業、銀行業、生命保険業等を行っております。

 

(事業系統図)当行及び当行の関係会社

 


 (注) 当連結会計年度末日後に設立した連結子会社1社は上記事業系統図に含めておりません。

 

(1) 資金運用

当行は、平成30年3月末現在、個人貯金が90%超を占める179.8兆円の貯金を、主として有価証券139.2兆円(内、国債62.7兆円、その他の証券(外国債券や主な投資対象が外国債券である投資信託等で構成)59.2兆円)で運用し、資金運用収益を中心に収益を確保しております。

具体的には、想定した市場環境の下、負債の状況等を踏まえて国債等の運用資産・運用期間を適切に管理するとともに、収益源泉の多様化・リスク分散の観点から、国際分散投資の推進、オルタナティブ資産への投資など運用の高度化・多様化を図っているほか、地域経済活性化にも貢献すべく、従来からの地方公共団体向け資金供給の強化に加え、地域金融機関と連携し、地域活性化ファンドへの出資等に取り組んでおります。

こうした金融資産及び金融負債は、市場リスク(金利、為替、株式など様々な市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスク)や信用リスク(信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む。)の価値が減少ないし消失し、損失を被るリスク)を伴うものであるため、デリバティブ取引等で一定のリスクをヘッジしつつ、安定的な収益確保に努めております。

 

 

(2) 資金調達、資産・負債総合管理

当行は、本支店その他の営業所、日本郵便株式会社が展開している郵便局ネットワークを通じて、お客さまから通常貯金、定額・定期貯金などの各種の貯金を預入限度額内でお預かりしております。

また、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が、日本郵政公社から承継した郵便貯金に相当する預り金を、特別貯金として受け入れております。

更に、上記(1)の資金運用(資産)と市場取引も含めた資金調達(負債)について、金利リスクや流動性リスク(運用・調達期間の差異や資金流出により、必要な資金調達や通常の金利での資金調達が困難となるリスク)をマネージしつつ、国債運用等で安定的収益の確保を図る「ベース・ポートフォリオ」と、国際分散投資等を拡大し主に信用・市場リスクを取って収益の積上げを追求する「サテライト・ポートフォリオ」の枠組みの下で、資産・負債を総合的に内部管理するALM(Asset Liability Management)を適切に展開し、中期的な安定的収益の確保に努めております。

なお、平成30年度からは、運用の高度化・多様化が進み、サテライト・ポートフォリオの残高が相応に積み上がったことを契機に、これまでのベース・ポートフォリオとサテライト・ポートフォリオという管理の枠組みをポートフォリオの特性に合わせ、7つのポートフォリオに細分化して管理する枠組みに移行いたします(当該枠組みの内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 当行の経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (参考) ポートフォリオの状況」をご参照ください。)。

 

(3) 手数料ビジネス

当行は、本支店その他の営業所(直営店)・日本郵便株式会社の郵便局ネットワークを通じて、為替業務、国債・投資信託等の資産運用商品の販売、クレジットカード業務、住宅ローン等の媒介業務(直営店に限り取扱い)及び各金融機関と連携したATM提携サービスなどを提供し、手数料(役務取引等)収益を確保しております。

 

(事業系統図) 日本郵政株式会社を中心としたグループ各社等との関係

 


 

(注) 当行は、平成30年3月31日現在、全国に本支店その他の営業所234箇所を展開しておりますが、日本郵便株式会社との間で銀行代理業務等に係る委託契約を締結し、日本郵便株式会社の郵便局(19,858局)、簡易郵便局(3,927局)に代理店を設けております。

 

 

(参考)

当行は、事業を行うにあたり、「郵政民営化法」に基づき、主に次の(1)~(4)の規制を受けております。

 

(1) 業務の制限

当行は、郵政民営化法により、郵政民営化時に認められていなかった業務(いわゆる新規業務)を行うときは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を要するものとされております(同法第110条)。認可を要する業務の概要は、以下のとおりです。

また、内閣総理大臣及び総務大臣は、新規業務の認可や下記(3)(4)の規制に係る認可の申請があった場合、下記(2)の規制に係る政令の制定又は改廃の立案をしようとする場合は、郵政民営化委員会の意見を聴かなければならないこととされております。

(なお、日本郵政株式会社が当行の株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣に届け出た日以後は、郵政民営化法第110条に係る認可は要しないものの、当行が各業務を行おうとするときは、その内容を定めて、内閣総理大臣及び総務大臣への届出を要するとともに、業務を行うにあたっては、他の金融機関等との間の適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害することのないよう特に配慮しなければならないものとされております。(同法第110条の2))

① 外貨預金の受入れ、譲渡性預金の受入れ

② 資金の貸付け又は手形の割引(次の(a)から(f)に掲げる業務を除く)

(a) 預金者等に対する当該預金者等の預金等を担保とする資金の貸付け

(b) 国債証券等を担保とする資金の貸付け

(c) 地方公共団体に対する資金の貸付け

(d) コール資金の貸付け

(e) 日本郵政株式会社、日本郵便株式会社又は株式会社かんぽ生命保険に対する資金の貸付け

(f) 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に対する資金の貸付け

③ 銀行業に付随する業務等のうち、次の(a)から(l)に掲げる業務

(a) 債務の保証又は手形の引受け

(b) 特定目的会社発行社債の引受け等

(c) 有価証券の私募の取扱い

(d) 地方債又は社債その他の債券の募集又は管理の受託

(e) 外国銀行の業務の代理又は媒介

(f) デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理

(g) 金融等デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理

(h) 有価証券関連店頭デリバティブ取引

(i) 有価証券関連店頭デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理

(j) 投資助言業務

(k) 信託に係る事務に関する業務

(l) 地球温暖化防止の観点での算定割当量関連業務

④  登録金融機関の業務(金融商品取引法第33条第2項の業務)(次の(a)から(c)に掲げる業務を除く)

(a) 投資の目的又は信託契約に基づく有価証券の売買・有価証券関連デリバティブ取引及び書面取次ぎ行為

(b) 国債等の募集の取扱い等

(c) 証券投資信託の募集の取扱い等

⑤ その他の法律の規定により銀行が営むことができる業務(次の(a)から(e)に掲げる業務を除く)

(a) 当せん金付証票の売りさばき等

(b) 国民年金基金の加入申出受理業務

(c) 株式会社かんぽ生命保険の一部の生命保険の募集

(d) 確定拠出年金(個人型)の加入申込受理業務

(e) 拠出年金運営管理業(個人型)

⑥ その他内閣府令・総務省令で定める業務

 

 

(2) 預入限度額

当行は、郵政民営化法により、当座預金に相当する振替貯金を除き、原則として一の預金者から、受入れをすることができる預金等の額が制限されております。(郵政民営化法第107条、郵政民営化法施行令第2条)

① 通常貯金、定額貯金、定期貯金等(②を除く)・・・あわせて1,300万円

② 財形定額貯金、財形年金定額貯金、財形住宅定額貯金・・・あわせて550万円

ただし、①及び②の限度額には、郵政民営化前に預入した郵便貯金(独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に引き継がれたもの)も含まれます。

なお、郵政民営化法第19条第1項に基づく郵政民営化委員会の3年ごとの総合的検証(平成27年度~平成29年度)の中で、今後の預入限度額についても検討項目の一つとして議論が行われております。

 

(3) 子会社保有の制限

当行は、子会社対象金融機関等を子会社(銀行法第2条第8項に規定する子会社)としようとするときは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければならないものとされております。(郵政民営化法第111条第1項)

また、銀行(銀行法第16条の2第1項第1号、第2号又は第7号に掲げる会社)を子会社としてはならないものとされております。(郵政民営化法第111条第7項)

 

(4) 合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けの認可

当行を当事者とする合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けは、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないとされております。(郵政民営化法第113条第1項、第3項及び第5項)

ただし、内閣総理大臣及び総務大臣は、金融機関(預金保険法第2条第1項各号に掲げる者)との合併その他一定の合併、会社分割、事業の譲渡、譲受けについては、上記認可をしてはならないものとされております。(郵政民営化法第113条第2項、第4項及び第6項)

 

これらの規制は、日本郵政株式会社が当行の株式の全部を処分した日、又は日本郵政株式会社が当行の株式の2分の1以上を処分した旨を総務大臣が内閣総理大臣に通知した日以後に、内閣総理大臣及び総務大臣が、当行について、内外の金融情勢を踏まえ、次に掲げる事情を考慮し、規制を適用しなくても当行と他の金融機関等との間の適正な競争関係及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないと認める旨の決定をした日以後は、適用されないこととなっております。(郵政民営化法第104条)

・日本郵政株式会社が保有する当行の議決権が、その総株主の議決権に占める割合その他他の金融機関等との間の競争関係に影響を及ぼす事情

・当行、日本郵便株式会社、株式会社かんぽ生命保険、その他日本郵政株式会社が設立した株式会社の経営状況及びこれらの株式会社と当行との関係

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金又
は出資金
(百万円)

主要な事業
の内容

議決権の
所有(又は
被所有)
割合(%)

当行との関係内容

役員の
兼任等
(人)

資金
援助

営業上
の取引

設備の
賃貸借

業務
提携

(親会社)

 

日本郵政株式会社

東京都
千代田区

3,500,000

持株会社

被所有

89.00

3(3)

ブランド価値使用料の支払、
預金取引、
業務委託等

建物の一部を賃貸借

(連結子会社)

 

JPインベストメント株式会社

 

東京都
千代田区

750

有価証券等に関する投資運用業務

50.00

[25.00]

6(-)

その他1社

(持分法適用関連会社)

 

SDPセンター株式会社

 

東京都
中央区

2,000

住宅ローン等の事務代行業

45.00

4(1)

業務委託

日本ATMビジネスサービス株式会社

東京都
港区

100

現金自動入出金機等の現金装填・回収・管理業務

35.00

2(-)

業務委託

JP投信株式会社

東京都
中央区

500

投資運用業、

第二種金融商品取引業

45.00

2(-)

業務委託

 

(注) 1.上記関係会社のうち、有価証券報告書を提出している会社は、日本郵政株式会社であります。

2.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の[ ]内は、「自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者」又は「自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者」による所有割合(外書き)であります。

3.「当行との関係内容」の「役員の兼任等」欄は、当行の役職員が関係会社の役員を兼任している人数の他、当行から関係会社の役員として出向している人数等を含んでおります。( )内は、当行の役員が関係会社の役員を兼任している人数であります。

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社における従業員数

 平成30年3月31日現在

 

合計

従業員数(人)

13,022

[4,613]

 

(注) 1.従業員数は当行グループから当行グループ外への出向者を含んでおらず、当行グループ外から当行グループへの出向者を含んでおります。また、臨時従業員(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含む。)4,508人(1日8時間換算)は含んでおりません。

2.当行グループは銀行業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員(1日8時間換算)を外書きで記載しております。

 

(2) 当行の従業員数

平成30年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

13,009

42.5

19.0

6,546

[4,612]

 

(注) 1.従業員数は当行から社外への出向者を含んでおらず、社外から当行への出向者を含んでおります。また、臨時従業員(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含む。)4,507人(1日8時間換算)は含んでおりません。

2.当行の従業員はすべて銀行業のセグメントに属しております。

3.臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員(1日8時間換算)を外書きで記載しております。

4.平均勤続年数については、当行設立以前(民営化前)における勤続年数を含んでおります。

5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

6.当行は従業員持株制度を導入し、従業員拠出額に応じて奨励金(当行株式上場前は拠出額の3%、上場後は拠出額の5%)を支給しております。なお、従業員拠出額と奨励金は、従業員持株会が当行普通株式を取得するために使用しております。

7.当行には、日本郵政グループ労働組合、郵政産業労働者ユニオンの労働組合が組織されております。
また、労使関係については、概ね良好であります。