当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの重要な変更があった事項は次のとおりであり、変更箇所は下線で示しております。なお、以下の見出し及び本文中に付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
本項において、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(6) オペレーショナル・リスク等
⑧ マネー・ローンダリング等に係るリスク
当行は、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止を経営上の重要課題として位置づけ、管理態勢の整備・強化に取り組んでおります。また、昨今、我が国において、マネー・ローンダリングと関連し得る、振り込め詐欺、口座の不正利用・売買、インターネットバンキングを標的とした預金等の不正な払戻し等金融機関のサービスを悪用した金融犯罪は減少の兆しを見せず、手口も高度化しており、当行ではこれらの防止のため必要な対策を講じております。しかしながら、これらが十分な効果を発揮せず、マネー・ローンダリング等の不正な取引が発生した場合等には、これに対応する費用の発生、追加的な再発防止策の実行、当行グループへの行政処分、社会的信用の毀損等により、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
日本郵政株式会社は、以下の諸点を通じ、当行の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
下表のとおり、日本郵政グループの役員等が当行の役員を兼任しています。
また、当行経営会議(「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」をご参照ください。)には、原則、日本郵政株式会社の役員は出席しないものの、会議の議題に応じて、出席が必要と当行が考える日本郵政株式会社の代表執行役に限り出席を要請することとしています。
更に、従業員についても、2019年3月末日現在、当行に、日本郵政株式会社の子会社である日本郵便株式会社からの受入出向者が約270名、当行・日本郵便株式会社に、両社職務の兼務者が約640名(当行所属従業員約250名、日本郵便株式会社所属従業員約390名)おります。この他、日本郵政株式会社等からの受入出向者は11名であります。当行は日本郵便株式会社に銀行代理業務等を委託しており、代理店の現状に精通した人材を代理店の業務指導・支援に活用し、また、代理店の要員に当行直営店業務を経験させることは、代理店の事務品質・業務知識の向上を狙いとしています。更に、当行エリア本部、日本郵便株式会社の支社の所属者を相互に兼務させ、営業施策の立案・推進管理、営業人材の育成を協働推進させることは、直営店・郵便局一体の営業力強化を企図しております。なお、これらの受入出向者・兼務者はいずれも、当行の重要な意思決定に影響を与える職位・職務には就いておりません。
日本郵政株式会社は、上記の役員兼任等を通じ、当行の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
(日本郵政グループの役員等と当行役員を兼任している者)
2019年12月31日現在
(注) 長門 正貢氏は、上表に記載のすべての役職を2020年1月に退任しております。
(12) 日本郵便株式会社との関係に係るリスク
① 郵便局ネットワークをメインチャネルとする営業に係るリスク
当行は、後記「4 経営上の重要な契約等」に記載のとおり、銀行代理業務の委託契約等に基づき日本郵便株式会社に銀行代理業務等を委託しております。2019年3月末日現在、当行の店舗23,944のうち23,710が代理店(郵便局)となっており、貯金残高の約9割が代理店で開設された口座への預入による等、当行の事業は、代理店である日本郵便株式会社の郵便局ネットワークによる営業に大きく依拠しております。
従って、コミュニケーション手段の多様化、競合するネットワークやサービスの利便性向上等により、当行の代理店である郵便局の利用者数や利用頻度が減少したり、代理店で取り扱う当行の商品・サービスの種類や代理店数が減少した場合、また当行代理店業務に従事する従業員の確保やその教育が十分でない場合、郵便局で取り扱う競合商品との競争が激化する場合、日本郵便株式会社が人材等のリソースを当行の商品・サービス以外に優先的に配分する場合等においては、当行の貯金等や新商品等の販売が伸びず、その結果、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2019年7月に、日本郵政グループは、株式会社かんぽ生命保険及び日本郵便株式会社におけるお客さまのご意向に沿わずに不利益が生じた可能性がある契約乗換等に係る事案の判明を受けて、2019年7月以降、郵便局の取り扱う金融商品全般(一部商品を除く。)についての積極的な営業を控えております。また、当該事案を受け、2019年12月27日に、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び株式会社かんぽ生命保険は、保険業法等に基づく行政処分を受けております。今後、日本郵便株式会社からお客さまに対する通常の提案が可能となったとしても、日本郵政グループへの信頼の喪失等により、日本郵便株式会社が取り扱う当行の金融商品の販売が回復しない可能性があります。その結果、当行が委託している投資信託の販売等に影響し、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当行は、上記の銀行代理業務の委託契約等に基づき、日本郵便株式会社の郵便局を商品・サービスの販売・提供のメインチャネルとし、相当額の委託手数料を日本郵便株式会社に対して支払っております(「4 経営上の重要な契約等」をご参照ください。)が、当該委託手数料の算定方法その他の条件が当行と日本郵便株式会社との間の合意により見直されたり、当該契約等が解除され代替委託先等を適時に確保できない場合、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記(10)①のとおり、日本郵便株式会社が当行との間で締結している銀行代理業務の委託契約等は、当行の主要な事業活動の前提となっております。当該契約は期限の定めのない契約ですが、解除に係る協議の申入れより6か月経過後の通知により解除できるものと定めております。2019年3月末日現在において、日本郵便株式会社から当該契約等の見直しや解除の申入れ等、契約の存続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該要因が発生した場合には、当行の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(13) その他のリスク
当行は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に基づき、自己資本比率の規制比率(4%以上)を維持する必要があります。2019年3月末日現在、当行の連結自己資本比率は15.80%となっており、規制比率に比べ高い水準を確保しておりますが、運用の高度化・多様化により、自己資本比率が低下傾向にあることに加え、業績・財政状態や運用ポートフォリオの変動、比率の算出方法、バーゼル銀行監督委員会の議論(信用リスクの標準的手法の見直し等)の結果を受けた規制の新設・変更等により、当行の自己資本比率が低下したり、新たな規制等への対応が必要となる可能性があります。当行の自己資本比率等が規制比率を満たさない場合には、当局から業務の縮小・停止等の行政上の措置が課されること等により、当行グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当行は、金利リスク状況のモニタリングの一環として、当局による「主要行等向けの総合的な監督指針(以下「監督指針」)」において定められた重要性テストの過程で用いられる手法に基づき、金利変動による資産・負債の経済価値の減少額(以下「ΔEVE」)を計測しております。2019年3月末日現在、当行のΔEVEの最大値は重要性テストにおける評価基準である自己資本の額の20%を超えております。ΔEVEで計測した金利リスクに対し、自己資本の余裕を十分に確保しているものと認識しておりますが、金融庁から深度ある対話を行う必要が認められる銀行と判断される場合には、対話を通じて共有された課題認識に基づき、原因への対応も含めて必要な改善対応を求められる可能性があります。
重要性テストの適用については、監督指針において、「ゆうちょ銀行は、法令上、一部の資産について国債等の安全資産の保有が義務付けられているため、(重要性テストに該当する場合の)監督上の対応をするにあたっては、当該特殊事情を適切に勘案することとする。」とされております。
当行の四半期連結財務諸表と四半期財務諸表の差は僅少であるため、経営成績及び財政状態の状況に関する分析・検討内容の一部については、当行単体のものを記載しております。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
また、当行グループは、銀行業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当第3四半期連結累計期間の経済情勢を顧みますと、世界経済は、米中貿易摩擦の激化や英国のEU離脱等を巡る不確実性の高まりを背景に減速した後、足許では底打ちの兆しも見られます。海外では、米国経済が個人消費を中心に堅調に推移し、製造業を中心に減速傾向にあった欧州、中国経済は、一段の悪化に歯止めがかかりつつあります。我が国経済は、輸出の弱さが続く中、消費増税後の反動減等はあるものの、堅調な内需に支えられて底堅く推移しています。
金融資本市場では、我が国の10年国債利回りは、長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策の下、概ね△0.1~0%で推移した後、米欧の金融緩和姿勢への転換や日本銀行の追加緩和観測の高まり等を受け、8月には一時△0.3%程度まで低下しました。その後、米欧の金融緩和路線の一服や日本銀行の追加緩和観測の後退から、12月にはプラス圏まで上昇しました。米国の10年国債利回りは、5月以降、米中貿易摩擦の激化や米国の利下げ観測を受け低下基調に転じ、利下げ実施後の8月には一時1.4%程度まで低下した後、米中貿易協議の進展や利下げ停止観測を受け、12月には1.9%程度に上昇しました。
外国為替市場では、米中貿易摩擦が激化した8月に一時円高が進行する場面もありましたが、通年では対ドルで概ね107~112円、対ユーロで概ね120~126円のレンジで推移しました。
日経平均株価は、4月に22,000円台に上昇しましたが、5月以降、米中貿易摩擦の激化、米国株安、円高等を受け、一時20,000円付近まで下落しました。その後、米中貿易協議の進展に伴う米国株高等から上昇し、12月には一時24,000円台を回復しました。
金利が低位で推移するなど厳しい経営環境下、当第3四半期連結累計期間の連結粗利益は、前年同期比39億円減少の1兆161億円となりました。このうち、資金利益は、国債利息の減少を主因に、前年同期比432億円の減少となりました。役務取引等利益は、前年同期比171億円の増加となりました。その他業務利益は、前年同期比221億円の増加となりました。
経費は、前年同期比128億円減少の7,700億円となりました。
連結業務純益は、前年同期比89億円増加の2,460億円となりました。
経常利益は、前年同期比74億円増加の2,892億円となりました。通期業績予想の経常利益3,750億円に対し、進捗率は77.1%となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、2,100億円と前年同期比67億円の増益となりました。通期業績予想の親会社株主に帰属する当期純利益2,700億円に対する進捗率は77.8%となりました。
(注) 1.連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、連結損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております(非支配株主に帰属する四半期純損失を除く。)。
(a) 損益の概要(単体)
金利が低位で推移するなど厳しい経営環境下、当第3四半期累計期間の業務粗利益は、前年同期比39億円減少の1兆161億円となりました。このうち、資金利益は、国債利息の減少を主因に、前年同期比432億円の減少となりました。役務取引等利益は、前年同期比171億円の増加となりました。その他業務利益は、前年同期比221億円の増加となりました。
経費は、前年同期比131億円減少の7,692億円となりました。
業務純益は、前年同期比91億円増加の2,469億円となりました。
経常利益は、前年同期比73億円増加の2,892億円となりました。
この結果、四半期純利益は、2,097億円、前年同期比66億円の増益となりました。
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等(単体)
当行は、銀行業の単一セグメントであり、海外店や海外に本店を有する子会社(以下「海外子会社」)を有しておりませんが、円建の取引を「国内業務部門」、外貨建取引を「国際業務部門」に帰属させ(ただし、円建の対非居住者取引は「国際業務部門」に含む。)、各々の収益・費用を計上した結果、国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当第3四半期累計期間は、国内業務部門においては、資金利益は4,496億円、役務取引等利益は980億円、その他業務利益は32億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は3,029億円、役務取引等利益は2億円、その他業務利益は1,619億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は7,526億円、役務取引等利益は983億円、その他業務利益は1,651億円となりました。
イ.国内業務部門
ロ.国際業務部門
ハ.合計
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前第3四半期累計期間5,348百万円、当第3四半期累計期間5,316百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額等は下表のとおりであります。
(c) 役務取引等利益の状況(単体)
当第3四半期累計期間の役務取引等利益は、為替・決済関連手数料の増加を主因に、前年同期比171億円増加の983億円となりました。
③ 財政状態
当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末比6兆7,084億円増加の215兆6,825億円となりました。主要勘定につきましては、有価証券は前連結会計年度末比2,675億円減少の136兆8,710億円、貸出金は前連結会計年度末比5,588億円減少の4兆7,385億円となりました。貯金残高は安定的に推移し、前連結会計年度末比2兆9,133億円増加の183兆9,105億円となりました。
株主資本が前連結会計年度末に比べ226億円増加、その他の包括利益累計額が前連結会計年度末に比べ784億円増加し、純資産は11兆4,679億円となりました。株主資本のうち、利益剰余金は2兆5,004億円となりました。
(a) 預金残高の状況(単体)
当第3四半期会計期間末の貯金残高は、安定的に推移し、前事業年度末比2兆9,141億円増加の183兆9,132億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
(注) 1.「通常貯金等」=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「郵政管理・支援機構」)からの預り金のうち、同機構が日本郵政公社から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
(b) 資産運用の状況(末残・構成比) (単体)
当第3四半期会計期間末の運用資産のうち、国債は53.2兆円、その他の証券は67.5兆円となりました。
(注) 「預け金等」は譲渡性預け金、日銀預け金、買入金銭債権であります。
(c) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)(単体)
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.当行は、海外店及び海外子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末640,676百万円、当第3四半期会計期間末499,757百万円であります。
(d) 金融再生法開示債権(末残)(単体)
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。