当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当行グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があると、当行グループが認識している重要な事項の発生及び前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの重要な変更は次のとおりであり、変更箇所等は下線で示しております。なお、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
本項において、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(7) サイバー攻撃等に関するリスク
当行が保有する銀行業に係るシステムのほか、業務の遂行にあたって利用する情報通信システムは、当行グループの事業にとって極めて重要な機能を担っております。特に、近年のデジタル技術の著しい発展により、インターネットやスマートフォンを利用した取引が増加している一方、サイバー攻撃手法の高度化・巧妙化も進んでおり、金融機関を取り巻くサイバーリスクは高まっております。当行ではこれらのサイバーリスクの低減を図るため、サイバーセキュリティに関する専門部署の設置やCISO(Chief Information Security Officer 最高情報セキュリティ責任者)を配置し、多層的な防御・検知対策の整備をしています。また、専門知識を有する人材を配置するとともに、外部専門機関との連携等を通じて新たな攻撃手口の分析や対策を行うなど、必要な対策を講じております。しかしながら、当行のサイバーセキュリティ態勢が十分に機能せず、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、コンピュータウィルス感染等の要因により、機密事項・顧客情報の漏えい・紛失、各種サービスの不正利用・不正送金や情報通信システムの障害等が発生した場合には、お客さまへの経済的・精神的損害や業務の停止及びそれに伴う損失や損害賠償の発生、行政処分や罰則、お客さま及びマーケット等からの信頼失墜等により、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 日本郵政株式会社との関係に係るリスク
日本郵政株式会社は、以下の諸点を通じ、当行の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
下表のとおり、日本郵政グループの役員等が当行の役員を兼任しています。
また、当行経営会議(「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」をご参照ください。)には、原則、日本郵政株式会社の役員は出席しないものの、会議の議題に応じて、出席が必要と当行が考える日本郵政株式会社の代表執行役に限り出席を要請することとしています。
更に、従業員についても、2020年3月末日現在、当行に、日本郵政株式会社の子会社である日本郵便株式会社からの受入出向者が約250名、当行・日本郵便株式会社に、両社職務の兼務者が約660名(当行所属従業員約280名、日本郵便株式会社所属従業員約380名)おります。この他、日本郵政株式会社等からの受入出向者は5名であります。当行は日本郵便株式会社に銀行代理業務等を委託しており、代理店の現状に精通した人材を代理店の業務指導・支援に活用し、また、代理店の要員に当行直営店業務を経験させることは、代理店の事務品質・業務知識の向上を狙いとしています。更に、当行エリア本部、日本郵便株式会社の支社の所属者を相互に兼務させ、営業施策の立案・推進管理、営業人材の育成を協働推進させることは、直営店・郵便局一体の営業力強化を企図しております。なお、これらの受入出向者・兼務者はいずれも、当行の重要な意思決定に影響を与える職位・職務には就いておりません。
日本郵政株式会社は、上記の役員兼任等を通じ、当行の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
(日本郵政グループの役員等と当行役員を兼任している者)
2020年9月30日現在
(12) 日本郵便株式会社との関係に係るリスク
当行は、後記「4 経営上の重要な契約等」に記載のとおり、銀行代理業務の委託契約等に基づき日本郵便株式会社に銀行代理業務等を委託しております。2020年3月末日現在、当行の店舗23,881のうち23,647が代理店(郵便局)となっており、貯金残高の約9割が代理店で開設された口座への預入による等、当行の事業は、代理店である日本郵便株式会社の郵便局ネットワークによる営業に大きく依拠しております。
従って、コミュニケーション手段の多様化、競合するネットワークやサービスの利便性向上等により、当行の代理店である郵便局の利用者数や利用頻度が減少したり、代理店で取り扱う当行の商品・サービスの種類や代理店数が減少した場合、また新型コロナウイルスの感染拡大により、利用者数が減少等した場合、当行代理店業務に従事する従業員の確保やその教育が十分でない場合、郵便局で取り扱う競合商品との競争が激化する場合、日本郵便株式会社が人材等のリソースを当行の商品・サービス以外に優先的に配分する場合等においては、当行の貯金等や新商品等の販売が伸びず、その結果、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2019年7月に、日本郵政グループは、株式会社かんぽ生命保険及び日本郵便株式会社におけるお客さまのご意向に沿わずに不利益が生じた可能性がある契約乗換等に係る事案の判明を受けて、2019年7月以降、郵便局の取り扱う金融商品全般(一部商品を除く。)についての積極的な営業を控えております。また、当該事案を受け、2019年12月27日に、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社及び株式会社かんぽ生命保険は、保険業法等に基づく行政処分を受けております。今後、日本郵便株式会社からお客さまに対する通常の提案が可能となったとしても、日本郵政グループへの信頼の喪失等により、日本郵便株式会社が取り扱う当行の金融商品の販売が回復しない可能性があります。その結果、当行が委託している投資信託の販売等に影響し、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
契約乗換等に係る事案の発生を契機に、お客さま本位の業務運営の状況についてリスク感度を上げて確認するため、2020年4月から日本郵政グループ各社が連携して複数の商品にまたがるお客さまの苦情を分析いたしました。その結果、日本郵便株式会社において、2019年4月から2020年6月までにお客さまよりいただいた苦情から、かんぽ生命保険商品と投資信託を同一のお客さまに販売した際に、お客さま本位でない営業が行われ、一部のお客さまにおいてはご意向に沿っていない取引が行われた可能性がある事案を把握しております。これらの事案に係るお客さまに対しては、速やかにご意向確認を進めるとともに、改善に向けた取組みを進めてまいりますが、当該事案の中から法令違反等の不適正な事案が発覚する等の場合には、当行グループを含む日本郵政グループの社会的信用に影響を与える可能性があります。
また、当行は、上記の銀行代理業務の委託契約等に基づき、日本郵便株式会社の郵便局を商品・サービスの販売・提供のメインチャネルとし、相当額の委託手数料を日本郵便株式会社に対して支払っております(「4 経営上の重要な契約等」をご参照ください。)が、当該委託手数料の算定方法その他の条件が当行と日本郵便株式会社との間の合意により見直されたり、当該契約等が解除され代替委託先等を適時に確保できない場合、当行グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記(10)①のとおり、日本郵便株式会社が当行との間で締結している銀行代理業務の委託契約等は、当行の主要な事業活動の前提となっております。当該契約は期限の定めのない契約ですが、解除に係る協議の申入れより6か月経過後の通知により解除できるものと定めております。2020年3月末日現在において、日本郵便株式会社から当該契約等の見直しや解除の申入れ等、契約の存続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該要因が発生した場合には、当行の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
LIBOR等の指標金利に関するリスク
当行は、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)等の指標金利を参照する金融商品を保有しており、更に当該指標金利は、当行内における金融商品の評価等においても利用されております。
2014年7月に、金融安定理事会が、金利指標の改革及び代替金利指標としてリスク・フリー・レートの構築を提言し、また、2017年7月には、LIBORを規制する英国の金融行動監視機構(FCA)長官が、2021年末以降はLIBOR公表継続のためにパネル銀行にレート呈示を強制する権限を行使しない旨表明しており、2021年末以降のLIBORの公表には不確実性があります。
当行では、2021年末以降のLIBOR公表停止の可能性が高まっているとの認識の下、代替金利指標への移行に対する対応を進めておりますが、後継指標に関する市場慣行、導入時期、ヘッジ会計上の取扱い等、未だ決定されていない事項が多く、参照金利や評価方法の変更等により、指標金利を参照する当行の金融資産につき損失が発生し、また、システム開発が必要になること等に伴う費用の増加等の要因により、当行グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当行の中間連結財務諸表と中間財務諸表の差は僅少であるため、経営成績及び財政状態の状況に関する分析・検討内容の一部については、当行単体のものを記載しております。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、明示がある場合又は文脈上明らかな場合を除き、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
また、当行グループは、銀行業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当第2四半期連結累計期間の経済情勢を顧みますと、世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大による未曽有の悪化となった後、急速に持ち直しに転じました。我が国経済含め、米国、欧州(ユーロ圏)は、4-6月期に過去最悪のマイナス成長となった後、政府・中央銀行による大規模な景気支援策の下、経済活動の段階的再開により、7-9月期は大幅プラス成長に転じました。一方、中国経済は、欧米に先がけ4-6月期に大きく持ち直し、順調な回復を見せました。
金融資本市場では、日本銀行、FRB(米連邦準備制度理事会)とも大規模かつ矢継ぎ早に流動性供給と信用支援を進めた結果、我が国の10年国債利回りは概ね0%台、米国の10年国債利回りは0.7%程度で推移しました。また、急拡大していた海外のクレジットスプレッドも急速に縮小した後は、概ね横ばい圏で安定推移しました。
外国為替市場では、各主要中央銀行が大規模金融緩和を実施する中、米実質金利の低下と欧州復興基金合意を契機にドル売り・ユーロ買いが進行、対ドルでは概ね105~108円のレンジでやや円高基調、対ユーロでは円安基調で推移しました。
日経平均株価は、景気の急激な悪化を織り込み、4月初め時点では19,000円を下回っていましたが、政府・日本銀行による大規模な景気支援策や、主要各国の経済活動再開に伴う景気回復期待、高値更新を演じた米国株高も映し上昇、6月に一時23,000円台を回復しました。その後は、新型コロナウイルス感染拡大の状況等に応じて変動したものの、ほぼ高値圏横ばいで推移しました。
このように、国内外の低金利環境が継続するとともに、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う市場混乱は落ち着きを取り戻しつつあるものの、先行き不透明な状況は継続しており、国内外の有価証券による運用を主たる収益源とする当行にとって、厳しい経営環境が継続しております。
新型コロナウイルス感染拡大による影響や、低金利環境の継続など、厳しい経営環境下、当第2四半期連結累計期間の連結粗利益は、前年同期比79億円減少の6,703億円となりました。このうち、資金利益は、有価証券利息が減少し、前年同期比807億円の減少となりました。役務取引等利益は、前年同期比10億円の減少となりました。その他業務利益は、前年同期比737億円の増加となりました。
経費は、前年同期比103億円減少の5,047億円となりました。
連結業務純益は、前年同期比23億円増加の1,655億円となりました。
経常利益は、前年同期比291億円減少の1,720億円となりました。通期業績予想の経常利益3,750億円に対し、進捗率は45.8%となりました。
親会社株主に帰属する中間純利益は、1,242億円と前年同期比206億円の減益となりました。通期業績予想の親会社株主に帰属する当期純利益2,700億円に対する進捗率は46.0%となりました。
(注) 2020年11月13日に通期業績予想を上方修正しております。上記進捗率は修正後予想に対するものであります。
(注) 1.連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、連結損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております(非支配株主に帰属する中間純損失を除く。)。
(a) 損益の概要(単体)
新型コロナウイルス感染拡大による影響や、低金利環境の継続など、厳しい経営環境下、当第2四半期累計期間の業務粗利益は、前年同期比79億円減少の6,703億円となりました。このうち、資金利益は、有価証券利息が減少し、前年同期比807億円の減少となりました。役務取引等利益は、前年同期比10億円の減少となりました。その他業務利益は、前年同期比737億円の増加となりました。
経費は、前年同期比103億円減少の5,043億円となりました。
業務純益は、前年同期比23億円増加の1,659億円となりました。
経常利益は、前年同期比292億円減少の1,718億円となりました。
この結果、中間純利益は、1,239億円、前年同期比207億円の減益となりました。
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等(単体)
当行は、銀行業の単一セグメントであり、海外店や海外に本店を有する子会社(以下「海外子会社」)を有しておりませんが、円建の取引を「国内業務部門」、外貨建取引を「国際業務部門」に帰属させ(ただし、円建の対非居住者取引は「国際業務部門」に含む。)、各々の収益・費用を計上した結果、国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当第2四半期累計期間は、国内業務部門においては、資金利益は2,743億円、役務取引等利益は644億円、その他業務利益は13億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は1,467億円、役務取引等利益は0億円、その他業務利益は1,833億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は4,211億円、役務取引等利益は644億円、その他業務利益は1,847億円となりました。
イ.国内業務部門
ロ.国際業務部門
ハ.合計
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前第2四半期累計期間5,120百万円、当第2四半期累計期間4,646百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額等は下表のとおりであります。
(c) 役務取引等利益の状況(単体)
当第2四半期累計期間の役務取引等利益は、投資信託関連手数料の減少を主因に、前年同期比10億円減少の644億円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末比11兆3,923億円増加の222兆3,031億円となりました。主要勘定については、有価証券は前連結会計年度末比4兆1,038億円増加の139兆3,083億円、貸出金は前連結会計年度末比1兆9,089億円増加の6兆8,707億円となりました。貯金残高は前連結会計年度末比4兆4,210億円増加の187兆4,230億円となりました。
株主資本が前連結会計年度末比307億円増加、その他の包括利益累計額が前連結会計年度末比2兆314億円増加し、純資産は11兆708億円となりました。株主資本のうち、利益剰余金は2兆5,943億円となりました。
(a) 預金残高の状況(単体)
当第2四半期会計期間末の貯金残高は前事業年度末比4兆4,225億円増加の187兆4,272億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
(注) 1.「通常貯金等」=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「郵政管理・支援機構」)からの預り金のうち、同機構が日本郵政公社から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
(b) 資産運用の状況(末残・構成比)(単体)
当第2四半期会計期間末の運用資産のうち、国債は52.8兆円、その他の証券は70.2兆円となりました。
(注) 「預け金等」は譲渡性預け金、日銀預け金、買入金銭債権であります。
(c) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)(単体)
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.当行は、海外店及び海外子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末439,734百万円、当第2四半期会計期間末390,032百万円であります。
キャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比3兆8,853億円増加の6兆7,570億円、投資活動によるキャッシュ・フローは前年同期比3兆7,557億円減少の△2兆261億円、財務活動によるキャッシュ・フローは前年同期比27億円増加の△877億円となりました。その結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末比4兆6,431億円増加し、56兆2,433億円となりました。
(2) 対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間開始日以降、当四半期報告書提出日までの間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」につきまして、以下の追加すべき事項が生じております。
① 日本郵政グループの「お客さまの信頼回復に向けた約束」について
昨年度発覚したかんぽ生命保険商品の募集品質に係る問題など金融商品販売に係る不祥事等により、日本郵政グループはお客さまからの信頼を大きく失うこととなりました。日本郵政グループとしてはお客さまから失った信頼を取り戻し、再びお客さまに安心して日本郵政グループの商品・サービスをご利用いただけるようになるためには、同様の事案を発生させないための再発防止策を徹底することはもとより、日本郵政グループが真にお客さま本位の企業グループに生まれ変わることが必要と考えております。
その決意を幅広く公表するために、日本郵政グループとして、外部専門家で構成されるJP改革実行委員会の助言も受けながら、「お客さまの信頼回復に向けた約束」を策定いたしました。
今後、当行は日本郵政グループの一員として、一人ひとりの社員がこの約束を実践していくことで、お客さまからの信頼を回復できるよう、一丸となって取り組んでまいります。
お客さまの信頼回復に向けた約束
「目指す姿の約束」
一人ひとりのお客さまに寄り添い、お客さまの満足と安心に最優先で取り組み、信頼していただける会社になることを約束します。
「活動の約束」
〇 お客さま本位の事業運営を徹底し、お客さまにご満足いただける丁寧な対応を行います。
〇 お客さまの声をサービス向上に反映するため、お客さまの声に誠実に耳を傾けます。
〇 社員の専門性を高め、お客さまにご納得いただけるよう正確にわかりやすく説明します。
〇 法令・ルールを遵守し、お客さまが安心してご利用いただける高品質のサービスを提供します。
〇 お客さまのニーズを踏まえ、お客さまに喜んでいただける商品・サービスを提供します。
② かんぽ生命保険商品と投資信託の横断的な販売への対応について
かんぽ生命保険商品の募集品質に係る問題を契機に、お客さま本位の業務運営の状況についてリスク感度を上げて確認するため、2020年4月から日本郵政グループ各社が連携して複数の商品にまたがるお客さまの苦情を分析いたしました。その結果、日本郵便株式会社において、2019年4月から2020年6月までにお客さまよりいただいた苦情から、かんぽ生命保険商品と投資信託を同一のお客さまに販売した際に、お客さま本位でない営業が行われ、一部のお客さまにおいてはご意向に沿っていない取引が行われた可能性がある事案を把握しております。これらの事案に係るお客さまに対しては、速やかにご意向を確認し、真摯に対応するとともに、改善に向けた取組みを進めてまいります。
③ 当行のキャッシュレス決済サービスの不正利用等に関する各種対応について
2020年9月に、当行の即時振替サービスにおける不正利用、mijica(Visaデビット・プリペイドカード)を使用した不正送金等について、公表しました。
そのため、当行においては、該当の決済事業者と連携し、調査の結果を踏まえ、補償対象となったお客さまについては全額を補償するとともに、即時振替サービスの一部の決済事業者を除く、口座登録及び振替(チャージ)の停止、すべてのmijicaカードの送金機能、新規申込み及び専用Webサイトの一時停止等の対応を行いました。
更に、当行代表執行役社長が直接指揮するタスクフォースを設置し、当行が提供する即時振替サービス、ゆうちょPay、mijica等のキャッシュレス決済サービスに関してセキュリティの堅牢性やお客さまのご利用状況のモニタリング等態勢の総点検を行い、結果については第三者による評価を実施し、2020年11月に公表しました。
今後は、今回のタスクフォースによる総点検の結果を踏まえ、セキュリティ強化策を着実に実行してまいります。併せて、総合的な苦情・相談対応態勢を強化するとともに、セキュリティ検証態勢の強化、補償方針の明確化等、お客さまに安心・安全にサービスをご利用いただけるよう、態勢整備を可及的速やかに進めてまいります。
(3) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第2四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
2020年9月30日現在
(注) 上記設備計画の記載金額には、消費税及び地方消費税を含んでおりません。
(参考) ポートフォリオの状況
1.ポートフォリオの概要

当行は、ALM(資産・負債の総合管理)の枠組みとして7つのポートフォリオを設け、当行の内部規程に基づく管理会計により管理しております。上図は、その概要をイメージ図として重要性の観点から簡略化して記載しております。(なお、ALMとは、有価証券等の資産や貯金等の負債の金利・期間を把握し、将来の金利変動等を予測した上で、市場・信用・流動性等のリスクを管理しつつ、収益の確保を図る管理手法です。)
① 円金利ポートフォリオ(日本国債ポートフォリオを含む。)
主に円金利リスクを取得・管理するポートフォリオです。日本国債、政府保証債、短期運用資産等の運用サイドに加え、調達サイド(貯金等)も含めて、円金利リスクを管理します。
② 日本国債ポートフォリオ
円金利ポートフォリオの内、運用サイド(短期運用資産等を除く。)を特に日本国債ポートフォリオと呼びます。
③ クレジット・ポートフォリオ
主に信用リスクを取得・管理するポートフォリオで、対象資産には国内外の地方債、社債等が含まれます。
④ 外国国債ポートフォリオ
主に外貨金利リスク、為替変動リスクを取得・管理するポートフォリオで、対象資産には、外国国債等が含まれます。
⑤ 株式ポートフォリオ
主に株価変動リスクを取得・管理するポートフォリオで、対象資産には株式及び株式関連デリバティブ等が含まれます。
⑥ オルタナティブ・ポートフォリオ
主にオルタナティブ資産に係るリスクを取得・管理するポートフォリオで、対象資産にはプライベートエクイティファンド、不動産ファンド等が含まれます。
⑦ ファイナンス・ポートフォリオ
主に貸付に係る信用リスクを取得・管理するポートフォリオで、地方公共団体向け貸付(郵政管理・支援機構向け貸出金を含む。)、法人向け貸付、地域活性化ファンド等への投資を実施します。
ポートフォリオ間の内部資金取引には、市場金利等をベースにした仕切りレートを、トランスファー・プライス(以下「TP」)として設定しております。
≪ポートフォリオ別資産の概要、期末残高≫ (単位:億円)
(注) 1.円金利ポートフォリオから調達サイド(貯金等)を除いたものとなります。
2.クレジット・ポートフォリオ、外国国債ポートフォリオ、株式ポートフォリオ、オルタナティブ・ポートフォリオ、ファイナンス・ポートフォリオの合計となります。
3.戦略投資領域は、オルタナティブ資産(プライベートエクイティファンド、不動産ファンド(エクイティ)等)、不動産ファンド(デット)、ダイレクトレンディングファンドであります。
2.ポートフォリオ別平残・損益の概要
(単位:平残/兆円、損益/億円)
(注) ポートフォリオ別平残は、期首残高と期末残高の平均であります。
ポートフォリオ別損益は、以下により算出しており、各ポートフォリオの損益の合計は当行の経常利益に概ね一致します。
損益=資金収支等(資金運用に係る収益から資金調達に係る費用を除いたもの(売却損益等を含む))+役務取引等収支(役務取引等収益-役務取引等費用)-経費(損益計算書上の営業経費に相当)
資金収支等は、社外との実際の取引、社内の内部取引(TPを設定)を、各ポートフォリオに帰属させ、その収益・費用を計上しております。例えば、円金利ポートフォリオ(顧客性調達・営業)には、貯金で調達した資金を同期間の国債で運用した利鞘等を、リスク性資産には、国債レート(TP)の社内取引で調達した資金を同期間の社債等で運用した利鞘(信用スプレッド)等を、計上しております。
役務取引等に係る収益・費用は、大部分が為替・決済業務や投資信託販売手数料などサービス・商品販売に係る手数料とその費用であり、主に円金利ポートフォリオ(顧客性調達・営業)に計上しております。
経費は、以下により各ポートフォリオに帰属させていますが、そのほとんどは円金利ポートフォリオ(顧客性調達・営業)に計上しております。
① 各ポートフォリオに直接帰属させることが可能な経費
ア 特定のポートフォリオと関係の深い部署の経費は、当該ポートフォリオに賦課
イ 複数のポートフォリオと関係の深い部署の経費は、業務に従事する社員数等に応じて各ポートフォリオに配賦
② 各ポートフォリオに直接帰属させることができない経費
各ポートフォリオの業務に従事する社員数に応じて配賦
以上により算出したポートフォリオ別損益を概観しますと、国債等の歴史的な低金利の継続を反映して、円金利ポートフォリオ(顧客性調達・営業)がALM部署から受取るTP収益が低下する一方、貯金調達レートの低下余地は限定的で、当行全体の経費のほとんどが賦課されることから、円金利ポートフォリオの損益は赤字となっております。しかし、国内金利が平常化していく局面では、基本的には収益の回復が期待されます。一方、外国証券等に運用を拡大・多様化してきたリスク性資産の収益は増加してきており、歴史的低金利の下で、ポートフォリオ全体の収益確保に貢献しております。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(注) 連結総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(注) 単体総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに中間貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
(1) 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
(2) 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
(3) 要管理債権
要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
(4) 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記(1)から(3)までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。