第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「次の1ページへ。」を経営理念に掲げ、独自の企画力、営業力を基に、「企業プロモーション支援を目的とした電子メディア事業」を展開しております。大手・中小企業に拘らず、電子雑誌、ソリューション業務を中心としたプロモーションをワンストップで提供し、継続的にあらゆる企業の生産活動に貢献するため、社員一人一人がプロモーションの専門家集団として、クライアント企業の一員として、共に成長してまいります。

 また、企業活動を通じて、生活者が多面的かつ有益な情報に触れることができる社会の実現のため、我々にしか実現できないマーケティング力・技術力・解決力などのノウハウを以て、各情報メディアへのソリューション展開を目指し、企業価値ならびに株主価値の増大を図ってまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、企業価値の向上を図るため、収益性を高めながら継続的な事業拡大を行うことを目標としております。具体的な経営指標として、売上高及び経常利益を重要指標として意識した経営を行っております。

 

(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

 近年、インターネット環境やスマートフォンの普及を背景に、EC市場の成長や出版物の電子化はさらに加速しており、当社グループが取り扱う電子メディア及び各種サービスへの注目度も高まってくると考えられます。

 このような状況のもと、当社グループは、電子雑誌業務を展開する㈱ブランジスタメディア、ソリューション業務を展開する㈱ブランジスタソリューション並びにその他子会社において、独自のサービスによる収益の最大化を目指しております。電子雑誌業務では、コンテンツの強化やプロモーション活動を行い、利用者数の増加及び認知度の向上を図ることで媒体力を高め、広告掲載売上の更なる増加に努めてまいります。また、電子雑誌による地方自治体のプロモーション支援を強化し、地域社会・経済の発展に寄与してまいります。ソリューション業務では、クライアントのニーズに合わせたサービスの拡充による既存クライアントの業務拡大と、成長を続けるEC市場に対応した新サービスの開発を行い、業務受託売上の増加を図ってまいります。さらに、各事業会社において、人事制度や人材の育成方法を柔軟に最適化し、売上増加のために必要な営業人員の拡充と、今後の拡大に必要不可欠な経営人材の育成も行うことで組織基盤を強化してまいります

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 変化する事業環境への対応

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、当社グループにおいては従業員の安全確保と感染拡大防止の観点から、テレワークの実施やオンラインでのリモート営業を開始するとともに、新型コロナウイルス感染症の影響を受けにくいお取り寄せ商品を販売する企業への営業活動を強化するなど、新たな営業手法、サービスの拡充に取り組んでおります。今後も、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できる組織体制を強化するとともに、多角的な収益の確保に努めてまいります。

 

 電子雑誌業務の成長・拡大

a.利用者数拡大による媒体価値の向上

 現在、当社グループが発行している電子雑誌においては、利用者数の拡大を行い、認知度や集客力といった媒体力の強化に取り組んでおります。外部環境に左右されにくい愛着度の高い利用者の確保に努め、利用者数の拡大により電子雑誌の媒体価値を向上させ、広告掲載クライアント数の増加及び電子雑誌広告売上の拡大を図ってまいります。

 

b.1社あたりの広告売上高の増加と市場拡大による新たな収益の確保

 電子雑誌業務の更なる拡大のためには、既に広告を掲載しているクライアントからの更なる売上の増加と、市場拡大による新たな収益の確保が必要であると考えております。既存クライアントが露出を増やせる新たな広告プランを増やすとともに、これまで営業対象範囲外であった業態・業種のクライアントを獲得するための新たな商材の開発を行ってまいります。

 

 ソリューション業務の成長・拡大

a.サービス拡充による既存事業の拡大

 国内外のEC市場の拡大や、対面での商品購入を必要としないECサイトの重要性が増していることから、引き続き当社サービスの重要性が増してくるものと予想されます。そのため、制作・運営に必要な優秀な人材を確保し、拡大過程にある既存クライアントのニーズに合わせた業務を提供することによって、更なる業務受託売上の増加を図ってまいります。また、当社連結子会社の海外現地法人を活用し、市場の拡大を図り、新規クライアントの獲得によるソリューション業務の拡大を図ってまいります。

 

b.事業領域の拡大と新たな収益の確保

 ソリューション業務の売上の多くは、企業からの業務受託売上でありますが、今後も持続的な成長を図るためには、新たな収益の確保が必要であると考えております。そのため、これまでECサイトの支援業務で培ってきたノウハウを活用し、ECによるオリジナルブランドのスキンケア商品の販売を開始いたしました。今後もこれまでのノウハウを活かしながら、これまでの業務受託売上に続く新しい収益の確保に努め、事業規模の拡大を目指してまいります。

 

④ 新事業・新サービスの創出による事業拡大

 当社グループが事業を展開するインターネット市場では、急速な環境の変化や進化が続いていることから、当社グループの持続的成長を実現するためには、新たな技術やサービスを活用した新事業・新サービスの創出が必要であると考えております。そのためには、外部企業との戦略的事業連携も視野に入れた新規事業への進出を模索し、事業領域の拡大を図るとともに、経営資源の適正配分に努めながら、グループ全体の企業価値の向上に努めてまいります。

 

⑤ グループ経営体制の強化

 当社は、事業規模のさらなる拡大を図るために、会社分割により持株会社体制へ移行いたしました。各子会社での経営責任の明確化、意思決定の迅速化、経営資源の効率化を図ることで成長スピードを加速させるとともに、グループ会社間でのシナジーの醸成とガバナンス強化に努め、グループ経営体制を強化してまいります。

 

⑥ 人材の確保及び幹部候補の育成

 当社グループは、各連結子会社において主に法人向けサービスを提供しております。当社グループの事業拡大に合わせた、営業人員の確保と各子会社での幹部層の拡充が必要不可欠であります。安定した増員を実現するため、専門知識や技術を持つ人材については中途採用や海外での人材確保を行い、新卒採用も継続して行っております。また、各子会社での人事制度や教育制度の充実に努め、優秀な人材と幹部候補の確保・育成を行い、経営基盤の強化を図ってまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.事業環境に関するリスク

① 市場動向について

 当社グループの事業領域であるインターネット関連市場においては、5年連続で2桁成長を遂げているインターネット広告費が総広告費の30%を超える2兆1,048億円に達し、地上波テレビ広告費に切迫する拡大を続けております(注1)。また、スマートフォンを保有している世帯の割合が8割超(83.4%)まで増加しており(注2)、スマートフォン向けに各種サービスの提供を強化してきた当社グループにとって追い風となっております。さらに、電子出版市場は引き続き拡大が続いており、利用者にとって当社グループが取り扱う電子雑誌がより身近な存在になっています。このような状況のもと、当社グループが提供する各電子雑誌の利用者が増加することで、広告収入の増加や電子雑誌の制作受託業務の増加が期待されます。ただし、今後インターネットやデバイスの普及に関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制導入、その他予期せぬ要因により、インターネット広告市場の発展が阻害される場合や感染症の流行等により市場動向が変化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(注)1.㈱電通「2019年 日本の広告費」参考。

2.総務省「令和元年通信利用動向調査の結果」参考

 

② 広告ビジネスの性格について

 近年、検索連動型広告やアフィリエイト等を含むインターネット広告は拡大を続けており、テレビ、新聞に次ぐ広告媒体へと成長しています。また、今後も需要が拡大していくと想定されています。

 しかしながら、企業がインターネット広告に支出する費用は、広告費や販売促進費であり、一般的に景気が悪化した場合、企業はこれらの支出を削減する傾向があります。このため、今後の感染症の拡大状況や景気動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

③ インターネット市場の環境変化について

 インターネット業界は、急速な進化・拡大を続けながらもまだ歴史は浅く、当社グループの業績に影響を与えると考えられる今後の日本におけるインターネット広告の市場規模、新しいビジネスモデル等には、不透明な部分が多くあります。このようなインターネット市場の環境の変化により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 技術革新について

 インターネット業界は新技術や新たなサービスの提供が頻繁に行われており、非常に変化の激しい業界となっております。当社グループではインターネット関連のサービスについて、こうした業界の変化の動向を見極め、適宜自社サービスに導入・最適化させることで、より価値の高いサービスの提供を図っております

 しかしながら、インターネットを取り巻く環境が急速に変化し、対応が遅れた場合にはサービスの陳腐化や競争力の低下を引き起こす可能性があります。また、追加で大幅な投資が必要となる可能性があり、このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 自然災害等による影響について

 当社グループは、サービス提供のためにサーバやネットワーク機器等の設備を保有しております。高度なセキュリティ対策の実施等の取組みにより、災害や事故等への対策を講じておりますが、想定をはるかに超える大規模自然災害・事故やサイバーテロが発生し、これらの機器が影響を受けた場合、当社グループが提供するサービスの停止やデータの破損等により、当社グループの収益及び事業運営に影響を及ぼす恐れがあります。

 また、災害や事故、あるいは感染症の流行等により、従来通りの対面での営業行為が不可能となることで営業活動が制限された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

⑥ 海外展開について

 当社グループは、2017年10月に海外子会社(台湾)を設立し、事業展開をしております。今後も、海外市場での事業拡大を検討してまいりますが、海外展開に際しては現地の景気変動、商習慣の相違、法令等の改正、大規模な自然災害の発生、社会情勢等の潜在的なリスクが顕在化し、円滑な事業展開を行うことが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 為替の変動について

 当社グループでは、海外グループ会社の現地通貨建てでの財務諸表を日本円に換算した上で、連結財務諸表を作成しております。したがって、為替相場の急激な変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 感染症の流行等について

 新型コロナウイルス感染症などの感染症の流行に伴い、当社グループの役員及び従業員、もしくはその家族が感染し、就業不能となった場合には、人員の不足や経営管理体制に支障をきたすリスクが生じます。また、2020年4月に新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づき発令された緊急事態宣言のような措置が採られる状況に陥った場合、従来通りの対面での営業行為が不可能となることで営業活動が制限され、当社グループの収益が低下する恐れがあります。さらに、感染症の拡大等により経済に深刻な影響を与え、当社グループの顧客や取引先の経営状態が悪化した場合には、当社グループの収益及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 これらにより、感染症の流行等によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

2.事業内容に関するリスク

① 電子雑誌について

 当社グループでは自社及び他社の電子雑誌の制作業務を行っており、複数誌を発刊しております。当社グループの電子雑誌は、多数の芸能人やタレント等の著名人を起用していることが、他社とは異なる特色の一つとなっております。しかしながら、媒体価値の低下や電子雑誌に対するイメージの悪化、SNSでの誹謗中傷等があった場合、著名人を想定通りに起用できなくなる可能性があります。また、競合他社から類似の著名人を起用した媒体が提供されて、知名度が上がった場合、当社媒体の差別化が図れなくなり、クライアント数が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合について

 当社グループが展開する個々のサービスは、当社グループと同様にモバイル端末やパソコン向けにサービスを提供している企業と競合する関係にあります。

 新規事業者の参入、市場成長の想定外の鈍化等によって、他社との競争が激化し、他社に対する当社グループの優位性が失われた場合や、当社グループの想定以上に他社のサービス価格が下落した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.事業運営体制に関するリスク

① 人材の育成及び確保について

 当社グループは、今後業容を拡大していくにあたり、営業部門、制作部門、技術部門を中心に優秀な人材の確保が必要不可欠であります。経験のある中途採用に加え、新卒採用を実施しており、教育体制を充実させることで、人材の育成・確保に積極的に取り組んでおります。しかしながら、人件費の高騰などにより適切な人材の確保が予定どおり行えなかった場合、経験豊富な人材が流出した場合、あるいは感染症の流行等により就業人員が不足した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 当社グループサービスの集客における外部検索エンジンへの依存について

 当社グループが提供する各サービスの集客は、外部の検索エンジンの検索結果によるものが一定の割合を占めております。検索結果については各検索エンジンの運営事業者に委ねられているため、検索エンジンに依存しない集客方法を利用者に浸透させるとともに、検索結果において上位表示されるべくSEO対策等の必要な対策を進めていますが、今後、検索エンジンの運営事業者における上位表示方針の変更、その他何らかの要因によって検索結果の表示が当社グループのサービスにとって優位に働かない状況が生じた場合、当社グループが運営する各サービスへの集客効果が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

4.コンプライアンスに関するリスク

① キャンペーンに関する法的規制について

 当社グループでは、クライアント企業の懸賞キャンペーンの代行を行っております。これらのキャンペーンの表示方法や内容については、消費者庁管轄の「景品表示法(景表法)」、公正取引委員会管轄の「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」の規制を受けております。これらの法的規制を遵守し、十分に留意して各種キャンペーンを展開しておりますが、同法の改正により今後のキャンペーン展開に支障をきたした場合や、万が一、消費者庁及び公正取引委員会からの勧告等を受けることで、当社グループのブランドイメージの低下があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 個人情報の取扱について

 当社グループではキャンペーンの代行を始めとして様々な顧客の個人情報を取り扱う場合があり、「個人情報の保護に関する法律」において「個人情報取扱事業者」と定義されております。当社グループでは顧客データベース構築時より、社外からの不正アクセスや内部からの顧客情報漏えいに対処するため、アクセスログ一括管理などのセキュリティシステムで安全対策を講じております。また、より強固なセキュリティ体制を構築すべく、データサーバの冗長化やアクセス記録の半永久保存、指紋認証による入退室管理システム、監視カメラなどが導入されたビルに入居しております。

 また、2007年2月6日に当社は、「プライバシーマーク(注1)」の認証を取得しております(注2)。これにより、公的機関(第三者)の立場から安全性が実証されるとともに、営業活動においては引き続き本法を遵守し、個人情報の適正な取扱いを行っております。しかしながら、外部からの意図的な攻撃や、意図しない人為的な間違い等により個人情報が漏えいし、対外的信用の失墜及び訴訟等が発生した場合、当社グループのブランドイメージの低下を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(注)1.経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)から「JIS Q 15001」に準拠したコンプライアンス・プログラムに基づき、個人情報の適切な取扱い体制が整備されている企業に対して付与される認証基準。

2.当社から子会社である㈱ブランジスタメディアへ認証変更の手続きを行い、2020年9月14日より㈱ブランジスタメディアが認証の付与事業者となっております。

 

③ 知的財産権について

 当社グループの知的財産権に係る業務として、ウェブサイト運営、電子雑誌等のインターネットを利用したエンタテインメントコンテンツの企画運営があります。この業務において、第三者の著作権等の知的財産権を侵害した場合には、ロイヤリティの支払い請求や損害賠償請求及び使用差止請求等の訴訟を受ける可能性があります。また、当社グループが保有する知的財産権についても、第三者により侵害された場合において、当社グループが保有する権利の適正な使用ができない可能性もあります。これらによって、当社グループのブランドイメージの低下を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 訴訟について

 当社グループは、事業の多様化と提供サービスの多様化に努めております。こうした事業を拡大していくなかで、取引先、従業員その他第三者との関係において、権利・利益を侵害したとして、損害賠償を求める訴訟等が提起される可能性があります。これにより、当社グループの事業展開に支障が生じたり、ブランドイメージが低下する恐れや、金銭的負担の発生により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。一方、当社グループが第三者から何らかの権利を侵害され、または損害を被った場合に、第三者の権利侵害から当社グループが保護されない場合や、訴訟等により当社の権利を保護するため、多大な費用を要する恐れもあります。その訴訟等の内容または請求額によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

5.その他

① 当社の親会社である㈱ネクシィーズグループ及びそのグループ会社との関係について

 当社の親会社である㈱ネクシィーズグループ及びそのグループ会社は、省エネルギー設備等の設置工事費用を含めた初期投資オールゼロで顧客に最新の設備を導入できる「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」を提供する「ネクシィーズ・ゼロ事業」を中核事業としております。当社グループでは電子雑誌を中心とした「企業プロモーション支援を目的とした電子メディア事業」を行っております。事業領域も異なり、独立した組織の中で経営を行っておりますが、㈱ネクシィーズグループは2020年9月30日現在、当社の議決権の48.82%(注)を所有しております。そのため、大株主としての同社の経営方針等に変更が生じた場合、当社グループの業績及び事業戦略並びに資本構成等にも影響を及ぼす可能性があります。

 当社の親会社である㈱ネクシィーズグループは当社株式を当面保有することとなりますが、当社グループの事業展開にあたっては、親会社等の指示や事前承認に基づいてこれを行うことなく、引き続き専任取締役を中心とする経営陣の判断のもと、独自に意思決定し実行していきます。

(注) 持株比率は自己株式655,988株を控除して計算しております。

 

② 関連当事者取引について

 当社グループは、親会社であり議決権の48.82%を所有している㈱ネクシィーズグループとの間に管理業務の委託の取引があります。これは親会社のグループ会社内において、一部の管理業務を親会社である㈱ネクシィーズグループにて一括して行うことで、業務の効率化、省力化を図るためのものであります。

 また、当社と㈱ネクシィーズグループ及びその子会社との間に「ウェブサイト運営業務受託」や「設備導入サービス申込獲得業務の代行」といった営業取引がありますが、取引条件につきましては一般的な取引条件または当該取引に係る公正な価格を勘案して、当事者間による交渉のうえ決定しており、決裁権限・手続きは「職務権限規程」に基づき処理しております。

 当社グループの事業及び業績へ及ぼす影響は軽微でありますが、㈱ネクシィーズグループ及びその子会社との取引については、親会社グループからの当社グループの独立性確保の観点も踏まえ、重要な取引については取締役会に対して定期的に報告を行うとともに、監査役監査や内部監査における取引の内容等のチェックを行う等、健全性及び適正性の確保に努めてまいります。

 

③ 配当政策について

 当社グループは現在成長過程にあり、事業資金の流出を避け内部留保の充実を図り、なお一層の業容拡大を目指すことが重要でありますが、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに対し、安定的な利益還元を実施していくことも重要であると考えております。

 今後は、安定的な経営基盤の確立と収益力の強化に努め、業績及び今後の事業展開を勘案し、その都度適正な経営判断を行い配当を実施していく予定でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその開始時期については未定であります。

 

④ 売掛金の貸倒れについて

 ソリューション業務においては、事前に取引先別の与信調査を行い、与信ランクによって支払方法(前金取引・売掛取引)の設定を行っており、電子雑誌業務における広告獲得においては、分割の支払方法(主に12ヶ月払い)による売掛取引を行っておりますが、システム管理により滞留債権を把握し、すみやかに債権回収を行うことで、不良債権の発生が極力少なくなるよう努めております。

 その結果、当社グループの総資産に対する売掛金の割合は、2020年9月30日現在47.55%(1,809,561千円)であり、売掛金の平均回収期間は237.6日となっております。

 しかしながら、当社グループのサービスの顧客には、新型コロナウイルス感染症等の拡大の影響を特に受けやすい飲食業や宿泊業も多数含まれており、感染状況や経済環境への影響が長引いた場合、状況が悪化することが懸念されます。

 このような不測の事態に備え、貸倒引当金を計上しておりますが、実際に回収不能となった債権額がこれを超過した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、景気は緩やかに回復しておりましたが、3月以降新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延によって急速に悪化し、極めて厳しい状況にありました。先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されます。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります

 このような状況のもと、当社グループを取り巻く事業環境においても、新型コロナウイルス感染症による影響がございました

 ㈱ブランジスタメディアが展開する電子雑誌業務では、上半期においては、当社主力雑誌「旅色」の書籍第2弾の全国発売や、国内外で41施設を展開する星野リゾートとのタイアップにより制作した別冊版「旅色」を発行したほか、自治体とも別冊版「旅色」の発行や広告掲載を実施し、引き続き「旅色」の媒体力強化に注力してまいりました。しかしながら、3月以降は新型コロナウイルス感染症の影響により、外出自粛や休業・営業時間の短縮要請を伴った緊急事態宣言が発出され、当社クライアントである宿泊施設、飲食店などの観光・外食業界が打撃を受けました。当社においては全国8拠点から日本各地のクライアントへ直接訪問する営業活動が困難な時期があった影響も大きく、売上高が減少いたしました。そのような状況のもと、「旅色」のお取り寄せ特集への広告掲載が対象となる企業に対しての営業活動に力を入れ、さらにその後、緊急事態宣言が解除されたことで、感染拡大の防止に努めながら従来のような直接訪問による営業活動も再開し、第4四半期の業績は緩やかに回復いたしました

 ㈱ブランジスタソリューションが展開するソリューション業務では、対面での商品購入を必要としないECサイトの重要性が増している中で、主力サービスの「ECサポートサービス」に注力し、大手メーカーのECサイト支援業務の受託を開始するなど、新規案件の獲得による業務受託売上の増加を図っておりましたが、販売する商品によっては新型コロナウイルス感染症の影響を受けているクライアントも出ておりました。一方、7月には台湾のメーカーを対象にAmazon日本市場への出店をサポートする「台湾メーカー向けECサポートpro Amazon専用プラン」の提供を開始し、8月にはスキンケア商品のオリジナル新ブランド「Feel the HALO」を立ち上げ、第1弾商品として、特許製法を用いて製造された高濃度炭酸クレンジング「Feel the HALO クッションクレンジング」の販売を開始するなど、これまで培ってきたECのノウハウをもとに新しい試みも行っております。

 また、新型コロナウイルス感染症の影響により、連結子会社である㈱CrowdLabに係るのれんの減損損失を特別損失に計上いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高2,780百万円(前連結会計年度比18.1%減)営業利益3百万円(前連結会計年度比99.4%減)、経常利益8百万円(前連結会計年度比98.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失381百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益633百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益においては、2019年9月期は連結子会社の全株式を譲渡したことによる税効果会計による会計処理の影響などの一時的な増益影響があった反動から、前連結会計年度を大幅に下回っております。

 なお、当社グループは「企業プロモーション支援を目的とした電子メディア事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、売上の内訳を示すと、電子雑誌関連が1,817百万円、ソリューション関連が897百万円、その他子会社が120百万円となりました(注)。

 

(注)内部取引消去前の金額であります。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末の総資産は3,805百万円となり、前連結会計年度末に比べて177百万円の増加となりました。当連結会計年度における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりです。

 

(流動資産)

 流動資産は3,279百万円となり、前連結会計年度末に比べて604百万円の増加となりました。これは主に銀行からの借入により、現金及び預金が758百万円増加したことによるものであります。

 

(固定資産)

 固定資産は525百万円となり、前連結会計年度末に比べて427百万円の減少となりました。これは主に、㈱CrowdLabに係るのれんの減損処理をしたことで無形固定資産が442百万円減少したことによるものであります。

(流動負債)

 流動負債は781百万円となり前連結会計年度末に比べて243百万円の増加となりました。これは主に、銀行からの借入により短期借入金が196百万円増加したことや、未払法人税等が31百万円増加したことによるものであります。

 

(固定負債

 固定負債は652百万円となり前連結会計年度末に比べて437百万円の増加となりました。これは、銀行から長期借入を行ったことによるものであります

 

(純資産)

 純資産合計は2,370百万円となり、前連結会計年度末に比べて503百万円の減少となりました。これは主に、自己株式の取得による102百万円の減少や、親会社株主に帰属する当期純損失の計上に伴い利益剰余金が381百万円減少したことによるものであります

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は1,615百万円となり、前連結会計年度末に比べて758百万円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は264百万円(前年同期は102百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失359百万円の計上があったものの、売上債権の減少による増加109百万円減損損失の計上による増加364百万円、法人税等の還付66百万円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は26百万円(前年同期は514百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出18百万円、無形固定資産の取得による支出10百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は509百万円(前年同期は94百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出185百万円があったものの、長期借入を行ったことによる収入800百万円があったによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループは「企業プロモーション支援を目的とした電子メディア事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略し、サービス別の販売実績を記載しております。

 

a.生産実績

 該当事項はありません。

 

b.受注実績

 該当事項はありません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をサービス区分ごとに示すと、次のとおりであります。

区分

販売高(百万円)

前年同期比(%)

電子雑誌関連

1,817

△23.8

ソリューション関連

897

△2.7

その他

64

△25.8

合計

2,780

△18.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、2,780百万円(前年同期比18.1%減)となりました。これは主として、新型コロナウイルス感染症の影響により、電子雑誌関連売上が1,817百万円(前年同期比23.8%減)、ソリューション関連売上が897百万円(前年同期比2.7%減)となったことによるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は、750百万円前年同期度比12.9%減)となり、売上総利益は2,029百万円前年同期比19.9%減)となりました。これは主に、電子雑誌関連、ソリューション関連ともに売上原価が減少となったものの、売上高の減少に伴い売上総利益が減少しております。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,026百万円前年同期比0.6%増)となり、営業利益は3百万円前年同期比99.4%減)となりました。これは主に、売上総利益が減少したことに加え、給与手当が減少したものの、賃借料が増加したことによるものであります。

 

(営業外損益、経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は10百万円前年同期比58.4%増)、営業外費用は4百万円前年同期比58.1%減)となり、経常利益は8百万円前年同期比98.4%減)となりました。これは主に、有価証券売却益が発生したものの、自己株式の取得による支出が前年より減少したことによるものであります。

 

(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の特別損失は367百万円前連結会計年度より334百万円増)となり、税金等調整前当期純損失は359百万円前連結会計年度は税金等調整前当期純利益480百万円)となりました。また、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は381百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益633百万円)となりました。これは主に、連結子会社である㈱CrowdLabに係るのれんの減損損失を計上したことと、新型コロナウイルス感染症による損失を計上したことによるものであります。

 

 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 また、経営者の問題意識及び今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長を遂げるためには、さまざまな課題に対処すべきことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最適な経営資源の配分に努め、さらなる事業拡大を図ってまいります。

 

b.財政状態の分析

第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金及び設備資金は手元資金で補うことを基本とし、必要に応じて借入等の資金調達を実施しております。

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 なお、当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2019年11月28日開催の取締役会において、2020年4月1日を効力発生日とする新設分割及び吸収分割により、持株会社体制へ移行すること、並びに、それに伴う定款一部変更(事業目的)を行うことを決議し、2019年12月16日開催の当社第19期定時株主総会にて承認されました。

新設分割については、予定どおり2020年4月1日に効力発生しておりますが、吸収分割については、登記手続きにおいて補正が必要となり、効力発生日を変更することとし、2020年5月15日開催の取締役会において、2020年7月1日を効力発生日とする吸収分割(簡易吸収分割)として改めて手続きを行うことを決議いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。