第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 運営メディアの強化

  当社グループは、Webサイト「AppBank.net」をはじめとした運営メディア及び運営アプリを通じ、多様なユーザーの支持を得て、メディアとしての媒体力を強化していくことが業績拡大のためにも重要な課題であると認識しております。そのためには、まず、既存メディアである「AppBank.net」やYouTube「マックスむらいチャンネル」等のブログや動画メディアを活性化させ、多様なユーザーの支持が得られるメディアに再生する必要があると考えております。最初の取り組みとして、これらの事業の軸となるメディアのビジョンを再設定し、外部とのアライアンスも視野に入れ、必要不可欠なコンテンツ投資を行うことでメディア事業の収益を拡大させて行く方針であります。

 

② 人材の確保及び育成

 当社グループが主に事業を営んでいるスマートフォン市場は、技術革新が目覚ましいスピードで進み、多種多様なサービスが生まれております。このような中、当社グループの成長の源泉は、成長をけん引する人材であり、優秀な人材の確保は、競合他社に対する優位性を左右する大きな要因となると考えています。このため、人事制度の整備とリモートワークの導入等、働き甲斐のある仕事環境の整備によって、優秀な人材の確保と在籍中の人材の継続的な育成を図ってまいります。

 

③「AppBankグループ行動規範」の共有

 当社グループは、2016年7月に継続的な企業価値向上に向け「AppBankグループ行動規範」を制定いたしました。当社グループが長期にわたり持続的に競争力や影響力を持ち続け、発展していくため、「AppBankグループ行動規範」を基に、経営理念である「You are my friend.」をグループ全体で共有し、更に高い倫理観と社会的良識の定着に向け一層の理解と浸透に努めてまいります。

 

④ 継続的な新規事業の創出

 スマートフォンの活用にかかわる事業領域は、製品やサービスの新陳代謝が著しい分野であり、このような環境の中で、継続的な成長を実現するためには、既存事業の成長及び強化を図るだけでなく、様々な新規事業の創出やサービスの立ち上げに取り組み続けることが重要であると認識しております。当社グループにおいては、中長期の競争力確保につながる事業開発を継続的かつ積極的に行い、様々な市場でスマートフォンを活用した事業開発に取り組むことで、将来にわたる持続的な成長につなげてまいります。

 

⑤ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンス機能の強化

 当社グループは、事業の継続的な発展を実現させるためには、内部管理体制とコーポレート・ガバナンス機能の強化を通じた経営の透明性の向上と経営監視機能の強化が不可欠であると認識しております。
 まず、内部管理体制に関しては、当社グループの業務における不具合や不正行為等を未然に防止する観点から、相互チェック機能を強化し、内部監査室による定期的なモニタリングも実施しております。
 また、法令違反や各種ハラスメント等に対する牽制機能と未然防止の観点から、内部通報窓口を社内と社外にそれぞれ設置するとともに、より一層の倫理観と社会的良識の浸透を目的に「倫理的判断に迷ったときのセルフチェック項目」を設定し自己啓発に努めてまいります。
 次に、コーポレート・ガバナンスに関しては、監査役及び監査役会による取締役の業務執行に対する監視機能の充実を図るとともに、内部監査室、監査役、監査法人との連携を定期的に実施し、意見・情報交換を基に透明性と公正性を確保しております。

当社グループは、ステークホルダーとも良好な関係を築き、長期安定的な成長を遂げていくよう、迅速な経営の意思決定ができる効率化された組織体制の構築に向けて更に体制の強化に取り組んでまいります。

 

 

⑥ コーポレートブランド価値の向上

 当社グループは、事業の継続的な発展のためには、ユーザーからの信頼を基盤に、ユーザーから支持される事業を展開していくことが不可欠と認識しております。当社グループは、ステークホルダーに対して経営の透明性の向上や健全性の確保を図り、併せて適切な情報開示と、積極的な広報活動等を行うことにより、コーポレートブランド価値の向上を図ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには下記のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 

(1) 事業環境等のリスク

① スマートフォン関連市場について

 現在、当社グループはスマートフォン関連における広告事業を主力事業としており、当社グループの継続的な拡大、発展のためには、iPhoneを中心としたスマートフォン市場の拡大が必要と考えております。しかしながら、インターネットの環境整備やスマートフォンの普及等において新たな規制の導入や技術革新等の要因により、今後スマートフォンに対するユーザーの嗜好の変化や、スマートフォン市場が減退するに至る状況になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 他社との競合について

 当社グループのメディア事業においては、現時点で競合他社が多数存在しているほか、参入障壁も高くないことから新規事業者の参入が相次いでおります。
 競合他社との競争が激化し、他社との比較で優位性を保てなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ スマートフォン向けゲーム市場について

 ソーシャルゲームやネイティブアプリを含むスマートフォン向けゲーム市場は、高速データ通信に対応したモバイル端末の普及と、利用者の嗜好の多様化、多くのゲームタイトルの開発リリース等により拡大しており、今後も成長が見込まれております。また、国内市場だけではなく、当面は世界的に市場拡大が続いていくものと見込まれております。しかしながら、予期せぬ法的規制や、ゲーム開発事業者の動向、スマートフォンに代わるプラットフォームの普及減退等により市場全体の成長が損なわれた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 法的規制及び法的リスクやレピュテーションリスクについて

 当社グループのメディア事業については、「個人情報の保護に関する法律」、「電気通信事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「著作権法」、「商標法」、「意匠法」、「不正競争防止法」等が存在しております。
 近年インターネット関連事業を規制する法令及び知的財産権に関する法令が整備されてきておりますが、今後、新たな法令等の規制や既存法令等の解釈変更がなされた場合には、当社グループの事業が制約を受け、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

a. 著作権の侵害

当社グループのクリエイターが制作する動画や、著作権を保有する動画について、弁護士等の専門家からの助言を得ながらリスクの最小化を図っておりますが、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性や第三者の権利を侵害してしまう可能性があります。このような場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。

 

b. 動画内容に不適切な内容が入ることによるレピュテーションリスク

当社グループでは、公序良俗違反や他者の権利侵害につながるような動画は公開しないとの方針の徹底に努めておりますが、当社グループの想定外で、事後的に社会的に不適切な評価を受け得る動画等を公開してしまう可能性があります。その結果、当社グループのレピュテーション低下につながることで、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 風評被害について

 ソーシャルメディアの普及と情報を半永久的に記録されるというウェブサイトの特性とが相まって、インターネット上の書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合には、当社のブランド訴求力、業績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業運営に関するリスク

① 新規事業・新規サービスについて

 当社グループは、今後も事業規模の拡大と競合他社との差別化、収益源の多様化を実現するために、積極的に新規事業・新規サービスの立ち上げに取り組んでいく方針であります。これにより体制の整備、人材確保、システム投資・広告宣伝費等に係る追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。
 また、新規事業・新規サービスの立ち上げについては、新規市場の創出や新規参入の分野であることから不確定要素が多く存在する可能性があり、新規事業等の展開が予想どおりに進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 動画チャンネル運営事業における依存について

 当社グループにおけるメディア事業においては、「YouTube」及び「ニコニコ動画」等の動画プラットフォームサービスに依存して独自のチャンネルを運営しております。動画プラットフォームサービス運営者において、市場動向の急激な変化や法的規制・緩和等の影響による経営方針の変更、ビジネスモデルの変更が発生した場合、当社グループが想定する収益の見通しに相違が生じる可能性もあることから、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ プラットフォームサービス事業運営者への依存について

 当社グループにおけるメディア事業では、Apple Inc.が運営する「App Store」、及びGoogle LLCが運営する「Google Play」といった大手プラットフォームサービス事業運営者のアプリストア上において各社のサービス規約に従いサービスを提供しております。当社グループは、当該プラットフォームサービス事業運営者に対して、回収代行手数料、システム利用料等の支払を行っておりますが、これらの料率の変更が生じた場合や、また、新たな法令等の規制や既存法令等の解釈が変更された場合、事業戦略の転換並びに今後のプラットフォームサービス事業運営者の動向によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 動画コンテンツ等の出演者への依存及びユーザーの嗜好の変化について

 当社グループにおけるメディア事業においては、中核メディアサイトである「AppBank.net」及び動画チャンネルにおける動画コンテンツは当社グループ内で企画制作しております。現在、動画コンテンツや各演者のパフォーマンスに依拠して事業を維持・伸長させてきておりますが、各演者が病気、事故、不祥事等の理由により当社グループの動画コンテンツ等に出演できなくなった場合、また、市場環境の変化や嗜好の変化等でユーザー数が減少することによる売上の減少、販売不振等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ システムトラブルについて

 当社グループは、スマートフォン関連におけるサイト運営が主力事業であり、事業の安定的な運用のためにシステム強化及びセキュリティ対策を行うにあたり、2017年1月にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得いたしました。ISMSの規定に基づき、サーバーの安定稼働を目的とした分散化・定期的バックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの事前防止又は回避に努めております。
 しかしながら、予期せぬ自然災害や不慮の事故により当社グループが管理するコンピューターシステムで障害が発生した場合や、想定を超える急激なアクセス増等の一時的な過負荷やシステム障害によってコンピューターシステムが動作不能に陥った場合、サービスが停止する可能性があります。また、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入等の犯罪やスタッフの過誤等によって、当社グループが提供するコンテンツ等の書き換え等の発生や、重要なデータが消失又は流失した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 知的財産権について

 当社グループは、運営するサイトの名称及び当社グループに関連するサービス、ブランドについて商標登録を行っており、今後、新たな事業を展開する際にも、関連する名称については商標登録を行っていく方針です。
 また、「マックスむらい」の商標権は、創業以来の事業推進者である代表取締役社長CEOの村井智建が個人名義で取得しており、村井智建より本商標権及び肖像等に係る権利一切の使用許諾等を得て契約が締結され、当社グループにて管理しておりますが、何らかの理由により「マックスむらい」の商標使用について許諾が得られなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 更に、他社の著作権、肖像権、特許権、実用新案権等を侵害しないよう運営サイト上に掲載する画像等については監視・管理を行うなど、当社グループにより第三者への知的財産権を侵害しないよう努めておりますが、知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが発生し、提訴された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 配当政策について

 当社グループは経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を目指すため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は、内部留保の充実を図る方針であります。
 しかしながら、株主利益の最大化を重要な経営目標の一つとして認識しており、今後の株主への利益配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針でありますが、現時点において、配当実施の可能性及び実施時期等については、未定であります。

 

 

(3) 組織体制に関するリスク 

① 特定人物への依存について 

 当社グループの創業者であり、創業以来の事業推進者である代表取締役社長CEO村井智建は、当社グループの事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般において、極めて重要な役割を果たしております。
 当社グループでは過度に当該各人に依存しないよう、経営幹部役職員の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築等により、経営組織の強化に取り組んでおりますが、何らかの理由により当該各人による業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保・育成について

 当社グループが、今後更なる事業拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び社内人材の育成に加え、人材の外部流出を防止することが重要な課題と認識しています。そのため、採用による人材の獲得を積極的に行うとともに、モチベーションを向上させる人事施策や福利厚生の充実等により、魅力ある職場とするための施策を行っております。
 しかしながら、当社グループが必要な人材を十分に確保できなかった場合、又は社内の重要な人材が外部に流出してしまった場合、社員の充足及び育成が計画どおりに進まなかった場合には、事業規模に応じた適正な人材配置が困難になることから、事業拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報のセキュリティによる保護・管理について

 当社グループの会員等の個人情報につきましては、2017年1月にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得し、当社グループのISMSの規定に基づき、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や個人情報保護に関する社内規程の整備、外部データセンターでの厳重な情報管理等、管理面及び物理的側面からもその取扱いには注意を払って管理に努めております。また、外部からの不正アクセスができないように、ファイアウォール等のセキュリティ対策を講じております。更に、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護の重要性の認識について周知徹底を図っております。しかしながら、これらの個人情報を含むデータの漏洩等があった場合には、当社グループの信用低下を招きかねず、損害賠償の請求を受けるおそれもあり、その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、当連結会計年度におきまして、55,768千円の営業損失を計上しており、2016年12月期から4期連続して親会社株主に帰属する当期純損失となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
 しかしながら、財務面において、当連結会計年度末において、859,401千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保していること、また、「3 経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 5)継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等」に記載の対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは、メディア事業とストア事業の2種のセグメントを軸にビジネス展開しております。
  当連結会計年度における当社グループを取りまく経営環境におきまして、当社メディア事業の主たる事業内容であるインターネット広告市場は、他の媒体が伸び悩むなか拡大を続けております(注1)。一方、ストア事業の主たる商材に影響のあるスマートフォン端末につきましては、買い替えサイクルの長期化等の理由により国内出荷台数が前年を下回る(注2)なか、スマートフォンアクセサリー販売につきましても、厳しい市場環境になっております。
  このような環境下、当社は「既存事業分野での成長と深耕」をテーマに収益の回復に努めてまいりました。メディア事業においては、新規開発費用を含む製造費用の抑制、ストア事業においては、取扱商材の拡充を行うとともに予算管理の徹底による販売費及び一般管理費の圧縮等に努めました。

当連結会計年度における業績は、売上高1,323,302千円(前年同期比7.0%減)、営業損失55,768千円(前年同期は営業損失213,771千円)、経常損失56,434千円(前年同期は経常損失216,315千円)、親会社株主に帰属する当期純損失70,659千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失250,034千円)となりました。

 

(注1) 出所:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2019年11月確報版)

(注2) 出所:一般社団法人電子情報技術産業協会「2019年11月携帯電話国内出荷実績」

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

各セグメントの経営成績数値にはセグメント間の内部取引高を含んでおります。

 

(メディア事業)

メディア事業におきましては、サイト運営、スマートフォンアプリの開発・運営、インターネット動画配信、アドネットワーク運営及びこれらと連動する広告枠販売等のビジネスを行っております。
  サイト運営では、中核メディアサイト「AppBank.net」、攻略サイト「パズドラ究極攻略」、「モンスト攻略」等を提供しております。
  動画配信の分野では、「YouTube」及び「niconico」を通じて動画コンテンツの提供・公開を行っており、うちYouTubeでは、チャンネル登録者154万人の「マックスむらいチャンネル」等を提供・公開しております。
  営業面では、アドネットワーク分野の広告が前年度比で広告単価の上昇もあり堅調に推移しましたが、純広告、動画広告は、営業体制の構築の遅れ、コンテンツ制作においてトレンド追随ができなかったなどの影響により売上高は前年を下回る結果となりました。
  利益面では、新規事業の開発費用を含む製造原価の抑制や販売費及び一般管理費の圧縮等を進めたことで、営業損失は大幅に縮小いたしました。
 

以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高405,969千円(前年同期比26.2%減)、セグメント損失69,839千円(前年同期はセグメント損失188,274千円)となりました。

 

 

(ストア事業)

ストア事業におきましては、「AppBank Store」のEコマースサイト及び店舗においてスマートフォンアクセサリーをはじめとするグッズの販売を行うとともに、スマートフォンユーザーのライフスタイルをより豊かにするために、iPhone修理等のサービスを展開しております。また、ゴルフに特化した新感覚メディア「ringolf」に関するグッズ販売やイベント運営を行っております。「ringolf」のYouTubeにおけるチャンネル登録者数は2019年12月末時点で14万人に達するとともに、視聴者参加型ゴルフコンペ「ringolfオープン」には、毎回多数の方々が参加しています
  営業面では、消費税増税に伴うかけ込み需要と震災対策用のモバイルバッテリー等の通電系アイテムに需要が発生したことなどもあり、ストア事業全体の売上高は想定を上回る着地となりました。「AppBank Store」のEコマースサイトでは、携帯電話の機種に依存しない顧客ニーズに合った幅広い商品の提供による需要喚起を行ったことや、モール店での顧客の流入増もあり販売は好調に推移いたしました。
  利益面では、厳密な原価管理を行うとともに販売費及び一般管理費の抑制に努めた結果、売上総利益率の拡大につながり、セグメント利益は2015年12月期以来、4期ぶりの黒字を達成いたしました。
 

以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高は939,278千円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は12,271千円(前年同期はセグメント損失27,696千円)となりました。

 

 

 当社グループの当連結会計年度末における財政状態は、以下のとおりであります。

当連結会計年度末における総資産は1,081,128千円となり、前連結会計年度末に比べ116,089千円減少いたしました。これは主に、「現金及び預金」が95,465千円減少、「商品」が11,063千円減少、「売掛金」が10,806千円減少したためであります。

当連結会計年度末における負債は380,458千円となり、前連結会計年度末に比べ130,492千円減少いたしました。これは主に、「買掛金」が24,053千円増加した一方で「長期借入金」が159,972千円減少したためであります。

当連結会計年度末における純資産は700,670千円となり、前連結会計年度末に比べ14,402千円増加いたしました。これは主に、「資本金」が43,999千円増加、「資本剰余金」が44,125千円増加、となった一方で「親会社株主に帰属する当期純損失」が70,659千円となったためであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から95,465千円減少し、859,401千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は850千円(前年同期は170,046千円の支出)となり、2015年12月期以来、4期ぶりのプラスとなりました。主な要因は、「税金等調整前当期純損失」が72,983千円となった一方で、「仕入債務の増加」24,053千円、「売上債権の減少」10,806千円、「たな卸資産の減少」10,797千円等が貢献したためです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は23,420千円(前年同期は103,560千円の収入)となりました。主な要因は、「無形固定資産の取得による支出」13,634千円及び「有形固定資産の取得による支出」6,959千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は72,895千円(前年同期は156,465千円の収入)となりました。主な要因は、「株式の発行による収入」86,926千円及び「長期借入金の返済による支出」159,972千円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

ⅰ 生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

ⅱ 受注実績

  当社グループで行う事業は、受注生産形態をとらない事業であることから、当該記載を省略しております。

 

ⅲ 仕入実績

当社グループで行う事業のうち、メディア事業の仕入実績については、金額的重要性が乏しいため、当該記載を省略しております。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

ストア事業

486,523

△ 0.2

 

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅳ 販売実績

  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

メディア事業

405,517

△ 25.9

ストア事業

917,784

+ 4.8

 Eコマースサイト

616,618

+ 19.2

 実店舗

301,165

△ 16.1

合   計

1,323,302

△ 7.0

 

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.Eコマースサイト、実店舗はストア事業の内訳を記載しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、主にメディア事業の純広告、広告プラットフォーム事業の売上減少によるものです。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま す。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。

 売上高は1,323,302千円となり、前連結会計年度に比べて99,928千円の減少となりました。主な要因は、メディア事業における純広告及び広告プラットフォーム事業の売上減少によるものであります。 売上原価は738,100千円となり、前連結会計年度に比べて138,854千円の減少となりました。主な要因は、メディア事業における人件費及び業務委託費等の削減によるものであります。 販売費及び一般管理費は640,969千円となり、前連結会計年度に比べて119,076千円の減少となりました。主な要因は、人件費及び業務委託費等の削減によるものであります。特別損失は16,557千円となりました。主な要因は、メディア事業におけるのれんの減損損失であります。

 上記の結果、営業損失は55,768千円(前連結会計年度は213,771千円)となり、経常損失は56,434千円(前連結会計年度は216,315千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は70,659千円(前連結会計年度は250,034千円)となり、前連結会計年度に比べて179,374千円縮小しました。

 

 当連結会計年度のセグメントごとの経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご覧ください。

 

③ 当社グループの資本の財源及び資本の流動性

 当社グループの資本の財源については、金融機関からの借入や株式の発行等によって資金調達を行っております。また、当連結会計年度末において、859,401千円の現金及び現金同等物を有しており、将来に対して十分な資本の流動性を確保しております。

 

④ 事業環境と戦略的見通し

 当社の事業を取りまくインターネット広告市場は、拡大を続けるとともに、第5世代移動通信システムの商用サービス開始も予想され、スマートフォンの利便性が向上することで、我々の日常生活に一層浸透していくものと思われます。

 このような事業環境に対応するための具体的な課題及び戦略にかかる見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、また、事業展開上のリスクにつきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」にそれぞれ記載しております。

 

⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等

 当社グループは、当連結会計年度におきまして、55,768千円の営業損失を計上しており、2016年12月期から4期連続して親会社株主に帰属する当期純損失となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 しかしながら、財務面において、当連結会計年度末において、859,401千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保していること、また、当社グループはこのような事象又は状況を解消・改善するため、以下の対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

・事業収益の改善

 当連結会計年度におきましては、予算管理の徹底と投資抑制を軸に組織の最適化や、不採算事業からの撤退等を行った結果、4期ぶりに「営業活動によるキャッシュ・フロー」の黒字化を達成することができました。次期につきましては、メディア事業において収益性の高いコンテンツ制作を実施することに加え、ネットワーク広告収益以外のビジネスモデル構築や他企業とのアライアンスを推進することで、ブログ・動画を軸としたメディア企業として業績の立て直しに努めます。

・営業費用の適正化

 コンテンツ制作原価、販売費及び一般管理費については徹底的な予算管理を継続し、効果的・効率的な損益管理を図ります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1)販売関連契約 

契約会社名

相手先の
名称

相手先の所在地

契約の
名称

契約締結日

契約期間

契約内容

AppBank
株式会社

村井智建

日本

商標等
利用契約

2015年3月27日

2015年1月1日より2019年12月31日

(6カ月毎の自動更新)

商標、肖像、パブリシティ等のプロパティに係る権利等のマネジメントに関する契約(商標、肖像等の独占的使用に関する規定を含む。)

 

 

(2)当社は、2020年3月18日開催の取締役会において、2020年3月31日を譲渡予定日として、当社の連結子会社である株式会社AppBank Storeの株式の全てを同社の代表取締役である宮下泰明氏に対して譲渡することを決議し、同日付で宮下氏との間で株式譲渡契約を締結いたしました。

 

 詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

  該当事項はありません。