文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営理念・経営方針
当社グループは、下記のとおり経営理念及び経営方針を定め、企業価値向上に向けて努力して参ります。
(経営理念)
①私たちの想い
世の中に、もっと笑顔を。もっと幸せを。
②私たちのミッション(使命)
a.婚活支援業界の変革者として「価値」を創造し続け、より多くの成婚の機会をつくります。
b.人とともに歩む生涯のサポーターとして、「想い」を「かたち」にした事業を通じて幸せを感じられる人生の実現を目指します。
(経営方針)
①サービス品質の向上
高い顧客成果の創出にこだわり、サービス品質の向上に努めます。結果を出すことで、顧客満足度を高め、ひいては市場からの信頼・支持を獲得し、成長を果たします。
②認知度の向上
当社グループの社会における認知度については向上の余地がまだ大きいと考えており、認知度の向上によってサービスに興味を持つ新たな顧客の獲得が期待できるため、より効果的な広告宣伝効果を期した様々な手法を用い、継続的に認知度の向上に取り組んでまいります。
③優秀な人材の獲得・育成
当社グループのパートナーエージェント事業の中核は「人」による結婚相手の紹介にあり、サービスを提供する人材の獲得、育成は当社の強み、差別化のために必要です。また、企業体質の強化、今後の事業拡大に備え、優秀な人材の獲得、育成に取り組んでまいります。
④企業体質の強化
企業規模の拡大により、意思決定の迅速化・効率化、また人材育成を視野に入れた権限委譲と、その適切な権限行使を支えるガバナンスの重要度は増しています。それに伴い、全国の各エリアの店舗の成長を促進する統括責任者、また当社グループ内の各種サービスにおける執行責任者への権限委譲を進めるとともに、コーポレートガバナンスコードを中心とした高度な企業統治を実現すべく、取り組んでまいります。
⑤セキュリティの確保
当社グループの事業においては、多くのお客様の大切な個人情報をお預かりしております。そのため、プライバシーマーク、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)に準拠した社内体制を維持・強化し、またシステム面におけるセキュリティ強化に対する適切な投資も行ってまいります。
⑥社会的責任
企業は公器であるということを強く自覚し、利益を追求するだけでなく、あらゆるステークホルダーからの要請に応えられるよう努めます。また今般、社会問題化している晩婚化・未婚化、関連する超少子高齢化社会の到来に対し、国をはじめとした地方公共団体が様々な取り組みを開始していますが、当社がこれまで培い蓄積してきたノウハウ等を用い、その解決のための支援も行ってまいります。
(2) 経営戦略等
各事業に関する経営戦略の概要は以下のとおりであります。
(パートナーエージェント事業)
高い顧客成果(成婚率)を実現するノウハウを強みとして、成婚率の向上に努め、より多くの顧客に利用していただけるよう取り組んでまいります。競合との関係においては、認知度がまだ低い一方で、サービスを知っていただければ選んでいただけているとの調査結果もあり、CI戦略・対策を強化し、認知度向上に努めます。
新サービスコンセプトのもと、「チーム婚活×スマート婚活プログラム」を開始し、時には上手くいかないこともある婚活において、専任コンシェルジュがリーダーとなって、チームで婚活をサポートすることができる当社の強みを、広告宣伝の面でもよりわかりやすく訴求して参ります。また、スマート婚活では、専任コンシェルジュによるオーダーメイドの婚活の活動設計に加え、8つの出会いのバリエーションを用意し、より会員様に合ったカタチで一緒にゴールを目指すことができることを訴求して参ります。
その他、マーケティングにおいては、引き続き認知度向上のためにマス広告投資を行います。
出店戦略に関しては、新規出店によるエリア拡大よりも既存店成長を優先してこれに注力いたします。
(ファスト婚活事業)
婚活パーティーサービス「OTOCON」は運営最適化とサービス品質の向上に取り組んでまいります。また、パーティー開催に当たっては、様々な企画を用意し、集客力の強化にも努めます。
オンライン婚活支援サービスにおいては、比較的安価にてコンシェルジュによるオンラインサポートを提供し続け、また『CONNECT-ship』を利用したお相手のご紹介により、多くの顧客に満足して利用していただけるよう努力してまいります。
(ソリューション事業)
業界初となる婚活支援事業者間の相互会員紹介を実現するプラットフォームである『CONNECT-ship』については、顧客成果を最大化し、当業界に対する期待・信頼を高めるものと考えております。『CONNECT-ship』に関してはシステム利用者数(各社会員数)を増やすとともに、システムを利用し自社の会員と他社の会員をマッチングしようとする利用事業者を増やすことに注力し、「日本で一番お見合いが組めるオープンなプラットフォーム」を目指します。
地方自治体向け婚活支援ソリューションサービスについては、各地方自治体のニーズに応えつつ、ASP型婚活マッチングシステム『parms』を提供することに注力して参ります。
(QOL事業)
式場紹介、ブライダルリング販売、保険見直しサービス、賃貸・注文住宅の相談窓口紹介等の成婚会員向けサービスについては、サービス提供事業者との提携によりサービス・アイテムを増やし、また提供エリアを拡大して参ります。
また、近年拡大傾向にあるカジュアルウェディング(適正価格の挙式披露宴や会費制・会員制・フォトウェディング)においては、多様化する顧客ニーズに対応すると同時に顧客満足度の向上に努めてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力を向上しながら継続的に成長していくため、売上高、営業利益、営業利益率を主な経営指標としております。
(4) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境としましては以下のとおりであります。
当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益の改善、雇用及び所得環境の改善が見られ、緩やかな回復基調で推移いたしました。
当業界においては、大手企業を中心とした各社の広告宣伝活動の効果もあって業界の認知度が継続的に向上するとともに、業界団体「日本結婚相手紹介サービス協議会(略称:JMIC)」は当業界における信頼性の向上及び健全化に取り組んでおり、当業界に対する安全・安心感も向上いたしました。また、一般社団法人結婚・婚活応援プロジェクトや婚活・ブライダル議員連盟による活動も活発に行われ、これに関わる行政・自治体・民間企業の関係も活発化するなど、当業界を取り巻く環境は好意的に変化いたしました。
サービス利用者の動向としては、引き続き婚活に関するニーズが多様化しており、結婚相手の紹介を受ける結婚情報サービスに加えて婚活パーティー、街コン、オンラインマッチングなどが相まって、市場における潜在需要を喚起し、当業界の市場規模を堅調に拡大させております。
(5) 事業上及び財務上対処すべき課題
①現状認識について
当社グループの主要事業セグメントであるパートナーエージェント事業においては、顧客ニーズの多様化に伴い、広告展開及びサービス内容の充実が顧客獲得における重要な要素となっております。こうした中、当事業においては、広告クリエイティブの適宜改善及びサービス品質の向上並びにサービスラインアップの拡充を図るなどの対策を講じております。
ファスト婚活事業においては、婚活パーティーの利用者数が堅調に推移しておりますが、今後のさらなる成長を見据え、婚活パーティーの運営最適化とサービス品質の向上施策を進めております。
ソリューション及びQOL事業においては、婚活支援事業者間で会員の相互紹介を可能にするプラットフォーム『CONNECT-ship』(以下、コネクトシップ)や、成婚後の生活品質向上に資するサービスについて、成長期へと移行させるため、今後は利用者拡大向けた営業施策を進めております。
②当面の対処すべき課題の内容と対処方針及び具体的な対策
i.認知度の向上
大手企業が市場に参入し競争環境に変化が生じる中で、結婚を望む適齢期の方々に対し、当社の存在を知っていただき、興味を持っていただくための取り組みが必要です。また、交通広告、新聞広告等のメディア出稿による当社サービスの広告宣伝に加え、バナー広告、アフィリエイトなどのWeb上の広告宣伝活動を展開し、積極的かつ相当規模の広告宣伝活動を実施し、当社のサービスに対する信頼性、有用性を認識していただくことで、ブランドの確立にも努めてまいります。
ⅱ.優秀な人材の確保及び育成
当社は、今後の事業規模、組織規模の拡大に備えて、継続的に中途採用及び新卒採用を進めていきます。優秀な人材の採用を行うと同時に、社員に対する計画的な研修を実施して知識・経験・ノウハウを共有し、育成することで、組織規模の拡大と人材レベルの向上の相乗効果により、企業としてのさらなる成長を実現してまいります。社員一人一人が当社の理念や経営方針を理解し、これに共感しながら仕事に取り組み、お客様により高品質なサービスを提供できるように取り組んでまいります。
ⅲ.システムのセキュリティ管理体制
当社が運営する事業においては、お客様の個人情報をお預かりすることから、当社ウェブサイト、会員情報及び課金情報を主に扱う基幹システムのセキュリティ管理体制の構築・維持が重要となります。
お客様に安心してサービスを利用していただくため、現在当社では、プライバシーマーク、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム/ISO27001)の認証を受けておりますが、今後も引き続き、個人情報の保護も含め市場が求めるセキュリティレベルを充足しつつ、顧客視点に立ったシステム整備を進められるように継続的に取り組んでまいります。
ⅳ.各事業セグメントごとの方針
(パートナーエージェント事業)
お客様に当社サービスの高い品質や優位性をご理解いただくために、顧客成果(成婚率)を訴求するだけでなく、サービスコンセプトを一新し、当社コンシェルジュやサポート部門のスタッフがチームで婚活を支援するというところを訴求してまいります。
婚活パーティーとの連携を強化し、パーティーの入会チャネルとしての機能を強化してまいります。
(ファスト婚活事業)
市場動向を踏まえて、運営の最適化及びサービス品質の向上を図り、より多くのお客様にご利用いただき、婚活パーティーを楽しんでいただけるよう努めます。
(ソリューション事業)
地方自治体向けのソリューションとしては、引き続き、当社のノウハウが詰まったASP型マッチングシステム「Parms」の販売に注力いたします。
コネクトシップは「日本で一番お見合いが組めるオープンなプラットフォーム」を目指し、利用事業者様及び利用会員様の増加に努めます。
(QOL事業)
待機児童問題の緩和に貢献するべく開始した保育事業につきましては、保育所運営を専業で行っているグローバルグループ社との提携協議を重ねる中で、当社が保有する保育事業にかかる資産を委譲して保育施設の運営を移管することとなりました。当該提携により当社は保育士の方向けの婚活支援サービスを開始するなど、より婚活支援サービスに経営資源を集中いたします。
成婚会員様向けの式場紹介や保険契約見直しサービス等につきましては、引き続き利用率を高めるべく、サービスを拡充し、提供可能エリアも拡大することに努めます。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)市場動向について
結婚情報サービス・仲介業の市場動向は、当社グループの事業に影響を及ぼします。我が国における婚姻件数は減少傾向にあり、また、結婚そのものに関する考え方は多様化する傾向にあります。当社グループはこのような市場環境において、結婚を希望する方々のニーズに合ったサービス内容の開発及び提供を継続してまいりますが、今後経済情勢の悪化、非婚化傾向の増大、少子高齢化の進行によって結婚情報サービス・仲介業の市場が縮小した場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
(2)競合について
当社グループが営む事業については、その開始に際して許認可を要しないため、参入障壁が比較的低く、一定の資本とノウハウさえあれば、同種の事業を開始することは多くの事業者にとって比較的容易であります。ただし、会員獲得のための広告等の先行投資や、マッチングを行っていくためのシステム開発に初期投資がかかるため、初期投資や継続投資負担が事実上の参入障壁となっているものと考えます。また、当社グループの事業においては、データマッチングに加えて顧客を担当するコンシェルジュが介在し、様々な経験やノウハウを用いて顧客と共に成婚という成果を目指して活動を支援することに特色がありますが、競合者が短期間のうちに当社グループと同程度のノウハウ、またそれを実現するための社員研修や教育ノウハウの蓄積を行うことは困難であろうと考えております。さらに、当社グループと同等のサービスの提供を可能にし、個人情報保護を実現するシステムの構築や、マッチングを実現するための一定の顧客規模の確保を短期間のうちに行うことも、また同様に困難であると考えております。
当社グループは、単純な価格競争に巻き込まれないよう、成婚という顧客にとっての成果にフォーカスすることを通して、他社との差別化を図り、サービス品質ならびに顧客満足の向上による顧客支持の獲得に努めてまいります。
しかしながら、既存の競合者との競争の激化や、同業他社の不祥事等による業界イメージの悪化、大規模な資本や強力なマーケティング力、高い知名度・ブランド力を有する企業等の当社グループ事業領域への新規参入などにより、顧客流出やそれに対処するための様々なコストの増加等が、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(3)個人情報流出のリスクについて
当社グループは、結婚情報サービス事業を通じて各種の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」に定められる個人情報取扱事業者として、同法及び関連諸法令ならびに経済産業省が定める「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」の適用を受けております。
当社グループでは、これら諸法令やガイドラインの遵守に努めるとともに、個人情報の外部漏えいはもちろん、不適切な個人情報へのアクセスや改ざん等を防止するため、個人情報の厳正な管理を経営課題として認識し、個人情報保護に関する諸規程を定めて運用しております。加えて、プライバシーマークやISO27001の認証を取得・維持し、その過程において定期的な内部監査、認証機関による監査を受け、定期的な社員教育を行うなどの体制を整えております。
しかしながら、不測の事態によって当社が管理・保有する個人情報について、不正アクセス、改ざん、漏えい等が発生した場合には、当社グループに対する信用の低下を招き、適切な対応を行うためのコストの負担が生じる他、個人情報の漏えい等によって会員様その他の個人に損害が生じた場合には、当社グループに対する損害賠償請求等による負担が生じることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他法令遵守に関するリスクについて
当社グループの事業活動における特筆すべき関連法規としては、入会契約に関わる特定商取引法、広告宣伝活動に関わる不当景品類及び不当表示防止法が挙げられます。
当社グループとしては、法令遵守を企業の重要な責任と認識しており、コンプライアンス体制を継続的に維持・強化し、法令遵守の徹底を図っています。
しかしながら、諸対策を講じておりましても、従業員の不正行為によるコンプライアンスに関するリスク、またこれに付随する社会的信用の失墜のリスクを完全には排除できない可能性があり、これが当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(5)広告宣伝費の負担について
当社グループの事業において、広告宣伝活動は会員勧誘プロセスに大きな役割を果たしており、今後の景気動向その他の要因により各種媒体への出稿費用その他広告関連費用の単価等が大幅に上昇した場合には、当社グループ業績に影響を与える可能性があります。
(6)システム障害の影響について
当社グループでは、事業活動の大部分が自社サーバーやネットワークによって構成されるコンピューターシステムに依存しています。自然災害の他、ネットワーク障害、データセンター障害、使用機器の故障に対しては、二重化や交換用の機器の準備等によって障害による悪影響を抑制する体制は整えておりますが、これを完全に回避することはできず、システム障害が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(7)特定人物への依存について
代表取締役社長である佐藤茂は、結婚情報サービス事業に関する豊富な経験と知識を有しており、当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において、極めて重要な役割を果たしております。これに対し、当社グループは、取締役会や経営会議等における役員間及び幹部社員間の情報共有等により、組織体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めており、一定の成果を得ておりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(8)人材の採用・育成について
当社グループのサービスにおいては、従来のデータマッチング型の結婚相手紹介を主とするのではなく、顧客を担当する社員が、顧客の価値観や志向に基づいて、様々な経験やノウハウを用いながら顧客と共に成婚という成果を目指して活動を支援することに特色があります。
そのため、入会勧奨を担当する社員や本社職の社員はもとより、高品質のサービス提供を行うためにはこれらサービス提供を担当する社員の採用や教育が重要であり、また事業規模、組織規模の拡大に伴い、適切な時期に優秀な人材を採用し、教育し、各店舗に配属していく必要があります。
当社グループは計画的に優秀な人材を採用し、その育成に積極的に努めており、これまで計画に則った採用及び育成が順調にできておりますが、人材の確保が計画どおりに進まなかった場合や、想定外の人材の社外流出が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9)出店計画について
当社グループの今後の出店計画においては、立地条件、賃貸条件、新規入会数予測等の定量的な条件以外に、既に出店している店舗に在籍する顧客との紹介実現の可否等の定性的な条件も併せて総合的に勘案し、出店候補地を決定しているため、条件に合致する物件が確保できない場合があります。
その場合、他の出店候補地と出店の順序を入れ替えるなどの対策を講じ、出店計画に基づく出店数を実現してまいりますが、出店数が計画を下回った場合は、新規入会数の減少等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)差入保証金及び賃貸借契約について
当社グループは、出店にあたり、賃貸借契約の締結に際して家主に保証金を差入れております。今後の賃貸人の経営状況等によっては、退店時に差入保証金の全部又は一部が返還されない可能性や、当社グループ側の都合により賃貸借契約を中途解約する場合等において、契約の内容により差入保証金の全部又は一部が返還されない可能性があります。
また、賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、賃貸人側の都合により、賃貸借契約を更新できない事態が生じる可能性があります。
また、賃貸人側の事情による賃貸借契約の期間前解約により、業績が順調な店舗であっても計画外の退店を行わざるを得ない事態が生じる可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)固定資産の減損等について
当社グループは、今後減損の兆候が認められ、減損損失の認識をすべきであると判定された固定資産については減損損失を計上することになり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下、「経営成績」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ588百万円増加し、3,382百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ461百万円増加し、2,404百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ126百万円増加し、978百万円となりました。
b.経営成績
当社グループは、経営理念である「世の中に、もっと笑顔を。もっと幸せを。」という想いの下、婚活支援業界の変革者として価値を創造し続け、より多くの成婚機会をつくり、成婚後のお客様のQOL(Quality Of Life)向上に貢献すべく、事業を展開しております。
当連結会計年度においては、主力事業であるパートナーエージェント事業が増収減益となる一方、ファスト婚活事業及びソリューション事業が増収増益、QOL事業が収益改善となりました。
販売費及び一般管理費においては、前連結会計年度に広告を抑制し、当連結会計年度に広告施策を積極化したことから広告宣伝費が増加する一方、保育事業の譲渡などにより人件費が減少しました。
一方、営業外収益においては、保育事業に係る補助金収入が減少し、特別損失においては、計上方法の変更に伴い、婚活パーティーキャンセル料売上に係る売掛金を貸倒引当金繰入額として計上しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は4,151百万円(前年同期比1.2%増)営業利益は216百万円、(前年同期比10.9%増)、経常利益は208百万円(前年同期比36.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円、(前年同期比23.2%減)となりました。
当社グループの報告セグメントごとの概況は次のとおりです。
(パートナーエージェント事業)
パートナーエージェント事業においては、業界大手の結婚相談所として高い顧客成果、即ち成婚を実現すべく、専任のコンシェルジュによる婚活支援をはじめとする多様な婚活サービスを提供しています。
当連結会計年度については、2018年4月より『チーム婚活×スマート婚活プログラム』を開始し、同年11月には最新広告とその受け皿となる新入会促進ツールを、2019年1月には新たな顧客開拓に向けた新商品の投入を行いました。こうした中、新規入会会員数は外部環境の変化などから第3四半期(10-12月)に一時的に減少となりましたが、第4四半期(1-3月)には上述の諸施策が奏功し、8四半期以来の2,100名超えとなりました。これらにより、当連結会計年度の新規入会会員数は前年同期比0.04%増の7,841名となりました。なお、2019年4月の月初在籍会員数は、当連結会計年度に特別コース(成果報酬型)の期間満了に伴う退会などが発生し、前年同期比1.8%減の11,485名となりました。
この結果、売上高は3,015百万円(前年同期比 0.1%増)、営業利益は613百万円(同 9.9%減)となりました。
<同事業の主要指標>
|
主要指標実績 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
前年同期 増減率 |
|
新規入会会員数 |
7,838名 |
7,841名 |
+0.04% |
|
在籍会員数(期末) |
11,700名 |
11,485名 |
△1.8% |
|
成婚退会会員数 |
3,264名 |
3,156名 |
△3.3% |
|
成婚率 |
27.2% |
27.1% |
△0.1ポイント |
(注)1.成婚とは、当社のサービスを利用して知り合った会員同士が、結婚を視野に入れ交際を継続していくことをいい、当社が成婚の意向を双方の会員から確認した場合に、当該会員は成婚退会をすることになります。
2.在籍会員数(期末)は、2018年3月期が2018年4月1日時点、2019年3月期が2019年4月1日時点の在籍会員数を記載しております。
3.成婚率とは、在籍会員中何名の会員が成婚退会しているか、その割合を示すものです。具体的には、成婚率は、毎年4月1日から翌年3月末までを計算期間とし、以下の計算式にて算出しております。
(計算式)年間成婚退会会員数÷年間平均在籍会員数
(ファスト婚活事業)
ファスト婚活事業においては、主に一般顧客向けの婚活パーティー『OTOCON(オトコン)』を企画・運営しています。
当連結会計年度については、婚活パーティーの運営最適化とサービス品質向上に向け、人気エリアに位置する自社3店舗(新宿店、心斎橋店、横浜店)の改装・増床を実施するとともに、その他店舗の開催数の適正化を進めました。加えて、新たな顧客開拓に向けた施策として、エンタテインメント業界や飲食業界とのコラボレーション企画の開発に尽力しました。これらにより、当連結会計年度の累計参加者数は前年同期比14.4%増の309,730名となりました。
なお、従前より注力しているパートナーエージェントサービスへの紹介も大幅に拡大し、当連結会計年度の累計送客数は595名となりました。
この結果、売上高は732百万円(前年同期比 4.3%増)、営業利益は利益率が大幅に改善し、112百万円(同 53.2%増)となりました。
<同事業の主要指標>
|
主要指標実績 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
前年同期 増減率 |
|
パーティー参加者数 |
270,663名 |
309,730名 |
+14.4% |
(ソリューション事業)
ソリューション事業においては、主に婚活支援事業者間の相互会員紹介を可能にするオープンなプラットフォーム『CONNECT-ship(コネクトシップ)』の運営や、婚活支援を行う企業や地方自治体向けのサポートなどを行っています。
当連結会計年度について、コネクトシップでは、新たに『NOZZE』及び『全国仲人連合会』が事業者として加わりました。これにより、同サービスの利用事業者数は8社12サービスとなり、当連結会計年度のお見合い成立件数は318,842件、2019年4月の月初利用会員数は前年同期比36.9%増の26,868名となりました。また、企業向けサポートでは、婚活支援を行う企業3社(前年同期は1社)に対し婚活支援サービスのシステム開発・提供を行い、うち保育士向け婚活支援サービスは2019年2月より運用開始となりました。
この結果、売上高は385百万円(前年同期比 20.4%増)、営業利益は165百万円(同 25.7%増)となりました。
(QOL事業)
QOL(Quality of Life)事業においては、成婚後のウェディングサービスや生活品質向上に資するサービスを提供しています。
当連結会計年度について、ウェディングサービスでは、『アニバーサリークラブ』ブランドにおけるサービス拡充、及びその提供エリアの拡大に努めました。とりわけ、ブラダイルジュエリーの販売は、第3四半期よりパートナーエージェントの店舗を活用した拡販施策により、計画を大幅に上回る着地となりました。また、従来の挙式披露宴に代わる新たな結婚式スタイルの拡大を見据え、2018年10月には1.5次会などに活用できる貸切パーティー専用会場をオープンしました。生活品質向上に資するサービスでは、成婚を機に保険の見直しを行う会員様、及び当社グループのウェディングサービスをご活用されるお客様に質の高い保険を提供すべく、『パートナーエージェント×保険クリニック2号店』の開設に向けた諸施策を進めました。この他、保育事業の譲渡(※)に伴い、運営移管に関するコンサルティングも実施しました。
この結果、売上高は175百万円(前年同期比 20.0%増)、営業損失は10百万円(前年同期は営業損失69百万円)となりました。
※保育事業の譲渡については、2018年5月14日付「株式会社グローバルグループとの資本業務提携及び事業譲渡に関するお知らせ」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は1,207百万円(前年同期比119.9%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、374百万円(前年同期比85.5%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益165百万円、減価償却費172百万円、売上債権の減少59百万円及び未払金の減少10百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、180百万円(前年同期比65.6%増)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出114百万円及び投資有価証券の取得による支出111百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、464百万円(前年同期比23.8%増)となりました。これは主に、長期借入金の借入による収入848百万円及び長期借入金の返済による支出356百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
パートナーエージェント事業(千円) |
3,015,131 |
0.1 |
|
ファスト婚活事業(千円) |
732,777 |
△8.3 |
|
ソリューション事業(千円) |
385,850 |
29.5 |
|
QOL事業(千円) |
175,431 |
19.8 |
|
報告セグメント計(千円) |
4,309,190 |
1.2 |
|
その他(千円) |
- |
- |
|
合計(千円) |
4,309,190 |
1.2 |
|
調整額(千円) |
△157,402 |
- |
|
連結損益計算書計上額(千円) |
4,151,787 |
1.2 |
(注)1.「その他」の区分は収益を獲得していない、又は付随的な収益を獲得するに過ぎない構成単位のものです。
2.調整額は、各セグメント間の内部売上高又は振替高であります。
3.セグメント間の取引については、相殺消却前の数値によっております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり採用した重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産合計は、前連結会計年度末に比べ588百万円増加し、3,382百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ507百万円増加し、2,059百万円となりました。主な要因は、現金及び預金658百万円の増加、売掛金59百万円の減少及びその他に含まれる未収入金45百万円の減少によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ80百万円増加し、1,322百万円となりました。主な要因は、投資有価証券107百万円の増加によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ461百万円増加し、2,404百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ56百万円増加し、1,132百万円となりました。主な要因は、未払消費税等49百万円の増加によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ404百万円増加し、1,271百万円となりました。主な要因は、長期借入金391百万円の増加によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ126百万円増加し、978百万円となりました。主な要因は、利益剰余金90百万円の増加によるものです。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ49百万円(1.2%)増加し、4,151百万円となりました。主な要因は、既存店舗の生産性の向上と新規出店による営業・サービス提供エリアの拡大によるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は前連結会計年度に比べ33百万円(1.9%)増加し、1,778百万円となりました。主な要因は、売上高の増加に伴うものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ6百万円(0.3%)減少し、2,156百万円となりました。
(営業外収益)
当連結会計年度の営業外収益は前連結会計年度に比べ121百万円(86.7%)減少し、18百万円となりました。主な要因は、補助金収入の減少に伴うものであります。
(営業外費用)
当連結会計年度の営業外費用は前連結会計年度に比べ16百万円(167.7%)増加し、26百万円となりました。主な要因は、敷金償却費12百万円の増加によるものであります。
(特別利益)
当連結会計年度の特別損利益は、固定資産売却益1百万円によるものであります。
(特別損失)
当連結会計年度の特別損失は、固定資産除売却損4百万円、貸倒引当金繰入額20百万円及び減損損失20百万円によるものであります。
3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概況 ② キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照下さい。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法令遵守等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開することにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応してまいります。
2)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、堅調に推移する市場成長を背景に、業界内での認知度・知名度の向上と成婚という顧客成果の向上を両輪で実現し、未婚・晩婚化という社会課題への解決の一助となるべく、更なる成長と企業規模の拡大を図り、より一層社会に貢献してまいります。
3)経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループが今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は、常に外部環境の構造や変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、認知度の向上を目的とした、より効果的な広告宣伝効果を期すための広告宣伝費の支払等、新たな顧客獲得にのための新規出店費用ならびに人件費であります。また、提供するサービスの向上を目的とした基幹システムへの投資に係る資金需要も生じております。
2)財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、子会社のものを含め当社において一元管理しております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当社は、2019年1月21日開催の取締役会において、当社連結子会社である株式会社ライジングが株式会社メイションの株式の全てを譲り受けることを決議し、同日付にて株式譲渡契約を締結しております。
株式譲渡契約の内容は次の通りです。
(1)契約締結日
2019年1月21日
(2)譲受の目的
婚活から成婚後まで一気通貫したサービスを提供することで顧客利益の最大化を図ることを目的とする。
(3)株式取得相手先の概要
近藤 浩氏(東京都目黒区)、井池 泰紀氏(東京都港区)
(4)取得株式数
30,000,000株(議決権の数(30,000,000個)
(5)取得株式価額
1,500百万円
(6)株式価額算定の根拠
第三者によるデューデリジェンス結果に基づきDCF法等にて評価した金額
(7)株式取得実行日
2019年4月1日
該当事項はありません。