第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

  当社が所属する情報通信サービス市場においては、働き方の見直しや人手不足に伴う業務効率化のニーズが高まる中、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みが進展し、積極的なIT投資が継続しております。

  このような経営環境の中、当社グループは、2021年3月期を基準として、2026年3月期までの5ヵ年で、売上高CAGR(年平均成長率)31%~32%、2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益100億円以上、純資産200億円以上とする中期経営目標に取り組んでおります。

  当中間連結会計期間においては、中期経営目標の最終年度に向け、投資効率のさらなる向上を目的として、各サービスの受注状況に応じた機動的な投資の組み替えや、営業プロセスの見直し等の施策を引き続き行いました。

  この結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高23,002百万円(前年同期比30.2%増)、営業利益4,660百万円(前年同期比171.3%増)、経常利益4,660百万円(前年同期比166.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は3,630百万円(前年同期比200.4%増)となりました。

 

  セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

①クラウド事業

  クラウド事業は、主力サービスである楽楽精算、楽楽明細において、前第2四半期から前第3四半期にかけてインボイス制度や電子帳簿保存法による追い風を受け、顧客数が前年同期比で大きく増加しました。また積極的な投資は継続しながらも、各サービスの受注状況を踏まえ、投資の機動的な組み替えや、営業プロセスの見直し等の施策を実施しました。追い風が止んだことで主力サービスの新規受注が弱含んでおりましたが、第1四半期連結会計期間を底として、足元では徐々に回復しつつある状況です。その結果、売上高は19,593百万円(前年同期比32.5%増)、セグメント利益は4,205百万円(前年同期比167.3%増)となりました。

 

②IT人材事業

  IT人材事業は、営業活動強化により稼働エンジニア数が増加し、前連結会計年度に低下していた稼働率も改善しました。その結果、売上高は3,408百万円(前年同期比18.5%増)、セグメント利益は454百万円(前年同期比214.4%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

①資産

  当中間連結会計期間末における流動資産は15,118百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,973百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金が1,226百万円、売掛金が582百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。固定資産は9,589百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,500百万円増加いたしました。主な要因は、のれんが166百万円減少したものの、投資有価証券が789百万円、工具、器具及び備品が555百万円、繰延税金資産が265百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

  この結果、総資産は24,708百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,474百万円増加いたしました。

 

 

②負債

  当中間連結会計期間末における流動負債は7,753百万円となり、前連結会計年度末に比べ381百万円増加いたしました。主な要因は、未払消費税等が363百万円、1年内返済予定の長期借入金が187百万円それぞれ減少したものの、未払法人税等が385百万円、未払金が369百万円、未払費用が261百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。固定負債は234百万円となり、前連結会計年度末に比べて279百万円減少いたしました。主な要因は、長期借入金が189百万円、繰延税金負債が128百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。

  この結果、負債合計は7,987百万円となり、前連結会計年度末に比べ101百万円増加いたしました。

 

③純資産

  当中間連結会計期間末における純資産合計は16,720百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,373百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金が剰余金の配当により425百万円減少したものの、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により3,630百万円増加したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

  当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,226百万円増加し、8,235百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動によるキャッシュ・フローは、3,389百万円の収入(前年同期は1,385百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,107百万円、売上債権の増加額522百万円、未払消費税等の減少額364百万円の減少要因があった一方、税金等調整前中間純利益4,659百万円、減価償却費353百万円、未払費用の増加額304百万円の増加要因があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動によるキャッシュ・フローは、1,348百万円の支出(前年同期は3,883百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出681百万円、投資有価証券の取得による支出550百万円、差入保証金の差入による支出137百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動によるキャッシュ・フローは、803百万円の支出(前年同期は956百万円の収入)となりました。これは主に、配当金の支払額425百万円、長期借入金の返済による支出377百万円があったことによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

  当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

  当中間連結会計期間における研究開発活動の総額は52百万円となっております。

  当社グループは「ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」をミッションに掲げ、将来を見据えた研究開発や新規事業の創出及び新サービスの開発スピードが重要な課題であると考え、安定的な高成長を目指して、「新たなクラウドサービスの追加」を推進するための研究開発活動と中長期の競争力確保につながる研究開発及びノウハウの蓄積を継続的に行っております。セグメント別の研究開発活動の概要は以下のとおりです。

 

①クラウド事業

  当セグメントの研究開発活動の金額は52百万円となっております。経理関連業務を効率化するクラウド型サービスの開発に加え、中長期視点での技術力強化のために、国内外の様々な事例から調査・分析・検証に関する取り組みを実施しました。

 

②IT人材事業

  当セグメントにおいては研究開発活動を行っておりません。

 

 

(6)従業員数

①連結会社の状況

2024年9月30日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

クラウド事業

1,690 (136)

 

IT人材事業

946   (8)

 

報告セグメント計

2,636 (144)

 

全社(共通)

155  (33)

 

合計

2,791 (177)

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(契約社員、パート及び人材会社からの派遣社員)は、当中間連結会計期間の平均人員を(  )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

3.従業員数が当中間連結会計期間において、230名増加しております。主な理由は業容拡大に伴うものであります。

 

②提出会社の状況

2024年9月30日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

クラウド事業

1,586 (134)

 

全社(共通)

155  (33)

 

合計

1,741 (167)

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(契約社員、パート及び人材会社からの派遣社員)は、当中間会計期間の平均人員を(  )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

3.従業員数が当中間会計期間において、209名増加しております。主な理由は業容拡大に伴うものであります。

 

(7)主要な設備

  前連結会計年度末に計画していた設備計画のうち、当中間連結会計期間に完了したものは、次のとおりであります。

会社名
事業所名

所在地

セグメント
の名称

設備の内容

投資額
(百万円)

完了年月

当社
東京第2
オフィス

東京都渋谷区

クラウド事業

増床に伴う設備等

252

2024年5月

(注)1.上記の金額には差入保証金が含まれております。

   2.投資計画の見直しにより投資予定額から増加しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。