文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間における日本経済は、全体としては雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復傾向が続いているものの、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震や、近畿地方を中心に甚大な被害のあった台風21号等、相次いだ自然災害によるインフラ被害や産業活動の一時的な停止が、個人消費や輸出にマイナスの影響を及ぼしました。また、米国・中国間の通商問題が世界経済に与える影響や、中国経済の成長ペースの減速等、海外経済の不確実性が今後の国内景気を下押しするリスクも懸念されます。
当社グループが属する情報サービス業界は、アウトソーシング需要の高まりを受け、市場規模は堅調に拡大しております。また、コミュニケーション手段の急速な技術革新に伴い、消費者との対話においてもAI(人工知能)等の導入による自動化が始まる等、カスタマーサービス分野において、なお一層のサービスの高度化が求められております。一方で、人手不足感は高い水準にあり、当社グループの主力事業であるCRM(Customer Relationship Management)事業においては採用難を背景に、直接雇用社員、派遣社員ともに賃金の上昇傾向が続いております。
このような経営環境の下、当社グループは2017年5月に、「従来ビジネスの拡大」、「新領域での拡大」及び「人材マネジメントの高度化」の3つの成長戦略を柱とする中期経営計画を策定、公表いたしました。本中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度は、「従来ビジネスの拡大」及び「新領域での拡大」において、凸版印刷株式会社(以下、「凸版印刷㈱」)とのシナジーを具体化するとともに、人材に対する投資を推し進め、中期経営計画の最終年度である2020年2月期につなげてまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、凸版印刷㈱との間で、口コミからチャット、購買活動まで顧客の声を統合解析することで最適な顧客体験の設計・提供を可能にする、デジタルカスタマーサービスの共同開発に着手いたしました。現在、凸版印刷㈱はオウンドメディアやEC等のデジタルマーケティング支援、決済・ポイントシステム等、購買促進やロイヤリティ強化の領域でデータ運用を提供しております。当社グループは、コンタクトセンター運用を通じて、電話対応やウェブチャット等、顧客接点領域で最適化されたサービスを提供しております。
このように、両社が強みを持つ領域での豊富な経験、強みを組み合わせることで顧客接点データの分散を防ぎ、活用促進をワンストップで実行できる体制を構築いたします。
また、クライアント企業向けに提供するコールセンターサービス及び3万人超の従業員管理、申請書・証明書の発行等様々な定型業務においてRPAの導入を開始しており、今後もさらにその導入範囲を拡大してまいります。
当社グループは、「人材マネジメントの高度化」のための様々な施策を着実に進めております。優秀な人材を確保し、従業員が安心して長く働ける環境整備の取り組みとして、短時間勤務者向けキャリアパスの新設や賞与支給の開始等、人事制度の改定を行いました。産休・育休明けの従業員の復職や育児と仕事との両立支援を目的として、当社グループにおける2か所目の企業内保育所「ベルキッズてんじん保育園」を福岡県の当社ソリューションセンター内に開設した他、従来はスキル不足により採用を見送っていた人材を確保し、コンタクトセンター業務に必要な就業支援を行うことで即戦力化する施設「SUDAchi(すだち)」を東京都の当社池袋ソリューションセンター内に開設いたしました。
また、当社グループは、障がい者が働く事業モデルを創出し多様な就労支援事業を展開する久遠チョコレート(運営:一般社団法人ラ・バルカグループ)とともに愛知県豊橋市に工場を開設し、障がい者によるチョコレート製造支援事業を開始いたしました。
各セグメントの業績は以下の通りであります。
(CRM事業)
伊藤忠商事株式会社との協業強化によるシナジー案件の他、前連結会計年度から業務開始した既存継続案件の売上が堅調に推移したこと等により、売上収益は前年同期比で増収となりました。利益面では、前第3四半期連結累計期間における衆議院総選挙業務の反動があったものの、サービス価格の適正化や業務生産性向上による収益性の改善に加え、増収による利益の伸長もあり、税引前四半期利益は前年同期比で増益となりました。
この結果、CRM事業の売上収益は852億11百万円(前年同期比4.5%増)、税引前四半期利益は71億42百万円(同15.2%増)となりました。
(その他)
CSO(医薬品販売業務受託機関)事業における受注減少や、その他事業におけるコンテンツ販売収入の減少等により、その他のセグメントの売上収益は48億30百万円(前年同期比5.1%減)、税引前四半期利益は94百万円(同69.8%減)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益は900億41百万円(前年同期比3.9%増)、税引前四半期利益は72億36百万円(同11.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は47億8百万円(同11.5%増)となりました。
流動資産は、主に現金及び現金同等物が1億47百万円、その他の流動資産が9億29百万円それぞれ増加しましたが、営業債権が10億36百万円、未収還付法人所得税が12億39百万円及びその他の短期金融資産が2億20百万円それぞれ減少したため、前連結会計年度末より14億19百万円減少し、246億76百万円となりました。
非流動資産は、主に無形資産が1億39百万円増加しましたが、有形固定資産が1億83百万円減少したため、前連結会計年度末より28百万円減少し、1,163億14百万円となりました。
これらにより、資産合計は前連結会計年度末より14億47百万円減少し、1,409億90百万円となりました。
流動負債は、主に未払従業員給付が9億円増加しましたが、借入金が9億円及びその他の流動負債が13億14百万円それぞれ減少したため、前連結会計年度末より12億83百万円減少し、272億4百万円となりました。
非流動負債は、主に長期未払従業員給付が99百万円増加しましたが、長期借入金が20億22百万円及びその他の長期金融負債が1億60百万円それぞれ減少したため、前連結会計年度末より20億76百万円減少し、670億23百万円となりました。
これらにより、負債合計は前連結会計年度末より33億59百万円減少し、942億27百万円となりました。
資本は、前連結会計年度末より19億12百万円増加し、467億63百万円となりました。これは主に親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上及び配当金の支払により利益剰余金が20億61百万円、役員報酬BIP信託の導入に伴い自己株式が2億6百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、82億54百万円となりました(前年同期は64億74百万円の収入)。これは主に、税引前四半期利益72億36百万円、減価償却費及び償却費16億98百万円の計上、営業債権の減少による増加10億36百万円、法人所得税の支払額44億17百万円及び法人所得税の還付額16億44百万円がそれぞれ生じたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、19億82百万円となりました(前年同期は38億57百万円の支出)。これは主に、有形固定資産の取得による支出10億16百万円及び無形資産の取得による支出9億60百万円がそれぞれ生じたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、61億25百万円となりました(前年同期は27億25百万円の支出)。これは主に、短期借入金の返済による支出9億円、長期借入による収入40億円及び長期借入金の返済による支出62億2百万円、配当金の支払による支出26億48百万円がそれぞれ生じたこと等によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、54億71百万円(前連結会計年度末比1億47百万円増加)となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。