文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「クリーン&セイフティ」を合言葉に、自然環境や労働環境に配慮した製品、技術の開発、素材の改良など、社会が必要とするものづくりに努め、常に顧客に満足いただけるものを供給し続けてまいります。
そして、当社グループが引き続き成長していくためには、①主力部門である食品関連における自社開発品の販売強化と顧客ニーズへの迅速な対応、②IT・工業材関連、医療・医薬関連におけるNSセパ(自社ブランド)の販売強化と徹底したクリーン環境での品質安定の推進、③建材関連、生活資材関連における連結子会社との連携による同業他社に負けない競争力の強化が重要であります。また、当社グループ事業の基盤となる従業員の成長を促す教育制度の継続とコンプライアンス遵守の体制を築き、社会に信用される企業にしてまいります。
当社グループでは目指す企業像として、「全天候型グローバル企業」を掲げ、その実現に向け対応しております。これは単に経済的な企業価値を追求するだけでなく、「人にやさしい、地球にやさしい」という社会的な企業価値を高めて、あらゆるステークホルダーから信頼される企業像を実現していこうというものです。
当社グループとしては継続的に事業構造を見直すことで、収益構造を改善するとともに、従来とは異なる成長領域を生み出し、多彩な領域と新陳代謝のあるバランスのとれた事業構造を目指しております。
そのために、常に新しい技術に取り組み、顧客に密着したマーケティング活動を行い、グローバル規模で顧客や社会のニーズを先取りしていくことを強力に推進してまいります。
(2)経営戦略等
当連結会計年度におけるわが国経済は、大規模な自然災害の影響が一部あったものの、雇用環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で米中の貿易摩擦の動向や、人手不足などの影響により先行きは不透明な状況にあります。
今後の見通しといたしましては、堅調な雇用環境により個人消費は底堅く推移するものの、米中の貿易摩擦や地政学的リスクによる輸出の低迷や設備投資の伸び鈍化により、当面厳しい環境が続く事が想定されます。
当社グループの属する業界におきましては、個人消費の影響が大きい食品業界はコンビニエンスストアを中心として安定していくと思われますが、IT業界はスマートフォン市場の伸び悩み、医薬業界は薬価改定に起因する競争激化、建材業界は住宅着工数の減少等、こちらも成長が望めない状況が続いております。
当社グループは、2020年2月期の経営課題を引き続き「Nブランド製品の拡販と環境経営の推進」といたしました。当社グループが今まで築き上げたノウハウをもとに、生産設備・環境対応技術をフルに活用し、国内はもとより、中国・米国における一層の市場開拓、事業の拡大を行います。また、開発製品の更なる拡販と品質管理に注力して顧客満足度の向上に努めると共に、企業としての社会的責任を果たし、ステークホルダーとの信頼関係を築き、持続的な企業価値の向上に努めていく所存でございます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、収益性の改善、資本効率の向上に取り組んでまいります。具体的には、経営指標として連結売上高経常利益率5.0%以上、連結ROE(自己資本当期純利益率)8.0%以上を中期的な経営目標としております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社グループの属する業界は、既存の顧客、扱い製品だけでは大きな経営成績の伸長を望みにくい成熟産業とされています。そのため、当社グループは従来からの主力製品に加え、新製品の開発で、食品用パッケージ等の販売先市場の開拓を推進してまいりました。営業面におきましては、全社一丸となって得意先の潜在的なニーズを先取りした提案を積極的に行っていくことで、販売シェアの拡大を目指してまいります。生産面におきましては、合理的かつ効率的な生産体制の確立を目標に、自社ノウハウによる設備の改良・更新・新設を進める一方で、生産技術の向上、製造方法の改良、ロスの抑制等により一層の品質向上とコスト削減に努めてまいります。
当社グループが今後も成長、発展を遂げるため具体的には以下の取り組みを進めてまいります。
① 食品関連
インバウンド消費や中食市場の伸長に伴い、食品関連市場は堅調な成長が見込まれる一方、環境にも配慮した安全・安心な食品容器へのニーズがさらに高まると考えられます。
このような課題に対処するために、潜在する市場ニーズ(環境・安全・個食化等)を的確につかみ、これまでに培ってきた技術を新製品及び新素材の開発につなげ新たな価値を提供してまいります。
また、当社独自の開発品であります、NAK-A-PET、NC-PET、NS-PET及びNTSⅢの販売強化にも取り組んでまいります。
② IT・工業材関連
スマートフォン市場の伸び悩みにより、モバイル関係の受注は不透明感を増す一方、IoT市場の拡大や自動車の電動化の分野においては、しばらくは底堅い需要が見込まれます。
このような課題に対処するために、当社が得意とするNSセパや遮光印刷技術の強化に取り組んでまいります。
このような課題に対処するために、電子部品製造工程に使用するフィルムの加工能力拡大、自社ブランドであるNSセパのラインナップ拡充、コーティング技術の強化、新たな加工技術の確立による新規分野への展開に取り組んでまいります。
③ 医療・医薬関連
高齢化社会において、医療・医薬関連は安定成長が見込まれる市場でありますので、競合他社の新規参入や薬価改定によるコスト競争が激しくなっております。
このような課題に対処するために、製品の更なるコストダウンとラインナップ拡充をはかり顧客の細かなニーズに応えることで、差別化に取り組んでまいります。
④ 自社開発品
自社開発品(NAK-A-PET、NC-PET、NS-PET及びNTSⅢ)は、薄肉化、高剛性による省資源、耐熱、耐寒性付与によるスペックアップ、安全性、環境負荷低減(CO2排出量の低減)、リサイクルを可能にする単一素材化を実現した素材であるため、海洋プラスチックの問題による環境意識の高まりなど潜在的な需要は大きく、更なる販売強化を行う必要があると考えております。
このような課題に対処するために、顧客の要求に応える開発・改良や、生産能力の強化と品質の安定化を図るとともに、リサイクルしやすい包装構成の提案などにより販売強化に取り組んでまいります。
⑤ グローバル戦略
海外連結子会社(中国5社、米国1社)における事業は、各国の通商政策、人件費の高騰、環境基準の変化、販売価格競争の激化や為替変動により不透明な環境にあります。
このような課題に対処するために、当社グループは引き続き圧縮袋製造の合理化を図るとともに当社グループが得意とするシートグラビア印刷、クリーンコーティング、熱ラミネート等の付加価値の高い製品の販売増加を目指し、新規顧客の開拓を推進いたします。また、顧客の現地調達化(特に自動車関連)が進む場合や、米中貿易摩擦による影響が顕在化した場合には、東南アジアや米国等に生産拠点を展開することも視野に入れ取り組んでまいります。
⑥ 内部管理体制の強化
当社グループは、金融商品取引法における内部統制に係る報告を実施するため内部管理体制の強化に努め、コンプライアンス機能の強化、業務マニュアルの整備等を行ってまいりました。
今後もこの内部管理体制を有効に機能させることが、企業価値を高め、効率的かつ健全な企業経営を実現するものと認識し、より一層透明性の高い経営を目指し、相互牽制の効いた内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として次のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅したものではありません。
(1)国内景気と消費動向に関するリスク
当社グループは、幅広い業種の顧客企業と取引を行っており、主として日本国内市場向けに、特定業種に偏らない活動を展開しております。
しかしながら、国内需要の減退に伴う国内個人消費の低迷が顕在化した場合や主要顧客における市場シェアの縮小等が生じた場合には、当社グループの受注量の減少や受注単価の下落により、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(2)原材料の市況に関するリスク
当社グループは、包装材や各種加工フィルムの主要原材料として、樹脂、フィルムといった各種のプラスチック素材を使用しております。これらの原材料の価格は原油、ナフサなどの国際商品市況及び為替変動の影響を受けます。例えば、原油価格が下落した場合は、フィルム、シート等の原材料価格が下落し、当社製品の販売価格も下がり売上高が減少する一方、インキ、溶剤、電力・燃料費等の原価も下落するため、売上総利益は増加する傾向にあり、原油価格が上昇した場合はフィルム、シート等の原材料価格が上昇し、売上高が増加する一方、インキ、溶剤、電力・燃料費等の原価も上昇するため、売上総利益は減少する傾向にあります。原油価格が大きく変動した場合には、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(3)為替の変動に関するリスク
当社グループは、生活資材、IT・工業材を中心に海外販売の拡大を計画しており、今後、為替変動の影響は次第に比重が増してくると予想されます。急激な為替変動が生じた場合には、原材料輸入価格の高騰または製品輸出価格の低下、並びに債権債務の決済時に多額の為替差損が生じることにより、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(4)研究開発活動に関するリスク
当社グループは、将来の成長性を確保するという観点から、研究開発投資を積極的に行っております。
しかしながら、計画どおりに研究開発が進捗しない場合、新製品や新技術に関して多額の研究開発投資を行ったとしても必ずしも十分な成果を上げることができない場合、また、想定し得ないような急激な技術革新が起きた場合には、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(5)製品の品質に関するリスク
当社グループは、ISO9001及び14001を取得する等により、常に品質の高い製品を顧客に提供できるような品質管理体制の構築を図っております。
しかしながら、予想し得ない品質上の欠陥に基づく製造物責任の追及がなされた場合には、補償費用の負担や、再生産に係る費用の追加負担により、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(6)環境規制等の影響に関するリスク
当社グループは、環境保全を経営の重要課題であると認識し、厳格な管理を徹底しつつ事業活動を行っております。
しかしながら、今後、環境等に関する様々な法的規制の強化または社会的責任の要請等に起因して事業活動に制約を受けるような事象が顕在化した場合には、計画外の設備投資や環境対策費用等の追加負担が生じることとなり、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(7)海外事業に関するリスク
当社グループは、中国に5社、米国に1社の連結子会社を有しており、わが国と相手国の間の政治問題、国際的な経済情勢の変化、また、雇用環境、税制、法的規制の違い等に起因する様々な問題が生じるリスクを回避または低減させるために、海外ビジネスに精通した国内取引先(インキメーカー、商社等)、監査法人、顧問税理士または顧問弁護士等より、随時アドバイスを得て、海外展開を慎重に進めております。
しかしながら、現時点における想定を遥かに上回る政治的(貿易摩擦、内紛やテロ等)、経済的(為替変動等)、社会的(労務問題等)な問題、または商慣習の違いに起因する取引先との関係構築に係る問題が顕在化した場合には、生産活動の縮小や停滞、販売活動の停滞等により、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(8)自然災害・事故災害に関するリスク
当社グループは、国内外に製造拠点を複数設けることにより自然災害に伴う操業停止または操業度低下リスクを分散させるとともに、事業所における耐震対策や点検、防火訓練等に取り組むことにより事故災害リスクを低下させるよう努めております。
しかしながら、想定を超えるような地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生することに起因して、十分な原材料調達ができない場合や、設備や従業員が大きな被害を受け、工場の操業停止または操業度が低下した場合には、生産及び出荷の停止または遅延に伴う販売数量の減少や多額の修繕費用の発生により、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(9)販売価格やシェアに関するリスク
当社グループは、主力製品である厚物シート等に関する独自のノウハウを有しており、今後も販売価格や一定のシェアを維持することができるものと考えております。
しかしながら、そのような当社グループの独自性、優位性が発揮できない分野において、競合他社の低価格戦略や模倣等が顕在化した場合には、販売価格やシェアが低下することにより、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(10)業務提携・企業買収に関するリスク
当社グループは、他社との業務提携や企業買収が、将来の成長性、収益性等を確保するために必要不可欠な要素であると認識しており、過去においても積極的に業務提携や企業買収を行っております。
しかしながら、当初想定した業務提携または買収によるシナジー効果を得ることができなかった場合には、利益率を圧迫する等により、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(11)人材の採用・育成に関するリスク
当社グループは、高度な技術力や企画力等を有する優秀な人材の採用・育成が、将来の成長性、収益性等を確保するために必要不可欠な要素であると認識しており、新卒採用のほかにも多様な専門性を有する人材を確保すべく中途採用の実施等、幅広く優秀な人材を求めております。
しかしながら、そのような人材の採用や育成ができなかった場合には、競争力が低下し、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ993百万円増加し、26,929百万円となりました。
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ519百万円増加し、14,945百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ474百万円増加し、11,984百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、大規模な自然災害の影響が一部あったものの、雇用環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で米中貿易摩擦の動向や、人手不足などの影響により先行きは不透明な状況にあります。
このような状況の下、当社グループは、「改質エコ技術でパッケージングの世界を変える Nブランド製品の拡販と環境経営の推進」をスローガンに、グループ全社が結束して開発製品の販売や重点得意先への営業強化に注力する一方、生産性向上や品質管理の改善を図るなど、業績の向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は33,942百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は1,645百万円(同23.6%増)、経常利益は1,684百万円(同13.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,156百万円(同17.8%増)となりました。
製品用途別の経営成績は次のとおりであります。
(食品関連)
コンビニエンスストア関連の印刷やラミネート加工、乳製品、豆腐、冷凍食品の包装材料が堅調に推移しました。また、素材の減量化や環境に配慮した印刷の提案等といった開発案件を顧客と継続的に行うことで差別化をはかり、売上高は23,273百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
継続的な改善活動により原価低減・ロスクレーム削減を行ったほか、価格交渉やコストメリットのあるフィルム構成変更の提案を継続的に行った結果、売上総利益は2,658百万円(同12.2%増)となりました。
(IT・工業材関連)
米中貿易摩擦による電子部品・デバイス関係への影響が懸念されたものの、当社機能性フィルム加工におきましては一部の受注減に留まり、自動車の電装化などIoTをターゲットとした案件の受注が堅調に推移しました。また、新規加工設備の導入による加工技術のラインナップ増加や汎用プラスチック以外の材料の取扱いを進めた結果、新規顧客からの引き合いも増加し、売上高は4,761百万円(前年同期比18.0%増)、売上総利益は1,168百万円(同29.5%増)となりました。
(医療・医薬関連)
ジェネリック医薬品向けの受注が堅調であった一方で先発医薬品向けの販売が減少、また顧客の調達先複数化の影響があり、売上高は1,324百万円(前年同期比9.9%減)、売上総利益は298百万円(同16.0%減)となりました。
(建材関連)
リフォーム及びリノベーションの受注が安定したほか、二次加工で使用する合板の不足による影響も解消しました。また、開発品の販売や迅速さを要求される山陽地区の災害復興需要に対応したことにより、売上高は814百万円(前年同期比9.5%増)、売上総利益は133百万円(同9.2%増)となりました。
(生活資材関連)
圧縮袋の伸び悩みや前期好調であったDIY関連商材の需要が一巡したほか、商流別では問屋ルートでの販売が減少したことにより、売上高は3,367百万円(前年同期比13.3%減)、売上総利益は900百万円(同14.4%減)となりました。
(その他)
サーマルレジ用紙、インクジェット用紙等の受像層の加工は堅調であったものの、リサイクルペレットの価格が下落したことにより、売上高は401百万円(前年同期比7.1%減)となりましたが、リピート品の生産性向上など原価低減の効果もあり、売上総利益は127百万円(同22.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ569百万円減少し、3,015百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、2,029百万円(前連結会計年度は、1,499百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,642百万円、減価償却費872百万円及び仕入債務の増加額262百万円等による増加要因が、売上債権の増加額168百万円、たな卸資産の増加額191百万円及び法人税等の支払額375百万円等による減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、2,348百万円(前連結会計年度は、1,199百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入15百万円等による増加要因が、生産加工設備等の有形固定資産の取得による支出2,117百万円、無形固定資産の取得による支出70百万円及び事業譲受による支出145百万円等による減少要因を下回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、213百万円(前連結会計年度は、492百万円の減少)となりました。これは、短期借入金の純増加額279百万円及び長期借入れによる収入830百万円等による増加要因が、長期借入金の返済による支出861百万円及び配当金の支払額449百万円等による減少要因を下回ったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) |
|
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
印刷関連事業 |
24,215,673 |
102.4 |
|
合計 |
24,215,673 |
102.4 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
なお、連結子会社においては、受注から販売までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため、提出会社個別の受注高及び受注残高を記載しております。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) |
|||
|
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
印刷関連事業 |
28,358,034 |
104.3 |
1,418,183 |
111.5 |
|
合計 |
28,358,034 |
104.3 |
1,418,183 |
111.5 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、当連結会計年度の販売実績を用途ごとに示すと、次のとおりであります。
|
用途 |
当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) |
|
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
食品関連 |
23,273,960 |
103.8 |
|
IT・工業材関連 |
4,761,015 |
118.0 |
|
医療・医薬関連 |
1,324,152 |
90.1 |
|
建材関連 |
814,022 |
109.5 |
|
生活資材関連 |
3,367,994 |
86.7 |
|
その他 |
401,676 |
92.9 |
|
合計 |
33,942,822 |
102.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な販売先については、総販売実績の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、食品関連、IT・工業材関連、建材関連が増加しました。主な要因は、食品関連におけるコンビニエンスストア向けの食品容器、IT・工業材関連における電子部品製造工程用フィルム、建材関連におけるリフォーム関連が好調に推移したことで、前連結会計年度に比べて961百万円(2.9%)増加し、33,942百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上総利益が前連結会計年度に比べて7.8%増加した一方、人件費、運送費、減価償却費等の販売費及び一般管理費は前年同期比1.9%の増加に留まり、前連結会計年度に比べて313百万円(23.6%)増加し、1,645百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、営業利益の増加により、前連結会計年度に比べて197百万円(13.3%)増加し、1,684百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益4百万円、工場移転費用37百万円、法人税等496百万円(前年同期比64百万円増)及び非支配株主に帰属する当期純損失10百万円(前期は38百万円の非支配株主に帰属する当期純利益)を計上したことにより、前連結会計年度に比べて174百万円(17.8%)増加し、1,156百万円となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.当連結会計年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ993百万円増加し、26,929百万円となりました。
流動資産につきましては、受取手形及び売掛金が53百万円、電子記録債権が87百万円、たな卸資産が157百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が569百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ242百万円減少し、13,912百万円となりました。
固定資産につきましては、生産能力増強を目的とした設備投資等に伴い有形固定資産が1,122百万円、無形固定資産が171百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,235百万円増加し、13,016百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ519百万円増加し、14,945百万円となりました。
流動負債につきましては、電子記録債務が230百万円、短期借入金が263百万円、未払法人税等が93百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ563百万円増加し、12,227百万円となりました。
固定負債につきましては、長期借入金が16百万円、退職給付に係る負債が23百万円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ43百万円減少し、2,717百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ474百万円増加し、11,984百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が82百万円、為替換算調整勘定が95百万円それぞれ減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が707百万円増加したこと等によるものであります。
d.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第一部 企業情報 第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,819百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,015百万円となっております。
e.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度におきましては、連結売上高経常利益率5.0%、連結ROE10.1%となりました。引き続きこれらの指標の継続的な向上に向け、効率的な事業経営に取り組んでまいります。
該当事項はありません。
当社グループは、地球環境保全を経営の重要課題と位置付けており、資源の再利用化(リサイクル)及び廃棄物の減容化を目指しております。プラスチックの中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で資源を循環させることを目指し、食品関連製品の基材開発だけでなく、工業・医療の分野も視野に入れ、広範囲にわたる顧客ニーズに応えたPET製品を提供するための研究開発を進めております。
当連結会計年度の研究開発は当社のプロダクト事業本部開発技術部においてリサイクル技術や製品に付加価値をもたせることができる基材の開発を行っており、研究開発スタッフは7名です。
当連結会計年度における研究開発費は、67,520千円であり、研究開発活動については次のとおりであります。
なお、当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
(1)薄肉剛性容器の開発
パッケージング業界はコストダウンという大きなニーズとともに廃棄物の減容も重要な課題であります。廃棄物を減らすために、PETの分子配向による結晶化技術を応用し、剛性を強化することで材料のシートを薄くし、軽量化した容器の開発を行っております。
PETの成型容器は材料のシートを熱板成型や真空成型することで容器になります。従来の技術ではPETの薄いシートがなく、食品包材分野でも薄い容器はポリスチレン(PS)の市場になっておりました。従来のPETの軽量化とともにPS容器の代替としての拡販も進めております。
(2)透明耐熱PET容器の開発
PETの分子配向による結晶化技術、ブレンド技術と成型などの加工技術を応用し、透明耐熱PET容器の連続成型用シートの開発及び加工技術の開発を行っております。
透明容器の分野ではポリプロピレン(PP)、PS、PETが主流でありますが、従来のPETは耐熱性に乏しく、用途が限定されておりました。透明PETで耐熱性が必要である電子レンジ対応容器などの食品分野やメディカル分野への採用を進めております。
(3)NC-PET(超高耐熱PET容器)の開発
PETの改質技術、ブレンド技術と成型などの加工技術を応用し、超高耐熱(190℃以上)のPET容器の開発を行っております。食品包材分野ではコストダウンが重要であるためブレンドする原料を見直し、コストダウンに繋がる技術開発も行っております。
グラタンなどオーブンで調理すると、PPやPSのプラスチック容器では融点を超えるため、ほとんどは紙容器が採用されております。しかしながら、紙容器では形状に制限があることから、オーブンにも対応ができる安価な高耐熱プラスチック容器を開発することでその市場での競争力強化を進めております。
また、冷凍流通にも耐えうる耐寒グレードのNC-PETを開発中であり、さらなる市場拡販を目指しております。
(4)NS-PET(ヒートシールPET)の改良・開発
プラスチックの袋のほとんどはヒートシールで加工されております。ヒートシールが可能なプラスチックとしてポリエチレン(PE)やPPが採用されておりますが、PETの改質技術や加工技術を応用し、ヒートシールが可能なPETの開発を行っております。
PE、PPの袋に油物(たとえば唐揚げなど)を入れて電子レンジで加熱することは、融点を超えるために不可能です。PETの融点を生かした用途の袋やヒートシールが必要な分野への採用を進めております。
(5)貼合用(NTSⅢ)PETフィルム開発
NS-PETからの応用品であり、両面ヒートシール性・成型性が良好なフィルムであります。汎用品に多いPETフィルムは2軸方向に延伸して製造されているため、延伸余力が少なく成型ができませんが、NTSⅢフィルムは無延伸であるため伸びやすく、成型性が良好であります。このフィルムを使用すれば、ALL-PETの印刷容器ができます。今後は生産方法の確立と、さらなる市場開拓を行ってまいります。
(6)インクジェット
食品パッケージ分野におけるデジタル化及びオンデマンド化を実現させるために、環境問題に即した水性インクジェットインクを活用したインクジェットシステムの開発を昨年に引き続き目指しています。現在、国内インクメーカー1社の新開発ナノ水性インクジェットインクをテスト機で吐出テストしております。また、海外では、USのメーカーと提携し、インクジェットヘッド、ナノ水性インクおよびアンカー剤も含めて、テスト印刷を実施継続しております。今後もさらなる研究を加え、早急に当社グループ仕様のインクジェットシステムの実現を目指して努力してまいります。
(7)ナノセルロースの開発
ナノセルロースは鉄の5分の1の重量で5倍の強度を持つ木材由来の透明材料です。軽くて強く、さらに透明であることからプラスチックの補強材として期待されています。耐熱性の高いPETにナノセルロースを弊社の改質技術を用いて複合化することで、透明性と耐熱性を両立した容器を目指し研究開発を進めるため情報を収集しております。
(8)発泡PET
食品包装容器としての発泡樹脂はPS、PPがほとんどであります。一部、発泡PETもありますが、価格、成型性の難しさ等の問題があります。この開発品は耐熱性,断熱性があり、ローコスト、易成型の発泡PETを目指しております。PS、PPに比べてPETは剛性があり、薄肉化できるメリットを持ち合わせているため、発泡業界へ新たな需要の確立を目指します。
(9)環境対策
海洋プラ問題が国内外で報道され、環境に優しい材料が希求される中、中本パックスでも環境対策に取り組んでいます。これまでも薄肉剛性容器による原材料の削減や、NC-PET耐寒グレードによる賞味期限のロングライフ化など、環境対策を行ってきました。今後は、バイオプラスチックや紙を使用した試作を行い、少しでも環境に優しい製品開発を進めていきます。
(10)その他
PETの改質技術を応用した材料、延伸や成型などの加工技術を応用した包材等、食品包材分野のニーズに対応する研究開発を進めております。