第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における世界経済は、先進国を中心に回復基調を維持しましたが、中国を始めとするアジア新興国等の景気減速、英国のEU離脱決定の影響により、全体的に緩やかな景気回復にとどまりました。

 これに対し、我が国の経済は、世界経済の影響による不安要素はあるものの、雇用・企業収益の改善傾向が続き、総じて緩やかな回復基調を維持しました。

 旅行業界におきましては、世界情勢不安などの影響はありましたが、円高基調や燃油サーチャージがゼロとなるなどの影響を受け、日本人出国者数が前年比5.6%増の1,711万人となるなど、海外旅行者数は前期を上回る結果となりました。これに対し、訪日外客数は、過去最高を記録した前年の21.8%増となる2,403万人を記録しました(出所:日本政府観光局(JNTO))。

 このような状況のもと、当社の旅行関連事業においては、平成29年1月から初の「トラベルコ」テレビCMを放送し、新たなユーザー層の認知を拡大しました。

 また、サイト名称を「トラベルコちゃん」から「トラベルコ」に変更するとともにサイトの全面リニューアルを実施し、多言語旅行比較サイト「HotelSaurus」も「Travelko」へリブランドするなど、旅行事業のブランド統一による相乗効果を企図した施策を行いました。それらの施策が奏功し、「トラベルコ」サイトの月間ユニークユーザー数は平成29年3月期には過去最高記録となる462万人を記録し、月間平均ユニークユーザー数としては373万人となり、前年度の308万人から21.0%の大幅増となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,996,855千円(前期比21.4%増)、営業利益は999,264千円(前期比17.6%増)、経常利益は1,006,222千円(前期比19.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は632,815千円(前期比18.0%増)となりました。

 なお、当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメントの業績については記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末より448,770千円増加し、残高は2,993,041千円(前年同期比17.6%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は600,351千円(前連結会計年度は561,251千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,003,872千円及び未払金の増加121,124千円などの増加要因と、売上債権の増加174,518千円及び法人税等の支払415,676千円などの減少要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は158,127千円(前連結会計年度は4,483千円の収入)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出132,603千円及び有形固定資産の取得による支出22,353千円などの減少要因によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は6,106千円(前連結会計年度は382,307千円の収入)となりました。これは主に、ストックオプションの行使による収入6,450千円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報に代えて事業部門ごとに記載しております。

 

(1)生産実績

 当社グループは、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

(2)受注状況

 当社グループでは概ね受注から役務提供開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門別の名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 

金額(千円)

前年同期比(%)

旅行関連事業

2,957,815

122.46

その他の事業

39,040

73.62

合計

2,996,855

121.41

  (注)1.当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しておりま

       す。

2.最近2連結会計年度において、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合について、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社グループは、「新たな挑戦を恐れず、たゆまぬ革新性をもって、社会の豊かさ、喜び、未来に貢献し続ける」ことを企業理念とし、「変化する市場ニーズに迅速に対応し、最速のスピードと最高のクオリティをもって顧客満足No.1を達成する」というミッションのもと、旅行比較サイト「トラベルコ」の運営を軸にした旅行関連事業を展開しております。

 

(2) 経営戦略等

 旅行比較サイト「トラベルコ」では、海外・国内ツアー、海外・国内航空券、海外・国内ホテル、オプショナルツアー等幅広い旅行関連商品を掲載しておりますが、今後旅行業界における商品販売チャネルとしてオンラインのシェアがますます増大していくことが予測されるなかで、当社グループとしては、さらなるユーザビリティーの向上及びコンテンツの充実を図り、日本国内における競争優位性を維持・拡大していく必要があります。
 一方、日本人の旅行マーケット自体は人口減少社会において横ばい若しくは縮小傾向に向かうと考えられるため、グローバルのニーズを取り込むべく、平成28年に前年比21.8%増の2,403万人を記録し過去最高水準にある訪日外客を足掛かりに、「トラベルコ」の運営を通じて得られたノウハウ等も活かしながら、海外向け事業の展開を図る所存です。
 また、既存の旅行関連商品の枠を越え、新たな商品等の紹介・販売についても取組みを進めており、今後より一層積極的に展開していく予定です。

 

(3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、平成30年3月期において、旅行比較サイト「トラベルコ」の認知率の向上を重点項目としております。また、事業の継続的な拡大を図っていくために、重要な経営指標としてユニークユーザー数を重視しております。さらに、企業価値の増大を図っていくために、財務指標として、売上高、営業利益を重視しております。

 

(4) 経営環境

 当社グループを取り巻く環境につきましては、日本人旅行者数はほぼ横ばいであったものの、訪日外客数は飛躍的に増加しており、またインターネット利用者数がスマートフォンやタブレット端末といったデバイスの多様化に伴い引き続き増加していることから、オンラインによる旅行販売はますます重要度を高めています。

 このような環境下で、これからの旅行業界は、店舗を中心とした営業を展開する旅行会社、インターネットによる営業を展開する旅行会社、そして店舗営業中心の旅行会社によるインターネット販売の拡販により、旅行会社間の競争がより一層激しくなるものと思われます。加えて、インターネットの普及に伴い、ユーザーがアクセスできる情報が飛躍的に増加したことから、ユーザーに提供すべき情報やサービスの質及び量も今まで以上に高いものが求められています。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

① インバウンド対応を含めた海外向け事業の強化拡大

 日本政府による査証要件の緩和及び羽田空港の国際化等に伴い、訪日外客数が著しく増加しており、2020年には東京オリンピックが開催されることが決定していることから、今後もこの傾向が続くことが予想されます。

 また、欧米諸国、東アジア及び東南アジア諸国では、LCCのシェア拡大等に伴い旅行需要が増加しており、当社グループにとって魅力的な市場といえます。

 当社グループでは、このような状況に対応するため、当社グループが提供する旅行比較サイトの多言語化展開を加速度的に推進し、日本国外のユーザーに対して充実した旅行情報サービスを提供することによって、訪日外客のみならず外国から外国への旅行を企図するユーザーの取り込みを図ってまいります。

 

② 新サービス及び新規事業の展開

 多様化するユーザーのニーズに応えるため、当社グループは常に新しいサービスの提供を検討し、実施しております。

 当社グループが運営するサイト「トラベルコ」は、海外旅行及び国内旅行に関連する様々なコンテンツを提供しておりますが、当社グループとしましては、現状のコンテンツの量及び質に満足することなく、今後も、常にコンテンツ量の拡大及び質の向上を図ることにより、新たなユーザーの獲得を目指してまいります。

 また、伝統工芸作品紹介サイト「GALLERY JAPAN」を契機とした工芸品関連事業をはじめ、国内・海外向け事業を問わず、新規事業の発掘、展開及び早期の収益化に取り組み、当社グループの事業基盤をより強固なものとするよう努めてまいります。

 

③ 技術革新への対応

 当社グループは、競争の激しいインターネット市場において継続的に成長を遂げるべく、新しい技術・事業モデルへの対応を継続的に行うことが重要な課題であると認識しております。インターネット市場においては、技術革新が絶え間なく行われており、スマートフォンやタブレット端末の普及率が向上し、関連するマーケットが拡大しております。このような事業環境のもとで当社グループが事業を継続的に拡大していくためには、スマートフォンやタブレット端末に限らず、次々と登場する新技術に適時に対応していくことが必要であり、常に先端技術の探求と普及に努め最適な商品やサービスを提供してまいります。

 

④ 人材の確保及び育成

 当社グループは、技術革新と市場の拡大が同時進行しているインターネット市場においては従業員の数及び質が競争力を左右する大きな要因であり、優秀な人材の採用及び継続的な育成が重要な課題であると認識しております。引き続き人材採用や教育に注力するとともに、働き甲斐のある職場環境の構築に努めてまいります。

 

⑤ ブランドの知名度向上

 当社グループが提供する各サービスの利用拡大と継続的な企業価値の向上を実現していくためには、サービスの知名度やグループ全体のコーポレートブランド価値の向上が不可欠であると考えております。また、当社グループの事業を支える優秀な人材の獲得や他社との提携等を有利に進めるためにも、当社グループは、費用対効果を見極めながら、広告宣伝活動及び広報活動に取り組んでまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

 

① インターネット業界について

 当社グループは、インターネット関連サービスを展開しており、インターネットの利用環境が快適であり、かつ、利用者の裾野が広がることが、当社グループのさらなる成長の基本条件と考えております。

 これまで、インターネット利用者は着実に増加しており、通信速度、モバイル化など利用環境も向上しております。しかしながら、インターネットの利用やインターネット上の商取引に関する新たな法的規制の導入やその他予期せぬ要因等により、今後のインターネットサイトの運営が困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② インターネット広告市場について

 インターネット広告市場は高い成長を続けており、新聞、ラジオなどを超え、テレビに次ぐ広告媒体となっております。しかしながら、広告市場は景気動向や広告主の業績に左右される性格を有することから、急激な景気変動が生じた場合、その影響を受けることとなります。

 特に、当社グループは、旅行比較サイト「トラベルコ」により、旅行に特化したサービスを提供していますが、旅行関連市場の悪化、旅行会社の広告戦略の見直し等により、旅行関連広告市場が縮小する可能性があります。

 これらの場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 業界における技術革新について

 当社グループが事業展開するインターネット関連の市場では、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新機能の導入が相次いで行われております。当社グループは、これらの変化に対応するため、プログラムやシステムの更新を進めるとともに、システム部門を中心に人材育成、システムの更新等必要な対策を講じてまいりました。しかしながら、想定外の技術革新があった場合、多額のシステム関連投資が必要になる可能性があります。また、技術革新に適切な対応ができない場合、当社サービスの競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 競合について

 当社グループの旅行比較サイト「トラベルコ」をはじめとした旅行関連事業には、類似して事業を展開する競合会社が複数存在します。「トラベルコ」は、取り扱う旅行関連情報の量はもちろんのこと、様々な特集ページや現地情報といったコンテンツを充実させるなどの対策により、アクセス数が順調に伸びており、ユーザーの評価は高いものと認識しております。

 今後もサイトの競争力を高めていく方針ですが、大手企業の参入や同業他社によるサイトの規模拡大等でユーザーの獲得競争が激化した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 自然災害等について

 地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、未知の感染症の拡大、テロ、国際紛争等が発生した場合、当社グループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの主要な事業拠点である日本の首都圏において大規模な自然災害等が発生した場合には、サービスの提供等が一時的に停止する可能性もあり、当社グループの信頼性やブランドイメージを毀損するだけでなく、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 更に、これらの場合、ユーザーの旅行意欲の低下や風評による影響により、当社グループの旅行関連事業の業績に影響を与えることが考えられます。

 当社グループにおいては、自然災害等が発生した場合に備え、事業継続計画の策定等有事の際の対応策の検討と準備を推進しておりますが、各種災害等の発生による影響を完全に防止できる保証はなく、各種災害等による物的、人的損害が甚大である場合には、事業の継続が困難となる可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスク

 

① 特定サービスへの依存について

 当社グループは、旅行比較サイト「トラベルコ」を運営しており、国内及び海外旅行に関係する多くの情報を比較検討できる機能等を提供しております。そして、当社グループの事業は、「トラベルコ」を基盤としたものとなっております。このため、新たな規制の導入等、予期せぬ事情により同サイトの利便性が相対的に低下し、同業他社に対する競争力を喪失して同サイトの利用者数が減少した場合や同サイトの運営が不可能になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 個人情報の取扱いについて

 当社グループは、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。当社グループは、事業展開の中で、利用者から氏名、住所、年齢、メールアドレス等の個人を特定できる情報を取得することがあります。これらの情報管理を徹底するために、社内情報のアクセス権の制限、社内教育等の体制を整備し、平成18年11月に「プライバシーマーク」の認証を受け、その体制を強化してまいりました。

 しかしながら、不正アクセスによるシステムへの侵入、人為的なミス等により個人情報が流出する可能性は皆無とはいえず、これらの事象が発生した場合は、対応のためのコスト負担、信用の低下等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

 当社グループは、インターネット上にて旅行に関する情報を提供しておりますが、当該サービスの提供にあたり、「個人情報の保護に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「旅行業法」等及びこれらの関連諸法令の適用を受けております。

 また、当社グループはシステム開発やコンテンツ制作の一部を外注する場合があり、この場合、「下請代金支払遅延等防止法」への対応が求められます。

 当社グループは、上記法令遵守のために積極的に対応してきましたが、新たな法令の制定又は改定により規制が強化され、当社グループの事業が制約を受ける場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ サイトの信頼性について

 旅行比較サイト「トラベルコ」への旅行関連商品の掲載にあたっては、ユーザーが安心して旅行申込み等ができるよう、旅行会社等の旅行業登録その他許認可の有無、反社会的勢力該当性の有無、信用度等について審査し、また掲載後であっても旅行業登録の更新の有無、信用情報等の入手に努め、問題がある場合には契約解除、掲載停止等の対応を行っております。

 また、掲載商品についても、ユーザーが旅行代金や内容を比較しやすいよう、旅行業法その他適用法令等に則った様々な掲載ルールを設定し、違反を発見した場合には表示内容の修正、掲載の一時停止等の対応を行っております。

 しかしながら、掲載旅行会社の倒産、旅行業登録喪失後の旅行関連商品の掲載、不適切な旅行関連商品等の掲載等に対して、当社グループが十分に対応できず、又は対応が遅れた場合、サイトに対する信頼性、ユーザーの支持低下等が生じる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 新サービス及び新規事業について

 当社グループは、工芸品関連事業をはじめ、今後も引き続き、積極的に新サービス及び新規事業に取り組んでまいりますが、これによりシステムへの先行投資及び人件費等の追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。工芸品関連事業においては現時点で売上がほとんど発生しておらず、今後早期の収益化及び投資回収に取り組んでまいりますが、当該事業を含む新サービス及び新規事業について、当初の予測とは異なる状況が発生し、これらの展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 事業の運営体制に関するリスク

 

① 代表者への依存について

 当社代表取締役社長関根大介は、創業者であり、インターネット関連事業に対する豊富な経験と知見を有しており、事業戦略を主導するなど当社グループの経営及び事業運営において、極めて重要な役割を果たしております。

 当社グループでは、取締役会等で情報共有を進めるとともに、権限移譲により、同氏へ過度に依存しない体制を構築してまいりました。また、社内の人材育成が成果をあげつつあること、また、外部からの人材登用などの方策により、経営層の厚みが増しております。しかしながら、何らかの要因で同氏が当社グループの経営に関与できなくなる事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 有能な人材の確保・育成について

 当社グループでは、今後の業容拡大のために能力の高い優秀な人材の確保及びその育成が急務となっております。当社グループは採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、管理者の育成に注力してまいります。しかしながら、人材の確保及び育成が不十分である場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制について

 当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、内部管理体制の構築が追い付かないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 小規模組織であることについて

 当社グループは、平成29年3月31日現在、従業員143人と比較的組織規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっています。したがって、当社グループの役員や重要な業務を担当する従業員が退職等で流出した場合は、当社グループの事業及び業績に支障が生じる可能性があります。

 

 グループ経営について

 当社は、連結子会社であるホテルスキップ株式会社と協働し相乗効果を発揮した経営を目指しており、密接な事業連携が必要なため、同社の役員には当社役員及び従業員が一部兼務をしております。連結子会社の損益状況は、当社グループの連結財務諸表に結合され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。また、連結子会社に対する投資価値は、連結子会社の事業状況によって変動する可能性があり、連結子会社の損益状況が芳しくなくその損失の額が大きい場合等投資価値が減少する場合には投資効果を実現することができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) システム等に関するリスク

 

① 事業拡大に伴う設備投資について

 当社グループでは、サービスの安定稼働及び事業成長に備え、継続的にシステムインフラ等への設備投資を計画しておりますが、当社グループの計画を上回る急激な事業成長等があった場合、設備投資の時期、内容及び規模について変更せざるを得なくなる可能性があります。このような事態が生じた場合には、設備投資、減価償却費負担増等が想定され、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② システム障害について

 当社グループの営む事業は、インターネット環境を利用したサービス提供が中心であり、許容量を超えるアクセスの急増、自然災害等による電力供給の停止、外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、ソフトウエアの不具合等のリスクにさらされています。耐震構造を備えたデータセンターの活用、電源の二重化、ファイアーウォールの導入等の対策を講じておりますが、予測を超える事態が生じ、サービスの提供が困難となった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) その他

 

① 配当政策について

 当社グループは、株主に対する利益還元を経営上の重要施策であると認識しております。一方で、高い成長を持続することにより株主に報いることも重要な経営課題であり、事業展開のための内部留保も進めていく必要があると考えております。

 当社グループは、これまで、成長につながる内部留保を優先し、配当を行っておらず、内部留保の充実を進める方針であります。将来的には、各期の業績、財務体質を勘案しつつ利益還元を検討していく方針でありますが、現時点においては、配当の可能性及びその時期については未定であります。

 

② 訴訟等について

 当社グループでは、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定し、これらの遵守を役職員に徹底するとともに、第三者の知的財産権その他の権利又は利益を侵害しないよう常に留意して対応しております。

 また、旅行比較サイト「トラベルコ」においては、サイトへの旅行商品等の掲載は旅行会社等の責任で行うものであり、また旅行会社等とユーザーとの契約はユーザーの責任で行うものであることを旅行会社等及びユーザーの双方に周知徹底する一方、旅行会社等の旅行業登録その他許認可の有無、信用度等の審査、掲載商品の内容のルール化及び掲載後の旅行業登録の更新の有無、信用情報等の入手、並びに問題発見後の速やかな対応により、サイトのユーザーに不測の損害が発生しないよう最大限の注意を払っております。

 しかしながら、「トラベルコ」を含む当社グループ運営サイトのユーザーがサイトの利用に起因又は関連して損害を被ったとして、又は今後の当社グループの事業展開の中で、第三者の知的財産権その他の権利又は利益を侵害したとして、損害賠償請求等の訴訟その他の法的手続が行われない保証はなく、その内容、結果及び損害賠償額によっては、当社グループの事業展開に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ M&Aについて

 当社グループは、旅行に関連する企業やインターネット市場で今後有望と思われる企業に対するM&Aを、既存事業の補完・強化、事業規模拡大のための有力なツールの一つと位置付けております。M&Aの実施に際しては、対象企業の財務、税務、法務、事業等について、専門家の協力を得てデューデリジェンスを行い、リスクの低減に努めておりますが、デューデリジェンスでは確認できない問題点や市場環境の変化により期待した効果が得られない場合は、減損処理を迫られるなどにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、4,050,450千円(前連結会計年度末は3,285,323千円)となり、765,126千円増加しました。

 流動資産は3,591,571千円(前連結会計年度末は2,907,571千円)となり、683,999千円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加459,080千円、売上高の増加に伴う売掛金の増加174,531千円によるものであります。

 固定資産は、458,878千円(前連結会計年度末は377,751千円)であり、81,127千円増加しました。これは主に、敷金及び保証金の差入等による投資その他の資産の増加97,764千円によるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、704,819千円(前連結会計年度末は578,344千円)となり、126,475千円増加しました。

 流動負債は、702,619千円(前連結会計年度末は565,382千円)となり、137,236千円増加しました。これは主に、未払金の増加121,124千円、資産除去債務の増加13,220千円によるものであります。

 固定負債は、2,200千円(前連結会計年度末は12,961千円)となり、10,761千円減少しました。これは、資産除去債務の減少10,761千円によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、3,345,630千円(前連結会計年度末は2,706,978千円)となり、638,651千円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益632,815千円を計上したことによるものであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

売上高

 売上高は、2,996,855千円(前連結会計年度比21.4%増)となりました。主な要因は、サイトのユーザビリティーの向上及びコンテンツの充実による大幅なユニークユーザー数の増加と、成果報酬型への収益構造切り替えによる収益率の向上によるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

 売上原価は、540,915千円(前連結会計年度比9.8%増)となりました。主な要因は、人員増加に伴う人件費の増加等によるものであります。

 この結果、売上総利益は2,455,939千円(前連結会計年度比24.3%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費は、1,456,674千円(前連結会計年度比29.4%増)となりました。主な要因は、テレビCM放映による広告宣伝費の増加等によるものであります。

 この結果、営業利益は999,264千円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 営業外収益は6,958千円(前連結会計年度比614.9%増)、営業外費用は当連結会計年度において発生しませんでした(前連結会計年度は9,993千円)。

 この結果、経常利益は1,006,222千円(前連結会計年度比19.7%増)となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益

 法人税等は、371,057千円(前連結会計年度比8.2%増)となりました。

 この結果、親会社株主に属する当期純利益は632,815千円(前連結会計年度比18.0%増)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業運営体制、システム等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。