第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期累計期間(2021年1月1日~2021年6月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により国民生活や企業活動も大きな影響を受け続けました。冬場の第3波、春の第4波に続く第5波は、感染力が強いとされる変異株により大都市圏を中心として感染者数が増加しており、ワクチン接種は医療従事者等や高齢者から順次進んでいるものの、依然として先行きは不透明な状況で推移しました。

体外診断用医薬品業界におきましては、2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、新型コロナウイルスの遺伝子検査や抗原検査等の検査需要は急激に高まる一方で、インフルエンザウイルスをはじめとした既存の感染症は、受診控えの影響により検査需要が減少するという影響を受けました。当第2四半期累計期間におきましては、既存の感染症の検査需要は徐々に回復傾向を示しているものの、新型コロナウイルス感染症は、変異株による再拡大を繰り返すなどその影響は継続しております。今後につきましては、新型コロナウイルス感染症はワクチン接種の幅広い年代への普及に伴い収束に向かうことが期待されますが、既存の感染症全般の需要回復までには若干の時間を要するものと考えられます。

このようななか、当社は、2021年初めより「全自動遺伝子解析装置 Smart Gene」の出荷を再開し、累計販売台数の増加に伴い需要が増加した「スマートジーン SARS-CoV-2」の安定供給に注力いたしました。また、2021年3月より、高感度感染症迅速診断システム「クイックチェイサー Immuno Reader シリーズ」の専用試薬として、新型コロナウイルス抗原キット「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2」の発売を開始いたしました。さらに、同年4月より、クイックチェイサーシリーズの専用機器として検査結果を自動で判定できるデンシトメトリー分析装置「スマートQCリーダー」の発売を開始いたしました。

 

このような環境下におきまして、当第2四半期累計期間の売上高は63億53百万円(前年同期比282.1%増)となりました。

当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントでありますが、市場分野別の売上高は、以下のとおりであります。

病院・開業医分野におきましては、2020/2021シーズンのインフルエンザの流行は、海外の状況と同様に異例の低水準となりました。この要因として、新型コロナウイルスへの感染予防対策や渡航制限による海外との人的交流の減少が、インフルエンザの感染拡大防止にも奏功したといわれております。この影響により、出荷額より返品額が上回り、インフルエンザ検査薬全体の売上高は、△1億2百万円(前年同期は5億85百万円)と大幅な減収となりました。

新型コロナウイルス検査薬(遺伝子検査及び抗原検査)につきましては、「全自動遺伝子解析装置 Smart Gene」の年初からの出荷再開に伴い累計販売台数が増加するなか、「スマートジーン SARS-CoV-2」は、感染症拡大の影響も受けながら、約58万テスト(4月~6月は40万テスト)を出荷しました。また、3月より発売開始した新型コロナウイルス抗原キットも順調に推移し、新型コロナウイルス検査薬全体の売上高は、46億75百万円となりました。

その他感染症項目の検査薬につきましては、第1四半期においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により感染症全般の検査需要への影響は残りましたが、第2四半期においては、売上高は第1四半期と比較し全般的に増加傾向を示しました。また、RSウイルスの季節外れの大流行により、RSウイルス検査薬及びRSウイルス/ヒトメタニューモウイルス検査薬の売上高は大幅に増加しました。一方、「全自動遺伝子解析装置 Smart Gene」につきましては、約3,000台を販売し、累計販売台数は約4,000台となりました。これらの結果、その他感染症項目の検査薬を含むその他の検査薬及び機器全体の売上高は、15億58百万円(前年同期比73.5%増)となりました。

以上により、病院・開業医分野全体の売上高は、61億31百万円(前年同期比313.1%増)となりました。

OTC・その他分野におきましては、妊娠検査薬及び排卵日検査薬は、主に新型コロナウイルス感染症の影響が減少したこと等により、OTC・その他分野全体の売上高は、2億22百万円(前年同期比24.3%増)となりました。

 

 

利益面につきましては、遺伝子POCTをはじめとした新製品に係る研究開発費の増加、インフルエンザ検査薬に係るたな卸資産評価損及び返品調整引当金繰入額の計上があったものの、主に「スマートジーン SARS-CoV-2」の大幅な増収に伴う売上総利益の増加の影響により、営業利益は31億24百万円(前年同期は営業損失1億29百万円)、経常利益は31億28百万円(前年同期は経常損失1億29百万円)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症対策の一環として公募され、感染症検査キット等生産設備の導入支援として交付された補助金収入等91百万円を特別利益に計上しております。この結果、四半期純利益は22億96百万円(前年同期は四半期純損失93百万円)となりました。

 

インフルエンザ検査薬は、過去7年ほどにわたり、当社の売上高の約50%を占める主力製品でありました。しかし、2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、インフルエンザの流行規模は著しく低い水準に抑えられ、2020年第1四半期よりインフルエンザ検査薬の売上高は大幅に減少しております。

一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、遺伝子検査の需要が急激に高まるなか、2020年第3四半期より発売を開始した「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬(現 スマートジーン SARS-CoV-2)」の売上高が急激に増加しております。結果として、インフルエンザ検査薬への依存度が低下し、新型コロナウイルス検査薬への依存度が高まる状況となっております。今後の新型コロナウイルス感染症拡大の動向、政府・自治体等による感染拡大防止策、あるいは医療・検査体制の変化などの外的要因によって、本検査薬の需要が大きく左右される可能性があります。

当事業年度(第45期)の四半期会計期間ごとの売上高及び営業利益は、以下のとおりであります。

 

第45期(2021年12月期)の四半期会計期間ごとの売上高及び営業利益

 

 (単位:百万円)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第45期 合計

売上高

2,443

3,910

6,353

 内 インフルエンザ検査薬

△34

△68

△102

 内 新型コロナウイルス検査薬

1,557

3,118

4,675

営業利益

877

2,246

3,124

 

 

(ご参考) 直近2事業年度の四半期会計期間ごとの売上高及び営業利益又は営業損失

 

第44期(2020年12月期)

 

 (単位:百万円)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第44期 合計

売上高

1,052

610

828

1,714

4,205

 内 インフルエンザ検査薬

420

165

30

134

750

 内 新型コロナウイルス検査薬

249

1,020

1,270

営業利益又は営業損失(△)

△1

△127

△109

655

416

 

 

第43期(2019年12月期)

 

(単位:百万円)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第43期 合計

売上高

1,816

1,030

1,282

2,297

6,427

 内 インフルエンザ検査薬

1,169

172

409

1,444

3,196

営業利益

382

52

95

580

1,111

 

 

(注)インフルエンザ検査薬には、「クイックチェイサー Flu A,B」、「クイックチェイサー Auto Flu A,B」及び富士フイルム株式会社向け機器試薬システムの試薬が含まれております。新型コロナウイルス検査薬には、「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬(現 スマートジーン SARS-CoV-2)」、「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2」及び富士フイルム株式会社向け機器試薬システムの試薬が含まれております。

 

 

当第2四半期会計期間末の財政状態につきましては、以下のとおりであります。

当第2四半期会計期間末における資産の残高は、前事業年度末に比べ37億34百万円増加し、97億85百万円となりました。これは主に、たな卸資産の減少1億41百万円があったものの、売掛金の増加22億85百万円、現金及び預金の増加9億85百万円及び電子記録債権の増加4億44百万円があったことによるものであります。

当第2四半期会計期間末における負債の残高は、前事業年度末に比べ15億33百万円増加し、38億1百万円となりました。これは主に、未払法人税等の増加9億43百万円、電子記録債務の増加3億90百万円、買掛金の増加1億42百万円及び流動負債のその他に含まれている未払消費税等の増加1億21百万円があったことによるものであります。

当第2四半期会計期間末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ22億円増加し、59億84百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加22億1百万円によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ9億85百万円増加し、10億39百万円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間における営業活動により増加した資金は、13億42百万円(前年同四半期は9億37百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加27億29百万円及び法人税等の支払90百万円によるキャッシュ・フローの減少があったものの、税引前四半期純利益32億20百万円、仕入債務の増加5億31百万円、たな卸資産の減少1億41百万円、未払消費税等の増加1億21百万円、減価償却費86百万円及び返品調整引当金の増加76百万によるキャッシュ・フローの増加があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間における投資活動により減少した資金は、1億11百万円(前年同四半期は72百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得1億8百万円によるキャッシュ・フローの減少があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間における財務活動により減少した資金は、2億45百万円(前年同四半期は3億71百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払95百万円、短期借入金の減少80百万円及び長期借入金の返済69百万円によるキャッシュ・フローの減少があったことによるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期累計期間における研究開発活動の総額は2億94百万円であります。

なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当第2四半期累計期間において、生産実績及び販売実績が著しく増加しております。これにつきましては、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。