(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを掲げ、PR領域を事業の軸としながら、次の行動者が立ち上がる勇気を与えるような、ポジティブなエネルギーの循環を生み出し、誰もがヒーローになれる社会の実現を目指しております。
(2) 注視している経営指標
当社は、積極的かつ規律ある投資により、中長期的な視点で、事業成長と利益向上の両方を目指しており、売上高、営業利益、及び売上高成長率と営業利益率のバランスを注視しております。
(3) 当社を取り巻く経営環境
当社が運営するプレスリリース配信サービスにおける市場規模の発表資料はございませんが、公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会発表の「2019年 PR業実態調査報告書」によると、PR業全体の売上規模は、948億円(2014年度)、1,016億円(2016年度)、1,290億円(2018年度)と拡大傾向にあり、企業にとってのPRの重要性は高まっているものと考えております。また、あらゆる産業・業務のデジタル化が今後ますます加速していくことで、インターネットを活用したPR活動も促進されると考えております。
(4) 当社の競争優位性
当社の競争優位性はミッションにあり、ミッションに立脚したサービス設計・組織になっていることが参入障壁を生み出していると考えております。当社は、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、「PR TIMES」を通じて触れたニュースで生活者の心が揺さぶられるよう、サービスの向上に努めてまいりました。従業員も当社のミッションに共感して参画しているため、同じ目的意識を持って一丸となって仕事に取り組めております。幸いなことに、当社のミッションに賛同して、利用してくださっているお客様も多数いらっしゃいます。プレスリリースの配信事業は、企画力・開発力を持つ企業であれば、比較的参入しやすい事業領域です。しかしながら、ミッションはフィロソフィーが色濃く反映されるもので、時間と共に培われるため、簡単に模倣できるものではなく、それが競争優位になると考えております。
(5) 中長期的な方向性
当社は、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを実現するために、以下の3つの長期的な経営目標を掲げています。
① 「PR TIMES」を社会的な情報インフラと呼ぶに相応しい存在にする
② 「PR TIMES」を世界で有数のインターネットサービスにする
③ 「PR TIMES」を超える事業を生み出す人材が台頭する組織になる
長期経営目標の達成、ひいてはミッションの実現に向けて、2025年度までにおける中期経営目標として、「Milestone2025 中期経営目標説明資料」を公開しております。具体的な目標や施策は以下のとおりです。
当社は、「PR TIMES」を社会的な情報インフラにすることを目指しています。働く一人ひとりの仕事が社会へ伝えられ、大切な人たちへと届く機会を、誰もが平等に得られるようになってこそ、社会的な情報インフラと呼ぶに相応しいと考えております。そのためにも、地方金融機関や地方自体とも提携しながら日本全国地域における「PR TIMES」の利用を推進してまいります。
また、「PR TIMES」を世界で有数のインターネットサービスにするためにも、2022年度中にアメリカを中心とした英語圏への進出に挑戦します。「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションに国境を定めない限り、次の時代をつくれるように機会を追求してまいります。
「PR TIMES」を超える事業の創出にも挑戦します。投資フェーズである「Jooto」や「Tayori」をしっかりと伸ばして、日本の業務効率化や生産性向上に大きく貢献できるようしていきたいと考えております。「BRIDGE」や「isuta」も社会に大きな影響を与える日本有数のメディアを目指し、まだ存在しない新たな事業の創出にも挑戦してまいります。
2025年度に目標とする指標は下記のとおりです。
<全社>
・営業利益 35億円
<PR TIMES>
・日本国内利用企業社数 150,000社
・国内上場企業の利用率 70%(IPO時80%、内、グロース市場95%)
・地方自治体の利用 年度内利用700市町村47都道府県・災害支援プログラム認知度100%
・地方地域の業務提携 47都道府県
・サイト閲覧数 1億1,000万PV/月
・メディア活用率 70%
・ビジネスパーソン認知度 サービス理解10%・会社認知50%
<Jooto>
・有料利用企業社 100,000社
・営業利益 3.5億円
<Tayori>
・有料アカウント数 6,000アカウント
・営業利益 2億円
<BRIDGE>
・有料アカウント数 10,000アカウント
・登録社数 500社
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が対処すべき主要な課題は、以下の項目と認識しております。
① 「PR TIMES」の継続的な成長
当社では、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを実現するために、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」を社会的な情報インフラと呼ぶに相応しい存在にすることを目指しています。日本全国各地において、情報発信する企業や団体、提携するメディアを増やし、生活者にとって質の高い情報を届けられるよう、安定的なシステム運用と、継続して利用いただける顧客対応が重要であると考えております。また、日本国内での展開に留まらず、「PR TIMES」を世界で有数のインターネットサービスにするためにグローバル展開にも挑戦してまいります。
② 「PR TIMES」を超える事業の創出
持続的な企業価値向上を実現するためには、「PR TIMES」を超えるような新しい事業の台頭も必要不可欠です。タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」、クラウド情報整理ツール「Tayori」のユーザー数やアカウント数は堅調に推移しているものの、有料課金率は極めて低い状況です。引き続き規律のある投資と業績管理を行い、第2、第3の収益事業の創出と成長を実現してまいります。
③ 事業成長を牽引する人材の台頭や組織の構築
飛躍的かつ継続的な事業成長を遂げるには、経営者人材の台頭と柔軟かつ多様な組織づくりが必要と考えています。当社が考える経営者人材とは、社会に対して新しい価値を創造して、それをビジネスモデルにして、リソースの獲得・オペレーションの構築・持続的な収益の確立など、事業を丸ごと担える人材のことです。「PR TIMES」を超える事業をつくるというマインドを持ち合わせていることも重要だと考えており、そういった人材の台頭を望んでいます。また、性別・年齢・国籍等の違いを超えた多様な人材が有する能力や発想、価値観を組織に組み入れることで、組織全体の活性化を図ってまいります。
④ 新型コロナウイルス感染症の影響への対応
新型コロナウイルス感染症による社会・経済状況への影響が続いております。2020年4月の緊急事態宣言の前後において、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」において、「マスク」「消毒液」「テレワーク」といった新型コロナウイルス感染症に起因する内容のプレスリリースが多く配信されました。現在も新型コロナウイルス感染拡大による景気の停滞はあるものの、サービスに大きな影響は及ぼしておりません。
また当社では、事業の安定的な運営と従業員の安全確保のため、リモート可能な業務はテレワークを推奨しております。一方で対面コミュニケーションも大切にしており、出社比率を制限したうえで、徹底した衛生管理、アクリルパネルの設置等で感染拡大防止を図っております。
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 景気の変動について
企業の広告宣伝・広報関連予算は、企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあり、景況感が著しく悪化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 災害・事故等の発生について
企業の広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 同業他社との競合について
プレスリリース配信サイトの開発は、企画力・開発力を持つ企業であれば比較的参入しやすいこと、当該企業の台頭などにより顧客の獲得競争が激化し、当社がプレスリリース配信事業の競争力や優位性を保つことが困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) メディアとの関係について
当社は、メディアとの広範かつ親密なネットワークを経営資源としておりますが、テレビ・新聞・雑誌・ラジオ・インターネットメディアといったメディアは、効果的なプレスリリース掲載を図るための重要なインフラであります。当社は、メディア各社に対し有用な情報を長期的かつ継続的に提供することにより、メディア各社との信頼関係を構築してまいりましたが、当社が誤った情報の提供等により、メディアとの信頼関係を失った場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 技術革新への対応等について
当社はインターネット関連技術に基づいた事業を展開しており、今後も適時適切にプレスリリース配信を行っていく方針であります。
しかしながら、当社を取り巻く業界は、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化が激しいものとなっております。そのため、技術革新に対する対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があることに加え、急速な技術革新に対応するためにシステム又は人的投資への金額が増大する可能性があります。
(6) 知的財産権について
当社は、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内のチェック・教育の実施や顧問弁護士への確認・相談を実施しておりますが、万一、当社が事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される可能性があり、当社の業績及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 法的規制について
プレスリリース配信事業は、プロバイダ責任制限法や不当景品類及び不当表示防止法、下請法等関連法規による規制があります。当社では社内のチェック・社内教育の実施や顧問弁護士によるチェック等、法令に抵触しないよう法令に準じた運用の徹底を図っておりますが、これらの法規の変更が行われる場合、又は運用の不備等により当社事業が法令に抵触するような事態が起こった場合、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(8) システムトラブルについて
当社は、アクセス過多によるサーバー停止やネットワーク機器の故障及び自然災害や事故、火災等によるシステムトラブルの発生を回避するために、サーバーの負荷分散、稼働状況の常時監視、定期的バックアップの実施等の手段を講じることで、システムトラブルの防止及び回避に努めております。
しかしながら、顧客情報やコンテンツを管理しているサーバーや閲覧・予約システムにおいて何らかのトラブルが発生することで、顧客への情報提供等に障害が生じる可能性もあり、当該障害が生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(9) 新規事業について
当社は、培ったノウハウを生かし、更なる成長を目指してプレスリリース配信事業の積極展開を進めていく所存です。新規事業開発は慎重な検討を重ねたうえで取り組んでまいりますが、当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画どおりの成果が得られない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 親会社との関係について
① 親会社グループにおける位置づけ
当社は、親会社である株式会社ベクトルを中心とした企業集団(以下、ベクトルグループ)に属しております。同社は当社の議決権の58.3%(当事業年度末時点)を保有する筆頭株主であり、ベクトルグループは企業の戦略的広報活動を支援するPR事業を主力事業としております。ベクトルグループにおいては、従来からの広報業務に加え、広告宣伝分野でPRを活用する「戦略PR」を通じ、企業の広報活動の支援やコンサルティング業務を実施しております。なお、「戦略PR」とは、クライアントの情報をメディアの制作・編集担当が記事やニュースとして取り上げたくなる形に加工することで、広告に比べて低コストで、注目度の高い情報を幅広いメディアに拡散させていく手法を指します。
当社は、戦略PR事業を主な事業とするベクトルグループにおいて、「テクノロジーカンパニー」という位置付けでプレスリリース配信事業を営んでおります。ベクトルグループは、プランニングから実行までの比較的大規模なPRビジネスが主流であり、当社のプレスリリース配信事業の重要性は低いと考えております。また、ベクトルグループ内に当社と競合となるサービスはありません。しかしながら、ベクトルグループの方針や環境が変わり、グループ他社から競合となるサービスが創出された場合には当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② ベクトルグループとの取引関係
ベクトルグループとの取引については、当社のプレスリリース配信サービス「PR TIMES」をベクトルグループ各社が利用しております。当事業年度における当社の売上高に占めるベクトルグループ向け売上高の割合は4.0%となっております。
当社とベクトルグループの取引関係は以下のとおりです。何らかの要因で、ベクトルグループとの取引が困難となった際は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
取引の内容について
|
種 類 |
会社等の名称 又は氏名 |
取引の内容 |
取引金額(注1) |
科 目 |
期末残高(注1) |
具体的な取引 条件及びその 決定方法 |
||
|
前事業年度 |
当事業年度 |
前事業年度 |
当事業年度 |
|||||
|
親会社及び 主要株主 (法人) |
㈱ベクトル |
プレスリリース配信等 |
千円 - |
千円 8,872 |
売掛金 |
千円 - |
千円 1,069 |
(注3) |
|
PR活動 |
- |
3,600 |
買掛金 |
- |
330 |
(注3) |
||
|
親会社の 子会社 |
㈱アンティル |
プレスリリース配信等 |
- |
34,675 |
売掛金 |
- |
3,087 |
(注3) |
|
PR活動 |
- |
11,749 |
未払金 |
- |
4,906 |
(注3) |
||
|
㈱プラチナム |
プレスリリース配信等 |
- |
37,027 |
売掛金 |
- |
3,489 |
(注3) |
|
|
PR活動 |
- |
18,400 |
- |
- |
- |
(注3) |
||
|
㈱シグナル |
プレスリリース配信等 |
- |
9,506 |
売掛金 |
- |
975 |
(注3) |
|
|
㈱イニシャル |
プレスリリース配信等 |
- |
55,472 |
売掛金 |
- |
4,685 |
(注3) |
|
|
PR活動 |
- |
700 |
- |
- |
- |
(注3) |
||
|
㈱トータル (注4) |
プレスリリース配信等 |
- |
1,235 |
売掛金 |
- |
132 |
(注3) |
|
|
㈱Starbank |
Jooto利用料 |
- |
82 |
- |
- |
- |
(注3) |
|
|
㈱ブランド コントロール |
プレスリリース配信等 |
- |
1,230 |
売掛金 |
- |
132 |
(注3) |
|
|
ツール利用料 |
- |
687 |
未払金 |
- |
63 |
(注3) |
||
|
Vector Group International Limited |
プレスリリース配信等 |
- |
120 |
- |
- |
- |
(注3) |
|
|
維酷公共関係諮問(上海)有限公司 |
プレスリリース配信等 |
- |
40 |
売掛金 |
- |
44 |
(注3) |
|
|
㈱あしたのチーム |
プレスリリース配信等 |
- |
702 |
売掛金 |
- |
61 |
(注3) |
|
|
㈱VECKS |
映像制作 |
- |
160 |
- |
- |
- |
(注3) |
|
|
Vector Korea Inc. |
プレスリリース配信等 |
- |
120 |
売掛金 |
- |
33 |
(注3) |
|
|
㈱NewsTV |
映像制作 |
- |
4 |
- |
- |
- |
(注3) |
|
|
㈱ニュース テクノロジー |
プレスリリース配信等 |
- |
760 |
売掛金 |
- |
143 |
(注3) |
|
|
㈱スマートメディア |
プレスリリース配信等 |
- |
150 |
売掛金 |
- |
66 |
(注3) |
|
|
PR活動 |
- |
100 |
未払金 |
- |
11 |
(注3) |
||
|
SoVeC㈱ |
プレスリリース配信等 |
- |
300 |
売掛金 |
- |
33 |
(注3) |
|
|
㈱サイバーセキュリティバンク (注5) |
プレスリリース配信等 |
- |
845 |
売掛金 |
- |
38 |
(注3) |
|
|
㈱IR robotics |
プレスリリース配信等 |
- |
240 |
- |
- |
- |
(注3) |
|
|
月会費 |
- |
3,350 |
前払費用 |
- |
440 |
(注3) |
||
|
Priv Tech㈱ |
プレスリリース配信等 |
- |
270 |
売掛金 |
- |
33 |
(注3) |
|
|
㈱イベック |
プレスリリース配信等 |
- |
30 |
- |
- |
- |
(注3) |
|
|
パブリックアフェアー ズジャパン㈱ |
プレスリリース配信等 |
- |
330 |
売掛金 |
- |
33 |
(注3) |
|
|
メディカルテクノロ ジーズテクノロジー㈱ |
プレスリリース配信等 |
- |
30 |
売掛金 |
- |
33 |
(注3) |
|
(注)1.取引金額には消費税等が含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。
2.当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。
3.取引条件及び取引条件の決定方針等
当社と関連を有しない会社との取引と同様に、取引規模等を総合的に勘案し交渉の上決定しております。
4.2020年3月1日付で株式会社イレクションから商号変更しております。
5.2020年12月17日付で株式会社vecrutingから商号変更しております。
ベクトルグループとの取引条件につきましては、定期的に契約の見直しを行っております。また、ベクトルグループに限らず関連当事者取引等については、経営戦略上又は営業戦略上必要な場合を除き、原則行わないという基本方針であります。関連当事者取引等の実施につきましては、当該取引が当社の経営の健全性を損なってはいないか、当該取引が合理的判断に照らして有効であるか、また、取引条件等は他の外部取引と比較して適正であるか等に特に留意して、かつ、監査役会で審議を行い、取締役会の決議により行う方針であります。
③ ベクトルグループとの人的関係
当事業年度末現在における当社の取締役5名のうち、ベクトルグループとの間で兼務関係にある役員は取締役の戸崎康之1名であり、兼務の状況は以下のとおりであります。
|
当社における役職 |
氏名 |
兼務先の社名 |
兼務先における役職 |
|
取締役(非常勤) |
戸崎 康之 |
株式会社ベクトル |
執行役員経営戦略本部長 |
|
株式会社スマートメディア |
取締役 |
||
|
株式会社あしたのチーム |
取締役 |
戸崎康之は株式会社ベクトルに入社後、ベクトルグループの複数の企業で取締役を歴任しており、経営に関する幅広い経験を有するため、当社から同社へ要請し取締役就任に至りました。当社がベクトルグループから役員を受け入れる目的は、経営戦略に対する有益な助言を得るためであり、当社独自の経営判断を妨げるものではないものと認識しております。したがって、特段の必要がない限りにおいては役員を受け入れることはありませんが、受け入れる際にはベクトルグループからの一定の独立性を確保するように努める方針です。また、当事業年度末現在、当社に、ベクトルグループからの出向者はおりません。ベクトルグループからの出向者は、原則として受け入れない方針であり、人員が必要な場合には当社で採用する方向で考えております。
④ その他、ベクトルグループとの間の関係について
ベクトルグループでは、「関係会社管理規程」に基づき、業務執行における報告事項及び事前承認事項が定められておりますが、当社は株式会社ベクトルとの間で、当社株主としての権利を除き、当社が東京証券取引所マザーズ市場に株式上場いたしました2016年3月31日をもって「関係会社管理規程」の適用除外とする旨の覚書を締結しております。
(11) 情報管理について
当社は事業を推進していく中で、顧客情報や個人情報を扱う機会があります。情報管理については必要な措置を講じており、その一環として2009年11月にプライバシーマークを取得いたしました。しかしながら、不測の事態によりこれらの情報が流出した場合には、当社の業績及び社会的信用力に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 特定経営者への依存について
代表取締役である山口拓己は、2009年5月以来代表を務めており、2007年4月にプレスリリース配信サービス「PR TIMES」の運営を開始するなど、当社の経営方針や事業戦略の決定・遂行、多様なサービスラインの開発・導入に重要な役割を果たしております。
当社は、取締役会等における情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務を継続することが困難となった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 新株予約権行使による株式価値の希薄化について
当社では、取締役及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。現在付与している新株予約権が行使された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
なお、当事業年度末現在における新株予約権による潜在株式数は758,800株であり、同日現在の発行済株式総数13,457,200株の5.6%に相当しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度(2020年3月1日~2021年2月28日)の当社におきましては、引き続きプレスリリース配信サービス「PR TIMES」の基盤強化を進めながら、企業発表情報のプラットフォームとして、新型コロナウイルス感染拡大という未曾有の事態の中でも、生活者に正しく有益な情報を届けるため、最善を尽くしてまいりました。新型コロナウイルス感染拡大初期は、「PR TIMES」のプレスリリースの利用機会が減少し、プレスリリース件数の成長率は鈍化しておりましたが、一方で「マスク」「消毒液」といった新型コロナウイルス感染症に起因する内容のプレスリリースが多く読まれ、2020年5月のサイト閲覧数は過去最高の5,221万ページビューを記録しました。5月25日に1回目の緊急事態宣言が解除されたことで、プレスリリース件数はコロナ禍以前の成長率を取り戻し、12月には過去最高の月間21,838件を記録しております。利用企業社数は2021年2月に50,633社(前年同期比13,916社増加)に達し、国内上場企業のうち44.7%の企業にご利用いただいております。メディアユーザー数も20,307名となり、引き続き成長基調を維持しております。プレスリリースの配信と受信双方の増加に伴いネットワーク効果が大きく働き、「PR TIMES」は従来の報道向け素材資料であるプレスリリースの情報流通サービスから、PR(パブリック・リレーションズ)プラットフォームへと変容を遂げております。
また、新規事業として取り組んでおります広報・PR効果測定サービス「Webクリッピング」のユーザー数は12,368名、タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」のユーザー数は262,694名、クラウド情報整理ツール「Tayori」のアカウント数は42,251名となりました。「Jooto」については、2021年1月よりテレビCMを放映開始し、2月よりタクシー内でも放映する等積極的に投資を行っております。いずれのサービスもユーザー数もしくはアカウント数は伸びているものの、有料課金率は極めて低く、投資フェーズが続いております。
これらの結果、当事業年度の売上高は3,765,954千円(前年同期比30.6%増)、営業利益は1,301,329千円(前年同期比156.5%増)、経常利益は1,299,420千円(前年同期比156.2%増)、当期純利益は1,043,392千円(前年同期比280.0%増)となりました。なお、2020年度中期経営計画(2016年7月13日発表)において掲げた、事業目標である「PR TIMES」利用企業社数5万社及び中期業績目標である営業利益10億円を達成しております。
なお、当社はプレスリリース配信事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ1,411,359千円増加し、3,457,974千円となりました。
流動資産におきましては、当事業年度末残高は3,051,215千円と前事業年度末に比べ1,377,980千円の増加となりました。これは売掛金の減少29,694千円があったものの、現金及び預金の増加1,399,162千円が主な要因となります。固定資産におきましては、当事業年度残高は406,759千円と前事業年度末に比べ33,378千円の増加となりました。これは無形固定資産の増加11,568千円及び投資その他の資産の増加14,938千円が主な要因となります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ399,731千円増加し、973,469千円となりました。
流動負債におきましては、当事業年度末残高は968,112千円と前事業年度末に比べ400,086千円の増加となりました。これは未払法人税等の増加214,879千円及びその他の増加72,136千円が主な要因となります。固定負債におきましては、当事業年度末残高は5,357千円と前事業年度末に比べ355千円の減少となりました。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ1,011,628千円増加し、2,484,504千円となりました。これは当期純利益1,043,392千円の計上による利益剰余金の増加が主な要因となります。
③ キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度まで連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりましたが、当事業年度よりキャッシュ・フロー計算書を作成しているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,531,595千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,408,727千円となりました。これは主に、税引前当期純利益1,424,746千円の計上があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は166,466千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出39,974千円、無形固定資産の取得による支出66,191千円及び関係会社株式の取得による支出28,764千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は48,556千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出13,635千円及び自己株式の取得による支出31,764千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当社では生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
2)受注実績
当社のサービスは、受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
3)販売実績
当社は、プレスリリース配信事業の単一セグメントであり、当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
プレスリリース配信事業 |
3,765,954 |
- |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度は、売上高及び営業利益を重視した経営を行っております。プレスリリース配信のサービス開始時から地道に築き上げてきた顧客基盤の更なる拡大を図るべく、前期から引き続きプレスリリース配信メディアとの提携を増強しメディア訴求力の向上に努めるとともに、「PR TIMES」等当社が提供するサービスの認知度向上並びに新たな顧客層の獲得を目指し、テレビCMのオンエアやタクシー広告の出稿等に広告宣伝費を投じてまいりました。
2021年2月には利用企業社数が50,633社に達し、プレスリリース配信サイト「PR TIMES」の閲覧数は2020年5月に5,221万ページビューを記録しました。
これらの結果、当事業年度の売上高は3,765,954千円(前年同期比30.6%増)、営業利益は1,301,329千円(前年同期比156.5%増)、経常利益は1,299,420千円(前年同期比156.2%増)、当期純利益は1,043,392千円(前年同期比280.0%増)となりました。
なお、当社はプレスリリース配信事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性については、内部資金又は短期借入により調達をしております。なお、資金の短期流動性を確保するため、複数の金融機関等と当座貸越契約を締結しており、当事業年度末における当座貸越契約の極度額の総額は600,000千円であり、借入実行残高はありません。
当社の運転資金需要の主なものは、人件費及び広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、継続的なソフトウエアの開発、事業拡大のための株式や事業の取得に関する投資等によるものであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりでありますが、特に以下に示す重要な会計方針が財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、現状軽微であると判断し会計上の見積りを行っておりますが、同感染症による経済活動の悪化による影響等は、翌事業年度の当社の財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
・固定資産及びのれんの減損
当社は、固定資産及びのれんのうち減損の兆候がある資産又は資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産及びのれんの帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、経営環境及び市場環境の変化による収益性の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合には減損損失の計上が必要となる場合があります。
・繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性について、慎重かつ実現性の高い継続的な事業計画に基づいて将来の課税所得を合理的に見積り、実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、将来の税金費用に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。