第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを掲げ、PR領域を事業の軸としながら、次の行動者が立ち上がる勇気を与えるような、ポジティブなエネルギーの循環を生み出し、誰もがヒーローになれる社会の実現を目指しております。

 

(2) 注視している経営指標

当社グループは、積極的かつ規律ある投資により、中長期的な視点で、事業成長と利益向上の両方を目指しており、売上高、営業利益、及び売上高成長率と営業利益率のバランスを注視しております。

 

(3) 当社グループを取り巻く経営環境

 当社グループが運営するプレスリリース配信サービスにおける市場規模の発表資料はございませんが、公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会発表の「2021年 PR業実態調査」によると、PR業全体の売上規模は、1,111億円(2020年度)となり、前回調査の1,290億円(2018年度)を下回りました。これまでは拡大傾向にあり、企業にとってのPRの重要性は高まっている一方で、コロナ禍による影響が顕著に表れているものと考えております。

 

(4) 当社グループの競争優位性

 当社グループの競争優位性はミッションにあり、ミッションに立脚したサービス設計・組織になっていることが参入障壁を生み出していると考えております。当社グループは、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、「PR TIMES」を通じて触れたニュースで生活者の心が揺さぶられるよう、サービスの向上に努めてまいりました。従業員も当社グループのミッションに共感して参画しているため、同じ目的意識を持って一丸となって仕事に取り組めております。幸いなことに、当社グループのミッションに賛同して、利用してくださっているお客様も多数いらっしゃいます。プレスリリースの配信事業は、企画力・開発力を持つ企業であれば、比較的参入しやすい事業領域です。しかしながら、ミッションはフィロソフィーが色濃く反映されるもので、時間とともに培われるため、簡単に模倣できるものではなく、それが競争優位になると考えております。

 

(5) 中長期的な方向性

当社グループは、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを実現するために、以下の3つの長期的な経営目標を掲げております。

① 「PR TIMES」を社会的な情報インフラと呼ぶに相応しい存在にする

② 「PR TIMES」を世界で有数のインターネットサービスにする

③ 「PR TIMES」を超える事業を生み出す人材が台頭する組織になる

 

長期経営目標の達成、ひいてはミッションの実現に向けて、2025年度までにおける中期経営目標として、「Milestone2025 中期経営目標説明資料」を公開しております。具体的な目標や施策は以下のとおりです。

当社グループは、「PR TIMES」を社会的な情報インフラにすることを目指しております。働く一人ひとりの仕事が社会へ伝えられ、大切な人たちへと届く機会を、誰もが平等に得られるようになってこそ、社会的な情報インフラと呼ぶに相応しいと考えております。そのためにも、地方金融機関や地方自治体とも提携しながら日本全国地域における「PR TIMES」の利用の拡大を推進してまいります。

また、「PR TIMES」を世界で有数のインターネットサービスにするためにも、米国を中心とした英語圏への進出が必要不可欠です。当連結会計年度は現地企業のM&Aに向けて交渉を続けてまいりましたが、最終的に合意には至りませんでした。「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションに国境を定めず、次の時代をつくれるように、引き続き機会を追求してまいります。

「PR TIMES」を超える事業の創出にも挑戦します。投資フェーズである「Jooto」や「Tayori」を着実に伸ばして、日本の業務効率化や生産性向上に大きく貢献できるようにしていきたいと考えております。「BRIDGE」や「isuta」も社会に大きな影響を与える日本有数のメディアを目指し、まだ存在しない新たな事業の創出にも挑戦してまいります。

 

中期経営目標「Milestone2025」の指標は下記のとおりです。

 

<全社>

・営業利益目標 35億円(営業利益計画 25億円)

 積極的かつ規律ある投資を継続しながら、堅実に事業価値を高めて2025年度の営業利益25億円を見通す計画を実行するとともに、大きな飛躍を狙ってまいります。

 

<PR TIMES>

・日本国内利用企業社数  150,000社

・国内上場企業の利用率  70%(IPO時80%、内、グロース市場95%)

・地方自治体の利用    年度内利用700市町村47都道府県・災害支援プログラム認知度100%

・地方地域の業務提携   47都道府県

・サイト閲覧数      1億1,000万PV/月

・メディア活用率     70%

・ビジネスパーソン認知度 サービス理解10%・会社認知50%

 

<Jooto>

・有料利用企業社数 100,000社

・営業利益     3.5億円

 

<Tayori>

・有料アカウント数 6,000アカウント

・営業利益     2億円

 

<BRIDGE>

・有料アカウント数 10,000アカウント

・登録社数     500社

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションの実現を目指しております。中期経営目標「Milestone2025」として以下の項目を掲げており、対処すべき主要な課題は、次のように認識しております。

 

① 「PR TIMES」が47都道府県に普及して利用企業社数を150,000社にする

「PR TIMES」の利用企業社数は79,759社に達し、前年同期比で21.5%成長しております。一方で、利用企業は東京都に一局集中しており、日本の各地域で奮闘しながらも、世の中にまだ知られていない製品やサービスを提供する企業や団体の情報発信の機会を十分に提供できておりません。「PR TIMES」を認知してもらい、利用価値を高めるための投資を継続していくことが重要であると考えております。

 

② 「PR TIMES」を米国でプロダクト・マーケット・フィットさせる

当社グループは当連結会計年度の米国進出を目指し、現地のプレスリリース関連企業のM&Aに向けて交渉を続けてまいりましたが、最終的に合意には至りませんでした。そのため、今後機動的に交渉やM&Aを進めるべく、2022年10月に米国にPR TIMES Inc.を設立しました。引き続き米国進出を模索してまいります。

 

③ 「PR TIMES」以外のプロダクト「Jooto」及び「Tayori」を事業拡大させる

当社グループが持続的な企業価値向上を実現するためには、「PR TIMES」を超える事業の台頭が必要不可欠です。タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」の有料利用企業社数は1,910社で前年同期比で8.2%成長し、またカスタマーサポートツール「Tayori」の有料アカウント数は896アカウントで前年同期比35.6%成長しております。両サービスとも計画通りに伸びているものの、売上高への影響は限定的で、未だ投資フェーズが続いております。引き続き規律のある投資と業績管理を行ってまいります。

 

 

④ 新型コロナウイルス感染症の影響への対応

2023年3月に政府により「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が変更され、経済は感染拡大前の状態に回復すると想定しております。新型コロナウイルス感染症については、従来から、当社グループの業績に与える影響は軽微ですが、状況の変化には引き続き注視してまいります。

なお、当社グループでは、フェイス・トゥ・フェイスとリモートワークのバランスを試行錯誤しながら、リモートワークを制度化しております。リモートワークを単に業務の効率化を目的とするのみではなく、当社グループで働く従業員が創造性を発揮できる環境づくりになることを図っております

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 景気の変動について

企業の広告宣伝・広報関連予算は、企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあり、景況感が著しく悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 災害・事故等の発生について

企業の広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 同業他社との競合について

プレスリリース配信サイトの開発は、企画力・開発力を持つ企業であれば比較的参入しやすいこと、当該企業の台頭などにより顧客の獲得競争が激化し、当社グループがプレスリリース配信事業の競争力や優位性を保つことが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) メディアとの関係について

当社グループは、メディアとの広範かつ親密なネットワークを経営資源としておりますが、テレビ・新聞・雑誌・ラジオ・インターネットメディアといったメディアは、効果的なプレスリリース掲載を図るための重要なインフラであります。当社グループは、メディア各社に対し有用な情報を長期的かつ継続的に提供することにより、メディア各社との信頼関係を構築してまいりましたが、当社グループが誤った情報の提供等により、メディアとの信頼関係を失った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 技術革新への対応等について

当社グループはインターネット関連技術に基づいた事業を展開しており、今後も適時適切にプレスリリース配信を行っていく方針であります。

しかしながら、当社グループを取り巻く業界は、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化が激しいものとなっております。そのため、技術革新に対する対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があることに加え、急速な技術革新に対応するためにシステム又は人的投資への金額が増大する可能性があります。

 

(6) 知的財産権について

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内のチェック・教育の実施や顧問弁護士への確認・相談を実施しておりますが、万一、当社が事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される可能性があり、当社グループの業績及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 法的規制について

プレスリリース配信事業は、プロバイダ責任制限法や不当景品類及び不当表示防止法、下請法等関連法規による規制があります。当社グループでは社内のチェック・社内教育の実施や顧問弁護士によるチェック等、法令に抵触しないよう法令に準じた運用の徹底を図っておりますが、これらの法規の変更が行われる場合、又は運用の不備等により当社事業が法令に抵触するような事態が起こった場合、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) システムトラブルについて

当社グループは、アクセス過多によるサーバー停止やネットワーク機器の故障及び自然災害や事故、火災等によるシステムトラブルの発生を回避するために、サーバーの負荷分散、稼働状況の常時監視、定期的バックアップの実施等の手段を講じることで、システムトラブルの防止及び回避に努めております。

しかしながら、顧客情報やコンテンツを管理しているサーバーや閲覧・予約システムにおいて何らかのトラブルが発生することで、顧客への情報提供等に障害が生じる可能性もあり、当該障害が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 新規事業について

当社グループは、培ったノウハウを活かし、更なる成長を目指してプレスリリース配信事業の積極展開を進めていく所存です。新規事業開発は慎重な検討を重ねたうえで取り組んでまいりますが、当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画どおりの成果が得られない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 親会社との関係について

① 親会社グループにおける位置づけ

当社は、親会社である株式会社ベクトルを中心とした企業集団(以下、ベクトルグループ)に属しております。同社は当社の議決権の55.7%(当連結会計年度末時点)を保有する筆頭株主であり、ベクトルグループは企業の戦略的広報活動を支援するPR事業を主力事業としております。ベクトルグループにおいては、従来からの広報業務に加え、広告宣伝分野でPRを活用する「戦略PR」を通じ、企業の広報活動の支援やコンサルティング業務を実施しております。なお、「戦略PR」とは、クライアントの情報をメディアの制作・編集担当が記事やニュースとして取り上げたくなる形に加工することで、広告に比べて低コストで、注目度の高い情報を幅広いメディアに拡散させていく手法を指します。

当社は、戦略PR事業を主な事業とするベクトルグループにおいて、「テクノロジーカンパニー」という位置付けでプレスリリース配信事業を営んでおります。ベクトルグループは、プランニングから実行までの比較的大規模なPRビジネスが主流であり、事業構成上、当社のプレスリリース配信事業の重要性は低いと考えております。また、ベクトルグループ内に当社と競合となるサービスはありませんが、ベクトルグループの方針や環境が変わり、グループ他社から競合となるサービスが創出された場合には当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② ベクトルグループとの人的関係

当連結会計年度末現在における当社の取締役5名のうち、ベクトルグループとの間で兼務関係にある役員はおりません。

 

③ その他、ベクトルグループとの間の関係について

当連結会計年度における当社グループの連結売上高に占めるベクトルグループ向け売上高の割合は2.4%となっております。

また、ベクトルグループでは、「関係会社管理規程」に基づき、業務執行における報告事項及び事前承認事項が定められておりますが、当社は株式会社ベクトルとの間で、当社株主としての権利を除き、当社が東京証券取引所マザーズ市場に株式上場いたしました2016年3月31日をもって「関係会社管理規程」の適用除外とする旨の覚書を締結しております。

 

(11) 情報管理について

当社グループは事業を推進していく中で、顧客の公開前情報や個人情報を扱う機会があります。情報管理についてはシステム投資や人材教育等必要な措置を講じており、その一環として2009年11月にプライバシーマークを取得いたしました。しかしながら、システムの脆弱性、コンピューターウイルス、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、役職員の過誤等によりこれらの情報が流出した場合には、当社グループの業績及び社会的信用力に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 特定経営者への依存について

代表取締役である山口拓己は、2009年5月以来代表を務めており、2007年4月にプレスリリース配信サービス「PR TIMES」の運営を開始するなど、当社グループの経営方針や事業戦略の決定・遂行、多様なサービスラインの開発・導入に重要な役割を果たしております。

当社グループは、取締役会等における情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 新株予約権行使による株式価値の希薄化について

当社グループでは、取締役のみならず、従業員が株主と目線を合わせ、事業に対するオーナーシップを持って行動することを期待し、ストック・オプション制度を採用しております。現在付与している新株予約権が行使された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。現時点では、権利行使された場合に割り当てる株式は、自己株式から充当し、必要に応じて市場から取得する方針としております。

なお、当連結会計年度末現在における新株予約権による潜在株式数は361,000株であり、同日現在の発行済株式総数13,457,200株の2.7%に相当しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度(2022年3月1日~2023年2月28日)の当社グループにおきましては、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションを実現するため、引き続き主力事業であるプレスリリース配信サービス「PR TIMES」の基盤強化、SaaS型ビジネス向けツールの「Jooto」及び「Tayori」の事業成長に向け、認知度向上並びに新たな顧客層の獲得を目指して広告宣伝費を投じてまいりました。

「PR TIMES」の利用企業社数は79,759社(前年同期比21.5%増)に達し、国内上場企業のうち53.2%の企業にご利用いただいており、プレスリリース件数は2022年3月に過去最高となる31,165件を記録いたしました。また、プレスリリース素材となる画像の掲載数は11月に164,608点、動画の掲載数は3月に2,840点とそれぞれ過去最高を更新し、プレスリリースのリッチコンテンツ化も進んでおります。加えて、配信先媒体数は11,787媒体、メディアユーザー数は25,051名、パートナーメディア数は230媒体となり、プレスリリースの月間サイト閲覧数は2023年2月に過去最高の6,799万PVを記録いたしました。創業来15期連続で25%超の高成長を続けていた売上高は、営業活動の課題等の要因もあり、前年同期比17.5%増と成長角度が緩やかになったものの、成長基調を維持しております。

タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」は有料利用企業社数を、カスタマーサポートツール「Tayori」は有料アカウント数を重要指標として利用拡大及びサービス向上に取り組んでまいりました。その結果、「Jooto」の有料利用企業社数は1,910社(前年同期比8.2%増)、「Tayori」の有料アカウント数は896アカウント(前年同期比35.6%増)となっております。両サービスとも計画通りに伸びているものの、売上高への影響は限定的で、未だ投資フェーズが続いております。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は5,706,238千円(前年同期比17.5%増)、営業利益は1,190,734千円(前年同期比35.1%減)、経常利益は1,188,704千円(前年同期比35.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は777,782千円(前年同期比39.3%減)となりました。

なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

また、当社グループはプレスリリース配信事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載は省略しております。

 

② 財政状態の状況

(資産の部)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ434,310千円増加し、5,265,368千円となりました。

流動資産におきましては、当連結会計年度末残高は4,441,463千円と前連結会計年度末に比べ468,226千円の増加となりました。これは、現金及び預金の増加351,283千円、受取手形及び売掛金の増加75,483千円が主な要因となります。固定資産におきましては、当連結会計年度末残高は823,904千円と前連結会計年度末に比べ33,915千円の減少となりました。これは、無形固定資産の増加43,157千円があったものの、有形固定資産の減少35,195千円、投資その他の資産の減少41,877千円が要因となります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ291,964千円減少し、798,852千円となりました。

流動負債におきましては、当連結会計年度末残高は798,748千円と前連結会計年度末に比べ290,297千円の減少となりました。これは、未払金の増加112,221千円があったものの、未払法人税等の減少358,423千円が主な要因となります。固定負債におきましては、当連結会計年度末残高は104千円と前連結会計年度末に比べ1,666千円の減少となりました。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ726,274千円増加し、4,466,515千円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加777,782千円が主な要因となります。

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,695,539千円と前連結会計年度末に比べ351,283千円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は598,071千円(前連結会計年度は1,408,885千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,135,115千円、未払金の増加額126,163千円、法人税等の支払額679,382千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は172,183千円(前連結会計年度は554,691千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出47,517千円、無形固定資産の取得による支出72,740千円、投資有価証券の取得による支出99,399千円、敷金及び保証金の回収による収入75,263千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は74,605千円(前連結会計年度は41,532千円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出74,631千円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

1)生産実績

当社グループでは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

2)受注実績

当社グループのサービスは、受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。

 

3)販売実績

当社グループは、プレスリリース配信事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは、前連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度における前年同期との比較分析は行っておりません。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2021年3月1日

  至 2022年2月28日)

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

  至 2023年2月28日)

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

プレスリリース配信事業

4,854,526

5,706,238

17.5

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、売上高成長率及び営業利益率を重視した経営を行っております。当連結会計年度は、主力事業であるプレスリリース配信サービス「PR TIMES」の利用企業社数は79,759社に到達し、売上高は過去最高を更新しました。創業来15期連続で25%超であった売上高成長率は17.5%増と緩やかな成長となりました。一方、費用については、システム関連費用及び一般管理費は適正な水準を維持しつつ、販売費は中長期的なサービスの認知拡大を目的として大規模な広告宣伝等の先行投資を行った結果、営業利益は大幅減となり、営業利益率は20.9%となりました。

引き続き積極的かつ規律ある投資により、持続的成長と利益拡大の両立を目指してまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、内部資金又は短期借入により調達をしております。なお、資金の短期流動性を確保するため、複数の金融機関等と当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における当座貸越契約の極度額の総額は700,000千円であり、借入実行残高はありません。

当社グループの運転資金需要の主なものは、人件費及び広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、継続的なソフトウエアの開発、事業拡大のための株式や事業の取得に関する投資等によるものであります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼすものではないと判断し会計上の見積りを行っておりますが、収束時期等については不確定要素が多く、引き続き今後の動向を注視してまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。