当事業年度におけるわが国経済は、個人消費が伸び悩んだものの、良好な企業収益を受け設備投資が持ち直すなど緩やかな回復基調となりました。また、景気回復の期待感から一時2万円台に回復した日経平均株価が、中国経済への不安を始めとした新興国経済の不振等から乱高下となり、当事業年度末にかけては下落傾向になるなど先行きが不透明になる場面も発生いたしました。
当社が所属する住宅業界は、消費税増税後の長引く低迷から、新築着工棟数の増加など、徐々に回復基調となりました。また、平成28年2月に日本銀行より発表されたマイナス金利政策により住宅ローン金利が低下するとの期待感から需要は高まってまいりました。
このような経済状況の中、当社は「『豊(ゆ)・楽(た)・快(か)』創造企業」の経営理念のもと、「デザインのケイアイ」を標榜しデザイン性を重視した商品の開発を行い出店地域の販売シェア拡大に努めるとともに、協力会社との連携を生かした経営を行うことで、住まいのデザイン性・機能性を重視しながらも、工期短縮や建築コストの低減を行うなど生産性の向上を図り、「高品質だけど低価格」な住宅の供給に取り組んでまいりました。
以上の結果、売上高は、分譲住宅事業の売上高が増加したことを主な要因として、前事業年度と比較し6,454,349千円増加の38,749,367千円(前事業年度比20.0%増)となりました。
営業利益は、分譲住宅の販売価格を戦略的に抑えたことを主因として売上総利益率が0.8%減少したものの、広告宣伝費を中心とした経費削減により販売費及び一般管理費が前事業年度と比較し290,988千円減少したことなどにより、前事業年度と比較し1,224,172千円増加の2,734,410千円(同81.1%増)となりました。
経常利益は、不動産取得税還付金の増加、借入金の減少などによる支払利息および支払手数料の減少を主な要因として前事業年度と比較し1,293,713千円増加の2,447,598千円 (同112.1%増) となりました。
当期純利益は、固定資産売却益および投資有価証券売却益により特別利益が77,226千円となったこと、固定資産売却損を主因として特別損失が56,346千円となったこと、所得拡大促進税制の適用により税負担が軽減され法人税等が814,648千円となったことなどにより、前事業年度と比較し1,041,850千円増加の1,653,830千円(同170.2%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
分譲住宅事業につきましては、「デザインのケイアイ」を標榜し「高品質だけど低価格」な住宅を安心・安全に提供することを目的として、土地の仕入れからアフターサービスまで自社で行う社内責任一貫体制を推進するとともに、工期短縮や工程改善などによりコスト低減を行い生産性の向上を図ってまいりました。また、新たな販売拠点として平成27年4月に「カーザスタイル高崎」を新規出店し、分譲住宅の拡販に努めてまいりました。また、分譲事業の拡大に合わせ自社販売だけでなく、地場不動産仲介業者との関係を強化し、アウトソースによる販売強化にも取り組んでまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は、販売棟数が前事業年度より341棟増加し1,115棟(土地販売含む)となったことなどから前事業年度と比較し7,637,675千円増加の29,457,743千円(前事業年度比35.0%増)となりました。営業利益は、売上高の増加に加え経費の削減を行ったことなどにより前事業年度と比較し1,018,263千円増加の2,909,155千円(同53.9%増)となりました。
注文住宅事業につきましては、「無理しない。でも妥協しない。870万円からの家づくり」をコンセプトとした「はなまるハウス」を主力商品に据え、お客様のニーズにより高品位の「ケイアイカーザ」などを取り揃え受注拡大に努めるとともに、平成27年7月に 「はなまるハウス小山展示場」を出店し事業領域の拡大を図ってまいりました。また、「はなまるハウス」についてはフランチャイズによる事業展開を推進しており、平成27年5月にフランチャイズ1号店との契約を締結しております。
以上の結果、当事業の売上高は、販売棟数が前事業年度より4棟増加の314棟となりましたが、低価格な「はなまるハウス」に主力をシフトしたことから前事業年度と比較し277,021千円減少の4,619,930千円(前事業年度比5.7%減)となりました。営業利益は、生産性の高い「はなまるハウス」に主力をシフトしたことに加え、経費の削減を行ったことなどにより前事業年度と比較し247,404千円増加の596,079千円(同71.0%増)となりました。
中古住宅事業につきましては、市場環境を注視して優良物件を選定し、地場不動産仲介業者等の物件情報提供者を通じた仕入れを機動的に行い、リフォーム後に販売する一般中古住宅事業と、収益物件である賃貸マンションを取得し、リノベーション等を実施後に販売するオーナーチェンジマンション事業を推進してまいりました。
以上の結果、優良物件の選定を行ったことなどにより販売棟数は、前事業年度から14棟減少の68棟となり、当事業の売上高は、前事業年度と比較し212,050千円減少の1,957,481千円(前事業年度比9.8%減)となりました。営業利益は、物件の選定を強化したことなどにより、前事業年度と比較し165,607千円増加の317,520千円(同109.0%増)となりました。
マンション販売事業につきましては、優良な土地を厳選し仕入れを行っており、当事業年度は、前事業年度に完工したヴィラーヌ川口、ヴィラーヌ高崎および平成27年4月に完工したヴィラーヌ前橋の販売に努めてまいりました。
以上の結果、新規物件が無かったことにより販売棟数は、前事業年度から37戸減少の79戸となり、当事業の売上高は、前事業年度と比較し805,223千円減少の2,303,029千円(前事業年度比25.9%減)となりました。営業利益は、売上高の減少により、前事業年度と比較し97,236千円減少の173,812千円(同35.9%減)となりました。
その他事業につきましては、不動産賃貸事業、不動産仲介事業などの拡充に努めてまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は411,182千円 (前事業年度比37.0%増)、営業利益は90,229千円(同41.4%減)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,342,380千円増加し、5,197,573千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は6,932,360千円で前事業年度が△2,915,494千円であったため9,847,854千円の増加となりました。
増加の主な要因は、利益の増加に伴い税引前当期純利益が1,386,735千円増加したこと及び、回転期間の短縮を図ったことにより、たな卸資産の増減額で8,322,869千円の増加となったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果得られた資金は、前事業年度と比べ2,107,089千円増加し2,239,246千円となりました。
増加の主な要因は、有形固定資産の売却による収入が450,470千円増加したこと、定期預金の払戻による収入が1,255,921千円の増加となったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は5,829,226千円で前事業年度は2,374,375千円の調達であったため8,203,602千円の減少となりました。
減少の主な要因は、潤沢な営業活動によるキャッシュ・フローを背景に、短期借入金及び長期借入金による収入が合計で7,908,405千円減少したこと、長期借入金の返済による支出が1,716,533千円増加したことによるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 平成26年3月期 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 |
自己資本比率 | 19.4% | 19.7% | 31.4% |
時価ベースの自己資本比率 | ― | ― | 40.8% |
キャッシュ・フロー対有利子 | ― | ― | 2.1倍 |
インタレスト・カバレッジ・ | ― | ― | 23.5倍 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い
2.有利子負債は、貸借対照表に計上されている債務のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
分譲住宅事業 | 30,457,657 | 101.1 |
注文住宅事業 | 4,616,735 | 95.9 |
マンション販売事業 | 1,083,642 | 23.9 |
合計 | 36,158,034 | 91.6 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
分譲住宅事業 | 31,369,090 | 137.6 | 5,507,589 | 153.1 |
注文住宅事業 | 4,942,713 | 121.9 | 4,251,456 | 108.2 |
中古住宅事業 | 1,439,189 | 55.8 | 179,292 | 25.7 |
マンション販売事業 | 1,243,135 | 63.4 | 45,864 | 4.1 |
合計 | 38,994,128 | 124.3 | 9,984,203 | 107.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
分譲住宅事業 | 29,457,743 | 135.0 |
注文住宅事業 | 4,619,930 | 94.3 |
中古住宅事業 | 1,957,481 | 90.2 |
マンション販売事業 | 2,303,029 | 74.1 |
その他事業 | 411,182 | 137.0 |
合計 | 38,749,367 | 120.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、今後の企業の成長を推進する上で以下の項目を重要な経営課題として認識しており、積極的に対処してまいります。
当社は、北関東地域、埼玉県および東京都を中心に分譲住宅事業、注文住宅事業をはじめとした各事業を行っております。
今後さらなる業容の拡大を推進するためには、北関東地域、埼玉県および東京都以外の地域へ事業エリアの拡大と総合不動産事業会社として事業領域を充実する必要があると考えております。事業エリアの拡大については、当社のビジネスモデルがフィットする地域をマーケットリサーチの上選定し、営業拠点の出店を図ってまいります。また、特殊な地域性をもつ地域への業容拡大やシナジー効果による業容拡大について、M&Aにより推進する予定であります。事業領域の拡充については、現在分譲事業への依存度が高い水準にあることから、注文住宅事業における「はなまるハウス」について、営業拠点の出店に加えフランチャイズによる事業の拡大を図ってまいります。また、中古住宅事業、マンション販売事業についても情報収集力を強化し事業の着実な拡大を図ってまいります。
事業エリアと領域の拡充に合わせ、自社販売だけでなく当社と友好な協力関係にある地場不動産業者と連携を密にすることでWin-Winの関係を築くことにより仲介販売を促進し、更なる販売力の強化にも取り組んでまいります。
当社の主要な事業である分譲住宅事業を推進していく上で、優良な事業用地の取得が必要不可欠です。用地取得にあたっては、専任部署を設置して第一次不動産情報を有する業者と親密な関係強化を図ることで、必要な事業用地仕入れルートの拡張と安定化を促進しております。今後とも、好立地の事業用地を適正価格で取得できるよう、第一次不動産情報を有する業者との更なる関係強化に努め、仕入力の拡充を図ってまいります。
当社は、多様化するお客様のニーズや同業他社との差別化を図るため「デザインのケイアイ」を標榜し、デザイン性(建物、間取り、暮らしの動線、街づくり等)を重視するとともに、価格帯の異なる商品開発にも注力しております。また、環境に配慮した機能と設備の充実にも取組んでおります。分譲住宅事業においては「ケイアイフィット」、「北欧ハウス」、「ケイアイカーザスタイル」、友好な協力関係にある業者販売向けの「フレンズ」を、注文住宅事業においては「はなまるハウス」、「ケイアイカーザ」を、マンション販売事業においては「ヴィラーヌ」を自社ブランドとして開発してまいりました。今後とも、安心と安全、環境への配慮、機能性とコストパフォーマンスを追求し、新商品の開発に積極的に取り組んでまいります。
当社は、事業用地の取得および運転資金を主として金融機関からの借入金に依存してきたため、負債における有利子負債の占める割合が高く、金利動向に大きな影響を受ける財務体質となっております。今後の事業拡大および競争力強化のためには、在庫管理と財務管理の徹底が必要であり、仕入・着工と販売のバランスや在庫管理を高度化し、併せて厳密な財務管理による投下資本の回収早期化と収益力の強化に努めてまいります。
当社は、内部管理体制の充実を図り、将来にわたって経営の健全性および透明性を確保してまいります。内部統制システム等に関する基本方針について適時見直しを行いながら、その確実な運用の徹底に努めておりますが、今後とも、コンプライアンス体制、リスク管理体制並びに情報管理体制が有効に機能するように、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。
当社は、事業を拡大し持続的な成長を達成するために、人材の確保と育成を最も重要な経営課題と位置付けて、他社との差別化を図ってまいります。新卒者採用については早期の戦力化を図るための教育研修を実施するほか、職種別、階層別に教育計画を作成し、知識とスキルを高めるとともに、経営理念および行動規範を体現した社員の育成を行ってまいります。また、有能で即戦力となる中途採用についても新卒者採用と同様に社内教育を実施し積極的に対応してまいります。
なお、住宅建築における職人については、将来減少することが予想されることから、当社では、当該職人の不足に対応し、内製化比率を高めるための「クラフトマン制度」を設け当該職人の養成を行っております。今後は、より多くの「クラフトマン」の養成に注力してまいります。
(注)クラフトマン制度とは、当社の特徴である自社責任一貫体制をより強固なものにするため、外注施工主体で行っている施工業務について、建設部クラフトマン推進課の人員により行えるよう教育を行っているものであります。具体的には、クラフトマンの研修施設を群馬県伊勢崎市に設置し、大工工事・基礎工事・内装工事・設備工事の各工程の若手職人を育成しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
当社の事業における主たる販売先は、個人のお客様であり住宅ローンの利用も多く、景気動向や金融情勢、住宅税制などの変化に大きく影響を受けます。住宅取得者にとって不利な変化が生じた場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は現在、東京都・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県の1都4県に営業拠点を設けて新築一戸建住宅・マンションの分譲・販売、注文住宅の請負、中古物件の販売並びに仲介事業を行っておりますが、大手建売住宅販売会社・ハウスメーカーから個人事業者に至るまでの大小様々な既存競合他社が多数存在しており、大変厳しい競争環境にあります。今後においても競合他社は多く、他地域からの新規参入など競争がさらに激化する可能性があり、それによる計画仕入れの変更、用地仕入価格及び販売価格の大幅な変動等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社の販売する住宅は、主として木材を使用していることから、主要部材である木材・建材等の急激な市況の変化等により資材価格の急騰や想定通りの調達ができない場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は事業用地の取得や運転資金の一部を主に金融機関からの借入金によって調達していることから、有利子負債への依存度が高く当事業年度末における負債純資産合計に対する借入金、社債及びリース債務合計の比率は51.8%となっております。そのため当初の計画通りに物件の引渡しができなくなった場合や金融情勢が大きく変化した場合に、円滑な資金調達が困難になることや、返済期限の延長が行えないこととなる可能性があります。かかる状況が出現した局面で、代替の資金調達手段が確保できない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、中期経営計画及び年度予算に基づいて、住宅用地を仕入れ、「高品質だけど低価格」な住宅等を企画販売しております。早期完売による在庫リスクの回避を図っておりますが、景気動向・不動産市況の悪化や競合激化で価格競争に巻き込まれた場合等、販売が長期化する可能性があります。かかる状況となった場合、販売価格の下落やたな卸資産の評価損発生などから、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社の不動産販売における売上の計上は、主に引渡基準によって行われるため、引渡時期により売上高に偏りが生じることとなります。一般的に住宅の引渡しは、当社における上期(第1四半期から第2四半期)に比較して下期(第3四半期から第4四半期)に引渡しが行われる割合が高く、それに比例して売上高は、上期に比較して下期に高くなる傾向があります。
また、物件の引渡しが当初想定より遅くなる場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、平成27年3月期及び平成28年3月期における四半期ごとの売上高及び売上高比率は、以下のとおりであります。
平成27年3月期
会計期間 | 第1四半期 | 第2四半期 | 上期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 下期 | 通期 |
売上高 | 5,217,307 | 8,342,635 | 13,559,943 | 9,152,600 | 9,582,475 | 18,735,075 | 32,295,018 |
売上高比率(%) | 16.2 | 25.8 | 42.0 | 28.3 | 29.7 | 58.0 | 100.0 |
平成28年3月期
会計期間 | 第1四半期 | 第2四半期 | 上期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 下期 | 通期 |
売上高 | 9,131,839 | 9,382,757 | 18,514,596 | 9,235,522 | 10,999,249 | 20,234,771 | 38,749,367 |
売上高比率(%) | 23.6 | 24.2 | 47.8 | 23.8 | 28.4 | 52.2 | 100.0 |
(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれません。
2.上記平成27年3月期の金額については、監査法人によるレビューは受けておりません。
当社は、新築一戸建住宅の建設に際して、施工監理業務(品質管理・安全管理・工程管理・予算管理)を除き、施工業務は主に協力業者に分離発注方式で外注しております。
このように施工業務の大部分を外注に依存しているため、販売戸数の増加に伴い発注量が急激に増大した場合、外注先を十分に確保できない、又は外注先の経営不振や繁忙等により工期が遅延した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、住宅建築における職人については、将来減少することが予想されております。当該職人の不足に対応し、内製化比率を高めるため「クラフトマン制度」を設け当該職人の養成を行っておりますが、内製化の進捗を大きく上回る形で外注先の職人が減少した場合には、完工棟数の減少や外注費の高騰が予測され、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、住宅供給者は新築住宅の構造上主要な部分並びに雨水の侵入を防止する部分について10年間、中古不動産については引渡し後2年間の瑕疵担保責任を負っております。また、平成21年10月1日以降に「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」に基づき、住宅の品質確保措置を確保するために国土交通大臣の指定する保険法人と当社は保険契約を交わしており、保険金の支払又は保険金の還付によって瑕疵の補修工事等に必要な資力を確保しております。しかしながら何らかの事情により当社の品質管理に不備が生じた場合には、クレーム件数の増加や補償工事の増加等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、不動産販売、住宅建設事業を展開していることから、遵守すべき法令・規制等は多岐にわたっております。具体的には、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法、建築基準法、国土利用計画法、住宅品質確保促進法、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)、下請法、消費者契約法、個人情報保護法、など様々な法令・規制等があります。当社は法令遵守を事業の根幹に据え、関連する社内規程の整備、社内研修の実施、内部監査部門や監査役による法令遵守の確認等、積極的なコンプライアンス活動に取り組んでおります。しかしこれらの法令・規制等が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、又は何らかの事情により許認可が取消され又は、これらの更新が認められない場合には、不動産販売、住宅建設事業における営業活動に重大な支障をきたし、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、本有価証券届出書の提出日現在において、事業の継続に支障を来す事象は発生しておりません。
また、許認可、免許及び登録等の状況は以下のとおりであります。
取得年月 | 平成28年4月 | 平成23年8月 | 平成28年6月 | 平成25年12月 |
許認可等の名称 | 一級建築士事務所登録 | 二級建築士事務所登録 | 宅地建物取引業免許 | 一般建設業 |
所管官庁等 | 埼玉県 | 埼玉県 | 国土交通大臣 | 国土交通大臣 |
許認可等の内容 | 埼玉県知事登録 (2)第10269号 | 埼玉県知事登録 (2)第10320号 | 国土交通大臣免許 (5)第5508号 | 国土交通大臣免許 (搬-24)第22480号 |
有効期限 | 平成33年4月19日 | 平成28年8月8日 | 平成33年6月27日 | 平成29年12月25日 |
法令違反の要件及び主な許認可取消事由 | 免許取消事由 本人からの免許取り消し要請、死亡の届出、虚偽又は不正の事実に基づいて免許を受けたことが判明したとき、建築士法は建築物の建築に関する他の法律又はこれらに基づく命令若しくは条例の規定に違反したとき等。 | 免許取消事由 本人からの免許取り消し要請、死亡の届出、虚偽又は不正の事実に基づいて免許を受けたことが判明したとき、建築士法は建築物の建築に関する他の法律又はこれらに基づく命令若しくは条例の規定に違反したとき等。 | 免許取消事由 破産手続開始の決定がされたとき、暴力団員等に該当するとき、不正の手段により免許を受けたとき、業務停止処分に違反し業務を行った場合等。 | 免許取消事由 建設業法第7条に定める経営業務の管理責任者、専任技術者、財産的基礎、誠実性を満たさなくなったとき及び建設業法第8条に定める欠格要件に該当したとき。 |
当社では、現段階において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、当社の販売する住宅、不動産において、瑕疵等の発生、又は工事期間中における事故あるいは、近隣からの様々なクレーム等が発生した場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。
当社では、施工に当たり近隣対策や周辺環境への配慮を含めお客様の満足度を高めるために徹底した品質管理に努めておりますが、訴訟等が発生した場合には、当該状況に対応するために多額の費用の発生や当社の信用を大きく毀損する可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、損益管理の最小単位として、店舗を基本単位としたグルーピングを行っております。そのため、店舗環境の変化や経済的要因等により店舗ごとの事業の収益性が大幅に低下し、その事業に関連する固定資産の投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を回収可能額まで減損処理を行う必要があります。当該減損処理が必要となった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社の代表取締役社長である塙圭二氏は、最高経営責任者として経営方針や経営戦略の決定等、事業活動上の重要な役割を果たしております。当社においては、同人に過度に依存することがないよう、合議制や権限委譲の推進を図っておりますが、現時点において同人が何らかの理由により経営者として業務を遂行できなくなった場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は東京都・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県の1都4県を主な営業地域としており、当該地域の中でも人口集積地域をターゲットに地域密着型の営業活動を展開しております。将来的には営業地域の拡大による収益規模の拡大を図り、営業エリアが一定地域に集中することのないようリスクを分散していく方針でありますが、当社の営業地域における不動産市況や人口動態、景況感の変動は、当社の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の営業地域において地震や台風等の大規模な自然災害が発生した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、各事業を通して取得した個人情報を多数保有しております。これらの個人情報については、個人情報の保護に関する法律等により規制を受けていることから、個人情報保護規程を制定し細心の注意を払って管理しております。しかしながら、万が一、外部漏洩等の事態が発生した場合には、損害賠償や社会的信用を大きく毀損することとなり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
消費税率については、平成27年度税制改正関連法が成立し、現行の8%から10%に変更されることが見込まれております。当社の商品が住宅のため高額となることから一般消費者の購買行動に影響を与える可能性があり、消費税率の引上げにより一般消費者の購買意欲の減退が長期化した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業を拡大し持続的な成長を達成するためには、人材の確保を行うことが重要な課題であると認識しております。当社では優秀な人材を獲得すべく、新卒・中途とも積極的な採用活動に努めておりますが、十分な人材の確保ができなかった場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
当事業年度の売上高は38,749,367千円となり、前事業年度と比較し6,454,349千円の増収となりました。主な要因は、マンション事業が開発を中断していることにより前事業年度と比較し805,223千円減少したものの、分譲住宅販売が、前事業年度と比較し7,637,675千円増加したことによるものであります。
当事業年度の営業利益は2,734,410千円となり前事業年度と比較し1,224,172千円の増益となりました。主な要因は、売上総利益が前事業年度と比較し933,183千円増加したこと、広告宣伝費をはじめとした経費の削減に取組んだことにより販売費及び一般管理費が前事業年度と比較し290,988千円減少したことによるものであります。
当事業年度の経常利益は2,447,598千円となり前事業年度と比較し1,293,713千円の増益となりました。主な要因は、営業利益の増加に加え、不動産取得税還付金が前事業年度と比較し16,801千円増加したこと、金融コストの削減に取組み支払利息と支払手数料が合計で75,874千円減少したことによるものであります。
当事業年度の当期純利益は1,653,830千円となり前事業年度と比較し1,041,850千円の増益となりました。
主な要因は、経常利益の増加に加え、固定資産売却益及び投資有価証券売却益で特別利益が前事業年度と比較し77,026千円の増益となったこと、法人税率の引下げと所得拡大促進税制の適用により税負担率が下がったことなどによるものであります。
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末と比較して3,886,968千円減少し28,557,045千円となりました。その主な要因は、営業キャッシュ・フローにより現金及び預金が1,791,404千円増加したものの、回転期間を短縮したことにより販売用不動産及び仕掛販売用不動産が合計で3,134,488千円減少したこと、保有目的の変更により販売用不動産へ振替を行ったことを主因に有形固定資産が1,568,612千円減少したことなどによるものであります。
負債合計は、前事業年度末と比較して6,476,037千円減少し、19,579,633千円となりました。その主な要因は、短期借入金が3,474,900千円減少したこと及び長期借入金が3,439,993千円減少したことなどによるものであります。
純資産は、前事業年度末と比較して2,589,069千円増加し、8,977,412千円となりました。その主な要因は、新株の発行により資本金、資本剰余金が合計で1,165,500千円増加したこと、利益剰余金が配当により181,987千円減少したこと、当期純利益により利益剰余金が1,653,830千円増加したことなどによるものであります。
「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
現在の我が国は、長期的には人口の減少に伴い、住宅着工数も減少するものと予測されます。
このような状況下、当社は、現事業エリアにおけるシェアの拡大と、出店による事業エリアの拡大を行うことで自社販売を強化するとともに、不動産仲介販売会社との関係を強化して販売棟数の拡大にも取り組んでまいります。また、事業規模の拡大によりスケールメリットを生かし建築コストの削減を行うとともに、社内での施工体制を強化することにより、デザインを重視した、より「高品質だけど低価格」な住宅づくりを継続して推進する方針であります。