第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度における日本経済は、現政権による経済対策や日銀による金融政策等により企業収益や雇用情勢に回復の兆しが見られたものの、中国をはじめとする新興国経済の減速懸念等の海外要因により依然として不透明な状況が続いております。

当社が属するスマートフォンゲーム業界を取り巻く環境については、国内ブラウザゲーム市場については成長率の鈍化はみられるものの、ネイティブアプリを主力としてスマートフォンゲーム市場は今後も更に拡大が見込まれております。

このような環境の中、スマートフォンゲーム市場はネイティブアプリを中心に引き続き拡大が見込まれているものの、大手ゲーム事業者による寡占化が進行し、二極化が鮮明となっております。このような業界の成熟化を背景に、当社が属するスマートフォンゲームのセカンダリ市場(注1)は、平成28年には563億円、平成29年については1,056億円と今後の拡大が予測されております(株式会社シードプランニング「2015年7月15日プレスリリース」より)。

このような状況のもと、当社はリビルド事業(注2)において新規タイトルの獲得に注力してまいりました。当期13タイトルの新規タイトルを獲得し、当事業年度末現在、買収8タイトル(前期末比7タイトル増)、協業8タイトル(同5タイトル増)、自社ゲーム2タイトル(同1タイトル減)の計18タイトルのスマートフォンゲームを運営しております。

加えて、9月にはビジュアルキャラクターゲーム(注3)を運営するゲーム事業者に向けて当社が提供している相互送客ネットワークであるCroPro(クロプロ)のサービスを正式にリリースいたしました。当期末現在、参加ゲーム事業者は67社となっております。独自の集客基盤であるCroPro(クロプロ)によりリビルド後タイトルの利益最大化を図れる仕組みを持つことが当社のセカンダリ市場における大きな強みとなっております。

以上の結果、当事業年度の売上高は2,964,029千円(前事業年度比198.4%増)、営業利益は145,260千円(同7,104.4%増)、経常利益は131,533千円(同23,049.8%増)、当期純利益は95,443千円(同841.6%増)となりました。

なお、当社はスマートフォンゲーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

(注) 1.「セカンダリ市場」とは、スマートフォンゲームタイトルの買収・協業の二次取引により形成される市場を意味しております。

2.「リビルド事業」とは、スマートフォンゲーム事業において買収、協業によって取得したゲームタイトルを再生・再構築し、運営を行うことです。

3.「ビジュアルキャラクターゲーム」とは、「ゲーム内に美麗なキャラクターが登場し、ユーザーがキャラクターの入手と活用を目的にプレイや課金を行うゲーム」と当社では定義しております。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,444,221千円増加し、1,732,278千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により使用した資金は101,697千円(前事業年度は57,804千円の獲得)となりました。主な収入要因は税引前当期純利益100,883千円、減価償却費124,953千円、仕入債務の増加額119,298千円であり、主な支出要因は、売上債権の増加額437,015千円、法人税等の支払額15,606千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により使用した資金は540,396千円(前事業年度は34,689千円の使用)となりました。主な支出要因は、長期前払費用の取得による支出359,990千円、敷金の差入による支出115,776千円、有形固定資産の取得による支出82,051千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動により得られた資金は2,086,316千円(前事業年度は194,807千円の獲得)となりました。主な収入要因は、株式の発行による収入2,002,654千円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当社は受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績をサービス毎に示すと、次のとおりであります。

 

サービスの名称

当事業年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

前年同期比(%)

リビルド事業(買収)(千円)

1,449,307

+2,734.8

リビルド事業(協業)(千円)

963,935

+440.9

自社ゲーム事業(千円)

548,487

△25.5

その他(千円)

2,299

△91.8

合計(千円)

2,964,029

+198.4

 

(注) 1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前事業年度

(自 平成26年1月1日

至 平成26年12月31日)

当事業年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

金額

(千円)

割合

(%)

金額

(千円)

割合

(%)

グリー株式会社

770,110

25.9

Google Inc.

678,619

68.3

692,317

23.3

株式会社NTTドコモ

329,726

11.1

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) スマートフォンゲーム事業における展開

当社が属するスマートフォンゲーム市場は、ネイティブアプリを主力として今後も更なる拡大が見込まれています。その拡大に伴って市場参入者が増加し企業間の競争が激化しており、ゲーム事業者による人員再配置ニーズや開発資金調達ニーズは増加する傾向にあります。また市場から撤退する事業者も増加する傾向にあります。

当社がこのような市場環境に適応してセカンダリ事業者として持続的な成長を遂げるためには、市場のニーズに即したスマートフォンゲームをコンスタントに獲得することが必要となります。そのためにもゲームタイトルの将来予測モデル精度を更に向上させて、ゲーム事業者との間で築いた情報網を元に機動的にタイトル買収というソリューションを提供できる体制を作り上げていきます。また、今後も半期に数本ペースでタイトルを増やして更なるリビルドのノウハウを蓄積してくとともに、「リビルドクリエイター」の育成を行い人材を確保することも重要であると認識しております。立ち上がりを見せているスマートフォンゲームセカンダリ市場を牽引する立場として引き続き市場の拡大、当社事業の成長に取り組んでまいります。

 

(2) 新規事業・サービスへの積極的な取り組み

当社は更なる収益基盤の安定化及び持続的な成長を図るためには収益源を多様化する必要があると考えており、既存事業に続く新たな事業・サービスの開拓に積極的に取り組んでおります。

その一環として、大手ゲーム事業者も参加する国内最大規模のジャンル特化型の相互送客ネットワーク「CroPro(クロプロ)」を構築しております。CroPro(クロプロ)はビジュアルキャラクターゲームを持つゲーム事業者を中心に67社(平成27年12月31日現在)が参加し、ゲームタイトル間で相互にゲームを紹介する方法や、コラボレーションの実施によりゲームタイトル間で相互にユーザーを送客し合う方法により、ネットワーク参加社全体の発展を促進するものであります。今後も引き続きCroPro(クロプロ)を中心として積極的に新規事業・サービスに挑戦していく所存であります。

 

(3) システム技術・インフラの強化

当社が提供するスマートフォンゲームは、スマートフォン/タブレット端末を通じインターネット上で提供していることから、システムの安定的な稼働及び技術革新への対応が重要な課題と考えております。これに対し、当社ではサーバー等のシステムインフラを安定的に稼働させるべく、継続的なインフラ基盤の強化及び専門的な人員の確保に努めるとともに、技術革新にも迅速に対応できる体制構築に努めてまいります。

 

(4) 優秀な人材の確保と育成

スマートフォンゲームを開発・運営していくにあたって、プランナー、エンジニア、デザイナー等の優秀な人材を確保することは当社の継続的な成長に必要不可欠であります。そのため、職場環境の改善、福利厚生の充実及び採用活動の多様化に努めるとともに、企業認知度の向上に取り組み、人材の確保に力を入れております。

一方で、採用においては優れた能力のみならず、当社の理念と企業文化を共有できる人材の選考を心がけており、社員同士が協力し合いながら生き生きと働ける組織作りを大切にしております。

また社内研修・教育制度を強化し、チーム・ユニットの枠を超えた積極的な交流を図り、知見とノウハウを可視化・伝播することで企業と共に成長していく人材育成システムの構築を目指してまいります。

 

(5) 内部管理体制の強化

当社が今後更なる業容拡大を図るためには、各種業務の標準化と効率化の徹底を図ることにより事業基盤を確立させることが重要な課題であると認識しております。そのために当社は、従業員に対し業務フローやコンプライアンス等を周知徹底させ、内部管理体制を強化するとともに、業務の効率化を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境について

当社が事業を展開しているスマートフォンゲーム市場はネイティブアプリを中心に引き続き拡大が見込まれています。スマートフォンゲームセカンダリ市場についてもスマートフォンゲーム市場の拡大に伴い、国内における市場規模は、平成28年には563億円、平成29年には1,056億円と、急速な成長が見込まれております(株式会社シードプランニング「2015年7月15日プレスリリース」より)。

このような市場環境の中、当社はスマートフォンゲームセカンダリ市場全体の拡大を図っていく方針であります。

今後もこのような傾向はしばらく継続していくと考えておりますが、市場の成長スピードが鈍化した場合、また、景気変動の影響を受け業界全体の景況感が悪化した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① 競合について

当社は、スマートフォンを始めとしたモバイル端末向けにスマートフォンゲームを中心としたサービス・コンテンツを提供しております。競争力向上のために、特色あるコンテンツの提供や最適なユーザビリティを追求したスマートフォンゲームの開発・運営に努め、サービスの多様化、カスタマーサポートの充実等に取り組んでおります。特に当社が注力しているスマートフォンゲームのセカンダリ市場は、スマートフォンゲーム市場の激しい競争により拡大していくことが見込まれ、今後は開発期間の長期化や開発金額が高騰している新規ゲームの開発に比べると事業リスクの低いセカンダリ市場に他社が参入してくるリスクがあります。

当社は早期にセカンダリ市場での実績を築き、大手スマートフォンゲーム会社も参加している相互送客ネットワーク「CroPro(クロプロ)」による集客力で他社よりも高い利益創出力を持つことによって競争優位を築いてまいりますが、当社と同様に、モバイル端末向けに類似サービスを提供する企業や新規参入者との競争が激化することにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 取引依存度の高い主要な取引先について

当社のスマートフォンゲーム事業では、Google Inc.、Apple Inc.、グリー株式会社、株式会社NTTドコモ等のプラットフォームを介して利用者にサービス・コンテンツを提供しており、当該プラットフォームを運営する事業者への収益依存が大きくなっております。

当社は、提携先との契約を遵守し、友好的な関係を維持するよう努めるとともに、特定の提携先に過度に依存しないよう、ポートフォリオのバランスを考慮した経営を心掛けております。しかし、提携先の方針又は事業戦略の変化によって、手数料料率の変更等何らかの要因により、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 技術革新への対応について

当社が事業展開を行うスマートフォンゲーム業界においては、事業に関連する技術革新のスピードが速く、それに基づく新サービスの創出が相次いで行われております。当社は技術革新に伴う事業構造の変化に迅速に対応する強固な体制作りに努めておりますが、技術革新に関し予期せぬ事態が生じた場合には、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 

④ ユーザーの嗜好の変化について

当社は、効率的な集客を実現するためにビジュアルキャラクターゲームのジャンルに注力してスマートフォンゲームを運営開発しております。当ジャンルは安定したニーズが存在するジャンルであると認識しておりますが、スマートフォンゲーム等においては、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、当社が開発・運営するスマートフォンゲームがユーザーのニーズに対応することが困難となった場合には、想定していた収益が得られない可能性があります。その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ スマートフォンゲームのリビルド事業への先行的投資について

当社が事業を拡大していくにあたっては、ゲーム事業者が企画・開発・リリースしたスマートフォンゲームタイトルの買収又は協業を継続的に行うことが必要となります。その際に、当該スマートフォンゲームタイトルの運営を当社に移管する作業を当社にて行う必要があることから、当該スマートフォンゲームにより本格的に収益を計上するに至るまでに費用が先行して発生します。

そのため、当該スマートフォンゲームがもたらす収益が当社の想定を下回って推移する場合や、スマートフォンゲームタイトルの運営を当社に移管する作業への費用が想定以上に増加した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ スマートフォンゲームに係る資産の減損リスクについて

当社は、積極的にゲーム事業者が企画・開発・リリースしたスマートフォンゲームタイトルを買収し、当社が運営することで業績を拡大しております。今後、買収したスマートフォンゲームタイトルの収益性が低下した場合等、スマートフォンゲームタイトルに係る当社保有資産の減損処理が必要となった場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ スマートフォンゲームの買収等による事業拡大について

当社は、現在、業容が急拡大する途上にあり、四半期会計期間ごとの売上高及び営業損益が大幅に伸張しております。第10期(平成27年12月期)における四半期会計期間ごとの売上高及び営業損益の構成は次のとおりであります。

(単位:千円)

平成27年度

第1四半期

会計期間

第2四半期

会計期間

第3四半期

会計期間

第4四半期

会計期間

合計

リビルド事業

(買収)

51,808

282,883

481,035

633,580

1,449,307

リビルド事業

(協業)

 113,529

253,659

276,862

319,884

963,935

自社ゲーム事業

158,770

131,770

127,369

130,576

548,487

その他

1,293

7

804

194

2,299

売上高合計

325,401

668,320

886,071

1,084,236

2,964,029

営業利益又は

営業損失(△)

△22,110

27,835

34,110

105,424

145,260

 

 

当社は、安定的な収益基盤の構築に向けて、新規スマートフォンゲームの買収・協業の推進及び優秀な人材の採用等を通じて引き続き業容の拡大に努めるとともに、独自の集客基盤である相互送客ネットワーク「CroPro(クロプロ)」のさらなる強化、運営ノウハウの蓄積及び人材の教育等に積極的に取り組む方針であります。しかしながら、利益計画に織り込まれている新規獲得予定案件について想定通りの買収・協業の推進が進まない場合や想定通りの人材採用計画が達成できない場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 組織体制に関するリスク

① 特定経営者への依存について

当社代表取締役社長上原 仁は当社の創業者であり、設立以来、当社の経営戦略、技術開発戦略においてきわめて重要な役割を果たしております。当社は、経営体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の構築に努めておりますが、何らかの理由により、同氏が業務執行できなくなった場合、当社の業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保、育成について

当社の事業モデルは、運営タイトル数が増えれば増えるほど集客力と運営ノウハウが蓄積し、運営タイトルが生んだ利益がまたタイトルの買収原資になるというループを描いております。そのような中、今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を確保することが極めて重要であり、エージェントを活用した採用活動と自社社員紹介によるダイレクトリクルーティングの仕組みにより優秀な人材確保のための採用活動を継続的に行うとともに、社内人材の育成のために社内外での研修や勉強会の開催等の施策をおこなっております。

しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制について

当社は、平成18年6月に設立され、社歴が浅く成長途上にあるため、今後更なる事業拡大に対応する上で必要な経験などが十分に蓄積されていないと考えております。当社は、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。

しかしながら、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ コンピューターシステムや通信ネットワークについて

当社の事業は、スマートフォンを始めとしたモバイル端末のコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークにより、利用者にサービスを提供しております。システムの安定的な稼働を図るためにサーバーの分散化・定期的バックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの事前防止又は回避に努めております。しかしながら、不慮の事故により通信ネットワークが遮断された場合には、当社の事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の運営する各スマートフォンゲームへのアクセスの急激な増加によるサーバーへの過重な負荷や、電力供給の停止等予測不可能な様々な要因によって、システムが作動不能に陥った場合、やむなくサービスの提供を停止する可能性があります。この結果、当社の業績及びサービスのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) コンプライアンスに関するリスク

① 法的規制について

当社が運営するサービスにおいて、ユーザーの個人情報に関し「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。加えて、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」では、他人のID、パスワードの無断使用の禁止等が定められております。さらに、「特定商取引に関する法律」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」により、一定の広告・宣伝メールの送信にあたっては、法定事項の表示義務等を負う場合があります。また、スマートフォンゲーム等における一部の課金方法がユーザーの過度の射幸心を煽るとして特定の課金方法に対しては不当景品類及び不当表示防止法に違反するとの見解が平成24年7月に消費者庁より示されております。なお、コンテンツ制作等を外注している場合があり、それらの取引の一部は「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)の適用対象となります。

当社はスマートフォンゲーム事業の領域に適用される法令を遵守し、インターネットやスマートフォンを介した情報漏洩・情報の不正取得・ウイルス感染防止に関する取組みを強化しております。しかし、法的規制や業界の自主規制の状況や内容によっては、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

また、社会情勢等により、新たな法規制の制定、法解釈の変更がなされ、将来において当社が提供するコンテンツやサービスが法的規制に抵触することとなった場合、当社の業績及び企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

② リアル・マネー・トレード(RMT)に関するリスクについて

現在、モバイルオンラインゲーム業界においてはリアル・マネー・トレードが一部のユーザーにより行われております。当社では、利用規約でリアル・マネー・トレードの禁止を表記しており、またオークションサイト等の監視も実施しております。しかしながら、当社が提供するゲームに関し大規模なリアル・マネー・トレードが発生する等、不測の事態が生じた場合には当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

※リアル・マネー・トレードとは、ユーザー間でのゲーム内のキャラクター、アイテム、ゲーム内通貨等を現実の通貨で売買することをいいます。

 

③ 知的財産権について

当社は、サービス名称について積極的に商標登録の取得に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。また、当社が提供するサービスにおいて、当社が所有する知的財産権を第三者に使用許諾する場合や、第三者の所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合があり、その場合は使用許諾契約の締結等による管理体制を強化しております。

しかしながら、知的財産権の範囲が不明確であることや契約条件の解釈の齟齬等により、当社が認識の外で第三者の知的財産権を侵害した場合、第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受ける可能性があります。その結果、解決までに多額の費用と時間がかかり、当社の業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 個人情報の管理について

当社は、当社が提供するサービスやコンテンツの利用者の個人情報を取得する場合があります。当社では、個人情報の外部漏洩・改ざん等の防止のため、個人情報の取扱いに際し、「個人情報の保護に関する法律」に従い厳正な管理を行っております。

しかしながら、コンピューターウィルス、不正侵入や故意又は過失により、個人情報の漏洩や不正使用等のトラブルが発生した場合、当社への損害賠償請求や当社に対する信用の低下及び企業イメージの悪化等により、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ サービスの安全性及び健全性について

当社のスマートフォンゲーム事業が提供するコンテンツは、不特定多数の個人利用者が、利用者間において独自にコミュニケーションを取ることができます。当社は青少年保護、健全性維持・向上のため、利用規約において不適切な利用の禁止を明示すると共に、モニタリングを常時行い、規約違反者に対しては、改善の要請や退会の措置を講じる等の対応を行うことで、サービスの安全性及び健全性の確保に努めております。

しかしながら、コンテンツ利用者が急速に拡大し、利用者のコンテンツ内における行為を完全に把握することが困難となり、利用者の不適切な行為に起因するトラブルが生じた場合には、利用規約の内容にかかわらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。また、法的責任を問われない場合においても、コンテンツのブランドイメージの悪化等により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社が提供するコンテンツの一部には、性的表現が含まれるものがあります。当社では、コンテンツを配信する前に各プラットフォーム運営事業者の基準や当社の基準に照らし合わせ、表現の健全性を確保するように努めております。

なお、当社は事業の拡大に伴い、コンテンツやサービスの安全性及び健全性の維持・向上のために必要な対策を講じていく方針でありますが、これに伴うシステム対応や体制強化の遅延等が生じた場合や、不適切行為への対応のために計画外、あるいは想定以上の費用が発生した場合には、当社の業績及び企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 訴訟等について

当社は、法令遵守を基本としたコンプライアンスの推進により、法令違反等の低減に努めております。しかしながら、当社の役員、従業員の法令違反等の有無にかかわらず、サービス利用者、取引先、その他第三者との予期せぬトラブル、訴訟等の発生及び前述の知的財産権、個人情報、サービスの安全性及び健全性についても訴訟のリスクがあるものと考えております。

かかる訴訟の内容や結果によっては、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生や企業イメージの悪化により、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 新株予約権の行使による株式の希薄化に関するリスク

当社は長期的な企業価値向上のため、役員及び従業員に対しインセンティブとして新株予約権(以下、「ストック・オプション」といいます。)を付与しております。今後におきましても、優秀な役員及び従業員を確保するために、インセンティブとしてストック・オプションを付与する可能性があります。なお、これらストック・オプションが行使された場合、発行済株式総数が増加し、既存株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

(6) 資金使途について

株式上場時の公募増資による資金調達の用途につきましては、スマートフォンゲームの買収及び当該事項に紐づく人件費の増加に充当する予定であります。しかしながら、当社が属する業界における経営環境の著しい変化によって、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定どおりの投資効果を上げられない可能性もあります。

 

(7) 配当政策について

当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておりません。当社は株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しておりますが、内部留保の充実を図り、収益力強化や事業基盤整備のための投資に充当することにより、なお一層の事業拡大を目指すことが、将来において安定的かつ継続的な利益還元に繋がるものと考えております。

将来的には各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案したうえで株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。

 

 

(8) ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合による株式売却について

事業年度末現在における当社の発行済株式総数は3,332,000株であり、ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタル等が組成した投資事業組合(以下、「ベンチャーキャピタル等」という。」が所有している株式数は、341,000株(所有割合10.2%)であります。このベンチャーキャピタル等が保有する普通株式は、当社の株式公開日以降、キャピタルゲインを目的に市場で売却される可能性があります。そのような場合、短期的に株式の需給バランスの変動が生じる可能性があり、当社の株価に一時的な影響を及ぼす恐れがあります。

 

(9) 自然災害等に関するリスク

地震、台風、津波等の自然災害、感染症の拡大、国際紛争等が発生した場合、当社の事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

当社のサービス展開地域において大規模な自然災害等が発生した場合には、サービスの提供を一時的に停止する可能性があります。また設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、及び、各種災害や国際紛争等による物的、人的損害が甚大である場合には、事業の継続自体が困難となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

スマートフォン又はタブレット端末向けプラットフォーム運営事業者との規約

 

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

Google Inc.

Androidマーケットデベロッパー販売/配布契約書

Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

契約期間は定められておりません。

Apple Inc.

Developer Program
LicenseAgreement

iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

1年間(1年毎の自動更新)

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

当事業年度末の総資産は2,974,812千円(前事業年度末比495.2%増)となりました。

流動資産は2,442,790千円(前事業年度末比452.5%増)となりました。主な増加要因は、増資を行ったことによる現金及び預金の増加、売上高の増加による売掛金の増加によるものであります。

固定資産は532,021千円(同822.1%増)となりました。主な増加要因は、スマートフォンゲームアプリの買収による長期前払費用の増加、本社移転に伴う敷金や建物附属設備の増加などによるものであります。

当事業年度末における負債合計は601,907千円(同160.7%増)となりました。

流動負債は550,707千円(同177.1%増)となりました。主な増加要因は、事業規模の拡大に伴う買掛金や未払金の増加、短期借入金の増加などによるものであります。

固定負債は51,200千円(同59.6%増)となりました。増加要因は、長期借入金の新規借入によるものであります。

当事業年度末における純資産合計は2,372,904千円(同782.2%増)となりました。増加要因は、公募増資等に伴う資本金・資本剰余金の増加や、当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどによるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

当事業年度の売上高は2,964,029千円(前事業年度比198.4%増)となりました。売上高の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。

当事業年度の売上原価は、2,023,100千円(同226.3%増)となりました。主な増加要因は、外注費やプラットフォーム手数料の増加、リビルド事業の業務に伴う人件費の計上などによるものであります。

当事業年度の販売費及び一般管理費は795,668千円(同114.3%増)となりました。主な増加要因は、人件費や業容の拡大に伴う賃借料の増加などによるものであります。

当事業年度の営業外収益は、1,151千円(同529.0%増)となりました。

当事業年度の営業外費用は、14,877千円(同812.1%増)となりました。主な内容といたしましては、支払利息、株式交付費及び上場関連費用であります。

当事業年度の特別利益は、2,863千円(同88.6%減)となりました。内容といたしましては、海外子会社の清算に伴う清算益であります。

当事業年度の特別損失は、33,513千円(同2,752.2%増)となりました。内容といたしましては、スマートフォンゲームタイトルに係るコンテンツ資産の減損損失であります。

 

 

(4) キャッシュ・フローの分析

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、「第2 事業の状況  4 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の成長速度、他社との競合、提携先(プラットフォーム運営事業者、サービス提携事業者、業務提携先)との関係、技術革新への対応度合い、特定経営者への依存、人材の確保育成、ネットワーク災害、コンプライアンスと内部管理体制、知的財産権、個人情報管理、サービスの安全性及び健全性等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社は、優秀な人材の採用、新規事業の開拓、魅力あるコンテンツの開発、有力企業との提携、コンテンツの海外への展開、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について 

当社の経営者は、「第2 事業の状況  3 対処すべき課題」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

そのために、当社の知名度の向上と新規のユーザーの獲得、ゲーム事業者が運営するスマートフォンゲームの買収や協業、サービスの安全性とサイト内の健全性の確保、システムの安定的な稼働、新技術への対応、組織体制の整備等を行ってまいります。

 

(7) 経営戦略の現状と見通し

当社は創業以来「オンラインサービスの100年企業」として、社会のオンライン化の先端で人と人とを結びつけるサービスの提供を行ってまいりました。現在は最もオンライン化が進むゲーム領域でスマートフォンゲームのセカンダリ市場のリーディングカンパニーとして、運営力を強みとした買収・協業サービスと相互送客ネットワークの更なる強化につとめております。

今後社会のオンライン化の進展に伴って訪れるビジネス機会においても、自社の持つ集客・データ分析・技術・クリエイティブの力を結合したオンラインサービスの運営力とゲームメカニクスを取り入れたサービス開発によって参入障壁を築き、独自の領域を切り拓いてまいります。