第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

(1) 業績

当連結会計年度における日本経済は、年初から世界経済の先行き懸念が強まったことにより日銀はマイナス金利導入を決定、4月以降では九州地方での震災、英国のEUからの離脱決定、また米国の大統領選挙に端を発した金融市場の混乱など不確実性が強まる一年となりました。

このような環境の中、国内ゲーム市場の産業構造に大きく影響を与えたスマートフォンゲーム市場に変化の兆しがあらわれてきていると認識しております。2006年~2010年までは8,000億円前後の規模で推移していた国内ゲーム市場は2015年度では1兆3,591億円(「ファミ通ゲーム白書」より)という規模まで拡大をしてきましたが、その原動力となったのがF2P(Free-to-Play, 無料プレイ)のスマートフォンゲーム市場の急拡大です。特に大ヒットタイトルが市場を牽引した2014年度の市場規模の拡大は大きく、スマートフォンゲーム市場だけの対前年度比伸び率は159.8%、金額ベースで8,950億円にまでなっております。しかしながら、そのスマートフォンゲーム市場の成長は頭打ちとなってきており、2016年予想市場規模は9,450億円と対前年度比伸び率は102.2%まで鈍化してきております(「矢野経済研究所」より)。

スマートフォンゲーム市場の成長率が鈍化するにつれて、ゲームメーカーが新たなヒットタイトルを世に出す難度は高まりつつあります。また、それにともなって新規タイトルを開発するためには以前にも増して開発コストがかかるようになってきており、ゲームメーカーの優勝劣敗が明らかとなってきております。そのため大手ゲームメーカーは規模の拡大よりも効率性を重視する傾向が強くなってきており、自ら開発した新規タイトルを一定期間運営して次の新しい開発のために人員を再配置する目的で、当社のようなゲームサービス事業者にタイトルを売却するというニーズが高まってきております。また、競争力のない中小のゲームメーカーはゲーム事業撤退を判断するところも増えてくると予想され、今後もゲームタイトルをゲームサービス事業者に売却するというニーズは拡大していくものと思われます。

当社グループは、既にリリースされたスマートフォンゲームを買取や協業を通じて仕入れて、そのスマートフォンゲームをバリューアップしながら運営を行うゲームサービス事業を行っております。当連結会計年度における当社グループは、ゲームサービス事業において新たなゲームタイトルの仕入れや業務提携及びゲームメーカー又はその事業のM&Aなどに注力してまいりました。当期のタイトル仕入れ数は合計は27(うち4タイトルは既存協業タイトルからの買取)タイトルとなりましたが、その中には5月にグリー株式会社の100%子会社、株式会社ポケラボの吸収分割後分割会社の株式取得による完全子会社化(株式会社マイネットゲームス)による3タイトル、6月に株式会社モブキャストとの包括的業務提携契約による事業の共同運営による3タイトル、また11月にはクルーズ株式会社のゲーム事業の新設分割会社株式取得による完全子会社化(株式会社C&Mゲームス)による14タイトルが含まれており、結果、当連結会計年度末の全運営タイトル数は35タイトルとなっております(当連結会計年度にエンディングを迎えたタイトル数は6となります)。

なお、株式会社マイネットゲームスを完全子会社化した当第2四半期より連結決算を開始することとなりました。また11月には株式会社C&Mゲームスの完全子会社化を契機に会社分割(簡易新設分割)による持株会社体制への移行を実施いたしました。これは事業環境の急速な変化への迅速かつ適切な対応、並びに関連する事業領域での連携やM&Aの推進及び事業シナジーの最大化をもってグループの健全な成長を促す体制を確立することを目的としております。

前事業年度にゲームメーカーに向けてサービスをリリースしたCroPro(クロプロ)は、当期末で92社が参加する相互送客ネットワークへと成長しております。当社独自の集客基盤のCroPro(クロプロ)は、以前にも増して当社のゲームサービス事業における大きな強みとなっています。また、当社は「オンラインサービスの100年企業」として新規事業の創出のための活動を精力的に行っております。平成29年2月13日にはマーケティング関連の事業を展開する株式会社ネクストマーケティングを設立いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,801,368千円、営業利益は500,824千円、経常利益は410,962千円、親会社株主に帰属する当期純利益は882,747千円となりました。

なお、当社グループはスマートフォンゲーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ814,641千円増加し、2,546,920千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により得られた資金は1,096,605千円となりました。主な収入要因は税金等調整前当期純利益410,962千円、減価償却費660,286千円、売上債権の減少額302,611千円であり、主な支出要因は、未収入金の増加額468,948千円、法人税等の支払額120,973千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用した資金は5,756,855千円となりました。主な支出要因は、新規連結子会社の取得による支出4,136,643千円、長期前払費用の取得による支出881,684千円、信託受益権の取得による支出400,000千円、無形固定資産の取得による支出269,479千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により得られた資金は5,474,892千円となりました。主な収入要因は、短期借入金の純増減額3,790,733千円、長期借入れによる収入1,250,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入744,438千円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当社グループは受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当社グループは、ゲームサービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

前年同期比(%)

ゲームサービス事業(千円)

6,801,368

 

(注) 1.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

金額

(千円)

割合

(%)

Apple Inc.

1,820,188

26.8

Google Inc.

1,806,459

26.6

グリー株式会社

843,893

12.4

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) ゲームサービス事業における展開

スマートフォンゲーム市場の成長率が徐々に鈍化して市場の成熟化が進んでいくことによって、開発を得意とするゲームメーカーは開発のみに集中して、ゲームサービス事業者がゲームの運営に特化する業界内での役割分担がおこっていくなかで、当社グループがゲームサービス事象者としてサステナブルな成長を遂げるために、まずは多くのゲームメーカーと相互に信頼関係を築き上げることが必要となると認識しています。そのためには、当社グループがゲームメーカーに提供するゲームサービス事業のソリューションは、お客様であるユーザーの利益を第一だという考え方をベースに行われていることが必要となります。その結果として、当社グループがゲームメーカーからコンスタントにゲームタイトルの仕入れができるようになると考えております。また、ゲームメーカー又はその事業のM&Aが必要となった場合には、社内の専門チームが行う将来予測モデルの精度をより向上させていかなければならないと認識しており、社内で人材の育成を行うとともに、専門性の高い人材の採用も行ってまいります。

 

(2) 新規事業・サービスへの積極的な取り組み

当社グループはゲームサービス事業を軸としつつも、経営ビジョンの「オンラインサービスの100年企業」として、既存事業に続く新たな事業・サービスの開拓に積極的に取り組んでおります。その一環として、大手ゲームメーカーも参加する相互送客ネットワーク「CroPro(クロプロ)」を昨年度より運営しておりますが、新たにマーケティング関連の事業を展開する株式会社ネクストマーケティングを設立いたしました。今後も新たな事業領域の開拓や新規事業の創出・発展に注力するとともに、多様な収益源による安定的な事業ポートフォリオの形成を行い、領域NO.1の成長事業を複数持つメガベンチャーを目指します。

 

(3) システム技術・インフラの強化

当社グループの提供するゲームサービスは、スマートフォン/タブレット端末を通じインターネット上で提供していることから、システムの安定的な稼働及び技術革新への対応が重要な課題と考えております。これに対し、当社グループではサーバー等のシステムインフラを安定的に稼働させるべく、継続的なインフラ基盤の強化及び専門的な人員の確保に努めるとともに、技術革新にも迅速に対応できる体制構築に努めてまいります。

 

(4) 優秀な人材の確保と育成

当社グループが継続的に企業価値を向上していくためには、高い専門性を有する優秀な人材の確保及び将来を担う人材の育成が経営上の重要な課題であると認識しております。そのため、職場環境の改善、福利厚生の充実及び採用活動の多様化に努めるとともに、企業認知度の向上に取り組み、人材の確保に力を入れております。

一方で、採用においては優れた能力のみならず、当社グループの理念と企業文化を共有できる人材の選考を心がけており、社員同士が協力し合いながら生き生きと働ける組織作りを大切にしております。

また社内研修・教育制度を強化し、チーム・ユニットの枠を超えた積極的な交流を図り、知見とノウハウを可視化・伝播することで企業と共に成長していく人材育成システムの構築を目指してまいります。

 

(5) 内部管理体制の強化

当社グループが今後更なる業容拡大を図るためには、内部管理体制やコンプライアンスの実効性を高めながら各種業務の標準化と効率化の徹底を図ることにより事業基盤を確立させていかなければならないと認識しております。そのために当社グループでは、経営幹部の確認体制の下全社に業務フローやコンプライアンス遵守を周知徹底させると同時に、日々改善を行うことで業務の効率化を図ってまいります。また、新規事業分野に潜在する各種リスクも勘案して内部管理体制及びコンプライアンス体制の充実と強化を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境について

当社グループが事業を展開しているスマートフォンゲーム市場には、大きな変化の兆しがあらわれてきていると認識しております。2006年~2010年までは8,000億円前後の規模で推移していた国内ゲーム市場は2015年度では1兆3,591億円(「ファミ通ゲーム白書」より)という規模まで拡大をしてきましたが、その原動力となったのがF2P(Free-to-Play、無料プレイ)のスマートフォンゲーム市場の急拡大です。特に大ヒットタイトルが市場を牽引した2014年度の市場規模の拡大は大きく、スマートフォンゲーム市場だけの対前年度比伸び率は159.8%、金額ベースで8,950億円にまでなっております。しかしながら、そのスマートフォンゲーム市場の成長は頭打ちとなってきており、2016年予想市場規模は9,450億円と対前年度比伸び率は102.2%まで鈍化してきております(「矢野経済研究所」より)。

このように、スマートフォンゲーム市場全体の成長スピードが鈍化する環境においては、当社グループのようなゲームサービス事業者へゲームメーカーがタイトルを売却するというニーズは拡大していくと考えておりますが、景気の大きな変動の影響を受けるなどして、スマートフォンゲーム市場全体の市場が大きく悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① 競合について

当社グループは、既にリリースされたスマートフォンゲームを買取や協業を通じて仕入れて、そのスマートフォンゲームをバリューアップしながら運営を行うゲームサービス事業を行っております。

ゲームサービス事業での競争力向上のために、当社グループはゲームタイトルを仕入れるため、事業買収や企業買収といったM&Aに注力しております。一方でゲームメーカーはスマートフォンゲーム市場の成長率が鈍化するにつれて新たなヒットタイトルを世に出す難度は高まりつつあり、今後は開発期間の長期化や開発金額が高騰している新規のゲームタイトル開発に比べると事業リスクの低いゲームサービス事業に他社が参入してくるリスクがあると考えております。

当社グループでは早期にセカンダリ市場での実績を築き、大手スマートフォンゲーム会社も参加している相互送客ネットワーク「CroPro(クロプロ)」による集客力で他社よりも高い利益創出力を持つことによって競争優位を築いてまいりますが、当社グループと同様に、モバイル端末向けに類似サービスを提供する企業や新規参入者との競争が激化することにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 取引依存度の高い主要な取引先について

当社グループのスマートフォンゲーム事業では、Google Inc.、Apple Inc.、グリー株式会社、株式会社NTTドコモ等のプラットフォームを介して利用者にサービス・コンテンツを提供しており、当該プラットフォームを運営する事業者への収益依存が大きくなっております。

当社グループは、提携先との契約を遵守し、友好的な関係を維持するよう努めるとともに、特定の提携先に過度に依存しないよう、ポートフォリオのバランスを考慮した経営を心掛けております。しかし、提携先の方針又は事業戦略の変化によって、手数料料率の変更等何らかの要因により、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 技術革新への対応について

当社グループが事業展開を行うスマートフォンゲーム業界においては、事業に関連する技術革新のスピードが速く、それに基づく新サービスの創出が相次いで行われております。当社グループは技術革新に伴う事業構造の変化に迅速に対応する強固な体制作りに努めておりますが、技術革新に関し予期せぬ事態が生じた場合には、当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

④ 新たなスマートフォンゲームの仕入れによる先行的投資について

当社グループが事業を拡大していくにあたっては、新たなゲームタイトルを仕入れる際に当該ゲームタイトルの運営を当社に移管する作業を当社グループにて行う必要があることから、当該スマートフォンゲームにより本格的に収益を計上するに至るまでに費用が先行して発生します。

そのため、当該スマートフォンゲームがもたらす収益が当社の想定を下回って推移する場合や、運営を当社グループに移管する作業への費用が想定以上に増加した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ スマートフォンゲームに係る資産の減損リスクについて

当社グループは、積極的にゲームメーカーが企画・開発・リリースしたゲームタイトルを仕入れて、当社グループが運営することで業績を拡大しております。今後、仕入れたゲームタイトルの収益性が低下した場合等、ゲームタイトルに係る当社保有資産の減損処理が必要となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制に関するリスク

① 特定経営者への依存について

当社代表取締役社長上原 仁は当社の創業者であり、設立以来、当社グループの経営戦略、技術開発戦略において極めて重要な役割を果たしております。当社グループは、経営体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の構築に努めておりますが、何らかの理由により、同氏が業務執行できなくなった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保、育成について

当社グループの事業モデルは、運営タイトル数が増えれば増えるほど集客力と運営ノウハウが蓄積し、運営タイトルが生んだ利益がまたゲームタイトルの仕入れ原資になるというループを描いております。そのような中、今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を確保することが極めて重要であり、エージェントを活用した採用活動と自社社員紹介によるダイレクトリクルーティングの仕組みにより優秀な人材確保のための採用活動を継続的に行うとともに、社内人材の育成のために社内外での研修や勉強会の開催等の施策を行っております。

しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制について

当社は、平成18年6月に設立され、社歴が浅く成長途上にあるため、今後更なる事業拡大に対応する上で必要な経験などが十分に蓄積されていないと考えております。当社は、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。

しかしながら、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④ コンピューターシステムや通信ネットワークについて

当社グループの事業は、スマートフォンを始めとしたモバイル端末のコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークにより、利用者にサービスを提供しております。システムの安定的な稼働を図るためにサーバーの分散化・定期的バックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの事前防止又は回避に努めております。しかしながら、不慮の事故により通信ネットワークが遮断された場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの運営する各スマートフォンゲームへのアクセスの急激な増加によるサーバーへの過重な負荷や、電力供給の停止等予測不可能な様々な要因によって、システムが作動不能に陥った場合、やむなくサービスの提供を停止する可能性があります。この結果、当社グループの業績及びサービスのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) コンプライアンスに関するリスク

① 法的規制について

当社グループが運営するゲームサービス事業において、ユーザーの個人情報に関し「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。加えて、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」では、他人のID、パスワードの無断使用の禁止等が定められております。さらに、「特定商取引に関する法律」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」により、一定の広告・宣伝メールの送信にあたっては、法定事項の表示義務等を負う場合があります。また、スマートフォンゲーム等における一部の課金方法がユーザーの過度の射幸心を煽るとして特定の課金方法に対しては不当景品類及び不当表示防止法に違反するとの見解が平成24年7月に消費者庁より示されております。なお、コンテンツ制作等を外注している場合があり、それらの取引の一部は「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)の適用対象となります。

当社グループはスマートフォンゲーム事業の領域に適用される法令を遵守し、インターネットやスマートフォンを介した情報漏洩・情報の不正取得・ウイルス感染防止に関する取組みを強化しております。しかし、法的規制や業界の自主規制の状況や内容によっては、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

また、社会情勢等により、新たな法規制の制定、法解釈の変更がなされ、将来において当社グループが提供するコンテンツやサービスが法的規制に抵触することとなった場合、当社グループの業績及び企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

② リアル・マネー・トレード(RMT)に関するリスクについて

現在、スマートフォンゲーム業界においてはリアル・マネー・トレードが一部のユーザーにより行われております。当社グループでは、利用規約でリアル・マネー・トレードの禁止を表記しており、またオークションサイト等の監視も実施しております。しかしながら、当社グループが提供するゲームに関し大規模なリアル・マネー・トレードが発生する等、不測の事態が生じた場合には当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

※リアル・マネー・トレードとは、ユーザー間でのゲーム内のキャラクター、アイテム、ゲーム内通貨等を現実の通貨で売買することをいいます。

 

③ 知的財産権について

当社グループは、サービス名称について積極的に商標登録の取得に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。また、当社グループが提供するサービスにおいて、当社グループが所有する知的財産権を第三者に使用許諾する場合や、第三者の所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合があり、その場合は使用許諾契約の締結等による管理体制を強化しております。

しかしながら、知的財産権の範囲が不明確であることや契約条件の解釈の齟齬等により、当社グループが認識の外で第三者の知的財産権を侵害した場合、第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受ける可能性があります。その結果、解決までに多額の費用と時間がかかり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④ 個人情報の管理について

当社グループは、当社グループが提供するサービスやコンテンツの利用者の個人情報を取得する場合があります。当社では、個人情報の外部漏洩・改ざん等の防止のため、個人情報の取扱いに際し、「個人情報の保護に関する法律」に従い厳正な管理を行っております。

しかしながら、コンピューターウィルス、不正侵入や故意又は過失により、個人情報の漏洩や不正使用等のトラブルが発生した場合、当社への損害賠償請求や当社に対する信用の低下及び企業イメージの悪化等により、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ サービスの安全性及び健全性について

当社グループのゲームサービス事業で提供するゲームタイトルでは、不特定多数の個人利用者が、利用者間において独自にコミュニケーションを取ることができます。当社グループは青少年保護、健全性維持・向上のため、利用規約において不適切な利用の禁止を明示すると共に、モニタリングを常時行い、規約違反者に対しては、改善の要請や退会の措置を講じる等の対応を行うことで、サービスの安全性及び健全性の確保に努めております。

しかしながら、ゲームタイトルの利用者が急速に拡大し、利用者のゲームタイトル内における行為を完全に把握することが困難となり、利用者の不適切な行為に起因するトラブルが生じた場合には、利用規約の内容にかかわらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があります。また、法的責任を問われない場合においても、ゲームタイトルのブランドイメージの悪化等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループが提供するゲームタイトルの一部には、性的表現が含まれるものがあります。当社グループでは、ゲームタイトルを配信する前に各プラットフォーム運営事業者の基準や当社の基準に照らし合わせ、表現の健全性を確保するように努めております。

なお、当社グループは事業の拡大に伴い、ゲームタイトルや各種サービスの安全性及び健全性の維持・向上のために必要な対策を講じていく方針でありますが、これに伴うシステム対応や体制強化の遅延等が生じた場合や、不適切行為への対応のために計画外、あるいは想定以上の費用が発生した場合には、当社グループの業績及び企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 訴訟等について

当社グループは、法令遵守を基本としたコンプライアンスの推進により、法令違反等の低減に努めております。しかしながら、当社グループの役員、従業員の法令違反等の有無にかかわらず、各種サービス利用者、取引先、その他第三者との予期せぬトラブル、訴訟等の発生及び前述の知的財産権、個人情報、各種サービスの安全性及び健全性についても訴訟のリスクがあるものと考えております。

かかる訴訟の内容や結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生や企業イメージの悪化により、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 新株予約権の行使による株式の希薄化に関するリスク

当社グループは長期的な企業価値向上のため、役員及び従業員に対しインセンティブとして新株予約権(以下、「ストック・オプション」といいます。)を付与しております。今後におきましても、優秀な役員及び従業員を確保するために、インセンティブとしてストック・オプションを付与する可能性があります。なお、これらストック・オプションが行使された場合、発行済株式総数が増加し、既存株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

 

(6) 配当政策について

当社グループは現在成長過程にあり、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておりません。当社は株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しておりますが、内部留保の充実を図り、収益力強化や事業基盤整備のための投資に充当することにより、なお一層の事業拡大を目指すことが、将来において安定的かつ継続的な利益還元に繋がるものと考えております。

将来的には各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案したうえで株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。

 

(7) 自然災害等に関するリスク

地震、台風、津波等の自然災害、感染症の拡大、国際紛争等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループのサービス展開地域において大規模な自然災害等が発生した場合には、サービスの提供を一時的に停止する可能性があります。また設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、及び各種災害や国際紛争等による物的、人的損害が甚大である場合には、事業の継続自体が困難となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

スマートフォン又はタブレット端末向けプラットフォーム運営事業者との規約

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

Google Inc.

Androidマーケットデベロッパー販売/配布契約書

Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

契約期間は定められておりません。

Apple Inc.

Developer Program
License Agreement

iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

1年間(1年毎の自動更新)

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

なお、当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は10,223,349千円となりました。

流動資産は5,748,752千円となりました。流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,546,920千円、売掛金1,360,731千円、未収入金970,546千円であります。

固定資産は4,474,597千円となりました。固定資産の主な内訳は、のれん2,314,639千円、繰延税金資産984,481千円、長期前払費用581,104千円であります。

当連結会計年度末における負債合計は6,172,448千円となりました。

流動負債は5,722,752千円となりました。流動負債の主な内訳は、短期借入金3,840,933千円、1年内返済予定の長期借入金631,836千円、未払金605,764千円であります。

固定負債は449,696千円となりました。固定負債の内訳は長期借入金であります。

当連結会計年度末における純資産合計は4,050,900千円となりました。純資産の内訳は、資本金1,570,511千円、資本剰余金1,551,068千円、利益剰余金898,478千円、新株予約権30,843千円であります。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は6,801,368千円となりました。売上高の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。

当連結会計年度の売上原価は、4,168,594千円となりました。主な内容は、外注費、プラットフォーム手数料、事業の業務に伴う人件費及びスマートフォンゲームの償却費などであります。

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,131,949千円となりました。主な内容は、人件費、賃借料及びのれん償却額などであります。

当連結会計年度の営業外収益は、2,376千円となりました。

当連結会計年度の営業外費用は、92,238千円となりました。主な内容は、支払利息、株式交付費及び支払手数料であります。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、「第2 事業の状況  4 事業等のリスク」に記載のとおり、スマートフォンゲーム市場の変化、他社との競合、プラットフォーム運営事業者や業務提携先との関係、技術革新への対応度合い、特定経営者への依存、人材の確保育成、ネットワーク災害、コンプライアンスと内部管理体制、知的財産権、個人情報管理、サービスの安全性及び健全性等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは、優秀な人材の採用、セキュリティ対策、新規事業の開拓、魅力ある新たなゲームタイトルの仕入れや業務提携及びゲームメーカー又はその事業のM&A等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について 

当社グループの経営者は、「第2 事業の状況  3 対処すべき課題」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

そのために、当社グループの知名度の向上と新規のユーザーの獲得、ゲームメーカーとの関係強化と新たなゲームタイトルの仕入れ、提供するサービスの安全性とサイト内の健全性の確保、システムの安定的な稼働、新技術への対応、組織体制の整備等を行ってまいります。

 

(7) 経営戦略の現状と見通し

当社グループは創業以来「オンラインサービスの100年企業」を経営ビジョンに、人と人とを結びつけるサービスを提供し続けることを目指しております。現在は最もオンライン化が進行している市場の一つである、スマートフォンゲームの領域で、ゲームメーカーから買収や協業を通じて仕入れたゲームタイトルをバリューアップし、運営を行うゲームサービス事業を展開しております。

今後社会のオンライン化の進展に伴って訪れるビジネス機会においても、当社グループがゲームサービス事業で培ってきたノウハウやデータベースを活用した新たなサービスの開発によって参入障壁を築き、独自の領域を切り拓いてまいります。