文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、下記に掲げるグループ理念のもと、ビジョンの実現を目指し、各行動指針に基づいた活動を推進することで、事業を通じて企業の社会的責任を果たし、真に信頼されるグループとなるべく企業価値の更なる向上を図ってまいります。
<グループ理念>
私たちは事業を通じて、健やかで豊かな社会の実現に貢献します
<ビジョン>
フェアスピリットと変革への挑戦を大切にし、従業員とともに持続的に成長する食品リーディングカンパニー
<行動指針>
・安全安心と品質の追求による、価値ある商品とサービスの提供
・有言実行の徹底による信頼関係の構築、強化
・全員参加の闊達な意思疎通と相互理解による能力開発と育成
・コンプライアンスを最優先とした、公明正大で透明性のある行動
・地球環境に配慮した事業活動の推進
(2)目標とする経営指標
当社グループは「中期経営計画2023」において、経常利益300億円、ROIC6.8%以上をグループ目標としています。2022年度業績は、経常利益240億円、ROIC5.1%を目指します。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、2021年度より3カ年を対象期間とする「中期経営計画2023」を作成し、これを推進しております。本計画では、『「既成概念の打破」と「強みの再認識」による更なる成長・飛躍』を基本指針とし、「経営基盤の強化」「収益基盤の強化」「新規事業・市場への取り組み」「サステナビリティへの取り組み」を主要テーマに設定しました。これらの着実な実行によって、競争力と成長力を高めながら企業価値の向上を図り、持続的に成長する食品リーディングカンパニーを目指しております。
具体的にはテーマごとに以下の課題を設定し、経営課題の解決に取り組んでおります。
「経営基盤の強化」
効率的で競争力のある事業執行体制と組織体系を構築することで、統合効果を最大化する
・組織再編によるグループ戦略の一体化
・各事業会社の制度統合
・デジタル戦略の推進
「収益基盤の強化」
コスト競争力の強化と商品・サービスの価値向上を図ることで、グループの市場競争力を高める
・コスト低減に向けた取り組み
・商品付加価値の向上
・事業規模拡大
「新規事業・市場への取り組み」
今後成長が見込める領域へ人材・資金等の経営資源を再配分することで、グループの成長力を高める
・事業領域の拡大
・生産地域・販売市場の拡大
「サステナビリティへの取り組み」
社会や環境価値に対応した取り組みを進め、社会の一員として責務を果たすことで、グループ価値の向上と持続的な成長につなげる
・サステナビリティ推進体制の強化
・社会貢献活動、労働環境整備
・環境に配慮した取り組み
当社グループは、業績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクを発生可能性と影響度を勘案の上認識し、影響を最小化する仕組みの構築を図っております。特に重要なリスクとしては、世界的な穀物価格及びエネルギーコストの上昇や家畜伝染病の蔓延、新型コロナウイルス感染症の影響長期化などがあげられますが、「当たり前のことを当たり前にやり切る」をスローガンに、これらのリスクに対して適切に対応し、設定した課題に対する各種施策を着実に実行することによって、業績の向上に努めてまいります。
その他重要と思われるリスクとその対応方針は下表のとおりです。しかしながら、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、若しくは重要とみなしていないリスクの影響を将来的に受ける可能性や、対策の不足による損害が発生する可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが認識したものであります。
「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて19,036百万円増加し、413,123百万円となりました。これは主に、棚卸資産の増加によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて3,944百万円増加し、150,383百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加と借入金の減少によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて15,091百万円増加し、262,740百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。
なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が155百万円減少しております。
b.経営成績
当連結会計年度の当社グループの経営成績につきましては、売上高854,374百万円(前期は842,675百万円)、営業利益24,611百万円(前期は24,018百万円)、経常利益28,596百万円(前期は27,000百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益19,118百万円(前期は20,204百万円)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による当連結会計年度の連結損益計算書への影響額は、売上高は32,660百万円、売上原価は22,931百万円、販売費及び一般管理費は9,696百万円それぞれ減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ33百万円減少しております。
報告セグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。
<加工食品事業>
当連結会計年度の加工食品事業につきましては、売上高302,309百万円(前期は307,041百万円)、営業利益は11,086百万円(前期は12,397百万円)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による当連結会計年度の加工食品事業セグメントへの影響額は、売上高が7,880百万円の減少、営業利益は58百万円の減少となっております。
<食肉事業>
当連結会計年度の食肉事業につきましては、売上高547,843百万円(前期は531,581百万円)、営業利益は14,860百万円(前期は13,443百万円)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による当連結会計年度の食肉事業セグメントへの影響額は、売上高が24,780百万円の減少、営業利益は25百万円の増加となっております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて2,961百万円減少(前期は8,879百万円の増加)し、47,690百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により資金は18,473百万円増加(前期は40,862百万円の増加)しました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上によるものであり、主な減少要因は、棚卸資産の増加、法人税等の支払いによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により資金は11,251百万円減少(前期は10,837百万円の減少)しました。主な減少要因は、設備更新等の有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により資金は10,653百万円減少(前期は21,097百万円の減少)しました。主な減少要因は、借入金の減少、配当金の支払いによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 当社グループ製品の製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。
a.棚卸資産の評価
当社グループの棚卸資産には一定期間保存する販売用食肉在庫があり、保存期間中における需給バランスの変化等の外部環境の影響により、その売価は畜産物相場の変動リスクにさらされております。
販売用食肉の貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しており、連結会計年度末における正味売却価額が取得原価を下回る場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。この正味売却価額は、見積売価から見積販売直接経費を控除して算定しております。
過去の販売実績及び将来の販売見込み等に基づき見積売価を予測しておりますが、その予測には不確実性を伴うため、実際の販売価格との乖離が発生した場合は翌期の損益に重要な影響を及ぼす可能性があります。
b.退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当社グループは現時点では、厳重な対策を実施した上で事業活動を継続しており、業績及び会計上の見積りに与える影響は軽微であると判断しておりますが、その収束時期及び経済環境への影響等の予想については不確実性が高いことから、感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、翌連結会計年度以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大懸念が続く中、感染症対策を徹底しながら社会経済活動の正常化を図ることによって一部持ち直しの動きが見られました。しかしながら、原油価格や物価の上昇による影響が広がっていることから、先行きは不透明な状況が続いております。
当業界におきましては、原材料価格やエネルギー価格の高騰に加え、物流費や人件費の高止まり等の影響を受けて、厳しい経営環境が続きました。また、新型コロナウイルス下における消費行動の変化やデジタル化の加速、サステナビリティに対する関心の高まりなど、急速に変化し多様化する消費者ニーズや価値観への対応が求められております。
このような状況において、当社グループでは、世の中の変化に的確かつ迅速に対応した商品戦略や販売戦略を実行し、食品メーカーとしての供給責任を果たすべく、徹底した感染症対策を継続して一人一人の従業員が安全安心で多様な働き方を実践できる環境を整え、事業活動を行っております。また、2021年度より3年間を対象期間とする「中期経営計画2023」において、「私たちは事業を通じて、健やかで豊かな社会の実現に貢献します」をグループ理念に、「フェアスピリットと変革への挑戦を大切にし、従業員とともに持続的に成長する食品リーディングカンパニー」をビジョンとして掲げ、「経営基盤の強化」「収益基盤の強化」「新規事業・市場への取り組み」「サステナビリティへの取り組み」の4つを重点取り組み方針としております。具体的には、統合効果の最大化を目的とした事業戦略セグメント単位への組織再編、RPAや経費エントリーシステム等を活用したデジタル戦略による業務効率化の推進、「The GRAND アルトバイエルン」などの巾着形態商品の環境配慮型包装への変更等、重点取り組み方針に則った施策を進めております。
「中期経営計画2023」における定量指標としては、投下資本利益率(ROIC)を重視し、対象期間中に6.8%まで向上させていくことを目指しております。また、財務健全性と資本効率性を勘案した株主還元策をとることとしており、株主価値の最大化を図るため、配当性向については、30~50%の範囲で、40%を目途に安定的に増配していく方針です。
a.経営成績
(売上高)
加工食品事業は、ハム・ソーセージについては、テレビコマーシャルの投入や消費者キャンペーンの実施により、「The GRAND アルトバイエルン」「朝のフレッシュシリーズ」「ポークビッツ」「御殿場高原あらびきポーク」「原形ベーコンシリーズ」等、家庭用主力商品の拡販に努めたことに加え、業務用ローストビーフの販売が伸長しましたが、収益性改善に向けて不採算商品を見直した影響等もあり、売上高はほぼ前年並みとなりました。
調理加工食品については、「ラ・ピッツァ」「ピザガーデン」を主力とするピザ類が堅調に推移したことに加え、「旨包ボリュームリッチハンバーグ」や大豆ミートを使用した「まるでお肉!」シリーズ等の消費者ニーズの多様化に対応した商品が販売数量を伸ばすとともに、外食向けの業務用商品の販売も伸長したことから、売上高は増加しました。
ギフトについては、新たなコンセプトのテレビコマーシャルを投入し、「伝承」シリーズを中心に拡販に努める中、調理品ギフトが伸長しました。しかしながら、市場全体が縮小している影響を受けて、ギフト全体では販売数量、売上高ともに前年を下回りました。
食肉事業は、国内事業については、内食需要の高まりが一段落する中においても、輸入鶏肉の業務用商品や国産鶏肉の量販店向けの販売が数量を伸ばしたことに加えて、輸入牛肉と国産牛肉の相場高の状況が続いたこともあり、売上高は増加しました。
海外事業については、海外での食肉需要が堅調であったことから、売上高は増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、854,374百万円(前期は842,675百万円)となりました。
(営業利益)
加工食品事業においては、原材料価格やエネルギー価格の高騰の影響を受けて、減益となりました。食肉事業は、国内事業については、相場高による調達価格の上昇や海上コンテナ輸送の混雑が続いた影響等もあり、減益となりました。一方、海外事業については、アンズコフーズ社が採算重視の調達及び販売に努めたこと等により、増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、24,611百万円(前期は24,018百万円)となりました。
(経常利益)
営業利益の増益に加え、助成金収入が増加したこと等により、当連結会計年度の経常利益は、28,596百万円(前期は27,000百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比べて減少し、19,118百万円(前期は20,204百万円)となりました。これは前期は火災に関する保険金の受取による増加要因があったためです。
(今後の見通し)
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルスによる影響や地政学リスクの高まりなどにより、経済情勢は予断を許さない状況が続くと考えております。当業界におきましても、原材料価格やエネルギー価格の高騰が続く中、急激な円安進行が加わり、商品価格の改定を上回るコスト上昇が懸念される厳しい状況が見込まれます。また、社会のデジタル化が加速し、サステナビリティに対する取り組みへの注目度もさらに高まることで、消費者ニーズや価値観がより一層変化し、多様化していくことが予想されます。
このような状況において、当社グループは、事業環境の変化に適応して強みを発揮していくために「中期経営計画2023」に基づき、引き続き経営基盤・収益基盤の強化を進め、新たな市場ニーズへの対応に加え、社会や環境に配慮した取り組みを行い、競争力と成長力を高めてまいります。
上記を踏まえ、次期の連結業績につきましては、売上高8,650億円、営業利益210億円、経常利益240億円、親会社株主に帰属する当期純利益150億円を見込んでおります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
海外子会社及び一部の国内子会社を除く当社グループではキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ資金の有効活用を実現しております。
2022年度における運転資金及び設備投資資金の調達は自己資金及び借入金による調達を予定しております。
また、キャッシュ・フローの指標は、以下のとおりであります。
(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
*キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
*利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社は2016年4月1日付で、共に連結子会社である伊藤ハム株式会社及び米久株式会社との間で同社に対する経営管理業務に関し、それぞれ「経営管理業務委託契約」を締結しております。
当社グループの研究開発につきましては、基礎研究を当社の中央研究所が中心に行い、全社的な商品開発は伊藤ハム株式会社及び米久株式会社の商品開発部門が中心となり、マーケティング部門と連携をとりながら新商品の企画立案、商品化を推進しております。
研究活動の分野では、中央研究所においてグループの技術基盤強化を担い、基礎的研究、及び技術開発を通して、食肉製品生産と製造技術の高度化に取り組んでおります。また、蓄積した研究成果、分析技術・品質評価技術等を活用して、商品開発や生産工程における課題解決をサポートしております。
当期におきましては、下記に掲げる3つのテーマを柱として、新たな価値創出と、社内ニーズへの対応を果たすことを両輪として取り組んでまいりました。
「品質保持技術の高度化」
微生物制御に軸足を置いた取り組みでは、検出感度を高める検査手法、非培養の菌数測定の手法等の開発に取り組み、工程中の菌の動態の可視化に繋がる現場基礎データの拡充を進めました。また、LC-QTOF-MSによるアレルゲンの一斉分析法の確立や、微生物同定での活用についても取り組み、近赤外分析装置の品質管理での活用を想定したデータの蓄積の拡充を進め、迅速、簡易かつ精密にチェックが実施できる体制を目指します。
「おいしさ・品質向上の追求」
技術開発につながる基礎的研究、工程の諸条件の違いを製品の違いと関連付けることで、製品の更なるおいしさ向上のポイントを探る取り組みや、おいしさを客観的に説明するための新たな数値化等に繋がるテーマを取り上げ、これらの客観的評価法を得る為の検証を続けてまいりました。対象物質が多く複雑な「におい」についても、特有の成分の挙動を捉えた、独自の評価モデルの構築を進めております。これらの取り組みから、評価手法の改良のみならず、独自技術の改良につながる幾つかの知見を提供することができました。
「新ニーズをとらえた基礎技術の開発」
商品開発とも連携しつつ、味・食感・色調等の改良に繋がる技術の確立とその実装に向けた研究に取組みました。また、フードロスの削減や、温室効果ガス発生の削減への取組を目標として、これら貢献できる取り組みテーマの選定を進めました。
次に商品開発の分野では、「メーカーブランド強化」「調理加工食品ラインアップ拡大」「中外食、業務用事業の再構築」「市場競争力の強化」をテーマに、お客様・お得意先様への価値ある商品提供を目指して新商品の開発やリニューアルに積極的に取り組んでおります。
まず大きな取り組みとして、フラッグシップである「The GRAND アルトバイエルン」を始めとする巾着形態商品について、環境負荷を軽減し地球環境保全への貢献を目的に、プラスチック使用量を現行商品に対して約30%削減した環境配慮型形態に順次切り替えを実施し、持続可能な社会の実現に向けて積極的に行動を進めております。
また、常温保管が可能で買い置きにも便利な「レンジでごちそう」シリーズ等の、肉惣菜、料理品など主菜・副菜を飾るカテゴリーでは、「電子レンジで簡単調理が可能」「食卓を華やかにするおかず系」「間食・おつまみ用」をテーマにラインアップを充実させております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、