文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「世の中の『したい』を具現化する」という経営理念の下、ゴルフ場予約サービス「1人予約ランド」の運営、ゴルファー向けのフリーペーパー「月刊バリューゴルフ」の発行、ゴルフ用品ショップ「ジーパーズ」の運営、「海外VGカップ」や「1人予約旅」等ゴルフツアーの企画・運営をはじめとする様々なゴルフ関連サービスを通して、ゴルフ業界における消費活動を活発化させる一助を担ってまいりました。
当社が設立以来、ゴルフ業界で実現してきた様々な新しいサービスは、当社グループの収益だけを目的としたものではなく、「ゴルフに係るあらゆる人々」の希望を具現化してきたと自負しており、その結果、事業としても大きく成長できたものと確信しております。
また、2018年8月に産経旅行をグループ化し、本格的に旅行業界に参入しました。ゴルフとのシナジー効果だけでなく、旅行者に向けても満足いただけるようなサービスを提供し、旅行業界の活性化につなげてまいります。
今後は新たに進出した分野においても、ユーザーの『したい』を具現化する今までにないサービスの開発・提供を通し、社会へ貢献してまいります。
(2)目標とする経営指標
企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、売上高及び営業利益を重要な経営指標としております。下記「(5)会社の対処すべき課題」を解決することにより、これらの指標の向上を図ってまいります。
(3)経営環境
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、経済情勢等があります。
ゴルフ事業を取り巻く環境におきましては、COVID-19の影響が和らぎ、大人数が集まるようなイベント企画や団体客によるコンペ企画等の復調傾向が続いております。ゴルフ場売上高の前年同月比は10月7.2%増、11月1.8%増、12月4.0%減と堅調に推移し(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)、引き続き密を避けられるアウトドアスポーツとして支持されております。一方、エネルギー価格の高騰等を受けプレー単価は高止まりしており、ゴルフ場利用者数の前年同月比は10月1.5%増、11月2.0%減、12月8.4%減と推移(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)、今後の動向が懸念されます。
トラベル事業を取り巻く環境におきましては、2022年10月より日本政府が個人旅行の受入れや査証免除措置の再開等を実施したことを受け、訪日外客数は11月が934千人(2019年同月比61.7%減)、12月が1,370千人(2019年同月比45.8%減)、1月が1,497千人(2019年同月比44.3%減)となり、クリスマス休暇や旧正月の影響、航空便数増加の効果により回復傾向が続いております(日本政府観光局「JNTO」)。しかし、物価や航空券代の高騰、航空・旅行会社を取り巻く人手不足、ロシア・ウクライナ情勢に伴う飛行ルートの変更によるフライト時間増加等が訪日旅行の懸念材料となっております。
ゴルフ事業及びトラベル事業におきましては、経済情勢の変動による影響を受けます。しかしながら、業界全体が景気に左右される中において変化に対応した新たな需要を掘り起こすサービスを開発し、中長期的な成長を続けてまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、以下のような戦略をもとに中長期的な企業価値の向上を推進してまいります。
① グループ会社間の事業連携をさらに強化し、新たなサービスを生み出すことで、売上高・利益の増加を目指してまいります。
② グループ会社間のアセットを有効活用し、経営効率を向上させ、利益率の向上を目指してまいります。
③ 収益力の弱い事業・サービスについて、適宜見直しを行い、利益率の向上を目指してまいります。
④ 有利子負債の圧縮等を進めグループ間の資金効率を高めることにより、利益率を向上させていくと共に、新たな投資を行うための財務基盤の強化を目指してまいります。
⑤ ゴルフ事業・トラベル事業に続く新たな事業の柱を構築し、売上高・利益の増加を目指して参ります。
これらの戦略を中期的に継続して実現していくことにより、連結売上高100億円、連結営業利益10億円、自己資本利益率10%以上を生み出すことができる企業集団を目指してまいります。
(5)会社の対処すべき課題
① コーポレートガバナンスの強化
当社は、当社子会社である株式会社産経旅行において不適切な取引が行われていることが判明し、2022年10月21日に外部の有識者から構成される外部調査チームを設置し、2022年12月9日付で外部調査チームより調査報告書を受領し、調査が終了いたしました。当社は、外部調査チームの調査結果を真摯に受けとめ、以下のとおり再発防止策を定め、取組みを進めてまいりました。
(1)企業不祥事等の研修・教育を実施し内部統制の重要性を再認識する
(2)内部通報制度の周知徹底、通報窓口を強化し相互監視体制の強化を行う
(3)受注業務プロセスにおける管理体制を強化し売上計上の適格性を確保する
(4)取引の与信管理業務について重点的・実効的な強化を行い取引の実在性を確保する
当事業年度末時点において、上記の4項目の再発防止策に着手しております。
今後も引き続き再発防止策を着実に実行するとともに、コーポレートガバナンスの強化と内部管理体制の改善を図ることにより、皆様の信頼回復と当社グループの企業価値の向上に尽力してまいります。
② 環境変化への対応力強化
2020年からCOVID-19の影響により、人々の生活環境が大きく変化いたしました。また、2023年5月には5類感染症に分類される見込みとなっており、COVID-19の影響による生活環境はさらに変化が生じると見込んでおります。このような環境下において、当社は2022年に経営理念・行動指針の再設定を行い、環境変化への対応力を強化する取り組みを行っております。環境変化に対応するためには、対応スピード(3倍スピード)と固定観念の払拭(柔軟な発想)が重要だと考えております。行動指針を徹底し、環境変化への対応力を強化し、企業価値の向上に尽力してまいります。
③ 持続的な成長力の強化
企業の目的は「顧客を創造すること」と言われており、当社は経営理念を「世の中のしたいを具現化する」と定めております。世の中から必要とされ続ける企業であり続けるためには、社会問題の解決へ取組み、新たな市場を生み出し成長を続けることが重要だと考えております。当社は、行動指針に「自己成長」と「環境と社会にやさしく」を再設定いたしました。行動指針を徹底し、社会問題の解決に取り組み、持続的な成長を果たす企業として企業価値の向上に尽力してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ゴルフ事業について
① ゴルフ市場の動向
当社グループのゴルフ事業(2023年1月期における売上構成比91.8%)は、中長期的な成長性についてはゴルフ市場の動向、特にエンドユーザーであるゴルファーの人口及びプレー回数(ゴルフ場の延べ利用人員数)について分析することが有用と考えられます。
一般社団法人日本ゴルフ経営協会「ゴルフ場利用税の課税状況からみたゴルフ場の数・利用者の推移」によると、全国ゴルフ場の延べ利用人員数(70歳以上など非課税利用人員を含む)は1992年度1億232万人のピークには及ばないものの、2019年度8,596万人(前年度比1.3%増)、2020年度8,134万人(前年度比5.4%減)、2021年度8,969万人(前年度比10.3%増)と比較的底堅く推移しており、ゴルフが生涯スポーツあるいは国民的レジャーとして50~60歳代を中心に楽しまれている様子が伺われます。
ゴルフ業界では少子高齢化など人口構成の変化を見据えつつ、若年層や女性ゴルファーの開拓、ゴルフ場におけるサービス向上やプレー料金引き下げ、ゴルフの魅力や人気を高める情報発信などに取り組んでおります。しかしながら、ゴルファーの人口やゴルフ場の延べ利用人員数が期待どおりに増加する保証はなく、当社グループのゴルフ事業についても中長期的な成長性が制約される可能性があります。
② 天候、季節変動及び自然災害
ゴルフは屋外のスポーツ・レジャーであり、天候や季節変動による影響を受けます。台風、梅雨、猛暑、降雪などの時期には、ゴルフ場の利用人員数が減少する季節変動があります。また、プレー当日の悪天候によっては予約のキャンセルが発生する場合もあります。さらに台風災害や大雪等が発生した場合には、ゴルフ場が一時閉鎖され、復旧や再開まで相当の期間を要することも予想されます。
したがって、こうした要因が発生した場合にはゴルフ場の利用人員数が左右される結果、「1人予約ランド」の集客実績に応じた従量課金が増減し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 「1人予約ランド」の集客効果
ゴルフ事業の主力サービスの1つである「1人予約ランド」は2010年4月にサービスを開始後、2023年1月期においては登録会員数94.6万人、年間延べ予約件数は前期比105.7%と伸長しており、ゴルフ場にとってビジター集客の有力なツールとなっております。しかしながら、何らかの理由によって「1人予約ランド」の登録会員数や年間延べ予約件数が大きく減少した場合、あるいは個々の契約ゴルフ場にとって月額利用料(固定及び集客実績に応じた従量課金)に見合った集客効果が得られなくなった場合には、ゴルフ場との契約が解除され、あるいは契約の更新がされず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ ゴルフ用品市場の市場動向
当社はゴルフ用品販売を行う株式会社ジープを連結子会社としています。
ゴルフ用品市場は、「レジャー白書2022」(公益財団法人 日本生産性本部)によれば対前年比9.5%増の3,470億円と推計されております。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の影響が主な要因であり、宣言解除後は復調傾向にあります。しかし、少子高齢化に起因するゴルファー数の減少による絶対的需要量の減少や競技ルール規制による商品性能進化の限界を指摘する声もあり、業界各社の事業リスクは増加する傾向があります。
当社グループはこうした情勢を踏まえて適切な在庫管理と販売予測を行い過剰在庫の防止に努めておりますが、ゴルフ用品市場及び株式会社ジープの業績が今後予測通りに推移しない場合には、棚卸資産の評価損や固定資産の減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 為替変動による影響
当社グループは、海外からの直接買付等による輸入商品を取り扱っており為替相場の変動により仕入価格・仕入数量に影響を及ぼす可能性があります。そのため、為替相場の急激な変動等により想定通りの仕入価格・仕入数量を調達できなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 競合他社について
現在、ゴルフ事業においてインターネットメディア、システム提供を主たる事業領域としておりますが、当該分野においては大手企業を含む複数の企業が事業展開している状況にあります。当社グループでは、「1人予約ランド」等の独自のサービスの開発に努めておりますが、今後において十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、高い資本力や知名度を有する企業が参入してくることで競合激化し、当該事業及び当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑧ インターネットの技術革新
「1人予約ランド」を始めとするゴルフ事業のASPサービス及びECサービスはインターネットを利用して提供しております。インターネットは技術革新の速度が速く、新たなサービスやビジネスが次々に創出されております。当社グループは、常に最新技術の把握に努め、新機能の開発及びサービス向上に展開できるよう体制整備を図っております。しかしながら、インターネットの技術革新に迅速に対応できなかった場合、あるいは対応するために多額のシステム開発費を調達できなかった場合には、当社グループが提供するサービスの陳腐化や競争力の低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ システムトラブル
当社グループはゴルフ事業のASPサービスを中心に、携帯電話、スマートフォン、パソコン、コンピュータなど情報通信ネットワークに依存した事業展開を行っております。安定的なサービス提供のため、サーバー設備等の拡張や運用体制の整備を行っておりますが、システムの不具合、想定を上回るアクセスの集中、人為的ミス、自然災害等によって通信ネットワークが切断あるいは制御不能に陥った場合には、復旧に多大な時間や費用を要するなど当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 個人情報保護法
当社グループは、ゴルフ事業を中心に登録会員等の個人情報を取得しております。このため、当社グループでは「個人情報の保護に関する法律」に基づき、個人情報保護規程、重要情報管理規程などを整備運用しております。具体的には、個人情報や機密事項を格納するファイルサーバーへの適切なアクセス権限の付与、入室制限など物理的な安全対策、業務委託先企業等に対する管理監督を徹底しております。しかしながら、これらの対策を講じたにも関わらず、個人情報の漏洩等の事象が発生した場合には、損害賠償請求や信用の下落等によって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 法的規制
当社グループの事業に関係する法律として、「個人情報の保護に関する法律」の他に、一般消費者を対象とするWEBサイト「1人予約ランド」、「バリューゴルフショップ」及び「月刊バリューゴルフ」などに「特定商取引に関する法律」及び「不当景品類及び不当表示防止法」があります。当社グループはこれらの法的規制を遵守して事業に取り組んでおりますが、今後、不測の事態等により、万が一これらの法的規制に抵触しているとして当社グループが法的責任や損害賠償に問われた場合、当社グループの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ ゴルフ場運営業界再編
当社グループの主要取引先であるゴルフ場運営業界は、過去に提携・再編・統合などの動きがありました。最近はこれら業界再編の動きは一段落しておりますが、今後の業界再編により特定取引先への依存度が高まる可能性があります。この特定取引先の業績動向等によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)トラベル事業について
① 自然災害及び国際情勢
当社グループにおけるトラベル事業(2023年1月期における売上高構成比7.4%)では、外部環境の変化による事業リスクがあると考えております。渡航先において地震等の自然災害や疫病が発生した場合、テロや戦争等の地政学的なリスクが高まった場合、感染力の強い感染症が流行した場合等には、旅行の催行中止や旅行需要が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 経済情勢
旅行の需要は、個人消費や、企業の福利厚生、販売促進活動から成り立つ部分が大きく、経済情勢の変動に影響を受けます。今後、景気の大きな変動により個人消費の減退や企業業績の大幅な悪化が見られた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 法的規制
トラベル事業は「旅行業法」を始め、「不当景品類及び不当表示防止法」、「消費者契約法」等による法的規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、万一、これら法令に違反する行為が行われた場合や法令等の新設や改廃が行われた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 新サービスの開発
当社グループは、ゴルフ事業で培ってきた会員等のアセットを有効活用し、トラベル事業において他社にはない新たなサービスの開発を推進していきたいと考えております。これらのサービスを開発する上で、想定外の先行投資が発生し収益が一時的に低下する可能性があります。これらの投資に対しては、早期に回収ができるような計画を推進しておりますが、計画通りに進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他の事業について
当社グループのその他の事業(2023年1月期における売上構成比0.9%)は、広告メディア制作事業により構成されております。当社グループの広告メディア制作事業は、情報誌発行会社など少数特定のクライアントに依存しております。当社グループでは、広告メディアの制作にかかる専門的なノウハウや業務品質を高め、納期を遵守するなどクライアントとの信頼に基づいた長期継続的な取引関係を構築する方針であります。しかしながら、当社グループが主力とする求人及びブライダルに関連した広告の出稿減少、情報誌の廃刊、雑誌からWEBへの急速な移行、クライアントの外注比率引下げや事業再編等の事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)複合サービスの創出について
当社グループは、大手の情報誌発行会社をクライアントとする「広告メディア制作事業」から創業しましたが、ゴルファー向け情報誌「月刊バリューゴルフ」を発刊し、それを契機に「ゴルフ事業」として予約代行、顧客管理・集客支援ASP(「リピ増くん」「1人予約ランド」)、レッスン・イベント・トラベル(ゴルフ旅行)などの催行、さらにゴルフ場の運営受託・コンサルティングにまで事業領域を拡大してまいりました。次いで、トラベル事業を事業の柱をすべく業容を拡大してまいりました。将来的には、ゴルフ・トラベル事業を中心に有機的に複合した新しいサービスを創出してまいりたいと考えております。しかしながら、そうした新しい複合サービスが当社グループの想定どおりに需要を喚起するとは限らず、また、シナジーが発揮できる保証もありません。
(5)企業買収について
当社グループは、事業領域の拡大により継続的な企業価値の向上を実現するために企業買収を行うことがあります。企業買収の実施にあたり、企業の財務内容や契約関係等の事前調査を十分に行っておりますが、買収後に未認識の偶発債務が発生した場合や、当該子会社等の利益が期待した水準を大幅に下回った場合に、子会社株式及びのれんの残高について相当の減額を行う必要が生じることで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)その他
① 浅い業歴
当社グループは、創業以来、「世の中の『したい』を具現化する」という経営理念の下、経営資源が限られるなかにあっても常に新たなアイディアやサービスを発案し、事業展開して現在に至っております。しかしながら、業歴が浅いうえ、当社グループの事業やサービスが市場に定着し、収益基盤が確立したものとはなっておりません。したがいまして、当社グループの過年度の経営成績及び財政状態については、当社グループの定性的な経営情報と併せて検討する必要があります。
② 特定人物への依存
当社代表取締役社長執行役員である水口通夫は、専門情報誌の制作・出版、ゴルフ場等向けインターネットビジネスに関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、重要な取引先との交渉、利益計画の策定・推進等、会社運営の全てにおいて重要な役割を果たしております。現在、当社グループは優秀な人材の採用・育成及び管理組織の充実を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの事情により同氏が当社グループの業務執行が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 小規模組織と内部管理体制
当社グループは、事業規模に応じた比較的小規模な組織で運営されており、業務執行体制も規模に応じた人員になっております。そのため、優秀な人材が流出し、新たな人材の採用及び育成が図れない場合には、サービスの円滑な提供、魅力的な新サービスの企画、開発及び営業活動が阻害され、さらには内部管理体制やコーポレート・ガバナンス体制に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現在、当社グループの成長や事業拡大に必要な人材を採用・育成をしておりますが、優秀な人材の確保が計画どおりに進まなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当社グループは、当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。なお、大きな影響が生じる売上高については、対前期比を記載しておりません。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年2月1日~2023年1月31日)におけるわが国経済は、引き続き新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の影響下にあったものの、「withコロナ」を前提とした社会環境が整ってきたことで、徐々に消費活動の正常化が進みました。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、原材料やエネルギー価格の高騰、急激な為替変動や物価の上昇による個人消費の落ち込みなどにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。
ゴルフ事業を取り巻く環境におきましては、COVID-19の影響が和らぎ、大人数が集まるようなイベント企画や団体客によるコンペ企画等の復調傾向が続いております。ゴルフ場売上高の前年同月比は10月7.2%増、11月1.8%増、12月4.0%減と堅調に推移し(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)、引き続き密を避けられるアウトドアスポーツとして支持されております。一方、エネルギー価格の高騰等を受けプレー単価は高止まりしており、ゴルフ場利用者数の前年同月比は10月1.5%増、11月2.0%減、12月8.4%減と推移(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)、今後の動向が懸念されます。
トラベル事業を取り巻く環境におきましては、2022年10月より日本政府が個人旅行の受入れや査証免除措置の再開等を実施したことを受け、訪日外客数は11月が934千人(2019年同月比61.7%減)、12月が1,370千人(2019年同月比45.8%減)、1月が1,497千人(2019年同月比44.3%減)となり、クリスマス休暇や旧正月の影響、航空便数増加の効果により回復傾向が続いております(日本政府観光局「JNTO」)。しかし、物価や航空券代の高騰、航空・旅行会社を取り巻く人手不足、ロシア・ウクライナ情勢に伴う飛行ルートの変更によるフライト時間増加等が訪日旅行の懸念材料となっております。
このような経営環境の下、当社グループは継続的な企業価値向上を実現すべく、売上高の拡大及び収益力の強化を目指し、各事業において新規案件の獲得やサービス品質の向上に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ138,923千円増加し、2,508,376千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ57,867千円増加し、1,331,986千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ81,056千円増加し、1,176,390千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高4,443,982千円、営業利益237,411千円(前期比10.4%増)、経常利益209,539千円(前期比10.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益114,842千円(前期比7.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績については、次の通りであります。
ゴルフ事業は、売上高4,081,411、営業利益584,014千円(前期比2.3%増)となりました。
トラベル事業は、売上高329,920千円、営業利益15,401千円(前期は営業損失11,803千円)となりました。
その他の事業は、売上高40,510千円、営業利益13,511千円(前期比151.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)という。)は、前連結会計年度末に比べ7,902千円減少し、1,127,591千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、10,083千円の資金増加(前連結会計年度は56,245千円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、26,202千円の資金減少(前連結会計年度は10,734千円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、7,020千円の資金増加(前連結会計年度は142,126千円の増加)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので該当事項はありません。
b.受注実績
ゴルフ事業は受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。また、トラベル事業は、受注から売上計上までの期間が極めて短いため、受注規模を金額で示すことはしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年2月1日 至 2023年1月31日) |
|
ゴルフ事業(千円) |
4,081,411 |
|
トラベル事業(千円) |
329,920 |
|
その他の事業(千円) |
40,510 |
|
調整額(千円) |
△7,859 |
|
合計(千円) |
4,443,982 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りにあたり過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて138,923千円増加し、2,508,376千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少7,301千円、商品の増加146,684千円、旅行前払金の増加30,388千円及び売掛金の減少11,588千円によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて57,867千円増加し、1,331,986千円となりました。これは主に、短期借入金の増加100,000千円、買掛金の減少44,872千円及び未払法人税等の減少8,641千円によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて81,056千円増加し、1,176,390千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益114,842千円の計上等による利益剰余金の増加80,384千円によるものであります。
2)経営成績
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度における売上高は4,443,982千円、営業利益237,411千円(前期比10.4%増)となりました。なお、セグメント別の要因は以下のとおりであります。
① ゴルフ事業
ゴルフ事業におきましては、ASPサービス「1人予約ランド」における会員数が引き続き堅調に推移し、当期末時点で、会員数は94.6万人(前期比12.3%増)となりました。今期新たに設置した札幌オフィス、名古屋オフィス、福岡オフィスにより、北海道、中部、九州エリアの営業体制強化が功を奏し、契約コース数も増加傾向となっております。プレー枠の確保にも注力することでユーザーのニーズに応え、同サービスでのシェア拡大に努めてまいります。
広告プロモーションサービスにおいては、ポータルサイト「VALUE GOLF WEB」へのアクセス数は前期比107%超の水準で推移しており、この集客力を背景に同サイトへのWEB広告への出稿依頼も増加しております。サービス拡大によりサイトの閲覧数が増加したため、インフラの強化を行い利便性の向上や新サービスの準備を進めました。各サービスの相乗効果を発揮し、ゴルファーにより高い付加価値を提供する総合サイトに育てるべく、ブランディングを更に強化してまいります。「バリューゴルフレッスン」においては、新たな開催会場の開拓と講師数の増加に注力し、業界最大規模であるレッスンサービスの更なる拡大を継続してまいりました。
ECサービスにおいては、インターネット通販を中心に好調を維持し、前年に引き続き増収となりました。しかしながら、急激な為替変動やモール手数料の値上げ、世界的なサプライチェーンの混乱等による仕入れコストの上昇が利益を圧迫しました。利益率の高い当社オリジナルのプライベートブランド商品で発注を増加させた他、継続的な新商品開発と販売マーケティングの強化を進めることで利益の確保に努めました。
バリューゴルフ大崎においては、インドアレッスンを受けられるだけでなく、ゴルフショップが併設された複合施設としての認知が広がり、会員数も堅調に推移いたしました。ラウンドレッスンやゴルフ合宿、コンペといったイベント企画も好評でそれぞれ複数回開催いたしました。他のゴルフスクールとは一線を画す複合ゴルフ施設としてサービスラインアップを整える一方、今後の多店舗展開に向け準備を進めました。
以上の結果、売上高は4,081,411千円、営業利益は584,014千円(前期比2.3%増)となりました。
② トラベル事業
トラベル事業におきましては、COVID-19の水際対策が大幅に緩和されたことから個人の外国人旅行客の受入数が増加しました。当社グループでも国内企画旅行や在日外国人向けのバスツアーも積極的に企画、催行いたしました。円安の影響で日本への旅行需要は高止まりしており、海外航空券を中心に販売を強化してまいります。
以上の結果、売上高は329,920千円、営業利益は15,401千円(前期は営業損失11,803千円)となりました。
③ その他の事業
その他の事業セグメントにおきましては、広告メディア制作事業において、ブライダルメディア広告のクライアントである結婚式場等の収益が回復傾向にあります。来館数はCOVID-19以前の8割程度まで回復し安定した推移をしており、参列者数も徐々に少人数から40~60名規模へと復調傾向にあります。「withコロナ」のニーズに合わせ、集客数に合わせた新たなスタイルを提案する等、媒体効果の創出サポートを行いました。
以上の結果、売上高は40,510千円、営業利益は13,511千円(前期比151.3%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度において、賃貸収入615千円、受取補償金3,100千円の計上等により営業外収益を5,877千円計上いたしました。一方で、支払利息7,428千円、為替差損20,491千円、支払手数料2,054千円の計上等により営業外費用を33,748千円計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益209,539千円(前期比10.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益は163,019千円となり、法人税等(法人税等調整額を含む)を48,176千円計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は114,842千円(前期比7.3%減)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)という。)は、前連結会計年度末に比べ7,902千円減少し、1,127,591千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、10,083千円の資金増加(前連結会計年度は56,245千円の増加)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益163,019千円、売上債権の減少10,324千円及び旅行前受金の増加50,809千円による資金の増加、引当金の減少3,106千円、旅行前払金の増加30,388千円及び棚卸資産の増加146,398千円による資金の減少が主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、26,202千円の資金減少(前連結会計年度は10,734千円の減少)となりました。
これは、貸付けによる支出12,500千円及び無形固定資産の取得による支出8,650千円による資金の減少が主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、7,020千円の資金増加(前連結会計年度は142,126千円の増加)となりました。
これは、短期借入金の増加100,000千円による資金の増加並びに長期借入金の返済による支出56,880千円及び配当金の支払額36,099千円による資金の減少が主な要因であります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入に関しては、事業計画及び金融情勢に応じて短期借入金と長期借入金により資金を調達しております。また、国内金融機関において、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行7行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
d.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題 (4)中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、連結売上高100億円、連結営業利益10億円、自己資本利益率10%以上を生み出すことができる企業集団を目指しております。これに対し、各指標等の状況は次のとおりであります。
|
経営指標 |
2022年1月期 |
2023年1月期 |
|
連結売上高 |
4,283,527千円 |
4,443,982千円 |
|
連結営業利益 |
215,073千円 |
237,411千円 |
|
自己資本利益率(ROE) |
12.0% |
10.1% |
引き続き積極的な成長戦略を推進していくことで、目標とする指標を達成できるよう取り組んでまいります。なお、セグメント別の状況は以下のとおりです。
(ゴルフ事業)
ゴルフ事業におきましては、主力商品である「1人予約ランド」は堅調な成長を続けております。当社は中長期的に契約ゴルフ場数1,800コース、会員数100万人を目指しております。コース数と会員数の双方をバランスよく伸長させることが重要な要素になると考えており、状況を見極めながら積極的に拡大戦略を推進してまいります。
ゴルフ用品販売を中心とするECサービスでは、収益力の向上が課題と考えております。物流システムの改善、プライベートブランド商品の開発強化等により、収益力の向上を推進してまいります。
(トラベル事業)
トラベル事業におきましては、インターネット販売の普及や競争の激化により、極めて薄利な商品の販売競争を強いられております。
このような環境の中、業務の効率化や従来の薄利多売のサービスから付加価値の高いサービスへの転換を進めることで、収益力の向上を目指してまいります。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、広告メディア制作事業で、新たな制作業務の受託案件獲得やグループ内の制作物の内製化を推進し、当社グループの経営効率が向上する体制を維持してまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。