第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度における我が国経済は、内閣府の平成28年7月の月例経済報告によると、景気について、「このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。」とされております。雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されておりますが、中国を始めとするアジア新興国や資源国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクに留意する必要があるなど予断を許さない状況です。

 当社がUGCサービス事業を展開するインターネット関連業界におきましては,消費動向調査(内閣府)によりますと、平成28年3月のスマートフォン世帯普及率は67.4%(前年比6.8%増)と普及が進んでおり、今後もスマートフォン市場は更に拡大していくものと予測されます。

 このような事業環境のもと、当社におきましては、コンテンツマーケティングサービス、コンテンツプラットフォームサービス、テクノロジーソリューションサービスに一層の注力を行い、事業展開いたしました。

 コンテンツマーケティングサービスでは、「はてなブログMedia」の売上が大きく増加し、成長を牽引いたしました。

 コンテンツプラットフォームサービスでは、当該サービスに係るアフィリエイト広告売上や課金売上が堅調に推移いたしました。

 テクノロジーソリューションサービスでは、受託サービスについて開発案件の納品検収が複数完了し、受託売上が堅調に推移するとともに、既存取引先への運営サービスも着実に進めることができました。また、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の新規取引先獲得が堅調に推移し、更なる成長に向けて事業基盤を整備しつつあります。

 以上の結果、当事業年度の売上高は1,559,245千円(前年比42.5%増)、営業利益は252,972千円(同46.3%増)、経常利益は235,128千円(同42.6%増)、当期純利益は144,424千円(同161.8%増)となりました。

 なお、当社はUGCサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、425,550千円増加し、785,393千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は184,155千円(前年は185,296千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益233,663千円の計上などがあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は96,694千円(前年は116,790千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産取得による支出49,241千円などがあったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は341,149千円(前年は7,460千円の支出)となりました。これは主に、株式上場に伴う新株発行による収入217,295千円、自己株式の処分による収入133,630千円などがあったことによるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当社は生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2)受注状況

 当事業年度の受注状況をサービスごとに示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

当事業年度

(自 平成27年8月1日

 至 平成28年7月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

テクノロジーソリューションサービス

296,806

139.0

132,456

107.5

合計

296,806

139.0

132,456

107.5

 (注)1. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2. 金額は、販売価格によっております。

3. コンテンツプラットフォームサービス、コンテンツマーケティングサービスは受注によらないため、記載はしておりません。

4.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。

 

(3)販売実績

 当事業年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

当事業年度

(自 平成27年8月1日

至 平成28年7月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

コンテンツマーケティングサービス

512,601

141.0

コンテンツプラットフォームサービス

476,952

139.6

テクノロジーソリューションサービス

569,691

146.3

合計

1,559,245

142.5

 

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。

3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成26年8月1日

至 平成27年7月31日)

当事業年度

(自 平成27年8月1日

至 平成28年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

任天堂株式会社

298,552

27.3

294,892

18.9

グーグル株式会社

235,510

21.5

285,860

18.3

 

3【対処すべき課題】

当社は、以下5点を主な課題と認識しております。

 

① UGCサービス「はてな」の魅力の拡充

 当社の事業はスマートフォンやタブレットに代表されるスマートデバイスの普及・拡大によるインターネットアクセス手段の多様化や、他のソーシャルメディアサービスの台頭など、技術環境や競合サービスの進化に大きく影響を受けます。

 当社は、UGCサービスの新規機能やコンテンツの提供を行うことで、サービスの魅力を増大させて登録ユーザー数並びにユニークユーザー数を増加させていきたいと考えております。

 

② 新規取引先の拡大と事業基盤の強化

 当社は、対前年比で売上が拡大いたしましたが、依然として既存顧客基盤への依存度が高く、当社の業績が売上高上位企業の投資動向に左右される状態が続いております。UGCサービス自体のアクセス増大に取り組むほか、積極的な他社への営業活動を継続的に行い、新規顧客の拡大に努めます。また、個人向け・法人向けを問わず、UGCサービスに集積した情報資産や利用者基盤を活用してテクノロジーソリューションサービスの拡大に取り組みます。

 

③ 組織体制及び内部管理体制の強化

 当社は、積極的に企業価値を拡大していくためには、優れたサービスを構築することができる専門的技術、知識を有した優秀な人材の採用を行うと共に、最大限に能力を発揮することができる組織体制の強化が重要な課題であると認識しております。従業員が新規サービスのアイデアを自発的に具現化する開発合宿を開催するなど、従業員のモチベーションを喚起し、イノベーションを創り出す組織文化を追求してまいります。

 また、より一層の事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。

 

④ 知名度の向上

 当社は、UGCサービスにおいて10年以上の提供実績を持ち、個人に対しては一定の認知度を有していると考えております。一方で、法人顧客に対してはその認知度の浸透が十分ではないと考えております。セミナー開催や技術カンファレンスにおける登壇などを通じて、積極的な広報活動や宣伝活動を実施し、更なる認知度の向上に取り組みます。

 

⑤ 技術革新への対応

 インターネットを活用したUGCサービスは、スマートフォンやタブレット等、スマートデバイスと呼ばれる端末の技術革新によって更に普及していくと考えられます。従来のパソコンや携帯電話(フィーチャーフォン)とは利用環境が異なるため、今後の市場動向は常に不透明性を帯びております。スマートデバイスにおいて利用しやすいサービス機能の充実や整理等によって、各種技術革新への対応に取り組みます。

 

 

 

4【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)当社の事業環境及び固有の法的規制に係わるリスクについて

① UGCサービス事業に関する一般的なリスク

当社は、『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションとしており、UGCサービスの提供を強みとしております。サービスのユニークユーザー数は増加トレンドであり、今後も成長は継続していくと考える一方、スマートデバイスの技術革新によるユーザーニーズの変化等、今後の市場動向に不透明な面があります。そのような中、十分な機能の拡充ができず、ユニークユーザー数を成長させられない可能性があります。また、ユーザーの嗜好は常に変化するため、他社サービスに急激に流れる可能性もあります。この場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 自然災害、不測の事故等について

当社が提供する各種サービスは、インターネットを始めとした通信ネットワーク及びコンピュータシステムにより提供されております。サービスの継続稼働のため、セキュリティ対策、設備投資、自然災害等を想定したデータセンターでのシステム運用を行っておりますが、不正手段による当社システムへの侵入、想定を上回るサービスへのアクセスに伴うシステム障害、地震・津波等の自然災害及び火災・事故・停電等の予期せぬ事象の発生によりサーバーがダウンした場合等には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報保護について

当社は、UGCサービスにて登録ユーザーとなる際にユーザーのメールアドレス、生年月日の記入を、また有料プランを利用いただく際に氏名、性別、郵便番号の記入を義務づけております。よって、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社は、ユーザーから取得した個人情報の保護に最大限の注意を払い、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めております。なお、当社は一般社団法人日本プライバシー認証機構のTRUSTeマーク(注)を取得しております。

しかしながら、当社が保有する個人情報等につき、漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとは言えません。従いまして、これらの事態が起こった場合、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、適切な対応を行うための相当なコストの負担、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(注)TRUSTeマーク:日本プライバシー認証機構によって、個人情報をTRUSTeが策定した基準に適合して取扱っていると認証された際に発行される認証マークのこと。

 

④ その他の法的規制等について

当社事業を規制する主な法規制として、(ア)「電気通信事業法」、(イ)「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(以下、「プロバイダ責任制限法」という。)、(ウ)「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(以下、「不正アクセス禁止法」という。)、(エ)「資金決済に関する法律」があります。

 

(ア)電気通信事業法により、通信の秘密の保護等の義務が課されております。当社がこの関連法令に抵触した場合、業務停止命令や登録取消し等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(イ)プロバイダ責任制限法により、当社は「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して、権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。また、権利を侵害した情報を当社が媒介したことを理由として、民法の不法行為に基づく損害賠償請求を受ける可能性もあり、これらの点に関し訴訟等の紛争が発生した場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(ウ)不正アクセス禁止法により、当社は不正アクセス禁止法における「アクセス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。罰則はありませんが、この義務を遵守できない場合には当社の社会的信用やブランドイメージの低下等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(エ)当社は「はてなポイント」を利用して有料プランの購入を可能としているため、資金決済に関する法律の「自家型発行者」として登録を受けており、同法、関連政令、府令等の関連法令を遵守し業務を行っております。しかしながら、当社がこれらの関連法令に抵触した場合、業務停止命令や登録取消し等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 知的財産権について

当社は、第三者の特許権、商標権等の知的財産権に関して、外部の弁理士などを通じて調査する等、その権利を侵害しないよう留意するとともに、必要に応じて当社の知的財産権の登録等について申請することで、当該リスクの回避を検討しております。しかしながら、当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性や当社の事業分野で第三者による知的財産権が成立する可能性があること等から、当社による第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性は否定できず、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求、使用差し止め請求、ロイヤルティの支払い要求などが発生する可能性があり、その場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社はインターネットサービスを提供するにあたって独自にプログラムを開発しております。このプログラム(ソースコード)が不正アクセスやコピーによって外部に流出し、競合となるサービスに利用される場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 訴訟を受けるリスクについて

当社は、ブログなど、一般のユーザーが情報をウェブ上に公開することができるプラットフォームを提供しております。ユーザーによる情報発信は即時に公開できるため、ユーザーによる情報発信によって名誉毀損を受けたとして、第三者から当社が訴訟などを受ける可能性があります。当社は、名誉毀損などの指摘については、プロバイダ責任制限法等を参照しつつ利用規約やガイドラインに基づき対応することとしています。しかしながら、第三者から当社が訴訟などを受ける場合には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下など、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について

① 特定の得意先への依存について

当社は、特定既存顧客への依存度が高く、当社の業績が売上高上位企業の投資動向に左右される状態が続いております。また、当社が運営するコンテンツプラットフォームサービスでは、サイト内検索エンジンや広告枠運用、解析ツールなど多くのツールにおいて、特定既存顧客の製品を利用しております。UGCサービスの集客の過半数についても特定既存顧客の検索エンジンに頼っております。

今後、検索エンジンからの集客を強化すべく検索エンジン対策を行う他に、コンテンツマーケティングサービス及びテクノロジーソリューションサービスにおいて新規得意先の開拓を行うなど、特定顧客基盤に依存しない収益体制を構築すべく努めてまいります。

しかしながら、何らかの理由により特定既存顧客との関係に変化が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② インターネット広告市場について

近年、インターネット広告市場は拡大傾向にありますが、企業の広告宣伝活動が景気動向の影響を受けやすいこと、ユーザーの利用するデバイス環境に変化が生じる可能性があること、季節要因による変動があること、広告販売に活用している広告代理店やメディアレップの営業戦略や営業力などの影響を受けること、今後も他の広告媒体との競合が継続していくと考えられることから、今後においてこれらの状況に変化が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合について

当社UGCサービスは興味・関心を共にするユーザーが集まるコミュニティの繋がりにより他のSNSとの差別化が図られております。またテクノロジーソリューションサービスにおいては、そのUGCサービスを自社で企画構想から開発すること及びサービスを大規模に運用することを一貫して実行できることが、当社の強みであると認識しております。

しかしながら、今後資本力、マーケティング力、より高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びその拡大が生じる可能性があり、競争の激化やその対策のためのコスト負担などにより、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 事業拡大に伴う継続的な設備投資について

当社のUGCサービス事業は、サーバーなどインフラ機器を介してサービスを提供するため、これらの機器を置くデータセンターへの継続的な投資が欠かせません。当社は昨今で拡大しているクラウドサービスには国内で提供された初期段階から利用するなど、少ない投資で効率的にインフラを運営するノウハウを獲得しております。しかしながら、今後データセンター事業者やクラウドサービス事業者同士の競争状況の鈍化や新技術の浸透低下などにより、投資額が膨らみ、効率的なインフラ運営ができなくなった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ ソフトウエア資産の減損について

当社はアプリケーション、データベースを開発し、それらを活用して他社向けに主にテクノロジーソリューションサービスとして提供しております。それらの開発に係わるコストについて、資産性のあるものについては自社サービス用のソフトウエアとして無形固定資産に計上し、費用化すべきものについては各事業年度において販売費及び一般管理費として費用化しております。自社サービス用ソフトウエアの開発においては、プロジェクト推進体制を整備し、慎重な計画の立案・遂行に努めております。しかしながら、当該開発が市場のニーズに合わないことにより利用価値が低下する場合や、重大なバグ(不良箇所)等の発生によりソフトウエアとして機能しなくなる場合には、これらを減損処理する可能性があります。その場合、一時に多額の費用が発生するため、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)当社の事業運営体制に係わるリスクについて

① 人材の確保及び育成について

当社は、事業の拡大と合わせ、今後、積極的に優秀な人材、特にスキルの高いエンジニア及びマネジメント能力の高い人材を確保及び育成していき、組織体制をより安定させることに努めてまいりますが、計画通りに人材の確保及び育成が出来ない場合や、事業の中核をなす社員に不測の事態が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 株式価値の希薄化について

当社は役員及び従業員に対し、当社の業績向上への意欲や士気を一層高めることを目的として、新株予約権付与によるストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しております。

当社は今後、新株予約権発行のほか、新株、新株予約権付社債等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。また、これらの行使による需給の変化が当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 配当政策について

当社は設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認識しており、事業基盤の整備状況、業績や財政状態などを総合的に勘案のうえ、配当をしていきたいと考えております。

ただし、当面は、事業基盤の整備を優先することが株主価値の最大化に資するとの考えから、その原資となる内部留保の充実を基本方針とさせていただく所存であります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

 流動資産は1,069,846千円となり、前事業年度末に比べ533,112千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が445,550千円、売掛金が61,796千円増加したことによるものであります。

 固定資産は219,980千円となり、前事業年度末に比べ35,336千円増加いたしました。これは主に、工具、器具及び備品が16,392千円、ソフトウエアが19,436千円増加したことによるものであります。

 繰延資産は3,874千円となり、前事業年度に比べて3,874千円増加いたしました。これは、株式交付費3,874千円を計上したことによるものであります。

 

(負債)

 流動負債は235,709千円となり、前事業年度末に比べ64,034千円増加いたしました。これは主に、未払費用が27,046千円、未払法人税等が39,683千円増加したことによるものであります。

 固定負債は22,839千円となり、前事業年度末と比べ736千円増加いたしました。これは、資産除去債務が736千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 純資産は1,035,153千円となり、前事業年度末に比べ507,551千円増加いたしました。これは主に、資本金が113,651千円、資本準備金が113,651千円増加したこと、当期純利益144,424千円を計上したことによるものであります。

 

 (3) 経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度の売上高は1,559,245千円となり、前事業年度に比べ464,668千円増加いたしました。これは主に、コンテンツプラットフォームサービスにおける課金売上や広告収入、コンテンツマーケティングサービスにおけるブログメディアサービス売上、テクノロジーソリューションサービスにおけるクラウドサービス売上やシステム開発運営売上が堅調に推移したことによります。

 

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は114,968千円となり、前事業年度に比べ28,067千円増加いたしました。これは主に、テクノロジーソリューションサービスに関するシステム開発の製造原価の増加やソフトウエアの減価償却費によるものであります。

 この結果、当事業年度の売上総利益は1,444,277千円となり、前事業年度に比べ436,600千円増加いたしました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は1,191,304千円となり、前事業年度に比べ356,494千円増加いたしました。これは主に、給料及び手当134,033千円の増加、法定福利費23,059千円の増加、データセンター利用料83,407千円の増加によるものであります。

 この結果、当事業年度の営業利益は252,972千円となり、前事業年度に比べ80,106千円増加いたしました。

 

(営業外損益、経常利益)

 当事業年度の営業外収益は967千円となり、前事業年度に比べ880千円減少いたしました。これは主に、前事業年度に為替差益585千円の計上があったことによるものであります。

 当事業年度の営業外費用は18,812千円となり、前事業年度に比べ9,012千円増加いたしました。これは主に、株式公開費用7,067千円の増加によるものであります。

 この結果、当事業年度の経常利益は235,128千円となり、前事業年度に比べ70,213千円増加いたしました。

 

(特別損益、当期純利益)

 当事業年度の特別利益は127千円となり、前事業年度に比べ156千円減少いたしました。これは、固定資産売却益156千円の減少によるものであります。

 当事業年度の特別損失は1,592千円となり、前事業年度に比べ85,544千円減少いたしました。これは主に、前事業年度に減損損失77,299千円の計上があったことによるものであります。

 この結果、当事業年度の当期純利益は144,424千円となり、前事業年度に比べ89,259千円増加いたしました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末と比較して425,550千円増加し785,393千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、184,155千円(前年は185,296千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益233,663千円、減価償却費の計上45,364千円、未払費用の増加27,046千円等の増加要因と、売上債権の増加額61,796千円、前受金の減少額25,250千円、法人税等の支払額58,720千円の減少要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、96,694千円(前年は116,790千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出49,241千円、無形固定資産の取得による支出26,033千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は、341,149千円(前年は7,460千円の支出)となりました。これは主に、株式上場に伴う株式発行による収入217,295千円、自己株式の処分による収入133,630千円によるものであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 戦略の現状と見通し

 当社は『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションに掲げ、「技術で支えられているサービスを提供する会社」として技術を磨き、インターネット領域において様々なサービス提供を行っております。

 当社は今後も拡大されることが予想されるIT市場において、競争優位性を確保するために、顧客企業に対して高付加価値を提供するサービスの創造に鋭意努めてまいります。また、より強固なポジションを獲得するために、開発体制及び営業体制の強化を重要な戦略と認識し、事業の拡大に取り組んでまいります。

 

(7) 経営者の問題意識と今後の方針について

 当社が今後業容を拡大し、より高品質なサービスを継続提供していくためには、経営者は「2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。