文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、インターネットを活用して『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』ことをミッションに掲げ、一般の利用者がコンテンツを発信するコンテンツプラットフォームサービス「はてな」を、技術の力を梃子に一貫して提供し続けてまいりました。
現在、上記サービスの他にコンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスを新たな事業領域として、事業拡大に努めております。
コンテンツマーケティングサービスは、顧客が自らウェブサイトを所有し(オウンドメディアと呼ばれます)、コンテンツを発信、ソーシャルメディアにおいて拡散する際に、オウンドメディアを構築・運用支援するサービス「はてなブログMedia」、アフィリエイト広告等を提供しております。
テクノロジーソリューションサービスは、創業以来培ってきたサービス開発力やITインフラ構築力、保有する大規模データとその分析力を活かし、顧客にソリューションサービス(受託開発・運用サービス、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」)を提供しております。
上記の3サービスを基軸として、更なる良質なサービスや価値を創造し、発信・提供していくことで企業価値・株主価値の向上を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社が重視している経営指標は、売上高、営業利益及び経常利益であります。売上高、営業利益及び経常利益を継続的に成長させることにより、事業の安定的な成長による企業価値の向上、株主価値の向上を目指して参ります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は自社コンテンツプラットフォームの開発・運営を通して新規顧客を開拓しつつ、そこで獲得した資産、知見を最大限に活用して「はてなブログMedia」「Mackerel(マカレル)」などの法人顧客向けサービスを提供するハイブリッド戦略を採用しております。当該戦略を通して、読者・利用者誘導や開発ノウハウなど強みを更に強化し、自社コンテンツプラットフォームへの還元によるシナジー効果を図ってまいります。当社の主要な3サービスに関する経営戦略は以下のとおりであります。
コンテンツプラットフォームサービスにおいては、「はてなブログ」「はてなブックマーク」を始めとしたUGCサービスの利用は、スマートフォンの普及とともに、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するサービスとして伸張しており、登録ユーザー数やユニークブラウザ数は、今後も拡大する見通しであります。より競争優位性を確保するため、継続した機能開発を継続してまいります。
コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型ビジネスである「はてなブログMedia」を成長事業として位置づけております。企業がインターネットを活用して動画、画像、テキストを提供し、潜在顧客の認知や興味関心を獲得する重要性がますます増加する見通しであります。デジタルマーケティング戦略や人材採用戦略において、オウンドメディアの活用がなされるマーケット傾向にあることから、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。コンテンツ制作支援とともに、ネイティブ広告等の広告展開を実施することで、より収益獲得機会の拡大に努めてまいります。
テクノロジーソリューションサービスにおいては、受託サービスとして受託開発・運営サービスの継続的な事業展開のみならず、BtoB向けストック型ビジネスである「Mackerel(マカレル)」を成長事業と位置づけております。サーバーの監視ツールは、顧客が企業内で内製化していることが多いため、より品質の高い追加機能を継続開発のうえで、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。
(4)会社の経営環境並びに対処すべき課題
① UGCサービス「はてな」の魅力の拡充
当社の事業はスマートフォンやタブレットに代表されるスマートデバイスの普及・拡大によるインターネットアクセス手段の多様化や、他のソーシャルメディアサービスの台頭など、技術や競合サービスの進化に大きく影響を受ける環境にあります。
当社は、UGCサービスの新規機能やコンテンツの提供を行うことで、サービスの魅力を増大させて登録ユーザー数並びにユニークブラウザ数を増加させていきたいと考えております。
② 新規取引先の拡大と事業基盤の強化
当社は、対前年比で売上が拡大いたしましたが、依然として既存顧客基盤への依存度が高く、当社の業績が売上高上位企業の投資動向に左右される経営環境が続いております。UGCサービス自体のアクセス増大に取り組むほか、積極的な他社への営業活動を継続的に行い、新規顧客の拡大に努めます。また、個人向け・法人向けを問わず、UGCサービスに集積した情報資産や利用者基盤を活用してテクノロジーソリューションサービスの拡大に取り組みます。
③ 広告商品の拡充、整備
インターネット広告市場は今後も更なる発展が見込まれ、広告商品の多様化が進んでおります。このような中、他社との競合優位性の確立のためには広告商品の拡充が不可欠であります。また、ユーザー保護及び広告掲載面の品質向上のため、適正な広告掲載基準を継続的に整備する必要があります。このような認識の下、当社では、広告掲載基準の継続的な見直しとともに、既存事業における新たな広告商品の開発・販売拡充を図ってまいります。
④ 組織体制及び内部管理体制の強化
当社は、積極的に企業価値を拡大していくためには、優れたサービスを構築することができる専門的技術、知識を有した優秀な人材の採用を行うとともに、最大限に能力を発揮すことができる組織体制の強化が重要な課題であると認識しております。従業員が新規サービスのアイデアを自発的に具現化する施策を行うなど、従業員のモチベーションを喚起し、イノベーションを創り出す組織文化を追及してまいります。
また、より一層の事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。さらに、当社の成長速度に見合った人材の確保及び育成が重要な課題と認識しており、継続的な採用活動を行ってまいります。
⑤ 知名度の向上
当社は、UGCサービスにおいて15年以上の提供実績を持ち、個人に対しては一定の認知度を有している経営環境下にあると考えております。一方で、法人顧客に対してはその認知度が十分ではないと考えております。セミナー開催や技術カンファレンスにおける登壇などを通じて、積極的な広報活動や宣伝活動を実施し、更なる認知度の向上に取り組みます。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)当社の事業環境及び固有の法的規制に係わるリスクについて
① UGCサービス事業に関する一般的なリスク
当社は、『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションとしており、UGCサービスの提供を強みとしております。サービスのユニークブラウザ数は増加トレンドであり、今後も成長は継続していくと考える一方、スマートデバイスの技術革新によるユーザーニーズの変化等、今後の市場動向に不透明な面があります。そのような中、十分な機能の拡充ができず、ユニークブラウザ数を成長させられない可能性があります。また、ユーザーの嗜好は常に変化するため、他社サービスに急激に流れる可能性もあります。この場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 自然災害、不測の事故等について
当社が提供する各種サービスは、インターネットを始めとした通信ネットワーク及びコンピュータシステムにより提供されております。サービスの継続稼働のため、セキュリティ対策、設備投資、自然災害等を想定したデータセンターでのシステム運用を行っておりますが、不正手段による当社システムへの侵入、想定を上回るサービスへのアクセスに伴うシステム障害、地震・津波等の自然災害及び火災・事故・停電等の予期せぬ事象の発生によりサーバーがダウンした場合等には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報保護について
当社は、UGCサービスにて登録ユーザーとなる際にユーザーのメールアドレス、生年月日の記入を、また有料プランを利用いただく際に氏名、性別、郵便番号の記入を義務づけております。よって、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。また、2017年5月に改正同法が施行され、今後益々個人情報管理の徹底が必要となっております。当社は、ユーザーから取得した個人情報の保護に最大限の注意を払い、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めております。なお、当社は一般社団法人日本プライバシー認証機構のTRUSTeマーク(注)を取得しております。
しかしながら、当社が保有する個人情報等につき、漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとは言えません。従いまして、これらの事態が起こった場合、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、適切な対応を行うための相当なコストの負担、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注)TRUSTeマーク:日本プライバシー認証機構によって、個人情報をTRUSTeが策定した基準に適合して取扱っていると認証された際に発行される認証マークのこと。
④ その他の法的規制等について
当社事業を規制する主な法規制として、(ア)「電気通信事業法」、(イ)「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(以下、「プロバイダ責任制限法」という。)、(ウ)「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(以下、「不正アクセス禁止法」という。)、(エ)「資金決済に関する法律」があります。
(ア)電気通信事業法により、通信の秘密の保護等の義務が課されております。当社がこの関連法令に抵触した場合、業務停止命令や登録取消し等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(イ)プロバイダ責任制限法により、当社は「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して、権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。また、権利を侵害した情報を当社が媒介したことを理由として、民法の不法行為に基づく損害賠償請求を受ける可能性もあり、これらの点に関し訴訟等の紛争が発生した場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(ウ)不正アクセス禁止法により、当社は不正アクセス禁止法における「アクセス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。罰則はありませんが、この義務を遵守できない場合には当社の社会的信用やブランドイメージの低下等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(エ)当社は「はてなポイント」を利用して有料プランの購入を可能としているため、資金決済に関する法律の「自家型発行者」として登録を受けており、同法、関連政令、府令等の関連法令を遵守し業務を行っております。しかしながら、当社がこれらの関連法令に抵触した場合、業務停止命令や登録取消し等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権について
当社は、第三者の特許権、商標権等の知的財産権に関して、外部の弁理士などを通じて調査する等、その権利を侵害しないよう留意するとともに、必要に応じて当社の知的財産権の登録等について申請することで、当該リスクの回避を検討しております。しかしながら、当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性や当社の事業分野で第三者による知的財産権が成立する可能性があること等から、当社による第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性は否定できず、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求、使用差し止め請求、ロイヤルティの支払い要求などが発生する可能性があり、その場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社はインターネットサービスを提供するにあたって独自にプログラムを開発しております。このプログラム(ソースコード)が不正アクセスやコピーによって外部に流出し、競合となるサービスに利用される場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 訴訟を受けるリスクについて
当社は、ブログなど、一般のユーザーが情報をウェブ上に公開することができるプラットフォームを提供しております。ユーザーによる情報発信は即時に公開できるため、ユーザーによる情報発信によって名誉毀損を受けたとして、第三者から当社が訴訟などを受ける可能性があります。当社は、名誉毀損などの指摘については、プロバイダ責任制限法等を参照しつつ利用規約やガイドラインに基づき対応することとしています。しかしながら、第三者から当社が訴訟などを受ける場合には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下など、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について
① 特定の得意先への依存について
当社は、売上高上位企業の投資動向に左右される場合があります。また、当社が運営するコンテンツプラットフォームサービスでは、サイト内検索エンジンや広告枠運用、解析ツールなど多くのツールにおいて、特定既存顧客の製品を利用しております。UGCサービスの集客の過半数についても特定既存顧客の検索エンジンに頼っております。
今後、検索エンジンからの集客を強化すべく検索エンジン対策を行う他に、コンテンツマーケティングサービス及びテクノロジーソリューションサービスにおいて新規得意先の開拓を行うなど、特定顧客基盤に依存しない収益体制を構築すべく努めてまいります。
しかしながら、何らかの理由により特定既存顧客との関係に変化が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② インターネット広告市場について
近年、インターネット広告市場は拡大傾向にありますが、企業の広告宣伝活動が景気動向の影響を受けやすいこと、ユーザーの利用するデバイス環境に変化が生じる可能性があること、季節要因による変動があること、広告販売に活用している広告代理店やメディアレップの営業戦略や営業力などの影響を受けること、今後も他の広告媒体との競合が継続していくと考えられることから、今後においてこれらの状況に変化が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合について
当社UGCサービスは興味・関心を共にするユーザーが集まるコミュニティの繋がりにより他のSNSとの差別化が図られております。またテクノロジーソリューションサービスにおいては、そのUGCサービスを自社で企画構想から開発すること及びサービスを大規模に運用することを一貫して実行できることが、当社の強みであると認識しております。
しかしながら、今後資本力、マーケティング力、より高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びその拡大が生じる可能性があり、競争の激化やその対策のためのコスト負担などにより、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 事業拡大に伴う継続的な設備投資について
当社のUGCサービス事業は、サーバーなどインフラ機器を介してサービスを提供するため、これらの機器を置くデータセンターへの継続的な投資が欠かせません。当社は昨今で拡大しているクラウドサービスには国内で提供された初期段階から利用するなど、少ない投資で効率的にインフラを運営するノウハウを獲得しております。しかしながら、今後データセンター事業者やクラウドサービス事業者同士の競争状況の鈍化や新技術の浸透低下などにより、投資額が膨らみ、効率的なインフラ運営ができなくなった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ ソフトウエア資産の減損について
当社はアプリケーション、データベースを開発し、それらを活用して他社向けに主にテクノロジーソリューションサービスとして提供しております。それらの開発に係わるコストについて、資産性のあるものについては自社サービス用のソフトウエアとして無形固定資産に計上し、費用化すべきものについては各事業年度において販売費及び一般管理費として費用化しております。自社サービス用ソフトウエアの開発においては、プロジェクト推進体制を整備し、慎重な計画の立案・遂行に努めております。しかしながら、当該開発が市場のニーズに合わないことにより利用価値が低下する場合や、重大なバグ(不良箇所)等の発生によりソフトウエアとして機能しなくなる場合には、これらを減損処理する可能性があります。その場合、一時に多額の費用が発生するため、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 不適切な広告配信に対する監視体制の強化について
当社は、顧客に対する価値を担保するために、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示及び違法コンテンツを掲載するインターネットメディアへの広告配信の監視、また、成人向け広告の取り扱いに関する社内方針を定め、該当する広告取引の減少に努めております。しかしながら、万一、予期せぬ要因により、これらの対応に不備が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ サービス運営の健全性について
当社が提供する一部のサービスでは、ユーザーがコメント等を投稿することが可能となっており、健全性を欠くコメントが投稿される可能性や、他のユーザーを誹謗中傷するコメントが投稿される可能性があります。当社では、サイト運営に関して利用規約をサイト上に明示し、サービスの適切な利用を促すように努めるとともに人的・機械的の両面で恒常的に監視し、利用規約に違反する不適切な投稿やユーザーについては削除することによって健全なサイト運営を維持しております。しかしながら、不適切な投稿に対して当社が十分な対応ができない場合には、当社がサービス運営者としての信頼を失い、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 利用ユーザーの継続率について
当社のサービスにとって、利用ユーザーの継続率は重要な要素であり、ユーザーの利便性の向上やサービスの拡充等の施策を通じて、継続率の維持向上を図っております。しかしながら、施策の見誤り等により継続率が想定を大きく下回る事態が続いた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 情報管理体制について
当社では、当社が提供するサービスの利用者を識別できる情報や顧客が保有する個人情報を知り得る場合があります。当社ではこれらの個人情報を取り扱う際の個人情報保護規程を制定するとともに、社内教育を徹底する等、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。しかしながら、外部からの不正アクセスや人為的ミス等により知り得た情報が漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)当社の事業運営体制に係わるリスクについて
① 人材の確保及び育成について
当社は、事業の拡大と合わせ、今後、積極的に優秀な人材、特にエンジニアスキル及びマネジメントスキルの高い人材を確保及び育成していき、組織体制をより安定させることに努めてまいりますが、計画通りに人材の確保及び育成が出来ない場合や、事業の中核をなす社員に不測の事態が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 小規模組織ついて
当社は、当事業年度末において、取締役(社外取締役を含む)4名、監査役(社外監査役を含む)3名、従業員150名未満と小規模な組織であり、内部管理体制もこれに応じたものとなっております。当社では企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、更に健全な倫理感に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、今後の事業規模の拡大に応じて内部管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。しかしながら、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 株式価値の希薄化について
当社は役員及び従業員に対し、当社の業績向上への意欲や士気を一層高めることを目的として、新株予約権付与によるストック・オプション制度を採用した実績があります。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討することがあります。
また今後、新株予約権発行のほか、新株、新株予約権付社債等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。また、これらの行使による需給の変化が当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
④ 配当政策について
当社は設立以来、配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認識しており、事業基盤の整備状況、業績や財政状態などを総合的に勘案のうえ、配当をしていきたいと考えております。
ただし、当面は、事業基盤の整備を優先することが株主価値の最大化に資するとの考えから、その原資となる内部留保の充実を基本方針とさせていただく所存であります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要、及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況及び分析
当事業年度における我が国経済は、内閣府の2019年8月の月例経済報告によると、景気について、「輸出を中心に弱さも見られるが、緩やかに回復している。」とされております。先行きについては、「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題を巡る緊張の増大が世界経済に与える影響に注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」とされております。
当社がUGCサービス事業(注1)を展開するインターネット関連業界におきましては、『消費動向調査』(内閣府経済社会総合研究所)によりますと、2019年のスマートフォン世帯普及率は78.4%(前年比3.2%増)と普及が進んでおり、今後もスマートフォン市場は緩やかに拡大していくものと予測されます。また、2018年7月度に総務省情報通信政策研究所が公表した『平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によりますと、「全世代では、テレビの視聴時間がもっとも長く、平日159.4分、休日214.0分だが減少傾向にある。一方、テレビに続くインターネットは、平日100.4分、休日123.0分だが増加傾向にある。40代のインターネット利用者の行為者率、つまり使っている人の割合は、平日、休日ともに初めてテレビのリアルタイム視聴を上回った」とされており、インターネットの存在がテレビと肩を並べつつあり、今後もインターネットを取り巻くマーケットサイズは拡大していくものと予測しております。
このような事業環境のもと、当社におきましては、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置付け、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」、「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供しております。
コンテンツプラットフォームサービスにおいては、「はてなブログ」、「人力検索はてな」等に対するGoogleなど検索エンジン経由の来訪者が伸び悩んだものの、主力サービスとなっている「はてなブログ」の登録ユーザー数や、月間ユニークブラウザ数(注2)が順調に推移し、「はてなブログ」の有料プラン「はてなブログPro」等の課金売上についても好調に推移しました。
その結果、コンテンツプラットフォームサービスの売上高は、581,326千円(前年比1.2%増)となりました。
コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型を中心に事業展開いたしました。当社が提供する「はてなブログMedia」サービスにおいて、使いやすい操作画面、高いシステム安定性、検索エンジンから評価されやすいサイト構造を実現するため、機能強化に努めてまいりました。Googleが業界各社と協力して開発を進める「モバイル環境でWebコンテンツの表示を高速化するプロジェクト」であるAMP(Accelerated Mobile Pages)に国産CMS(注3)としてはいち早く対応し、大手企業、ベンチャー企業を問わず、幅広い企業層に対してサービス提供実績を積み上げてまいりました。また、前事業年度より、提供サービスプランに「レギュラー」「ライト」の2プラン制を導入する等、販売機会の更なる獲得に努めた結果、新規導入のオウンドメディアの媒体メディア数が増加しました。また、媒体メディアに掲載されるネイティブ広告、バナー広告等の広告売上についても、「はてなブログMedia」の運用媒体数の増加に伴い、堅調に推移いたしました。
その結果、コンテンツマーケティングサービスの売上高は852,105千円(前年比16.2%増)となりました。
テクノロジーソリューションサービスにおいては、主に受託サービスとサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」から構成されております。受託サービスについては、Webマンガサービスに特化した当社開発のマンガビューワ(GigaViewer)が、ビューワ機能提供開始以降、「少年ジャンプ+」「となりのヤングジャンプ」(サービス提供者:株式会社集英社)、「マガジンポケット」「コミックDAYS」(サービス提供者:株式会社講談社)、「くらげバンチ」(サービス提供者:株式会社新潮社)、「ヒーローズ」(サービス提供者:株式会社ヒーローズ)、「コミックボーダー」(サービス提供者:株式会社リイド社)、「コミックガルド」(サービス提供者:株式会社オーバーラップ)の合計8サービスに採用されました。ユーザー向けの各種機能に加え、サービス提供者のサービス運用コストの削減に貢献する管理機能の継続的な機能開発や、マンガビューワに掲載する広告の販売と運用に注力しました。また、任天堂株式会社のNintendo Switchソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」(注4)の一部機能の開発、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」に連動したゲーム専用のスマートフォンサービス「スマプラス」(注5)等、受託開発案件の納品及び検収が複数完了し、収益認識にいたりました。保守運用サービスでは、納品済受託開発案件の積上による運用数の増加により、前年比34.6%増の売上成長となりました。「Mackerel(マカレル)」については、AWS(アマゾンウェブサービス)のパートナー制度「AWS パートナーコンピテンシープログラム」において、「AWS DevOps コンピテンシー」認定を、当社が国内企業で初めて取得しております。世界190か国以上、数百万のアカウントを持つクラウドサービスであるAWSの顧客企業に対し、「Mackerel(マカレル)」の拡販を目指してまいりました。また、クラスメソッド株式会社との間で、販売店契約を締結いたしました。AWS最上位コンサルティングパートナーである同社とのパートナーシップにより、「Mackerel(マカレル)」の販売を強化するとともに、「クラスメソッドメンバーズ」の監視オプションに「Mackerel(マカレル)」が採用され、同社の顧客企業の開発・運用プロセスの効率化に貢献してまいりました。さらに、新機能として、2019年2月に「Mackerelコンテナエージェント」をβリリースし、同年7月に正式リリースしました。本機能は、仮想化技術のひとつであり、ニーズが高まる「コンテナ」の監視に対応したものです。また、2019年3月に「ロール内異常検知」をβリリースし、同年8月に有料オプションとして正式リリースいたしました。「ロール内異常検知」は、機械学習を活用した新機能であり、当該機能により、複雑だった監視ルールの設定とメンテナンスを要さずに、簡単な監視項目の設定のみでサーバーの異常検知が可能となりました。
その結果、テクノロジーソリューションサービスの売上高は、1,087,021千円(前年比38.4%増)となりました。
また、企業価値の向上への取り組みに対し、次の営業費用を重点的に資本投下いたしました。まず、コンテンツプラットフォームサービスにおいて、前事業年度に引き続き、ITインフラの刷新プロジェクトを展開いたしました。インフラ移行に合せて、レガシーサービス「はてなダイアリー」を後継サービス「はてなブログ」へ統合が完了し、今後の開発効率向上に向けての体制強化に繋がりました。その結果、データセンター利用料が増加し、前年比6.7%増となりました。次に、中長期的な事業成長に備えるため、当社サービスの中核を担う人財の採用を、前事業年度に引き続き推進いたしました。その結果、給料及び手当が増加し、前年比17.1%増となりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,520,452千円(前年比20.5%増)、営業利益は452,442千円(同41.5%増)、経常利益は449,507千円(同34.1%増)、当期純利益は327,630千円(同39.6%増)となりました。いずれの利益額も2001年の創業来、最高額となりました。
なお、当社はUGCサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注)1.User Generated Contentの略。インターネット上で利用者自身がテキストや画像、映像などのコンテンツを発信することができる場を提供するサービス。
2.ある一定期間内にWEBサイトにアクセスした、重複のないブラウザ数。1人のユーザーが何度でも同じWEBサイトを訪れても1人と数えられる。「訪問数」ではなく、「訪問者数」を表し、WEBサイトの人気や興味の度合いを判断する指標。
3.Contents Management Systemの略。HTMLやCSSのようなWEBサイトの制作に必要な専門知識を必要とせず、テキストや画像等の情報を入力するだけで、サイト構築を自動的に行うことができるシステム。
4.人気対戦型アクションゲームシリーズの最新タイトル。2018年12月7日に発売され、販売数500万本を歴代ゲームソフトで最速となる1週間で突破した、大人も子供も楽しむことのできるゲームソフト。
5.ゲーム内の機能を使ってユーザーが制作・投稿した「動画」「静止画」「ステージ」等が日々更新され、ゲームをより楽しくするコンテンツを閲覧することができるサービス。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、371,926千円増加し、1,259,367千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は496,952千円(前年は176,134千円の収入)となりました。
これは主に、増加要因として、税引前当期純利益449,907千円の計上があったこと、減少要因として、法人税等の支払額83,422千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は148,468千円(前年は258,092千円の支出)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出97,252千円、投資有価証券の取得による支出89,498千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は21,812千円(前年は6,855千円の収入)となりました。
これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入22,059千円があったことによるものであります。
(3)生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社は生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b)受注実績
当事業年度の受注実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
|
サービスの名称 |
当事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
|||
|
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
テクノロジーソリューションサービス |
278,750 |
92.6 |
200,500 |
89.0 |
|
合計 |
278,750 |
92.6 |
200,500 |
89.0 |
(注)1. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2. 金額は、販売価格によっております。
3. コンテンツプラットフォームサービス、コンテンツマーケティングサービスは受注によらないため、記載はしておりません。
4.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
|
サービスの名称 |
当事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
コンテンツマーケティングサービス |
852,105 |
116.2 |
|
コンテンツプラットフォームサービス |
581,326 |
101.2 |
|
テクノロジーソリューションサービス |
1,087,021 |
138.4 |
|
合計 |
2,520,452 |
120.5 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 2017年8月1日 至 2018年7月31日) |
当事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
任天堂株式会社 |
84,259 |
4.0 |
215,850 |
8.6 |
|
株式会社エフレジ |
153,332 |
7.3 |
262,705 |
10.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社が重視している経営指標は、売上高、営業利益及び経常利益であります。
主要3サービスのシナジー効果を最大限に活用しつつ、売上高、営業利益及び経常利益を継続的に成長させることにより、企業価値の向上、株主価値の向上を目指してまいりました。当社は、経営方針に則った業績目標について、2018年9月13日に業績予想値を公表し、2019年5月31日に業績予想値を修正いたしました。当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況については次のとおりです。
なお、経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(単位:千円)
|
区分 |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
当期純利益 |
|
業績予想値(A) |
2,524,761 |
441,725 |
443,529 |
302,983 |
|
実績(B) |
2,520,452 |
452,442 |
449,507 |
327,630 |
|
増減(B-A) |
△4,309 |
10,717 |
5,978 |
24,646 |
|
増減率(%) |
△0.2 |
2.4 |
1.3 |
8.1 |
当社の資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。当社における事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動によるキャッシュ・フローによっております。資金の手元流動性については現金及び預金1,281,095千円と月平均売上高に対し6.1ヶ月分であり、当社における資金の流動性は十分確保されていると考えております。なお、当事業年度末時点において、有利子負債残高はありません。
運転資金需要のうち主なものは、人件費やデータセンター利用料等の営業費用、法人税等の税金費用であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、ITインフラ設備や事務所設備等の設備投資であります。
当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。そのため、より一層の事業拡大を継続することに備え、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行5行との間で、総額1,000,000千円の当座貸越契約を締結しております。借入に関しては、経常的な運転資金需要の場合には、短期借入を基本方針とし、多額の設備投資需要の場合には、長期借入を基本方針としております。また、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し、対応してまいります。
また、当社は、フリーキャッシュ・フローを営業活動より獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計と定義しております。当社の経営者は、この指標を戦略的投資または負債返済に充当可能な資金の純額、あるいは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、投資家に有用な指標であると考えており、以下の表のとおり、フリーキャッシュ・フローを算出しています。
(単位:千円)
|
区分 |
前事業年度 (自 2017年8月1日 至 2018年7月31日) |
当事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
176,134 |
496,952 |
320,818 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△258,092 |
△148,468 |
109,624 |
|
フリーキャッシュ・フロー |
△81,958 |
348,484 |
430,442 |
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3) 財政状態の分析
(資産)
流動資産は1,715,063千円となり、前事業年度末に比べ、468,196千円増加いたしました。
これは主に、増加要因として現金及び預金が393,654千円増加したことによるものであります。
固定資産は595,183千円となり、前事業年度末に比べ、16,351千円増加いたしました。
これは主に、増加要因としてソフトウエアが47,634千円増加したことによるものであります。
(負債)
流動負債は399,119千円となり、前事業年度末に比べ、135,991千円増加いたしました。
これは主に、増加要因として未払法人税等が36,596千円増加したことによるものであります。
固定負債は29,857千円となり、前事業年度末と比べ、188千円増加いたしました。
これは、増加要因として資産除去債務が188千円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は1,881,269千円となり、前事業年度末に比べ、347,633千円増加いたしました。
これは主に、増加要因として資本金及び資本準備金がそれぞれ11,029千円増加したこと、当期純利益を327,630千円計上したことによるものであります。
(4) 経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(売上高)
当事業年度の売上高は2,520,452千円となり、前事業年度に比べ、428,042千円増加いたしました。これは主に、コンテンツプラットフォームサービスにおける課金売上や、コンテンツマーケティングサービスにおける「はてなブログMedia」サービス売上、テクノロジーソリューションサービスにおける受託開発売上や保守運用売上、「Mackerel(マカレル)」サービス売上が堅調に推移したことによります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は231,726千円となり、前事業年度に比べ、58,653千円増加いたしました。これは主に、テクノロジーソリューションサービスに関する製造原価の増加やソフトウエアの減価償却費によるものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は2,288,725千円となり、前事業年度に比べ369,388千円増加いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,836,282千円となり、前事業年度に比べ、236,597千円増加いたしました。これは主に、給料及び手当98,728千円の増加、法定福利費19,707千円の増加、データセンター利用料26,903千円の増加によるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は452,442千円となり、前事業年度に比べ、132,790千円増加いたしました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度の営業外収益は1,864千円となり、前事業年度に比べ、15,146千円減少いたしました。これは主に、前事業年度に、為替差益5,869千円の計上、保険解約返戻金9,135千円の計上があったことによるものであります。
当事業年度の営業外費用は4,798千円となり、前事業年度に比べ、3,229千円増加いたしました。これは主に、当事業年度に、為替差損3,915千円の計上があったことによるものであります。
この結果、当事業年度の経常利益は449,507千円となり、前事業年度に比べ、114,415千円増加いたしました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度の特別利益は590千円となり、前事業年度に比べ、10,931千円減少いたしました。これは主に、前事業年度に、事業譲渡益10,956千円の計上があったことによるものであります。
当事業年度の特別損失は191千円となり、前事業年度に比べ、12,010千円減少いたしました。これは主に、前事業年度に、従業員の退職一時金5,837千円の計上、関係会社整理損4,050千円の計上があったことによるものであります。
この結果、当事業年度の当期純利益は327,630千円となり、前事業年度に比べ、92,923千円増加いたしました。
(5) キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、371,926千円増加し、1,259,367千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は496,952千円(前年は176,134千円の収入)となりました。
これは主に、増加要因として、税引前当期純利益449,907千円の計上があったこと、減少要因として、法人税等の支払額83,422千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は148,468千円(前年は258,092千円の支出)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出97,252千円、投資有価証券の取得による支出89,498千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は21,812千円(前年は6,855千円の収入)となりました。
これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入22,059千円があったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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|
2018年7月期 |
2019年7月期 |
|
自己資本比率(%) |
84.0 |
81.4 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
263.4 |
489.6 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
- |
- |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
3,349.7 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
3.有利子負債がないため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は記載しておりません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(7) 戦略の現状と見通し
当社は『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションに掲げ、「技術で支えられているサービスを提供する会社」として技術を磨き、インターネット領域において様々なサービス提供を行っております。
当社は今後も拡大されることが予想されるIT市場において、競争優位性を確保するために、顧客企業に対して高付加価値を提供するサービスの創造に鋭意努めてまいります。また、より強固なポジションを獲得するために、開発体制及び営業体制の強化を重要な戦略と認識し、事業の拡大に取り組んでまいります。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社が今後業容を拡大し、より高品質なサービスを継続提供していくためには、経営者は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。