当第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更があった事項は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
(2)経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について
⑥ 不適切な広告配信に対する監視体制の強化について
当社は、顧客に対する価値を担保するために、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示及び違法コンテンツを掲載するインターネットメディアへの広告配信の監視、また、成人向け広告の取り扱いに関する社内方針を定め、該当する広告取引の減少に努めております。しかしながら、万一、予期せぬ要因により、これらの対応に不備が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期会計期間の期首より適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の前事業年度末の数値で比較・分析を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析
当第3四半期累計期間における我が国経済は、内閣府の2019年4月の月例経済報告によると、景気について、「景気は、このところ輸出や生産の一部に弱さもみられるが、緩やかに回復している。」とされております。先行きについては、「当面、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」とされております。
当社がUGCサービス事業(注1)を展開するインターネット関連業界におきましては、『消費動向調査』(内閣府経済社会総合研究所)によりますと、2018年のスマートフォン世帯普及率は75.2%(前年比5.5%増)と普及が進んでおり、今後もスマートフォン市場は更に拡大していくものと予測されます。また、2018年7月度に総務省情報通信政策研究所が公表した『平成29年7月情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査研究書』によりますと、「全世代では、テレビの視聴時間がもっとも長く、平日159.4分、休日214.0分だが減少傾向にある。一方、テレビに続くインターネットは、平日100.4分、休日123.0分だが増加傾向にある。40代のインターネット利用者の行為者率、つまり使っている人の割合は、休日、平日ともに初めてテレビのリアルタイム視聴を上回った」とされており、インターネットの存在がテレビと肩を並べつつあり、今後もインターネットを取り巻くマーケットサイズは拡大していくものと予測しております。
このような事業環境のもと、当社におきましては、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置付け、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」、「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供しております。
コンテンツプラットフォームサービスにおいては、「はてなブログ」、「人力検索はてな」等に対するGoogleなど検索エンジン経由の来訪者が伸び悩んだものの、現在主力サービスとなっている「はてなブログ」の登録ユーザー数や、月間ユニークブラウザ数(注3)が順調に推移し、「はてなブログ」の有料プラン「はてなブログPro」等の課金売上についても好調に推移しました。
コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型を中心に事業展開いたしました。主に当社が提供する「はてなブログMedia」サービスにおいて、使いやすい操作画面、高いシステム安定性、検索エンジンから評価されやすいサイト構造を実現するため、機能強化に努めてまいりました。Googleが業界各社と協力して開発を進める「モバイル環境でWebコンテンツの表示を高速化するプロジェクト」であるAMP(Accelerated Mobile Pages)に国産CMS(注2)としてはいち早く対応し、大手企業、ベンチャー企業を問わず、幅広い企業層に対してサービス提供実績を積み上げてまいりました。また、前事業年度より、提供サービスプランに「レギュラー」「ライト」の2プラン制を導入する等、販売機会の更なる獲得に努めた結果、新規導入のオウンドメディアの媒体メディア数が増加しました。また、媒体メディアに掲載されるネイティブ広告、バナー広告等の広告売上についても、「はてなブログMedia」の運用媒体数の増加に伴い、堅調に推移いたしました。デジタルマーケティング戦略や人材採用戦略において、オウンドメディアの活用がなされるマーケット傾向にあることから、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。その結果、コンテンツマーケティングサービスの売上高は前年同四半期比17.2%増の売上成長となりました。
テクノロジーソリューションサービスにおいては、主に受託サービスとサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」から構成されております。受託サービスについては、Webマンガサービスに特化した当社開発のマンガビューワ(GigaViewer)が、ビューワ機能提供開始以降、「少年ジャンプ+」「となりのヤングジャンプ」(サービス提供者:株式会社集英社)、「マガジンポケット」「コミックDAYS」(サービス提供者:株式会社講談社)、「くらげバンチ」(サービス提供者:株式会社新潮社)、「ヒーローズ」(サービス提供者:株式会社ヒーローズ)、「コミックボーダー」(サービス提供者:株式会社リイド社)の合計7サービスに採用されました。ユーザー向けの各種機能に加え、サービス提供者のサービス運用コストの削減に貢献する管理機能の継続的な機能開発や、マンガビューワに掲載する広告の販売と運用に注力しました。また、任天堂株式会社のNintendo Switchソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」(注4)の一部機能の開発、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」に連動したゲーム専用のスマートフォンサービス「スマプラス」(注5)等、受託開発案件の納品及び検収が複数完了し、収益認識にいたりました。保守運用サービスでは、納品済受託開発案件の積上による運用数の増加により、前年同四半期比33.1%増の売上成長となりました。「Mackerel(マカレル)」については、AWS(アマゾンウェブサービス)のパートナー制度「AWS パートナーコンピテンシープログラム」において、「AWS DevOps コンピテンシー」認定を、当社が国内企業で初めて取得しております。世界190か国以上、数百万のアカウントを持つクラウドサービスであるAWSの顧客企業に対し、「Mackerel(マカレル)」の拡販を目指してまいりました。また、クラスメソッド株式会社との間で、販売店契約を締結いたしました。AWS最上位コンサルティングパートナーである同社とのパートナーシップにより、「Mackerel(マカレル)」の販売を強化するとともに、「クラスメソッドメンバーズ」の監視オプションに「Mackerel(マカレル)」が採用され、同社の顧客企業の開発・運用プロセスの効率化に貢献してまいりました。さらに、新機能として、3月に「ロール内異常検知」をβリリース(β版提供期間は無料)し、今後、正式リリース(有料オプションメニュー)する予定であります。「ロール内異常検知」は、機械学習を活用した新機能であり、当該機能により、複雑だった監視ルールの設定とメンテナンスを要さずに、簡単な監視項目の設定のみでサーバーの異常検知が可能となりました。サーバーの監視ツールは、顧客が企業内で内製化していることが多いため、より品質の高い追加機能を継続開発のうえで、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。その結果、テクノロジーソリューションサービスの売上高は、第3四半期累計期間の売上高としては過去最高となりました。
また、企業価値の向上への取り組みに対し、次の営業費用を重点的に資本投下いたしました。まず、コンテンツプラットフォームサービスにおいて、前事業年度に引き続き、ITインフラの刷新プロジェクトを展開いたしました。インフラ移行に合せて、レガシーサービス「はてなダイアリー」を新しいサービス「はてなブログ」へ統合する準備を進めており、今後の開発効率向上に向けての体制強化を目指しております。その結果、データセンター利用料が増加し、前年同四半期比6.7%増となりました。なお、当該プロジェクトは当事業年度末までに完了する見込みであります。次に、中長期的な事業成長に備えるため、当社サービスの中核を担う「人財」の採用を、前四半期に引き続き推進いたしました。その結果、給料及び手当が増加し、前年同四半期比17.0%増となりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は1,946,313千円(前年同四半期比26.1%増)、営業利益は394,307千円(同59.0%増)、経常利益は396,110千円(同51.7%増)、四半期純利益は270,368千円(同52.8%増)となりました。
なお、当社はUGCサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注)1.User Generated Contentの略。インターネット上で利用者自身がテキストや画像、映像などのコンテンツを発信することができる場を提供するサービス。
2.Contents Management Systemの略。HTMLやCSSのようなWEBサイトの制作に必要な専門知識を必要とせず、テキストや画像等の情報を入力するだけで、サイト構築を自動的に行うことができるシステム。
3.ある一定期間内にWEBサイトにアクセスした、重複のないブラウザ数。1人のユーザーが何度でも同じWEBサイトを訪れても1人と数えられる。「訪問数」ではなく、「訪問者数」を表し、WEBサイトの人気や興味の度合いを判断する指標。
4.人気対戦型アクションゲームシリーズの最新タイトル。2018年12月7日に発売され、販売数500万本を歴代ゲームソフトで最速となる1週間で突破し、大人も子供も楽しむことのできるゲームソフト。
5.ゲーム内の機能を使ってユーザーが制作・投稿した「動画」「静止画」「ステージ」等が日々更新され、ゲームをより楽しくするコンテンツを閲覧することができるサービス。
② 財政状態の分析
(資産)
当第3四半期会計期間末における総資産の残高は、前事業年度末に比べて353,455千円増加し、2,179,888千円となりました。
この主な要因は、増加要因として現金及び預金が303,459千円増加したこと、減少要因として前払費用が20,149千円減少したことなどによるものであります。
(負債)
当第3四半期会計期間末における負債の残高は、前事業年度末に比べて64,331千円増加し、357,128千円となりました。
この主な要因は、増加要因として賞与引当金が75,839千円増加したこと、減少要因として未払金が81,887千円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産の残高は、前事業年度末に比べて289,123千円増加し、1,822,759千円となりました。
この主な要因は、増加要因として四半期純利益270,368千円の計上に伴い、利益剰余金が同額増加したこと、減少要因として繰延ヘッジ損益が358千円減少したことなどによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期会計期間末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度末に比べ、269,898千円増加し、1,157,339千円となりました。
当第3四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は372,309千円となりました。
これは主に、増加要因として税引前四半期純利益396,438千円の計上などがあったこと、減少要因として法人税等の支払額83,422千円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は122,920千円となりました。
これは主に、増加要因として投資有価証券の売却による収入50,858千円があったこと、減少要因として無形固定資産の取得による支出71,644千円などがあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は17,830千円となりました。
これは主に、増加要因として新株予約権の行使による株式の発行による収入17,974千円があったこと、減少要因として自己株式の取得による支出143千円があったことによるものであります。
(3) 当社の資本の財源及び資金の流動性について
当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。そのため、より一層の事業拡大を継続することに備え、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行5行との間で、総額1,000,000千円の当座貸越契約を締結しております。借入に関しては、経常的な運転資金需要の場合には、短期借入を基本方針とし、多額の設備投資需要の場合には、長期借入を基本方針として、適時借入を実行してまいります。また、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し、対応してまいります。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7) 従業員
当第3四半期累計期間において、従業員数の著しい増減はありません。
該当事項はありません。