第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、理念体系として以下を掲げております。

 

企業理念 :          子ども達の未来のために

ビジョン :         『2030 トリプルトラスト』

2030 年 職員と親子と地域に最も信頼される存在になり、

子ども達の育ちと学びの社会インフラになる。

目指す人財 :        輝いた大人

大切にする姿勢 :    『STAT(スタット)』

安心安全    (Secure & Safe)

チームワーク(Teamwork)

やってみよう(Action)

感謝        (Thanks)

保育理念 :           豊かに生きる力を育てる

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、企業価値の増大を図っていくために、経営指標として営業利益率を重視しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループでは、共働き世帯数や女性の就業率が依然として上昇を続ける状況下、特に首都圏域においては、保育所の新設に対する需要は当面強い状況が続くと見込んでおります。

 一方で、中長期的には、保育所の整備が進むことで、新設保育所の増加数は鈍化を見込んでおります。

 上記見通しを踏まえ、当社グループでは、持続的な成長のために中長期的3つの基本戦略に取り組んでまいります。

<3つの基本戦略>

① 既存保育事業の拡大に注力 ~規模の拡大~

 ・ドミナント戦略による施設数の拡大

 ・人材確保の強化

 ・職員の定着率向上

② 運営体制の強化 ~収益性の向上~

 ・施設運営体制の効率化

 ・本社事務業務の効率化

 ・コンプライアンス遵守と情報管理の徹底

③ 事業基盤の強化 ~保育の質向上と将来の成長基盤~

 ・人材の育成

 ・周辺事業拡大の推進

 

(4)会社の対処すべき課題

 我が国は安倍政権における成長戦略の1つとして女性が輝く日本を念頭に「待機児童の解消」「職場復帰・再就職の支援」「女性役員・管理職の増加」に向けた対策が進められています。このように保育事業に対する国の関心が高まる中で、当社グループとしてさらなる事業拡大に向けた重要課題として以下の点に取り組んでまいります。

 

① 戦略的な地域展開

 当社グループは、これまで待機児童が集中する東京都23区などの首都圏都心部を中心に運営施設の拡大に努めてまいりました。今後、中長期的には少子化や待機児童の解消により児童等の獲得が難しくなる懸念がありますが、首都圏都心部においては、他の地域に比べ児童の確保に優位性があると見込んでおり、引き続き当該エリアを中心に新規施設の開設に注力していく方針です。

 

[全国及び東京都における待機児童数]

 

平成28年4月1日時点

平成29年4月1日時点

平成30年4月1日現在

待機児童数

割合(%)

待機児童数

割合(%)

待機児童数

割合(%)

東京都

8,466

36.0

8,586人

32.9

5,414人

27.2

全国

23,553

100.0

26,081人

100.0

19,895人

100.0

出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ」

東京都「都内の保育サービスの状況について」

 

② 採用力の強化等を通じた人材の確保

 運営施設数の増加により、保育士資格を有する優秀な人材の確保が急務であります。しかしながら、保育士資格を有する求職者が不足していることから、特に首都圏においては、年々、採用が難しくなる傾向にあります。そのため、これまでの経験者を中心とする採用に加え、新卒者の採用にも注力することで採用力の強化に努めます。また、雇用保険を受給できない求職者向けに保育補助養成科等の訓練を行っておりますが、修了生の希望等を踏まえたうえで当社で採用するなど、採用の多様化にも注力します。

 なお、社員寮などの福利厚生や海外研修などの研修制度の充実、処遇改善等を通じた魅力ある就労環境の提供を通じて人材の長期雇用にも努めます。

 

③ 人材育成力の強化

 子ども・子育て支援制度などの国や自治体の保育方針に関する勉強会や保育士試験の講座、アレルギー研修等、各職位に応じた研修カリキュラムの充実や研修参加の推奨により、施設長等、管理職水準の人材の早期育成体制の強化を目指します。また、ヨーロッパの保育所において現地の多様な保育を学ぶ海外研修を通じて、当社グループにおける保育の幅を広げる取り組みを実施しております。

 

保育の質の維持・向上

 運営施設数が増加する状況でも、優秀な人材の採用や育成の強化、及び、諸施策を通じた長期雇用の促進により、保育士の質の維持・向上を図ります。具体的な施策として、各職位における職務内容や人事評価制度の精緻化、処遇改善等を検討してまいります。これに加え、第三者評価を通じた利用者からの指摘事項の改善等を定期的に行います。また、当社グループの保育方針をより一層、浸透させるため、施設長や本部スタッフに対する研修の実施を進めてまいります。

 

⑤ 施設数増加に伴う効率的な事業運営の推進

 運営施設数の増加に伴い、備品購入等における規模のメリットの享受や、運営業務の一元化、システム導入等を積極的に推進することで、運営コストを抑制しながら効果的・安定的な事業運営が行えるよう努めます。

 

⑥ 安定的な資金調達の確保と財務基盤の強化

 当社グループは、現在、各施設の開発資金や運転資金の確保を、主に金融機関からの借入に依拠しております。今後も、積極的に開発を進め、安定した事業運営を行うためにも、諸施策を通じた安定的な資金調達の確保を図るとともに、収益力の向上による財務基盤の強化に努めます。

 

⑦ 事業の拡大と安定化

 当社グループの収益は、現在、概ね子育て支援事業に依拠しており、国や自治体の政策等に大きく影響を受けている状況です。当該状況を踏まえ、当社グループでは子育て支援事業以外に保育に関連する周辺事業を中心に収益基盤の拡充に取り組んでおります。具体的には、保育士育成事業や、コンサルティング事業、食育事業、研修事業発達支援事業等の拡大・参入等を検討してまいります。

 また、新規の保育施設については、安定的な運営が見込みやすい認可保育所を中心とすること及び、認可以外の既存施設についても認可保育所へと転換を進めることで、収益基盤の一層の安定化に努めます。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、現状の待機児童数の推移及び保育の受皿の拡大ペースに鑑みると、大都市圏を中心に保育需要は引き続き強く、中期的には現状の事業環境が継続されると見込んでおります。

 このような見込みにおいて、当社グループは、引き続き首都圏都心部を中心に、積極的な新規施設の開設に取り組むとともに、これまでの経験者を中心とする採用に加え、新卒者採用にも注力する等により人材確保の強化に取り組みます。また、管理体制の強化による効率的な事業運営及び事業領域の拡大にも取り組んでまいります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、待機児童の解消など、社会的要請に応えるために、保育所の新規開設に積極的に取り組むことが重要との認識でおります。一方で「子ども達の生きる力を育む」といった保育の質の向上も重要であり、保育士が成長できる職場作りや処遇改善、保育士の社会的な地位向上等に向け取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の記載事項は特に断りがない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 少子化や待機児童減少等に伴う入所児の減少

 待機児童解消に向けた取組みを目的とした「待機児童解消加速化プラン」が平成25年4月に公表されて以降、新規参入を含む多数の事業者が保育所を開設しております。また、平成29年6月に「子育て安心プラン」が公表されるなど政府の対応が一段と積極化しております。こうした待機児童解消に向けた施策により、平成30年4月1日時点での全国の待機児童数は19,895人と4年ぶりに減少しました。しかし、平成31年10月から保育の無償化が開始されることで保育所への入所希望者が増える可能性があり、当面の待機児童数は高水準が続く見込みです。一方で、依然としてこども人口は年々減少しており、将来的には想定した園児数の獲得が困難となる可能性があります。

 当社グループの収益は主に園児や児童の人数に応じて増減するため、想定した園児数等の獲得ができない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 国や自治体による方針や関連法規制等の改訂等

 平成12年に認可保育所の運営に株式会社を含む多様な運営主体が認められて以降、子ども・子育て支援制度において、国及び自治体は待機児童解消に向け、様々な支援策を実施しておりますが、今後、国や自治体の方針につき改訂等が実施され、補助金の削減や株式会社による保育所の開設が認められなくなる等となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループが現在運営する事業に関連する法規制は、児童福祉法、子ども・子育て支援法及び食品衛生法が主なものですが、今後、当社グループが運営する事業に関連する法規制の制定・改廃等が行われた場合、当社グループの事業活動が制約を受け、業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 認可事業等

 当社グループが運営する保育所は、認可保育所や東京都認証保育所などの施設形態に関わらず各施設ごとに所管する自治体宛てに保育所設置の申請を行い、審査を経て、認可等を得た上で運営されております。当社グループが運営する保育所において、過去に認可等の取り消しが発生した事例はなく、本書提出日現在で認可等の取り消しが想定される事象は生じておりませんが、今後、何らかの事由により認可等が取り消された場合や新規施設の認可等が得られないような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 施設運営に際しての事故等

 当社グループは、施設の運営において園児や児童の安全に配慮し、万全の体制で臨んでおり、これまでに業績に大きな影響を与えるような事故等は発生しておりません。しかしながら、万が一施設運営に際して重大な事故等が発生した場合、所管する自治体等から事業の停止命令を受けたり、訴訟の提起や風評被害等により多数の園児の退園や児童の退会が生じたりすることで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 人材確保

 当社グループは運営施設数の増加に伴い、保育士や指導員、スタッフの確保が急務となるため、新卒採用の強化や海外研修などの社内研修体制の整備など、職員の採用強化と長期雇用に向けた諸施策に取り組んでおります。しかしながら、予定した人材の確保に遅れ等が生じた場合、既存施設の運営計画や新規施設の開園計画に遅延等を及ぼす可能性があるため、当社グループの業績にも影響を与える可能性があります。

 

(6) 食の安全

 当社グループは、給与栄養量(※)の目標を設定し、必要な栄養量が確保できるように献立を作成し各施設にて調理・提供しております。そのため、食品の購入及び検収に留意し、新鮮で栄養価の高い、安全なものを仕入れる方針であります。また、食品衛生法に沿った、厳正な食材管理及び衛生管理を施し、食中毒等の事故の防止に努めております。しかしながら、何らかの原因により食の安全性に重大な問題が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(※)給与栄養量とは、厚生労働省が発表する食事摂取基準に基づく栄養素別の必要量に従い、当社で提供する昼食やおやつにおける必要栄養量を定めたものをいいます。

 

(7) 感染症の流行

 当社グループでは、安全な保育及び育成を提供するため、定期的な消毒の実施等により感染症についても厳重に対応しておりますが、新型インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が流行した場合、従事する保育士や指導員、スタッフが多数欠勤することで施設の運営が困難となる可能性があります。その場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 大規模な災害

 当社グループは首都圏を中心に子育て支援施設の運営を行っておりますが、地震や火災等の発生により施設の利用者や従業員、施設の建物等が被害を受けた場合には施設の運営が困難となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 個人情報保護

 当社グループでは、園児や児童及びその保護者の氏名や住所など多くの個人情報を保持しているため、厳重に管理のうえ、慎重に取り扱う体制を整えておりますが、万が一漏洩するようなことがあった場合には、利用者を含め広く社会的な信用を失うこととなります。その結果、多くの園児の退園や児童の退会、施設の新規開設等に影響が出ることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 資金調達及び金利負担

 当連結会計年度末の借入金及び社債残高は5,133百万円、総資産額に占める比率は32.7%となっております。

当社グループは、保育所の新規開設に関する設備資金等は金融機関からの借入や社債の発行により調達しておりますが、外部借入への依存度が高く、急激な金利の変動や計画どおりの資金調達ができなかった場合、新規開設が制約されるなど当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループはこれまで積極的な新規開設を行ってきたため、新規開設に伴う借入金増加額が、既存施設で獲得したキャッシュ・フローからの借入金返済額を上回り、借入金残高が増加傾向にあります。このため金利が大幅に上昇した場合は、既存借入金の金利負担など当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 なお、当社グループにおいては、運転資金の効率的な調達を行うため複数の取引銀行と当座貸越契約を締結しており、これらの契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は6,700百万円であります。

 

(11) 固定資産の減損

 運営する施設の業績が著しく悪化し改善の見込みがない場合、あるいは新規開設から一定期間を経過しても業績改善の見込みがない場合は、有形固定資産の減損処理が必要となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(12) 季節変動

 当社グループにおける保育所等の新規開設は、4月に開設されるものが大部分となっています。新規開設施設については、第1四半期~第2四半期(10月~3月)に開設準備費用等が先行的に発生する一方で、第3四半期(4月~6月)に補助金収入が多額に計上される傾向にあります。

 

(13) 新たに保育所等の施設を開設した場合の経営成績に対する影響

 ①新たに保育所等の施設を開設した場合、当社グループの経営成績に対する影響を個々の施設ごとに見ると、一般的な例として以下のような特徴があります。

営業損益・・・開設時には3歳~5歳児等が必ずしも定員を満たさない場合があるため、開設初年度から数年間は営業赤字となる場合がありますが、児童年齢の持ち上がりとともに年々、改善される傾向にあります。

営業外収益・・新規園開設資金のうち一部(内装工事費等)に対して自治体から補助金が交付された場合、営業外収益の「補助金収入」に計上されます。

営業外費用・・新規園開設資金のうち費用処理されたものが営業外費用の「開設準備費用」に計上されます。

 このため新規開設施設の件数増加や施設規模の大型化は、一時的に営業損益の悪化要因となる傾向がありますが、補助金収入(営業外収益)の増加要因となる傾向があります。一方、新規開設施設の件数減少や規模の小型化による営業損益の悪化要因は限定的となりますが、補助金収入(営業外収益)が減少する可能性があります。

 当社グループはこれまで積極的な新規開設を行ってきたため、経営成績における新規開設の影響が大きくなっていましたが、運営施設数に対する新規施設数の割合が減少するに伴い、今後は影響が徐々に緩和されるものと考えています。

 ②自治体からの補助金により固定資産を取得した場合には、税務上、固定資産の取得価額から補助金の額を控除することが認められています(「圧縮記帳」と呼ばれます)。財務会計において圧縮記帳の方法は2つあり、1つは補助金の額を控除した残額を固定資産に計上し、毎期の減価償却費も控除後の額をもとに計上する方法です(「直接減額方式」と呼ばれます)。もう1つは補助金を収益計上し、固定資産は補助金控除前の金額で計上する方法です(「剰余金処分方式」と呼ばれます)。

 当社グループは剰余金処分方式を採用しております。剰余金処分方式の場合においても、利益剰余金と税額の計算により、税務上の効果は直接減額方式と同様になります。しかし直接減額方式を採用する場合と比較すると、新たに保育所等を開設した事業年度においては補助金収入が計上されるものの、その後の減価償却費は多額に計上されることになります。当社グループでは保育所等の減価償却費を売上原価に計上し、補助金収入を営業外収益に計上しているため、新規開設の影響が大きかった平成26年9月期までは、減価償却費の負担等により営業損失を計上し、営業外収益の補助金収入等により経常利益を計上しておりました。

 平成27年9月期からは、既存保育所等の増加を含め収益基盤が安定したことにより、営業利益を計上しております。

 株式移転前の実質的な統括会社であった株式会社グローバルキッズ連結及び当社連結の営業利益又は営業損失(△)、補助金収入(営業外収益)、経常利益は以下のように推移しています。

 

決算年月

平成26年9月

平成27年9月

平成28年9月

平成29年9月

平成30年9月

営業利益又は営業損失(△)

(百万円)

△268

22

340

407

337

補助金収入

(百万円)

797

1,508

2,143

1,586

2,006

経常利益

(百万円)

336

1,128

2,000

1,477

1,917

(注)平成26年9月期及び平成27年9月期は、株式会社グローバルキッズ連結数値となります。

 

(14) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化に関するリスク

 当社グループは、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社グループの業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。平成30年9月末現在、新株予約権による潜在株式総数は1,087,000株であり、発行済株式総数9,105,071株の11.9%に相当します。今後これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

①経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済・金融政策を背景に企業収益や設備投資の回復が続いているうえ、雇用・所得環境の改善を映して個人消費の持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調で推移しました。

 このような環境のなか、子育て支援事業を取り巻く状況は、女性就業率の上昇を背景とした保育需要増加に対応するため、政府・自治体が保育の受け皿拡大を目的とした保育士確保や保育所整備のための施策を打ち出しています。

 さらに、政府は平成32年度年度末までに22万人分、加えて平成34年度までに10万人分、合計32万人分の受け皿を整備し待機児童の解消を目指す「子育て安心プラン」を平成29年6月に公表しており、引き続き保育施設数が拡大していく見込みです。

 高齢化や総人口の減少により労働人口の減少が懸念されるなかで、経済の活力の担い手となる女性の社会進出のためには保育環境の整備が喫緊の課題であり、子育て支援事業者の社会的役割は一段と重要性を増しております。 こうした状況のもと、当社グループは東京都や神奈川県、埼玉県、大阪府において、保育所の開設を進め、当連結会計年度に以下のとおり保育所18施設を新規開設しております。また、株式会社パートナーエージェントの企業主導型保育事業を譲り受けたことにより、めばえ保育ルーム6施設が当社グループの仲間入りをしております。

 この結果、当社グループは当連結会計年度末時点で認可保育所(東京都)70施設、認可保育所(神奈川県)20施設、認可保育所(千葉県)3施設、認可保育所(埼玉県)1施設、認可保育所(大阪府)4施設、認証保育所・認定こども園等保育施設25施設、企業主導型保育所7施設、学童クラブ・児童館12施設、の計142施設を営んでおります。

 

(新規開設した保育所)
 東京都

       グローバルキッズ愛住町園
       グローバルキッズ西新宿園
       グローバルキッズ鵜の木園
       グローバルキッズ雑色園
       グローバルキッズ幡ヶ谷園
       グローバルキッズ代々木上原園
       グローバルキッズ代々木八幡園
       グローバルキッズ松庵園
       グローバルキッズ椎名町園
       グローバルキッズ池袋駅前保育園
       グローバルキッズ千早園
       グローバルキッズ船堀園
       グローバルキッズ南花畑園
       グローバルキッズ南砂園
 神奈川県
       グローバルキッズ子安駅前保育園
       グローバルキッズ綱島SST保育園
 埼玉県
       グローバルキッズ戸田駅前保育園
 大阪府
       グローバルキッズ住之江園


(譲り受けた保育所)
 東京都
       めばえ保育ルーム三鷹台
       めばえ保育ルーム亀戸
       めばえ保育ルーム芦花公園
       めばえ保育ルーム千歳船橋
       めばえ保育ルーム用賀
       めばえ保育ルーム春日

 

 上記の結果、当連結会計年度は、売上高17,032百万円(前期比29.5%増)、営業利益337百万円(同17.0%減)、経常利益1,917百万円(同29.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益559百万円(同29.4%減)と

なりました。

 

②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)は、営業活動による資金の増加2,028百万円、投資活動による資金の減少2,963百万円、財務活動による資金の増加989百万円により55百万円増加し、1,301百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 未収入金の増加による603百万円の資金の減少等がありましたが、一方で税金等調整前当期純利益643百万円、減価償却費632百万円や減損損失1,268百万円等があったため、2,028百万円の資金の増加となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 有形固定資産の取得による支出2,774百万円、敷金及び保証金の差入による支出206百万円等により、2,963百万円の資金の減少となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 長期借入金の返済による支出866百万円、社債の償還による支出35百万円等がありましたが、一方で長期借入れによる収入1,869百万円等があったため、989百万円の資金の増加となりました。

 

(2)生産、受注及び売上の実績

①生産実績

 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

②受注実績

 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

③売上実績

 当連結会計年度(自 平成29年10月1日 至 平成30年9月30日)の売上実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは子育て支援事業の単一セグメントであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年10月1日

至 平成30年9月30日)

前年同期比(%)

子育て支援事業(百万円)

17,032

29.5

 (注)1.上記の金額には消費税は、含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年10月1日

至 平成29年9月30日)

当連結会計年度

(自 平成29年10月1日

至 平成30年9月30日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

横浜市

2,307

17.5

2,508

14.7

3.上記は、子育て支援事業における同市からの運営に関する補助金収入で、売上計上しております。上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、損益又は、資産の状況に影響を与える見積もりの判断は、一定の会計基準の範囲の中において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は、見積もりによる不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております

 

② 財政状態の分析

※当連結会計年度より、「税効果会計に係る会計基準の一部改正」(企業会計基準第28号平成30年2月16日)を早期適用し、遡及処理後の前連結会計年度末の数値と比較しております。
(資産)
 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,940百万円増加し15,691百万円となりました。
 流動資産は、前連結会計年度末と比較して827百万円増加し3,264百万円となりました。これは、現金及び預金が55百万円増加したほか、未収入金が742百万円増加したことが主因です。
 固定資産は、前連結会計年度末と比較して1,113百万円増加し12,427百万円となりました。主な要因は、保育所の新規開設に伴い建物及び構築物が554百万円増加したことや建設仮勘定が302百万円、敷金及び保証金が186百万円増加したことです。
 

(負債)
 当連結会計年度末の総負債は、前連結会計年度末と比較して1,287百万円増加し9,113百万円となりました。
 流動負債は、前連結会計年度末と比較して623百万円増加し3,095百万円となりました。未払金が452百万円、1年内返済予定の長期借入金が122百万円、賞与引当金が69百万円増加したことが主因です。
 固定負債は、前連結会計年度末と比較して663百万円増加し6,017百万円となりました。これは、繰延税金負債が296百万円減少したものの、保育所の新規開設に伴い長期借入金が879百万円増加したことが主因です。
 

(純資産)
 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して652百万円増加し6,577百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が559百万円増加したことが主因です。

 

③ 経営成績の分析

(売上高)

 売上高は、前連結会計年度に比べ29.5%増収の17,032百万円となりました。これは主に、当連結会計年度期間において東京都を中心に保育所を18施設を新規に開設したほか、企業主導型保育事業を6施設を譲り受けたことに伴う売上高増加と既存園の売上高の順調な伸びによるものです。

 なお、当連結会計年度期間における新規開設により、当連結会計年度末の運営施設数は、保育所130施設、学童クラブ・児童館12施設の合計142施設となりました。

 

(売上原価)

 売上原価は前連結会計年度に比べ33.0%増の14,703百万円となりました。これは主に、売上高増加に伴う施設運営費増によるものです。売上原価率は、前連結会計年度の84.0%から当連結会計年度は86.3%となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ17.4%増の1,990百万円となりました。これは主に、本部人件費、業務委託費や租税公課の増加によるものです。販管費率は前連結会計年度の12.9%から当連結会計年度は11.7%となりました。

 この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ17.0%減益の337百万円となりました。

 

(営業外損益と経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ26.4%増の2,014百万円、営業外費用は前連結会計年度に比べ16.8%減の435百万円となりました。営業外収益の増加は、主に新規施設の開設に伴う補助金収入が膨らんだことによるものです。営業外費用の減少は、主に新規施設の開設に伴う開設準備費用が減少したことによるものです。

 この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ29.7%増の1,917百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 減損損失を1,268百万円計上し、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ48.5%減益の643百万円となりました。法人税等を84百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ29.4%減の559百万円となりました。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析

 当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フロー」をご参照下さい。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。