第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

下記の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「人類の共同財産を創出すること」を社会的使命として掲げ、覚悟と情熱、専門性に溢れ、業界内外に向けて、無類の存在感を放つ誇り高きプロフェッショナル集団となることを目指しております。

そのための経営方針として、目まぐるしく変わる事業環境に対して迅速かつ的確に対応できる態勢構築を進めるとともに、常に先を見通した経営戦略の推進や財務基盤の強化を図ることにより、将来の安定的な収益確保を担保しております。

また、主力のハウジング事業のみならず、アセットソリューション事業及び宿泊事業においては、不動産を取り巻くあらゆるビジネスの可能性を模索し、当社グループの存在意義と存在感を世の中に示してまいりたいと考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは成長性を重視し、売上高の増大及びシェアの拡大を目指しており、売上高経常利益率6.5%を経営目標としております。これらの目標達成のため、ハウジング事業・アセットソリューション事業・宿泊事業における収益性、生産性の向上に努めてまいります。

 

(3) 経営環境及び対処すべき課題

 当社グループは、2009年4月の創業以来、長きにわたるデフレ経済のなかで、自社設計・自社施工管理による商品の差別化によって、戸建住宅の分譲を中心に事業を展開してまいりました。

 昨今の日本経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復などにより経済活動の正常化が進んだものの、地政学リスクの高まりや世界的な物価高騰、急激な為替変動など、依然として景気の先行きの不透明感が続くものと予測されます。

 当社グループが属する不動産業界におきましても、住宅価格の高止まりやマイナス金利政策の解除に伴う金利の先高観などに起因する消費マインドの冷え込みが予想され、また、建設業界や物流業界における2024年問題の影響で工期の延長や更なるコストアップが想定されます。

 このような中にあって当社は、企業理念の実現を通じて企業価値の向上を図るため、以下の課題を自らに課して業務を推進しております。

 

① お客様への商品訴求力の強化

 当社グループは、大半の戸建プロジェクトにおきまして、不動産仲介業者を介さず、当社従業員が直接お客様と相対して商品のご説明及び商談を行う自社販売を行っております。

 これは、ご購入いただいたお客様だけでなく、ご成約に至らなかったお客様からも、当社従業員が直にご意見・ご感想を頂戴し、次のプロジェクト・プランに反映・活用させていただくことで、より魅力のある商品を世に送り出したいという考えに基づいたものです。

 当社グループの業容規模・陣容からして、全てのプロジェクトの販売を自社販売形態で行うことは困難ですが、社内研修・OJT等による自社人材の育成及びSNSの積極活用により、お客様への商品訴求力を更にブラッシュアップさせていく方針であります。

 

 

② 人気エリアにターゲットを絞ることによるドミナント効果

 当社グループは、2020年9月に東京都新宿区へ本社機能を移転、2021年4月にたまプラーザ支店を東京都世田谷区へ移転し、「自由が丘支店」として営業を開始し、ハウジング事業4拠点とアセットソリューション事業をとおして、都心部の情報収集能力を強化してまいりました。

 ハウジング事業は、各拠点において人材・陣容の充実に向け継続して取り組み、より都心に近い地域と人気住宅地を中心にターゲットを絞り込みます。また、2024年4月に「営業部」を新設し、営業部門を集約することで、マーケット動向の把握・顧客のストック化・広告からすべての業務を効率的に進めてまいります。

 アセットソリューション事業につきましても、山手線沿線の人気エリアを中心に富裕層向けの投資用マンション・アパートなどの相続対策向け商品を中心に販売活動を進めてまいります。

 また、新たな取組みとして、2024年7月に資産コンサルティングチームを立ち上げ、お客様のライフプランの提案、所有しているマンション・アパートの管理業務、物件の売却サポートなどお客様の事業パートナーとしての活動にも努めてまいります。

 

③ 生産性の向上・人材育成

 当社グループは、これまで多くの専門知識や豊富な経験を持った人材を確保し、事業を推進してまいりましたが、継続的な成長のためには、生産性の向上及び人材育成が必要不可欠であると認識しております。

 ITを活用したマンパワー業務の自動化や業務内容の見直しによる無駄の排除に取り組むとともに、社内外での研修・OJTの充実を図ることで人材の育成に取り組んでおります。また、テレワーク・時差出勤・時短勤務の導入といった様々な働き方を推奨することにより、生産性の更なる向上に努めてまいります。

 

④ コンプライアンス体制及びリスク管理体制の充実

 当社グループの展開する事業に関連する法規は多岐にわたり、また、関連法規の制定・改廃が相次いでおります。また、業務内容の多様化等に伴う取引の継続性や資産性等に関する潜在的なリスク要因を把握して適切に管理していく必要があります。これらに対応するため、コンプライアンス体制及びリスク管理体制をより一層充実させるとともに、社員への教育を徹底し、経営管理体制の強化に努めてまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、2022年4月に代表取締役社長 大林竜一を委員長とする全社横断的なサステナビリティ委員会を設置しております。事業活動を通じて社会への新しい価値を創造し、社会や地域、相互の持続可能性を追求するサステナビリティ経営に取り組んでまいります。

 

(1) ガバナンス体制

当社グループは、サステナビリティ経営を推進するため、サステナビリティ委員会にて、サステナビリティ戦略及び取り組みに関し企画・立案・提言を行っております。また、同委員会は3ヶ月に1回開催され、同委員会で審議した内容は、取締役会に上程・報告をし、取締役会はこの内容について監督・指示を行い、将来的なリスクを役員以下従業員全員が認識・対応ができるようにするため監視体制をとっております。

 

(2) 戦略

 ① 環境に配慮した住宅の供給について

当社グループのコア事業であるハウジング事業においては、建築過程における温室効果ガスの削減だけでなく、コストパフォーマンスと環境の双方に配慮した住宅の供給が求められております。具体的には、以下の項目について積極的な推進を図っております。

 

 

(a) 太陽光パネルの普及

当社グループは、2028年3月期まで自社の供給する戸建住宅に占める太陽光設備設置割合について60%以上を維持する目標設定をしております。今後も普及に向けた継続的な取り組みを進め、再生可能エネルギーの利用促進に努めてまいります。

 

(b) 高い省エネ基準への取り組み

当社グループは、2016年の改正省エネ基準法をもとに、より高い性能基準(ZEH基準)を満たすよう設定をしております。主な点として、外壁・窓等の断熱性能を向上させ、外皮計算による計算で確認をしており、また、省エネ効果の高い住宅設備機器、電気自動車用コンセントや太陽光パネルの設置により、住宅で消費されるエネルギー量(一次エネルギー消費量)を通常より20%削減することを基準としております。これらの高い省エネ基準をクリアすることにより、冷暖房効率の向上を図ることのできる省エネ性能に優れた高品質な住宅を実現してまいります。

 

(c) 長く安心していつまでも住み続けられる家づくり

当社グループは、創業以来ハウジング事業において自社設計・自社施工による自社一貫体制により事業を推進してまいりました。自社設計による考え抜かれたプランや間取り、自社施工による丁寧でしっかりとした家づくりを通してメンテナンスフリーの住宅、長く安心していつまでも住み続けられる家づくりを目指しております。これらの取り組みについては、今後も継続して取り組んでまいります。

 

 ② 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

当社グループは、誰もが活躍できる組織風土、より多くの人材の活躍と成長を実現する組織風土の実現を重要課題として認識しており、人材育成及び社内環境整備に関して以下の取り組みを行っております。

 

(a) 人材育成方針

当社グループは、2023年4月より新しい人事評価制度を導入いたしました。これまでも評価制度は存在していましたが、社員一人一人が役職に応じて、業績・業務・理念の3つの目標設定を行い、上位者・役職者による、より具体的かつ明確なフィードバックをとおして、評価・育成を行っております。評価項目には柔軟性を持たせ、業務遂行に必要な知識の習得だけでなく、直接的には関係がない自身のスキルアップを企図した研修の受講なども評価に取り入れる等しております。当社はこれまで性別によらない優秀な人材の採用に取り組んでまいりましたが、女性管理職比率の向上に向け、サステナビリティ委員会を通じ女性が働きやすい組織環境整備について話し合いを行い社内へのフィードバックを継続的に実施していくことにより、ライフステージの変化においても労働時間や働き方が制限されない環境づくりに努めてまいります。

 

(b) 環境整備方針

当社グループは、自社一貫体制が生み出す付加価値のさらなる強化が重要であると考えております。用地仕入れから、企画・設計、施工管理、販売、アフターサービスまでを自社一貫体制で行っており、それぞれの部門間における連携、情報の共有、フィードバックがより良い商品の創造・価値の提供につながる源泉であることを認識しております。当該部門間での建設的なディスカッションや部門横断的な情報共有は、風通しの良い組織風土の醸成が重要であり、また、当該内容が、経営会議等の会議体で報告・共有され、経営に反映される体制構築を推進しております。また、働き方の多様化に伴い、時短勤務や在宅勤務を導入し、また、フリーアドレス、デジタルデバイスの普及等を通じて、より生産性の高い、誰もが働きやすい環境づくりを推進しております。

 

(3) リスク管理

当社グループは、地球温暖化等の気候変動におけるリスクについて、サステナビリティ委員会を中心に、全社横断的にリスク管理を行っております。特に環境面については、脱炭素社会への移行期に伴う、政策、規制、技術、市場及び顧客の嗜好等の変化による影響を受けることが想定されるため、自社のGHG排出量(Scope1及び2)の算定及び削減並びに事業環境の変化に応じて、柔軟に事業計画や商品の企画設計の見直しを継続して取り組んでまいります。

 

 なお、2024年度における算定結果は以下のとおりです。

 

     Scope1:87.5(tCO2e)

     Scope2:43.3(tCO2e)

 

(4) 指標及び目標

省エネ、メンテナンスフリーなど、環境に配慮した住宅の供給をとおしてGHG(温室効果ガス)の削減を進めてまいります。当社は2028年3月期に自社の供給する戸建住宅のうち、太陽光発電設備の累計設置件数を1,027棟以上かつ設置割合を60%以上を維持することを目標としております。

また、女性管理職比率については、2027年3月期において10%を目指すとともに、誰もが活躍できる組織風土、より多くの人材の活躍と成長を実現する組織風土の実現を推進してまいります。

 

指標

目標()

実績(当連結会計年度)(%)

新築戸建住宅に占める太陽光発電設備の設置割合

2028年3月期まで維持

60

72.1

女性管理職比率

2027年3月期までに

10

4.8

 

 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 不動産市況の悪化

当社グループの主要事業であるハウジング事業は、消費者の需要動向に大きく左右される傾向にあります。そのため、景気動向、金利動向、地価動向及び物価動向の変動、消費税及び住宅減税等の税制変更、公的融資制度の変更・廃止、少子化による人口減少、新型コロナウイルス感染症の再拡大などにより、消費者の需要が低下した場合には、着工・引渡し棟数の減少や販売価格の低下等が生じ、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(2) 事業エリアの集中について

当社グループの主力事業であるハウジング事業の事業展開は、対象エリアを首都圏とし、その中でも特に多摩エリア及びそれに隣接する地域を中心としております。したがって、当社グループの業績は首都圏内の景気動向、経済環境、住宅需要、地価の動向等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 競合について

当社グループの属する戸建販売業界は、技術の独自性等に基づくものではないため、参入障壁は高くありません。

当社グループは、企画設計から施工管理、販売、建築請負業務など不動産業、建築業の事業領域において様々なノウハウの蓄積に努めておりますが、競合他社の参入に伴い、差別化のための各種方策等が必要になった場合、又は、当社グループが提供する物件の競争力が低下した場合は、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(4) 販売期間の長期化等について

当社グループの主力事業であるハウジング事業における用地仕入決済日から引渡までの平均事業期間は約9ヶ月となっております。景気動向・需要動向の悪化や競争激化、新型コロナウイルス感染再拡大といった影響により販売が長期化した場合、販売価格の下落や棚卸資産の評価損の計上等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 季節変動について

当社グループの主力事業であるハウジング事業においては、物件の完成・引渡しが9月、12月、3月に集中する傾向があります。そのため、当社グループの第1四半期の売上高は、他の四半期に比して少なくなり、また、第2四半期及び第4四半期、特に3月の売上高が相対的に多くなる傾向があり、2025年3月のハウジング事業に係る売上高は5,942,519千円(構成比22.0%)であります。なお、2024年3月期から2025年3月期における四半期別の売上高及び営業損益の構成は、次のとおりであります。

 

 

(2024年3月期)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

金額
(千円)

構成比
(%)

金額
(千円)

構成比
(%)

金額
(千円)

構成比
(%)

金額
(千円)

構成比
(%)

売上高

2,268,126

8.2

6,211,886

22.5

5,755,723

20.9

13,321,709

48.4

営業利益

△100,378

△6.1

242,981

14.8

209,650

12.8

1,291,460

78.5

 

 

(2025年3月期)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

金額
(千円)

構成比
(%)

金額
(千円)

構成比
(%)

金額
(千円)

構成比
(%)

金額
(千円)

構成比
(%)

売上高

4,930,740

16.1

8,489,985

27.7

6,102,765

19.9

11,125,201

36.3

営業利益

233,535

8.9

877,024

33.5

448,665

17.1

1,060,892

40.5

 

(注)各数値は当社単体の数値を示しております。

 

(6) 自然災害・人災等に係る影響について

地震や台風等の大規模な自然災害が発生した場合、当社グループにおいて、物件の点検や応急措置等により、多額の費用が発生する可能性があります。また、建築用資材・部材については複数の発注先を確保するよう努めておりますが、社会インフラの大規模な毀損で建築現場の資材・部材の供給が一時的に途絶えた場合等には、完成引渡しの遅延等により当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

また、新型コロナウイルス等の感染症の流行が急速に拡大した場合、当社グループの本社や事業所の一時的な閉鎖の可能性があり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。当社グループとしては、複数の事業拠点を有しており特定の事業所において感染症が発生した場合にも事業継続が可能な体制を構築しており、また、在宅勤務が可能な環境を整備しており、感染症流行時に出社しなくても業務遂行が可能となっております。

 

(7) 用地取得について

当社グループの主要事業であるハウジング事業においては、戸建住宅用の用地を、立地条件や周辺環境等に応じて、適正価格で継続的に取得することが必要です。当社グループとしては、土地売却情報の入手先を複数確保するとともに、土地取得に際しては立地条件・周辺環境・面積等について調査の上、適正価格で取得するよう努めております。

しかしながら、他社との競合、情報収集の遅れ・不足等により相場よりも高価格で土地を購入することとなった場合や土地の仕入れが想定どおりに進捗しない場合には、当社グループの経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(8) 外注先について

当社グループは、戸建分譲住宅における施工面の大部分を外注に依存しております。当社グループとしては、外注先の確保に注力しておりますが、万が一、職人不足等に伴って外注先が減少した場合、販売棟数の増加に伴って選定基準に合致する外注先を十分に確保できない場合、または外注先の経営不振・繁忙等により工期が遅延した場合等には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(9) 資材及び住宅設備機器等の調達・価格の変動について

国内外の市場の動向等により、木材・建材等の資材価格が上昇した場合、当社グループ又は外注先の原材料調達状況に影響が及ぶ可能性があります。また、当社グループとしては適正な利益を確保するよう努めておりますが、資材価格の上昇分を販売価格へ転嫁することが困難な場合には、当社グループの利益が減少するなど、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

 

(10) 組織・人材・陣容の充実

当社グループは今後も戸建住宅の販売を中心に事業を展開してまいりますが、不動産業界の競争激化の中で業績拡大を図るためには、継続して優秀な人材を確保・育成していくことが最重要課題であると認識しております。そのため、中途・新卒採用の強化及び不動産関連の資格取得支援並びに当社グループの経営理念及び行動規範を理解した責任ある社員の育成を行っていく方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材の確保が困難となった場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(11) 金融機関からの資金調達にかかるリスクについて

当社グループはハウジング事業の分譲用地、アセットソリューション事業のマンション用地の取得資金及びマンション建設資金について、主に金融機関からの借入金により調達しているため、有利子負債への依存度が高い水準にあります。今後、有利子負債の圧縮を図るとともに自己資本の充実に注力する方針ではありますが、金融政策や経済情勢等により金利水準及び金融環境等に変動があった場合、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(12) 個人情報の管理について

当社グループは、事業の特性上、仕入先、顧客(潜在顧客含む。)等に関して、住所、氏名等の個人情報を多数お預かりしております。個人情報保護につきましては、個人情報の保護に関する法律に従い、全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏えい等が発生した場合には、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(13) 法的規制について

当社グループの業務は、分譲用地の仕入から企画設計業務、施工管理業務、販売業務、建築請負業務など不動産業、建築業に関連する業務を幅広く行っております。そのため、当社グループの事業に関連する法規は多岐にわたり、宅地建物取引業法、建設業法、国土利用計画法、都市計画法以外にも土地区画整理法、農地法、住宅の品質確保の促進等に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法等の規制を受けております。今後これらの公的規制を強化する改正や、当社グループの事業に関連する法規の新設等がなされた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

また、当社グループでは、当社グループの主要事業の継続に必要となる、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許(東京都知事免許(1)第106450号)、建設業法に基づく特定建設業許可(東京都知事許可(特-3)第153663号)及び建築士法に基づく一級建築士事務所登録(東京都知事登録 第56852号)を行っておりますが、本書提出日までの間において、これらの免許、許可及び登録の取消事由は存在しておりません。しかしながら、将来においてこれら免許、許可及び登録の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、本書提出日現在における当社グループの許認可取得状況は以下のとおりです。

 

 

許認可等の名称

宅地建物取引業者免許

特定建設業許可

一級建築士事務所登録

所管官庁

東京都

東京都

東京都

登録番号等

東京都知事免許

(1)第106450号

東京都知事許可

(特-3)第153663号

東京都知事登録

第56852号

取得日

2021年6月18日

2021年5月25日

2021年2月10日

有効期限

2026年6月18日

2026年5月24日

2026年2月9日

主な許認可

取消事由

・欠格事由等に該当するとき

・不正の手段により免許を受けたとき

・業務に関し取引の関係者に損害を与え又は公正を害する行為をした場合等において情状が特に重いとき

・業務停止処分に違反したとき等

・欠格事由等に該当するとき

・不正の手段により許可を受けたとき

・建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼした場合又は法令違反等があった場合等において情状が特に重いとき

・営業停止処分に違反したとき等

・免許取消の申請

・死亡等の届出

・虚偽又は不正の事実に基づいて免許を受けたことが判明したとき

・建築士法若しくは建築物の建築に関する他の法律又はこれらに基づく命令若しくは条例の規定に違反したとき

・業務に関して不誠実な行為をしたとき等

 

 

(14) 住宅品質保証について

住宅供給業者は、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(以下「住宅瑕疵担保履行法」)により、新築住宅の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分については、住宅の引渡日から10年間、瑕疵担保責任を負い、また、住宅の瑕疵担保責任履行のための資力の確保が義務付けられております。

当社グループでは、当社グループが供給する住宅の品質確保のため、住宅の設計、施工及び監理に万全を期し、また、住宅瑕疵担保履行法による資力確保の方法として保険に加入しております。

しかしながら、万が一、当社グループの販売した物件に重大な瑕疵があることが判明した場合、売主としての瑕疵担保責任を負い、その結果として、当社グループが負担すべき費用の増加や信用の低下等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 訴訟やクレームについて

当社グループは、コンプライアンス体制の整備及びその運用により訴訟及びクレーム等の発生の回避に努めております。

しかしながら、今後、当社グループが販売した物件における瑕疵の発生、建築に際しての近隣住民からのクレーム等、及びこれらに起因する訴訟やその他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの事業展開及び経営成績に影響が生じる可能性があります。

 

(16) 特定人物への依存について

当社グループの代表取締役社長である大林竜一は、最高経営責任者として経営方針や経営戦略の決定等、事業活動上の重要な役割を果たしております。当社グループにおいては、同人に過度に依存することがないよう、合議制や権限委譲の推進を図っておりますが、現時点において同人が何らかの理由により経営者として業務を遂行できなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 小規模組織であることについて

当社グループは社歴が浅く、また、組織規模が小さいため、内部管理体制もこのような事業規模に応じたものとなっております。今後、事業規模の拡大に伴い人員の増強や内部管理体制の一層の強化・充実を図る方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的対応ができなかった場合には、当社グループの事業遂行及び拡大に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復などにより経済活動の正常化が進みましたが、地政学リスクの高まりや世界的な物価高騰、急激な為替変動など、景気の先行きには依然として不透明感が漂っております。

当社グループの属する不動産業界におきましては、前連結会計年度においてコロナ特需の一服感から住宅市況に停滞感が見られたものの、足元では特に利便性・希少性の高い立地において需要の回復が見られ、事業用地価格や建材・住設機器等の高止まり、金利の先高観など懸念材料はあるものの、マーケットは徐々に持ち直しつつあります。

このような事業環境のもと、コア事業であるハウジング事業におきましては、引き続き良質な事業用地の取得に注力するとともに、自社設計・自社施工管理によるデザイン性・機能性に優れた戸建住宅の供給に努め、お客様に対する商品訴求力の更なる強化を目的に、SNSを積極的に活用するなど自社販売手法のブラッシュアップに努めてまいりました。

更に、新たな施策として2024年4月に「営業部」を新設し、これまで4つの拠点それぞれに配置していた営業部門を一つに集約いたしました。これにより、販売エリアを問わず「全社の物件を一つの営業部で販売する」体制を構築、人的リソースや指揮命令系統、価格決定プロセス、広告展開などを集約し、更なる業務の効率化や販売力の強化、ひいては用地仕入れにおける競争力の向上に取り組んでまいりました。

また、主に投資家向けの収益マンション・収益アパートの建設・販売及びマンション用地等の販売を手掛けるアセットソリューション事業におきましては、希少性の高い都心部における用地情報の収集に注力するとともに、ハウジング事業で培ったデザイン性の高い商品企画に注力してまいりました。

前連結会計年度に子会社化したハウスバード株式会社が展開する、空き家や空き別荘等を活用した宿泊施設の開業及び運営コンサルティングを行う宿泊事業におきましては、当社の持つ不動産情報網や地域金融機関との紐帯を活用し、新規顧客の開拓に注力してまいりました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高30,743,637千円(前年同期比11.4%増)、売上総利益5,329,257千円(同33.5%増)、営業利益2,548,774千円(同58.2%増)、経常利益2,247,576千円(同74.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,580,177千円(同80.9%増)と、売上高・各段階利益ともに過去最高値を更新いたしました。

 

セグメント別の業績を示しますと、次のとおりであります。

 

 (ハウジング事業)

ハウジング事業においては、自社ブランドである「アグレシオ・シリーズ」を中心に戸建住宅301棟、戸建用地31区画、その他(注文住宅等5棟の他、少額リフォーム工事等を含む)の引渡しなどにより、売上高27,051,534千円(前年同期比17.1%増)、経常利益2,800,012千円(同97.1%増)を計上いたしました。

なお、内容別の引渡件数・売上高は以下のとおりであります。

内容

件数(棟・区画)

売上高(千円)

前年同期比(%)

戸建住宅

301

23,733,368

+17.7

戸建用地

31

3,179,731

+11.7

その他

5

138,433

+37.0

合計

337

27,051,534

+17.1

 

 

 (アセットソリューション事業)

アセットソリューション事業においては、投資家向け収益マンション棟、収益アパート棟、マンション用地等区画、その他(リフォーム工事1件の他、不動産賃貸収入等を含む)の引渡しなどにより、売上高3,590,387千円(前年同期比19.3%減)、経常利益358,217千円(同46.2%減)を計上いたしました。

なお、内容別の引渡件数・売上高は以下のとおりであります。

内容

件数(棟・区画)

売上高(千円)

前年同期比(%)

収益マンション

6

2,933,696

△13.0

収益アパート

1

94,718

マンション用地等

2

479,184

△55.1

その他

1

82,787

+700.5

合計

10

3,590,387

△19.3

 

 

 (宿泊事業)

宿泊事業においては、空き家や空き別荘等を活用した宿泊施設の開業及び運営コンサルティングなどにより、売上高は106,123千円(前年同期比119.8%増)となりましたが、コンサルティング契約の受注が想定を下回ったため、28,067千円の経常損失(前年同期は792千円の経常利益)となりました。

内容

件数

売上高(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング

10

68,070

+86.6

その他

38,053

+222.3

合計

10

106,123

+119.8

 

(注)各セグメントの売上高の金額は、外部顧客への売上高に加え、セグメント間の内部売上高も含めた金額としています。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ923,569千円増加し、7,171,310千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは4,555,549千円の資金の減少(前年同期は588,499千円の資金の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,247,576千円を計上したこと、仕入債務が503,022千円増加した一方、事業用地の仕入れの進捗に伴い棚卸資産が7,261,370千円増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における投資活動によるキャッシュ・フローは37,902千円の資金の増加(前年同期は493,471千円の資金の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入が57,290千円あった一方、有形固定資産の取得による支出が12,091千円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における財務活動によるキャッシュ・フローは5,441,216千円の資金の増加(前年同期は1,361,898千円の資金の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が14,409,200千円、短期借入金の純増額が1,258,850千円あった一方、長期借入金の返済による支出が9,754,518千円あったことによるものであります。

 

当社グループの運転資金需要のうち、主なものは戸建住宅の分譲用地の取得資金のほか、土地の造成や建築等の製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
 

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は22,883,445千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,171,310千円となっております。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

    (a) 生産実績

  当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の生産実績は次のとおりであります。

セグメント区分

件数(棟・区画)

生産高(千円)

前年同期比(%)

戸建住宅

326

25,452,345

+26.2

戸建用地

31

3,179,731

+11.7

その他

5

138,433

+37.0

ハウジング事業 計

362

28,770,510

+24.5

収益マンション

6

2,933,696

△13.0

収益アパート

1

94,718

マンション用地等

2

479,184

△55.1

その他

1

82,787

+700.5

アセットソリューション事業 計

10

3,590,387

△19.3

合計

372

32,360,897

+17.4

 

(注)1.当連結会計年度中に完成した物件の販売価格を以て生産高としております。

2.当社グループのセグメントのうち「宿泊事業」は、生産実績を定義することが困難であるため上記生産実績を

  記載しておりません。

 

    (b) 受注実績

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の受注実績は次のとおりであります。

セグメント区分

期首受注高

期中受注高

期末受注高

件数

(棟・区画)

受注高(千円)

件数

(棟・区画)

受注高(千円)

件数

(棟・区画)

受注高(千円)

戸建住宅

13

898,977

319

25,200,748

31

2,366,357

戸建用地

1

76,500

32

3,235,869

2

132,638

その他

3

42,538

3

107,145

1

11,250

ハウジング事業 計

17

1,018,016

354

28,543,764

34

2,510,246

収益マンション

2

1,100,000

6

3,741,326

2

1,907,630

収益アパート

1

94,718

マンション用地等

2

479,184

その他

2

83,869

1

1,082

アセットソリューション事業 計

2

1,100,000

11

4,399,099

3

1,908,712

コンサルティング

13

87,390

4

17,421

7

36,741

その他

38,053

宿泊事業 計

13

87,390

4

55,474

7

36,741

合計

32

2,205,406

369

32,998,338

44

4,455,699

 

 

 

    (c) 販売実績

  当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の販売実績は次のとおりであります。

セグメント区分

件数(棟・区画)

販売高(千円)

前年同期比(%)

戸建住宅

301

23,733,368

+17.7

戸建用地

31

3,179,731

+11.7

その他

5

138,433

+37.0

ハウジング事業 計

337

27,051,534

+17.1

収益マンション

6

2,933,696

△13.0

収益アパート

1

94,718

マンション用地等

2

479,184

△55.1

その他

1

82,787

+700.5

アセットソリューション事業 計

10

3,590,387

△19.3

コンサルティング

10

68,070

+86.6

その他

38,053

+222.3

宿泊事業 計

10

106,123

+119.8

合計

357

30,748,045

+11.4

 

(注)1.主たる販売先は不特定多数の一般消費者であり、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。

2.各セグメントの売上高の金額は、外部顧客への売上高に加え、セグメント間の内部売上高も含めた金額としています。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の事業全体及びセグメントごとの経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであり、経営者の視点によるこれらの経営成績等に関する知識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、当社グループのセグメントは、「第5.経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 セグメント情報」に記載のとおり、「ハウジング事業」「アセットソリューション事業」「宿泊事業」の3つを報告セグメントとしており、セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。

 

(a) ハウジング事業

ハウジング事業は、当社グループの主力事業であり、成長戦略の骨子は都心に近い地域と人気住宅地を中心とするエリアの拡大であり、当連結会計年度は東京23区・埼玉県・神奈川県を中心に分譲棟数を拡大いたしました。当連結会計年度末現在、新宿支店、吉祥寺支店、自由が丘支店、東京支店の計4拠点にて戸建住宅を供給しておりますが、FacebookやInstagramといったSNSや、オウンドメディアでの有益な投稿やメルマガ会員への物件情報の優先配信などを積極的に行うことで広告宣伝費を圧縮を図り、また、これまで以上に拠点内・他拠点間の情報共有を図ってまいりました。

以上の結果、売上高は27,051,534千円(前年同期比3,944,776千円増)、引渡し件数は戸建分譲301棟(同6棟増)・土地分譲31区画(同4区画増)・注文住宅件(同4件増)、セグメント利益は2,800,012千円(同1,379,097千円増)となりました。

なお、ハウジング事業における戸建住宅の平均単価は78,848千円であります。

 

(b) アセットソリューション事業

アセットソリューション事業は、主に都心部において希少エリアでの投資用収益マンション及び収益アパートの建設・販売を行う事業であります。当事業は2019年4月に都心部におけるハウジング事業以外の不動産ニーズへの対応を企図して新設し、文京後楽等のマンション用地の販売・引渡し、品川東五反田等のマンションの建設・販売を行い引渡しをしました。

以上の結果、売上高は3,590,387千円(前年同期比860,301千円減)、引渡し棟数は収益マンション棟(同2棟増)・収益アパート棟(同1棟増)・マンション用地区画(同2区画減)、セグメント利益は358,217千円(同307,829千円減)となりました。

 

(c) 宿泊事業

宿泊事業は、主に空き家や空き別荘等を活用した宿泊施設の開業及び運営コンサルティングを行う事業であります。山梨県の山中湖を含む全国各地で4件のコンサルティング契約を受注し、宿泊施設の開業に向けてサポートを継続しております。

以上の結果、売上高は106,123千円(前年同期比57,846千円増)、セグメント損失は28,067千円(同28,860千円減)となりました。

なお、上記の各セグメントごとの売上高は、外部顧客への売上高に加え、セグメント間の内部売上高も含めた金額としています。

 

(財政状態)

資産、負債、純資産別の財政状態は以下のとおりです。

 

(資産)

当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末と比較して8,251,586千円増加し、33,288,776千円となりました。これは、現金及び預金が923,569千円、販売用不動産が2,476,151千円、仕掛販売用不動産が4,781,747千円それぞれ増加したことが主な要因であります。

 

(負債)

当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末と比較して7,016,630千円増加し、26,060,150千円となりました。これは、短期借入金が1,258,850千円、1年内返済予定の長期借入金が2,041,680千円、長期借入金が2,613,002千円それぞれ増加したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度末と比較して1,234,955千円増加し、7,228,625千円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,580,177千円増加した一方、前連結会計年度末日を基準日とする剰余金の配当により利益剰余金が345,221千円減少したことが主な要因であります。

以上の結果、自己資本比率は21.7%となりました。

 

なお、今後の見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

5 【重要な契約等】

(重要な資金の借入)

当社は、㈱千葉銀行をアレンジャーとする銀行団との間で、総額900,000千円のタームローン契約を2024年9月に締結しております。

 

(1) シンジケートローン契約締結の目的

本契約締結により、足元の資金繰りの安定化を目的としております。

 

(2) シンジケートローン契約の概要

契約形態

タームローン

契約金額

900,000千円

契約日

2024年9月26日

実行日

2024年9月30日

満期日

2029年9月末日

担保

無担保

アレンジャー

㈱千葉銀行

参加金融機関

㈱千葉銀行、㈱香川銀行、㈱群馬銀行、西武信用金庫、大東京信用組合 計5行

 

なお、期末残高及び特約の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結貸借対照表関係) ※4 財務制限条項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (貸借対照表関係) ※3 財務制限条項」に記載しております。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。