当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクに加え、以下の事項が現れました。
(継続企業の前提に関するリスク)
当社グループにおいては、過年度の不正の発覚に起因し、当社に対する金融機関の与信姿勢について従前と異なった不透明さが生じてきております。一方で、株価の下落等により、新規資金調達は間接金融に依存せざるを得ない状況にあります。当該状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。
当社グループでは、当該状況を解消すべく、内部においては、在庫の削減、保有債権の流動化等により流動性資金の残高向上に取り組んでおります。加えて、取引金融機関に対しては、適時に当社グループの経営成績及び財政状態を報告し、ご理解を得ることによって良好な関係を維持し、資金調達や資金繰りの安定化に努めており、追加の借入についても協議しています。同時に一部の取引金融機関と資金調達手法の多様化の協議を進めております。
しかしながら、これらの対応策は実施途上であり、関係当事者との最終的な合意が得られていないため、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。
(内部統制及び法令遵守に関するリスク)
第2四半期中において、当社中国連結子会社において、不適切な会計処理が行われている疑義が生じたことから、当社は徹底した事実関係の調査、その原因究明および今後の再発防止の提言を受けるために社外の専門家のみで構成される外部調査委員会を2019年8月7日に設置し、同委員会による本格的な調査が行われました。当社は、同委員会より2019年10月28日付で調査報告書を受領し、同日及び11月28日付で過年度における有価証券報告書等の訂正報告書を関東財務局に提出いたしました。
当社は、このような事態が、経営者のコンプライアンス意識の欠如、内部統制の無効化とガバナンスの機能不全体制、管理部門機能の脆弱性、内部監査の形骸化等に起因するものであったと認識し、適切なガバナンスに向けた提言を得るため、2019年11月22日、外部の有識者で構成される「ガバナンス検討委員会」設置し、同委員会の下に、これらの原因の究明ならびに対応策の策定および実行を担う各種委員会を設置いたしました。
また、当社は、2019年12月19日付けで、東京証券取引所より「特設注意市場銘柄」に指定され、上場契約違約金として48百万円の徴求を受けております。本指定制度に基づき、当社は、1年後に内部管理体制確認書を提出し、東京証券取引所による審査を受ける予定であります。当該審査に至るまでの期間も含め、審査において、内部管理体制に問題が認められない場合には、指定は解除になりますが、問題があるとされる場合は、原則として上場廃止、または6か月間の特設注意銘柄指定の延長後の再審査となります。
なお、当社は、2019年12月に「ガバナンス検討委員会」より報告書を受領いたしました。報告書における提言に基づき、経営体制を一新し、経営責任を明確化するために必要な対応と内部統制・コンプライアンス態勢の構築を含めた不祥事の再発防止に向けた施策を策定しております。
これらの施策につきまして、全社一丸となって、実行に意欲的に取り組んでおります。しかしながら、内部統制が十分に機能していないと評価されるような事態が発生した場合には、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告制度への対応等での支障が生じる可能性や当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第3四半期中、当社中国連結子会社において、不適切な会計処理が行われている疑義が生じたことから、当社は徹底した事実関係の調査、その原因究明および今後の再発防止の提言を受けるために社外の専門家のみで構成される外部調査委員会を2019年8月7日に設置し、同委員会による本格的な調査が行われました。当社は、同委員会より2019年10月28日付で調査報告書を受領いたしました。
この調査結果に基づき、当社は2014年3月期から2019年3月期までの訂正有価証券報告書及び訂正四半期報告書を関東財務局に提出いたしました。そして株式会社東京証券取引所から2019年12月18日付で特設注意市場銘柄に指定されるとともに、上場違約金として4,800万円の徴求を受けております。
当社は今回の事態を極めて厳粛に受け止め、独立した第三者から成るガバナンス検討委員会を設置し、同委員会から適切なガバナンス体制についての提言を受領いたしました。この提言を踏まえ、真摯に再発防止策を実行してまいります。
当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)における経済環境は、米中貿易摩擦問題の影響の本格化、米国とイランの対立激化などの地政学リスクの高まりにより減速傾向が続きました。日本においては海外経済の減速などを受け景況感が悪化しました。当社が属するエレクトロニクス業界においては、CASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)への対応に伴い車載機器の電子化の傾向は継続しているものの、最大市場である中国のみならず、インドなどの新興国においても自動車販売台数の低迷が続き、全体としては厳しい状況となりました。産業機器関連市場においては、工作機械受注の落ち込みが続きました。
こうした環境下において、当社グループは、グローバルで同一水準の製造サービスを提供することで、米中貿易摩擦問題等を背景に高まっているお客様の最適地生産へのニーズに柔軟に対応しております。
当第3四半期連結累計期間の売上高は1,097億96百万円(前年同期比5.0%増)となりました。損益面においては、営業損益は14億50百万円の損失となり、前年同期に比べて12億22百万円の減少となりました。経常損益は、20億92百万円の損失となり前年同期に比べて6億87百万円の減少となりました。特別損益項目については、退職給付制度移管に係る非支配株主による負担金11億42百万円の特別利益、並びに、固定資産減損損失5億16百万円、退職給付制度移管に係る退職給付費用8億48百万円及び過年度決算訂正関連費用26億50百万円の特別損失をそれぞれ計上しております。この結果、親会社株主に帰属する四半期当期純損失は、52億22百万円の損失となり前年同期に比べて34億21百万円の減少となりました。
当社グループは、EMS事業とその他の事業を営んでおりますが、ほとんどがEMS事業のため、セグメント情報の記載を省略しております。
なお、EMS事業の製品分野別の売上高とその他の事業の売上高は以下のとおりであります。売上高の金額については、連結相殺消去後の数値を記載しております。
① EMS事業
当社グループの主たる事業であるEMS事業の売上高は1,092億89百万円(前年同期比5.0%増)となりました。製品分野別の業績の概況は次のとおりであります。
(車載機器)
ライトのLED化に伴うエクステリア製品の拡大に加え、ボディ系・パワートレイン系、電動車向けパワーコントロール製品等、重要保安部品の好調により、売上高は535億78百万円(前年同期比16.9%増)となりました。
(産業機器)
前年度第2四半期より連結子会社となったUMC・Hエレクトロニクスのサーバ、ストレージ、ネットワーク機器売上が寄与したものの、FA機器関連が中国市場を中心に減速したことにより、売上高は264億79百万円(前年同期比3.0%減)となりました。
(OA機器)
プリンター市場の需要減少により、売上高は211億94百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
(コンシューマー製品)
中華系顧客からの新規案件受注に加え、日系既存顧客からの受注拡大により、売上高は37億60百万円(前年同期比25.1%増)となりました。
(情報通信機器)
光ピックアップが主な製品であり、売上高は26億21百万円(前年同期比24.3%減)となりました。
(その他)
アミューズメント機器が主な製品であり、売上高は16億55百万円(前年同期比8.5%減)となりました。
② その他の事業
人材派遣業は好調に推移し、売上高は5億7百万円(前年同期比11.8%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は791億8百万円(前連結会計年度末比6.5%増)となりました。これは主に、売掛金の増加によるものであります。
負債につきましては、682億65百万円(前連結会計年度比19.9%増)となりました。これは主に、買掛金の増加及び短期借入金の増加によるものであります。
純資産につきましては、108億43百万円(前連結会計年度末比37.6%減)となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、1「事業等のリスク」の(継続企業の前提に関するリスク)に記載のとおり、当社グループの継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が発生しております。
また、1「事業等のリスク」の(内部統制及び法令遵守に関するリスク)に記載のとおり、当社は2019年12月ガバナンス検討委員会から報告書を受領いたしました。本委員会の報告書における提言の概要は、下記のとおりです。今後当社は、報告書における提言に基づき、経営体制を一新し、経営責任を明確化するために必要な対応と不祥事の再発防止策策定を行ってまいります。
提言Ⅰ・監査等委員会設置会社への移行等
① 監査等委員会設置会社に移行し、ガバナンス体制を強化すべきである。
② 取締役(役員)の員数を減らすべきである。
③ 任意の指名・報酬委員会を設置し、監督機能を強化すべきである。
④ 少なくとも1名は常勤の監査等委員を置くべきである。
⑤ 専属または内部監査と兼任の監査等委員会事務局を置くべきである。
⑥ 監査等委員には、弁護士及び公認会計士が就任すべきである。
⑦ 監査等委員会設置会社への移行は可及的速やかに行うべきである。
⑧ 海外子会社のガバナンスを強化すべきである。
提言Ⅱ・現在の取締役、監査役の業務継続の是非
⑨ 不正会計への関与や原因をふまえ、当社の各取締役が業務を継続することにつき意見を述べる。
⑩ 監査役については、監査等委員会設置会社への移行を機に、刷新するべきである。
⑪ 今後も取締役として当社の経営を担う取締役は、特定の株主の意見、利益のみでなく、少数株主、取引先、従業員等、全てのステークホルダーの利益のために業務を行うことをこれまで以上に意識すべきである。
提言Ⅲ・競争力の強化
⑫ 早急に会計・経理体制を整備すべきである。
⑬ 原価低減を推進すべきである。
⑭ 赤字事業の見直しをすべきである。
⑮ 人材育成に注力し、人事評価の基準を明確化すべきである。
提言Ⅳ・内部統制・コンプライアンス態勢の構築
⑯ 不正会計の総括及び責任追及、処分を行うべきである。
⑰ 内部通報制度を拡充すべきである。
⑱ コンプライアンス委員会を新設すべきである。
⑲ 内部監査部門を充実させ、監査等委員会、監査法人との連携を図るべきである。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当社は、2020年1月7日付で、ガバナンス検討委員会と連携して活動する「経営改革委員会」を新たに設置し、同委員会の下部部会で、経営戦略再構築、業績回復、人材育成、業務効率向上を課題として活動してまいります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。