当社グループは、以下を対処すべき課題であると認識しております。
(1)開発力の強化
近年の競争が激しい国内外の市場環境に対応するためには、より迅速且つ高度な製品開発が求められております。この課題に対処するため当社では、基礎研究及びコア技術開発の環境が整備された技術センターの活用により、高度な研究開発を推進してまいります。さらに継続して産官学連携共同研究等を推進し「オンリーワン製品」の開発をすすめてまいります。
また、市場要求と顧客ニーズを的確に捉えたタイムリーな製品開発を行うため、重要度の高い製品開発については、プロジェクト体制を構築し、品質レベルを維持しながら、より一層の開発スピードアップを推進してまいります。
(2)ソリューションビジネスの強化・推進
製品開発力の強化とともに刻々と変化する顧客ニーズを的確に捉え、迅速に対応するために、営業とメンテナンスで個々に保有していた顧客情報を統合いたしました。この情報一元化によって、提案内容やサービスの質を高めることで、顧客へ最適なソリューションの提供が可能となっております。今後も、営業とメンテナンスの連携強化をより一層推進し、併せて関連知識のスキルアップを図ってまいります。更に、顧客からの高度な流体制御に対する要望に応えるため、実液でのシミュレーション評価試験等を踏まえた各種システム提案を積極的に推進してまいります。また、当社製品を長期間にわたり、安心して使用していただくためにビフォアー&アフターメンテナンスサービスをより充実させ、当社ブランドに対する信頼性の向上を図ってまいります。これらソリューションビジネスを、より一層強化・推進することにより、競合との差別化を図り、「ソリューションカンパニー」として世界全市場の顧客から信頼を勝ち取ってまいります。
(3)海外事業の拡大
国内産業構造の海外移転の流れが今後も続いていくなかで、より一層、海外需要を掘り起し、受注拡大が必要であると考えております。この課題に対処するため、当社の海外販売網を活用し、顧客ニーズに的確に応えられる体制の強化を図るとともに、海外への製品供給を円滑に行うため海外調達及び生産を推進し、全体的な海外事業の拡大を図ってまいります。更に、当社グループ間の企業連携強化のため、ITインフラの整備を図ってまいります。
また、海外事業拡大に向け、各地域の特性を知り、それに適応したマーケティング活動のために、従前より海外関係会社との連携を緊密にとっておりましたが、更なるマーケティング活動の強化と当社関連部門の体制強化を図ってまいります。
(4)強化市場への優先的な経営資源の投入
事業の継続的な成長のために強化市場への優先的な経営資源の投入は不可欠であると考えております。当社グループでは、水処理市場、医療機器市場、新エネルギー市場を強化市場と位置付け、今後も優先的に経営資源を投入してまいります。
(5)「イワキグループ10年ビジョン」定量目標達成のための具体的施策実施
2015年に策定いたしました10年後の当社グループのあるべき姿「イワキグループ10年ビジョン(以下、10年ビジョン)」は現在、第2期である育成期(2020年3月期~2022年3月期)に入っております。第1期である種蒔期(2017年3月期~2019年3月期)において課題抽出されました各テーマについて、育成期での重点実施項目を設定いたしました。10年ビジョン定量目標である「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」を達成すべく、生産体制の再構築や不具合の撲滅等を中心に、各種施策を実施してまいります。
(6)持続的な企業価値向上に視点を置いた経営の推進
企業として持続的な成長を遂げていくべく、人事制度の抜本的な見直し、基幹システムの刷新、サステナビリティを意識したCSR活動の推進等を10年ビジョン育成期における重点テーマといたしました。お客様や株主をはじめとする全てのステークホルダーの皆様に信頼される企業となるべく、当該テーマに真摯に取り組んでまいります。
「常に最前線で産業を支え、社会の発展と人々の幸福に寄与する」という当社の経営理念を実現し、価値ある製品と価値あるサービスを提供する「ソリューションカンパニー」として、世界全市場の顧客から信頼を勝ち取るため、「ありたい姿」「経営姿勢」「行動姿勢」の行動指針を定めて取り組んでおります。
また、当社グループでは「ポンプという製品をお客様に提供しているのではなく、ポンプという製品を用いて『薬液を移送する』という機能を提供している」という共通認識の下、すべての従業員がお客様との接点であると考え、従業員一人ひとりの能力や意識を高めることに努め、「企業品質の向上」、「顧客対応能力の向上」、「安定的な収益体制の構築」及び、「コンプライアンス経営の推進」の四つの基本方針を基に、持続的な業績の向上を目指してまいります。
加えて、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標であります「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」の達成に向け、売上高前年比増加、営業利益率の改善を重要な指標と位置付けております。
当連結会計年度における「売上高」は28,162百万円、前年比474百万円減少(前年比1.7%減)「営業利益率」は、6.1%(前年比1.3ポイント悪化)となりました。コロナ禍により医療機器市場を中心に設備投資停滞の影響を受け、減収・減益となりました。
次期(2022年3月期)連結業績予想については、持ち直しつつある設備投資動向や好調である半導体・液晶市場向けの売上伸長を見込み、「売上高」は30,297百万円、前年比2,134百万円増加(前年比7.6%増)、コロナ影響緩和による経費戻り分や各種先行投資費用を見込んだ結果、「営業利益率」は、5.8%(前年比0.3ポイント悪化)と予想しております。
これらの指標は引続き、増加または改善されるように取り組んでまいります。また、株主還元の目標として配当性向30%超を重要な指標としており、当連結会計年度における配当性向は30.6%であります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
以下において、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しており、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものでありませんので、この点にご留意ください。
なお、以下の記載事項は、特に断りがない限り、本書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)変動の大きい市場環境に対するリスク
当社が製造・販売するケミカルポンプは、純度の高い薬液を取り扱う半導体や液晶パネル製造プロセスをはじめ、化学、電子部品、水処理、食品、製紙など幅広い産業分野で使用されております。半導体、液晶パネルを使用する液晶テレビ・パソコン等は市況変動が大きいため、当社グループの業績はこれらの製品の需要動向や生産設備投資動向などに左右される傾向にあります。また、化学製品についても素材の市況変動により生産量、生産設備投資動向が左右される傾向にあるため、これらの市場環境が悪化した場合、受注の悪化、在庫の滞留などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、特に半導体・液晶市場向けについては、経営資源の投入は維持しつつもその占有率は抑制し、水処理市場、医療機器市場、新エネルギー市場の強化市場へ経営資源を優先投入し、他市場を拡大していくことでリスクの最小化に努めております。
(2)国内企業の海外移転等により国内需要が減退した場合のリスク
当社グループが展開するケミカルポンプ事業は、幅広い産業分野に支えられておりますが、収益基盤である国内産業分野の経済状況、統廃合、製造拠点の海外移転等により、需要が長期的に停滞、減少した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標として掲げております「2025年3月期連結売上高400億円(国内200億円、海外200億円)」にもありますように、海外事業の拡大を進めております。海外売上比率の向上により、国内需要減によるリスクを最小化すべく取り組んでまいります。
(3)海外での事業展開によるリスク
当社グループは、北米、欧州、アジア等において、当社グループ又はその他の販売代理店を通じ当該地域における事業拡大を進めております。今後、日本国内での大幅な市場拡大が見込まれない中、当社グループがさらなる成長をするためには、業績の基礎となる日本国内市場を確保しつつ海外市場での事業を拡大することが必要と認識しております。具体的には、先進国における技術者駐在による医療機器市場や分析市場の先進需要の開拓や、需要拡大の著しい新興国における営業技術支援強化による販売の増加を進め、製品開発戦略においては日本に限らず世界各国の市場で通用する製品の開発を推進する方針であります。しかしながら、こうした取組みにもかかわらず、海外市場の変化、海外における競合の状況及び新製品開発の時期等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、海外の代理店政策においては、原則として一か国に一社の販売代理店を置くこととしており、当該国における当社製品の販売において代理店同士の競争を避け、各国の顧客ニーズを的確に吸い上げ、当社との情報共有を図りやすくしております。加えて地域戦略としては、欧州・米国・アセアンの各重点強化地域で現地関係会社と連携して、市場動向、顧客ニーズを的確に把握し、近接地域での在庫重複の回避等有効な販売展開をしております。しかしながら、この地域戦略が上手く稼働しない場合や当該販売代理店の当該国市場における競争力の低下等が生じた場合、直ちに他の販売代理店への変更ができず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、現地動向の早期把握、営業・技術ノウハウの継承等を行うため日本国内よりスタッフ派遣を実施しており、各種課題対応に取組んでおります。
(4)合弁契約にかかるリスク
当社は、欧州、アジア等の地域において、合弁会社による販売を行っております。当社は、合弁契約その他の事業関連契約等により当社グループの利益の確保に努めていますが、合弁相手を支配下においているわけではないため、合弁相手が当社グループや合弁事業にとって最良の意思決定をするという保証は無く、それらの契約が解消されるなどの事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)当社商号の使用許可によるリスク
当社は、優位な販売戦略確立のため、当社の関係会社の他、当社が出資を行う一部の海外の販売代理店に対し、当社の商号「イワキ」を使用する権利を契約で付与しており、商号の使用においては当社の同意を前提としております。今後、当該販売代理店の悪評又は信用不安等が生じた場合や、商号が同一であることから当社グループ会社であると誤認された場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)製品の品質にかかるリスク
当社の製品につきましては、品質管理部門において厳格に管理されておりますが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできないため、製造物責任賠償保険に加入するなど当該問題発生に際しての備えを強化しております。しかしながら、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、当社グループに対する評価を著しく低下させ、売上高の減少等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、不具合の撲滅を重点テーマに掲げており、当該対応のためプロジェクト体制を敷き製品品質向上に取組んでおります。
(7)原材料の価格変動リスク
当社製品には金属及び樹脂を原材料とした部品が多く使用されており、その仕入価格は市場価格の変動の影響を受けることがあります。原材料素材の需給関係等により原材料価格が上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)競合のリスク
当社グループは、ケミカルポンプにおいて60年以上に亘り開発・製造の実績を積上げ確固たる地位を築いており高品質で耐久性に優れた製品を供給することで競合する新興国製の安価な製品との差別化を図っておりますが、今後競合製品の品質向上等により当社製品の優位性が維持できない場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、基礎研究及びコア技術開発の環境が整備された技術センターの活用により、高度な研究開発を推進してまいります。今後「オンリーワン」製品の開発を進め、競合他社との差別化を図っていくべく取組んでおります。
(9)研究開発におけるリスク
当社グループは、市場要求と顧客ニーズを捉えた製品開発を行うことで、幅広い産業分野における販売拡大に努めておりますが、必ずしも想定した成果を得られる保証はなく、タイムリーに新製品を供給できない場合や顧客が要求する水準を満たすことができない場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)為替変動のリスク
当社グループには、外貨建の売上、仕入、資産、負債があり、連結財務諸表作成のために円換算しています。主な通貨は米ドルとユーロであり、これらの通貨の為替変動が当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ全体では、外貨建売上が外貨建仕入を上回り、また外貨建資産が外貨建負債を上回るため、これらの通貨に対する円高が当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)金利変動のリスク
当社は、運転資金及び設備資金について主に金融機関からの借入れにより資金調達を行っております。今後の金利動向が上昇局面となった場合、支払利息等の金利負担が増加することで金融収支が悪化し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)自然災害発生によるリスク
当社グループの主たる生産工場は、埼玉県狭山市及び福島県田村郡三春町にあります。当該地域での自然災害等によりサプライチェーンの寸断や生産設備に被害を受けた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが事業を展開する地域や販売先企業が拠点を置く地域において自然災害等が発生し、当該地域において直接的な被害が出た場合や、市況が悪化し設備投資意欲が減退した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、国内においては東西に物流の補完として外部倉庫を利用しており、これは流通の短縮化だけでなく、災害発生時のリスク分散のためでもあります。また、海外ではノックダウン生産拠点の分散化、仕入先との連携強化を図り、生産管理体制の強化等を行うことにより、リスクの最小化に努めております。
(13)新型コロナウイルス等の感染症拡大のリスク
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症を含む感染症の発生及び拡大に際しては、お客様・従業員の安全を最大限配慮した上で事業継続いたしますが、事業展開地域における外出制限等や当社グループ事業所において感染者が発生し事業継続に支障をきたした場合、また、取引先において感染症の影響に伴い人的・物的・財務的要因により弊害が生じ、安定的な調達が困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、感染拡大防止のため、テレワーク・輪番制出勤・時差出勤対応や、勤務時におけるソーシャルディスタンスの確保等を実施しており、感染リスクを最小化すべく取組んでおります。
(14)システム関連のリスク
当社は、業務を円滑に行うため、ハードウェア・ソフトウェアの障害防止、コンピュータウイルス等による障害防止のために万全を期しておりますが、システム・サーバーダウン、コンピュータハッカーの侵入、ウイルス等による破壊的な影響を受ける場合があり得ます。システムに重大なトラブルが発生した場合には、受注・生産活動に支障が起こり当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、データセンターの活用、稼働状況の監視、適切な運用管理を行う事により、不具合の迅速な発見、対応に努めております。また、社内規程の整備や情報セキュリティ教育を行う事により、社員のITリテラシー向上を図り、情報漏洩やウイルス感染等のリスクを最小限に抑えられるよう取り組んでおります。
(15)法的規制にかかるリスク
① 安全保障輸出管理にかかるリスク
当社グループは海外15ヶ国に21社の関係会社を設置し積極的に海外展開を推進しておりますが、海外への製品や部品の輸出あるいは技術の提供を行う際には、外国為替及び外国貿易法とその関連法令に定められた安全保障輸出管理に係る規定を遵守して実施することが求められております。これらに違反した場合、懲役、罰金などの刑罰や輸出禁止の行政制裁などが科せられることが定められており、その対象範囲によっては売上・利益に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは正確で効率的な安全保障輸出管理体制を維持するとともに、コンプライアンス経営の推進により発生防止に努めております。
② その他の法的規制にかかるリスク
当社グループは、ケミカルポンプ及びその周辺機器の開発、製造、販売(輸出入を含む)を主な事業としており、また、それに附帯する製品の修理及びアフターサービス並びに設置工事を行っております。このような事業を行うに際して、製造物責任法、独占禁止法、環境・リサイクル関連等の法的規制を受けております。また、事業を展開する海外の各国においては、事業・投資の許可などをはじめ、さまざまな規制の適用を受けております。今後、新たな法令等の制定等規制の動向によっては、当社グループの事業展開が制約され業績に影響を及ぼす可能性があります。
(16)知的財産権にかかるリスク
当社グループは、他社と差別化できる技術を蓄積するべく研究開発を推進しており、自社が保有する技術等については特許権の取得により保護を図っております。しかしながら、当社グループが保有する知的財産権が第三者に不正に侵害された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは製造、販売する製品について他社の知的財産権を侵害することのないようリスク管理に取り組んでおりますが、当社グループが販売している製品や、今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性は完全には否定することはできません。また、当社グループが認識していない特許権等が成立することにより、第三者より損害賠償等の訴訟が起こされる可能性もあります。これらの要因により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、競合メーカーをピックアップし、当該競合メーカーの特許取得状況を調査しています。特許の取得状況は、半期に1回更新しています。侵害品の懸念が発生した場合には、都度、弁理士に相談を行っており、侵害の可能性が高い場合には、弁理士と協働して、早期解決を目指して行動しております。
(17)買収(M&A)等にかかるリスク
当社グループは、事業拡大のための業務提携や必要に応じて国内外におけるケミカルポンプ及びその周辺事業を買収し、シナジー効果を得て更なる事業拡大を図ることが重要戦略の一つであると長期ビジョン及び中期経営計画等で位置付けております。
また、販売拡大、企業ブランド維持のために合弁会社の子会社化または合弁会社との合弁解消等の戦略も検討してまいります。なお、買収を行う際には、対象企業の財務内容、契約関係等について詳細なデュー・デリジェンスを行うことによって、極力諸リスクを回避するように努めておりますが、案件の性質上時間的な制約等から十分なデュー・デリジェンスが実施できない場合もあり、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明する可能性も否定できません。また、事業展開においてはその性質上、シナジー効果による当社グループの事業及び経営成績への影響を確実に予測することは困難であり、事業環境の変化等により計画通りに事業が進展せず、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性や、投下資本の回収に一定の期間を要する又は出来ない可能性があります。
当社グループでは、買収のデュー・デリジェンスの際、必要に応じて外部機関を利用し、対象の企業価値判断の精度を上げ、上記リスクの回避に努めております。また、当社関連部署との連携を密にし、シミュレーションを実施し、事業シナジー最大化に努めております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、年度前半は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の自粛等の影響により急激に悪化いたしましたが、感染状況が下火になるとともに経済活動が再開されました。しかしながら、年度後半も依然として新型コロナウイルスによる不透明な状況が継続いたしましたが、市場によっては改善が見られる状況となりました。日本経済においても2020年5月の緊急事態宣言解除以降、経済活動の再開とともに設備投資も回復が見られる状況となりましたが、新型コロナウイルス再拡大の影響で不安定な状況が継続いたしました。
こうした状況の下、企業価値向上に向けた取り組みとして国内では「CS向上で勝つ」を基本方針にした活動を展開し、海外では世界15ヵ国21社の関係会社と連携して販売拡大を図るとともに、全世界で「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」達成に向けた各種施策の実行を加速させました。
加えて、当社グループはお客様への供給責任を果たすべく、新型コロナウイルス感染拡大抑制要請に対応したテレワークや社内外における感染防止策を講じつつ、安定した製品供給に全力を尽くしました。今後も同様の取り組みを継続してまいります。
その結果、市場別では半導体・液晶市場、表面処理装置市場は前年比増収となりましたが、それ以外の市場においては、コロナ禍による設備投資停滞の影響を受けた医療機器市場を中心に前年比減収となりました。
地域別では、国内は、通期を通して医療機器市場が振るわず、売上高は16,686百万円(前年比3.9%減)となりました。海外は回復基調にありますが、年度前半のコロナ禍による影響は大きく、米国の売上高は3,543百万円(前年比13.4%減)となりました。欧州は米国同様コロナ禍による影響を受けておりますが、今期より連結子会社となりましたイワキノルディックグループ4社(デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー)の損益を当第3四半期より取り込んだ結果、売上高は2,963百万円(前年比11.0%増)となりました。アジア地域は、台湾・韓国の半導体・液晶市場、表面処理装置市場向けが活況ですが、シンガポールの水処理市場向けを中心にコロナ禍による影響を受けた結果、売上高は2,186百万円(前年比3.6%減)となりました。中国は半導体・液晶市場、医療機器市場向け需要好調が継続しており、売上高は1,768百万円(前年比45.2%増)となりました。
製品別では、主力製品である定量ポンプは引き続き堅調に推移しております。マグネットポンプは回復基調にあり、当第4四半期の売上水準は従前水準並みに回復しておりますが、これまでの営業訪問制限等の影響が残り、通期では低調な結果となりました。半導体・液晶市場向け空気駆動ポンプは引き続き好調に推移しております。
このような状況の中、当社グループの当連結会計年度の連結売上高は28,162百万円(前年比1.7%減)となりました。
利益面では、売上減収、販管費増加の影響を受け、営業利益は1,706百万円(前年比19.3%減)、経常利益は2,222百万円(前年比13.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,091百万円(前年比1.5%減)となりました。
また、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
財政状態の分析について以下のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は22,724百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,188百万円増加いたしました。これは主に、原材料及び貯蔵品が203百万円減少した一方で、現金及び預金が1,090百万円、商品及び製品が312百万円増加したことによるものであります。固定資産は9,486百万円となり、前連結会計年度末に比べ896百万円増加いたしました。これは主に、のれんが767百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、32,211百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,085百万円増加いたしました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は7,733百万円となり、前連結会計年度末に比べ72百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が876百万円減少した一方で、電子記録債務が675百万円、未払法人税等が177百万円増加したことによるものであります。固定負債は1,957百万円となり、前連結会計年度末に比べ16百万円増加いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が647百万円減少した一方で、長期借入金が637百万円、リース債務が49百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、9,691百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円増加いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は22,520百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,996百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が1,529百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は69.7%(前連結会計年度末は68.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は6,936百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,229百万円増加(前連結会計年度は454百万円の増加)いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、資金は2,089百万円増加(前連結会計年度は2,138百万円の増加)いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益(2,596百万円)などによる資金増加要因が、法人税等の支払額(277百万円)などによる資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、資金は920百万円減少(前連結会計年度は77百万円の減少)いたしました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出(594百万円)などによる資金減少要因が、定期預金の払戻による収入(342百万円)などによる資金増加要因を上回ったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、資金は149百万円増加(前連結会計年度は1,522百万円の減少)いたしました。これは主に、長期借入れによる収入(750百万円)などによる資金増加要因が、配当金の支払額(560百万円)などによる資金減少要因を上回ったためであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、ケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績、受注実績、販売実績の記載はしておりません。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
マグネットポンプ |
7,126,065 |
86.2 |
|
定量ポンプ |
3,572,728 |
89.2 |
|
空気駆動ポンプ |
2,799,065 |
155.7 |
|
回転容積ポンプ |
2,316,547 |
91.3 |
|
エアーポンプ |
1,866,767 |
88.7 |
|
システム製品 |
1,225,054 |
91.6 |
|
その他 |
3,644,433 |
115.0 |
|
合計 |
22,550,662 |
97.1 |
(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
マグネットポンプ |
9,358,948 |
97.9 |
1,543,521 |
125.6 |
|
定量ポンプ |
5,252,958 |
102.6 |
671,184 |
106.5 |
|
空気駆動ポンプ |
3,130,761 |
178.7 |
888,050 |
199.8 |
|
回転容積ポンプ |
2,092,430 |
83.1 |
315,916 |
88.2 |
|
エアーポンプ |
1,566,709 |
97.7 |
280,391 |
92.3 |
|
システム製品 |
1,486,229 |
100.7 |
208,013 |
147.5 |
|
仕入商品 |
2,586,435 |
96.2 |
288,890 |
103.9 |
|
その他 |
3,592,050 |
106.1 |
383,422 |
131.8 |
|
合計 |
29,066,524 |
103.4 |
4,579,391 |
124.6 |
(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
マグネットポンプ |
9,044,181 |
92.5 |
|
定量ポンプ |
5,211,942 |
100.5 |
|
空気駆動ポンプ |
2,687,164 |
137.5 |
|
回転容積ポンプ |
2,134,797 |
81.1 |
|
エアーポンプ |
1,589,987 |
104.1 |
|
システム製品 |
1,419,265 |
97.6 |
|
仕入商品 |
2,575,477 |
98.2 |
|
その他 |
3,499,577 |
100.5 |
|
合計 |
28,162,392 |
98.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して474百万円減少し、28,162百万円となりました。
国内は主に医療機器市場設備投資停滞の影響を受けた結果、売上高は16,686百万円(前年比3.9%減)となりました。欧州地域はイワキノルディックグループ4社(デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー)を新たに連結対象とし、売上高は2,963百万円(前年比11.0%増)となりました。米国地域は、水処理市場を中心にコロナ禍による影響を受け、売上高は3,543百万円(前年比13.4%減)となりました。アジア地域は半導体・液晶市場が活況ではありますが、シンガポールの水処理市場落込みの影響で、売上高は2,186百万円(前年比3.6%減)となりました。中国は半導体・液晶市場、医療機器市場を中心に売上が伸長し、売上高は1,768百万円(前年比45.2%増)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して370百万円減少し、18,459百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度とほぼ同水準となっており、売上高減少の結果、売上原価も減少となりました。
(売上総利益)
上記の結果、売上総利益は9,703百万円(前年比103百万円減少)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して304百万円増加し、7,996百万円となりました。コロナ禍による影響で旅費交通費をはじめとした各種活動費用が減少しましたが、イワキノルディックグループ4社の新規連結に伴う費用増や当該M&A費用、のれん償却費などが増加したためであります。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は1,706百万円(前年比407百万円減少)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外損益は515百万円の利益となりました。主に、持分法による投資利益によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別損益は374百万円の利益となりました。主に、段階取得に係る差益によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して31百万円減少し、2,091百万円となりました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、長期ビジョン(10年後のあるべき姿)「イワキグループ10年ビジョン」を策定し、定性目標「オールイワキで世界№1を提供する」を掲げ、2025年3月期連結売上高400億(国内売上200億円、海外売上200億円)を計画しています。その計画達成に向けた過程として、第1期を2017年3月期~2019年3月期(種蒔期)、第2期を2020年3月期~2022年3月期(育成期)、第3期を2023年3月期~2025年3月期(収穫期)として定めております。当連結会計年度は育成期2年目として、初年度に引き続き、長期ビジョンの進捗度を確認すると共に、育成期における重点テーマに取り組んでまいりました。
さて、当社グループが製造するケミカルポンプは、革新的技術に依拠する画期的な製品を開発することが難しい「成熟した製品」ではありますが、このような状況下においても当社グループでは、ケミカルポンプの世界的メーカとして、常に他社に先駆ける新製品開発に注力しております。国内外の顧客から当社グループの製品が選ばれるのは、多岐に亘る様々な要望に対して、過去の経験等に基づき迅速且つ的確に対応できることが最大の理由であると考えております。
具体的には、システム提案及びユニット製品化、並びに各種ポンプの特注対応といったハードウェア面から、納期・コスト・サービス体制等のソフトウェア面まで、きめ細かに応えることであります。また、それぞれの顧客対応スキルをさらにレベルアップさせることが重要な課題であると認識し、「ソリューションカンパニー」として世界全市場の顧客から信頼を勝ち取ることを全社的テーマとして、重点的に取り組んでまいります。
なお、当社グループが注力すべき戦略市場と定めている「医療機器市場」・「水処理市場」・「新エネルギー市場」の各市場に対して顧客対応力・技術力・販売力等の当社グループの力を結集し、日本国内のみならず欧州、米国、アセアン等の各重点強化地域においても、顧客からの多様なニーズに応えていくことが、今後、当社グループの持続的成長につながると考えております。
e.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く経営環境は、競合他社が国内外を問わず生産コストが安価な地域に進出したことで、販売活動が激化しております。当社グループも早期から海外関係会社におけるノックダウン生産等、海外展開に取り組みコスト低減を進めておりますが、近年においては販売価格の競争が一層激しくなっております。また、価格競争のみならず、製品開発においても環境問題への意識の高まりにより、省電力・高効率製品の要望が強く、これら製品の優劣で今後の受注が左右されます。
一方で、急激な為替の変動による影響で素材価格の価格変動が続き、当社主要部品の原材料となる樹脂材料、鉄鋼及び非鉄金属等の調達コストの変動に合わせ適正な販売価格とすることができなければ、今後の経営成績に影響を与える可能性があります。
また、安全保障輸出管理上の不備により、一定期間輸出禁止等の行政処分を受けた場合、当社グループの海外事業における業績に重要な影響を与える可能性があります。
加えて、新型コロナウイルス感染症を含む感染症の発生及び拡大や自然災害等により、当社グループ又は顧客・調達先において事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。
f.経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
g.経営上の目標の達成状況
当社グループの長期ビジョンである「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標である「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」に向けた第2期2020年3月期~2022年3月期(育成期)の2年目となる当連結会計年度の達成・進捗状況は以下の通りです。
経営上の重要な指標である「売上高」は28,162百万円、前年比474百万円減少(前年比1.7%減)「営業利益率」は6.1%(前年比1.3ポイント悪化)となりました。これらの指標は引続き、増加または改善されるように取り組んでまいります。また、株主還元の目標として配当性向30%超を重要な指標としており、当連結会計年度における配当性向は30.6%であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(財務の基本方針)
当社グループは、財務構造の健全化及び資金の効率的調達・運用を基本方針として財務活動を行っております。資金調達については、自己資金のほか、金融機関からの借入等により行っております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、緊急時の資金調達手段の確保等を目的として、取引銀行とシンジケートコミットメントライン契約を締結しております。
(キャッシュ・フロー及び流動性の状況)
当連結会計年度においては主にIwaki Nordic A/S(イワキノルディック)株式追加取得及び維持更新投資を実施し、営業活動によるキャッシュ・フローは2,089百万円のキャッシュ・イン、投資活動によるキャッシュ・フローは 920百万円のキャッシュ・アウトとなり、フリー・キャッシュ・フローは1,169百万円を確保しました。
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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営業キャッシュ・フロー |
2,138百万円 |
2,089百万円 |
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投資キャッシュ・フロー |
△77百万円 |
△920百万円 |
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フリー・キャッシュ・フロー |
2,060百万円 |
1,169百万円 |
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払(株式追加取得後の旧株主に対する金額を除く)566百万円、有利子負債の増減による支払765百万円など149百万円のキャッシュ・インとなり、期末における現金及び現金同等物は6,936百万円となりました。
資金の使途については、当連結会計年度は設備投資に839百万円、M&Aを含む投融資に454百万円、研究開発には757百万円の合計2,051百万円を支出しております。
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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設備投資 |
469百万円 |
839百万円 |
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投融資(M&A含む) |
198百万円 |
454百万円 |
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研究開発費 |
677百万円 |
757百万円 |
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計 |
1,345百万円 |
2,051百万円 |
(資本政策)
新型コロナウイルスの影響による金融環境の悪化に備え、前連結会計年度に引き続き手元資金を厚めに確保したこともあり有利子負債残高は増加しましたが、D/Eレシオは前連結会計年度末並みの0.11倍となり、自己資本比率は69.7%と前連結会計年度末よりさらに上昇いたしました。
2022年3月期は、依然として新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界経済や事業環境の先行きが極めて見通しづらい状況が継続するものと想定しております。こうした状況を踏まえ、引き続きキャッシュ・フローを重視しながら財務規律を堅持してまいります。また、事業拡大の投資判断においては、資本コストを意識し、原則としてこれを上回るリターンの実現を目指し、経営資源配分などにおいてROIC(投下資本利益率)をより意識するなど、資本効率の向上を図りながら持続的成長と企業価値向上を目指します。
当社では、株主還元の基本的な考え方として、安定的かつ持続的な配当を目指しております。これをより明確に表すために、配当性向30%超を重要な指標としております。
今後も上記方針のもと、成長投資や内部留保とのバランスをとりながら、株主還元のさらなる拡充を目指してまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(1)合弁契約
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締結年月日 |
契約の名称 |
相手先の名称 |
契約の概要 |
契約期間 |
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1989年9月12日 |
合弁契約 (覚書) |
Flying Dragons Co., Ltd. |
・当社とFlying Dragons Co., Ltd.との間で締結された合弁会社(億昇幫浦股份有限公司)設立に関する合弁契約。 ・目的 当社製品の販売活動 ・販売製品 当社製品 ・販売地域 中華民国台湾省 |
期間の定め無し |
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1992年4月4日 |
合弁契約 |
Jan Faddersen |
・当社とJan Faddersen及びHanns Feddersenとの間で締結された合弁会社(IWAKI NORDIC A/S:旧IWAKI PUMPER A/S)設立に関する合弁契約。 ・目的 当社製品の販売活動 ・販売製品 当社製品、当社製品に付随する製品及び他社製品。但し、他社製品の販売については両当事者の合意を必要とする。 ・販売地域 デンマーク王国(グリーンランド、ファロー諸島を含む)及びアイスランド共和国 |
期間の定め無し (注1) |
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1992年9月2日 |
合弁契約 |
ON GEAR TRADING CO., LTD. |
・当社とON GEAR TRADING CO., LTD.との間で締結された合弁会社(易威奇有限公司)設立に関する合弁契約。 ・目的 当社製品の販売活動 ・販売製品 当社製品、当社製品に付随する製品及び他社製品。但し、他社製品の販売については両当事者の合意を必要とする。 ・販売地域 中国、香港、マカオ |
期間の定め無し |
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2000年9月13日 |
合弁契約 |
易威奇有限公司 |
・当社と易威奇有限公司との間で締結された合弁会社(上海外高橋保税區易威奇(上海)有限公司)設立に関する合弁契約。 ・目的 当社製品の販売活動 ・販売製品 当社製品 ・販売地域 上海、江蘇、浙江、安徽省 |
期間の定め無し |
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締結年月日 |
契約の名称 |
相手先の名称 |
契約の概要 |
契約期間 |
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2000年11月1日 |
合弁契約 |
LK CHEMA.CO.,LTD |
・当社とLK CHEMA.CO.,LTDとの間で締結された合弁会社(IWAKI KOREA CO., LTD.)設立に関する合弁契約。 ・目的 当社製品の販売活動 ・販売製品 当社製品、当社製品に付随する製品及び他社製品。但し、他社製品の販売については両当事者の合意を必要とする。 ・販売地域 韓国 |
締結日から合弁 会社の存続する 期間 |
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2011年12月1日 |
Joint Venture Agreement (合弁契約) |
Sintorn Trading and Engineering Co., Ltd. |
・当社とSintorn Trading and Engineering Co., Ltd.との間で締結された合弁会社(IWAKI(THAILAND) CO., LTD.)に関する合弁契約。 ・目的 当社製品の販売活動 ・販売製品 当社製品 ・販売地域 タイ |
締結日から合弁 会社の存続する 期間 |
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2015年5月25日 |
合弁契約 |
V.I. SERVICES PTY LTD. |
・当社とV.I. SERVICES PTY LTD.との間で締結された合弁会社(Iwaki Pumps Australia Pty. Ltd.)に関する合弁契約。 ・目的 当該契約に定められた方法による事業計画により決定された事業の遂行 ・販売製品 化学物質を扱う工程で使用されるポンプ ・販売地域 オーストラリア及びオセアニア諸国、諸地域 |
締結日から合弁 会社の存続する 期間 |
(注)1. 当社は、当連結会計年度において、株式取得によるIWAKI NORDIC A/Sの子会社化に伴い、Jan Feddersen、Hanns Feddersenとの合弁契約を2020年6月22日に解約しております。
詳細につきましては、注記事項「(企業結合等関係)(取得による企業結合)」をご参照下さい。
(2)代理店契約
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締結年月日 |
契約の名称 |
相手先の名称 |
契約の概要 |
契約期間 |
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2011年1月1日 |
総代理店契約書 |
易威奇有限公司 |
・当社と易威奇有限公司との間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 中国、香港、マカオ |
締結日~2013 年12月31日 自動継続 |
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2011年1月1日 |
総代理店契約書 |
易威奇泵业国际贸易(上海)有限公司 |
・当社と易威奇有限公司と易威奇泵业国际贸易(上海)有限公司の間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 上海、江蘇、浙江、安徽省 |
締結日~2013 年12月31日 自動継続 |
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2015年4月7日 |
総代理店契約書 |
IWAKI NORDIC A/S |
・当社の欧州子会社であるIwaki Europe GmbHとIWAKI NORDIC A/Sとの間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品 ・販売地域 デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランド、エストニア、ラトビア及びリトアニア |
締結日~2016 年12月31日 自動継続 |
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2019年1月1日 |
総代理店契約書 |
Iwaki Pumps Australia Pty. Ltd. |
・当社とIwaki Pumps Australia Pty. Ltd.との間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及び当社仕入製品 ・販売地域 オーストラリア及びオセアニア諸国 |
締結日~2021 年12月31日 自動継続 |
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2020年12月25日 |
総代理店契約書 |
Iwaki Singapore Pte Ltd |
・当社とアジア子会社であるIwaki Singapore Pte Ltdとの間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 シンガポール、マレーシア及びインドネシア |
2021年1月1日 ~2023年12月31 日 自動継続 |
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2020年12月25日 |
総代理店契約書 |
IWAKIm SDN. BHD. |
・当社とアジア子会社であるIWAKIm SDN. BHD.との間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 マレーシア |
2021年1月1日 ~2023年12月31 日 自動継続 |
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2021年1月1日 |
総代理店契約書 |
IWAKI(THAILAND) CO., LTD. |
・当社とIWAKI(THAILAND) CO., LTD.との間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品 ・販売地域 タイ
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締結日~2023 年12月31日 自動継続 |
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2021年1月1日 |
総代理店契約書 |
IWAKI KOREA CO., LTD. |
・当社とIWAKI KOREA CO., LTD.との間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 韓国
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締結日~2023 年12月31日 自動継続 |
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2021年1月1日 |
総代理店契約書 |
億昇幫浦股份有限公司 |
・当社と億昇幫浦股份有限公司との間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 澎湖島、金門島、媽祖島を含む台湾
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締結日~2023 年12月31日 自動継続 |
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締結年月日 |
契約の名称 |
相手先の名称 |
契約の概要 |
契約期間 |
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2021年1月13日 |
総代理店契約書 |
Iwaki Europe GmbH |
・当社と欧州子会社であるIwaki Europe GmbHとの間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 全欧州、イスラエル及び南アフリカ |
2021年1月1日 ~2023年12月31 日 自動継続 |
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2021年1月21日 |
総代理店契約書 |
Iwaki America Incorporated |
・当社と米国子会社であるIwaki America Incorporatedとの間で締結された総代理店契約。 ・販売製品 当社製品及びその部品 ・販売地域 アメリカ大陸 |
2021年1月1日 ~2023年12月31 日 自動継続 |
(3)合併契約
当社は、テクノエコー株式会社を吸収合併することで、当社グループ経営資源の有効活用と経営効率化を図ることを目的とし、2020年4月17日開催の取締役会において、テクノエコー株式会社を吸収合併(以下「本合併」といいます。)することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
なお、本合併は、当社においては会社法第796条第2項に規定する簡易合併に該当し、テクノエコー株式会社においては会社法第784条第1項に規定する略式合併に該当するため、両社において吸収合併契約承認のための株主総会は開催しておりません。
a. 合併の方法
当社を存続会社とし、テクノエコー株式会社を消滅会社とする吸収合併とします。
b. 合併期日
2021年4月1日
c. 合併に係る割当ての内容
該当事項はありません。
d. 消滅会社の新株予約権及び新株予約権付社債に関する取り扱い
該当事項はありません。
e. 合併当事会社の概要
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吸収合併存続会社 |
吸収合併消滅会社 |
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名称 |
株式会社イワキ |
テクノエコー株式会社 |
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所在地 |
東京都千代田区神田須田町二丁目6番6号 |
埼玉県入間市野田1241-1 |
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代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 藤中 茂 |
代表取締役 藤中 茂 |
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事業内容 |
ケミカルポンプの設計、製造、販売 |
残留塩素計の設計、製造、販売 |
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資本金 |
1,044,691,100円 |
10,000,000円 |
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設立年月日 |
1956年4月10日 |
1994年10月3日 |
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発行済株式数 |
22,490,910株 |
200株 |
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決算月 |
3月 |
3月 |
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大株主及び持株比率 (2021年3月31日現在) |
株式会社藤中ホールディングス 12.25% 藤中 茂 8.70% 藤中 留美 8.56% イワキ従業員持株会 7.91% 株式会社日本カストディ銀行 4.18% イワキ産業株式会社 3.88% |
株式会社イワキ 100% |
(1)研究の目的(研究開発方針)
総合ケミカルポンプの国内トップクラスのメーカーとしての強みを活かして、あらゆる産業分野において差別化された新製品開発を行い、新しい成長市場において積極的な製品拡大を図る事を念頭においております。
また、海外への販売を強化していくためグローバルな製品づくりや多品種製品群の生産に耐えられる技術的革新を進め、顧客要求に対してスピードアップし、応えてまいります。
この目的達成のために、当社の研究開発活動は、製品企画本部、技術本部、品質保証本部等全ての部門において常に顧客の要望、市場動向、技術動向などに関する情報の入手、調査、分析の機会を捉えて、当社の経営方針に沿った研究開発活動を行う事を基本方針としております。
なお、当社における製品開発業務は、その業務内容により研究開発業務と技術開発業務に区分しております。
a.研究開発業務は新製品を開発するための調査、設計、検証試験等開発に係わる業務全般を指し、要素開発業務(注1)も含んでおります。設計・開発からのアウトプットが、要求事項を満たすことを審査するために、当社の設計プロセスでは、図面検討会、生産設計検討会、初期流動発令会議、設計検証会による各会議にて、設計・開発のレビューを行います。
(注1)要素開発業務とは、製品を構成するそれぞれの要素の性能を高め、新製品の性能・信頼性の向上とコストの軽減に応用するための開発業務です。具体的な要素開発業務としましては、新材料の採用、製品や部品についての新機構・新構造・新形状の開発、新制御方式の開発などがあります。
b.技術開発業務は特定ユーザーからの要求により実施される製品開発業務及び特注設計に必要な検証試験業務を指します。また、既存製品の改良業務に係わる試作設計、検証試験等の業務及び他社導入製品の検証試験に係わる業務も含んでおります。検証試験結果が、設計・開発のインプットを満たしていることを確認するために、当社の設計プロセスでは、リスクの分析評価、製品説明会(設計審査)により、設計のレビューを行います。
(2)研究体制
当社における研究開発は、ポンプ技術を中核としポンプアプリケーションに必要となる周辺技術(制御技術、モーター技術、素材、シール技術等)を含めて実施致しております。これらの活動はいずれも当社の技術本部において行っております。
また、外部機関である国立研究開発法人国立循環器病研究センターと模擬循環装置の開発に関して、共同研究を行っております。
(3)研究開発金額
当連結会計年度における研究開発費の総額は
なお、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントとしているためセグメント別の研究開発費は記載しておりません。